JP2878049B2 - 高周波用トランジスタ - Google Patents

高周波用トランジスタ

Info

Publication number
JP2878049B2
JP2878049B2 JP29586092A JP29586092A JP2878049B2 JP 2878049 B2 JP2878049 B2 JP 2878049B2 JP 29586092 A JP29586092 A JP 29586092A JP 29586092 A JP29586092 A JP 29586092A JP 2878049 B2 JP2878049 B2 JP 2878049B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unit
fet
electrode
gate
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP29586092A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06151470A (ja
Inventor
康司 衣笠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Rohm Co Ltd
Original Assignee
Rohm Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Rohm Co Ltd filed Critical Rohm Co Ltd
Priority to JP29586092A priority Critical patent/JP2878049B2/ja
Publication of JPH06151470A publication Critical patent/JPH06151470A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2878049B2 publication Critical patent/JP2878049B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、高周波用トランジス
タに関し、その電力効率向上に関するものである。
【0002】
【従来の技術】大電力の高周波信号を扱うため、高周波
電力用のFET(電界効果トランジスタ)が用いられ
る。この高周波電力用FETは、移動体通信(例えば携
帯電話),ステレオなどのアナログ回路の増幅などに使
用されている。
【0003】図6に、FET(電界効果トランジスタ)
の基本構造を示す。図6aの断面図に示すように、Ga
As(ガリウムひ素)基板5上に、ゲート電極2P,ソ
ース電極4P,ドレイン電極6Pの各電極が設けられてい
る。ゲート電極2Pの下にゲート領域2のND層(活性
層)が、ソース電極4P,ドレイン電極6Pの下にソース
領域4,ドレイン領域6のN層が形成されている。
【0004】ここで、このFETにより高出力を得よう
とするならば、図6bの平面図に示すように、FET素
子としての長さKを長くすればよい。しかしながら、こ
の長さKをあまり長くすると、電力入力側に対して末端
側の各領域21,41,61において電極などの抵抗値が
大きくなってしまい、FETの特性を得ることができな
い場合が生じる。特に、高周波信号の場合にはこの影響
を強く受ける。従って、FET素子としての長さに制限
がある。
【0005】そこで、図7に示すように、従来の高周波
用FETは、単位FETを複数個並列に配置して、実質
的にFET素子としての長さを長くするようにしてい
る。ゲート電極2Pは、線状に互いにほぼ平行に配置さ
れ、ソース電極4P,ドレイン電極6Pが各ゲート電極2
Pの間に配置されている。各ゲート電極2Pは、これとほ
ぼ垂直に配置されたゲートフィード電極8によって電気
的に接続されている。このように、高周波用FETは、
単位FETが複数集まって構成され、各単位FETの出
力が合成される。
【0006】従来は、このような高周波電力用FETに
より高出力を得ていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
高周波電力用FETにおいては、次のような問題点があ
った。
【0008】上記のように、高出力を得るためには、ゲ
ートフィード電極8の長さLを長くして単位FETの数
をさらに増やすことが考えられる。
【0009】しかし、長さLを無制限に長くすると、電
力入力から各単位FETのゲート電極2Pまでの距離に
差が生じることになり、単位FET間に位相差が生じ、
単位FET間で逆位相になる場合もある。この場合、各
単位FETの出力を合成しても高出力を得ることができ
ない。すなわち、各単位FET間の位相差による影響が
出ないよう長さLが制限されるため、単位FETの数も
所定以上増やすことができず高出力を得ることが困難で
あるという問題があった。
【0010】また、単位FET間の位相差は、信号の周
波数によって大きく影響され、信号の周波数が高ければ
高いほど大きくなる。このため、超高周波数の信号の場
