JP2649944B2 - 電子写真プリンタ用プロセスユニット - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 少なくとも感光ドラムと現像器がフレームに一体化さ
れた電子写真プリンタ用プロセスユニットに関し、 構造が簡易で部品点数も少なく、小型可能なプロセス
ユニットを提供すると共に、マグネットロールの負荷の
有無，変動とは無関係に現像ギャップを常に一定に保持
できるようにすることを目的とし、 現像器は、マグネットロールギアが同軸に固定された
現像用のマグネットロールと、該マグネットロールと同
軸上に設けられたギャップ保持用のころと、前記マグネ
ットロールギアと噛合して該マグネットロールを駆動す
るドライブギアと、該マグネットロールと該ころ及びド
ライブギアを回転可能に支持すると共に、支点の回りに
回動可能にフレームに取付けたレバーと、前記ころが前
記感光ドラムに当接するように前記レバーを賦勢する賦
勢手段とを備え、前記支点，前記ドライブギア，及び前
記マグネットロールギアを、該両ギアの基礎円の共通接
線の近傍に前記支点が位置するように配置した構成とす
る。

〔産業上の利用分野〕

本発明は、少なくとも感光ドラムと現像器がフレーム
に一体化された電子写真プリンタ用プロセスユニットに
関する。

この種のプリンタに於いては、回転する感光ドラムの
表面に、前帯電器により帯電させ、露光手段により露光
して潜像を形成した後、現像器のマグネットロールによ
りトナーを付着させてトナー像を形成し、転写器を設け
た転写位置に供給された用紙にトナー像を転写しこの用
紙に転写されたトナー像を定着器により定着するもので
ある。

この場合、安定した現像を行う為には、マグネットロ
ールと感光ドラムとの間のギャップを常に一定に保持す
る必要があり、従って、このギャップ分だけマグネット
ロールの半径より大きい半径のギャップ保持用ころをマ
グネットロールと同軸に設けて、このころを感光ドラム
の像形成領域外の部分に当接させて、一定のギャップを
保持する方式が採用されている。

〔従来の技術〕

第３図は従来のマグネットロールの駆動、支持機構の
概要を示すものであるが、「従来」公知の構成ではな
く、本発明者が先に提案した構成を示すものである。同
図に於いて、１はマグネットロールの駆動，支持機構、
101は感光ドラム、２はマグネットロール、３はマグネ
ットロールギア、４はギャップ保持用のころ、５は支
点、６はレバー、７は賦勢手段（スプリング）、８はド
ライブギアである。

図示を省略したフレームに対する支点５により支持さ
れたレバー６に、マグネットロール２とマグネットロー
ルギア３ところ４とが回転可能に支持され、レバー６は
賦勢手段７により感光ドラム101の像形成領域外に、こ
ろ４が当接するように賦勢され、マグネットロール２
と、ころ４との半径の差分により、マグネットロール２
と感光ドラム101との間に所定のギャップａが形成され
る。

又マグネットロールギア３にドライブギア８が噛合
し、このドライブギア８は、レバー６に支持され、或い
は支点５を中心として回動可能に支持され、マグネット
ロールギア３の回転軸の移動に追従して、ドライブギア
８の回転軸も移動し、且つ図示を省略したモータ等の駆
動手段により駆動されるもので、このドライブギア８に
より、マグネットロールギア３を介してマグネットロー
ル２を矢印Ａ方向に回転させ、マグネットロール２によ
ってブラシ状で搬送されるトナーを、感光ドラム101に
接触させ、感光ドラム101に形成された潜像にトナーを
付着させてトナー像を形成することになる。

〔発明が解決しようとする課題〕

このような構造では、マグネットロール２のみを感光
ドラム101に対して離間可能にギャップ保持用のころ４
を介して賦勢手段７により圧接させ、又マグネットロー
ルギア３を直接ドライブギア８が駆動する為、装置構造
が簡単になり、部品点数も少なく、装置の小型化が図れ
る等、特に現像器や感光ドラムをフレームで一体化した
プリンタ本体に着脱可能に装着されるプロセスユニット
には有利である。

ところが、この構造では、現像動作時に、マグネット
ロールギア３は、ドライブギア８により、両ギア3,8の
基礎円の共通接線方向（矢印Ｂで示す）の力を受ける
為、レバー６は矢印Ａ方向とは逆のモーメントを受け
る。

