JP2647838B2 - 印刷インキ用ビヒクル - Google Patents
印刷インキ用ビヒクルInfo
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- JP2647838B2 JP2647838B2 JP23586386A JP23586386A JP2647838B2 JP 2647838 B2 JP2647838 B2 JP 2647838B2 JP 23586386 A JP23586386 A JP 23586386A JP 23586386 A JP23586386 A JP 23586386A JP 2647838 B2 JP2647838 B2 JP 2647838B2
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- ink
- vehicle
- carbon atoms
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は印刷インキ用ビヒクルに関するものである。
更に詳しくは、プラスチックフィルムの印刷に有用なグ
ラビア印刷インキ用の、特定のポリアミド樹脂にアルキ
ルチタネート系キレート剤を配合した耐熱性に優れかつ
耐もみ性に優れた印刷インキ用ビヒクルに関するもので
ある。
更に詳しくは、プラスチックフィルムの印刷に有用なグ
ラビア印刷インキ用の、特定のポリアミド樹脂にアルキ
ルチタネート系キレート剤を配合した耐熱性に優れかつ
耐もみ性に優れた印刷インキ用ビヒクルに関するもので
ある。
煎餅、あられ等の米菓をはじめ、ピーナッツやビスケ
ット、更には乾物等のいわゆるドライフーズの包装には
多くの機能を持った、多層ラミネート体を使用する他
に、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ビニリデン
コートポリプロピレン、各種防湿セロハン及びアルミ箔
等の表面にインキを印刷し、裏面には何もしないか、又
はパートコート剤、ホットメルト接着剤をコートしただ
けの比較的安価な包装材も多く使用されている。
ット、更には乾物等のいわゆるドライフーズの包装には
多くの機能を持った、多層ラミネート体を使用する他
に、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ビニリデン
コートポリプロピレン、各種防湿セロハン及びアルミ箔
等の表面にインキを印刷し、裏面には何もしないか、又
はパートコート剤、ホットメルト接着剤をコートしただ
けの比較的安価な包装材も多く使用されている。
そしてこれらの包装は、作業性の向上から高速自動製
袋機の導入と共に短時間高温シールが一般的になってき
ており、インキの耐熱性もより高いものが要求される様
になってきた。
袋機の導入と共に短時間高温シールが一般的になってき
ており、インキの耐熱性もより高いものが要求される様
になってきた。
現在これらの用途に使用される表刷印刷用の耐熱性イ
ンキとしては、ポリアミド樹脂及び硝化綿を主バインダ
ーとし、より耐熱性を向上させるべくアルキルチタネー
ト系キレート剤を使用したインキが多く使用されてい
る。
ンキとしては、ポリアミド樹脂及び硝化綿を主バインダ
ーとし、より耐熱性を向上させるべくアルキルチタネー
ト系キレート剤を使用したインキが多く使用されてい
る。
これに使用されている主バインダーのポリアミド樹脂
は表刷インキに最も必要な条件である光沢があり、各種
印刷フィルム、特にポリオレフィンフィルム、防湿セロ
ハン、塩化ビニルデンコートポリプロピレン及びアルミ
箔等に対し接着の幅があり、またインキの流動性、顔料
分散性が良く、印刷効果に優れている。反面、耐熱性が
十分でなく、シールバーがインキ面に当たった場合60〜
80℃程度からシールバーにインキが付着し始めるものが
殆どである。このものは混合溶剤可溶型ポリアミドと言
われ、その組成はポリアルキレンポリアミンと重合脂肪
酸とモノカルボン酸の重縮合物であり、樹脂の軟化点は
110±10℃の範囲に入る。
は表刷インキに最も必要な条件である光沢があり、各種
印刷フィルム、特にポリオレフィンフィルム、防湿セロ
ハン、塩化ビニルデンコートポリプロピレン及びアルミ
箔等に対し接着の幅があり、またインキの流動性、顔料
