JP2647137B2 - 多層ポリウレタンフィルム及びその積層シート - Google Patents

多層ポリウレタンフィルム及びその積層シート

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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、熱可塑性ポリウレタン樹脂(以下、ポリウ
レタン樹脂と称す)を主材としてなる耐熱性、耐水性等
に優れた、織布、不織布、発泡体シート等の材料とのラ
ミネート用フィルムとして極めて好適な多層ポリウレタ
ンフィルム及びその積層シートに関する。
[従来の技術] 近年、熱可塑性ポリウレタンフィルムは柔軟性、弾力
性、耐摩耗性、耐屈曲疲労性、透湿性、耐寒性、耐油性
等に数多くの優れた特性を有するために、各種防水衣料
をはじめスポーツ用品、断熱材、ベルト、シーツ等の分
野で広く利用されている。
しかしながら、周知の如くポリウレタン樹脂は、その
原料中ポリオール成分の種類によつてエステル系とエー
テル系に大別され、それぞれ次の如き長所と短所を有し
ている。すなわち、エステル系のポリウレタン樹脂はコ
ストが安く経済的で、しかも耐熱性に優れることから最
も汎用されているが、加水分解を受やすいために耐水、
耐湿、耐カビ性に劣るという問題を有しているのに対
し、エーテル系のポリウレタン樹脂は耐水、耐湿、耐カ
ビ性に優れる反面、コストが比較的高く、耐熱性にやや
問題があるなど、いずれも一長一短があり決して満足で
きるものでなかった。
[発明が解決しようとする課題] 本発明は、かかる事情に鑑みなされたものであり、そ
の目的とするところは、機械的強度が強く、しかも耐熱
性、耐水性、耐湿性、耐カビ性等の諸性質を兼備した、
コスト的にも有利な多層ポリウレタンフィルム及びその
積層シートを提供する点にある。
[課題を解決するための手段] 本発明者等は、かかる目的を達成するために鋭意検討
した結果、前記エステル系とエーテル系のポリウレタン
樹脂を多層構造となした上で、更に特定の割合で配向せ
しめると、ポリウレタン樹脂特有の柔軟性、透湿性等の
優れた特性を損なうことなく、しかもエステル系とエー
テル系の両者の特性を兼備した、ラミネート用のフィル
ムとして極めて有用なポリウレタンフィルムが得られる
ことを見い出し、本発明を完成させた。
即ち本発明は、エステル系の熱可塑性ポリウレタン樹
脂よりなるフィルム層の片面あるいは両面に、エーテル
系の熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルム層を積層してな
る多層フィルムであって、且つ該多層フィルムのヤング
率から求めた配向度が10乃至70%であることを特徴とす
る多層ポリウレタンフィルム及び該多層ポリウレタンフ
ィルムとシート状物との積層シートに係るものである。
以下、本発明の多層ポリウレタンフィルム及びその積
層シートについて、図面に基づき説明する。
第1図及び第2図は、本発明多層ポリウレタンフィル
ムの一例を示す断面図であり、図中の符号1は多層ポリ
ウレタンフィルム、2はエステル系のポリウレタン樹脂
よりなる層、3はエーテル系のポリウレタン樹脂よりな
る層をそれぞれ示している。また第3図は、請求項2記
載の積層シートの一例を示す断面図であり、1は多層ポ
リウレタンフィルム、4,4a,4bはシート状物をそれぞれ
示すものである。
本発明で使用されるポリウレタン樹脂とは、二官能性
ポリオールとジイソシアネート及びグリコールを主原料
としてなる、分子構造中にウレタン基を含有するゴム状
弾性高分子のうち、熱可塑性を有するものを総称するの
であるが、ここでエステル系のポリウレタン樹脂として
は、前記ポリオール成分がポリ(エチレンアジペー
ト)、ポリ(1.4−ブチレンアジペート)、ポリ(1.6−
ヘキサンアジペート)、ポリ−ε−カプロラクトン等の
