JP2649052B2 - 結晶育成方法および育成装置 - Google Patents

結晶育成方法および育成装置

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JP2649052B2 JP63032854A JP3285488A JP2649052B2 JP 2649052 B2 JP2649052 B2 JP 2649052B2 JP 63032854 A JP63032854 A JP 63032854A JP 3285488 A JP3285488 A JP 3285488A JP 2649052 B2 JP2649052 B2 JP 2649052B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は金属、半導体あるいは酸化物などの単結晶育
成技術に関するもので、垂直プリツジマン(あるいは垂
直温度勾配凝固法)または液体封止垂直ブリツジマン法
などの名称で知られている原料融液を、この融液とは基
本的には濡れない材質で構成される容器、いわゆるるつ
ぼ内に作製した後、その融液を種子結晶を用いるか、あ
るいは特別の方法によつて特定の方位の揃つた単結晶成
長を開始して、前記るつぼの下部から上部に(あるいは
上部から下部に)向かつて徐々に固化すると共に、この
るつぼによつて結晶形状を規定しながら単結晶を成長さ
せる結晶育成方法およびその育成装置に関するものであ
る。
以下、本発明に関して、代表的な化合物半導体の1つ
であるGaAs単結晶を液体封止垂直ブリツジマン法(ある
いは液体封止垂直温度勾配凝固法)によつて育成する場
合を例にとつて詳述する。
〔従来の技術〕
第3図は、液体封止垂直ブリツジマン法によるGaAs単
結晶育成を示す炉内の様子および結晶育成制御の概念を
示す模式図である。同図において、1は種子結晶、2は
成長したGaAs結晶、3はGaAs融液、4は液体封止剤、5
は円形の断面形状を有するるつぼ、6はるつぼホルダ
ー、7はこのホルダー6を支持するるつぼ軸、8はこの
軸7を介してそのるつぼ5を回転および上下移動させる
ためのるつぼ駆動機構、91,92,93及び94は各々独立に制
御可能な発熱体、10は気密容器であり、21は発熱体91
94の電力およびるつぼ5の回転,位置などを変化するた
めの制御装置である。
このような装置構成において、従来の結晶育成は、ま
ず、るつぼ5内に種子結晶1,原料となるGaAs多結晶,固
体状態の液体封止剤4等を充填し、つぎに、発熱体91
94により高温に加熱して封止剤4の軟化,原料GaAsの融
解を経て、種子付けにより単結晶成長を開始して、徐々
に成長界面12を上部に移動せしめ、第3図に示すごとき
結晶成長状態を実現するものとなつている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上述のごとき結晶育成方法における育成制御上の大き
な問題点として、結晶の成長速度つまり成長界面12位置
の移動速度や成長界面形状の検出ができないため、その
制御が非常に困難なことがあげられる。
現在、GaAs結晶をはじめとする化合物半導体結晶の製
造法として実用になつている液体封止引き上げ(LEC)
法あるいは水平ブリツジマン(HB)法などの結晶育成の
場合、気密容器あるいは炉体に観測用窓を設け、成長状
況を観測するかあるいは成長結晶部の重量を検出(LEC
法の場合)して、これらの情報をもとに、炉内の温度条
件(主に温度分布)を、発熱体の電力あるいはるつぼ位
置(HB法の場合はボートの位置)などにより制御して、
所望の結晶成長速度を実現している。これに対して、本
発明に係わる上述のごとき垂直ブリツジマン法のような
結晶育成の場合、成長界面位置やその形状の観測はもち
ろん成長した結晶部の重量の測定も原理的に不可能なた
め、正確な成長速度の制御や界面形状の制御は行なわれ
ていなかつた。すなわち、従来方法においては、例えば
第3図に模式的に示したように、予め測定した、各発熱
体91〜94に加えた電力をパラメタにした炉内温度分布
(P1,P2)を基に、結晶成長の進行と共に温度分布をP1
からP2に変化させた場合に、融点(Tm)の位置変化に対
応して成長界面は121から122へ移動した(結晶が成長し
た)ものと推定するに過ぎなかつた。この場合、平均の
結晶成長速度は、温度分布がP1からP2へ移動した時間と
成長界面121と成長界面122の距離から推定するにすぎ
ず、精度良く成長速度制御することはもちろん、実際の