合、長さLをさらに短くしなければならず、単位FET
の数が減ることにより高出力を得ることが困難であると
いう問題もあった。
【0011】以下に、長さLが制限される例を示す。こ
の例では、絶縁体中の高周波信号の波長λにおいてλ/
32としている。
【0012】例えば、12GHzの高周波信号であれ
ば、空気中の波長λAは、3×108÷12×109=2
5(mm)である。一方、誘電体中の波長λDは、誘電
体の誘電率をεrとすると、λD=λA÷εr 1/2により求
められる。GaAsの誘電率は約12.5であるので、
GaAs内の波長は25÷(12.5)1/2=約7(m
m)となる。従って、ゲートフィード電極8の長さLの
制限値は、7÷32=220(μm)になる。
【0013】さらに周波数の高い20GHzの高周波信
号であれば、同様に計算して、GaAs内の波長は15
÷(12.5)1/2=約4(mm)となり、長さLの制
限値は約132μmとなる。
【0014】この発明は、上記の問題点を解決して、各
単位FET間の位相差の影響を受けることなく、高出力
を得ることができる高周波電力用FETを提供すること
を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1にかかる高周波
用トランジスタは、 ゲート領域、ソース領域、ドレイン
領域を有する単位トランジスタ、 各単位トランジスタの
ゲート領域を電気的に接続するゲートフィード電極、
備えた高周波用トランジスタにおいて、 各単位トランジ
スタのゲート領域をゲートフィード電極を中心に放射状
に配置し、 ゲートフィード電極を中心に対向して位置す
る単位トランジスタ同志では、両単位トランジスタのソ
ース領域とドレイン領域との間を流れる電流の方向が一
致するように、各単位トランジスタのソース領域および
ドレイン領域を配置した、 ことを特徴とする。
【0016】
【作用】請求項1の高周波用トランジスタは、各単位ト
ランジスタのゲート領域をゲートフィード電極を中心に
放射状に配置した。また、ゲートフィード電極を中心に
対向して位置する単位トランジスタ同志では、両単位ト
ランジスタのソース領域とドレイン領域との間を流れる
電流の方向が一致するように、各単位トランジスタのソ
ース領域およびドレイン領域を配置した。 したがって、
各単位トランジスタ間に生じる出力の位相差を小さくす
ることができるので、各出力の合成の際には、より高出
力を得ることができる。
【0017】
【実施例】図1に、この発明の一実施例による高周波電
力用FET(高周波用トランジスタ)18の平面図を示
す。図2に、この高周波電力用FET18の断面図(図
1のA−A断面図)を示す。このFET18は、複数の
単位FET181〜184(この例では4個),ゲートフ
ィード電極16,2次配線(PAD)74を備えてい
る。
【0018】各単位FETは、図6に示すように、Ga
As(ガリウムひ素)基板5上に、ゲート電極2P,ソ
ース電極4P,ドレイン電極6Pの各電極が設けられてい
る。ゲート電極2Pの下にゲート領域2のND層(活性
層)が、ソース電極4P,ドレイン電極6Pの下にソース
領域4,ドレイン領域6のN層が形成されている。
【0019】そして、図1に示すように、各単位FET
のゲート電極2Pは、ゲートフィード電極16に接続さ
れ、電力が入力される。そして、ゲート電極2Pの入力
に応じて、ソース電極4Pからドレイン電極6Pへ電力が
出力される。この各単位FETから出力される電力が合
成される。
【0020】ここで、本発明に係る高周波電力用FET
18は、各単位FETのゲート電極2Pがゲートフィー
ド電極16を中心に放射状になるように配置されてい
る。
【0021】すなわち、ゲートフィード電極16から各
単位FETのゲート電極2Pまでの距離は等しくなって
おり、各単位FETのゲート電極2Pに入力する電力の
位相は全く同じになる。このため、入力電力の位相のず
れによる出力電力の位相のずれが生じなくなり、各単位
FETの電力が効率よく合成され、FET18は高出力
を得ることができる。特に、超高周波数信号の場合、従
来のFETの形状では、電力入力から各単位FETのゲ
ート電極2Pまでの距離が必ず異なったため、距離の影
響を大きく受けて位相のずれが生じていたが、本発明に
おいては超高周波数信号でも位相のずれが生じない。
【0022】これと同時に、このFET18は、各単位
FETのソース電極4P同士,ドレイン電極6P同士が2
次配線(PAD)74によってほぼ同一の距離で接続さ
れている。以下、図2の断面図も参照して、この接続の
状態を説明する。
【0023】単位FET181と2次配線74とは、ソ
ース電極4Pにおいて点V1、ドレイン電極6Pにおいて
点W1で接続されている。単位FET182と2次配線7
4とは、ソース電極4Pにおいて点V2、ドレイン電極6
Pにおいて点W2で接続されている。単位FET183
単位FET184においても同様に接続されている。
【0024】そして、点V1と点V2との距離,点V2
点V3との距離,点V3と点V4との距離,点V4と点V1