一種又はそれ以上からなるものが、またエーテル系のポ
リウレタン樹脂としては、ポリオール成分がポリオキシ
テトラメチレングリコール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリエチレングリコール等の一種又はそれ以上から
なるものがそれぞれ例示される。尚、これらエステル系
及びエーテル系のポリウレタン樹脂には、必要に応じて
適宜の滑材、紫外線吸収剤、酸化防止剤、着色剤等を添
加してもよい。
本発明の多層ポリウレタンフィルムは、かかるエステ
ル系のポリウレタン樹脂よりなる層2の片面あるいは両
面に、エーテル系のポリウレタン樹脂層3を積層したも
のであるが、その際両者の厚さ比率は、該多層フィルム
の耐水、耐湿、耐カビ性等の諸性質と経済性を考慮した
場合、エステル系のポリウレタン樹脂フィルム層2が全
厚さの30乃至95%、好ましくは40乃至80%を占めるもの
が好適である。また、エステル系のポリウレタン樹脂と
エーテル系のポリウレタン樹脂を積層する具体的な方法
としては、両者を同一口金に通じる二台の押出機によっ
て成形する、所謂共押出し法が最も一般的であるが、そ
の他エクストルージョンラミネート、ドライラミネート
等の方法でラミネートしたり、あるいはエステル系のフ
ィルムにエーテル系のポリウレタン樹脂希釈溶液をコー
ティングする方法でもさしつかえない。
本発明の多層ポリウレタンフィルムはまた、該多層フ
ィルムのヤング率から求めた配向度が10乃至70%、好ま
しくは20乃至60%のものでなければならない。
なぜなら、ポリウレタンフィルムは通常、柔軟性と弾
力性、耐摩耗性、透湿性、耐寒性、耐屈曲疲労性等に優
れた特性を有することから、防水衣料、断熱材、シーツ
等の分野に応用されるケースが多いのであるが、フィル
ムの配向度が低く強度が不充分な場合は、その強度不足
を補うためにフィルム厚さを必要以上に厚くしなければ
ならない関係上、ポリウレタンフィルム特有の前記柔軟
性と透湿性が大幅に損われるという不都合な事態が発生
するなど、ポリウレタンフィルムにおいて、該フィルム
の配向度すなわち強度は、単に実用上の耐久性を向上さ
せるという概念にとどまらず、柔軟性、透湿性、更には
経済性等にも多大な影響を及ぼすことになるためであ
る。
従って本発明の多層ポリウレタンフィルムは、かかる
観点に基づきフィルムに特定の配向性を持たせることを
必須の要件としたものであり、該多層フィルムの配向度
が10%未満の場合は、強度不足に起因して前記柔軟性、
透湿性、経済性等の不都合な問題が発生するのに対し、
配向度が70%より大きくなると、柔軟性の低下もさるこ
とながら、得られる多層フィルムの熱収縮性が大きくな
って、他の織布、不織布等の材料との熱圧ラミネートの
際にシワが発生したり、カールが著しくなるという新た
な問題が派生するのである。
尚、本発明において、多層ポリウレタンフィルムの配
向度をヤング率から求めた理由は、ポリウレタン樹脂が
それ自体結晶性に乏しく、しかも架橋を伴っている関係
上、配向度の尺度として一般的によく知られている複屈
折法、赤外二色法、X線法等の方法では配向度を正確に
評価するのが困難であることから、本発明では実用上の
フィルム強度に直接影響するヤング率によって配向度を
求める方法を採用したのである。かかる多層ポリウレタ
ンフィルムに配向性を持たせる具体的な方法としては、
押出し後の管状ポリウレタンフィルムを特定の条件下で
膨張させる、所謂インフレーション法が最も一般的であ
るが、その他Tダイ法あるいはロール間で圧延する方法
でもさしつかえない。
本発明は更に、請求項2に記載の如く、耐熱性、耐水
性等に優れた多層ポリウレタンフィルム1と、織布、不
織布、発泡体シート、合成皮革、プラスチックシート、
紙から選ばれる1種又は2種以上のシート状物4からな
る積層シートを包含する。
