JP2648946B2 - シートペーパー自動供給便座 - Google Patents

シートペーパー自動供給便座

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JP2648946B2 JP28648888A JP28648888A JP2648946B2 JP 2648946 B2 JP2648946 B2 JP 2648946B2 JP 28648888 A JP28648888 A JP 28648888A JP 28648888 A JP28648888 A JP 28648888A JP 2648946 B2 JP2648946 B2 JP 2648946B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、洋式便器の便座上を衛生的に被うシートペ
ーパーを自動供給するシートペーパー自動供給便座に関
し、その目的は、シートペーパーロールから繰出される
シートペーパーが、その繰出途中において、ローラ部材
に巻付くのを防ぐことにある。
〔従来の技術〕
近年、洋式便器においては、使用時の衛生面を考慮し
て便座にシートペーパーを自動的に敷く装置として、例
えば、実開昭60−155399号公報に記載されている便座用
カバー供給装置が見受けられる。
そして、前記装置は、便座の上面を完全に覆うことが
できる大きさ及び形状に整形されてシート状に連続する
シートペーパーをロール状に巻取って保護カバーの中に
収容するとともに、前記ロール状に巻取ったシートペー
パーロールを連続的に繰出可能に載架支持するペーパー
ホルダーと、シートペーパーロールから繰出されたシー
トペーパーを便座の上に定量繰出するための送りローラ
装置と、便座上に定量繰出されたシートペーパーの後端
側をシートペーパーロールから切り離すための切断刃を
備えた切断装置とによって構成されており、その繰出操
作は、ペーパー繰出スイッチを投入してシートペーパー
を送りローラ装置にて便座上に定量繰出したあと、切断
刃を昇降させることによりシートペーパーの切断を行っ
ていた。このように、洋式便器の使用に際しては、便座
上にシートペーパーを自動的に敷いて着座することがで
きるので、洋式便器を衛生的に使用することができる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかるに、前記便座上に繰出されるシートペーパー
は、一般に水洗廃棄できるよう薄葉で、かつ、腰の弱い
ものが使用される。このため、シートペーパーの繰出途
中に、例えば、便座上に水滴が付着していたりすると、
シートペーパーの繰出端に水滴がしみ込み、その部分が
便座に付着してしまう。この結果、シートペーパーの繰
出先端は、前記水滴が付着した時点で便座上を滑動しな
くなる。しかし、送りローラ装置からはシートペーパー
の繰出しが行なわれているため、前記送りローラ装置か
ら繰出されたシートペーパーは、繰出先端の付着地点と
送りローラ装置との間において、じゃ腹状に撓んで繰出
されるため、便座用カバーとしての使用が困難であっ
た。
この場合、前記した便座用カバー装置においては、ブ
ロウ装置から供給される空気を、例えば、便座内部に設
けた空気流路、あるいは、配管により便座の内周又は外
周に導き、便座又は配管の上面に設けた噴出孔から空気
を噴出させ、シートペーパーを便座上に浮遊させて繰出
すことにより、前記水滴等が便座に付着していても、そ
の繰出が円滑に行えるように構成されている。この構成
では、便座上に水滴等の障害物が存在する場合、効果的
である反面、便座に空気流路等を設けたり、ブロワ装置
を別に設けなければならず、便座用カバー供給装置とし
ては、構造が複雑になるばかりか、部品点数が多くな
り、製作原価を高くする問題があった。又、前記の装置
は便座上の障害物に対しては効果的に作用するが、例え
ば、取付ベースの出口(シートペーパーが便座に繰出さ
れる繰出口)付近で、シートペーパーの繰出し端が水滴
等により付着したり、この出口で巻癖により繰出し端が
引掛ったりした場合、前記狭隘な出口付近では、送りロ
ーラ装置から順次繰出されるシートペーパーがこの行き