との距離はほぼ等しくなっている。また、点W1と点W2
との距離,点W2と点W3との距離,点W3と点W4との距
離,点W4と点W1との距離もほぼ等しくなっている。こ
のように、各単位FETのソース電極同士,ドレイン電
極同士を接続する2次配線の距離がほぼ等しくなってい
るので、各単位FETの出力の位相がずれることなく電
力合成ができる。
【0025】図3〜図5に、このFET18の製造フロ
ーを示す。以下、この製造工程について説明する。
【0026】まず、図3において、GaAs基板5上
で、パターンニングされたフォトレジスト50を塗布し
これをマスクにして(以下、フォトレジスト工程とい
う)、イオン注入によりN+領域52を形成する(図3
a)。
【0027】その後、フォトレジスト50を取り除き、
新たなフォトレジスト58工程を行なって、イオン注入
によりN1領域54を形成する(図3b)。次に同様に
して、ND領域56を形成する(図3c)。これによ
り、ゲート領域2のND層56、ソース領域4のN層5
2,54、ドレイン領域6のN層52,54が形成され
る。そして、フォトレジストを取り除き、熱工程により
各領域をアニールする(図3d)。
【0028】次に、図4において、フォトレジスト62
工程を行ない、パターンに基づいてエッチングして、穴
102,104を形成する(図4a)。その後、OHM
IC(材質AuGe/Ni)64が基板5上の全面に蒸
着される。そして、フォトレジスト62を取り除いてリ
フト・オフすると、穴92,94に蒸着されたOHMI
C64が残る。これにより、ソース電極4P,ドレイン
電極6Pにおいて、まずOHMIC64が形成される
(図4b)。まず、OHMIC64を形成させたのは、
電極の抵抗を低くするためである。
【0029】次に、フォトレジスト66工程を行ない、
パターンに基づいてエッチングして、穴106を形成す
る(図4c)。その後、ゲートメタル(材質Ti/Pt
/Au)68が基板5上の全面に蒸着される。同様にリ
フト・オフすると、穴106に蒸着されたゲートメタル
68が残る。これにより、ゲート電極2Pが形成される
(図4d)。
【0030】次に、図5において、SiONを成長(層
間膜82)させた後、フォトレジスト70工程を行な
い、パターンに基づいてエッチングして、穴108を形
成する(図5a)。その後、VIAメタル(材質Ti/
Pt/Au)72が基板5上の全面に蒸着される。同様
にリフト・オフすると、穴108に蒸着されたVIAメ
タル72が残る。これにより、OHMIC64の上にV
IAメタル72がのってソース電極4P,ドレイン電極
Pが形成される(図5b)。
【0031】次に、ゲート電極2P,ソース電極4P,ド
レイン電極6Pの上に2次配線(PAD)74が蒸着さ
れる(図5c)。このようにして、FET18の各単位
FETが形成される。
【0032】なお、この単位FETは放射状に配置さ
れ、各ゲート電極2Pの延長線上で各ゲート電極2Pは相
互に接続される。そして、各ゲート電極2Pから同一距
離であって、相互に接続された各ゲート電極2Pの上に
ゲートフィード電極16が形成される。
【0033】なお、この実施例では、2次配線74を四
角状に配置しているが、配線距離を短くするために円状
に配置してもよい。さらに、誘電率を下げるためにエア
ーブリッジ配線にしてもよい。
【0034】
【発明の効果】請求項1の高周波用トランジスタ(高周
波電力用FET)は、各単位トランジスタのゲート領域
をゲートフィード電極を中心に放射状に配置した。ま
た、ゲートフィード電極を中心に対向して位置する単位
トランジスタ同志では、両単位トランジスタのソース領
域とドレイン領域との間を流れる電流の方向が一致する
ように、各単位トランジスタのソース領域およびドレイ
ン領域を配置した。従って、各単位トランジスタの電力
が位相差を生じることなく合成されるので、高出力を得
ることができる。これにより、各単位トランジスタ間の
位相差の影響を受けることなく、高出力を得る高周波用
トランジスタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例による高周波電力用FET
(高周波トランジスタ)の平面図を示す。
【図2】上記の高周波電力用FETの断面図を示す。
【図3】上記の高周波電力用FETの製造フローを示す
図である。
【図4】上記の高周波電力用FETの製造フローを示す
図である。
【図5】上記の高周波電力用FETの製造フローを示す
図である。
【図6】FET(電界効果トランジスタ)の基本構成を
示す図である。
【図7】従来の高周波電力用FETの平面図を示す。
【符号の説明】
P・・・ゲート電極 4P・・・ソース電極 6P・・・ドレイン電極 16・・・ゲートフィード電極 181〜184・・・単位FET 18・・・高周波電力用FET 74・・・2次配線(PAD)
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/337 - 21/338 H01L 27/095 - 27/098 H01L 29/775 - 29/778 H01L 29/80 - 29/812

