JP2647435B2 - 異方導電性エラストマーシート - Google Patents
異方導電性エラストマーシートInfo
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Description
気的接続やプリント基板の検査装置に好ましく用いられ
る異方導電性エラストマーシートに関するものである。
路を形成する異方導電性エラストマーシート(以下、単
に「エラストマーシート」という)は、ハンダ付けある
いは機械的嵌合などの手段を用いずにコンパクトな電気
的連続を達成することが可能であること、機械的な衝撃
やひずみを吸収してソフトな接続が可能であることなど
の特長を有し、これを利用して、例えば電子計算機、電
子式デジタル時計、電子カメラ、コンピュータキーボー
ドなどの分野において、回路素子、例えばプリント回路
基板とリードレスチップキャリアー、液晶パネルなどと
の相互間を電気的に接続するためのコネクターとして広
く用いられている。
な、金属粒子をエラストマー中に均一に分散して得られ
るタイプのもの、 (ロ)特開昭53−147772号公報および特開昭54−146873
号公報に開示されているような、導電性磁性体粒子をエ
ラストマー中に不均一に分布させたタイプのものが知ら
れている。
の問題がある。
は、金属粒子がエラストマー中に均一に分散しているた
めに、導通部における電気抵抗が大きくて導電性が不十
分であり、しかも絶縁部における電気抵抗が小さくて十
分な耐電圧性を得ることができないという問題点があ
る。
(イ)のエラストマーシートにおける問題点については
改善されているが、接続させるべき電極と当該エラスト
マーシートの電極部との位置合わせが必要であるにもか
かわらず、当該エラストマーシートが柔らかいためにた
わみが生じ易く、従って位置合わせが困難であるという
問題点がある。また、プリンターのサーマルヘッドのよ
うに、使用温度が大きく変化するものにおける電気的接
続のためには、エラストマーの本質的な性質である大き
な熱膨張係数が災いして、温度変化による位置ずれが生
ずるために位置合わせ精度が低くなるなどの問題を有す
る。
を解決し、実装時の位置合わせが容易であり、熱変形が
少なく、電極ピッチが微細であっても、また大きな温度
変化に対しても、高い分解能でかつ信頼性の高い電気的
接続を達成することができ、しかも容易に製造すること
のできるエラストマーシートを提供することを目的とす
る。
エラストマー体中に、径が0.02〜5mmである複数の開口
部を有しかつその総開口率が10〜70%である導電路形成
点規定用の絶縁性フィルムが埋設され、この絶縁性フィ
ルムの開口部を貫通して、導電性磁性体粒子が前記シー
ト状エラストマー体の厚み方向に整列配向されることに
より、当該シート状エラストマー体の厚み方向の略全体
にわたって伸びる柱状の導電路形成用堆積体が形成され
ていることを特徴とする。
成型空間Sを有する、容器1とカバー板2とよりなる成
型用金型3を準備し、第2図に示すように、この成型用
金型3の成型空間S内に、導電性磁性体粒子Pと、架橋
されて高分子弾性体を与える、例えば粘性液状の弾性体
材料(以下、「未架橋高分子」という)との混合物Mを
充填すると共に、この混合物M中に、全面に複数の開口
部Hを有する絶縁性フィルム4を、その伸びる方向が前
記成型空間Sの伸びる方向と一致する状態に浸漬して埋
没させ、この状態において成型用金型3の外部から、前
記成型空間Sの厚み方向に平行磁場を作用させ、これに
よって第3図に示すように、混合物Mにおける導電性磁
性体粒子Pを磁力線の方向、すなわち厚み方向に整列配
向させ、この状態で未架橋高分子を架橋処理し、以て前
記絶縁性フィルム4がエラストマーシートの有効領域を
カバーするよう埋設されたエラストマーシートを製造す
る。
橋されたシート状エラストマー体内に、導電性磁性体粒
子Pが厚み方向に整列配向していわば柱状の堆積体が形
成されたものとなる。そして一部の堆積体Qは、絶縁性
フィルム4の開口部Hではないフィルム部分Fによって
分断された状態となるため、シート状エラストマー体に
おいて導電路を形成するものとはならないが、絶縁性フ
ィルム4の開口部Hを貫通してシート状エラストマー体
の厚み方向の略全体にわたって伸びる導電路形成用堆積
体Rによって導電路が形成されることとなる。その結
果、導電路形成用堆積体Rの各々が、絶縁性フィルム4
のフィルム部分Fにより、隣接する導電路形成用堆積体
Rより独立した状態となる。このように、絶縁性フィル
ム4は、その開口部Hにより、導電路形成点を規定する
作用を果たすものである。
の強度などについては、例えば特公昭62−17825号公報
に記載された条件を適用することができる。
