JP2001076541A - 異方導電性シート - Google Patents

異方導電性シート

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JP2001076541A JP25575299A JP25575299A JP2001076541A JP 2001076541 A JP2001076541 A JP 2001076541A JP 25575299 A JP25575299 A JP 25575299A JP 25575299 A JP25575299 A JP 25575299A JP 2001076541 A JP2001076541 A JP 2001076541A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電部に過剰に加圧力が作用した場合であっ
ても、安定な電気的接続状態を確実に達成することがで
き、しかも、温度変化による熱履歴などの環境の変化に
対しても良好な電気的接続状態が安定に維持され、従っ
て、高い接続信頼性が得られる異方導電性シートを提供
することにある。 【解決手段】 本発明の異方導電性シートは、それぞれ
厚み方向に伸びる複数の貫通孔が形成されたフレーム板
と、弾性高分子物質中に導電性粒子が厚み方向に並ぶよ
う配向した状態で含有されてなる導電部およびこの導電
部の外周を覆うよう形成された弾性高分子物質よりなる
絶縁部により構成され、前記フレーム板の貫通孔の各々
に当該フレーム板の表面から突出した状態で保持された
異方導電素子とを具えてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電子部品な
どの回路装置相互間の電気的接続や、プリント回路基
板、半導体集積回路などの回路装置の検査装置における
コネクターとして好ましく用いられる異方導電性シート
に関する。
【0002】
【従来の技術】異方導電性シートは、厚み方向にのみ導
電性を示すもの、または厚み方向に加圧されたときに厚
み方向にのみ導電性を示す加圧導電性導電部を有するも
のであり、ハンダ付けあるいは機械的嵌合などの手段を
用いずにコンパクトな電気的接続を達成することが可能
であること、機械的な衝撃やひずみを吸収してソフトな
接続が可能であることなどの特長を有するため、このよ
うな特長を利用して、例えば電子計算機、電子式デジタ
ル時計、電子カメラ、コンピューターキーボードなどの
分野において、回路装置、例えばプリント回路基板とリ
ードレスチップキャリアー、液晶パネルなどとの相互間
の電気的な接続を達成するためのコネクターとして広く
用いられている。
【0003】また、プリント回路基板や半導体集積回路
などの回路装置の電気的検査においては、検査対象であ
る回路装置の一面に形成された被検査電極と、検査用回
路基板の表面に形成された検査用電極との電気的な接続
を達成するために、回路装置の被検査電極領域と検査用
回路基板の検査用電極領域との間に異方導電性シートを
介在させることが行われている。
【0004】従来、このような異方導電性シートとして
は、種々の構造のものが知られており、例えば特開昭5
1−93393号公報等には、金属粒子をエラストマー
中に均一に分散して得られる異方導電性シートが開示さ
れ、また、特開昭53−147772号公報等には、導
電性磁性体粒子をエラストマー中に不均一に分布させる
ことにより、厚み方向に伸びる多数の導電部と、これら
を相互に絶縁する絶縁部とが形成されてなる異方導電性
シート(以下、「偏在型異方導電性シート」という。)
が開示され、更に、特開昭61−250906号公報等
には、導電部の表面と絶縁部との間に段差が形成された
偏在型異方導電性シートが開示されている。
【0005】これらの異方導電性シートにおいては、弾
性高分子物質よりなる基材中に導電性粒子が厚み方向に
並ぶよう配向した状態で含有されており、多数の導電性
粒子の連鎖によって導電路が形成されている。そして、
これらの異方導電性シートの中でも、偏在型異方導電性
シート、特に導電部の表面が絶縁部の表面より突出した
状態で形成されてなる偏在型異方導電性シートは、接続
すべき電極が小さいピッチで配置されている回路装置な
どに対しても、電極間の電気的接続を高い信頼性で達成
することができるため、好適である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
異方導電性シートにおいては、以下のような問題があ
る。 (1)異方導電性シートによって、接続すべき電極間、
例えば検査対象である回路装置(以下、「被検査回路装
置」ともいう。)の被検査電極と検査用回路基板の被検
査電極との間の電気的接続を行う場合には、被検査回路
装置と検査用回路基板との間に異方導電性シートを介在
させた状態で、当該異方導電性シートがその厚み方向に
圧縮されるよう加圧することが必要である。このとき、
異方導電性シートにおいては、導電部が被検査回路装置
の被検査電極によって加圧されることにより、当該導電
部を形成する基材が厚み方向に圧縮されて面方向に伸び
るよう変形する。その結果、導電部中に含有された導電
性粒子は基材の変形に追従して移動し、当該導電性粒子
の連鎖が湾曲した状態となる。そして、異方導電性シー
トの導電部の各々に作用する加圧力にバラツキが生じた
場合には、高い加圧力が作用した導電部において、導電
性粒子の連鎖が過剰に湾曲し、これにより、当該導電部
の電気抵抗が増大するため、安定な電気的接続状態を確
実に達成することが困難となる。
【0007】(2)偏在型異方導電性シートにおいて
は、接続すべき回路装置との電気的接続作業において、
当該回路装置に対して特定の位置関係をもって保持固定
すること、具体的には回路装置の電極上に異方導電性シ
ートの導電部が位置された状態で保持固定することが必
