JP2649174B2 - 形状記憶性ポリマー組成物 - Google Patents

形状記憶性ポリマー組成物

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JP2649174B2
JP2649174B2 JP63149739A JP14973988A JP2649174B2 JP 2649174 B2 JP2649174 B2 JP 2649174B2 JP 63149739 A JP63149739 A JP 63149739A JP 14973988 A JP14973988 A JP 14973988A JP 2649174 B2 JP2649174 B2 JP 2649174B2
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清二 加川
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はエチレン−プロピレン−ジエン共重合体及び
エチレン−酢酸ビニル共重合体とを主成分とし、成形
性、耐熱性及び成形加工性等に優れた形状記憶性ポリマ
ー組成物に関する。
〔従来の技術〕
ポリマーの熱的変化に対して生じる変形を利用して、
成形加工により形状を記憶させた後、変形加工、変形の
固定を行い、再度加熱によりもとの形状へ復元させる技
術として、下記のものが知られている。
特開昭59−53528号は、ガラス転移温度が10℃以上、
数平均分子量が100万以上のノルボルネン系ポリマーが
形状記憶性を有し、上記ポリマーの成形体に成形温度未
満の温度で変形を与え、次いでガラス転移温度以下に冷
却して変形を固定し、使用に際しガラス転移温度以上、
変形温度未満の温度に加熱して元の形状に回復させて使
用することを開示している。
また特開昭60−28433号は、ガラス転移温度が室温以
上の合成付加共重合体、例えばブタジエンとメタクリル
酸メチルとスチレンとの共重合体の架橋成形体が、優れ
た成形加工性と形状記憶性とを有することを開示してい
る。
さらに特開昭62−86025号は、ガラス転移温度が−10
℃以下、融点が35〜90℃、結晶化度が10〜50%のポリマ
ー又はそのブレンド物(例えばポリクロロプレンゴム)
のゴム加硫物が形状記憶性を有するとともに、室温でゴ
ム弾性を有することを開示している。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上記従来の形状記憶性ポリマー組成物はいず
れも以下の問題点を1つ又は2つ以上有するので、必ず
しも満足のいくものではなかった。
(1) ノルボルネン系ポリマーを用いているために分
子量が大きく、成形性が悪い。
(2) 結晶化温度が高いため、元の形状へ復元する際
に高温を要する。
(3) 成形加工に特別な条件を必要とする。
従って、本発明の目的は、汎用の樹脂と同様に成膜、
射出成形等を行うことができ、多種多様の成形品を製造
することができる形状記憶性ポリマー組成物を提供する
ことである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者は、エチレ
ン−プロピレン−ジエン共重合体とエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体とを所定の割合で混合したポリマー組成物
は、形状記憶性を有するとともに良好な成形性、耐熱性
及び成形加工性を有することを発見し、本発明に想到し
た。
すなわち、本発明の形状記憶性ポリマー組成物は、
(A)メルトインデックス(190℃、2.16kg荷重)が0.1
〜5.0g/10分の範囲内にあるエチレン−プロピレン−ジ
エン共重合体50〜70重量部と、(B)メルトインデック
スが15〜20g/10分の範囲内にあるエチレン−酢酸ビニル
共重合体50〜30重量部とを含有することを特徴とする。
本発明においてエチレン−プロピレン−ジエン共重合
体(EPDM)とは、エチレンから誘導される繰返し単位、
プロピレンから誘導される繰返し単位及びジエン化合物