即ち、本発明の積層シートは、優れた耐熱性と耐水、
耐湿、耐カビ性を有し、しかも機械的強度の強い多層ポ
リウレタンフィルムをベースとすることによって、例え
ば該積層シートを防水衣料、スポーツ用品、断熱材、シ
ーツ等に応用した場合、前記耐熱性、耐水性等の諸性質
に加えて、フィルムの薄肉化によるコストダウンが可能
となるほか、ポリウレタン樹脂特有の優れた柔軟性、透
湿性の特性が最大限に発揮されるという、これまでのポ
リウレタンフィルムを用いた積層シートにはみられなか
った数々の優れた効果が奏し得られるのである。
しかして、かかる積層シートを構成するシート状物の
うち織布及び不織布としては、木綿、絹などの天然繊
維、ガラス繊維、石綿などの無気質繊維、ビスコースレ
ーヨン、キュプラなどの再生繊維、トリアセテートなど
の半合成繊維、ナイロン系繊維、ポリエステル系繊維、
アクリル系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリオレフィ
ン系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリウレタン
系繊維などの合成繊維などから選ばれた少くとも一種の
繊維素材よりなる織物、編物及び不織布等が例示され、
その目付けは、通常5乃至1000g/m2のものが好ましい。
また、本発明で言うシート状物とは、前記織布及び不
織布のほかに、更にポリウレタン系、ポリ塩化ビニル
系、ポリオレフィン系、ポリスチレン系などの発泡体シ
ート、ビニル系レザー、ナイロン系レザー、ウレタン系
レザーなどの合成皮革、ポリエステル系、ポリカーボネ
ート系、ポリ塩化ビニル系、ポリスチレン系、ポリアミ
ド系、フッ素系、アクリル系、メラミン系、フェノール
系などの熱可塑性あるいは熱硬化性プラスチックシー
ト、及び上質紙、クラフト紙、グラシン紙、和紙、板
紙、合成紙、塗工紙などの紙等を包含し、これらを単独
あるいは併用して使用するものである。
尚、かかるシート状物は、必要に応じて防水処理、防
炎処理、難燃処理等を施したものでもさしつかえないこ
とは言うまでもなく、また該シート状物と多層ポリウレ
タンフィルムをラミネートする方法は、接着剤によるド
ライラミネート法のほか、熱圧ラミネート法、フレーム
ラミネート法等が一般的である。
[実施例] 以下、本発明の多層ポリウレタンフィルム及びその積
層シートについて、実施例により更に詳しく説明する。
尚、本発明において行った物性の測定法及び評価方法は
次の如くである。
(1) 配向度 フィルムのヤング率から、次式により配向度を求め
た。
但しEL:配向フィルムのヤング率(単位:kg/mm2) EA:未配向フィルムのヤング率(単位:kg/mm2) 尚、ヤング率の測定は、JIS K7311−1987に規定する
方法で引張試験を行い、引張応力が20gに達するまでの
歪み量(伸び)からヤング率を算出した。また、未配向
フィルムとは、配向フィルムをジメチルホルムアミド溶
液中に溶解せしめ、流延法にて再度フィルム状に加工し
たものを使用した。
(2) 引張強度 JIS K7311−1987に規定する方法で測定した。尚、引
張強度は、実用上の強度を評価するため、その単位を
(kg/5mm)として表した。
(3) 耐水性 供試フィルムを85℃温水中に1カ月間浸漬した後の強
度保持率からその良否を判定したもので、強度保持率が
50%以上ものを(○)、50%未満のものを(×)とし
た。
(4) 耐熱性 供試フィルムを120℃ギヤーオーブン中に1カ月間放
置した後の強度保持率からその良否を判定したもので、
強度保持率が50%以上のものを(○)、50%未満のもの
を(×)とした。
(5) 熱収縮率 供試フィルムを100℃熱水中に10秒間浸漬し、その間
の熱収縮率を求めた。尚、ポリウレタンフィルムにおい
ては、この熱収縮率が30%より大きくなると、他の不織
布等の材料と熱圧ラミネートした場合、フィルムにシワ