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゲート領域、ソース領域、ドレイン領域を
    有する単位トランジスタ、 各単位トランジスタのゲート領域を電気的に接続するゲ
    ートフィード電極、 を備えた高周波用トランジスタにおいて、 各単位トランジスタのゲート領域をゲートフィード電極
    を中心に放射状に配置し、 ゲートフィード電極を中心に対向して位置する単位トラ
    ンジスタ同志では、両単位トランジスタのソース領域と
    ドレイン領域との間を流れる電流の方向が一致するよう
    に、各単位トランジスタのソース領域およびドレイン領
    域を配置した、 ことを特徴とする高周波用トランジスタ。
JP29586092A 1992-11-05 1992-11-05 高周波用トランジスタ Expired - Fee Related JP2878049B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29586092A JP2878049B2 (ja) 1992-11-05 1992-11-05 高周波用トランジスタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29586092A JP2878049B2 (ja) 1992-11-05 1992-11-05 高周波用トランジスタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06151470A JPH06151470A (ja) 1994-05-31
JP2878049B2 true JP2878049B2 (ja) 1999-04-05

Family

ID=17826130

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29586092A Expired - Fee Related JP2878049B2 (ja) 1992-11-05 1992-11-05 高周波用トランジスタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2878049B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4679041B2 (ja) * 2003-06-20 2011-04-27 株式会社東芝 高周波増幅装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06151470A (ja) 1994-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0897375A (ja) マイクロ波集積回路装置及びその製造方法
US4107720A (en) Overlay metallization multi-channel high frequency field effect transistor
Xu et al. A 3-10-GHz GaN-based flip-chip integrated broad-band power amplifier
US4996582A (en) Field effect transistor for microstrip mounting and microstrip-mounted transistor assembly
US4016643A (en) Overlay metallization field effect transistor
JPH04103138A (ja) 半導体集積回路
JP2878049B2 (ja) 高周波用トランジスタ
JPH0661058A (ja) 半導体集積回路装置
US4251784A (en) Apparatus for parallel combining an odd number of semiconductor devices
JPH01158801A (ja) マイクロストリップライン
JPS6228788Y2 (ja)
JP3448833B2 (ja) 伝送線路及び半導体装置
JPS5892277A (ja) 電界効果トランジスタの製造方法
JPS5915083Y2 (ja) GaAsシヨツトキ−バリアゲ−ト電界効果トランジスタ電力増幅装置
US4786881A (en) Amplifier with integrated feedback network
JPS6349922B2 (ja)
JPH10200312A (ja) マイクロ波集積回路
JPS6056306B2 (ja) マイクロ波ic装置とその製造方法
JP3631428B2 (ja) フリップチップ実装構造を持つ半導体装置
JPH0249733Y2 (ja)
JPS60106202A (ja) モノリシツクマイクロ波集積回路
JP2746240B2 (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP3033704B2 (ja) マイクロ波回路
JPH06140438A (ja) 高周波用トランジスタ
JP2869902B2 (ja) 半波長側結合フィルタ

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090122

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090122

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100122

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees