JP3185834B2 - 高周波線路 - Google Patents

高周波線路

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JP3185834B2
JP3185834B2 JP27047893A JP27047893A JP3185834B2 JP 3185834 B2 JP3185834 B2 JP 3185834B2 JP 27047893 A JP27047893 A JP 27047893A JP 27047893 A JP27047893 A JP 27047893A JP 3185834 B2 JP3185834 B2 JP 3185834B2
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center conductor
conductor
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健二郎 西川
一彦 豊田
恒雄 徳満
健司 鴨川
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば1GHz以上の高
周波信号を伝送するための高周波線路に関する。
【0002】
【従来の技術】図10は、従来の高周波線路として用い
られているマイクロ波ストリップ線路の断面構成を示
す。
【0003】図において、誘電体または半導体の基板1
上に誘電体膜2が形成され、その誘電体膜2上に接地導
体3が形成される。さらに、接地導体3上に厚さhの誘
電体膜4が形成され、その誘電体膜4上に幅wのストリ
ップ形状の中心導体5が形成される。ここで、誘電体膜
4を介して互いに対面するように形成された接地導体3
と中心導体5により、マイクロ波ストリップ線路が構成
される。なお、誘電体膜2がなく、基板1上に接地導体
3を直接形成した場合も同様である。
【0004】このマイクロ波ストリップ線路に高周波信
号を入力したとき、中心導体5と接地導体3との間に電
磁界が生じ、この電磁界が中心導体5の幅方向と直交す
る長さ方向に伝搬する。
【0005】マイクロ波ストリップ線路の特性インピー
ダンスは、中心導体5の幅wと誘電体膜4の厚さhとの
比(w/h)によって決定される。すなわち、所定の特
性インピーダンスに対して、中心導体5の幅wと誘電体
膜4の厚さhはほぼ比例関係にあり、誘電体膜4の厚さ
hを薄くすれば中心導体5の幅wを小さくできる。この
関係により、マイクロ波ストリップ線路は、集積回路に
適する平面的かつ小型形状とすることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のマイク
ロ波ストリップ線路の構造では、接地導体3と中心導体
5との間の誘電体膜4の厚さhは数μmから20μm程度
が限界である。したがって、特性インピーダンスが決ま
っていれば中心導体3の幅wを無制限に広げることはで
きず、そのためにバイアス電流の上限も制限されてい
た。たとえば、高インピーダンスの高周波線路を介して
能動素子にバイアスを印加する場合には、中心導体3の
幅wは数μm程度となり、その能動素子に十分な電流を
供給できなかった。
【0007】本発明は、従来のマイクロ波ストリップ線
路では成しえなかった大きな電流容量を有する高周波線
路を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明の
高周波線路は、誘電体または半導体の基板に平行に配置
され、かつ必要な電流容量を実現する幅を有する中心導
体と、その中心導体の片側に前記基板上に直立形成され
た接地導体からなり、さらに前記中心導体は前記基板上
またはその基板の上方かつ前記接地導体の厚さの範囲内
に、前記接地導体から所定の距離だけ離して形成した構
成である。
【0009】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の高周波線路において、基板上で接地導体および中心導
体の周囲の一部または全部を誘電体で覆った構成であ
る。
【0010】
【作用】本発明の高周波線路における中心導体と接地導
体は、従来のマイクロ波ストリップ線路の中心導体と接
地導体を90度回転させた状態を形成している。この構造
により、特性インピーダンスは、直接的には中心導体の
厚さtと接地導体と中心導体5の距離dとの比によって
決定されるが、中心導体の厚さtを一定とすると、特性
インピーダンスは接地導体と中心導体の距離dと中心導
体の幅wで決定することができる。
【0011】すなわち、中心導体の幅wを大きくして