要である。一方、半導体集積回路などの回路装置の電気
的検査においては、回路装置の潜在的欠陥を発現させる
ため、高温度環境下における試験いわゆるバーンイン試
験が行われている。然るに、このようなバーイン試験に
おいて異方導電性シートを用いる場合には、一旦は回路
装置と異方導電性シートとの所要の位置合わせおよび保
持固定が実現された場合であっても、温度変化による熱
履歴を受けると、熱膨張係数が被検査回路装置を構成す
る材料例えばシリコンと異方導電性シートを構成する弾
性高分子物質との間で大きく異なるため、被検査回路装
置の被検査電極と異方導電性シートの導電部との間に位
置ずれが生じる結果、電気的接続状態が変化して安定な
接続状態が維持されない。
【0008】本発明は、以上のような事情に基づいてな
されたものであって、その目的は、導電部に過剰に加圧
力が作用した場合であっても、安定な電気的接続状態を
確実に達成することができ、しかも、温度変化による熱
履歴などの環境の変化に対しても良好な電気的接続状態
が安定に維持され、従って、高い接続信頼性が得られる
異方導電性シートを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の異方導電性シー
トは、それぞれ厚み方向に伸びる複数の貫通孔が形成さ
れたフレーム板と、弾性高分子物質中に導電性粒子が厚
み方向に並ぶよう配向した状態で含有されてなる導電部
およびこの導電部の外周を覆うよう形成された弾性高分
子物質よりなる絶縁部により構成され、前記フレーム板
の貫通孔の各々に当該フレーム板の表面から突出した状
態で保持された異方導電素子とを具えてなることを特徴
とする。
【0010】本発明の異方導電性シートにおいては、弾
性高分子物質よりなる絶縁層が前記フレーム板の表面を
覆うよう形成されていることが好ましい。また、前記異
方導電素子における導電部が絶縁部の表面から突出した
状態で形成されていることが好ましい。
【0011】本発明の異方導電性シートにおいては、前
記フレーム板の厚みが前記異方導電素子における導電部
の厚みの10%以上であることが好ましい。また、前記
異方導電素子における導電部の径が前記フレーム板の貫
通孔の径の30%以上であることが好ましい。
【0012】本発明の異方導電性シートにおいては、前
記フレーム板は、ロックウェル硬さ試験法(JIS Z
2245−1981)により測定したロックウェル硬
さが30以上の材料により構成されていることが好まし
い。また、前記フレーム板は、線熱膨張係数が1.5×
10-4/K以下の材料により構成されていることが好ま
しい。
【0013】
【作用】(1)厚み方向に伸びる導電部の周囲に絶縁部
が形成されてなる異方導電素子が、フレーム板の貫通孔
に保持されているため、当該異方導電素子における導電
部に過剰に加圧力が作用した場合であっても、当該導電
部の面方向における変形がフレーム板の貫通孔の内壁に
よって抑制され、これにより、導電部中の導電性粒子の
連鎖が過剰に湾曲することが防止される。 (2)フレーム板は、その線熱膨張係数が異方導電素子
の基材を構成する弾性高分子物質の線熱膨張係数より十
分に小さいものであるため、このようなフレーム板の貫
通孔に異方導電素子が保持されることにより、異方導電
性シート全体としての温度変化に対する熱膨張および熱
収縮が小さいものとなり、その結果、温度変化による熱
履歴などの環境の変化に対しても、良好な電気的接続状
態が安定に維持される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の異方導電性シート
の実施の形態について詳細に説明する。図1は、本発明
の異方導電性シートの一例における構成を示す説明用断
面図であり、図2は、図1に示す異方導電性シートの平
面図である。この異方導電性シートにおいては、特定の
パターンに従って厚み方向に伸びる複数の断面矩形の貫
通孔11が形成された、例えば硬質材料よりなるフレー
ム板10が設けられている。このフレーム板10の貫通
孔11における特定のパターンは、接続すべき電極例え
ば検査対象である回路装置の被検査電極のパターンと対
掌のパターンである。
【0015】このフレーム板10の貫通孔11の各々に
は、異方導電素子20が当該フレーム板10の表面から
突出した状態で保持されている。この異方導電素子20
は、当該異方導電性シートの厚み方向に伸びる円柱状の
導電部21と、この導電部21の外周を覆うよう形成さ
れた筒状の絶縁部22とにより構成されており、導電部
21は、絶縁部22の表面から突出した状態で形成され
ている。導電部21は、弾性高分子物質中に導電性粒子
が当該異方導電性シートの厚み方向に並ぶよう配向した
状態で含有されて構成され、この導電性粒子の連鎖によ
り、当該異方導電素子20の厚み方向に導電路が形成さ
れる。一方、絶縁部22は、絶縁性の弾性高分子物質に
より構成されている。
【0016】また、この例においては、絶縁性の弾性高
分子物質よりなる絶縁層25がフレーム板10の表面を
覆うよう形成されており、これにより、フレーム板10
が絶縁層25内に埋設された状態とされている。この絶
縁層25は、異方導電素子20の絶縁部22に一体に形
成されている。
【0017】フレーム板10の厚みdは、異方導電素子
20がフレーム板10の表面から突出した状態で保持さ
れることが必要であることから、当該異方導電素子20
の全厚(この例では導電部21の厚みD)より小さいも
のとされるが、異方導電素子20の導電部21の厚みD
の10%以上、特に12%以上であることが好ましい。
フレーム板10の厚みdが導電部21の厚みDの10%
未満である場合には、異方導電素子20が加圧されたと
きに、導電部21中の導電性粒子の連鎖が湾曲すること
を十分に抑制することが困難となることがある。具体的
には、フレーム板10の厚みDは、0.03〜0.5m
m、特に0.05〜0.2mmであることが好ましい。
