JP2650426B2 - スタータの制御装置 - Google Patents

スタータの制御装置

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JP2650426B2
JP2650426B2 JP1188870A JP18887089A JP2650426B2 JP 2650426 B2 JP2650426 B2 JP 2650426B2 JP 1188870 A JP1188870 A JP 1188870A JP 18887089 A JP18887089 A JP 18887089A JP 2650426 B2 JP2650426 B2 JP 2650426B2
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starter
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capacitor
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、例えば自動車に搭載されたエンジンの起
動制御を行なうスタータに係るものであり、特にスター
タモータの停止前に再起動動作を行なった場合に、再飛
込みを防止するスタータの制御装置に関する。
[従来の技術] 自動車に搭載されたエンジンを始動するには、キース
イッチを操作し、このスイッチをスタータ位置に設定す
ることによってスタータモータを駆動し、このスタータ
モータによってエンジンを回転させることによって行な
う。
この場合スタータは、モータおよびこのモータの回転
をエンジンに伝えるピニオンギアを備えるもので、この
ピニオンギアはエンジンの回転軸に結合されているリン
グギアに選択的に噛合されるようになっている。そし
て、キースイッチがスタータの位置に設定された状態で
マグネットスイッチを駆動し、スタータモータのピニオ
ンギアを軸方向に移動させ、リングギアに噛合させる。
このピニオンギアとリングギアとが噛合された状態でス
タータモータに電力を供給してモータを回転させ、この
モータの回転力をピニオンギアおよびリングギアを介し
てエンジンに伝達して、エンジンの始動操作が行われる
ものである。
このようなスタータにおいて、例えばキースイッチを
スタート位置に投入してエンジをスタートさせようとし
たとき、今だエンジンが完爆に至る前にキースイッチを
スタート位置から離すと、エンジンが始動される前にス
タータのピニオンギアがリングギアから離脱する。そし
て、エンジンの起動不良に気付いたときには、再びキー
スイッチが操作されてスタート位置に投入され、ピニオ
ンギアが移動されてリングギアと噛合しようとする。し
かし、この状態ではスタータモータは慣性によって回転
されており、ピニオンギアも回転を持続しているもの
で、このピニオンギアが停止する以前にマグネットスイ
ッチが励磁されて、ピニオンギアがリングギアの方向に
前進する。したがって、ピニオンギアとリングギアとの
噛合不良が当然起こり、ギア鳴りを起こし、またギアの
歯面を損傷するようになる等の問題が発生する。
[発明が解決しようとする課題] この発明は上記のような点に鑑みなされたもので、正
確に且つ放電時定数の設定されるコンデサによる微分電
圧を利用して、特に簡単に構成して確実に制御されるよ
うにして、エンジンが完爆する以前にキースイッチがス
タート位置から離脱され、その短時間後に再びキースイ
ッチが再投入されるようなことが生じても、ギア鳴り等
の問題が生ずることがなく、安全なエンジンの始動操作
が確実に実行されるようにしたスタータの制御装置を提
供しようとするものである。
[課題を解決するための手段] この発明に係るスタータの制御装置にあっては、キー
スイッチがスタート位置に投入された状態で、バッテリ
からの電源はサイリスタスイッチ回路を介してスタータ
に供給されるようにする。このサイリスタ回路は、キー
スイッチとスタータとの間に直列に接続されたサイリス
タを備え、さらに前記電源が立ち上がったときに前記サ
イリスタにトリガパルス状のゲート信号を、所定電圧以
下のトリガパルスを遮断する素子を介して与えるコンデ
ンサを備えるもので、このコンデンサには、スタータモ
ータの慣性による回転が停止するに要する時間よりも長
い時定数が設定された放電回路が接続されるようにして
いる。
[作用] このように構成されるスタータの制御装置にあって
は、キースイッチがスタート位置に投入されたときに
は、コンデンサから発生されたトリガパルスによってサ
イリスタが導通状態に設定され、スタータに電源が供給
されてエンジンの起動操作が実行される。またキースイ
ッチがスタート位置に投入され、エンジンが完爆する前
に離脱されたような場合、エンジンの始動不良に気付き
キースイッチをスタート位置に再投入しようとすると、
この状態ではサイリスタスイッチ回路のコンデンサの放
電が完了しておらず、キースイッチからの電源が立ち上
がっても、サイリスタのゲートに供給されるトリガパル
スが発生されない。この場合、所定電圧以下のトリガパ
ルスを遮断する素子を介してトリガパルスがサイリスタ
のゲートに与えられるようになっているため、もし小さ
なレベルのトリガパルスが発生される状態でも、このパ
ルスがサイリスタを点孤させることがない。したがって
スタータに電源が供給されることなく、スタータモータ
に結合されて、まだ回転しているピニオンギアがリング
ギアに接触されることがない。すなわち、ギア鳴りやギ
アの歯の欠損等の問題を生ずることが確実に防止され