場所を失い、山積滞留して紙詰りが生じる。そして、紙
詰りを起したシートペーパーの一部が回転する送りロー
ラ装置に巻付いたりすると、送りローラ装置を回転不能
として電動機の焼損事故を誘発したり、あるいは、切断
刃に絡まったり、更には、シートペーパー自体が複雑に
絡まり合ったりして、切断作業ができなくなったり、外
部からの取出しができなくなることがあった。このよう
に、シートペーパーが取付ベース内で紙詰りを起すと、
前記取付ベースを一旦分解し、更に、送りローラ装置を
解体して、送りローラに巻付いているシートペーパー
や、取付ベース内の出口付近に滞積しているペーパーを
除去しなければならない。
このように、従来の便座用カバー供給装置は、シート
ペーパーの繰出しに際し、便座上での繰出トラブルは空
気の噴出により回避できるものの、そのためには、便座
上に空気を噴出させる装置を別に用意しなければならな
いので、非常に不経済であるとともに、便座上以外での
トラブルに際しては、何等の対策も施されていないた
め、例えば、供給装置内で紙詰りが生じた場合は、送り
ローラ等に巻付いたりして電動機がロックし、焼損事故
を招いたり、紙詰りを起したシートペーパーの除去、即
ち、メンテナンスに手間等がかかる等の問題があった。
本発明は前記の問題点に鑑み、シートペーパーの繰出
中に紙詰りが生じても、紙詰りを起したシートペーパー
の一部がローラ部材に巻付くのを簡単な構造の巻付防止
爪により阻止して電動機がロックするのを阻止するとと
もに、紙詰りが生じた場合も、シートペーパーの絡り部
分を外部から除去しやすいように構成したシートペーパ
ーの自動供給便座を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段及び作用〕
本発明はシートペーパーロールを外被する保護カバー
を被冠したケーシングに、シートペーパーロールから繰
出されたシートペーパーを挟持して便座上に定量送出す
る繰出ローラと押圧ローラとを備えたローラ部材と、シ
ートペーパーを便座上に摺動案内する可動プレートと、
この可動プレートの上方に配置されてシートペーパーを
前記可動プレートとの間で挟持し、かつ、可動プレート
と共同回動して前記シートペーパーを挟持した部位と反
対側に形成した破断突起にてシートペーパーのミシン目
を破断するようにした回動プレートとを収容設置し、前
記回動プレートの破断突起側には、ローラ部材側に向け
てシートペーパーの巻付防止爪を必要数突設し、シート
ペーパーの繰出し途中において、紙詰りが生じた場合、
ローラ部材から繰出されたシートペーパーの絡り部分を
山並状に湾曲させて回動プレートのペーパー挟持部と破
断突起との間の凹所に収容するとともに、前記回動プレ
ートの破断突起側とローラ部材との間に浸入するシート
ペーパーの一部を、巻付防止爪により受止めそれ以上の
浸入を阻止してローラ部材に巻付くのを防ぎ、これによ
り電動機のロック事故を解消し、かつ、紙詰りによるメ
ンテナンスを迅速処理に行うようにしたことを特徴とす
る。
〔実 施 例〕
以下、本発明の実施例を第1図ないし第13図により説
明する。
第1図ないし第2図において、1はシートペーパー自
動供給便座で、洋式便器2の上面後背部に乗載固定され
ている。3は後背部両端に設けた図示しないヒンジ軸
を、前記シートペーパー自動供給便座1のケーシング4
両側に前方に向けて膨出させた膨出部fの内側縁に枢着
して洋式便器2上に自立可能に乗載した便座である。
次にシートペーパー自動供給便座1の構成を第3図及
び第9図によって説明する。5,6はケーシング4の底面
長手方向の端部において、上方に突設した一対の支持壁
で、支持壁5,6間には一対の支持板7及びこれら支持板
7の前部(第3図の左方向)下端を相互に連結する連結
板8とにより、ほぼU字形に形成した揺動枠体9が回動
自在に枢支され、この揺動枠体9の上部にはシートペー
パーロール10が支軸11を介して回動自在に載架し、下部
には縦断面をほぼコ字形に形成した回動プレート12が支
持板7,7間に揺動自在に枢支されている。そして、前記
回動プレート12の一方の下端面(第3図)にはゴム製の
ペーパー押圧片13が止着され、他方の下端面には山形状