【0018】異方導電素子20の導電部21の径rは、
フレーム板10の貫通孔11の径(断面が矩形のもので
ある場合には一辺の長さを意味する。)Rの30%以上
であることが好ましく、さらに好ましくは30〜80
%、特に好ましくは50〜75%である。導電部21の
径rがフレーム板10の貫通孔11の径Rの20%未満
である場合には、絶縁部22の面方向における肉厚が過
大となるため、導電部21中の導電性粒子の連鎖が湾曲
することを十分に抑制することが困難となることがあ
る。一方、導電部21の径rがフレーム板10の貫通孔
11の径Rの90%を超える場合には、絶縁部22の面
方向における肉厚が過小となるため、異方導電素子20
が加圧されたときには、導電部21の面方向における変
形が過剰に抑制され、これにより、当該導電部21には
相当に大きいストレスが作用するので、導電部21に早
期に永久歪みが生じやすくなる。ここで、フレーム板1
0の貫通孔11の径は、0.2〜2mmであることが好
ましく、さらに好ましくは0.25〜1mm、特に好ま
しくは0.3〜0.7mmである。
【0019】具体的には、異方導電素子20の導電部2
1の径rは、接続すべき電極例えば検査対象である回路
装置の被検査電極の径に応じて適宜設定されるが、通
常、0.1〜1mm、好ましくは0.15〜0.7m
m、さらに好ましくは0.2〜0.6mmである。異方
導電素子20の導電部21の厚みDは、通常、0.1〜
2mm、好ましくは0.15〜1mm、さらに好ましく
は0.2〜0.8mmである。
【0020】また、図示の例のように、導電部21が絶
縁部22の表面から突出した状態で形成されている場合
には、導電部21における絶縁部22の表面からの突出
高さhは、絶縁部22の厚みD1の5〜50%、特に1
0〜30%であることが好ましい。具体的には、この導
電部21における突出高さhは、0.01〜0.1m
m、特に0.04〜0.06mmであることが好まし
い。このように、導電部21が絶縁部22の表面から突
出した状態で形成されることにより、当該導電部21に
は良好な荷重−歪み特性が得られるため、異方導電素子
20が加圧されたときには、導電部21に所要の導電性
が確実に得られる。また、接続すべき電極の面積が小さ
く、しかも、その周囲に当該電極よりも高く突出したレ
ジスト層が形成された回路装置に対しても、安定した電
気的接続を確実に達成することができる。
【0021】また、絶縁層25の厚みD2は、当該絶縁
層25の表面が異方導電素子20の導電部21の表面よ
り突出しない範囲で設定されることが好ましく、具体的
には、0.3mm以下、特に0.05〜0.1mmであ
ることが好ましい。このような絶縁層25を形成するこ
とにより、接続すべき対象物例えば被検査回路装置に電
気的に接続する際には、絶縁層25の弾性によって、当
該被検査回路装置に損傷を与えることを防止することが
できる。また、フレーム板10が金属によって構成され
ている場合には、当該絶縁層25によって所要の絶縁性
を確実に達成することができる。更に、絶縁層25が異
方導電素子20における絶縁部22と一体に形成される
ことにより、異方導電素子20がフレーム板10の貫通
孔11に安定に保持されるので、異方導電素子20がフ
レーム板10の貫通孔11から脱落することを防止する
ことができる。
【0022】フレーム板10を構成する硬質材料として
は、そのロックウェル硬さ試験法(JIS Z 224
5−1981)により測定したロックウェル硬さが30
以上のものを用いることが好ましく、さらに好ましくは
40以上、特に好ましくは45以上のものである。
【0023】また、フレーム板10を構成する硬質材料
としては、線熱膨張係数が1.5×10-4/K以下、特
に、1×10-4〜1×10-7/Kのものを用いることが
好ましい。このような硬質材料を用いることにより、得
られるフレーム板10は、異方導電素子20における導
電部21が面方向に変形してもこれに追従して変形する
ことがなく、その結果、導電部21の面方向における変
形を確実に抑制することができる。この線熱膨張係数が
2×10-4/Kを超える場合には、温度変化による熱履
歴を受けると、異方導電性シート全体が大きく熱膨張す
るため、被検査回路装置の被検査電極と異方導電性シー
トの導電部との間に位置ずれが生じる結果、安定な接続
状態を維持することが困難となることがある。また、フ
レーム板10を構成する硬質材料としては、接続すべき
対象物例えば被検査回路装置や検査用回路基板の基材を
構成する材料の線熱膨張係数と同等若しくは近似したも
の、具体的には、接続すべき対象物の基材を構成する材
料の線熱膨張係数との差が1×10-5/K以下の線熱膨
張係数を有するものを用いることが好ましい。
【0024】このようなフレーム板10を構成する硬質
材料の具体例としては、ステンレス、鉄、銅、ニッケ
ル、クロム、コバルト、マンガン、モリブデン、インジ
ウム、鉛、チタン、タングステン、アルミニウム、金、
銀またはこれらの2種以上の合金等の金属材料、ポリイ
ミド、ポリエステル、ポリアミド等の樹脂材料、ガラス
繊維補強型エポキシ樹脂、ガラス繊維補強型ポリエステ
ル樹脂、ガラス繊維補強型ポリイミド樹脂等の複合樹脂
材料、ポリフェニレンサルファイド、ポリエーテルエー
テルケトン、アラミド繊維、フッ素繊維などが挙げられ
る。
【0025】異方導電素子20における導電部21を形
成する弾性高分子物質としては、架橋構造を有する高分
子物質が好ましい。このような弾性高分子物質を得るた
めに用いることのできる硬化性の高分子形成材料として
は、種々のものを用いることができ、その具体例として
は、ポリブタジエンゴム、天然ゴム、ポリイソプレンゴ
ム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニト
リル−ブタジエン共重合体ゴムなどの共役ジエン系ゴム