この際に、マグネットロール２は、初期段階に於いて
は現像剤中で回転しながら現像剤を感光ドラム101側へ
供給しているが、現像剤の消費が進むにつれて、マグネ
ットロール２の現像剤撹拌力（抵抗力）が低下し、マグ
ネットロール２の負荷が変動し、又現像剤が殆ど消費さ
れると、マグネットロール２の負荷は初期状態に比較し
て殆ど無くなる。

このようなマグネットロール２の負荷の有無、変動が
起きると、レバー６の矢印Ａ方向とは逆のモーメントも
変化することから、賦勢手段７によるマグネットロール
２と感光ドラム101との接触圧が変化し、マグネットロ
ール２や感光ドラム101の変形や磨耗を与えることか
ら、ギャップａが現像中に変化し、安定した現像が行わ
れなくなることがあった。

本発明は、マグネットロールの負荷の変動に対して
も、感光ドラムとの間のギャップを一定に保持すること
を目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

第１図の本発明の原理説明図を参照して説明すると、
同図の（ａ）は平面図、（ｂ）は正面図であり、感光ド
ラム101と現像器とが一体化された電子写真プリンタ用
プロセスユニットに於いて、マグネットロールギア３が
同軸に固定されたマグネットロール２と、このマグネッ
トロール２と同軸上に設けられたギャップ保持用のころ
４とを、支点11の回りに回動可能なレバー14に支持させ
ると共に、ころ４が感光ドラム101に当接するように、
レバー14を賦勢する賦勢手段（スプリング，ゴム等の弾
性体）13と、マグネットロール２を駆動するドライブギ
ア12とを備え、且つレバー14の支点11と、ドライブギア
12と、マグネットロールギア３とを、両ギア3,12の基礎
円の共通接線ｃの近傍に、レバー14の支点11が位置する
ようにそれぞれを配置して、電子写真プリンタ用プロセ
スユニットを構成した。

〔作用〕

ドライブギア12を、図示を省略したモータ等の駆動系
により回転させ、マグネットロール２をマグネットロー
ルギア３を介して矢印Ａ方向に回転させ、マグネットロ
ール２によりトナーを感光ドラム101の現像部（１）に
搬送して、潜像を可視像化する現像が行われる。

この時、マグネットロールギア３がドライブギア12に
より受ける力は、共通接線ｃの方向に作用し、レバー14
の支点11は、この共通接線ｃの近傍に位置しているか
ら、レバー14には、賦勢手段13の賦勢方向と逆方向のモ
ーメントは殆ど作用しないことになる。従って、ギャッ
プａは、マグネットロール２の負荷の有無や変動に対し
ても常に一定に保持することができる。

〔実施例〕

第２図は本発明の実施例のマグネットロールの駆動、
支持機構を示す側面図であり、第１図と同一符号は同一
部分を示し、21は現像器、102は前帯電器であり、フレ
ームにより一体化されて電子写真プリンタ用プロセスユ
ニットを構成している。

又レバー14は、そのフレームにピン等による支点11に
よって回動可能に支持されている。このレバー14に、マ
グネットロール２とマグネットロールギア３とギャップ
保持用のころ４とを回動可能に支持し、スプリングやス
ポンジゴム等の弾性体による賦勢手段13により、レバー
14を感光ドラム101方向に賦勢する。

又マグネットロールギア３を駆動するドライブギア12
を備え、このドライブギア12はマグネットロールギア３
と共に支点11を中心に回動可能となっている。又ドライ
ブギア12は図示を省略したモータより直接或いはギアを
介して駆動される。

又レバー14の支点11と、マグネットロールギア３と、
ドライブギア12とは、マグネットロールギア３の基礎円
と、ドライブギア12の基礎円との共通接線（第１図の共
通接線ｃ参照）の近傍に、レバー14の支点11が位置する
ように、それぞれが配置されている。

従って、賦勢手段13により、ころ４が感光ドラム101
の像形成領域外に当接して、感光ドラム101とマグネッ
トロール２との間のギャップａを保持し、ドライブギア
12が矢印の時計方向に図示を省略したモータにより回転
されると、マグネットロールギア３は反時計方向に回転
し、マグネットロール２はトナーを感光ドラム101に搬
送して、図示を省略した露光部により感光ドラム101に
露光されて形成された潜像にトナーを付着させて、トナ
ー像を形成し、図示を省略した転写部に搬送された用紙
にトナー像を転写し、それを定着する。

このような動作中に於いて、ドライブギア12によるマ
グネットロールギア３を介したレバー14に作用するモー
メントは、賦勢手段13による賦勢方向とは殆ど関係のな
い方向となる。従って、マグネットロール２の負荷の有
無や変動に無関係に、感光ドラム101とマグネットロー
ル２との間のギャップａを一定に保持することができ
る。それにより、現像の安定化を図ることができる。

