JP2645281B2 - エンジンのバルブ駆動装置 - Google Patents
エンジンのバルブ駆動装置Info
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- JP2645281B2 JP2645281B2 JP31102387A JP31102387A JP2645281B2 JP 2645281 B2 JP2645281 B2 JP 2645281B2 JP 31102387 A JP31102387 A JP 31102387A JP 31102387 A JP31102387 A JP 31102387A JP 2645281 B2 JP2645281 B2 JP 2645281B2
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- Japan
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- speed
- low
- cam
- rocker arm
- rocker
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- Valve-Gear Or Valve Arrangements (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、バルブ開閉タイミングおよびバルブリフト
量を、エンジンの運転状態に応じて切換えうるバルブ駆
動装置に関する。
量を、エンジンの運転状態に応じて切換えうるバルブ駆
動装置に関する。
(従来技術) エンジンのバルブ開角度およびバルブリフト量の双方
を、低速運転時には小さく、高速運転時には大きくなる
ように切換えることによって、低速運転時および高速運
転時の双方において出力を向上させるようにしたバルブ
駆動装置が例えば実開昭61−58605号公報に開示されて
いる。この種のバルブ駆動装置では、1本のカムシャフ
トに低速用カムと高速用カムとを並設し、かつ上記低速
用カムとバルブとの双方に係合する主ロッカーアーム
と、上記高速用カムのみに係合する副ロッカーアームと
を互いに隣接させて1本のロッカーシャフトに揺動自在
に配設するとともに、油圧により上記ロッカーシャフト
の軸線方向に移動しうるピンの係脱によって上記主、副
ロッカーアームを連動状態または非連動状態に択一的に
切換えうる切換機構を上記主、副ロッカーアーム間に配
設し、エンジンの高速運転時には、上記主、副ロッカー
アームをピンで結合して連動状態にすることにより上記
バルブを上記高速用カムによって駆動し、エンジンの低
速運転時には、上記ピンによる結合を解除して上記主、
副ロッカーアームを非連動状態にすることにより上記バ
ルブを上記低速用カムによって駆動するようにしてい
る。
を、低速運転時には小さく、高速運転時には大きくなる
ように切換えることによって、低速運転時および高速運
転時の双方において出力を向上させるようにしたバルブ
駆動装置が例えば実開昭61−58605号公報に開示されて
いる。この種のバルブ駆動装置では、1本のカムシャフ
トに低速用カムと高速用カムとを並設し、かつ上記低速
用カムとバルブとの双方に係合する主ロッカーアーム
と、上記高速用カムのみに係合する副ロッカーアームと
を互いに隣接させて1本のロッカーシャフトに揺動自在
に配設するとともに、油圧により上記ロッカーシャフト
の軸線方向に移動しうるピンの係脱によって上記主、副
ロッカーアームを連動状態または非連動状態に択一的に
切換えうる切換機構を上記主、副ロッカーアーム間に配
設し、エンジンの高速運転時には、上記主、副ロッカー
アームをピンで結合して連動状態にすることにより上記
バルブを上記高速用カムによって駆動し、エンジンの低
速運転時には、上記ピンによる結合を解除して上記主、
副ロッカーアームを非連動状態にすることにより上記バ
ルブを上記低速用カムによって駆動するようにしてい
る。
ところで、上述のような切換機構を有するバルブ駆動
装置においては、主、副ロッカーアームの双方に設けら
れたピン挿通孔とピンとの間に所定のクリアランスを設
け、これによりピンの係脱が平滑に行なわれるようにし
ている。
装置においては、主、副ロッカーアームの双方に設けら
れたピン挿通孔とピンとの間に所定のクリアランスを設
け、これによりピンの係脱が平滑に行なわれるようにし