から誘導される繰返し単位を含む共重合体のことであ
る。前記ジエン系化合物としては、エチリデンノルボル
ネン、1,4−ヘキサジエン、及びジシクロペンタジエン
などがある。
本発明において使用するエチレン−プロピレン−ジエ
ン共重合体(EPDM)は、エチレンから誘導される繰り返
し単位の含有率が60〜70モル%、プロピレンから誘導さ
れる繰り返し単位の含有率が30〜40モル%、及びジエン
系化合物から誘導される繰り返し単位の含有率が1〜10
モル%であることが好ましい。より好ましい範囲は、エ
チレン誘導体が62〜66モル%、プロピレン誘導体が33〜
37モル%、及びジエン系化合物誘導体が3〜6モル%で
ある。
数平均分子量は40万〜60万が好ましく、密度は0.87g/
cm2以下が好ましい。
さらに、メルトインデックス(190℃、2.16kg荷重)
が0.1〜5.0g/10分の範囲内にある共重合体が好ましく、
より好ましくは0.30〜1.0g/10分であり、さらに好まし
くは0.35〜0.50g/10分の範囲内の共重合体である。
本発明において使用するエチレン−プロピレン−ジエ
ン共重合体(EPDM)は、基本的には上記の繰返し単位か
らなるものであるが、これらの共重合体の特性を損なわ
ない範囲内で、たとえばブテン−1あるいは4−メチル
ペンテン−1などのα−オレフィンから誘導される繰り
返し単位などの他の繰り返し単位を含んでもよい。
本発明の組成物のエチレン−プロピレン−ジエン共重
合体(EPDM)の配合割合は、樹脂成分を基準(100重量
部)として、50〜70重量部であり、特に55〜65重量部の
範囲内にすることが好ましい。上記エチレン−プロピレ
ン−ジエン共重合体(EPDM)の配合割合が50重量部より
低いと、得られる成形体の弾性率が低下し、また70重量
部より高いと得られる成形体の成形性が低下する。
本発明で用いるエチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)は、酢酸ビニル繰り返し単位の含有率が7.5重量%以
上の共重合体である。特に本発明においては、酢酸ビニ
ル繰り返し単位の含有率が7.5〜30重量%の範囲内にあ
るエチレン−酢酸ビニル共重合体を用いることが好まし
い。
本発明で用いるエチレン−酢酸ビニル共重合体(EV
A)は数平均分子量が12000〜14000の範囲内にあるもの
が好ましい。このような共重合体のメルトインデックス
は、通常15〜20g/10分(190℃、2.16kg荷重)の範囲に
ある。
本発明の組成物を製造する際の上記エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体(EVA)の配合割合は、樹脂成分を基準(1
00重量部)として50〜30重量部であり、特に45〜35重量
部の範囲内にあることが好ましい。上記エチレン−酢酸
ビニル共重合体(EVA)の配合割合が30重量部より低い
と、成形性及びソフト感が低下し、また50重量部より高
いと、耐熱性が低下する。
本発明の形状記憶性ポリマー組成物に熱可塑性樹脂を
添加することにより、組成物の剛性及び成形加工性を向
上させることができる。このような組成物は、成形して
コップ、トレイ等の容器として用いるのに適する。上記
熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィンが好ましい。ポ
リオレフィンとしては、エチレン、プロピレン、ブテン
−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテ
ン−1等のα−オレフィンの単独重合体、エチレンとプ
ロピレン又は他のα−オレフィンとの共重合体、もしく
はこれらのα−オレフィンの2種以上の共重合体等が挙
げられる。これらの中では、低密度ポリエチレン、線状
低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリ
エチレン等のポリエチレン及びポリプロピレンが好まし
い。ポリプロピレンはホモポリマーに限られず、プロピ
レン成分を50モル%以上、好ましくは80モル%以上含む
