JPS6156350B2 - - Google Patents

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JPS6156350B2
JPS6156350B2 JP7515182A JP7515182A JPS6156350B2 JP S6156350 B2 JPS6156350 B2 JP S6156350B2 JP 7515182 A JP7515182 A JP 7515182A JP 7515182 A JP7515182 A JP 7515182A JP S6156350 B2 JPS6156350 B2 JP S6156350B2
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JP
Japan
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sea
component
island
fiber
reinforced
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JP7515182A
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Kazuyoshi Okamoto
Hiromichi Iijima
Minoru Kitanaka
Makoto Konosu
Takashi Takada
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Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
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  • Multicomponent Fibers (AREA)
  • Treatment Of Fiber Materials (AREA)
  • Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明はポリエステル弾性体(エラストマー)
成分と該ポリエステル弾性体成分より高い強度を
与え、融点または軟化点の高い線状高分子成分と
からなる海島型繊維補強弾性体その製造方法に関
するものである。
従来から繊維で補強した弾性体としてはベル
ト、ターポリン、ホース、タイヤなどの多くの製
品が知られている。これらの製品、たとえば、ベ
ルトなどのシート状物の製法としてはあらかじめ
製織した補強繊維からなる織物と別途作成したゴ
ム状シートを交互に積層し、これを加熱プレスに
より一体化せしめる方法が主として採用されてい
るが、この方法においては補強繊維中へのゴムの
含浸が十分でない、および製造工程が複雑であり
経済的ではないなどの多くの問題があつた。
一方熱可塑性ポリエステルとポリアルキレンオ
キシドグリコールとのブロツク共重合体であるポ
リエステル弾性体は弾性回復性、柔軟性および耐
衝撃性などに代表される機械的性質、成型性、耐
熱性、および耐薬品性などが優れた弾性体として
知られており、種々の用途に展開されつつある
が、このポリマーから上記のごとき繊維補強体を
製造する際にも同様の問題があり、その改良が望
まれているのが現状である。
従来、融点または軟化点の異なるポリエステル
弾性体相互の成分の組み合せはせいぜいバイメタ
ル型あるいは芯鞘型複合繊維について考えられた
かも知れないが、本発明の目的とする効果が十分
に達成されなかつた。
すなわち、両者共ポリエステル弾性体の時は、
伸びがおおきく、延ばしたくない方向にものび
る。本発明は繊維軸方向には伸びがゴムのように
大きくはなく、他方、曲げや捩れの方向には出来
る限り弾性体としての柔らかさを示す融着物体を
与えるに適した海島型繊維補強弾性体を得ること
を目的とする。
また、かかる海島型繊維補強弾性体を製造する
に適した方法を提供することを目的とする。
また、かかる海島型繊維補強弾性体において製
品の表面状態の優美さや滑かさ、緻密さなどに優
れたものや応力が良く分散し耐久性やどの強度な