が発生したり、あるいはカールが大きくなって実用性に
乏しくなる。
(6) 柔軟性 JIS K7311−1987に規定する100%伸長時の引張応力に
よって柔軟性の良否を評価した。尚、100%伸長時の引
張応力は、その単位を(kg/5mm)として表した。
(7) 透湿性 JIS Z0208−1976に規定する方法で測定した。
(8) 総合評価 引張強度、耐水性、耐熱性、熱収縮率、柔軟性、透湿
度等の測定結果をもとに総合評価したもので、ポリウレ
タンフィルムとして優れた諸性質を兼備しているものを
(○)、フィルム性能上不都合なものを(×)とした。
実施例1、比較例1〜2 二種三層インフレダイスを装備した多層インフレ装置
を使用し、内、外層を構成する第1及び第3の押出機
(口径40mm)にはエーテル系のポリウレタン樹脂を、中
間層を構成する第2の押出機(口径50mm)にはエステル
系のポリウレタン樹脂を供給して、160乃至200℃の温度
でそれぞれ溶融混練し、同一口金を有する三層のインフ
レダイスから押出した。引続きブローアップ比2.0、引
取速度7m/minの条件でインフレーション成形することに
よって、配向度46%で、折径800mm、各層の厚みが内、
外層10μ、中間層30μの第2図の如き二種三層の多層ポ
リウレタンフィルムを作成した。
尚、比較のために前記中間層及び内、外層で用いたと
同じエステル系(比較例1)及びエーテル系(比較例
2)のポリウレタン樹脂よりなる厚さ50μの単層フィル
ムを作成した。
これら多層及び単層のポリウレタンフィルムについ
て、引張強度、耐水性、耐熱性及び熱収縮率を測定した
結果を第1表に示したが、同表より本発明の多層ポリウ
レタンフィルムは、耐水性と耐熱性が共に優れ、エステ
ル系及びエーテル系ポリウレタン樹脂の両者の優れた特
性を兼備していることが確認された。
実施例2〜5、比較例3〜4 各押出機の押出量を調節すると共に、ブローアップ比
1.2乃至3.5、引取速度2乃至15m/minの条件でそれぞれ
インフレーション成形する以外は実施例1と同様の方法
によって、配向度が種々異なる、各層の厚みが内、外層
の15μ、中間層30μ(全厚さ60μ)の多層ポリウレタン
フィルムを作成した。
これら多層ポリウレタンフィルムについて、引張強
度、耐水性、耐熱性及び熱収縮率を測定した結果を第2
表に示したが、同表より多層フィルムの配向度が本発明
の範囲にあるもは強度が強く、耐水性、耐熱性、熱寸法
安定性共に良好であることが確認された。
実施例6 エステル系のポリウレタン樹脂よりなる紡出糸に高温
気体流を噴射して細化したフィラメントをシート状に積
層し、積層されたフィラメントの接触点を該フィラメン
ト自体により接合せしめることによって、目付50g/m2
ポリウレタン弾性不織布を作成した。次に、この不織布
の表面に前記実施例4で得た多層ポリウレタンフィルム
を温度150℃、圧力0.5kg/cm2、時間2秒の条件で熱圧ラ
ミネートすることによって、不織布と多層ポリウレタン
フィルムよりなる二層の積層シートを得た。
この積層シートについて引張強度、柔軟性、透湿性等
の測定結果を第3表に示したが、同表より本発明の積層
シートは強度が強く、柔軟性、透湿性共に優れているこ
とが確認された。
比較例5 実施例4で得た多層ポリウレタンフィルムの代りに、
比較例3で得た多層ポリウレタンフィルムを用いる以外
は実施例6と同様の方法によって、不織布と多層ポリウ
レタンフィルムによりなる二層の積層シートを得た。
この積層シートについて引張強度、柔軟性、透湿度等
の測定値を第3表に示したが、同表より配向度が本発明
の範囲より低い多層ポリウレタンフィルムを用いた積層
シートは、強度が弱く実用上問題がみられた。
比較例6 多層ポリウレタンフィルム押出加工時の押出量を調節
する以外は比較例3と同様の方法によって、各層の厚み