分散性が良く、印刷効果に優れている。反面、耐熱性が
十分でなく、シールバーがインキ面に当たった場合60〜
80℃程度からシールバーにインキが付着し始めるものが
殆どである。このものは混合溶剤可溶型ポリアミドと言
われ、その組成はポリアルキレンポリアミンと重合脂肪
酸とモノカルボン酸の重縮合物であり、樹脂の軟化点は
110±10℃の範囲に入る。
一方併用される硝化綿は耐熱性が高く、210℃以上で
もシールバーに付着することはない。この併用により耐
熱性を向上させるが、硝化綿の比率を多くすると、印刷
フィルムへの接着性が劣化し、またポリアミド樹脂の特
長であるインキ塗膜面の光沢が損なわれてくるので、ポ
リアミド樹脂と硝化綿の比率はまず印刷効果の第1であ
る光沢の良さが損なわれない比率が必要である。
もシールバーに付着することはない。この併用により耐
熱性を向上させるが、硝化綿の比率を多くすると、印刷
フィルムへの接着性が劣化し、またポリアミド樹脂の特
長であるインキ塗膜面の光沢が損なわれてくるので、ポ
リアミド樹脂と硝化綿の比率はまず印刷効果の第1であ
る光沢の良さが損なわれない比率が必要である。
また耐熱性を向上させるアルキルチタネート系キレー
ト剤は耐熱性は向上するが、過剰に加入すると、インキ
の黄変及びインキ安定性が悪くなる。特にインキの状態
でゲル化したり、増粘してくるので添加量には限界があ
る。
ト剤は耐熱性は向上するが、過剰に加入すると、インキ
の黄変及びインキ安定性が悪くなる。特にインキの状態
でゲル化したり、増粘してくるので添加量には限界があ
る。
このポリアミド樹脂と硝化綿を併用し、アルキルチタ
ネート系キレート剤を添加した従来のインキで、ヒート
シールにより製袋可能な印刷フィルムに表刷印刷を行
い、包材としヒートシールバーがインキ塗膜面に当たっ
た場合、耐熱性が十分でなく、シール時間が1秒では12
0℃以上になると印刷インキがヒートシールバーに取ら
れ、商品のイメージダウンにつながる。
ネート系キレート剤を添加した従来のインキで、ヒート
シールにより製袋可能な印刷フィルムに表刷印刷を行
い、包材としヒートシールバーがインキ塗膜面に当たっ
た場合、耐熱性が十分でなく、シール時間が1秒では12
0℃以上になると印刷インキがヒートシールバーに取ら
れ、商品のイメージダウンにつながる。
ヒートシールバーにインキが取られない様にするた
め、ヒートシール温度をこれ以下の温度とすると、十分
なヒートシール強度を得るにはヒートシール時間を長く
する必要があり、作業性の低下につながったり、時には
シール条件以下の温度になりシール強度が不足すること
などが起こるケースもある。
め、ヒートシール温度をこれ以下の温度とすると、十分
なヒートシール強度を得るにはヒートシール時間を長く
する必要があり、作業性の低下につながったり、時には
シール条件以下の温度になりシール強度が不足すること
などが起こるケースもある。
現在の所、良好な光沢、接着性を有するもので、従来
のポリアミド樹脂と硝化綿を併用し、かつアルキルチタ
ネート系キレート剤を使用するインキ組成物では130
℃、1秒以上のヒートシール条件に耐えるものはない。
のポリアミド樹脂と硝化綿を併用し、かつアルキルチタ
ネート系キレート剤を使用するインキ組成物では130
℃、1秒以上のヒートシール条件に耐えるものはない。
本発明の目的は、耐熱性の優れたインキを開発するこ
とにより、製袋スピードを向上させ、作業能率の向上を
図ると共に、従来の、インキの耐熱性がなかったために
不可能であったデザインを可能にし、また包材としても
シール温度の高い物も使用可能にすることにある。
とにより、製袋スピードを向上させ、作業能率の向上を
図ると共に、従来の、インキの耐熱性がなかったために
不可能であったデザインを可能にし、また包材としても
シール温度の高い物も使用可能にすることにある。
本発明者は、上記の問題点を解決するために鋭意検討
を重ねた結果、特定のポリアミド樹脂にアルキルチタネ
ート系キレート剤を配合したものが飛躍的に耐熱性に優
れていることを見出し、本発明を完成するに至った。
を重ねた結果、特定のポリアミド樹脂にアルキルチタネ
ート系キレート剤を配合したものが飛躍的に耐熱性に優
れていることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、 (A)下記の一般式で表されるポリアルキレンポリアミ
ンと、 H2N(RNH)nH (式中Rは炭素数2〜3のアルキレン基、nは1〜5の
整数を表す) (B)下記の一般式で表されるアルカノールアミンと、 R1NHR2 (式中R1,R2はそれぞれ水素原子又は2−ヒドロキシエ
チル基又は2−ヒドロキシプロピル基を表し、R1とR2の
うち少なくとも1つは2−ヒドロキシエチル基又は2−
ヒドロキシプロピル基である) (C)重合脂肪酸とを縮合反応せしめたポリアミド樹脂
に、アルキルチタネート系キレート剤を配合してなる印
刷インキ用ビヒクルを提供するものである。
ンと、 H2N(RNH)nH (式中Rは炭素数2〜3のアルキレン基、nは1〜5の
整数を表す) (B)下記の一般式で表されるアルカノールアミンと、 R1NHR2 (式中R1,R2はそれぞれ水素原子又は2−ヒドロキシエ
チル基又は2−ヒドロキシプロピル基を表し、R1とR2の
うち少なくとも1つは2−ヒドロキシエチル基又は2−
ヒドロキシプロピル基である) (C)重合脂肪酸とを縮合反応せしめたポリアミド樹脂
に、アルキルチタネート系キレート剤を配合してなる印
刷インキ用ビヒクルを提供するものである。
本発明の印刷インキ用ビヒクルを用いたインキ組成物
は、140℃、1秒のヒートシール条件にも耐えるもので
ある。
は、140℃、1秒のヒートシール条件にも耐えるもので
ある。
本発明に用いられる(A)成分のポリアルキレンポリ
アミンとしては、例えばエチレンジアミン、ジエチレン
トリアミン、トリエチレンテトラミン、プロピレンジア
ミン、ジプロピレントリアミン、トリプロピレンテトラ
ミン等の単独又は混合物が挙げられる。
アミンとしては、例えばエチレンジアミン、ジエチレン
トリアミン、トリエチレンテトラミン、プロピレンジア
ミン、ジプロピレントリアミン、トリプロピレンテトラ
ミン等の単独又は混合物が挙げられる。
(A)成分のポリアルキレンポリアミンとしては、前
記一般式で表されるものであれば何れのものでもよく、
また、数種類を混合して用いても良い。一般式において
nが5よりも大きいものを用いると、できたポリアミド
樹脂の軟化点が低いものとなり、インキ性状等に不都合
な影響を与えるので好ましくない。特に好ましいのは、
(A)成分としてn=1のものを50当量%以上を用いる
場合である。
記一般式で表されるものであれば何れのものでもよく、
また、数種類を混合して用いても良い。一般式において
nが5よりも大きいものを用いると、できたポリアミド
樹脂の軟化点が低いものとなり、インキ性状等に不都合
な影響を与えるので好ましくない。特に好ましいのは、
(A)成分としてn=1のものを50当量%以上を用いる
場合である。
本発明で用いられる(B)成分のアルカノールアミン
としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノール
アミンが挙げられる。
としては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノール
アミンが挙げられる。
本発明に使用される(C)成分の重合脂肪酸は、乾性
又は半乾性脂肪酸或いはそのエステルの重合によって得
られるものである。即ち重合脂肪酸とは、多不飽和脂肪
酸を含む一塩基性脂肪酸或はそのエステルで8〜24の炭
素数を持つものを重合したもので、その成分として一塩
基性脂肪酸、二量化重合脂肪酸、三量化重合脂肪酸等を
含むものであり、その重合に当たっては無触媒で高温加
熱によって得られるし、公知の酸性粘土、過酸化物等の
触媒を用いての加熱によって得ることができる。現在重
合脂肪酸として市販されているものは炭素数18の不飽和
脂肪酸に基づくものが多く、その典型的なものは次のよ
うな組成を有するものである。
又は半乾性脂肪酸或いはそのエステルの重合によって得
られるものである。即ち重合脂肪酸とは、多不飽和脂肪
酸を含む一塩基性脂肪酸或はそのエステルで8〜24の炭
素数を持つものを重合したもので、その成分として一塩
基性脂肪酸、二量化重合脂肪酸、三量化重合脂肪酸等を
含むものであり、その重合に当たっては無触媒で高温加
熱によって得られるし、公知の酸性粘土、過酸化物等の
触媒を用いての加熱によって得ることができる。現在重