ている。
しかしながら、このクリアランスは、ロッカーシャフ
ト軸線とピンの軸線との間の距離に対するロッカーシャ
フト軸線とカムフォロワー当接面との距離のレバー比に
よって拡大されるため、上記主、副ロッカーアームをピ
ンで結合して連動状態とした場合、これら2つのロッカ
ーアーム間に回転方向の僅かな遊びを生じる。したがっ
て、主、副ロッカーアームを連動状態として、高速用カ
ムによりバルブを駆動する場合、副ロッカーアームが低
速用カムよりもリフト量の大きい高速用カムに係合して
いるので、高速用カムのクローズ側のランプ部では、低
速用カムから浮上っていた主ロッカーアームが、低速用
カムに着地する際に上記遊びの存在に起因して主ロッカ
ーアームが低速用カムの周面に激しく当接して、着地打
音を発生するという問題があった。
ト軸線とピンの軸線との間の距離に対するロッカーシャ
フト軸線とカムフォロワー当接面との距離のレバー比に
よって拡大されるため、上記主、副ロッカーアームをピ
ンで結合して連動状態とした場合、これら2つのロッカ
ーアーム間に回転方向の僅かな遊びを生じる。したがっ
て、主、副ロッカーアームを連動状態として、高速用カ
ムによりバルブを駆動する場合、副ロッカーアームが低
速用カムよりもリフト量の大きい高速用カムに係合して
いるので、高速用カムのクローズ側のランプ部では、低
速用カムから浮上っていた主ロッカーアームが、低速用
カムに着地する際に上記遊びの存在に起因して主ロッカ
ーアームが低速用カムの周面に激しく当接して、着地打
音を発生するという問題があった。
(発明の目的) そこで本発明は、高速運転時における上記ピンとピン
嵌挿孔とのクリアランスにもとづく主ロッカーアームの
着地打音の発生を防止しうるバルブ駆動装置を提供する
ことを目的とする。
嵌挿孔とのクリアランスにもとづく主ロッカーアームの
着地打音の発生を防止しうるバルブ駆動装置を提供する
ことを目的とする。
(発明の構成) 本発明は、上記主、副ロッカーアームをピンの係脱に
より連動状態または非連動状態に切換える切換機構を備
えていて、高速運転時には高速用カムによりバルブを駆
動し、低速運転時には低速用カムによりバルブを駆動す
るように構成されたエンジンのバルブ駆動装置におい
て、高速用カムのバルブクローズ側ランプに対応する低
速用カムの周面に凹部を形成したことを特徴とする。
より連動状態または非連動状態に切換える切換機構を備
えていて、高速運転時には高速用カムによりバルブを駆
動し、低速運転時には低速用カムによりバルブを駆動す
るように構成されたエンジンのバルブ駆動装置におい
て、高速用カムのバルブクローズ側ランプに対応する低
速用カムの周面に凹部を形成したことを特徴とする。
(発明の効果) 上述のような切換機構を備えたバルブ駆動装置では、
主、副ロッカーアームを連動状態として高速用カムによ
りバルブを駆動する場合、主ロッカーアームの低速用カ
ムに対する係合部は、高速用カムのクローズ側のランプ
部に対応する低速用カムの周面位置に着地することにな
るが、本発明ではこの着地位置に凹部が設けられている
ため、ピンとピン嵌挿孔との間のクリアランスにもとづ
く主、副ロッカーアーム間の遊びを上記凹部で吸収する
ことができ、これによって着地打音の発生を防止するこ
とができる。
主、副ロッカーアームを連動状態として高速用カムによ
りバルブを駆動する場合、主ロッカーアームの低速用カ
ムに対する係合部は、高速用カムのクローズ側のランプ
部に対応する低速用カムの周面位置に着地することにな
るが、本発明ではこの着地位置に凹部が設けられている
ため、ピンとピン嵌挿孔との間のクリアランスにもとづ
く主、副ロッカーアーム間の遊びを上記凹部で吸収する
ことができ、これによって着地打音の発生を防止するこ
とができる。
(実 施 例) 以下、図面を参照して本発明の実施例について詳細に
説明する。
説明する。
第1図は1つのシリンダに対し2本の吸気バルブと1
本の排気バルブを有する3弁型多気筒エンジンのバルブ
駆動装置を示す縦断面図、第2図はその1気筒分の構成
を示す平面図である。
本の排気バルブを有する3弁型多気筒エンジンのバルブ
駆動装置を示す縦断面図、第2図はその1気筒分の構成
を示す平面図である。
第1図において、シリンダヘッド1には燃焼室2に連
通する吸気ポート3と排気ポート4とが設けられてお
り、吸気ポート3と燃焼室2との連通部は2本の吸気弁