およびこれらの水素添加物、スチレン−ブタジエン−ジ
エンブロック共重合体ゴム、スチレン−イソプレンブロ
ック共重合体などのブロック共重合体ゴムおよびこれら
の水素添加物、クロロプレン、ウレタンゴム、ポリエス
テル系ゴム、エピクロルヒドリンゴム、シリコーンゴ
ム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プ
ロピレン−ジエン共重合体ゴムなどが挙げられる。以上
において、得られる異方導電性シートに耐候性が要求さ
れる場合には、共役ジエン系ゴム以外のものを用いるこ
とが好ましく、特に、成形加工性および電気特性の観点
から、シリコーンゴムを用いることが好ましい。
【0026】シリコーンゴムとしては、液状シリコーン
ゴムを架橋または縮合したものが好ましい。液状シリコ
ーンゴムは、その粘度が歪速度10-1secで105
アズ以下のものが好ましく、縮合型のもの、付加型のも
の、ビニル基やヒドロキシル基を含有するものなどのい
ずれであってもよい。具体的には、ジメチルシリコーン
生ゴム、メチルビニルシリコーン生ゴム、メチルフェニ
ルビニルシリコーン生ゴムなどを挙げることができる。
【0027】これらの中で、ビニル基を含有する液状シ
リコーンゴム(ビニル基含有ポリジメチルシロキサン)
は、通常、ジメチルジクロロシランまたはジメチルジア
ルコキシシランを、ジメチルビニルクロロシランまたは
ジメチルビニルアルコキシシランの存在下において、加
水分解および縮合反応させ、例えば引続き溶解−沈殿の
繰り返しによる分別を行うことにより得られる。また、
ビニル基を両末端に含有する液状シリコーンゴムは、オ
クタメチルシクロテトラシロキサンのような環状シロキ
サンを触媒の存在下においてアニオン重合し、重合停止
剤として例えばジメチルジビニルシロキサンを用い、そ
の他の反応条件(例えば、環状シロキサンの量および重
合停止剤の量)を適宜選択することにより得られる。こ
こで、アニオン重合の触媒としては、水酸化テトラメチ
ルアンモニウムおよび水酸化n−ブチルホスホニウムな
どのアルカリまたはこれらのシラノレート溶液などを用
いることができ、反応温度は、例えば80〜130℃で
ある。このようなビニル基含有ポリジメチルシロキサン
は、その分子量Mw(標準ポリスチレン換算重量平均分
子量をいう。以下同じ。)が10000〜40000の
ものであることが好ましい。また、得られる導電路素子
の耐熱性の観点から、分子量分布指数(標準ポリスチレ
ン換算重量平均分子量Mwと標準ポリスチレン換算数平
均分子量Mnとの比Mw/Mnの値をいう。以下同
じ。)が2.0以下のものが好ましい。
【0028】一方、ヒドロキシル基を含有する液状シリ
コーンゴム(ヒドロキシル基含有ポリジメチルシロキサ
ン)は、通常、ジメチルジクロロシランまたはジメチル
ジアルコキシシランを、ジメチルヒドロクロロシランま
たはジメチルヒドロアルコキシシランの存在下におい
て、加水分解および縮合反応させ、例えば引続き溶解−
沈殿の繰り返しによる分別を行うことにより得られる。
また、環状シロキサンを触媒の存在下においてアニオン
重合し、重合停止剤として、例えばジメチルヒドロクロ
ロシラン、メチルジヒドロクロロシランまたはジメチル
ヒドロアルコキシシランなどを用い、その他の反応条件
(例えば、環状シロキサンの量および重合停止剤の量)
を適宜選択することによっても得られる。ここで、アニ
オン重合の触媒としては、水酸化テトラメチルアンモニ
ウムおよび水酸化n−ブチルホスホニウムなどのアルカ
リまたはこれらのシラノレート溶液などを用いることが
でき、反応温度は、例えば80〜130℃である。この
ようなヒドロキシル基含有ポリジメチルシロキサンは、
その分子量Mwが10000〜40000のものである
ことが好ましい。また、得られる異方導電素子20の耐
熱性の観点から、分子量分布指数が2以下のものが好ま
しい。本発明においては、上記のビニル基含有ポリジメ
チルシロキサンおよびヒドロキシル基含有ポリジメチル
シロキサンのいずれか一方を用いることもでき、両者を
併用することもできる。
【0029】本発明においては、高分子形成材料を硬化
させるために適宜の硬化触媒を用いることができる。こ
のような硬化触媒としては、有機過酸化物、脂肪酸アゾ
化合物、ヒドロシリル化触媒などを用いることができ
る。硬化触媒として用いられる有機過酸化物の具体例と
しては、過酸化ベンゾイル、過酸化ビスジシクロベンゾ
イル、過酸化ジクミル、過酸化ジターシャリーブチルな
どが挙げられる。硬化触媒として用いられる脂肪酸アゾ
化合物の具体例としては、アゾビスイソブチロニトリル
などが挙げられる。ヒドロシリル化反応の触媒として使
用し得るものの具体例としては、塩化白金酸およびその
塩、白金−不飽和基含有シロキサンコンプレックス、ビ
ニルシロキサンと白金とのコンプレックス、白金と1,
3−ジビニルテトラメチルジシロキサンとのコンプレッ
クス、トリオルガノホスフィンあるいはホスファイトと
白金とのコンプレックス、アセチルアセテート白金キレ
ート、環状ジエンと白金とのコンプレックスなどの公知
のものが挙げられる。硬化触媒の使用量は、高分子形成
材料の種類、硬化触媒の種類、その他の硬化処理条件を
考慮して適宜選択されるが、通常、高分子形成材料10
0重量部に対して3〜15重量部である。
【0030】また、高分子形成材料中には、必要に応じ
て、通常のシリカ粉、コロイダルシリカ、エアロゲルシ
リカ、アルミナなどの無機充填材を含有させることがで
きる。このような無機充填材を含有させることにより、
当該高分子形成材料のチクソトロピー性が確保され、そ
の粘度が高くなり、しかも、後述する成形材料の調製に
おいて、導電性粒子の分散安定性が向上すると共に、硬
化処理されて得られる導電部21の強度が高くなる。こ
のような無機充填材の使用量は、特に限定されるもので
はないが、あまり多量に使用すると、後述する製造方法