どの物性の優れた製品を与える海島型繊維補強弾
性体を提供することにもある。
また、成分間の剥離の少ない製品を与える海島
型繊維補強弾性体を提供することも、目的とす
る。
更にポリエステル弾性体の長所を最大限に生か
し、その短所を良くカバーして、ポリエステル弾
性体の有用な用途を拡大せんとするものである。
また、本発明者らは繊維で補強した高性能のポリ
エステル弾性体成型物を効率的に製造することを
目的としたものである。これらの新しい課題に対
し、鋭意検討した結果遂に本発明に到達した。そ
の骨子は次の通りである。即ち、 (1) (A)成分が海層を形成するポリエステル弾性体
および(B)成分が該海層を形成するポリエステル弾
性体よりも融点または軟化点の高いポリエチレン
テレフタレートまたはポリブチレンテレフタレー
トからなる島層の組合せとし、かつ(B)成分の比率
が5〜70重量%である海島型複合繊維の集合物を
(A)成分の融点以上、(B)成分の融点以下の温度に加
熱して(A)成分が弾性体からなる海層に、(B)成分が
補強体からなる島層となるように両者を緊密に相
互融着せしめることを特徴とする海島型繊維補強
弾性体の製造方法。
本発明によれば、本発明の海島型繊維補強弾性
体をテープ、リボン、シート、織物、編み物など
の所望の形状となし、これを緊張下または加圧状
態などにおいてそのままの形状を加熱するという
簡単なプロセスにより、強力の高いB成分の島層
からなる線状高分子がそのままの状態を保持し、
かつ、A成分の海層からなるポリエステル弾性体
中に規則的に配列した補強弾性体からなる成形品
を一段で得ることができる。しかも、得られる海
島型繊維補強弾性体は弾性体が高強力線状高分子
中へ均密に分布し両者の接着強度が優れているた
め、機械的性質などの性質が極めて優れている。
本発明で用いるAポリエステルエラストマーと
は、熱可塑性ポリエステルをハードセグメントと
し、ポリ(アルキレンオキシド)グリコールをソ
フトセグメントとして共重合してなるポリエーテ
ルエステルブロツク共重合体、より詳しくはテレ
フタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレン
―2,6―ジカルボン酸、ナフタレン―2,7―
ジカルボン酸、ジフエニル―4,4′―ジカルボン
酸、ジフエノキシエタンジカルボン酸、3―スル
ホイソフタル酸ナトリウム等のごとき芳香族ジカ
ルボン酸、1,4―シクロヘキサンジカルボン酸
のごとき脂環族ジカルボン酸、コハク酸、シユウ
酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジ酸、ダ
イマー酸のごとき脂肪族ジカルボン酸またはこれ
らのエステル形成性誘導体などから選ばれたジカ
ルボン酸の少なくとも1種、1,4―ブタンジオ
ール、エチレングリコール、トリメチレングリコ
ール、ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレ
ングリコール、ネオペンチルグリコール、デカメ
チレングリコールなどの脂肪族ジオール、1,1
―シクロヘキサンジメタノール、1,4―シクロ
ヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタ
ノールのごとき脂環族ジオールまたはこれらのエ
ステル形成性誘導体などから選ばれたジオール成
分の少なくとも1種および平均分子量が約400〜
約5000のポリエチレングリコール、ポリ(1,2
―および1,3―プロピレンオキシド)グリコー
ル、ポリ(テトラメチレンオキシド)グリコー
ル、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共
重合体、エチレンオキシドとテトラヒドロフラン
の共重合体などのポリ(アルキレンオキシドグリ
コールの少なくとも1種の三者からなる共重合体
である。
これらのポリマーは、特開昭55―120626「熱可
塑性ポリエステル共重合体エラストマーの製造
法」(デユポン)や特公昭54―19027「複合製品の
製造法」(デユポン)に開示されているので、こ
こでは省略するが、それらが含まれる。これらの
ポリエステルエラストマーにおけるソフトセグメ