をなした破断突起14(第9図参照)を形成し、この回動
プレート12自体は常にばねaにて支持板7に突設したス
トッパーb側に押圧されている。15はシートペーパーロ
ール10からシートペーパーcを巻戻してこれを、ケーシ
ング4と、シートペーパーロール10を囲繞してケーシン
グ4の上部を被覆する縦断面が逆U字形をなした函状の
保護カバー16との間において、前記ケーシング4の前部
に形成されるペーパー繰出口17に送出する繰出ローラ
で、支持壁5,6間に横架され、かつ、支持壁5とケーシ
ング4の側壁との間に形成した空所dに収容した制動機
構付の電動機18により駆動する。19は揺動枠体9の支持
板7,7間に前記繰出ローラ15と摺接させて回転可能に取
付けた押圧ローラで、その中央部付近には第8図,第11
図で示すように、回動プレート12上面に破断突起14側に
向けて凹設した取付溝20と対応する位置において、前記
取付溝20に止着した押圧ばね21の自由端を遊合する切欠
溝22が、ローラ軸19aを露出させた状態で複数個所切欠
いてあり、前記回動プレート12の回動時、押圧ばね21の
自由端によりローラ軸19aを付勢して押圧ローラ19を繰
出ローラ15側に押圧する。23は押圧ばね21の下側におい
て、下端に破断突起14を設けた回動プレート12の側壁12
aと前記押圧ローラ19との間に配置した巻付防止爪で、
第10図,第11図で示すように、回動プレート12の破断突
起14側の側壁12aに、前記押圧ローラ19の切欠溝22側に
向けて突設されている。なお、支持板7,7に回転自在に
横架される前記押圧ローラ19は、押圧ばね21にて押圧さ
れた際、第7図で示すように、下降傾斜させて繰出ロー
ラ15側に喰い込むことができるよう第3図で示す如く、
長孔24に挿通支持されている。そして、シートペーパー
ロール10から巻戻しされたシートペーパーcは、第3図
で示すように、押圧ローラ19に約半周以上巻掛けた状態
で繰出ローラ15との間で挟持され、この繰出ローラ15の
駆動により、ペーパー繰出口17から便座3に定量繰出さ
れる。25は上面を横長で偏平状となして回動プレート12
の下側において、繰出ローラ15から繰出口17にかけてケ
ーシング4内を上下に区画し、かつ、回動プレート12と
の間でペーパー送出路26を形成した状態で支持壁5,6間
に回動自在に横架した可動プレートで、上面の繰出ロー
ラ15側には、回動プレート12の押圧片13と対応して同種
の押圧片27が止着されており、又、下側には長さ方向に
沿って複数個の従動ローラ28が回動自在に取付けられて
いる。29は円板カムで、制動機構付の電動機30にて回動
する回動軸31に、可動プレート25の従動ローラ28と摺接
して前記可動プレート25を回動させることができるよう
偏心して取付けられる。又、可動プレート25は常時ばね
eにより従動ローラ28を介して円板カム29側に付勢され
ている。32は回動軸31を回転自在に支承する軸受板、33
は第14図で示すように、シートペーパーロール10から繰
出される一枚分のシートペーパーcに相当する長さ毎に
穿孔した透孔34を、例えば、光電的に検出して電動機18
を駆動制御する信号を制御装置Sに送出するペーパー繰
出位置検出センサで、ペーパー繰出口17に位置する連結
板8にシートペーパーc側に向けて取付けられており、
前記シートペーパーcの透孔34が前記ペーパー繰出位置
検出センサ33により検出されると、シートペーパーcを
便座3上にこれを覆う長さ繰出した状態で電動機18を停
止させ、かつ、シートペーパーc一枚分の長さに相当す
る位置毎に設けたミシン目35を繰出ローラ15と破断突起
14との間に位置させる。又、第14図において、36はシー
トペーパーcの一枚毎に便座3の開口部3aと対応する位
置毎に設けた打抜片で、一部を切り残した状態でシート
ペーパーcと連結されている。37はペーパー繰出位置検
出センサ33と対応して可動プレート25に穿孔した光の通
過口で、センサ33からの光がシートペーパーcの透光34
から可動プレート25の通過口37を通過すると、シートペ
ーパーcが便座3上に繰出されたことをセンサ33が検出
する。更に、第1図において、38はケーシング4の両端
を便座3側に膨出した膨出部fの一方に設けたペーパー