5a、5b(5aのみ図示)により開閉され、また排気ポート
4と燃焼室2との連通部は1本の排気弁6により開閉さ
れるようになっている。
通する吸気ポート3と排気ポート4とが設けられてお
り、吸気ポート3と燃焼室2との連通部は2本の吸気弁
5a、5b(5aのみ図示)により開閉され、また排気ポート
4と燃焼室2との連通部は1本の排気弁6により開閉さ
れるようになっている。
上記吸気弁5a、5bおよび排気弁6はそれぞれガイドス
リーブ7内に摺動自在に保持され、かつバルブスプリン
グ8により燃焼室2との連通部を閉塞する方向に付勢さ
れている。
リーブ7内に摺動自在に保持され、かつバルブスプリン
グ8により燃焼室2との連通部を閉塞する方向に付勢さ
れている。
シリンダ列方向に延びる1本のカムシャフト10がシリ
ンダヘッド1に回動自在に枢支されており、このカムシ
ャフト10には、第2図に示すように、低速用吸気カム11
a、高速用吸気カム12、排気カム13および低速用吸気カ
ム11bがこの順序で一体に形成されている。14は吸気側
のロッカーシャフト、15は排気側のロッカーシャフト
で、それぞれカムシャフト10と平行に延びてシリンダヘ
ッド1に固定されている。吸気側のロッカーシャフト14
には、一方の低速用吸気カム11aに当接するローラ16aを
一端に備えた主ロッカーアーム17aと、高速用吸気カム1
2に当接するスリッパ18を一端に備えた副ロッカーアー
ム20と、他方の低速用吸気カム11bに当接するローラ16b
を一端に備えた主ロッカーアーム17bとが揺動自在に配
設され、また排気側のロッカーシャフト15には、排気カ
ム13に当接するローラ21を備えたロッカーアーム22が配
設されている。ロッカーシャフト14、15は中空に形成さ
れていて、それぞれ内部に油圧源に連通する油路23、24
を備えている。
ンダヘッド1に回動自在に枢支されており、このカムシ
ャフト10には、第2図に示すように、低速用吸気カム11
a、高速用吸気カム12、排気カム13および低速用吸気カ
ム11bがこの順序で一体に形成されている。14は吸気側
のロッカーシャフト、15は排気側のロッカーシャフト
で、それぞれカムシャフト10と平行に延びてシリンダヘ
ッド1に固定されている。吸気側のロッカーシャフト14
には、一方の低速用吸気カム11aに当接するローラ16aを
一端に備えた主ロッカーアーム17aと、高速用吸気カム1
2に当接するスリッパ18を一端に備えた副ロッカーアー
ム20と、他方の低速用吸気カム11bに当接するローラ16b
を一端に備えた主ロッカーアーム17bとが揺動自在に配
設され、また排気側のロッカーシャフト15には、排気カ
ム13に当接するローラ21を備えたロッカーアーム22が配
設されている。ロッカーシャフト14、15は中空に形成さ
れていて、それぞれ内部に油圧源に連通する油路23、24
を備えている。
低速用吸気カム11b、11bにそれぞれ当接するローラ16
a、16bを一端に備えた主ロッカーアーム17a、17bの他端
には、それぞれラッシュアジャスタ25が取付けられ、こ
れら主ロッカーアーム17a、17bは、上記ラッシュアジャ
スタ25を介して吸気バルブ5a、5bの上端部にそれぞれ係
合している。上記ラッシュアジャスタ25にはロッカーシ
ャフト14内の油路23から主ロッカーアーム17a、17b内の
油路19を介して給油される。
a、16bを一端に備えた主ロッカーアーム17a、17bの他端
には、それぞれラッシュアジャスタ25が取付けられ、こ
れら主ロッカーアーム17a、17bは、上記ラッシュアジャ
スタ25を介して吸気バルブ5a、5bの上端部にそれぞれ係
合している。上記ラッシュアジャスタ25にはロッカーシ
ャフト14内の油路23から主ロッカーアーム17a、17b内の
油路19を介して給油される。
副ロッカーアーム20は、第3図に示すように、高速用
吸気カム12に係合するスリッパ18を一端に備えているの
みで吸気バルブ5a、5bに係合する部分を備えておらず、
かつ排気側のロッカーシャフト15に固定された部材26と
副ロッカーアーム20に形成された突片27との間に懸装さ
れたコイルスプリング28によって、スリッパ18が高速用
吸気カム12の周面に押しつけられる方向(第1図、第3
図の反時計方向)に常時付勢されており、高速用吸気カ
ム12の回動に伴って揺動するようになっている。
吸気カム12に係合するスリッパ18を一端に備えているの