において、磁場による導電性粒子の配向を十分に達成す
ることができなくなるため、好ましくない。
【0031】異方導電素子20における導電部21に用
いられる導電性粒子としては、後述する方法により当該
粒子を容易に配向させることができる観点から、磁性を
示す導電性粒子を用いることが好ましい。このような導
電性粒子の具体例としては、鉄、コバルト、ニッケルな
どの磁性を示す金属の粒子若しくはこれらの合金の粒子
またはこれらの金属を含有する粒子、またはこれらの粒
子を芯粒子とし、当該芯粒子の表面に金、銀、パラジウ
ム、ロジウムなどの導電性の良好な金属のメッキを施し
たもの、あるいは非磁性金属粒子若しくはガラスビーズ
などの無機物質粒子またはポリマー粒子を芯粒子とし、
当該芯粒子の表面に、ニッケル、コバルトなどの導電性
磁性体のメッキを施したもの、あるいは芯粒子に、導電
性磁性体および導電性の良好な金属の両方を被覆したも
のなどが挙げられる。これらの中では、ニッケル粒子を
芯粒子とし、その表面に金や銀などの導電性の良好な金
属のメッキを施したものを用いることが好ましい。芯粒
子の表面に導電性金属を被覆する手段としては、特に限
定されるものではないが、例えば化学メッキまたは電解
メッキにより行うことができる。
【0032】導電性粒子として、芯粒子の表面に導電性
金属が被覆されてなるものを用いる場合には、良好な導
電性が得られる観点から、粒子表面における導電性金属
の被覆率(芯粒子の表面積に対する導電性金属の被覆面
積の割合)が40%以上であることが好ましく、さらに
好ましくは45%以上、特に好ましくは47〜95%で
ある。また、導電性金属の被覆量は、芯粒子の0.5〜
50重量%であることが好ましく、より好ましくは2〜
30重量%、さらに好ましくは3〜25重量%、特に好
ましくは4〜20重量%である。被覆される導電性金属
が金である場合には、その被覆量は、芯粒子の0.5〜
30重量%であることが好ましく、より好ましくは2〜
20重量%、さらに好ましくは3〜15重量%、特に好
ましくは4〜10重量%である。また、被覆される導電
性金属が銀である場合には、その被覆量は、芯粒子の4
〜50重量%であることが好ましく、より好ましくは5
〜40重量%、さらに好ましくは10〜30重量%であ
る。
【0033】また、導電性粒子の粒子径は、1〜100
0μmであることが好ましく、より好ましくは2〜50
0μm、さらに好ましくは5〜300μm、特に好まし
くは10〜200μmである。また、導電性粒子の粒子
径分布(Dw/Dn)は、1〜10であることが好まし
く、より好ましくは1.01〜7、さらに好ましくは
1.05〜5、特に好ましくは1.1〜4である。この
ような条件を満足する導電性粒子を用いることにより、
得られる導電部21は、加圧変形が容易なものとなり、
また、当該導電部21において導電性粒子間に十分な電
気的接触が得られる。また、導電性粒子の形状は、特に
限定されるものではないが、高分子形成材料中に容易に
分散させることができる点で、球状のもの、星形状のも
のあるいはこれらが凝集した2次粒子による塊状のもの
であることが好ましい。
【0034】また、導電性粒子の含水率は、5%以下で
あることが好ましく、より好ましくは3%以下、さらに
好ましくは2%以下、とくに好ましくは1%以下であ
る。このような条件を満足する導電性粒子を用いること
により、後述する製造方法において、成形材料層を硬化
処理する際に、当該成形材料層内に気泡が生ずることが
防止または抑制される。
【0035】また、導電性粒子の表面がシランカップリ
ング剤などのカップリング剤で処理されたものを適宜用
いることができる。導電性粒子の表面がカップリング剤
で処理されることにより、当該導電性粒子と弾性高分子
物質との接着性が高くなり、その結果、得られる導電部
21は、繰り返しの使用における耐久性が高いものとな
る。カップリング剤の使用量は、導電性粒子の導電性に
影響を与えない範囲で適宜選択されるが、導電性粒子表
面におけるカップリング剤の被覆率(導電性芯粒子の表
面積に対するカップリング剤の被覆面積の割合)が5%
以上となる量であることが好ましく、より好ましくは上
記被覆率が7〜100%、さらに好ましくは10〜10
0%、特に好ましくは20〜100%となる量である。
【0036】このような導電性粒子は、高分子形成材料
に対して体積分率で30〜60%、好ましくは35〜5
0%となる割合で用いられることが好ましい。この割合
が30%未満の場合には、十分に電気抵抗値の小さい導
電部21が得られないことがある。一方、この割合が6
0%を超える場合には、得られる導電部21は脆弱なも
のとなりやすく、導電部21として必要な弾性が得られ
ないことがある。
【0037】異方導電素子20における絶縁部22を形
成する弾性高分子物質としては、架橋構造を有する高分
子物質が好ましい。このような弾性高分子物質を得るた
めに用いることのできる硬化性の高分子形成材料として
は、種々のものを用いることができ、その具体例として
は、ポリブタジエンゴム、天然ゴム、ポリイソプレンゴ
ム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、アクリロニト
リル−ブタジエン共重合体ゴムなどの共役ジエン系ゴム
およびこれらの水素添加物、スチレン−ブタジエン−ジ
エンブロック共重合体ゴム、スチレン−イソプレンブロ
ック共重合体などのブロック共重合体ゴムおよびこれら
の水素添加物、クロロプレン、ウレタンゴム、ポリエス
テル系ゴム、エピクロルヒドリンゴム、シリコーンゴ
ム、エチレン−プロピレン共重合体ゴム、エチレン−プ
ロピレン−ジエン共重合体ゴムなどが挙げられる。以上
において、得られる異方導電性シートに耐候性が要求さ
れる場合には、共役ジエン系ゴム以外のものを用いるこ
とが好ましく、特に、成形加工性および電気特性の観点