繰出スイッチ、39は紙トラブル表示ランプである。
次に、動作について説明する。
シートペーパーcを便座3に繰出さないとき、ペーパ
ー繰出口17は第3図で示すように、可動プレート25の端
部により閉鎖されて、汚水がケーシング4内に浸入する
のを防いでいる。そして、使用者が便座3に着座して用
足しを行うにあたり、シートペーパーcを便座3に繰出
す場合について説明すると、使用者はペーパー繰出スイ
ッチ38を押して電動機30を起動する。電動機30により円
板カム29が回動し、可動プレート25を、第4図のよう
に、従動ローラ28を介してペーパー送出路26と平行する
位置まで回動し、ペーパー繰出口17を開く。この状態で
電動機30は制御装置Sからの指令で一旦停止させる。こ
のあと、制御装置Sからの指令で電動機18が起動され、
繰出ローラ15を回動し、繰出ローラ15と押圧ローラ19と
の間に挟持したシートペーパーcを、シートペーパーロ
ール10から巻戻しながら、可動プレート25→繰出口17を
経て便座3上に送出する。前記のようにして、シートペ
ーパーcが便座3を覆う長さ繰出されると、ペーパー繰
出位置検出センサ33によりシートペーパーcの透孔34を
検出し、この検出信号により制御装置Sから電動機18に
停止信号が送出され、これを停止する。この結果、シー
トペーパーcは便座3上に定量繰出され、かつ、ミシン
目35は繰出ローラ15と破断突起14との間に位置してい
る。電動機18が停止すると、制御装置Sから電動機30に
起動開始信号が送出され、再び可動プレート25を円板カ
ム29にて第4図の反時計方向側、即ち、回動プレート12
側に回動し、送出路26に横たわっているシートペーパー
cを回動プレート12側に持ち上げ、第5図のように、可
動プレート25が回動プレート12と接触してこれを時計方
向に回動すると、シートペーパーcは、両プレート12,2
5間において挟持される。この際、回動プレート12上面
の取付溝20に一方端を止着した押圧ばね21の自由端は、
第6図に示すように、押圧ローラ19のローラ軸19aを軽
く押圧する。この状態で円板カム29により可動プレート
25は更に回動をつづけ、円板カム29がスタート地点から
約半周回動した地点に達すると、前記可動プレート25は
第6図で示す傾斜角度から、第7図で示すように最大限
に傾斜回動する。前記可動プレート25の回動に伴い回動
プレート12も、可動プレート25に押圧付勢されて時計方
向に回動し、押圧ばね21の自由端にて押圧ローラ19を繰
出ローラ15側に、長孔24に沿って第7図で示すように押
圧する。このように、可動プレート25が最大限の角度で
回動することにより、回動プレート12も更に時計方向に
押圧されて破断突起14が、第6図のようにシートペーパ
ーcと接触するとともに、押圧ばね21により押圧ローラ
19を繰出ローラ15側に押圧し、シートペーパーcを押圧
ローラ19と繰出ローラ15との間で強固に挟持する。この
結果、前記シートペーパーcは、可動プレート25の回動
により該プレート25側に引張られても、押圧ローラ19が
空転することなく強固に挟持できるため、シートペーパ
ーcを第6図において、可動プレート25と繰出ローラ15
との間で大きなテンションを加えることができる。シー
トペーパーcに前記のように大きなテンションが加えら
れると、回動プレート12の破断突起14は既にシートペー
パーcと接触している個所を、他の個所より強く押圧す
ることとなり、第7図のように、シートペーパーcは前
記大きなテンションが加えられていることと相まって、
破断突起14近くのミシン目35がほとんど同時に引裂れ
て、便座3上に敷く一枚分のシートペーパーcを迅速容
易に破断する。なお、シートペーパーcの破断に際し、
回動プレート12に突設した巻付防止爪23は、押圧ローラ
19が長孔24に沿って下降傾斜するも、回動プレート12自
体が第7図のように、それ以上時計方向に回動するた
め、押圧ローラ19のローラ軸19aと衝接することはな
い。
シートペーパーcが破断されると、制御装置Sからの
指令にて電動機30は停止し、シートペーパーcは第7図
に示すように、回動・可動プレート12,25に挟持されて
