JP2645929B2 - 地下連続壁の接合構造 - Google Patents
地下連続壁の接合構造Info
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- JP2645929B2 JP2645929B2 JP3198431A JP19843191A JP2645929B2 JP 2645929 B2 JP2645929 B2 JP 2645929B2 JP 3198431 A JP3198431 A JP 3198431A JP 19843191 A JP19843191 A JP 19843191A JP 2645929 B2 JP2645929 B2 JP 2645929B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、地下連続壁の水平鉄筋
継手による接合構造に関するものである。
継手による接合構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】地下連続壁は周知のごとく、横長の掘削
孔を地盤に形成してこの掘削孔内に鉄筋カゴを挿入し、
次いで、コンクリートを掘削孔内に打設して鉄筋コンク
リート製のパネルを地中に作製し、このコンクリート製
のパネルを単位エレメントとしてこれを順次接続してい
くものである。そして、従来、地下連続壁を地下階の耐
震壁として利用する場合には、面内力を伝達するための
クロスバー継手工法などにより各パネル間を連結するこ
とになる。
孔を地盤に形成してこの掘削孔内に鉄筋カゴを挿入し、
次いで、コンクリートを掘削孔内に打設して鉄筋コンク
リート製のパネルを地中に作製し、このコンクリート製
のパネルを単位エレメントとしてこれを順次接続してい
くものである。そして、従来、地下連続壁を地下階の耐
震壁として利用する場合には、面内力を伝達するための
クロスバー継手工法などにより各パネル間を連結するこ
とになる。
【0003】さらに継手工法としては面内および面外力
を伝達できる壁間継手工法として、水平筋重ね継手工法
が採用されることがある。この工法を図2、図3に示す
と、先行エレメント1は後端部に鉄板型枠としての仕切
板3を組み込んだ鉄筋カゴ4の該仕切板3から先に鉄筋
継手5を突出させている。この鉄筋継手5も鉄筋カゴ4
と同様に水平筋5aと縦筋5bの組合わせで構成する。
先行エレメント1側で打設するコンクリートはこの仕切
板3で止められる。後行エレメント2は先端部に鉄筋継
手8を設けた鉄筋カゴ9を配設する。この鉄筋継手8は
前記鉄筋継手5内に入り込むような巾狭のもので、鉄筋
継手5と同じく水平筋8aと縦筋8bの組合わせで構成
するが、水平筋8aを曲成してその相互間隔を狭めるよ
うに構成している。
を伝達できる壁間継手工法として、水平筋重ね継手工法
が採用されることがある。この工法を図2、図3に示す
と、先行エレメント1は後端部に鉄板型枠としての仕切
板3を組み込んだ鉄筋カゴ4の該仕切板3から先に鉄筋
継手5を突出させている。この鉄筋継手5も鉄筋カゴ4
と同様に水平筋5aと縦筋5bの組合わせで構成する。
先行エレメント1側で打設するコンクリートはこの仕切
板3で止められる。後行エレメント2は先端部に鉄筋継
手8を設けた鉄筋カゴ9を配設する。この鉄筋継手8は
前記鉄筋継手5内に入り込むような巾狭のもので、鉄筋
継手5と同じく水平筋8aと縦筋8bの組合わせで構成
するが、水平筋8aを曲成してその相互間隔を狭めるよ
うに構成している。
【0004】先行エレメント1のコンクリート6を打設
した後で、後行エレメント2の鉄筋カゴ4を掘削孔10
内に配設し、図示は省略するが後行エレメント2のコン
クリートを打設すれば、ラップする鉄筋継手5と鉄筋継
手8で接合がなされる。
した後で、後行エレメント2の鉄筋カゴ4を掘削孔10
内に配設し、図示は省略するが後行エレメント2のコン
クリートを打設すれば、ラップする鉄筋継手5と鉄筋継
手8で接合がなされる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記図2、図3に示す
従来の継手接合構造は、鉄筋継手相互の接合としては接
合鉄筋である水平筋5a,8aを間隔を存してラップさ
せているだけなので、面外の曲げ応力βを受けると引っ
張り側のこれらの水平筋が外側に弾け、図2のαに示す
ように後行エレメント2側のコンクリートにひび割れが