から、シリコーンゴムを用いることが好ましい。また、
絶縁部22を形成する弾性高分子物質は、導電部21を
形成する弾性高分子物質と同一の種類のもの或いは異な
る種類のものを用いることができる。また、絶縁部22
は、導電部21と一体であってもよく、また、別体のも
のであってもよい。
【0038】絶縁層25を形成する弾性高分子物質とし
ては、架橋構造を有する高分子物質が好ましい。このよ
うな弾性高分子物質を得るために用いることのできる硬
化性の高分子形成材料の具体例としては、前述の異方導
電素子20における絶縁部21を形成する弾性高分子物
質を得るための高分子形成材料として例示したものを挙
げることができる。また、絶縁層25を形成する弾性高
分子物質は、異方導電素子20の絶縁部22を形成する
弾性高分子物質と同一の種類のもの或いは異なる種類の
ものを用いることができる。また、図示の例では、絶縁
層25は、異方導電素子20の絶縁部22と一体である
が、別体のものであってもよい。
【0039】このような異方導電性シートは、例えば次
のようにして製造することができる。図3は、本発明の
異方導電性シートを製造するために用いられる金型の一
例における構成を示す説明用断面図である。この金型
は、上型50およびこれと対となる下型55が、枠状の
スペーサー54を介して互いに対向するよう配置されて
構成され、上型50の下面と下型55の上面との間にキ
ャビティが形成されている。上型50においては、強磁
性体基板51の下面に、目的とする異方導電性シートの
異方導電素子20における導電部21の配置パターンに
対掌なパターンに従って強磁性体層52が形成され、こ
の強磁性体層52以外の個所には、当該強磁性体層52
の厚みより大きい厚みを有する非磁性体層53が形成さ
れている。一方、下型55においては、強磁性体基板5
6の上面に、目的とする異方導電性シートの異方導電素
子20における導電部21の配置パターンと同一のパタ
ーンに従って強磁性体層57が形成され、この強磁性体
層57以外の個所には、当該強磁性体層57の厚みより
大きい厚みを有する非磁性体層58が形成されている。
【0040】上型50および下型55の各々における強
磁性体基板51,56を構成する材料としては、鉄、鉄
−ニッケル合金、鉄−コバルト合金、ニッケル、コバル
トなどの強磁性金属を用いることができる。この強磁性
体基板51,56は、その厚みが0.1〜50mmであ
ることが好ましく、表面が平滑で、化学的に脱脂処理さ
れ、また、機械的に研磨処理されたものであることが好
ましい。
【0041】また、上型50および下型55の各々にお
ける強磁性体層52,57を構成する材料としては、
鉄、鉄−ニッケル合金、鉄−コバルト合金、ニッケル、
コバルトなどの強磁性金属を用いることができる。この
強磁性体基板52,57は、その厚みが10μm以上で
あることが好ましい。この厚みが10μm未満である場
合には、金型内に形成される成形材料層に対して、十分
な強度分布を有する磁場を作用させることが困難とな
り、この結果、当該成形材料層における導電部となるべ
き部分に導電性粒子を高い密度で集合させることが困難
となるため、良好な異方導電性を有するシートが得られ
ないことがある。
【0042】また、上型50および下型55の各々にお
ける非磁性体層53,58を構成する材料としては、銅
などの非磁性金属、耐熱性を有する高分子物質などを用
いることができるが、フォトリソグラフィーの手法によ
り容易に非磁性体層53,58を形成することができる
点で、放射線によって硬化された高分子物質を用いるこ
とが好ましく、その材料としては、例えばアクリル系の
ドライフィルムレジスト、エポキシ系の液状レジスト、
ポリイミド系の液状レジストなどのフォトレジストを用
いることができる。また、非磁性体層53,58の厚み
は、強磁性体層52,57の厚み、目的とする異方導電
性シート10の導電部11の突出高さに応じて設定され
る。
【0043】そして、上記の金型を用い、次のようにし
て異方導電性シートが製造される。先ず、硬化性の高分
子形成材料中に磁性を示す導電性粒子を分散させること
により、流動性の成形材料を調製し、図4に示すよう
に、この成形材料を金型のキャビティ内に充填して成形
材料層20Aを形成すると共に、フレーム板10を、そ
の貫通孔11が上型50の強磁性体層52とこれに対応
する下型55の強磁性体層57との間に位置された状態
で、成形材料層20A中に埋設する。次いで、上型50
における強磁性体基板51の上面および下型55におけ
る強磁性体基板56の下面に、例えば一対の電磁石(図
示省略)を配置し、当該電磁石を作動させることによ
り、強度分布を有する平行磁場、すなわち上型50の強
磁性体部分52とこれに対応する下型55の強磁性体部
分57との間において大きい強度を有する平行磁場を成
形材料層20Aの厚み方向に作用させる。その結果、成
形材料層20Aにおいては、図5に示すように、当該成
形材料層20A中に分散されていた導電性粒子が、上型
50の強磁性体部分52とこれに対応する下型55の強
磁性体部分57との間に位置する導電部となるべき部分
21Aに集合すると共に、当該成形材料層20Aの厚み
方向に並ぶよう配向する。
【0044】そして、この状態において、成形材料層2
0Aを硬化処理することにより、上型50の強磁性体部
分52とこれに対応する下型55の強磁性体部分57と
の間に配置された、弾性高分子物質中に導電性粒子が厚
み方向に並ぶよう配向した状態で密に充填された導電部
21と、この導電部21の周囲を覆うよう形成された、
導電性粒子が全くあるいは殆ど存在しない絶縁部12と
を有する異方導電素子20が、フレーム板10の貫通孔
11の各々に保持された状態で形成されると共に、フレ
ーム板10の表面を覆うよう絶縁層25が形成され、以
て、図1に示す構成の異方導電性シートか製造される。