便座3上に第1図で示すように、片寄りを生じることな
く敷くことができる。使用者は、この状態でシートペー
パーcを介して便座3に着座し、打抜片36を便器3内に
垂下させて用足しを行う。
用足しのあと、使用者が便座3から離れると、図示し
ない着座検出手段にて制御装置Sから電動機30に起動指
令が送出され、円板カム29を時計方向に回動し、可動プ
レート25を第7図の状態から時計方向(原位置に戻る方
向)に回動させる。この際、回動プレート12は可動プレ
ート25による押圧が徐々に解かれるため、ばねaの力に
て原位置側に戻る。なお、便座3から離れるとき、シー
トペーパーcは挟持状態にあるため、使用者の臀部にま
つわりつくことはない。このあと、洗浄水を洋式便器2
内に流し、その水勢によりシートペーパーcの打抜片36
を便器2内部に引きずり込み、汚水とともに、シートペ
ーパーcを排出する。可動プレート25は原位置に戻る
と、ペーパー繰出口17を閉鎖して汚水の浸入を防ぐ。引
き続き次の使用者がシートペーパーcを必要とするとき
は前記と同様の操作を行えばよい。
次に、シートペーパーcの繰出中に紙詰りを起した場
合、例えば、ペーパー繰出口17に近接する便座3上に水
滴が付着していてシートペーパーcの繰出先端が便座3
に付着したとき、あるいは、シートペーパーcの繰出端
が湾曲していることにより、これがペーパー繰出口17の
可動プレート25とケーシング4との間の隙間に引掛かっ
たような場合、シートペーパーcは、便座3上に繰出す
ことができなくなる。前記のような場合、シートペーパ
ーcが腰の強いものであれば、繰出ローラ15によってシ
ートペーパーロール10から順次繰出されるペーパーの送
出力により押されて、引掛りが解けたり、付着部分を強
引に押動させて繰出を続行することが可能となる場合が
多い。しかし、シートペーパーcは、水洗廃棄できるよ
う薄葉に製せられてほとんど腰がないため、どうしても
ケーシング4のペーパー繰出口17付近で紙詰りを起すこ
とが多い。この場合、即ち、シートペーパーcは紙詰り
を起しても一定時間(紙詰りを起したときは、透孔34を
位置検出センサ33にて検出することが困難なため、この
ような場合は、正常な繰出時における透孔34の検出時間
の約1.5〜2倍の時間電動機18が起動すると、制御装置
Sからの指令で電動機18を自動停止させるように設定さ
れている。)繰出しが続行されるので、ケーシング4内
で無秩序に絡まり合うこととなる。しかし、本発明にお
いては、第12図で示すように、シートペーパーcの送出
路26が、ケーシング4内において、可動プレート25と、
連結板8,回動プレート12との間の空間を利用して形成さ
れているので、紙詰りによって無秩序に絡まり合うとし
ても、連結板8及び可動プレート25に抑制され、回動プ
レート12の押圧片13と破断突起14との間に設けた凹所40
内に、絡り合う大部分のシートペーパーcが山並状に折
り曲げられて整然とした状態で押し込められる。そし
て、電動機18の停止間隙に繰出されるシートペーパーc
は、前記凹所40からはみ出して回動プレート12の破断突
起14側の側壁12aと押圧ローラ19との間の隙間からケー
シング4内の上方に押し出されようとする。しかし、前
記隙間には回動プレート12の側壁12aに押圧ローラ19側
に向って斜め下向きに巻付防止爪23が突設されているの
で、前記回動プレート12と押圧ローラ19との間に進入し
たシートペーパーcは、巻付防止爪23に阻まれてそれ以
上進入することはなく、ペーパー送出路26側に押し出さ
れる。この結果、紙詰りによってシートペーパーcの一
部が押圧ローラ19側に進入し、この押圧ローラ19に巻付
けられて繰出ローラ15をロックし、電動機18を通電状態
のまま急停止させるという事故を防ぐことが可能とな
る。又、紙詰りが生じた場合、一定時間後(ペーパー繰
出時から5〜8秒後、電動機18は前記したように制御装
置Sからの指令にて強制的に停止するため、シートペー
パーcが無秩序に繰出されることはない。
次に、紙詰りを起したシートペーパーcをケーシング
4から取り除く場合について説明する。前記のように、
シートペーパーcの紙詰り部分は、大部分が回動プレー