合脂肪酸として市販されているものは炭素数18の不飽和
脂肪酸に基づくものが多く、その典型的なものは次のよ
うな組成を有するものである。
炭素数18の一塩基酸 0〜 5重量% 炭素数36の二塩基酸 60〜100重量% 炭素数54の三塩基酸以上の酸 0〜 30重量% 尚、上記の三塩基酸以上の酸とは、上記乾性又は半乾
性油脂肪酸或いはそのエステルの重合により三量重合脂
肪酸に四量化以上に多量化された多量化重合脂肪酸を含
むことを意味する。
性油脂肪酸或いはそのエステルの重合により三量重合脂
肪酸に四量化以上に多量化された多量化重合脂肪酸を含
むことを意味する。
本発明のポリアミド樹脂は、基本的には上記ポリアル
キレンポリアミン(A)、アルカノールアミン(B)、
及び重合脂肪酸(C)の三成分からなるが、ポリアミド
樹脂に一般的に用いられる一般式R3COOH(式中R3は炭素
数1〜20の飽和又は不飽和アルキル基を表す)で表され
るモノカルボン酸や、一般式HOOC−R4−COOH(式中R4は
炭素数2〜20の脂肪族、芳香族、脂環族の残基を表す)
で表されるジカルボン酸を場合によって用いることがで
きるのは言うまでもない。
キレンポリアミン(A)、アルカノールアミン(B)、
及び重合脂肪酸(C)の三成分からなるが、ポリアミド
樹脂に一般的に用いられる一般式R3COOH(式中R3は炭素
数1〜20の飽和又は不飽和アルキル基を表す)で表され
るモノカルボン酸や、一般式HOOC−R4−COOH(式中R4は
炭素数2〜20の脂肪族、芳香族、脂環族の残基を表す)
で表されるジカルボン酸を場合によって用いることがで
きるのは言うまでもない。
一般にポリアミドを合成する際、そのカルボキシル当
量とアミン当量は余り違わない程度であることがその樹
脂物性的に好ましい。即ち、一方の当量が他方に対して
余り多すぎると好ましいポリアミド樹脂を作ることは出
来ないが、本発明に於いてはカルボキシル基とアルカノ
ールアミンの水酸基が一部反応してエステル結合を作る
ことから、ポリアルキレンポリアルミン(A)とアルカ
ノールアミン(B)との和に対する重合脂肪酸(C)を
カルボキシル当量/アミン当量の和の比で1.0〜1.2の範
囲とし、カルボキシル当量をやや多くすることが好まし
い。
量とアミン当量は余り違わない程度であることがその樹
脂物性的に好ましい。即ち、一方の当量が他方に対して
余り多すぎると好ましいポリアミド樹脂を作ることは出
来ないが、本発明に於いてはカルボキシル基とアルカノ
ールアミンの水酸基が一部反応してエステル結合を作る
ことから、ポリアルキレンポリアルミン(A)とアルカ
ノールアミン(B)との和に対する重合脂肪酸(C)を
カルボキシル当量/アミン当量の和の比で1.0〜1.2の範
囲とし、カルボキシル当量をやや多くすることが好まし
い。
また、ポリアルキレンポリアルミン(A)とアルカノ
ールアミン(B)のアミン当量比は、50対50ないし90対
10となる範囲で反応させるのが特に好ましい。アルカノ
ールアミンの量があまり多くなりすぎると、できたポリ
アミドの軟化点が低くなり、インキ物性に好ましくない
影響を与えることがあり、また、アルカノールアミンの
量が少なすぎると、キレート剤との相剰効果が期待でき
なくなる場合がある。
ールアミン(B)のアミン当量比は、50対50ないし90対
10となる範囲で反応させるのが特に好ましい。アルカノ
ールアミンの量があまり多くなりすぎると、できたポリ
アミドの軟化点が低くなり、インキ物性に好ましくない
影響を与えることがあり、また、アルカノールアミンの
量が少なすぎると、キレート剤との相剰効果が期待でき
なくなる場合がある。
本発明のポリアミドの製造において、縮合反応は既知
の方法、即ち、アミン成分と酸成分とを混合加熱し、低
酸価となるまで180〜250℃で反応せしめることにより行
う。
の方法、即ち、アミン成分と酸成分とを混合加熱し、低
酸価となるまで180〜250℃で反応せしめることにより行
う。
本発明に於いては、発明の効果を更に上げるために、
ポリアミド樹脂に硝化綿を配合することができるが、こ
れはインキ物性に好ましい影響を与える。硝化綿の配合
量としては、耐熱性、表刷印刷インキに必要な光沢及び
接着性等を考慮すると、ポリアミド樹脂に対して10〜40
重量%の範囲が好ましい。
ポリアミド樹脂に硝化綿を配合することができるが、こ