成長速度を知ることも十分でなかつた。また、成長界面
形状は結晶育成終了後に結晶内部に発生している成長縞
などの観測から成長時の様子を推定していたに過ぎなか
つた。
ところで、結晶の成長速度は、成長界面における不純
物の偏析,成長界面形状,成長後の結晶部の熱履歴など
結晶特性に重大な影響を与えるため、これを精密に制御
する技術は結晶育成においては必須である。また、結晶
成長時の成長界面形状は結晶全体を単結晶で育成する上
での重要な要因であり、さらに成長した結晶部での欠陥
発生等結晶品質を左右する要因であることが知られてい
る。しかるに、上述の従来方法においては、成長界面の
位置および形状が正確に測定できないため、その制御は
行なうことができないという重大な欠点を有していた。
本発明は以上の点に鑑み、このような従来技術の欠点
を解決すべくなされたものであり、その目的は、垂直ブ
リツジマン法のような結晶育成方法において、従来外部
からの観測あるいは検出が困難なため、その制御ができ
なかつた。結晶の成長速度(成長界面位置の変化)や成
長界面形状の制御を可能にする結晶育成方法およびその
育成装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、本発明は、るつぼ外周の特
定の複数箇所の温度を検出し、この複数箇所の温度情報
に加えて、るつぼ内の物質の形状及び熱的物理定数,る
つぼホルダーの形状及び熱的物理定数をもとに、一定時
間毎にるつぼ内部の温度分布を計算して成長界面の推定
位置およびその推定形状を求め、予め所望の結晶成長を
得るプログラムによる成長界面の想定位置及びその想定
形状を求め、その求めた推定位置と想定位置および推定
形状と想定形状の偏差を求め、その偏差を予め設定した
規定の値以下にならしめるごとく成長界面位置またはそ
の形状を、あるいはこれらの両方を制御するようにした
ものである。
〔作用〕
したがつて、本発明においては、予め設定した規定の
精度をもつて、結晶の成長界面位置の成長速度および界
面形状の制御が可能になる。
〔実施例〕
次に、実施例を説明する前に本発明の概要を第1図を
参照して説明する。
第1図は本発明の主旨を説明する概念図である。同図
において、111,112,113,114及び115は本発明に係わるる
つぼ外周の特定の複数箇所の温度を検出するための5対
の熱電対を各々示す。ここで、設置する熱電対の数およ
び位置は、育成せんとする結晶の種類、大きさ、形状、
さらには要求される結晶成長速度や界面形状の制御精度
などによつて種々異なる、熱電対の数に関しては、原理
的には2対以上(複数)あればよいが、第1図に示すご
とき形状の結晶育成では3対以上設置することが好まし
い。さらに、形状が複雑でかつ大形(大直径・長尺)の
結晶のような場合は、4対あるいは5対以上設置するこ
とが好ましい。熱電対の数が多いほど、後で述べるるつ
ぼ内温度分布の計算において、精度を向上させることが
でき、その結果、目的とする成長速度および界面形状の
制御精度向上に有効であることがわかつている。熱電対
の設置場所に関しては、使用する熱電対の数や結晶形状
などを考慮して経験的に決定される。一般に第1図に示
すように結晶形状が変化する近傍に設置することにより
良好な結果を得ている。また、設置する熱電対は可能な
限りるつぼ5に近接して設置するのが好ましいが、結晶
育成毎の設置位置の再現性,炉体構成(ホツトゾーン)
の組み立て時、原料充填時などの作業性を考慮して、る
つぼホルダー内部の適切な位置に設置すればよい。これ
ら熱電対設置に関する他の要件は、設置した複数の熱電
対111〜115がいづれもGaAs融液3あるいはGaAs結晶2を
収納しているるつぼ5との相対位置を一定に保ちなが
ら、回転あるいは上下移動が可能なごとき構成となつて
いることである。すなわち、これら熱電対111〜115の出
力接続線は、るつぼホルダー6下部からるつぼ軸7へ接
続され、気密容器10の外部に取り出され、スリツプリン
グ13のごとき機構を介して温度計測手段14へ接続され
る。次に、温度分布計算手段15は、温度計測手段14にお
いて計測された熱電対設置位置各点の温度データに加え
て、予め投入されている、るつぼ5の構造、るつぼ内の
物質の形状および熱的物理定数、さらにるつぼホルダー
6の形状および熱的物理定数などの情報を基に、定めら
れた手法によつて、一定の時間間隔で、るつぼ内の温度
分布を計算すると共に、これらの情報を信号として出力
する機能を有するものである。さらに、温度分布表示手
段16は、前記温度分布計算手段15の計算結果を基にるつ