ト12の凹所40内に押し込められているので、除去に際し
ては、保護カバー16をケーシング4から取り外し、この
状態で、揺動枠体9を、第13図で示すように、支軸11を
中心として便座3側(時計方向)に回動してケーシング
4から引出す。このため、揺動枠体9に取付けた回動プ
レート12、押圧ローラ19も一旦ケーシング4から引出さ
れることになるため、回動プレート12の凹所40内に押し
込められているシートペーパーcの絡まり部分を一動作
で取り出すことができる。
再セットに際しては、絡り部分を除去したシートペー
パーcを押圧ローラ19に少し長目に巻掛けて引出し、こ
の状態で揺動枠体9を元に戻すと、シートペーパーcは
押圧,繰出両ローラ19,15に挟持され、繰出端を可動プ
レート25上に乗載した状態で再始動に備えることができ
る。
〔発明の効果〕
本発明は以上説明したように、シートペーパーをケー
シング内において繰出案内するペーパー送出路は、可動
プレートと回動プレートとの間に形成されているので、
シートペーパーの繰出中に紙詰りが生じた場合、シート
ペーパーは無秩序に絡り合うことなく、前記可動プレー
トと回動プレートとの間のペーパー送出路上において、
回動プレート側に設けた凹所に収容するように構成され
ているので、メンテナンス時、シートペーパーの絡り部
分を一動作で除去することが可能となり、紙詰りによる
メンテナンスが誰でも迅速容易に行うことができる。
又、前記紙詰りに際し、シートペーパーの一部がローラ
部材に押上げられた場合、回動プレートの破断突起側と
ローラ部材との間に配置した巻付防止爪により阻むこと
ができるので、シートペーパーがローラ部材に巻付くこ
とによって生じる不測の事態を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のシートペーパー自動供給便座を洋式便
器に設置した状態を示す斜視図、第2図は側面図、第3
図ないし第7図はシートペーパー自動供給便座の動作を
順次示す要部の縦断面図、第8図は第3図のA−A線に
おける断面図、第9図は要部の縦断背面図、第10図は巻
付防止爪の取付状態を示す斜視図、第11図は同じく平面
図、第12図はシートペーパーの絡り状態を説明するため
の説明図、第13図は同じくシートペーパーの絡り部分を
除去する場合の説明図、第14図はシートペーパーの斜視
図である。 3……便座、12……回動プレート 14……破断突起、15……繰出ローラ 19……押圧ローラ、25……可動プレート 23……巻付防止爪、26……ペーパー送出路 12a……側壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山下 直治 愛知県春日井市愛知町1番地 愛知電機 株式会社内 (72)発明者 大橋 政紀 愛知県春日井市愛知町1番地 愛知電機 株式会社内 審査官 三輪 学

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シートペーパーロールからシートペーパー
    を挟持して便座上に繰出すためのローラ部材と、前記シ
    ートペーパーを便座上にほぼ水平に繰出案内する可動プ
    レートと、前記可動プレートと対応配置されてシートペ
    ーパーを可動プレートとの間で挟持可能となし、しか
    も、シートペーパーを挟持しない反対側に破断突起をシ
    ートペーパー側に向けて突設した回動プレートと、この
    回動プレートの破断突起側の側壁にローラ部材側に向け
    て突設したシートペーパーの巻付防止爪とを備えたこと
    を特徴とするシートペーパー自動供給便座。
JP28648888A 1988-11-11 1988-11-11 シートペーパー自動供給便座 Expired - Lifetime JP2648946B2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP28648888A JP2648946B2 (ja) 1988-11-11 1988-11-11 シートペーパー自動供給便座

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