みで吸気バルブ5a、5bに係合する部分を備えておらず、
かつ排気側のロッカーシャフト15に固定された部材26と
副ロッカーアーム20に形成された突片27との間に懸装さ
れたコイルスプリング28によって、スリッパ18が高速用
吸気カム12の周面に押しつけられる方向(第1図、第3
図の反時計方向)に常時付勢されており、高速用吸気カ
ム12の回動に伴って揺動するようになっている。
排気カム13に当接するローラ21を一端に備えたロッカ
ーアーム22の他端にもラッシュアジャスタ25が設けら
れ、ロッカーアーム22は上記ラッシュアジャスタ25を介
して排気バルブ6の上端部に係合している。このラッシ
ュアジャスタ25に対してはロッカーシャフト15内の油路
24から給油される。
ーアーム22の他端にもラッシュアジャスタ25が設けら
れ、ロッカーアーム22は上記ラッシュアジャスタ25を介
して排気バルブ6の上端部に係合している。このラッシ
ュアジャスタ25に対してはロッカーシャフト15内の油路
24から給油される。
一方、第2図から明らかなように、吸気側ロッカーシ
ャフト14には、高速用吸気カム12に係合する副ロッカー
アーム20と、この副ロッカーアーム20の両側において低
速用吸気カム11a、11bにそれぞれ係合する主ロッカーア
ーム17a、17bとが配設されているが、一方の主ロッカー
アーム17aと副ロッカーアーム20との間には、これら両
ロッカーアーム17aと20とを連動状態または非連動状態
に択一的に切換える切換機構を構成するピン結合機構30
aが配設され、また、主ロッカーアーム17bと副ロッカー
アーム20との間にも、これら両ロッカーアーム17bと20
とを連動状態または非連動状態に択一的にかつ上記ピン
結合機構30aと連動して切換える切換機構を構成するピ
ン結合機構30bが配設されている。
ャフト14には、高速用吸気カム12に係合する副ロッカー
アーム20と、この副ロッカーアーム20の両側において低
速用吸気カム11a、11bにそれぞれ係合する主ロッカーア
ーム17a、17bとが配設されているが、一方の主ロッカー
アーム17aと副ロッカーアーム20との間には、これら両
ロッカーアーム17aと20とを連動状態または非連動状態
に択一的に切換える切換機構を構成するピン結合機構30
aが配設され、また、主ロッカーアーム17bと副ロッカー
アーム20との間にも、これら両ロッカーアーム17bと20
とを連動状態または非連動状態に択一的にかつ上記ピン
結合機構30aと連動して切換える切換機構を構成するピ
ン結合機構30bが配設されている。
上記ピン結合機構30a、30bは、ロッカーシャフト14の
軸線方向に串型に配設され、それぞれ油圧によって作動
されてロッカーシャフト14の軸線方向に摺動するピン31
を備えている。このピン31、31を収容するために、副ロ
ッカーアーム20には、第4図からも明らかなように、そ
の両側面に突出する筒体32がロッカーシャフト14の軸線
方向に延長して一体に形成されている。筒体32の内部に
は中央部分の仕切壁33によって区切られ、かつ主ロッカ
ーアーム17a、17b側にそれぞれ開口する2つのピン嵌挿
孔34、34が串型に形成され、これらピン嵌挿孔34、34内
にピン31、31がピン嵌挿孔34、34との間に所定のクリア
ランスを設けた状態でそれぞれ摺動自在に嵌挿されてい
る。2つのピン嵌挿孔34、34を仕切る仕切壁33には両ピ
ン嵌挿孔34、34を連通する孔35があけられており、ロッ
カーシャフト14内の油路23に連通するように副ロッカー
アーム20内に形成された油路36の一端が上記孔35の位置
に開口している。
軸線方向に串型に配設され、それぞれ油圧によって作動
されてロッカーシャフト14の軸線方向に摺動するピン31
を備えている。このピン31、31を収容するために、副ロ
ッカーアーム20には、第4図からも明らかなように、そ
の両側面に突出する筒体32がロッカーシャフト14の軸線
方向に延長して一体に形成されている。筒体32の内部に
は中央部分の仕切壁33によって区切られ、かつ主ロッカ
ーアーム17a、17b側にそれぞれ開口する2つのピン嵌挿
孔34、34が串型に形成され、これらピン嵌挿孔34、34内
にピン31、31がピン嵌挿孔34、34との間に所定のクリア
ランスを設けた状態でそれぞれ摺動自在に嵌挿されてい
る。2つのピン嵌挿孔34、34を仕切る仕切壁33には両ピ
ン嵌挿孔34、34を連通する孔35があけられており、ロッ