る。
[発明の実施例] 以下、図面を参照してこの発明の一実施例を説明す
る。第1図はその回路構成を示すもので、自動車に搭載
されるバッテリ11からの電源は、キースイッチ12に供給
される。このキースイッチ12は、イグニッション(IG)
と共にスタート(ST)の端子が設定されるもので、図示
しないエンジンを始動操作するときは、キースイッチ12
をスタート位置に投入設定する。この場合、イグニッシ
ョン位置にもキースイッチ12が同時に投入され、エンジ
ンに対して点火信号が供給されるようになっている。そ
して、キースイッチ12のスタート端子からの電源は、サ
イリスタスイッチ回路13を介して、スタータ14に供給さ
れる。
キースイッチ12のスタート(ST)端子には、サイリス
タスイッチ回路13の入力端子130が接続されるものであ
り、この入力端子130にはサイリスタ131が接続される。
そして、スタート端子からの電源が、サイリスタ131を
直列に介してスタータ14の入力端子140に結合されるよ
うにする。
サイリスタスイッチ回路13は、入力端子130に接続し
たコンデンサ132を備えるもので、入力端子130に接続さ
れた電源は、ダイオード137、コンデンサ132、さらにツ
ェナーダイオード133、順方向に設定したダイオード134
を介してサイリスタ131のゲートに供給される。そし
て、コンデンサ132には、抵抗135、136による放電回路
が接続され、所定の時定数によってコンデンサ132が放
電制御されるようにしている。
スタータ14は、スタータモータ141と共に、このモー
タ141によって回転されるピニオンギアを、エンジンに
結合されるリングギアの方向に移動させると共に、スイ
ッチ接点143を駆動するマグネットスイッチ用の励磁コ
イル142および144を有する。
すなわち、入力端子140に供給される電源が立ち上が
ると、コイル142および144に励磁電流が供給され、図示
しないプランジャが動作されて、スタータモータ141に
結合されたピニオンギアがリングギアの方向に移動さ
れ、この両者が結合される。同時にスイッチ接点143が
閉路され、バッテリ11からの電源がスタータモータ141
に供給され、このモータ141が駆動されてエンジンに回
転力が伝達されて始動操作がされるようになる。
このように構成されるスタータ制御装置において、キ
ースイッチ12がスタート位置に投入されると、スタート
(ST)の電圧は第2図の(A)に示すようにオン状態に
立ち上がる。端子(ST)の電圧が立ち上がると、コンデ
ンサ132の充電電圧も第2図の(B)に示すように立ち
上がり、コンデンサ132から第2図の(C)に示すよう
なトリガ状のゲートパルスが出力される。このゲートパ
ルスはサイリスタ131のゲートに与えられるものである
ため、このサイリスタ31は点孤されて導通状態となり、
スタータ14に第2図の(D)に示すような電源が供給さ
れる。すなわち、スタータモータ141が第2図の(E)
に示すように回転駆動され、エンジンの始動動作が行わ
れる。
そして、キースイッチ12がオフされて端子(ST)の電
圧が立ち下がると、サイリスタ131がオフされてスター
タ入力電圧が立ち下がり、コイル142に対する励磁が絶
たれてピニオンギアがリングギア部から後退して離脱
し、スタータモータ141がリングギアから切り離され
る。同時にモータ141に対する駆動電圧が無くなり、モ
ータ141は慣性で時間T2の間回転した後停止する。ま
た、コンデンサ132の端子電圧は、抵抗135および136を
介して行われる放電に伴って、時定数をもって低下す
る。
このようなスタータ装置において、第2図の右側の半
分で示すように短時間キースイッチ12がスタート(ST)
位置に投入されたことを想定すると、このスイッチ投入
に伴ってコンデンサ132が充電され、ゲートパルスが発
生されて、スタータ14に電源が供給されるようになる。
ここで、キースイッチ12がスタート位置に投入されて
いる時間が短く、エンジンが着火しない前にスイッチ12
がオフされたとすると、エンジンの始動が失敗される。
この場合、モータ141はスイッチ12がオフされた後の時
間T3後に、その回転が停止する。
このエンジンの始動不良に気付いて再びキースイッチ
12をスタート位置に投入すると、サイリスタスイッチ回
路13に電源が供給されるようになるが、この状態ではコ
ンデンサ132の端子電圧が十分に低下しておらず、この
コンデンサ132に充電されている電圧と電源電圧との間
の差が小さく、したがってコンデンサ132から発生され
るトリガパルスの電圧は、ツェナーダイオード133のツ
ェナー電圧以下の状態となって、サイリスタ131に対す
るゲートパルスは出力されない。
すなわち、コンデンサ132の端子電圧は、キースイッ
チ12がオフされて後、抵抗135および136を介して所定の
時定数で放電されて低下するものであり、時間T1の経過
後にツェナー電圧が設定できる電圧値まで放電される。
したがって、キースイッチ12のオフ後、時間T1以上経過
してから再びこのキースイッチ12がスタート位置に投入
されたならば、このスイッチ12の投入と共にゲートパル
スが発生され、サイリスタ131が点孤されて、スタータ1
4が起動される。しかし、時間T1が経過する以前にキー
スイッチ12がスタート位置に再投入された場合には、サ
イリスタ131にゲートパルスは与えられず、このサイリ
スタ131が点孤されないため、スタータ14に電源が供給
されず、スタータモータ141に結合されたピニオンギア
が、リングギアの方向に移動されることがなく、ギア鳴