が内、外層25μ中間層60μ(全厚さ110μ)の多層ポリ
ウレタンフィルムを作成した。この多層ポリウレタンフ
ィルムの配向度は6%であった。引続き、この多層ポリ
ウレタンフィルムと前記実施例6で使用した不織布を温
度150℃、圧力0.5kg/cm2、時間4秒の条件で熱厚ラミネ
ートすることによって、不織布と多層ポリウレタンフィ
ルムよりなる二層の積層シートを得た。
この積層シートについて引張強度、柔軟性、透湿性等
の測定値を第3表に示した。
同表より、多層ポリウレタンフィルムの厚さを厚くす
ることにより、得られる積層シートの強度不足の問題は
解消されたものの、反面、柔軟性と透湿性が大幅に低下
して、ポリウレタン樹脂の特性が失われた。
実施例7〜8、比較例7〜8 市販の軟質ポリ塩化ビニル製発泡体シート(厚さ3m
m)の表裏両面に、第4表に示すフィルム厚さ及び配向
度の種々異なる多層ポリウレタンフィルムを、エーテル
系ポリウレタン樹脂層を外側にしてフレームラミネート
法により積層一体化せしめることにより、三層構造の積
層シートを作成した。
これら積層シートについて引張強度、柔軟性、透湿度
等の測定値を第4表に示した。同表より、積層シートに
使用した多層ポリウレタンフィルムの配向度が本発明の
範囲にあるものは、引張強度、柔軟性、透湿度共に良好
であることが確認された。
[発明の効果] 本発明の多層ポリウレタンフィルムは、コストが安く
耐熱性に優れたエステル系のポリウレタン樹脂をベース
とし、その片面あるいは両面に耐水、耐湿、耐カビ性等
に優れたエーテル系のポリウレタン樹脂を積層したもの
であるため、両者のポリウレタン樹脂のもつ特性、すな
わち経済性、耐熱性、耐水性、耐湿性、耐カビ性等を兼
備したものである。
また、本発明は、かかる多層フィルムに更に特定の配
向度を持たせ引張、引裂、衝撃等の機械的強度を改善し
たものであるため、該多層ポリウレタンフィルムを他の
織布、不織布等の材料とラミネートした場合でも、フィ
ルムの薄肉化が可能であるという経済効果に加えて、柔
軟性、透湿性等のポリウレタン樹脂本来の特性が最大限
に発揮されるという特筆すべき効果をも奏し得るなど、
フィルムとしての実用性のみならず、他の材料との積層
シートとしても極めて利用価値の高いものである。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は、本発明の多層ポリウレタンフィル
ムの一実施例を示す断面図である。 また、第3図(イ)乃至(ヘ)は、請求項2記載の積層
シートの一実施例を示す断面図である。 [符号の説明] 1……多層ポリウレタンフィルム 2……エステル系のポリウレタン樹脂よりなる層 3……エーテル系のポリウレタン樹脂よりなる層 4,4a,4b……シート状物

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エステル系の熱可塑性ポリウレタン樹脂よ
    りなるフィルム層の片面あるいは両面に、エーテル系の
    熱可塑性ポリウレタン樹脂フィルム層を積層してなる多
    層フィルムであって、且つ該多層フィルムのヤング率か
    ら求めた配向度が10乃至70%であることを特徴とする多
    層ポリウレタンフィルム。
  2. 【請求項2】エステル系の熱可塑性ポリウレタン樹脂よ
    りなるフィルム層の片面あるいは両面にエーテル系の熱
    可塑性ポリウレタン樹脂フィルム層を積層してなる多層
    フィルムであって、且つ該多層フィルムのヤング率から
    求めた配向度が10乃至70%である多層ポリウレタンフィ
    ルムと、織布、不織布、発泡体シート、合成皮革、プラ
    スチックシート、紙から選ばれる1種又は2種以上のシ
    ート状物とを積層してなる積層シート。
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