ぼ内の温度分布を等温線などの画像処理手段によつて表
示すると共に、育成せんとする物質(GaAs)の融点に関
する情報などから成長界面の位置および形状を併せて表
示するとともに、この情報を電気信号として出力する機
能を有するものである。
一方、プログラム信号出力手段17は、予め希望する成
長界面移動速度、または成長界面移動速度および成長界
面形状の両方を想定して行つた成長界面位置及び形状の
プログラム信号を時間と共に出力する手段を有するもの
である。ここで出力された信号の一部は温度分布表示手
段16へ伝達されプログラム状態表示のために処理される
とともに、他の一部は比較器18へ伝達される。この比較
器18は、温度分布計算手段15の出力信号とプログラム信
号出力手段17の出力信号とを比較して、その偏差信号を
出力する機能を有し、この信号は制御器19へ伝達され
る。ここで、制御器19は、るつぼ5内の温度および温度
分布を制御する手段、すなわち加算手段である発熱体91
〜94の電力、るつぼ5の発熱体に対する相対位置、るつ
ぼ内融液の温度分布制御に有効なことが知られている磁
界印加手段20によつて発生する印加磁界の強さなどを制
御する機能を有している。その具体的制御方法の基本
は、比較器18から出力する偏差信号と、予め内部に記憶
されている各発熱体91〜94の制御電力あるいはるつぼ位
置とるつぼ内温度分布あるいは印加磁界の強さとるつぼ
内温度分布等に関する情報を基に、各発熱体91〜94の電
力あるいはるつぼ5の位置、印加磁界の強さ等の1つを
単独に、または2つ以上を同時に適正な値に変化させ、
比較器18からの偏差信号を常に零に近付けるように行う
ものとなつている。
このように、本発明によれば、るつぼ外周の複数箇所
の温度情報をもとに、一定時間毎にるつぼ内部の温度分
布、成長界面の位置およびその形状を計算・推定し、そ
の結果に基づいて成長界面位置の変化、成長界面形状を
制御することにより、予め設定した規定の精度をもつ
て、成長界面位置の成長速度およびその界面形状の制御
が実現できたものであり、これについて以下の実施例に
よつて詳細に説明する。
実施例1 第1図は本発明の一実施例による結晶育成炉および制
御装置を示す模式図であり、図中、同一符号は同一また
は相当部分を示している。
第1図において、直径80mmのpBN製るつぼ5に約2000g
のGaAs融液2を作製した。液体封止剤4には約200gのB2
O3を用いた。るつぼホルダー6は高純度グラフアイトで
ある。4個の発熱体91,92,93及び94もまた高純度のグラ
フアイト抵抗体で構成し、外部からの印加電力により発
熱を制御した。結晶育成時の炉内雰囲気は不活性Ar約5
気圧とした。温度検出に用いた5対の熱電体111,112,11
3,114及び115はいづれも白金−白金ロジユウム系のもの
を用いた。検出した熱電対出力はるつぼ軸7下部のスリ
ツプリング13を通して気密容器10外部に取り出し、熱電
対出力から実際の温度への変換手段をそなえる温度計測
手段14へ入力した。つぎに、るつぼ周辺各部(5点)の
温度情報に変換した信号は温度分布計算手段15に入力し
た。本実施例の温度分布計算手段15は、パーソナルコン
ピユータ(例えばPC−9801)と有限要素法を適用した温
度分布計算プログラムからなるシステムである。すなわ
ち、本システムは、るつぼ5およびるつぼホルダー6の
形状・材質、るつぼ内GaAs融液3の量と物理定数、液体
封止剤(B2O3)4の量と物理定数などを基に決定される
境界条件をもとに構成してなるシミユレーシヨンシステ
ムである。このシステムは、るつぼ周辺(5点)の温度
情報を入力することにより、4分間に1回るつぼ内部の
温度分布を計算するごとく構成した。
さらに、計算した温度分布の情報は温度分布表示手段
16へ伝達した。ここでは結晶の成長界面12に相当する融
点の等温線を境界に、融液および結晶中の温度分布を一
定間隔(10℃)の等温線でTVモニタに表示し、成長界面
12の形状および位置、さらにるつぼ5内全体の温度分布
を把握可能にした。
つぎに、本実施例における結晶の成長速度すなわち成
長界面12の移動速度の制御(本実施例では5mm/hで一定
とした)は以下のように行つた。プログラム信号出力手
段17より、予めプログラムしてなる経過時間に対する成
長界面12(界面形状は近似的に平面とした)の位置変化
の信号と、温度分布計算手段15において計算した成長界
面12の位置(本実施例ではるつぼ中心における融点位置
を近似的に成長界面の位置として認識した)変化の信号