れはインキ物性に好ましい影響を与える。硝化綿の配合
量としては、耐熱性、表刷印刷インキに必要な光沢及び
接着性等を考慮すると、ポリアミド樹脂に対して10〜40
重量%の範囲が好ましい。
本発明に用いられるアルキルチタネート系キレート剤
としては、例えばテトライソプロピルチタネート、テト
ラ−n−ブチルチタネート、テトラ(2−エチルヘキシ
ル)チタネート等を挙げることができる。アルキルチタ
ネート系キレート剤の添加量はインキの5重量%以内に
することが好ましい。
としては、例えばテトライソプロピルチタネート、テト
ラ−n−ブチルチタネート、テトラ(2−エチルヘキシ
ル)チタネート等を挙げることができる。アルキルチタ
ネート系キレート剤の添加量はインキの5重量%以内に
することが好ましい。
本発明においては特定のポリアミド樹脂とアルキルチ
タネート系キレート剤を組み合わせて用いることによっ
て優れた効果を得ているが、これは本発明に用いるポリ
アミド樹脂が、分子末端に水酸基を一定量以上有してい
るため、これがアルキルチタネート系キレート剤と適当
な架橋反応を行うためである。
タネート系キレート剤を組み合わせて用いることによっ
て優れた効果を得ているが、これは本発明に用いるポリ
アミド樹脂が、分子末端に水酸基を一定量以上有してい
るため、これがアルキルチタネート系キレート剤と適当
な架橋反応を行うためである。
次に本発明を実施例を挙げて具体的に説明するが、本
発明はこれに限定されるものではない。
発明はこれに限定されるものではない。
尚、「部」、「%」とあるのは特に断らない限りそれ
ぞれ重量部、重量%を示す。
ぞれ重量部、重量%を示す。
ポリアミド樹脂製造例1 重合脂肪酸としてユニダイム22(ユニオンキャンプ社
商品名:C18の一塩基酸約3%、C36の二塩基酸約75%、C
54の三塩基酸約22%)572部及びエチレンジアミン48部
を温度計、撹拌器、脱水管および窒素吹込管を備えた四
ツ口丸底フラスコに入れる。混合物を撹拌し、温度を20
0℃まで上げ、内容物の着色防止のため僅かの窒素を流
し、200℃で3時間保持する。そこへモノエタノールア
ミン22.5部を加え、更に200℃で3時間反応する。その
後200℃で減圧下(約100mmHg)に1時間反応し、ポリア
ミド樹脂R−1を得た。仕込原料の組成及び得られた樹
脂の特性を表Iに示す。
商品名:C18の一塩基酸約3%、C36の二塩基酸約75%、C
54の三塩基酸約22%)572部及びエチレンジアミン48部
を温度計、撹拌器、脱水管および窒素吹込管を備えた四
ツ口丸底フラスコに入れる。混合物を撹拌し、温度を20
0℃まで上げ、内容物の着色防止のため僅かの窒素を流
し、200℃で3時間保持する。そこへモノエタノールア
ミン22.5部を加え、更に200℃で3時間反応する。その
後200℃で減圧下(約100mmHg)に1時間反応し、ポリア
ミド樹脂R−1を得た。仕込原料の組成及び得られた樹
脂の特性を表Iに示す。
表Iに示す樹脂特性のうち、軟化点はJIS K2531−196
0に準じ環球法で測定し、溶液粘度はトルエン/イソプ
ロパノール=2/1の溶媒を用い、35%樹脂溶液の25℃に
於ける粘度をB型粘度計で測定した。
0に準じ環球法で測定し、溶液粘度はトルエン/イソプ
ロパノール=2/1の溶媒を用い、35%樹脂溶液の25℃に
於ける粘度をB型粘度計で測定した。
ポリアミド樹脂製造例2 ユニダイム22 572部、エチレンジアミン48部及びモノ
イソプロパノールアミン30部を製造例1と同様の四ツ口
丸底フラスコに入れる。230℃で4時間反応した後、減
圧下に1時間反応し、ポリアミド樹脂R−2を得た。仕
込原料の組成及び得られた樹脂の特性を表Iに示す。
イソプロパノールアミン30部を製造例1と同様の四ツ口
丸底フラスコに入れる。230℃で4時間反応した後、減
圧下に1時間反応し、ポリアミド樹脂R−2を得た。仕
込原料の組成及び得られた樹脂の特性を表Iに示す。
ポリアミド樹脂比較製造例1 ユニダイム22 500部、モノカルボン酸としてエトール
FAX(荒川化学工業製のトール油脂肪酸)40部、エチレ
ンジアミン56.6部を製造例2と同様の方法で反応した。
得られた樹脂T−1の特性を表Iに示す。
FAX(荒川化学工業製のトール油脂肪酸)40部、エチレ