発生して耐力が低下してしまうおそれがある。
従来の継手接合構造は、鉄筋継手相互の接合としては接
合鉄筋である水平筋5a,8aを間隔を存してラップさ
せているだけなので、面外の曲げ応力βを受けると引っ
張り側のこれらの水平筋が外側に弾け、図2のαに示す
ように後行エレメント2側のコンクリートにひび割れが
発生して耐力が低下してしまうおそれがある。
【0006】このような水平筋5a,8aによる割裂破
壊は極めて脆弱的であり、水平筋量を増やしても割裂破
壊を防げない。また、割裂破壊耐力は水平筋の重ね長さ
と正の相関関係にあり、かつ先行パネル側水平筋と後行
パネル側水平筋が鉛直方向に離れている場合でも、割裂
破壊耐力が多少高くなる程度で、割裂破壊は生じる。
壊は極めて脆弱的であり、水平筋量を増やしても割裂破
壊を防げない。また、割裂破壊耐力は水平筋の重ね長さ
と正の相関関係にあり、かつ先行パネル側水平筋と後行
パネル側水平筋が鉛直方向に離れている場合でも、割裂
破壊耐力が多少高くなる程度で、割裂破壊は生じる。
【0007】本発明の目的は前記従来例の不都合を解消
し、コンクリートの充填性を良好にするとともに、先行
エレメント側の鉄筋継手と後行エレメント側の補強鉄筋
の連続性を向上することができ、また、掘削溝の溝幅が
狭いものですみ、しかも割裂抵抗力を向上させるための
設計変更が容易に行えて、しかも、鉄筋継手先端部の幅
止め効果を向上させて外側に弾けることを防止でき、か
つ、コンクリートへの付着力が増し、また、接合部の耐
力が向上する地下連続壁の接合構造を提供することにあ
る。
し、コンクリートの充填性を良好にするとともに、先行
エレメント側の鉄筋継手と後行エレメント側の補強鉄筋
の連続性を向上することができ、また、掘削溝の溝幅が
狭いものですみ、しかも割裂抵抗力を向上させるための
設計変更が容易に行えて、しかも、鉄筋継手先端部の幅
止め効果を向上させて外側に弾けることを防止でき、か
つ、コンクリートへの付着力が増し、また、接合部の耐
力が向上する地下連続壁の接合構造を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は前記目的を達成
するため、先行エレメントの鉄筋カゴ端の鉄筋継手の間
に、後行エレメントの鉄筋カゴ端の鉄筋継手を重ね継手
で配設する地下連続壁の接合構造において、後行エレメ
ントの鉄筋継手に該鉄筋継手の水平筋に直角なコ字形の
補強鉄筋をタラップ状に設け、この補強鉄筋端の直角の
曲がり部分を先行エレメントの鉄筋継手の水平筋の外側
に位置させ、かつ該曲がり部分先端内側と先行エレメン
トの鉄筋継手の水平筋の先端外側とに上下段のものを連
結するように、厚さが一様に薄く、かつ必要断面強度を
有するような幅からなる縦方向のフラットバーを取付
け、これらフラットバーが相互に向き合うように後行エ
レメント側の補強鉄筋と先行エレメント側の鉄筋継手の
水平筋とを接合して、前記フラットバーを在することに
より補強鉄筋の曲がり部分の先端と先行エレメント側の
鉄筋継手の水平筋の先端との間の空きを小さくし、これ
に対して補強鉄筋の曲がり部分と掘削溝壁面との間の被
りを大きくとるようにしたことを要旨とするものであ
る。
するため、先行エレメントの鉄筋カゴ端の鉄筋継手の間
に、後行エレメントの鉄筋カゴ端の鉄筋継手を重ね継手
で配設する地下連続壁の接合構造において、後行エレメ
ントの鉄筋継手に該鉄筋継手の水平筋に直角なコ字形の
補強鉄筋をタラップ状に設け、この補強鉄筋端の直角の
曲がり部分を先行エレメントの鉄筋継手の水平筋の外側
に位置させ、かつ該曲がり部分先端内側と先行エレメン
トの鉄筋継手の水平筋の先端外側とに上下段のものを連
結するように、厚さが一様に薄く、かつ必要断面強度を
有するような幅からなる縦方向のフラットバーを取付
け、これらフラットバーが相互に向き合うように後行エ
レメント側の補強鉄筋と先行エレメント側の鉄筋継手の
水平筋とを接合して、前記フラットバーを在することに
より補強鉄筋の曲がり部分の先端と先行エレメント側の
鉄筋継手の水平筋の先端との間の空きを小さくし、これ
に対して補強鉄筋の曲がり部分と掘削溝壁面との間の被
りを大きくとるようにしたことを要旨とするものであ
る。
【0009】
【作用】請求項1記載の本発明によれば、コ字形の補強
鉄筋は後行エレメントの鉄筋継手にタラップ状に上下段
に配設されるものであり、その端の直角の曲がり部分は
先行エレメントの鉄筋継手の水平筋の外側に位置するの
