JP3385294B2 - ランゲカプラ - Google Patents

ランゲカプラ

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JP3385294B2
JP3385294B2 JP29723394A JP29723394A JP3385294B2 JP 3385294 B2 JP3385294 B2 JP 3385294B2 JP 29723394 A JP29723394 A JP 29723394A JP 29723394 A JP29723394 A JP 29723394A JP 3385294 B2 JP3385294 B2 JP 3385294B2
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coupled line
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伸 茶木
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Mitsubishi Electric Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、例えば1GHz 以上
の周波数波帯域のマイクロ波回路にて、その構成要素の
1つとして用いられるランゲカプラに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】図4は従来のランゲカプラの一例を示す
平面図、図5はそれをM−Mに添って切断した断面図で
あり、結合線路の導体数が4本の場合のものについて示
している。また、図6は従来のランゲカプラの他の例を
示す断面図であり、結合線路の導体数が6本の場合のも
のについて示している。図において、1はこのランゲカ
プラが形成される基板であり、2はこの基板1の表面に
配置された、マイクロ波信号を結合するための複数の導
体より成る結合線路、3はこの基板1の裏面に全体的に
配置された裏面導体である。また、4a,4bはそれぞ
れ結合線路2の導体が接続された入出力ポートであり、
5a,5bは同様に結合線路2の導体が接続された負荷
ポートである。
【0003】次に動作について説明する。結合線路2の
一方の入出力ポート4aに入力されたマイクロ波は、そ
れに接続され導体から他方の入出力ポート4bに接続さ
れた導体に結合されて、その入出力ポート4bより出力
される。このようなランゲカプラを回路の構成要素とし
て持つマイクロ波回路の使用可能周波数帯域は、ランゲ
カプラの帯域によって制限されることがある。そのよう
な場合に、ランゲカプラの周波数帯域を広げてマイクロ
波回路の広帯域化をはかろうとするには、ランゲカプラ
の結合線路2の導体数を増やす方法が有効である。この
結合線路2の導体数nが、図4、図5に示す4本の場合
と図6に示す6本の場合のシミュレーション結果を次の
表1に示す。
【0004】
【表1】
【0005】この表1は、そのランゲカプラの通過損失
21については図7に示すような、また反射量VSWR
については図8に示すような周波数特性のシミュレーシ
ョンを、その負荷ポート5a,5bをオープン状態にし
た場合とショート状態にした場合のそれぞれについて実
行し、通過損失の絶対値|S21|が2dB未満となる周
波数帯域Δf1 、および反射量VSWRが2未満となる
周波数帯域Δf2 を示したものであり、そのときの結合
線路2の導体幅wと導体間隔sについても併せて示して
いる。なお、この場合の基板1の厚さは200μm、ε
r は12.9、tan δは0.001であり、また、結合
線路2の導体幅wと導体間隔sは、導体数nが4本およ
び6本の場合において最も周波数帯域が広くなるように
最適化した場合の値である。
【0006】この表1によれば、結合線路2の導体数n
を4本から6本に増加させることによって、通過損失の
絶対値|S21|が2dB未満となる周波数帯域Δf1
4〜5.5GHz 程度、反射量VSWRが2未満となる
周波数帯域Δf2 は2GHz程度広帯域化されることが
わかる。また、このように結合線路2の導体数nを4本
から6本に増加させて広帯域化させた場合には、その導
体幅wは6.7μmから1.0μmに、導体間隔sは1
4.6μmから8.2μmにそれぞれ小さくする必要が
あることがわかる。
【0007】なお、このような従来のランゲカプラに関
連した技術が記載された文献としては、例えば「アイ・
イー・イー・イー トランザクションズ オン マイク
ロウェーブ セオリー アンド テクニクス(IEEE
TRANSACTIONSON MICROWAVE
THEORY AND TECHNIQUES)」M
TT−26巻 10号(1978年10月)の795〜
801ページに、ユウスケ タジマ(YUSUKE T
AJIMA)等によって発表されたされた論文「マルチ