ント対ハードセグメントの割合は80/20〜5/95
(重量比)の範囲が好ましく適当である。本発明
で好適に使用し得る(A)ポリエステルエラストマー
の具体例としては、ポリテトラメチレンテレフタ
レート・ポリテトラメチレンオキサイド共重合
体、ポリテトラメチレンテレフタレート・ポリテ
トラメチレンイソフタレート・ポリテトラメチレ
ンオキサイド共重合体およびポリエチレンテレフ
タレート・ポリエチレンオキサイド共重合体など
が挙げられる。なお使用するポリエステルエラス
トマーは、その曲げ弾性率が5000Kg/cm2以下のも
のが好ましく、2000Kg/cm2以下のものがさらに好
ましい。
本発明で用いる(B)線状高分子としては、(A)ポリ
エステルエラストマーよりもその融点または軟化
点が高いポリエチレンテレフタレートまたはポリ
ブチレンテレフタレートがポリエステル弾性体と
の界面親和性が良好であるため、海島層間の接着
性が向上し、海層からなるポリエステル弾性体中
に均密に分布し剥離が起らず最も好適である。ま
た(B)線状高分子はその融点または軟化点が、(A)ポ
リエステルエラストマーに比し通常10℃以上、よ
り好ましくは20℃以上高いことが必要であり、融
点の差が10℃以下では、ポリエステルエラストマ
ーを十分均密に一体化せしめる温度が、線状高分
子の融点に近すぎて、該線状高分子の一部融解や
延伸糸の場合には配向の緩和等が不可避的に発生
し十分な補強効果が発現しなくなるため好ましく
ない。
またこれらのポリエステルエラストマーおよび
(B)成分の島層からなる線状高分子には繊維補強弾
性体の特性を改善するための種々の添加剤例えば
耐熱剤、耐候剤、酸化防止剤、顔料染料等の着色
剤、難燃剤、充填剤、帯電防止剤等を添加するこ
とができる。この場合上記添加剤をポリエステル
エラストマーおよびB成分の島層からなる線状高
分子のいずれか一方に局在させてもよいし両者に
任意の比率で分配してもよい。
上記の(A)ポリエステルエラストマーと(B)線状高
分子からなる複合繊維の形態としては、芯―鞘
型、および高分子相互配列型などが挙げられる
が、いずれの場合にも(B)線状高分子が少なくとも
1本、好ましくは2本以上の連続線状として均一
に配列した複合形態であることが必要である。複
合繊維の断面形状は通常の繊維状の外、テーラ状
やリボン状も採用できこれらは通常の複合紡糸法
およびポリマブレンド紡糸法などにより製造する
ことができる。なお複合繊維中に占める(B)線状高
分子の比率は5〜70重量%、とくに10〜60重量%
が好適であり、5重量%以下では補強効果が小さ
く、70重量%以上では曲げ方向などの弾性が少な
くなる。また複合繊維は、未延伸の状態でも用い
得るが、十分な補強効果を発現せしめるには延伸
したものを用いるのが好ましい。また延伸後の熱
処理については必要に応じ実施することができ
る。
本発明で用いる複合繊維としては、上記の種々
の形態の中でもとくに(B)線状高分子が微細に配列
した高分子相互配列型が最も好ましい。ここでい
う高分子相互配列型複合繊維とはその横断面にお
いて、(A)ポリエステルエラストマーからなる海成
分中に(B)線状高分子からなる微細な島成分が多数
高度に分散していると共に、その繊維軸方向にお
いて、島成分が連続して完全に平行に配列された
繊維を意味する。この高分子相互配列型複合繊維
は島成分1本の太さが複合繊維直径の1/10以下
であり、しかも島成分の数が5以上、とくに10以
上に均一分散されているものが好ましい。数が多
ければ多い程、均一にして表面のなめらかなもの
が作れるという特徴もある。
本発明の海島型繊維補強弾性体は上記複合繊維
などを集合配置しこれを加熱することにより得ら
れるが、その具体的手段としては例えば(1)連続状
複合繊維などを金属マンドレルなどに均一に重ね
巻き付けた円筒状となし、これを加熱する方法、
(2)連続状複合繊維を例えば二本のロール間などに
重ね巻き回し、これを緊張下または弛緩下に加熱
する方法、(3)連続状複合繊維またはこれを所望長
さに切断したものを、任意の三次元的形状の金型
などへ適宜な加圧下に充填し、これを加熱する方
法、(4)複合繊維を長さ10mm以下に切断したものを