他のα−オレフィンとのランダムまたはブロック共重合
体も使用することができる。プロピレンに共重合するコ
モノマーとしてはエチレンその他のα−オレフィンがあ
り、エチレンが特に好ましい。従って、本明細書におい
て使用する用語「ポリプロピレン」はプロピレンのホモ
ポリマーに限定されず共重合体をも含むものと解すべき
である。
上記熱可塑性樹脂の添加量は、前述のEPDM+EVA+熱
可塑性樹脂の重量を基準(100重量部)として、20〜70
重量部である。20重量部未満では剛性、成形加工性の向
上に効果がなく、また70重量部を超えると得られる組成
物の形状記憶性が低下する。
本発明の形状記憶性ポリマー組成物において、粉末状
の無機フィラーを添加することにより、組成物の耐ブロ
ッキング性、耐熱性を向上させることができる。上記粉
末状の無機フィラーとしては、タルク、酸化チタン、炭
酸カルシウム及びシリコン等を用いることができる。こ
れらの粉末状の無機フィラーは、単独で、あるいは組合
せて使用することができる。上記粉末状の無機フィラー
の添加量の合計は前述のEPDM+EVA+(熱可塑性樹脂)
+粉末状の無機フィラーの重量を基準(100重量部)と
して、5〜35重量部である。5重量部未満では粉末状の
無機フィラーを添加した効果が顕著には現れないことが
あり、また35重量部を超えると、得られる組成物の強度
がかえって低下することがある。ただし、上記無機フィ
ラーを添加すると得られる組成物の成膜性及び延伸加工
性が低下するため、得られる組成物の用途に応じた量の
無機フィラーを添加するのが好ましい。
さらに、用途に応じて発泡剤を添加することができ
る。本発明の組成物に使用し得る発泡剤としては、常温
では液体状又は固体状であるが、組成物の樹脂成分の融
点以上に加熱された時に分解又は気化する化合物で、シ
ート化等の成形や架橋反応を実質的に妨害しない限り、
任意のものが使用できる。発泡剤の添加量は、組成物全
体を基準(100重量部)として、0.3〜1.0重量部程度が
好ましい。
なお、本発明においては、上記粉末状の無機フィルタ
ー、熱可塑性樹脂、発泡剤の他にカーボンブラック等の
充填材、酸化防止剤、色剤などを適宜配合することもで
きる。
上述のエチレン−プロピレン−ジエン共重合体(EPD
M)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)および所望
により配合される熱可塑性樹脂、粉末状の無機フィラ
ー、発泡剤などを混練する。
本発明において、上記エチレン−プロピレン−ジエン
共重合体(EPDM)及びエチレン−酢酸ビニル共重合体
(EVA)などの混練は、160℃以下の樹脂温度で行うこと
が必要である。特に本発明においては、130〜150℃の範
囲内の樹脂温度で混練を行うことが好ましく、さらに、
後述の成形温度よりも20℃以上、好ましくは30℃以上低
い温度で混練を行うことが望ましい。
すなわち、本発明においては、上述したような特定の
樹脂を、従来の混練温度よりも低い温度で混練すること
により、混練の際に架橋反応が進行するのを有効に防止
することができるので、成形性が低下することがない。
このような温度で充分に混練を行うためには、たとえ
ば、ニーダー、バンバリーミキサーなどの通常の混練装
置に冷却手段を設け、混練の際の発熱によって樹脂温度
が上記の値を超えないように制御しながら混練を行う。
また、長時間にわたり樹脂を上記の混練温度に維持する
と架橋反応が過度に進行することがあるので、樹脂を上
記の混練温度に維持する時間を1〜3分の範囲内にする
のがよい。
上記のようにして混練を行った後、所望の形状に成形
する。本発明においては成形を180℃以下の樹脂温度で
行う。このように低温で成形を行うことにより、樹脂の
熱劣化を有効に防止することができる。特に本発明にお
いては成形温度を150〜170℃の範囲内にすることが好ま
しい。上記のような低温成形は、たとえば、発熱防止用
の深溝を備えたフルフライトスクリューなどを用いて行
うことができる。
こうして成形体を調整した後、必要に応じて成形体中
に架橋構造を形成する。