カーシャフト14内の油路23に連通するように副ロッカー
アーム20内に形成された油路36の一端が上記孔35の位置
に開口している。
一方、主ロッカーアーム17a、17bにもそれぞれ筒体38
が一体に形成されており、各筒体38内には、ピン31がそ
れぞれ摺動自在に嵌挿されうるピン嵌挿孔39が、副ロッ
カーアーム20側のピン嵌挿孔34とそれぞれ対向して形成
されている。そして、主、副ロッカーアーム17a、17b、
20が何れもカム11a、11b、12で駆動されない位置にある
とき、ピン嵌挿孔39は、副ロッカーアーム20側のピン嵌
挿孔34と互いに心合した状態でピン嵌挿孔34に連続する
ように形成されている。各ピン嵌挿孔39の底部には、ピ
ン嵌挿孔39に連接してそれより小径のスプリング収容孔
40が同心的に形成され、このスプリング収容孔40の底面
とスプリング受け41との間に縮装されたコイルスプリン
グ42によってピン31が副ロッカーアーム20側に付勢され
ている なお、スプリング収容孔40の底部には、外部に
連通するエヤ抜き孔43が形成されており、ピン31の移動
により生じる空気圧をこの孔43から逃すことによりピン
の作動が妨げられないようになっている。
が一体に形成されており、各筒体38内には、ピン31がそ
れぞれ摺動自在に嵌挿されうるピン嵌挿孔39が、副ロッ
カーアーム20側のピン嵌挿孔34とそれぞれ対向して形成
されている。そして、主、副ロッカーアーム17a、17b、
20が何れもカム11a、11b、12で駆動されない位置にある
とき、ピン嵌挿孔39は、副ロッカーアーム20側のピン嵌
挿孔34と互いに心合した状態でピン嵌挿孔34に連続する
ように形成されている。各ピン嵌挿孔39の底部には、ピ
ン嵌挿孔39に連接してそれより小径のスプリング収容孔
40が同心的に形成され、このスプリング収容孔40の底面
とスプリング受け41との間に縮装されたコイルスプリン
グ42によってピン31が副ロッカーアーム20側に付勢され
ている なお、スプリング収容孔40の底部には、外部に
連通するエヤ抜き孔43が形成されており、ピン31の移動
により生じる空気圧をこの孔43から逃すことによりピン
の作動が妨げられないようになっている。
上述のような構成を有するピン結合機構31a、31bにお
いて、エンジンの低速回転時には、副ロッカーアーム20
のピン嵌挿孔34の底部に油圧が供給されないため、ピン
31はコイルスプリング42によって副ロッカーアーム20の
ピン嵌挿孔34の底部に押しつけられた状態で保持され、
したがって主ロッカーアーム17a、17bは副ロッカーアー
ム20に対して非連動状態にあり、主ロッカーアーム17
a、17bは低速用吸気カム11a、11bによってそれぞれ独立
的に駆動されて揺動し、これにより吸気バルブ5a、5bを
それぞれ駆動するようになっている。
いて、エンジンの低速回転時には、副ロッカーアーム20
のピン嵌挿孔34の底部に油圧が供給されないため、ピン
31はコイルスプリング42によって副ロッカーアーム20の
ピン嵌挿孔34の底部に押しつけられた状態で保持され、
したがって主ロッカーアーム17a、17bは副ロッカーアー
ム20に対して非連動状態にあり、主ロッカーアーム17
a、17bは低速用吸気カム11a、11bによってそれぞれ独立
的に駆動されて揺動し、これにより吸気バルブ5a、5bを
それぞれ駆動するようになっている。
また、エンジンの高速回転時には、副ロッカーアーム
20のピン嵌挿孔34の底部に後述する油圧源から吸気側ロ
ッカーシャフト14内の油路23および副ロッカーアーム20
内の油路36を経由して油圧が供給されるため、ピン31は
コイルスプリング42を圧縮しながら主ロッカーアーム17
a、17b側に移動してその一部がピン嵌挿孔39内に嵌入さ
れ、これにより主ロッカーアーム17a、17bがともに副ロ
ッカーアーム20に連結され、吸気バルブ5a、5bが高速用
吸気カム12により駆動される状態に切換えられる。
20のピン嵌挿孔34の底部に後述する油圧源から吸気側ロ
ッカーシャフト14内の油路23および副ロッカーアーム20
内の油路36を経由して油圧が供給されるため、ピン31は
コイルスプリング42を圧縮しながら主ロッカーアーム17
a、17b側に移動してその一部がピン嵌挿孔39内に嵌入さ
れ、これにより主ロッカーアーム17a、17bがともに副ロ
ッカーアーム20に連結され、吸気バルブ5a、5bが高速用