コンダクター カプラーズ(Multiconduct
or Cou−plers)」などがある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のランゲカプラは
以上のように構成されているので、マイクロ波回路の周
波数帯域を結合線路2の導体数を増やすことによって広
げようとした場合、結合線路2の導体幅や導体間隔が著
しく小さくなって、プロセス上実現不可能になることが
あるといった問題点があった。
【0009】この発明は上記のような問題点を解消する
ためになされたもので、結合線路の導体数を増やしたこ
とによる広帯域特性を維持したままで、製造が可能な導
体幅および導体間隔の結合線路を持ったランゲカプラを
得ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
係るランゲカプラは、表面に結合線路、裏面に裏面導体
がそれぞれ配置された基板の、結合線路が配置された部
分の裏面にほりこみ部を設けたものである。
【0011】また、請求項2に記載の発明に係るランゲ
カプラは、そのほりこみ部を低誘電率材料で充填したも
のである。
【0012】
【作用】請求項1に記載の発明におけるランゲカプラ
は、基板の結合線路が配置された部分の裏面にほりこみ
部を設けることにより、基板の誘電率を低減して結合線
路と裏面導体の間の電界を小さくし、結合線路が製造可
能な導体幅および導体間隔を持った周波数帯域の広いラ
ンゲカプラを実現する。
【0013】また、請求項2に記載の発明におけるラン
ゲカプラは、基板裏面のほりこみ部に低誘電率材料を充
填することにより、基板の強度が高く、裏面導体の処理
も簡単な、製造のし易いランゲカプラを実現する。
【0014】
【実施例】
実施例1.以下、この発明の一実施例を図について説明
する。図1は実施例1によるランゲカプラを示す平面
図、図2はそれをM−Mに添って切断した断面図であ
り、結合線路の導体数が6本の場合のものを示してい
る。図において、1は基板、2は結合線路、3は裏面導
体、4a,4bは入出力ポート、5a,5bは負荷ポー
トであり、図4および図5に同一符号を付した従来のそ
れらと同一、もしくは相当部分であるため詳細な説明は
省略する。また、6は基板1の裏面の結合線路2が配置
された部分の直下に設けられたほりこみ部である。
【0015】次に動作について説明する。ここで、この
ランゲカプラの基本的な動作は従来の場合と同様であ
る。なお、このランゲカプラは、イーブン(even)
モードとオッド(odd)モードの相互作用によってそ
の特性インピーダンスZ0 が決定されるものであり、そ
れぞれのモードのインピーダンスZevenおよびZodd
り次の式で与えられる。
【0016】 Z0 = (Zeven×Zodd)1/2 (=50Ω)
【0017】また、このランゲカプラの結合線路2の導
体幅wと導体間隔sは、前記イーブンモードとオッドモ
ードのインピーダンスZevenおよびZodd と、基板1の
厚みおよびその誘電率によって決められる。そして、そ
のインピーダンスZevenは主として結合線路2と裏面導
体3の間の電界分布によって決定され、インピーダンス
odd は結合線路2の導体間の電界分布によって決定さ
れる。ここで、ランゲカプラを広帯域化するため、結合
線路2の導体数を増やしてその結合度を増加させると、
インピーダンスZodd は減少する。従って、そのときの
特性インピーダンスZ0 を50Ωに維持しておくために
は、インピーダンスZevenを増加させる必要が生じる。
このインピーダンスZevenを増加させる方法としては、
主に結合線路2の導体幅を減少させるか、結合線路2と
裏面導体3の間の電界を小さくするなどの方法がとられ
ている。この発明では、結合線路2の導体幅をあまり減
少させると製造が困難になってくるため、基板1の結合
線路2が配置された部分の裏面にほりこみ部6を設けて
結合線路2と裏面導体3の間の電界を小さくすること
で、インピーダンスZevenを増加させている。なおこの
ほりこみ部6は、基板1の結合線路2が配置された部分
の直下を裏面より、例えばウェットエッチングなどによ
ってほりこむことによって形成している。
【0018】このように、この実施例1は基板1の裏面
の結合線路2が配置された部分の直下にほりこみ部6を
設け、基板1の誘電率を低下させて結合線路2と裏面導
体3の間の電界を小さくすることにより、インピーダン
スZevenを増加させてインピーダンスZodd の減少分を
補償するものであり、これによって、結合線路2の導体
数を増やしたことによる広帯域特性を維持したままで、
製造が可能な導体幅および導体間隔を持った結合線路2
によるランゲカプラを実現する。
【0019】実施例2.次に、この発明の他の実施例を
図について説明する。図3は実施例2によるランゲカプ
ラを示す断面図で、相当部分には図1と同一符号を付し