架橋構造の形成方法としては、従来から使用されてい
る方法を採用することができる。
特に本発明においては、電子線を照射して架橋構造を
形成する方法又は加熱により架橋構造を形成する方法を
採用することが好ましい。
電子線を照射して架橋構造を形成する場合には、用い
る電子線の照射エネルギー量などは、成形体の形状およ
び大きさなどを考慮して適宜選定もしくは設定すること
ができるが、波長が30〜45Åの範囲内にある電子線を用
いることが好ましい。また電子線の照射量は、通常は、
5〜40メガラッド(Mrad)の範囲内にある。
このように電子線を照射することにより、成形体中に
架橋構造が形成され、形状記憶性及び耐熱性が向上す
る。
また、加熱により架橋構造を形成する方法は、成形体
を75〜270℃、好ましくは100〜200℃の範囲内の温度で
加熱することにより実施することができる。ただし、こ
の方法を採用する場合には、成形体に付与する熱エネル
ギーは、混練操作または成形操作の際に樹脂に付与した
熱エネルギーよりも総量で多くする。すなわち、成形後
に有効に架橋反応を進行させるために、混練および成形
を低温で行って架橋反応の進行を制御し、架橋を形成す
る際に成形体に付与する熱エネルギー総量を、混練およ
び成形の際に樹脂に付与される熱エネルギーよりも多く
する必要がある。従って、本発明において有効に架橋反
応を進行させるためには、上記のような加熱条件で、成
形体の単位重量あたりの熱エネルギー量を300cal/g以
上、好ましくは300〜500cal/gの範囲内にし、かつこの
状態を維持することにより、特に良好に架橋反応を進行
させることができる。
さらに、上記のような電子線照射および熱エネルギー
の付与は、得られる成形体の沸騰キシレン不溶ゲル分率
が55重量%以上、好ましくは65重量%以上になるように
行うことが好ましい。
このようにして得られた成形体は、非常に優れた形状
記憶性を有すると共に耐熱性および成形性に優れてい
る。
〔作 用〕
本発明の形状記憶性ポリマー組成物の「形状記憶性」
は以下の原理によるものと考えられる。
まずポリマー組成物を応力をかけながら溶融し、所望
の形状に成形する。次に得られた成形体を加熱し、成形
体中の結晶を溶融させる。加熱温度は、得られた成形体
の結晶化温度(それ以上の温度では結晶が存在しない温
度)以上、成形温度未満である。成形体の結晶が溶融し
た状態(アモルファス状態)で応力をかけ変形させる。
これにより成形体は結晶化する。これを冷却することに
より、変形は固定化する。
このようにして変形した成形体(変形物)を加熱する
と、変形物中の結晶が溶融して再びアモルファス状態と
なり、架橋構造の応力が勝るようになって元の形状に復
元する。形状の復元のための加熱温度として、上記変形
の時に加えた温度近辺の温度が最低限必要である。ただ
し、応力をかける必要がないので、例えば150℃で変形
加工した場合でも、100℃程度で形状を復元することが
できる。
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明する。
実施例1 下記に示す樹脂組成物をTダイを備えた二軸混練装置
を用いて樹脂温度を160℃に設定して混練を行い、Tダ
イにより厚さ1.4mmのシートを得た。
エチレン−プロピレン−ジエン共重合体 60重量部 エチレン−酢酸ビニル共重合体 40重量部 ただし、上記エチレン−プロピレン−ジエン共重合体
(EPDM)は、エチレン:プロピレン:ジエン成分=62:3
3:5(モル比)であり、ジエン成分としてエチリデンノ
ルボルネンを用いた共重合体であった。また、このEPDM
の数平均分子量は50万、メルトインデックスは0.35g/10
分であった。
またエチレン−酢酸ビニル共重合体の酢酸ビニル繰り
返し単位の含有率は28重量%であり、数平均分子量は1
4,000、メルトインデックスは20g/10分であった。
次いで、得られたシートを、形状を記憶させるため熟
成形機にて成形し、第1図に示すシート状の成形体を得
た。この成形加工の条件は180℃、30秒間であった。
上記シート状の成形体を熟成形機にて変形加工し、第