も、接地導体と中心導体の距離dを変えることにより所
定の特性インピーダンスを維持することができる。これ
は、従来のマイクロ波ストリップ線路において、中心導
体の幅wを大きくしかつ誘電体膜の厚さhも厚くするこ
とに比べて製作上の困難性はほとんどない。したがっ
て、本発明の高周波線路では、中心導体の幅wの拡張が
容易になり、大きな電流容量を容易に得ることができ
る。
【0012】
【実施例】図1は、本発明の第1実施例の構成を示す。
(1)は本実施例の各構成物を立体的に表した図であり、
(2)は (1)におけるA−A′断面構成を示す図である。
なお、本実施例では、図10に示す従来のマイクロ波ス
トリップ線路を構成する各部と機能的に同一のものは、
同一名称で同一符号を付して説明する。
【0013】図において、誘電体または半導体の基板1
上に、厚さt1、幅が基板1の幅に比べて十分に小さい
接地導体3が形成される。さらに、基板1上に接地導体
3を挟む形で厚さhの誘電体膜2が形成され、その誘電
体膜2上に、幅w、厚さtのストリップ形状の中心導体
5が接地導体3から距離dだけ離して形成される。さら
に、誘電体膜2および中心導体5上に、接地導体3を挟
む形で厚さh1の誘電体膜4が形成される。
【0014】ここで、中心導体5の上面が接地導体3の
上面より低い位置になるように形成することが条件であ
る。すなわち、t1≧h1>tとする。ただし、中心導
体5は接地導体3の左右いずれの位置にあってもかまわ
ない。また、基板1と接地導体3および誘電体膜2との
間に、パッシベーション膜等の誘電体膜を形成してもよ
い。
【0015】このような構成の高周波線路に高周波信号
を入力したとき、従来のマイクロ波ストリップ線路と同
様に、中心導体5と接地導体3との間に電磁界が生じ、
この電磁界が中心導体5の長さ方向に伝搬する。
【0016】本実施例における中心導体5と接地導体3
は、図10に示す従来のマイクロ波ストリップ線路の中
心導体5と接地導体3を90度回転させた状態に相当す
る。すなわち、本実施例の中心導体5の厚さtは、従来
のマイクロ波ストリップ線路の中心導体5の幅wに相当
する。また、本実施例の接地導体3と中心導体5の距離
dは、従来のマイクロ波ストリップ線路の接地導体3と
中心導体5の距離である誘電体膜4の厚さhに相当す
る。したがって、本実施例の高周波線路の特性インピー
ダンスは、中心導体5の厚さtと接地導体3と中心導体
5の距離dとの比(t/d)によって決定される(従来
のマイクロ波ストリップ線路ではw/h)。
【0017】ただし、中心導体5の厚さtを一定とする
と、特性インピーダンスは接地導体3と中心導体5の距
離dと中心導体5の幅wで決定される。ここで、中心導
体5の幅w(μm)に対する特性インピーダンスZ
0 (Ω)を有限要素法を用いて計算した結果(w−Z0
の関係)を図2に示す。計算条件は、 誘電体膜2,4の比誘電率 εr =3.3 誘電体膜2の厚さ h =5μm 誘電体膜4の厚さ h1=5μm 中心導体5の厚さ t =1μm 接地導体3の厚さ t1=10μm 計算周波数 f =10GHz とし、接地導体3と中心導体5の距離dを2μm,4μ
m,6μmとしたときの計算結果である。この計算によ
れば、中心導体5の幅wに応じた特性インピーダンスの
値の変動は少なく、かつ距離dを変えることにより特性
インピーダンスをほぼ一定に維持できることがわかる。
すなわち、高周波信号に対する線路特性を維持したま
ま、中心導体5の幅wを広げて線路の直流の電流容量を
拡大することができる。図3は、特性インピーダンスZ
0 を一定にしたときのw−dの関係を示す。
【0018】なお、特性インピーダンスをほぼ一定に維
持しながら中心導体5の幅wを大きくするには、従来の
マイクロ波ストリップ線路では誘電体膜4の厚さhも厚
くしなければならなかったが、本実施例の構成では図3
に示すように、接地導体3と中心導体5の距離dを調整
すればよく、製作上の困難性はほとんどない。
【0019】また、本実施例の高周波線路において、接
地導体3の両側に信号線となる中心導体5を並列に配置
したときの2つの信号線間隔は、従来のマイクロ波スト
リップ線路を並列に配置した場合に比べて小さくできる
ので、回路の小型化および高集積化を容易に図ることが
できる。
【0020】以下、本発明の高周波線路の他の実施例に
ついて、図4〜図9を参照して説明する。図4は、本発
明の第2実施例の断面構成を示す。本実施例は、第1実
施例の構成において、誘電体膜4を空気で置き換えたも
のである。したがって、その動作原理は第1実施例と同
じであり、ほぼ同様の特性を得ることができる。