とを比較器18において比較し、この偏差信号を制御器19
に伝達した。制御器19においては、予め決定してなる、
るつぼ位置制御を主、4個の発熱体91〜94の加熱電力制
御を補助とする制御アルゴリズムに従つて、上記偏差信
号を一定の範囲に制御し、結果として結晶の成長速度を
制御した。
以上のようにして育成したGaAs結晶は、使用したpBN
るつぼ5の形状によつて定まる、定径部の直径80mm、長
さ約50mm、成長方位<100>の単結晶であつた。本実施
例における成長速度の確認は、結晶成長時に一定時間
(2時間)間隔でるつぼ5の回転速度を通常の20rpmか
ら1rpmに減少(約5分間)させる制御プロセスを導入す
ると共に、これによつて育成結晶に発生する成長縞の間
隔をX線トポグラフによつて観察した。その結果、上記
るつぼ回転の変化によつて発生した成長縞の間隔は10±
0.2mmの範囲に制御されていることが確認でき、本実施
例での設定成長速度5mm/hで結晶成長が行われていたこ
とが確認された。なお、本実施例における計算した温度
分布と実際の融液中および結晶中の温度分布との対応
は、結晶育成のプロセスとは別に、温度測定用の熱電対
を用いた融液および成長した結晶中の温度分布測定実験
と計算結果との対応によつて行い、本計算システムの精
度の向上を図つていることは述べるまでもない。
実施例2 本実施例は、上記実施例1で行つた成長速度の制御に
加えて成長界面12の形状の制御をも可能にすることを目
的に行つている。本実施例に係わる第2図において、95
は追加した第5番目の発熱体であり、成長界面12近傍の
精密な温度分布制御を行うためのものである。また、使
用したpBNるつぼ5は直径80mmであり、In不純物を102at
oms/cm3添加したGaAs融液3は約2000g、液体封止剤4と
して用いるB2O3は約200gである。炉内雰囲気は5気圧の
Arとした。熱電対111〜114による温度検出,温度分布計
算システムは実施例1と同様である。
つぎに、本実施例で行つた、成長速度および成長界面
形状の制御について説明する。プログラム信号出力手段
17においては、経過時間に対する成長界面12(界面形状
は平面ではない)の中心の位置変化および、成長界面の
中心および0.8r(r:結晶の半径)の位置をもとに球面近
似した成長界面形状の変化がプログラムしてある。この
プログラム出力と温度分布計算手段15において計算した
成長界面の位置(るつぼ中心における融点位置を成長界
面の位置と確認した)と成長界面形状(るつぼ中心の融
点位置および0.8rの融点位置をもとに球面近似した形
状)変化の信号とを比較器18において比較し、これらの
偏差信号を制御器19に伝達した。本実施例における制御
器19による、成長速度(成長界面位置の変化)および成
長界面形状の制御は、以下の制御アルゴリズムを基本と
して実行した。
発熱体91,92,93,94の加熱電圧は一定として炉内の
基本的な温度分布を保持する。
成長界面の位置が発熱体95のほぼ中心位置になるよ
うに予めプログラムされた成長速度に従つてるつぼ位置
を移動する。
成長界面形状の制御は、発熱体95の加熱電力を主制
御手段、印加磁界の強さを補助制御手段として行う。
以上のごとくして育成したGaAs結晶は、実施例1の場
合と同様、直径80mm、定径部の長さ約50mm、<100>成
長方位の単結晶であつた。本実施例で主として制御対象
とした成長界面形状は、X線トポグラフによつて添加し
たInの僅かな濃度ムラを成長縞として観測し、狙いとし
た融液側に向かつて凸界面であることを確認した。
なお、上述した本発明の実施例では、代表的な化合物
半導体であるGaAs結晶を液体封止垂直ブリツジマン法
(あるいは液体封止温度勾配凝固法)によつて育成する
場合を例にとつて述べたが、本発明の思想は、結晶に関
してはGaAs結晶に留まらずに他の半導体結晶、金属結晶
さらに酸化物結晶などにも適用できる。また、結晶成長
方法に関しても、通常の垂直ブリツジマン法、水平ブリ
ツジマン法など、一般に成長状態の観察が困難な結晶育
成方法に適用して大きな効果が得られることは言うまで
もない。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の結晶育成方法および育
成装置は、従来では不可能であつた成長界面位置及び形
状を、測定した温度温度情報に加えて、るつぼ内の物質
の形状及び熱的物理定数,るつぼホルダーの形状及び熱
的物理定数をもとに得られた温度分布情報をもとに計算