で、幅止め筋として作用する。この補強鉄筋により、割
裂破壊耐力の増大が期待できるものであり、継手部に面
外の曲げ応力を受けても急激なひび割れの進展を防ぐこ
とができる。
鉄筋は後行エレメントの鉄筋継手にタラップ状に上下段
に配設されるものであり、その端の直角の曲がり部分は
先行エレメントの鉄筋継手の水平筋の外側に位置するの
で、幅止め筋として作用する。この補強鉄筋により、割
裂破壊耐力の増大が期待できるものであり、継手部に面
外の曲げ応力を受けても急激なひび割れの進展を防ぐこ
とができる。
【0010】そして、後行エレメント側の鉄筋かごの建
込み時に、補強鉄筋の曲がり部分と先行エレメント側の
鉄筋継手となる水平筋とは上下段に間隔を存して多数本
の鉄筋がばらけているのがそれぞれ先端にフラットバー
を設けることで、纏められるので取扱易いものとなって
作業効率を向上させることができる。また、このフラッ
トバーは補強鉄筋の曲がり部分先端の内側と先行エレメ
ントの鉄筋継手の水平筋の先端の外側とに取付けている
ので、後行エレメント側に補強鉄筋を有する鉄筋カゴを
建込んだときに、補強鉄筋のフラットバーと先行エレメ
ント側のフラットバーとが相互に向かい合うので、補強
鉄筋のフラットバーの上端から先行エレメントの鉄筋継
手の水平筋までの距離及び先行エレメント側のフラット
バーの上端から補強鉄筋の曲がり部分までの距離がこの
フラットバーを有することにより小さくなり、このよう
に空きを小さくすることで、先行エレメントの鉄筋継手
の水平筋と補強鉄筋の曲がり部分との連続性を向上する
ことができる。また、重ね継手の一部分はフラットバー
が在することにより空きが小さくなってしまうが、その
他のフラットバーがない部分は空隙を大きくとることが
できるので、コンクリートの充填性が良好となる。この
ようにすることで、割裂破壊耐力の増大や継手部の面外
曲げ応力を受けることによる急激なひび割れの進展の防
止をするという効果をより一層向上させることができ
る。また、連壁の耐久性の問題から外側の鉄筋から掘削
溝壁までの距離をある程度以上確保しなければならない
が、補強鉄筋の曲がり部分の外側には何もないので、補
強鉄筋の曲がり部分と掘削溝壁面との間の被りを大きく
とることができ、かなり幅狭な掘削溝で済ませることが
できる。
込み時に、補強鉄筋の曲がり部分と先行エレメント側の
鉄筋継手となる水平筋とは上下段に間隔を存して多数本
の鉄筋がばらけているのがそれぞれ先端にフラットバー
を設けることで、纏められるので取扱易いものとなって
作業効率を向上させることができる。また、このフラッ
トバーは補強鉄筋の曲がり部分先端の内側と先行エレメ
ントの鉄筋継手の水平筋の先端の外側とに取付けている
ので、後行エレメント側に補強鉄筋を有する鉄筋カゴを
建込んだときに、補強鉄筋のフラットバーと先行エレメ
ント側のフラットバーとが相互に向かい合うので、補強
鉄筋のフラットバーの上端から先行エレメントの鉄筋継
手の水平筋までの距離及び先行エレメント側のフラット
バーの上端から補強鉄筋の曲がり部分までの距離がこの
フラットバーを有することにより小さくなり、このよう
に空きを小さくすることで、先行エレメントの鉄筋継手
の水平筋と補強鉄筋の曲がり部分との連続性を向上する
ことができる。また、重ね継手の一部分はフラットバー
が在することにより空きが小さくなってしまうが、その
他のフラットバーがない部分は空隙を大きくとることが
できるので、コンクリートの充填性が良好となる。この
ようにすることで、割裂破壊耐力の増大や継手部の面外
曲げ応力を受けることによる急激なひび割れの進展の防
止をするという効果をより一層向上させることができ
る。また、連壁の耐久性の問題から外側の鉄筋から掘削
溝壁までの距離をある程度以上確保しなければならない
が、補強鉄筋の曲がり部分の外側には何もないので、補
強鉄筋の曲がり部分と掘削溝壁面との間の被りを大きく
とることができ、かなり幅狭な掘削溝で済ませることが
できる。
【0011】また、割裂抵抗力を向上させるためにフラ
ットバーの横断面の面積を大きくしようとする場合に
は、幅を必要断面強度が得られる長さのものにすれば、
厚さは一様に薄いままのものですむので、前記空きや被
りの距離を変更することなく、設計変更なしに容易に横
断面面積を大断面にすることができる。
ットバーの横断面の面積を大きくしようとする場合に
は、幅を必要断面強度が得られる長さのものにすれば、