【0045】以上において、成形材料層20Aの硬化処
理は、平行磁場を作用させたままの状態で行うこともで
きるが、平行磁場の作用を停止させた後に行うこともで
きる。成形材料20Aに作用される平行磁場の強度は、
平均で200〜10000ガウスとなる大きさが好まし
い。また、成形材料層20Aに平行磁場を作用させる手
段としては、電磁石の代わりに永久磁石を用いることも
できる。永久磁石としては、上記の範囲の平行磁場の強
度が得られる点で、アルニコ(Fe−Al−Ni−Co
系合金)、フェライトなどよりなるものが好ましい。成
形材料層20Aの硬化処理は、使用される材料によって
適宜選定されるが、通常、加熱処理によって行われる。
具体的な加熱温度および加熱時間は、成形材料層20A
を構成する高分子形成材料などの種類、導電性粒子の移
動に要する時間などを考慮して適宜選定される。
【0046】本発明の異方導電性シートは、プリント回
路基板や半導体集積回路などの回路装置の電気的検査に
好適に用いることができる。以下、本発明の異方導電性
シートを使用して回路装置の電気的検査を行う場合につ
いて説明する。回路装置の電気的検査においては、図6
に示すように、被検査回路装置1の被検査電極2と対掌
なパターンに従って配置された検査用電極6を表面に有
する検査用回路基板5が用意される。そして、この検査
用回路基板5の表面上に、異方導電性シートが、その異
方導電素子20における導電部21が検査用電極6上に
位置されるよう配置され、この異方導電性シート上に、
被検査回路装置1が、その被検査電極2が当該異方導電
性シート10の異方導電素子20における導電部11上
に位置されるよう配置される。
【0047】次いで、例えば検査用回路基板5を被検査
回路装置1に接近する方向に移動させることにより、異
方導電性シートの異方導電素子20における導電部21
が被検査回路装置1の被検査電極2と検査用回路基板5
の検査用電極6とにより加圧された状態となり、その結
果、被検査回路装置1の被検査電極2と検査用回路基板
5の検査用電極6との間の電気的接続が達成される。そ
の後、被検査回路装置1における潜在的欠陥を発現させ
るため、環境温度を所定の温度例えば150℃に上昇さ
せ、この状態で、当該被検査回路装置1について所要の
電気的検査が行われる。
【0048】以上において、異方導電性シートの異方導
電素子20における導電部21は、被検査回路装置1の
被検査電極2と検査用回路基板5の検査用電極6とによ
って加圧されることにより、厚み方向に圧縮されて面方
向に伸びるよう変形すると共に、当該導電部21におけ
る導電性粒子が基材の変形に追従して移動する結果、当
該導電性粒子の連鎖が湾曲した状態となる。また、異方
導電素子20の基材は、線熱膨張係数が大きい弾性高分
子物質よりなるため、環境温度を上昇させることによ
り、異方導電素子20が大きく熱膨張する。
【0049】而して、本発明の異方導電性シートによれ
ば、厚み方向に伸びる導電部21の周囲に絶縁部22が
形成されてなる異方導電素子20が、硬質材料よりなる
フレーム板10の貫通孔11に保持されているため、当
該異方導電素子20における導電部21に過剰に加圧力
が作用した場合であっても、当該導電部21の面方向に
おける変形がフレーム板10の貫通孔11の内壁によっ
て抑制されるので、これにより、導電部21中の導電性
粒子の連鎖が過剰に湾曲することを防止することができ
る。しかも、フレーム板10を構成する硬質材料は、そ
の線熱膨張係数が異方導電素子20の基材を構成する弾
性高分子物質の線熱膨張係数より小さいものであるた
め、このようなフレーム板10の貫通孔11に異方導電
素子20が保持されることにより、異方導電性シート全
体としての温度変化に対する熱膨張および熱収縮が小さ
いものとなり、その結果、温度変化による熱履歴などの
環境の変化に対しても、良好な電気的接続状態を安定に
維持することができる。従って、被検査回路装置との電
気的接続において、高い接続信頼性を得ることができ
る。
【0050】本発明の異方導電性シートは、上記の実施
の形態に限定されず種々の変更を加えることが可能であ
る。 (1)フレーム板10の貫通孔11は、例えば断面が円
形のものであってもよい。 (2)異方導電素子20における導電部21は、絶縁部
22の表面から突出した状態に形成される必要はなく、
導電部21が絶縁部22と同等の厚みを有し、当該導電
部21の表面が絶縁部22の表面と同一の平面上に位置
するよう形成されていてもよい。 (3)絶縁層25は本発明において必須のものではな
く、図7に示すように、フレーム板10の貫通孔11の
各々に、互いに分離して独立した異方導電素子20が保
持され、フレーム板10の表面が露出された構成であっ
てもよい。 (4)絶縁層25を有する構成において、当該絶縁層2
5は、フレーム板10の表面の全面を覆うよう形成され
る必要はなく、フレーム板10の表面の一部例えばフレ
ーム板10の周辺部以外の部分を覆うよう形成され、当
該フレーム板10の周辺部が露出されていてもよい。
【0051】
【発明の効果】請求項1に記載の異方導電性シートによ
れば、厚み方向に伸びる導電部の周囲に絶縁部が形成さ
れてなる異方導電素子が、硬質のフレーム板の貫通孔に
保持されているため、当該異方導電素子における導電部
に過剰に加圧力が作用した場合であっても、当該導電部
の面方向における変形がフレーム板の貫通孔の内壁によ
って抑制されるので、これにより、導電部中の導電性粒
子の連鎖が過剰に湾曲することを防止することができ
る。しかも、フレーム板を構成する硬質材料は、その線
熱膨張係数が異方導電素子の基材を構成する弾性高分子
物質の線熱膨張係数より小さいものであるため、このよ
うなフレーム板の貫通孔に異方導電素子が保持されるこ
とにより、異方導電性シート全体としての温度変化に対
する熱膨張および熱収縮が小さいものとなり、その結
果、温度変化による熱履歴などの環境の変化に対して