圧縮成形、押出成形、射出成形などに供給して任
意形状の成形品に加工する方法、(5)連続状長繊維
から織布、編物、網状物、一方向配列物およびマ
ツト状物などを形成し、これを加熱する方法およ
び(6)複合繊維をステープルまたはその類似の長さ
に切断し、この紡績糸などを用いて織布、編物、
網状体、マツトなどを形成し、これを加熱する方
法などが挙げられる。上記(1)および(2)法によれば
ベルト状またはチユーブ状などの海島型繊維補強
弾性体を、(3)および(4)法によれば三次元形状の繊
維補強弾性体を、(4)法によればさらにガツト状ま
たはシート状などの繊維補強弾性体を、(5)および
(6)法によればシート状または円筒状などの繊維補
強弾性体をそれぞれ一段の加熱により製造するこ
とができる。
また例えば上記(4)および(5)法で得たシート状海
島型繊維補強弾性体を、さらに所望形状の金型に
供して加熱加圧成形することにより任意の形状に
二次加工することができる。これらの各手段は連
続的な製造方法を適用し得ることはいうまでもな
い。
ただし海島型繊維補強弾性体の製造における複
合繊維の加熱温度は(A)ポリエステルエラストマー
の融点以上でかつ(B)線状高分子の融点以下である
ことが重要であり、(A)成分の融点以下では線状高
分子に対するポリエステルエラストマーの含浸お
よび接着力が弱く、また(B)成分の融点以上では線
状高分子の融解を招くため、いずれの場合も十分
な補強効果を得ることができない。しかるに上記
本発明の加熱温度範囲においては(A)ポリエステル
エラストマーのみが溶融して、(B)線状高分子は溶
解せず形態をそのまま保持するので、(A)成分から
なる海層中にB成分からなる島層が均密に分散
し、補強効果のすぐれた海島型繊維補強弾性体を
得ることができる。
ここで、注意しなければいけないのは、次に記
す方法では、本目的が有効に達成できないことで
ある。その手段と理由について述べる。
(イ) 特公昭48―4635(東レ)の如き、海成分が普
通のプラスチツクポリマーでは、海成分がポリ
エステル共重合エラストマーでないし、それを
開示していないので、弾性体として重要な曲げ
特性が発揮されないし、本発明の予期せざる効
果が、発揮されない。
(ロ) 一方、特公昭54―19027(デユポン)の如
く、全てのポリマーを、ポリエステルエラスト
マーばかりの組み合せとしてしまうと、繊維方
向の伸びの少なさ、強度の高さ、などの本発明
の目的の効果が発揮されない。
(ハ) 更にまた、特公昭55―6746(帝人)の方法の
ごとく、繊維間に後からエラストマーを付与す
る方法では、繊維のまわりに均一に一定比率で
分配されないので、出来上つてくる製品が劣つ
たものとなつてしまう。
また、繊維が極細でないので、プレスなど成
型後の表面がざらざらとなり易く、美的な点、
応力分散させる点などで、劣つたものとなるこ
とは明白である。さもないときは、余計な強い
力や高い温度を加えて均一化させねばならな
い。また、エラストマーの付与方法が極めてむ
ずかしく、溶剤さえ必要になつてくる。
以上のごとく本発明は、加工性、均一性、物
性、表面平滑性など、極めて多くの点で、優れて
いることに着目されなければならない。
以上説明したように本発明によれば補強材とし
ての線状高分子がポリエステルエラストマー中に
微細に均一分散してなるシート、チユーブ、ホー
ス、ベルト、ターポリン、ガスケツト、パツキ
ン、タイヤおよびその他の賦形品などの海島型繊
維補強弾性体を効率的に得ることができる。また
本発明の海島型繊維補強弾性体は、海層がポリエ
ステルエラストマーマトリツクスであることを生
かしてホツトメルト接着剤、接着テープ、接着芯
地などにも適用可能であり、その応用範囲は極め
て広い。
以下に実施例により本発明をさらに説明する
が、これらによつて、本発明の有効性は、何ら制
限されたり、限定解釈されたりするものではな
い。先ず実施例に供する試作品を以下試作例1〜
4のようにして作成した。
試作例 1 島成分ポリマーとして、ポリブチレンテレフタ
レートを、海成分ポリマーとしてポリブチレンテ
レフタレート/イソフタレート/ポリテトラメチ
レングリコール(分子量1000)=70/30/100部共
重合体ポリエステルエラストマーを使用し、島本
数70本の海島型複合口金を用い、海/島成分比率
が重量比で50/50になるように吐出設定し、紡糸
温度275℃で18m/分の冷風をかけながら一定量
の油剤を付与し1200m/分で引き取つた。
この未延伸糸を乾熱延伸法によりホツトローラ
ー温度―ホツトプレート温度=85℃−125℃(A)と
85℃―150℃(B)の2水準とし、延伸倍率3.17倍で
400m/分で巻取つた。製糸性は糸切れなく良好
で安定していた。得られた複合繊維の特性は次の
通りであつた。
(A) (B) 複合繊維繊度: 4.59d 4.57d 複合繊維強度: 3.18g/d 3.42g/d 複合繊維伸度: 16% 15% 試作例 2 試作例1で用いた海島成分ポリマーを用い、同
じ口金、紡糸条件下で海/島成分比率のみ重量比
にして60/40となるように吐出設定し引き取つ
た。
この未延伸糸を実施例1と同じ条件で延伸し
た。製糸性は良好で糸切れなく安定していた。
得られた複合繊維の特性は次の通りであつた。
(A) (B) 複合繊維繊度: 4.12d 4.26d 複合繊維強度: 2.24g/d 2.49g/d 複合繊維伸度: 14.8% 12.8% 実施例 3 実施例1、2と同じ島成分ポリマーを用い、海
成分にポリブチレンテレフタレート/イソフタレ
ート/ポリテトラメチレングリコール(分子量
1000)=70/30/25部共重合体エラストマーを使
用し、実施例1、2と同じ口金、紡糸条件下で
海/島成分比率のみ重量比にして70/30になるよ
うに吐出設定し引き取つた。
この未延伸糸を試作例1、2と同じ条件下で延
伸した。製糸性は良好で糸切れなく安定してい
た。得られた複合繊維の特性は次の通りであつ
た。
(A) (B) 複合繊維繊度: 5.40d 5.43d 複合繊維強度: 3.04g/d 3.17g/d 複合繊維伸度: 7838% 40.5% 試作例 4 島成分ポリマーとしてポリエチレンテレフタレ
ートを、海成分ポリマーに試作例3と同じポリエ
ステル共重合体を使用し、試作例1,2と同じ複
合口金を用い、海/島成分比率が重量比にして
70/30になるように吐出設定し、紡糸温度280℃
で18m/分の冷風をかけながら一定量の油剤を付
与し、1200m/分で引き取つた。この未延伸糸を
試作例1,2,3と同じ条件で延伸した。製糸性
は糸切れなく良好で安定していた。得られた複合
繊維の特性は次の通りであつた。
(A) (B) 複合繊維繊度: 5.54d 5.53d 複合繊維強度: 2.44g/d 2.53g/d 複合繊維伸度: 27.1% 12.6% 実施例 1 試作例2で得られた複合繊維(41.2d−10f)を
外径14mmφの紙管に綾角82度で厚さ2mmに巻き付
けた。紙管の巻き方向に対して直角にカツターに
より繊維層のみカツトし長さ・幅=15.10cmの厚
さ2mmのシートを作成した。このシートを厚さ1
mmのテフロンシートではさんで厚さ0.8mmにくり
ぬいたステンレス板の中に入れ210℃で加熱圧縮
し放冷した後、テフロンシートを除去したところ
ポリブチレンテレフタレート繊維で補強したポリ
エステルエラストマーシート状成形品が得られ
た。この成形品は厚さ0.8mmで弾力性にとんだ表
面がつやのあるシートであつた。
実施例 2 試作例3で得た複合繊維(54d−10f)を用い外
径8mmφのガラス管表面にテトロンフイルムを用
いあらかじめ巻き付けておきモータにより回転さ
せながら、該繊維を綾角75度で厚さ3mmになるよ
うにして、長さ15cmほど巻き付けた。これを165
℃の熱風中に約3分ほど入れて、取り出した後、
ただちに125℃にセツトした乾熱アイロン表面を
利用して、テトロンフイルムの上で、回転させな
がら、アイロンでプレスし、この操作を5回くり
かえした後、放冷しガラス管とテトロンフイルム
を除去したら、ポリブチレンテレフタレート連続
繊維で補強した、ポリエステルエラストマー管状
成形品が得られた。本管状成形品は曲げに対し
て、極めて弾力性のあるチユーブであつた。
実施例 3 試作例1で得られた複合繊維を用いて、織組織
が3/3ツイルの織物を製織した後、これを160