厚さは一様に薄いままのものですむので、前記空きや被
りの距離を変更することなく、設計変更なしに容易に横
断面面積を大断面にすることができる。
【0012】
【実施例】以下、図面について本発明の実施例を詳細に
説明する。図1は本発明の地下連続壁の接合工法の1実
施例を示す横断平面図で、前記従来例を示す図2,図3
と同一構成要素には同一参照符号を付したものである。
説明する。図1は本発明の地下連続壁の接合工法の1実
施例を示す横断平面図で、前記従来例を示す図2,図3
と同一構成要素には同一参照符号を付したものである。
【0013】前記従来例と同じく、先行エレメント1は
後端部に鉄板型枠としての仕切板3を組み込んだ鉄筋カ
ゴ4の該仕切板3から先に水平筋5aと縦筋5bの組合
わせで構成した鉄筋継手5を突出させている。
後端部に鉄板型枠としての仕切板3を組み込んだ鉄筋カ
ゴ4の該仕切板3から先に水平筋5aと縦筋5bの組合
わせで構成した鉄筋継手5を突出させている。
【0014】また、後行エレメント2は先端部に鉄筋継
手8を設けた鉄筋カゴ9を配設する。この鉄筋継手8は
前記鉄筋継手5内に入り込むような巾狭のもので、鉄筋
継手5と同じく水平筋8aと縦筋8bの組合わせで構成
するが、水平筋8aを曲成してその相互間隔を狭めるよ
うに構成した。
手8を設けた鉄筋カゴ9を配設する。この鉄筋継手8は
前記鉄筋継手5内に入り込むような巾狭のもので、鉄筋
継手5と同じく水平筋8aと縦筋8bの組合わせで構成
するが、水平筋8aを曲成してその相互間隔を狭めるよ
うに構成した。
【0015】以上は従来の継手構造と同じであるが、本
発明はさらに後行エレメント2の鉄筋継手8に該鉄筋継
手8の水平筋8aに直角なコ字形の補強鉄筋11を設け
た。図示は省略するがこの補強鉄筋11は鉄筋継手8に
組込まれ、タラップ状に上下段に並ぶものとなる。
発明はさらに後行エレメント2の鉄筋継手8に該鉄筋継
手8の水平筋8aに直角なコ字形の補強鉄筋11を設け
た。図示は省略するがこの補強鉄筋11は鉄筋継手8に
組込まれ、タラップ状に上下段に並ぶものとなる。
【0016】さらに、前記補強鉄筋11の大きさは端の
直角の曲がり部分11aが先行エレメント1の鉄筋継手
5の水平筋5aの外側に位置するものとする。
直角の曲がり部分11aが先行エレメント1の鉄筋継手
5の水平筋5aの外側に位置するものとする。
【0017】このようにして、補強鉄筋11は幅止め筋
として作用するもので、この補強鉄筋により、割裂破壊
耐力の増大が期待できる。特に、曲がり部分11aは割
裂の発生を遅らせるのに効果があり、補強鉄筋11の水
平筋8aと直交する本体部分は幅止め筋として先行エレ
メント1の水平筋5aの先端部を拘束して重ね鉄筋間の
割裂の進行を押さえる役割をなす。
として作用するもので、この補強鉄筋により、割裂破壊
耐力の増大が期待できる。特に、曲がり部分11aは割
裂の発生を遅らせるのに効果があり、補強鉄筋11の水
平筋8aと直交する本体部分は幅止め筋として先行エレ
メント1の水平筋5aの先端部を拘束して重ね鉄筋間の
割裂の進行を押さえる役割をなす。
【0018】本実施例では、補強鉄筋11の前記曲がり
部分11aの先端の内側と、先行エレメント1の鉄筋継
手5の水平筋5aの先端の外側とに平鋼によるフラット
バー12を取付けた。このフラットバー12は割裂抵抗
力を向上させるために横断面の面積を大きくしようとす
る場合には、幅を必要断面強度が得られる長さのものに
すれば、厚さは一様に薄いままのもので済ませることが
できるものである。そして、このフラットバー12は補
強鉄筋11同士および水平筋5a同士の上下段のものを
連結するように縦方向に配設する。さらに、後行エレメ
ント2側の鉄筋継手8の水平筋8aの先端部にもこのフ
ラットバー12を設けてもよい。
部分11aの先端の内側と、先行エレメント1の鉄筋継
手5の水平筋5aの先端の外側とに平鋼によるフラット
バー12を取付けた。このフラットバー12は割裂抵抗
力を向上させるために横断面の面積を大きくしようとす
る場合には、幅を必要断面強度が得られる長さのものに
すれば、厚さは一様に薄いままのもので済ませることが
できるものである。そして、このフラットバー12は補
強鉄筋11同士および水平筋5a同士の上下段のものを
連結するように縦方向に配設する。さらに、後行エレメ
ント2側の鉄筋継手8の水平筋8aの先端部にもこのフ
ラットバー12を設けてもよい。
【0019】これらフラットバー12,12が相互に向