も、良好な電気的接続状態を安定に維持することができ
る。従って、接続すべき対象物に対する電気的接続にお
いて、高い接続信頼性を得ることができる。
【0052】請求項2に記載の異方導電性シートによれ
ば、弾性高分子物質よりなる絶縁層が硬質のフレーム板
の表面を覆うよう形成されているため、電気的接続作業
において、接続すべき対象物に損傷を与えることを防止
することができる。また、フレーム板が金属によって構
成されている場合には、当該絶縁層によって所要の絶縁
性を確実に達成することができる。更に、絶縁層が異方
導電素子における絶縁部と一体に形成されることによ
り、異方導電素子がフレーム板の貫通孔に安定に保持さ
れるので、異方導電素子がフレーム板の貫通孔から脱落
することを防止することができる。
【0053】請求項3に記載の異方導電性シートによれ
ば、異方導電素子における導電部が絶縁部の表面から突
出した状態で形成されているため、導電部には良好な荷
重−歪み特性が得られ、その結果、異方導電素子が加圧
されたときには、導電部に所要の導電性が確実に得られ
る。また、接続すべき電極の面積が小さく、しかも、そ
の周囲に当該電極よりも高く突出したレジスト層が形成
された回路装置に対しても、安定した電気的接続を確実
に達成することができる。
【0054】請求項4に記載の異方導電性シートによれ
ば、フレーム板の厚みが十分に大きいものであるため、
導電部の面方向における変形を確実に抑制することがで
きる。
【0055】請求項5に記載の異方導電性シートによれ
ば、フレーム板の貫通孔の径が導電部の径との関係で特
定の範囲にあるため、導電部の面方向における変形を確
実に抑制することができると共に、導電部に大きいスト
レスが作用することを防止することができる。
【0056】請求項6に記載の異方導電性シートによれ
ば、フレーム板を構成する材料が十分に硬いものである
ため、当該フレーム板は、異方導電素子における導電部
が面方向に変形してもこれに追従して変形することがな
く、その結果、導電部の面方向における変形を確実に抑
制することができる。
【0057】請求項7に記載の異方導電性シートによれ
ば、フレーム板は線熱膨張係数が十分に小さい材料によ
り構成されているため、温度変化による熱履歴などの環
境の変化に対しても、良好な電気的接続状態を一層安定
に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の異方導電性シートの一例における構成
を示す説明用断面図である。
【図2】図1に示す異方導電性シートの平面図である。
【図3】本発明の異方導電性シートを製造するために用
いられる金型の一例における構成を示す説明用断面図で
ある。
【図4】図3に示す金型内に、フレーム板が配置される
と共に、成形材料層が形成された状態を示す説明用断面
図である。
【図5】成形材料層中の導電性粒子が導電部となるべき
部分に集合して更に厚み方向に並ぶよう配向した状態を
示す説明用断面図である。
【図6】本発明の異方導電性シートが、検査対象である
回路装置と検査用回路基板との間に介在された状態を示
す説明用断面図である。
【図7】本発明の異方導電性シートの他の例における構
成を示す説明用断面図である。
【符号の説明】
1 被検査回路装置 2 被検査電極 5 検査用回路基板 6 検査用電極 10 フレーム板 11 貫通孔 20 異方導電素子 20A 成形材料層 21 導電部 21A 導電部となるべき部
分 22 絶縁部 25 絶縁層 50 上型 51 強磁性体基板 52 強磁性体層 53 非磁性体層 54 スペーサー 55 下型 56 強磁性体基板 57 強磁性体層 58 非磁性体層

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ厚み方向に伸びる複数の貫通孔
    が形成されたフレーム板と、 弾性高分子物質中に導電性粒子が厚み方向に並ぶよう配
    向した状態で含有されてなる導電部およびこの導電部の
    外周を覆うよう形成された弾性高分子物質よりなる絶縁
    部により構成され、前記フレーム板の貫通孔の各々に当
    該フレーム板の表面から突出した状態で保持された異方
    導電素子とを具えてなることを特徴とする異方導電性シ
    ート。
  2. 【請求項2】 弾性高分子物質よりなる絶縁層がフレー
    ム板の表面を覆うよう形成されていることを特徴とする
    請求項1に記載の異方導電性シート。
  3. 【請求項3】 異方導電素子における導電部が絶縁部の
    表面から突出した状態で形成されていることを特徴とす
    る請求項1または請求項2に記載の異方導電性シート。
  4. 【請求項4】 フレーム板の厚みが異方導電素子におけ
    る導電部の厚みの10%以上であることを特徴とする請
    求項1乃至請求項3のいずれかに記載の異方導電性シー
    ト。
  5. 【請求項5】 異方導電素子における導電部の径がフレ
    ーム板の貫通孔の径の30%以上であることを特徴とす
    る請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の異方導電性
    シート。
  6. 【請求項6】 フレーム板は、ロックウェル硬さが30
    以上の材料により構成されていることを特徴とする請求
    項1乃至請求項5のいずれかに記載の異方導電性シー
    ト。
  7. 【請求項7】 フレーム板は、線熱膨張係数が1.5×
    10-4/K以下の材料により構成されていることを特徴
    とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の異方導
    電性シート。
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