2図に示す変形体を得た。この変形加工の条件は150
℃、75秒間であり、変形の固定は25℃、30秒間の冷却に
より行った。このようにして得られた変形体は、内径=
78mm、袖の長さ=5mm、深さ=30mm、肉厚=1.4mmであっ
た。
次いで、上記変形体を、90℃の温水にて約1分間加熱
することにより、記憶させた形状(第1図に示す成形
体)に復元させることができた。
実施例2 実施例1と同様にして下記に示す配合割合で樹脂組成
物を二軸押出機中で混練し、ペレット状の樹脂組成物を
得た。
エチレン−プロピレン−ジエン共重合体 55重量部 エチレン−酢酸ビニル共重合体 35重量部 シリコン 10重量部 ただし、上記エチレン−プロピレン−ジエン共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体は実施例1と同じで
あり、シリコンはトスパール(東芝製、球状粒径2μ
m)である。
得られたペレット状の樹脂組成物を、形状を記憶させ
るため160℃で射出成形した。次いで室温に冷却してか
ら、25Mrad(750KV)の電子線を照射し、第3図に示す
断面形状の成形体を得た。この成形体は、内径=135m
m、袖の長さ=2mm、深さ=40mm、肉厚=2mmであった。
上記成形体をプレス法で変形加工し、第4図に示す変
形体を得た。この変形体は、厚さ1.5mmの板状であっ
た。この変形加工の条件は100℃、5分間であり、変形
の固定は25℃、30秒間の冷却により行った。
次いで、上記変形体を、90℃の温水にて約1分間加熱
することにより、記憶させた形状(第3図に示す成形
体)に復元することができた。復元は3次元的で、復元
後は完全に第3図に示す成形体と同一の形状となった。
実施例3 下記に示す配合割合で、実施例1と同様にして押出機
により混練し、Tダイによりシート状の樹脂組成物を得
た。
エチレン−プロピレン−ジエン共重合体 60重量部 エチレン−酢酸ビニル共重合体 40重量部 発泡剤 1重量部 ただし、上記エチレン−プロピレン−ジエン共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体は実施例1と同じで
あり、発泡剤はセルテック社製5001であった。
押出加工の温度は150〜170℃であり、これによりシー
トは2.5倍の発泡倍率で発泡した。
得られた発泡体を、形状を記憶させるため熱成形機に
て100℃で3分間成形し、次いで室温まで冷却後10Mrad
(750KV)の電子線を照射して、第5図に示す形状の成
形体を得た。この成形体は、外径=70mm、高さ=50mm、
肉厚=2.5mmの円錐形であった。
上記成形体をプレスにより変形加工し、第6図に示す
変形体を得た。この変形体は、直径80mm、厚さ8mmの円
板状であった。なお、変形加工の条件は70℃、1分間で
あり、変形の固定は25℃、30秒間の冷却により行った。
次いで、上記変形体を、70℃の温水にて30秒間加熱す
ることにより、記憶させた形状(第5図に示す成形体)
に復元することができた。復元は3次元的で、復元後は
完全に第5図に示す成形体と同一の形状となった。
実施例4 下記に示す配合割合で、実施例1と同様にして押出機
により混練し、Tダイによりシート状の樹脂組成物を得
た。
エチレン−プロピレン−ジエン共重合体 30重量部 エチレン−酢酸ビニル共重合体 20重量部 低密度ポリエチレン 50重量部 発泡剤 1重量部 ただし、上記エチレン−プロピレン−ジエン共重合
体、エチレン−酢酸ビニル共重合体及び発泡剤は実施例
3と同様であり、低密度ポリエチレンはMI4.7、密度0.9
17であった。
押出加工の温度は150〜170℃であり、これによりシー
トは2.0倍の発泡倍率で発泡した。
得られた発泡体を、形状を記憶させるため、熱成形機
にて150℃で1分間成形し、次いで15秒間冷却して室温
にしてから20Mrad(750KV)の電子線を照射して、第7
図(A)及び(B)に示す成形体を得た。この成形体
は、長辺(a)=200mm、短辺(b)=120mm、深さ
(c)=20mm、袖の長さ(d)=20mm、肉厚(e)=1.