ンジアミン56.6部を製造例2と同様の方法で反応した。
得られた樹脂T−1の特性を表Iに示す。
参考例〔インキの調製とインキ性能〕 製造例1、2、比較製造例1で得られたポリアミド樹
脂をトルエン/イソプロパノール=2/1混合溶剤に溶解
し、各々35%樹脂濃度の溶液(G)を調製した。
脂をトルエン/イソプロパノール=2/1混合溶剤に溶解
し、各々35%樹脂濃度の溶液(G)を調製した。
一方、ブロッキング防止及び耐熱性の向上のために硝
化綿RS1/2を酢酸エチルに溶解し、25%不揮発分とした
もの(H)を調製した。これら(G)及び(H)を含
み、次の組成 樹脂溶解(G) 53部 硝化綿溶液(H) 8部 顔料 酸化チタン(タイペークR−670) 32部 溶剤トルエン/イソプロパノール=2/1 7部 100部 を有する混合物をボールミルに仕込み16時間分散し、得
られた白インキを処理ポリエチレン、処理延伸ポリプロ
ピレンフィルムにワイヤーコーター#15で印刷し、一夜
室温で乾燥後、印刷物の接着性、耐水性、耐油性、耐熱
性を調べた。試験結果を表IIに示す。
化綿RS1/2を酢酸エチルに溶解し、25%不揮発分とした
もの(H)を調製した。これら(G)及び(H)を含
み、次の組成 樹脂溶解(G) 53部 硝化綿溶液(H) 8部 顔料 酸化チタン(タイペークR−670) 32部 溶剤トルエン/イソプロパノール=2/1 7部 100部 を有する混合物をボールミルに仕込み16時間分散し、得
られた白インキを処理ポリエチレン、処理延伸ポリプロ
ピレンフィルムにワイヤーコーター#15で印刷し、一夜
室温で乾燥後、印刷物の接着性、耐水性、耐油性、耐熱
性を調べた。試験結果を表IIに示す。
試験方法及び判定基準は次の通りである。
i)接着性:感圧テープによる接着性(ニチバンセロテ
ープ使用) 印刷面が全くセロテープ側に取られないもの ……○ 印刷面の一部がセロテープ側に取られるもの ……△ 印刷面の大部分がセロテープ側に取られるもの ……× ii)耐水性:印刷面を4時間水道水中に浸漬し、水中で
10回もむ 印刷面が完全なもの ……○ ひびが入っているのが面脱落のないもの ……△ 面脱落したもの ……× iii)耐油性:印刷物をサラダ油に1時間浸漬し、取り
出した後、サラダ油を紙で拭き取り、擦り合わせるよう
に10回もむ 印刷面のインキ塗膜が完全なもの ……○ ひびが入っているのがインキの脱落のないもの ……△ インキ脱落したもの ……× iv)耐熱性:熱傾斜型試験機(東洋精機製作所)を用い
表−IIに示す所定温度で2Kg/cm2、1/2秒間熱圧着し、直
ちに剥離させ、印刷物を肉眼で判定する 所定温度で印刷物が完全なもの ……○ 所定温度で印刷面の一部分のインキ塗膜がヒートシール
バーに取られるもの ……△ 所定温度で印刷面のインキ塗膜の大半がヒートシールバ
ーに取られるもの ……× 実施例1,2、比較例1 参考例で得られた白インキ100部に対しキレート剤
(テトライソプロピルチタネート4部をアセチルアセト
ン6部に溶解したもの)1部を添加した白インキを参考
例と同様に印刷し、印刷物の接着性、耐水性、耐油性、
耐熱性を調べた。試験結果を表IIIに示す。
ープ使用) 印刷面が全くセロテープ側に取られないもの ……○ 印刷面の一部がセロテープ側に取られるもの ……△ 印刷面の大部分がセロテープ側に取られるもの ……× ii)耐水性:印刷面を4時間水道水中に浸漬し、水中で
10回もむ 印刷面が完全なもの ……○ ひびが入っているのが面脱落のないもの ……△ 面脱落したもの ……× iii)耐油性:印刷物をサラダ油に1時間浸漬し、取り
出した後、サラダ油を紙で拭き取り、擦り合わせるよう
に10回もむ 印刷面のインキ塗膜が完全なもの ……○ ひびが入っているのがインキの脱落のないもの ……△ インキ脱落したもの ……× iv)耐熱性:熱傾斜型試験機(東洋精機製作所)を用い
表−IIに示す所定温度で2Kg/cm2、1/2秒間熱圧着し、直
ちに剥離させ、印刷物を肉眼で判定する 所定温度で印刷物が完全なもの ……○ 所定温度で印刷面の一部分のインキ塗膜がヒートシール
バーに取られるもの ……△ 所定温度で印刷面のインキ塗膜の大半がヒートシールバ
ーに取られるもの ……× 実施例1,2、比較例1 参考例で得られた白インキ100部に対しキレート剤
(テトライソプロピルチタネート4部をアセチルアセト