機シミユレーシヨン手法によつて推定すると共に、その
制御を可能にしたものである。これにより、結晶育成で
は成長速度や成長界面形状に関係する単結晶化率を大幅
に向上させることができる。また、結晶の品質面では成
長速度の制御により、添加不純物(Inなど)の成長方向
における分布の均一化ができ、転位の低減・制御が容易
になる。さらに、成長後の結晶中の温度分布の推定・制
御が可能となり、熱応力の低減・制御による転位発生の
抑制ができる。また、結晶の熱履歴の推定・制御による
結晶中の点欠陥の制御にも有効な情報を得ることが可能
になるなど多大の効果が認められた。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例による結晶育成炉および制御
装置を示す模式図、第2図は本発明の他の実施例を示す
結晶育成炉の模式図、第3図は従来の液体封止垂直ブリ
ツジマン法を用いた結晶育成装置および育成制御の概念
を示す模式図である。 1……種子結晶、2……GaAs結晶、3……GaAs融液、4
……液体封止剤、5……るつぼ、6……るつぼホルダ
ー、7……るつぼ軸、8……るつぼ駆動機構、91〜95
…発熱体、10……気密容器、111〜114……熱電対、12…
…成長界面、13……スリツプリング、14……温度計測手
段、15……温度分布計算手段、16……温度分布表示手
段、17……プログラム信号出力手段、18……比較器、19
……制御器、20……磁界印加手段。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 笹浦 正弘 東京都千代田区内幸町1丁目1番6号 日本電信電話株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−148389(JP,A) 特開 昭63−319286(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】円筒状あるいは各種形状を有するるつぼ内
    に融解または合成して作製した原料融液あるいは溶液
    を、このるつぼ内の一端から結晶成長を開始して、ほぼ
    一定の方向に徐々に結晶成長を進行せしめ、前記るつぼ
    によって規定される形状の結晶を成長させる結晶育成方
    法において、前記るつぼ外周の特定の複数箇所の温度を
    検出し、この複数箇所の温度情報を加えて、るつぼ内の
    物質の形状及び熱的物理定数,るつぼホルダーの形状及
    び熱的物理定数をもとに、一定時間毎にるつぼ内部の温
    度分布を計算して成長界面の推定位置およびその推定形
    状を求め予め所望の結晶成長を得るプログラムによる成
    長界面の想定位置及びその想定形状を求め、前記推定位
    置と想定位置および推定形状と想定形状の偏差を求め、
    前記偏差を予め設定した規定の値以下にならしめるごと
    く成長界面位置またはその形状を、あるいはこれらの両
    方を制御することを特徴とする結晶育成方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の結晶育成方法を実施する装
    置において、るつぼ外周の特定の複数箇所の温度を検出
    すると共に、これら温度信号を外部に取り出し出力する
    手段と、これら温度出力信号とるつぼ内の物質の形状お
    よび熱的物理定数、るつぼホルダーの形状及び熱的物理
    定数を基につるぼ内部の温度分布を近似計算して出力す
    る手段および前記温度分布に基づいて結晶成長界面の位
    置と形状を出力する手段と、予めプログラム化してなる
    時間経過に対する成長界面位置及びその形状の変化を出
    力する手段と、前記近似計算出力とプログラム出力とを
    比較しその偏差情報を所定の信号レベルで出力する手段
    と、この比較・偏差情報を基にこの偏差を予め設定した
    規定の値以下にならしめるごとく成長界面位置またはそ
    の形状を、あるいはこれらの両方を制御する手段とを有
    することを特徴とする結晶育成装置。
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CN101311332B (zh) * 2008-04-10 2010-06-02 四川大学 结晶区温度梯度调节器与坩埚下降法单晶生长装置

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