りやギアの歯の損傷等の障害を発生することがない。
このような装置において、モータ141の停止に至る時
間T2およびT3は、“T3<T2"の関係となるものである
が、コンデンサ132の端子電圧がツェナー電圧を得るに
必要な電圧まで低下するに要する放電時間T1は、上記停
止に至る時間との関係で、 T3<T2<T1 とする必要があり、この関係が成り立つようにコンデン
サ132、抵抗135および136の値、さらにツェナーダイオ
ード133のツェナー電圧を選定することによって、前述
した保護動作が確実に実行されるようになる。
このように構成されるスタータの制御装置は、非常に
簡単な回路構成によって構成できるもので、各種ノイズ
に対して強いものとすることができ、部品点数も少ない
ものであるため、小型化して構成できる。したがって、
この回路部分はスタータの構造部材の空きスペースを効
果的に利用して装着できる。
第3図は第1図で示したサイリスタスイッチ回路13に
よる保護回路20を、スタータ本体21に取り付けた状態を
示しているもので、このスタータ本体21には、B電源端
子22が突出して形成されている。そして、このB電源端
子22の周囲部分には、空間が形成されるものであり、こ
の空間部分に対応して保護回路20が取り付けられるよう
にする。この場合、突出したB電源端子22に近接して端
子23を設け、保護回路20の入力端子として使用されるよ
うにする。
第4図はスタータ本体21に取り付けられる保護回路20
部の例を示しているもので、第1図で示したサイリスタ
スイッチ回路13が、回路基板211に形成されている。そ
して、この回路基板211は防水保護ケース212内に収納さ
れ、スタータ本体21に取り付けられるようになるもの
で、保護ケース212から導出されたリード線213が端子22
に接続されるようになる。
また、第5図に示すように保護ケース212の端部に端
子214および215を形成し、この端子215、216を用いて外
部と接続されるようにしてもよい。この場合、適宜樹脂
によって一体的にモールドされるようにしてもよい。
[発明の効果] 以上のようにこの発明に係るスタータの制御装置によ
れば、サイリスタを用いてスタータに供給される電源を
制御するようにしている。したがって、このスタータに
供給される電源の制御は、ゲートパルスの印加制御によ
ってのみ実行できるものであり、この制御のためにコン
デンサによる微分回路が用いられるようにしている。し
たがって、例えば運転者が長時間スタータスイッチを操
作し続け、このスイッチ操作が終了した直後に再びスタ
ータスイッチを操作しても、コンデンサによる微分回路
から充分の電圧のトリガパルスが得られず、このトリガ
パルスは所定電圧以下のトリガパルスを遮断する素子で
遮断され、スタータが動作されることがなく、運転者に
対して、スタータスイットのオフ後は、所定時間経過後
でない限り、スタータが作動しないものであることを感
覚的に理解させることができる。すなわち、運転者に対
するスタータ制御の習慣の改善も同時に行わせることが
でき、スタータにおけるギアの鳴り、ギアの歯の損傷等
の障害の発生の防止に大きな効果を発揮するようにな
る。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例に係るスタータの制御装置
を説明する回路構成図、第2図は上記装置の動作を説明
するタイムチャート、第3図は上記制御回路の保護回路
部をスタータ本体に取り付ける状態を示す図、第4図お
よび第5図はそれぞれ上記保護回路部の構成例を示す図
である。 11……バッテリ、12……キースイッチ、13……サイリス
タスイッチ回路(保護回路)、131……サイリスタ、132
……コンデンサ、133……ツェナーダイオード、14……
スタータ、141……スタータモータ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】キースイッチのスタート操作によって電源
    が供給されるサイリスタスイッチ回路と、 このサイリスタスイッチ回路を介して動作電圧が供給さ
    れるスタータとを備え、 前記サイリスタスイッチ回路は、前記キースイッチと前
    記スタータとの間に直列的に接続設定され、導通される
    ことで前記キースイッチから前記スタータに電流を供給
    するサイリスタと、このサイリスタのゲートと前記キー
    スイッチとの間に接続され、前記スイッチからの電源が
    接続されて前記スイッチの投入に対応する前記電源電圧
    の立上がりに対応してトリガパルスを発生し、このトリ
    ガパルスを前記サイリスタのゲートに供給するようにし
    たコンデンサと、このコンデンサと前記サイリスタのゲ
    ートとの間に設定されて所定電圧以下の前記トリガパル
    スを遮断する遮断素子と、前記コンデンサの充電電荷を
    所定の時定数によって放電する放電回路とを含み構成さ
    れ、 前記サイリスタスイッチ回路で設定される時定数は、少
    なくとも前記スタータを構成するモータの停止に要する
    時間よりも長く設定されるようにしたことを特徴とする
    スタータの制御装置。
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CN112901392B (zh) * 2021-02-04 2023-02-03 重庆隆鑫通航发动机制造有限公司 一种发动机的启动系统

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