【0021】図5は、本発明の第3実施例の断面構成を
示す。本実施例は、第1実施例の構成において、誘電体
膜2および誘電体膜4を空気で置き換え、中心導体5を
エアブリッジ構造で形成したものである。したがって、
その動作原理は第1実施例と同じであり、ほぼ同様の特
性を得ることができる。
【0022】図6は、本発明の第4実施例の断面構成を
示す。本実施例は、第1実施例の構成において、誘電体
膜2を省き、基板1上に中心導体5を直接形成したもの
である。したがって、その動作原理は第1実施例と同じ
であり、ほぼ同様の特性を得ることができる。
【0023】図7は、本発明の第5実施例の断面構成を
示す。本実施例は、第1実施例の構成において、中心導
体5を「コの字形」に形成したものである。したがっ
て、その動作原理は第1実施例と同じであるが、中心導
体5を「コの字形」にしたことにより中心導体5の断面
積が広がり、さらに線路の直流の電流容量を拡大するこ
とができる。
【0024】図8は、本発明の第6実施例の断面構成を
示す。本実施例は、第1実施例の構成において、中心導
体5を90度回転した「L字形」に形成したものである。
したがって、その動作原理は第1実施例と同じである
が、中心導体5を「L字形」にしたことにより中心導体
5の断面積が広がり、さらに線路の直流の電流容量を拡
大することができる。なお、接地導体3から離れた位置
に中心導体5の肉厚部をもってきたことにより、線路特
性に与える影響は少ない。
【0025】図9は、本発明の第7実施例の断面構成を
示す。本実施例は、第1実施例の構成において、中心導
体5を−90度回転した「T字形」に形成したものであ
る。したがって、その動作原理は第1実施例と同じであ
るが、中心導体5を「T字形」にしたことにより中心導
体5の断面積が広がり、さらに線路の直流の電流容量を
拡大することができる。なお、接地導体3から離れた位
置に中心導体5の肉厚部をもってきたことにより、線路
特性に与える影響は少ない。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の高周波線
路は、接地導体と中心導体の距離dを変えれば、特性イ
ンピーダンスをほぼ一定に維持しながら中心導体の幅w
を大きくすることができる。すなわち、高周波信号に対
する線路特性を維持したまま、電流容量を大幅にかつ容
易に拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の構成を示す図。
【図2】w−Z0 の関係(d一定)を示すグラフ。
【図3】w−dの関係(Z0 一定)を示すグラフ。
【図4】本発明の第2実施例の断面構成を示す図。
【図5】本発明の第3実施例の断面構成を示す図。
【図6】本発明の第4実施例の断面構成を示す図。
【図7】本発明の第5実施例の断面構成を示す図。
【図8】本発明の第6実施例の断面構成を示す図。
【図9】本発明の第7実施例の断面構成を示す図。
【図10】従来のマイクロ波ストリップ線路の断面構成
を示す図。
【符号の説明】
1 基板 2,4 誘電体膜 3 接地導体 5 中心導体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鴨川 健司 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−37207(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01P 3/08

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 誘電体または半導体の基板に平行に配置
    され、かつ必要な電流容量を実現する幅を有する中心導
    体と、その中心導体の片側に前記基板上に直立形成され
    た接地導体からなり、さらに前記中心導体は前記基板上
    またはその基板の上方かつ前記接地導体の厚さの範囲内
    に、前記接地導体から所定の距離だけ離して形成された
    ことを特徴とする高周波線路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の高周波線路において、
    基板上で接地導体および中心導体の周囲の一部または全
    部を誘電体で覆ったことを特徴とする高周波線路。
JP27047893A 1993-10-28 1993-10-28 高周波線路 Expired - Lifetime JP3185834B2 (ja)

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