き合うように後行エレメント2側の補強鉄筋11と先行
エレメント1側の鉄筋継手5の水平筋5aとを接合し
て、補強鉄筋11の上端からフラットバー12と先行エ
レメント1側の鉄筋継手5の水平筋5aまでの距離及び
先行エレメント1側の鉄筋継手5の水平筋5aのフラッ
トバー12の上端から補強鉄筋11の曲がり部分11a
までの距離がこのフラットバー12を在することにより
小さくなり、このように先行エレメント1側の鉄筋継手
5の水平筋5aと補強鉄筋11の曲がり部分11aとの
間の空きを小さくすることで、先行エレメント1側の鉄
筋継手5の水平筋5aと補強鉄筋11の曲がり部分11
aとの連続性を向上することができる。また、重ね継手
の一部分はフラットバーが在することにより空きが小さ
くなってしまうが、その他のフラットバーがない部分は
空隙を大きくとることができるので、コンクリートの充
填性が良好となる。このようにすることで、割裂破壊耐
力の増大や継手部の面外曲げ応力を受けることによる急
激なひび割れの進展の防止をするという効果をより一層
向上させることができる。
き合うように後行エレメント2側の補強鉄筋11と先行
エレメント1側の鉄筋継手5の水平筋5aとを接合し
て、補強鉄筋11の上端からフラットバー12と先行エ
レメント1側の鉄筋継手5の水平筋5aまでの距離及び
先行エレメント1側の鉄筋継手5の水平筋5aのフラッ
トバー12の上端から補強鉄筋11の曲がり部分11a
までの距離がこのフラットバー12を在することにより
小さくなり、このように先行エレメント1側の鉄筋継手
5の水平筋5aと補強鉄筋11の曲がり部分11aとの
間の空きを小さくすることで、先行エレメント1側の鉄
筋継手5の水平筋5aと補強鉄筋11の曲がり部分11
aとの連続性を向上することができる。また、重ね継手
の一部分はフラットバーが在することにより空きが小さ
くなってしまうが、その他のフラットバーがない部分は
空隙を大きくとることができるので、コンクリートの充
填性が良好となる。このようにすることで、割裂破壊耐
力の増大や継手部の面外曲げ応力を受けることによる急
激なひび割れの進展の防止をするという効果をより一層
向上させることができる。
【0020】また、連壁の耐久性の問題から建込んだ鉄
筋の外側のものから掘削孔10までの距離をある程度以
上確保しなければならないが、補強鉄筋11の曲がり部
分11aに取付けるフラットバー12は内側に向いてい
るので、その外側には何もないので、補強鉄筋11の曲
がり部分11aと掘削孔10の壁面との間の被りを大き
くとることができ、掘削孔10はかなり幅狭なもので済
ませることができる。
筋の外側のものから掘削孔10までの距離をある程度以
上確保しなければならないが、補強鉄筋11の曲がり部
分11aに取付けるフラットバー12は内側に向いてい
るので、その外側には何もないので、補強鉄筋11の曲
がり部分11aと掘削孔10の壁面との間の被りを大き
くとることができ、掘削孔10はかなり幅狭なもので済
ませることができる。
【0021】さらに、割裂抵抗力を向上させるためにフ
ラットバー12の横断面の面積を大きくしようとする場
合には、幅を必要断面強度が得られる長さのものにすれ
ば、厚さは一様に薄いままのものですむので、前記空き
や被りの距離を変更することなく、設計変更なしに容易
にフラットバー12の横断面面積を大断面にすることが
できる。
ラットバー12の横断面の面積を大きくしようとする場
合には、幅を必要断面強度が得られる長さのものにすれ
ば、厚さは一様に薄いままのものですむので、前記空き
や被りの距離を変更することなく、設計変更なしに容易
にフラットバー12の横断面面積を大断面にすることが
できる。
【0022】
【発明の効果】以上述べたように本発明の地下連続壁の
接合構造は、先行エレメントの鉄筋カゴ端の鉄筋継手の
間に、後行エレメントの鉄筋カゴ端の鉄筋継手を重ね継
手で配設する地下連続壁の接合構造において、鉄筋継手
先端部の幅止め効果を上げて外側に弾けることを防止で
き、かつ、コンクリートへの付着力が増し、また、接合
部の耐力が向上するものである。
接合構造は、先行エレメントの鉄筋カゴ端の鉄筋継手の
間に、後行エレメントの鉄筋カゴ端の鉄筋継手を重ね継
手で配設する地下連続壁の接合構造において、鉄筋継手
先端部の幅止め効果を上げて外側に弾けることを防止で
き、かつ、コンクリートへの付着力が増し、また、接合
部の耐力が向上するものである。