ン6部に溶解したもの)1部を添加した白インキを参考
例と同様に印刷し、印刷物の接着性、耐水性、耐油性、
耐熱性を調べた。試験結果を表IIIに示す。
〔発明の効果〕 以上の説明から明らかなように、本発明のポリアミド
樹脂を用いた印刷インキ用ビヒクルを用いたグラビアイ
ンキは、耐熱性が大幅に上昇する。またキレート剤を配
合したインキは印刷インキが必要とする接着性、耐もみ
性、耐水性、耐油性においても満足できるものである。
樹脂を用いた印刷インキ用ビヒクルを用いたグラビアイ
ンキは、耐熱性が大幅に上昇する。またキレート剤を配
合したインキは印刷インキが必要とする接着性、耐もみ
性、耐水性、耐油性においても満足できるものである。
Claims (5)
- 【請求項1】(A)下記の一般式で表されるポリアルキ
レンポリアミンと、 H2N(RNH)nH (式中Rは炭素数2〜3のアルキレン基、nは1〜5の
整数を表す) (B)下記の一般式で表されるアルカノールアミンと、 R1NHR2 (式中R1,R2はそれぞれ水素原子又は2−ヒドロキシエ
チル基又は2−ヒドロキシプロピル基を表し、R1とR2の
うち少なくとも1つは2−ヒドロキシエチル基又は2−
ヒドロキシプロピル基である) (C)重合脂肪酸 とを縮合反応せしめたポリアミド樹脂に、アルキルチタ
ネート系キレート剤を配合してなる印刷インキ用ビヒク
ル。 - 【請求項2】ポリアルキレンポリアミン(A)とアルカ
ノールアミン(B)のアミン当量比が50対50ないし90対
10である特許請求の範囲第1項記載の印刷インキ用ビヒ
クル。 - 【請求項3】(A)及び(B)のアミン当量の和に対す
る(C)のカルボキシル当量の比が1.0〜1.2である特許
請求の範囲第1項記載の印刷インキ用ビヒクル。 - 【請求項4】ポリアルキレンポリアミン(A)のうち少
なくとも50当量%がn=1の化合物である特許請求の範
囲第1項記載の印刷インキ用ビヒクル。 - 【請求項5】重合脂肪酸(C)が次の組成を有するもの
である特許請求の範囲第1項記載の印刷インキ用ビヒク
ル。 炭素数18の一塩基酸 0〜 5重量% 炭素数36の二塩基酸 60〜100重量% 炭素数54の三塩基酸以上の酸 0〜 30重量%
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23586386A JP2647838B2 (ja) | 1986-10-03 | 1986-10-03 | 印刷インキ用ビヒクル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23586386A JP2647838B2 (ja) | 1986-10-03 | 1986-10-03 | 印刷インキ用ビヒクル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6390583A JPS6390583A (ja) | 1988-04-21 |
JP2647838B2 true JP2647838B2 (ja) | 1997-08-27 |
Family
ID=16992364
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP23586386A Expired - Lifetime JP2647838B2 (ja) | 1986-10-03 | 1986-10-03 | 印刷インキ用ビヒクル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2647838B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0527407U (ja) * | 1991-09-25 | 1993-04-09 | 日本精工株式会社 | ボールねじ一体型直動案内ユニツト |
-
1986
- 1986-10-03 JP JP23586386A patent/JP2647838B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6390583A (ja) | 1988-04-21 |
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