鉄、ニッケル、コバルトなどの金属もしくはこれらの合
金の粒子、またはこれらの粒子に金、銀、パラジウム、
ロジウムなどのメッキをしたものの、あるいは非磁性金
属粒子、ガラスビーズなどの無機質粒子またはポリマー
粒子にニッケル、コバルトなどの導電性強磁性体のメッ
キを施したものなどを挙げることができる。これらのう
ち鉄、ニッケルまたはこれらの合金の粒子が好ましく、
また接触抵抗が小さいなどの良好な電気的特性を有する
点および耐候性すなわち温度、湿度などの環境の変化に
よって特性が変化しにくい点で、特に金メッキされた粒
子が好ましい。
mであるが、エラストマーシートの柔軟性などの点を考
慮すると、より好ましくは1〜100μmである。
の混合物全体において、体積分率で3〜40%であること
が好ましく、特に8〜30%であることが好ましい。導電
性磁性体粒子の混合割合が3%より小さいときはエラス
トマーシートの電気的抵抗が大きくなる問題があり、導
電性磁性体粒子の混合割合が40%より大きいときは、エ
ラストマーシートの硬度が高くなって柔軟性が不十分と
なる。
ゴム、ポリイソプレン、スチレン−ブタジエン共重合体
ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合体ゴム、エ
チレン−プロピレン共重合体ゴム、ウレタンゴム、ポリ
エステル系ゴム、クロロプレンゴム、エピクロルヒドリ
ンゴム、シリコーンゴムなどを挙げることができ、耐候
性が要求される場合には非ジエン系ゴムが好ましい。
に限定されるものではなく、一般的に使用される架橋剤
を用いることができ、その使用量も一般的な使用量、例
えば未架橋高分子100重量部に対して3〜15重量部でよ
い。
ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ナイロ
ン6、ナイロン66などを挙げることができる。本発明に
おいて用いる絶縁性フィルムは、最終的に得られるエラ
ストマーシートの有効領域をカバーする形状を有すると
共に、その全面に複数の開口部が形成されたものであ
り、その総開口率が10〜70%、好ましくは10〜60%、さ
らに好ましくは15〜40%の範囲のものである。ここで総
開口率は、絶縁性フィルムの面積に対する開口部面積の
合計の割合である。この総開口率が10%未満のものを用
いた場合には、得られるエラストマーシートにおいて形
成される導電路の密度が小さくなるため、電気的接続不
良が発生するおそれが大きく、一方、総開口率が70%を
超えるものを用いた場合には、得られるエラストマーシ
ートの分解能が低く、また柔軟性が過度に高くなるため
位置合わせ作業が困難となると共に、温度変化による位
置ずれが生じ易くなる。
れるものではないが、導電性磁性体粒子と未架橋高分子
との混合物を当該開口部内に十分に充填させることが容
易になる点で、角のない円形であることが好ましい。ま
た、開口部の径は、0.02〜5mmの範囲内であり、好まし
くは0.02〜1mm、さらに好ましくは0.02〜0.05mmであ
る。開口部の径が0.02mm未満の場合には、当該開口部の
内部に導電性磁性体粒子と未架橋高分子との混合物を十
分充填することが困難であり、一方、5mmを超える場合
には、分解能が低下して信頼性の高い電気的接続を達成
することが困難となる。また、隣接する開口部相互間の
離間間隔は、接続させるべき電極相互間の離間間隔と等
間隔、例えば0.02〜1mmであることが好ましい。
り、0.01mm未満では薄過ぎるためにたわみが生じ易くて
混合物中に埋設することが困難となるなど取り扱い上の
問題があり、一方1mmを超えると、最終的に得られるエ
ラストマーシートが硬くなり、柔軟性が不足するために
電極などと接触させたときに接触不良が生じて電気的接
続の信頼性が低下する。
0.05〜2mmの範囲である。
の実施例に限定されるものではない。
リット社製)の12体積分率(%)と、10重量%の架橋剤
を含有する室温硬化型シリコーンゴム「KE1300RTV」
(信越化学社製)の88体積分率(%)とを20分間混合
し、得られた混合物を、厚み0.05mmのポリイミド製フィ
ルムに直径0.06mmの円形ピンホールが等間隔で複数形成
されて総開口率が35%である絶縁性フィルムの両面に塗
布し、これによって当該混合物中に絶縁性フィルムを埋
没させ、これをシート状空間を有する成型用金型内に入
れた。そして、絶縁性フィルムの厚み方向に2000ガウス
の平行磁場を作用させながら、100℃で1時間にわたっ
て架橋処理を行ないシリコーンゴムを硬化させ、これに
より、縦150mm、横80mm、厚み0.18mmのエラストマーシ
ートを製造した。
ゴムの混合物を成型用金型内に直接流し込んだ以外は、
実施例1と同様の方法により、エラストマーシートを製
造した。