てその説明を省略する。図において、7は基板1の裏面
の結合線路2が配置された部分の直下に設けられたほり
こみ部6に充填された低誘電率材料で、この低誘電率材
料7としては、例えばポリイミド樹脂等が用いられる。
【0020】次に動作について説明する。なお、このラ
ンゲカプラの基本的な動作は実施例1の場合と同様であ
る。ここで、空気の誘電率ε1 はε1 =1であるのに対
して、低誘電率材料7の誘電率ε2 はいくら低誘電率と
いってもε2 >1となる。そのため、このようにほりこ
み部6に低誘電率材料7を充填した場合、実施例1のよ
うにほりこみ部6になにも充填せず空気のままとした場
合に比べると、インピーダンスZevenの増大効果は低下
する。従って、ほりこみ部6内に充填する低誘電率材料
7としては極力誘電率ε2 の低い材料を用いることが望
ましい。
【0021】ここで、実際の製造を考慮した場合、実施
例1のように、ほりこみ部6内になにも充填せず空洞の
ままにしておくと基板1の裏面が平らでなくなって裏面
導体3の処理がめんどうなものとなり、基板1の強度も
低いものとなってしまう、しかしながら、この実施例2
のように、ほりこみ部6内を低誘電率材料7にて充填す
ると、基板1の裏面が平らになるため裏面導体3の処理
が容易となり、なにも充填せずに空洞のままとした場合
に比べて基板1の強度も強いものとなる。
【0022】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
よれば、基板の結合線路が配置された部分の裏面にほり
こみ部を設けるように構成したので、広帯域のために
結合線路の導体数を増加させた際のインピーダンスZ
odd の減少分を、結合線路と裏面導体の間の電界を小さ
くすることによってインピーダンスZevenを増加させて
補償することが可能となり、結合線路の導体幅および導
体間隔を製造可能なサイズに留め、広帯域特性を維持し
ておくことが可能なランゲカプラが得られる効果があ
る。
【0023】また、請求項2に記載の発明によれば、そ
のほりこみ部をさらに低誘電率材料で充填するように構
成したので、基板裏面が平らになって裏面導体の処理が
容易となり、さらに基板の強度も補強することができる
ランゲカプラが得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施例1によるランゲカプラを示
す平面図である。
【図2】 上記実施例によるランゲカプラの断面図であ
る。
【図3】 この発明の実施例2によるランゲカプラを示
す断面図である。
【図4】 従来のランゲカプラの一例を示す平面図であ
る。
【図5】 上記従来のランゲカプラの断面図である。
【図6】 従来のランゲカプラの他の例を示す断面図で
ある。
【図7】 その通過損失の周波数特性のシミュレーショ
ン例を示す説明図である。
【図8】 その反射量の周波数特性のシミュレーション
例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 基板、2 結合線路、3 裏面導体、6 ほりこみ
部、7 低誘電率材料。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−213005(JP,A) 特開 昭53−116757(JP,A) 特開 昭51−58844(JP,A) 実開 昭54−136944(JP,U) 米国特許4937541(US,A) 米国特許4288761(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01P 5/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 その裏面に裏面導体が配置された基板の
    表面に、マイクロ波信号を結合するための複数の導体に
    よる結合線路を配置して成るランゲカプラにおいて、前
    記基板の前記結合線路が配置された部分の裏面にほりこ
    み部を設けたことを特徴とするランゲカプラ。
  2. 【請求項2】 前記結合線路が配置された部分の前記基
    板の裏面に設けられたほりこみ部を、低誘電率材料で充
    填したことを特徴とする請求項1に記載のランゲカプ
    ラ。
JP29723394A 1994-11-30 1994-11-30 ランゲカプラ Expired - Lifetime JP3385294B2 (ja)

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KR100367623B1 (ko) * 1999-11-29 2003-01-10 대한민국 공기 절연층을 갖는 마이크로스트립 구조의 모놀리식마이크로웨이브 아이.씨.용 3 dB 커플러 및 그 제작 방법

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