【図1】本発明の地下連続壁の接合構造の1実施例を示
す横断平面図である。
す横断平面図である。
【図2】従来例を示す横断平面図である。
【図3】従来例を示す縦断側面図である。
1…先行エレメント 2…後行エレメント 3…鉄板型枠 4…鉄筋カゴ 5…鉄筋継手 5a…水平筋 5b…縦筋 6…コンクリート 8…鉄筋継手 8a…水平筋 8b…縦筋 9…鉄筋カゴ 10…掘削孔 11…補強鉄筋 11a…曲がり部分 12…フラットバ
ー 13…バー
ー 13…バー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 宮田 章 東京都調布市飛田給二丁目19番1号 鹿 島建設株式会社技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭59−145825(JP,A) 特公 昭63−11486(JP,B2)
Claims (1)
- 【請求項1】 先行エレメントの鉄筋カゴ端の鉄筋継手
の間に、後行エレメントの鉄筋カゴ端の鉄筋継手を重ね
継手で配設する地下連続壁の接合構造において、後行エ
レメントの鉄筋継手に該鉄筋継手の水平筋に直角なコ字
形の補強鉄筋をタラップ状に設け、この補強鉄筋端の直
角の曲がり部分を先行エレメントの鉄筋継手の水平筋の
外側に位置させ、かつ該曲がり部分先端内側と先行エレ
メントの鉄筋継手の水平筋の先端外側とに上下段のもの
を連結するように、厚さが一様に薄く、かつ必要断面強
度を有するような幅からなる縦方向のフラットバーを取
付け、これらフラットバーが相互に向き合うように後行
エレメント側の補強鉄筋と先行エレメント側の鉄筋継手
の水平筋とを接合して、前記フラットバーを在すること
により補強鉄筋の曲がり部分の先端と先行エレメント側
の鉄筋継手の水平筋の先端との間の空きを小さくし、こ
れに対して補強鉄筋の曲がり部分と掘削溝壁面との間の
被りを大きくとるようにしたことを特徴とする地下連続
壁の接合構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3198431A JP2645929B2 (ja) | 1991-07-12 | 1991-07-12 | 地下連続壁の接合構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3198431A JP2645929B2 (ja) | 1991-07-12 | 1991-07-12 | 地下連続壁の接合構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0517935A JPH0517935A (ja) | 1993-01-26 |
JP2645929B2 true JP2645929B2 (ja) | 1997-08-25 |
Family
ID=16390977
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3198431A Expired - Lifetime JP2645929B2 (ja) | 1991-07-12 | 1991-07-12 | 地下連続壁の接合構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2645929B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59145825A (ja) * | 1983-02-10 | 1984-08-21 | Ohbayashigumi Ltd | 地中連続壁の鉛直継手部の補強方法 |
DE3618951A1 (de) * | 1986-06-05 | 1987-12-10 | Audi Ag | Front- oder hecktraverse einer kraftfahrzeug-karosserie |
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1991
- 1991-07-12 JP JP3198431A patent/JP2645929B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JPH0517935A (ja) | 1993-01-26 |
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