5mmのトレイであった。
上記成形体をプレスにより変形加工し、第8図(A)
及び(B)に示す変形体を得た。この変形体は、長辺
(f)=250mm、短辺(g)=125mm、厚さ(h)=3mm
の板状であった。なお、変形加工の条件は90℃、1分間
であり、変形の固定は25℃、30秒間の冷却により行っ
た。
次いで、上記変形体を、80℃の温水にて30秒間加熱す
ることにより、記憶させた形状(第7図(A)及び
(B)に示す成形体)に復元することができた。復元は
3次元的で、復元後は完全に第7図(A)及び(B)に
示す成形体と同一の形状となった。
〔発明の効果〕
本発明の形状記憶性ポリマー組成物は、エチレン−プ
ロピレン−ジエン共重合体及びエチレン−酢酸ビニル共
重合体を主成分としているため、成形性、耐熱性及び成
形加工性等に優れている。そのため、汎用の樹脂と同様
に比較的低い温度で成膜、射出成形等を行うことがで
き、劣化のおそれがなく、多種多様な形状のものを作る
ことができる。また、用途に応じ成形後電子線照射又は
加熱により架橋させることにより、結晶性を保持しなが
ら成形記憶性及び耐熱性を著しく向上させることができ
る。
このような特徴を有する本発明の形状記憶性ポリマー
組成物からなる成形体の主な利用分野としては、すきま
防止材等の建築資材、異径パイプ等の接合材、ブラカッ
プ等の衣料品、その他未使用時には折りたたんでおき使
用時に形状を回復させる携帯用容器等がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の1実施例によりポリマー組成物の成形
後の形状を示す縦断面図であり、 第2図は第1図に示す成形体を変形した後の形状を示す
端面図であり、 第3図は本発明の他の実施例によるポリマー組成物の成
形後の形状を示す端面図であり、 第4図は第3図に示す成形体を変形した後の形状を示す
縦断面図であり、 第5図は本発明のさらに他の実施例によるポリマー組成
物の成形後の形状を示す斜視図であり、 第6図は第5図に示す成形体を変形した後の形状を示す
斜視図であり、 第7図は本発明のさらに他の実施例によるポリマー組成
物の成形後の形状を示すもので、(A)は端面図、
(B)は平面図であり、 第8図は第7図に示す成形体を変形した後の形状を示す
もので、(A)は縦断面図、(B)は平面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 31/04 LDJ C08L 31/04 LDJ 101/00 LSZ 101/00 LSZ // C08L 23:16

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)メルトインデックス(190℃、2.16k
    g荷重)が0.1〜5.0g/10分の範囲内にあるエチレン−プ
    ロピレン−ジエン共重合体50〜70重量部と、(B)メル
    トインデックスが15〜20g/10分の範囲内にあるエチレン
    −酢酸ビニル共重合体50〜30重量部とを含有することを
    特徴とする形状記憶性ポリマー組成物。
  2. 【請求項2】(A)メルトインデックス(190℃、2.16k
    g荷重)が0.1〜5.0g/10分の範囲内にあるエチレン−プ
    ロピレン−ジエン共重合体45〜65重量部と、(B)メル
    トインデックスが15〜20g/10分の範囲内にあるエチレン
    −酢酸ビニル共重合体20〜30重量部と、(C)粉末状の
    無機フィラー5〜35重量部とを含有することを特徴とす
    る形状記憶性ポリマー組成物。
  3. 【請求項3】請求項1又は2に記載のポリマー組成物に
    おいて、(A)+(B)30〜80重量部に対して、(D)
    熱可塑性樹脂70〜20重量部を含有することを特徴とする
    形状記憶性ポリマー組成物。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれかに記載のポリマ
    ー組成物を、所望の形状に成形した後、電子線照射又は
    加熱により高エネルギーを加えることにより架橋したも
    のであることを特徴とする形状記憶性ポリマー組成物。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれかに記載のポリマ
    ー組成物において、さらに組成物全体を100重量部とし
    て0.3〜1.0重量部の発泡剤を添加し、所望の形状に形成
    する際に加熱することによって発泡を生じさせたもので
    あることを特徴とする形状記憶性ポリマー組成物。
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