℃の加熱プレスにより、圧縮成形することにより
ポリブチレンテレフタレートの織物で補強したポ
リエステルエラストマーシートが一挙に得られ
た。このシートの引張強さは390Kg/cm2であり、
ポリエステルエラストマー単体シートの引張強さ
は210Kg/cm2であつた。
この方法は、ポリブチレンテレフタレート織物
およびポリエステルエラストマーシートを別個に
製造した後、これらを交互に重ね合せて加熱し、
積層せしめる従来の方法に比し極めて能率的です
ぐれていた。
また本発明の方法により得たシートはポリブチ
レンテレフタレート繊維がポリエステルエラスト
マー層中に均密かつ完全に包埋されているのに対
し、上記従来法で得たシートは端部からポリブチ
レンテレフタレート繊維の離脱が認められた。
実施例 4 試作例1で製造した複合繊維を、外径80mmφ長
さ500mmのアルミ管に幅450mmにわたつて均一な約
0.5mmの厚さに巻きつけた。巻きつけた繊維の方
向はアルミ管の中心軸に対して±75゜であつた。
これを180℃に設定した熱風循環炉中に10分間保
持した後、取り出し室温まで冷却し、アルミ管を
抜き去ることにより、ポリブチレンテレフタレー
ト連続繊維で補強したポリエステルエラストマー
管状成形品が極めて能率よく得られた。また本管
状成形品を適当な幅に輪切りにすることによりポ
リブチレンテレフタレート連続繊維で補強したエ
ンドレスベルトが作製できた。本管状成形品ない
しエンドレスベルトの円周方向の引張強さは670
Kg/cm2であり、極めて優れていた。
実施例 5 試作例4で得られた複合繊維を用いて織組織が
3/3ツイルの織物を製織した後、185℃の加熱
プレスによつて圧縮成形することにより、ポリエ
チレンテレフタレート繊維から成る織物で補強し
たポリエステルエラストマーシートが一挙に得ら
れた。このシートの引張強さは713Kg/cm2であ
り、極めて優れていた。またポリエチレンテレフ
タレート織物はポリエステルエラストマにより完
全に包理されておりシート端部からのポリエチレ
ンテレフタレート繊維の離脱等は全く認められな
かつた。
実施例 6 試作例4で得られた複合繊維を3mmの長さに切
断し、目付量が400g/m2になるように均一に散
布したものを180℃に設立した圧縮成形機により
5分間加熱した後、3Kg/cm2の圧力を加えた状態
で冷却し、ポリエチレンテレフタレートの短繊維
で補強したポリエステルエラストマシートを得
た。本シートの引張強さは305Kg/cm2であり極め
て優れていた。
また本シートを180℃に設定した熱風オーブン
中で3分間加熱後、深さ25mm、底部径70φ、開口
部径80φ、肉厚0.3mmの20℃に保持したカツプ形
状を有するマツチドメタルダイで賦形冷却し、1
分後に成形品を取り出したところ、ポリエチレン
テレフタレート繊維で補強したカツプ型ポリエス
テルエラストマー成形品が極めてハイサイクルで
得られた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 (A)成分が海層を形成するポリエステル弾性体
    および(B)成分が該海層を形成するポリエステル弾
    性体よりも融点または軟化点の高いポリエチレン
    テレフタレートまたはポリブチレンテレフタレー
    トからなる島層の組合せとし、かつ(B)成分の比率
    が5〜70重量%である海島型複合繊維の集合物を
    (A)成分の融点以上、(B)成分の融点以下の温度に加
    熱して(A)成分が弾性体からなる海層に、(B)成分が
    補強体からなる島層となるように両者を緊密に相
    互融着せしめることを特徴とする海島型繊維補強
    弾性体の製造方法。
JP7515182A 1982-05-07 1982-05-07 海島型繊維補強弾性体の製造方法 Granted JPS58197312A (ja)

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Cited By (2)

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