ついて、成型収縮率、分解能および耐熱性を下記の方法
によって調べた。
き、得られたエラストマーシートにおける当該寸法基準
点に対応する点間の寸法を測定し、金型に対する収縮率
を求めた。
エラストマーシートを位置させ、隣接する電極間で短絡
が生ずるか否かを、導体の幅の大きさが異なる種々の電
極板を用いて調べ、そのような短絡が生ずる導体の幅の
最大値を求めた。
トにおける1mm幅当りの識別し得る電極の数を求めた。
ターン基板2枚を対向させ、その間にエラストマーシー
トを挟んで50g/mm2の圧力で加圧した状態で、対応する
電極20組について、その間の電気抵抗値を温度20℃、80
℃、125℃および150℃において測定し、その最大値、最
小値および平均値を求めた。
耐熱性の結果を示す。
例1のエラストマーシートは、比較例1のエラストマー
シートに比して、成型収縮率、分解能および耐熱性のい
ずれについても優れたものである。
ムが埋設されており、当該絶縁性フィルムがいわば基板
としての作用を有するため、たわみが少なくて実装時の
位置合わせを高精度かつ容易に行なうことができると共
に、温度変化に対しても熱変形が少なく、また当該絶縁
性フィルムに形成された互いに離間する複数の開口部に
より、導電性磁性体粒子によって形成される導電路形成
用堆積体が隣接するものから独立された状態とされ、そ
の結果、微細ピッチの電極群に対して高い分解能をもっ
て信頼性の高い電気的接続を達成することができる。
利用して、各種の印刷配線板、集積回路部品相互の電気
的接続のために有利に使用することができ、特に各種の
表示用素子と駆動用集積回路との接続あるいはプリンタ
ーのサーマルヘッドにおける電気的接続に好適に用いる
ことができる。
に用いられる成型用金型についての説明用分解斜視図、
第2図および第3図は当該製造における平行磁場の作用
させる前後の状態を示す説明用断面図である。 1……容器、2……カバー板 3……成型用金型、4……絶縁性フィルム S……成型空間、P……導電性磁性体粒子 M……混合物、H……開口部 Q……堆積体、F……フィルム部分 R……導電路形成用堆積体
Claims (1)
- 【請求項1】シート状エラストマー体中に、径が0.02〜
5mmである複数の開口部を有しかつその総開口率が10〜7
0%である導電路形成点規定用の絶縁性フィルムが埋設
され、この絶縁性フィルムの開口部を貫通して、導電性
磁性体粒子が前記シート状エラストマー体の厚み方向に
整列配向されることにより、当該シート状エラストマー
体の厚み方向の略全体にわたって伸びる柱状の導電路形
成用堆積体が形成されていることを特徴とする異方導電
性エラストマーシート。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63124919A JP2647435B2 (ja) | 1988-05-24 | 1988-05-24 | 異方導電性エラストマーシート |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63124919A JP2647435B2 (ja) | 1988-05-24 | 1988-05-24 | 異方導電性エラストマーシート |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01296507A JPH01296507A (ja) | 1989-11-29 |
JP2647435B2 true JP2647435B2 (ja) | 1997-08-27 |
Family
ID=14897381
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP63124919A Expired - Fee Related JP2647435B2 (ja) | 1988-05-24 | 1988-05-24 | 異方導電性エラストマーシート |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2647435B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61201207U (ja) * | 1985-06-05 | 1986-12-17 | ||
JP2542808B2 (ja) * | 1985-07-16 | 1996-10-09 | 三洋電機株式会社 | パタ−ン入力装置 |
-
1988
- 1988-05-24 JP JP63124919A patent/JP2647435B2/ja not_active Expired - Fee Related
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