〔発明の効果〕

以上説明したように、本発明は、少なくとも感光ドラ
ム101と現像器とが一体化された電子写真プリンタ用プ
ロセスユニットであって、支点11により回動可能に支持
したレバー14に、マグネットロール２とマグネットロー
ルギア３とギャップ保持用のころ４とを回転可能に支持
し、感光ドラム101に対してギャップ保持用のころ４
が、感光ドラム101の像形成領域外の部分に当接するよ
うに、賦勢手段13によりレバー14を賦勢し、且つレバー
14の支点11が、マグネットロールギア３とドライブギア
12との基礎円の共通接線の近傍となるように配置したも
ので、現像器と感光ドラムとを一体化したことにより、
プリンタ本体に対する組立てや交換が容易となる。

更に、ドライブギア12が直接的にマグネットロールギ
ア３を回転させる構成であるから、構造が簡単で部品点
数も少なく、プロセスユニットの小型化を図ることがで
きる。

又マグネットロール２とマグネットロールギア３とギ
ャップ保持用のころ４とを回転可能にレバー14により支
持した構成であるから、現像器全体を回動可能にその一
端を支持し、他端をストッパーに当接させて、感光ドラ
ムに対するギャップを維持する従来公知の構成、或い
は、複数のギアを変位可能に支持して、マグネットロー
ルを駆動する従来公知の構成に比較して、感光ドラム10
1に対して変位する部分を軽量化できる。従って、ギャ
ップ保持用のころ４を、感光ドラム101の表面形状に確
実に追従して変位させることができる。

更に、前述のマグネットロールギア３とドライブギア
12との基礎円の共通接線の近傍にレバー14の支点11を配
置したことにより、マグネットロール２の負荷（現像剤
の増減等）の変動に対して、レバー14に作用するモーメ
ントは無視できる程度となるから、感光ドラム101とマ
グネットロール２との間のギャップａを常に一定化する
ことができる。従って、安定な現像が可能となる利点が
ある。

又ドライブギア12が直接的にマグネットロールギア３
を回転させる構成であるから、構造が簡単で部品点数も
少なく、プロセスユニットの小型化を図ることができ
る。

又マグネットロール２とマグネットロールギア３とギ
ャップ保持用のころ４とを回転可能にレバー14により支
持するものであるから、現像器全体を感光ドラムに対し
て回動可能に支持する従来公知の構成に比較して、感光
ドラム101に対して変位する部分を軽量化することがで
き、それによって、ギャップ保持用のころ４は、感光ド
ラム101の表面形状に確実に追従することになる。

更に、前述のマグネットロールギア３とドライブギア
12との基礎円の共通接線の近傍にレバー14の支点11を配
置したことにより、マグネットロール２の負荷（現像剤
の増減等）の変動に対して、レバー14に作用するモーメ
ントは無視できる程度となるから、感光ドラム101とマ
グネットロール２との間のギャップａを常に一定化する
ことができる。従って、安定な現像が可能となる利点が
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の原理説明図で、（ａ）は平面図、
（ｂ）は正面図、 第２図は本発明の実施例のマグネットロールの駆動，支
持機構を示す側面図、 第３図は従来のマグネットロールの駆動，支持機構の概
要を示す側面図。 ２はマグネットロール、 ３はマグネットロールギア、 ４はころ、 11は支点、 12はドライブギア、 13は賦勢手段、 14はレバー、 21は現像器、 101は感光ドラム。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】少なくとも感光ドラムと現像器が一体化さ
   れた電子写真プリンタ用プロセスユニットに於いて、 前記現像器（21）は、マグネットロールギア（３）が同
   軸に固定された現像用のマグネットロール（２）と、該
   マグネットロール（２）と同軸上に設けられたギャップ
   保持用のころ（４）と、前記マグネットロールギア
   （３）と噛合して該マグネットロール（２）を駆動する
   ドライブギア（12）と、該マグネットロール（２）と該
   ころ（４）及び該ドライブギア（12）を回転可能に支持
   し且つ支点（11）の回りに回動可能に取付けたレバー
   （14）と、前記ころ（４）が前記感光ドラム（101）に
   当接するように前記レバー（14）を賦勢する賦勢手段
   （13）とを備え、 前記支点（11）、前記ドライブギア（12）、及び前記マ
   グネットロールギア（３）を、該両ギア（3,12）の基礎
   円の共通接線の近傍に前記支点（11）が位置するように
   配置した ことを特徴とする電子写真プリンタ用プロセスユニッ
   ト。