吸気カム12により駆動される状態に切換えられる。
上述のようなピン31、31の係脱動作は、第1図の下方
に示されているような油圧供給機構45によって実現され
る。すなわち、オイルポンプ46によって送給されるオイ
ルパン47内のオイルは、チェック弁48を経て一旦アキュ
ムレータ49内に貯えられる。アキュムレータ49の油室50
内のオイルはスプリング51によって付勢されたピストン
52によって油路53に供給される。この油路53は、吸気側
ロッカーシャフト14内の油路23に接続される油路54に連
通しており、油路53と54との連通部は、電磁ソレノイド
55で駆動されるピストン56によって開閉されるようにな
っている。そしてエンジンの低速回転時にはピストン56
が第1図の実線に示す位置にあって油路53と54との連通
を遮断するため、ピン嵌挿孔34、34の底部に油圧は供給
されないが、エンジンの高速回転時にはピストン56が第
1図に仮想線で示す位置に移動するため、油路53と54と
が連通し、これによりピン嵌挿孔34、34の底部に油圧が
供給されてピン31、31が主ロッカーアーム17a、17b側に
移動し、主ロッカーアーム17a、17bが副ロッカーアーム
20に連結されて連動状態となる。
に示されているような油圧供給機構45によって実現され
る。すなわち、オイルポンプ46によって送給されるオイ
ルパン47内のオイルは、チェック弁48を経て一旦アキュ
ムレータ49内に貯えられる。アキュムレータ49の油室50
内のオイルはスプリング51によって付勢されたピストン
52によって油路53に供給される。この油路53は、吸気側
ロッカーシャフト14内の油路23に接続される油路54に連
通しており、油路53と54との連通部は、電磁ソレノイド
55で駆動されるピストン56によって開閉されるようにな
っている。そしてエンジンの低速回転時にはピストン56
が第1図の実線に示す位置にあって油路53と54との連通
を遮断するため、ピン嵌挿孔34、34の底部に油圧は供給
されないが、エンジンの高速回転時にはピストン56が第
1図に仮想線で示す位置に移動するため、油路53と54と
が連通し、これによりピン嵌挿孔34、34の底部に油圧が
供給されてピン31、31が主ロッカーアーム17a、17b側に
移動し、主ロッカーアーム17a、17bが副ロッカーアーム
20に連結されて連動状態となる。
なお、前述したように、吸気側ロッカーシャフト14内
の油路23からは主ロッカーアーム17a、17bに設けられた
ラッシュアジャスタ25に対しても給油されるようになっ
ているため、アキュムレータ49の油室50と油路54との間
に細いバイパス通路57が設けられており、エンジンの低
速回転時にピストン53が油路53と54との間の連通が遮断
された場合でも、このバイパス通路57を通じてラッシュ
アジャスタ25への給油が行なわれるようになっている。
さらにこの油圧供給機構45には、リリーフ弁58を備えた
リリーフ通路59が設けられており、油路54における油圧
が所定圧力を超えた場合にはリリーフ弁58が開いてオイ
ルをリリーフ通路59に逃すようになっている。
の油路23からは主ロッカーアーム17a、17bに設けられた
ラッシュアジャスタ25に対しても給油されるようになっ
ているため、アキュムレータ49の油室50と油路54との間
に細いバイパス通路57が設けられており、エンジンの低
速回転時にピストン53が油路53と54との間の連通が遮断
された場合でも、このバイパス通路57を通じてラッシュ
アジャスタ25への給油が行なわれるようになっている。
さらにこの油圧供給機構45には、リリーフ弁58を備えた
リリーフ通路59が設けられており、油路54における油圧
が所定圧力を超えた場合にはリリーフ弁58が開いてオイ
ルをリリーフ通路59に逃すようになっている。
次に第5図は低速用吸気カム11a、11bのカムプロファ
イルと高速用吸気カム12のカムプロファイルとを示す図
で、低速用吸気カム11a、11bに関しては、角度θ1の間
がバルブリフト領域である。そしてカム11a、11bの回転
方向を時計方向にするとき、低速用吸気カム11a、11bに
は、そのバルブリフト領域から僅かに外れた部分の周面
に凹部60が形成されている。
イルと高速用吸気カム12のカムプロファイルとを示す図
で、低速用吸気カム11a、11bに関しては、角度θ1の間
がバルブリフト領域である。そしてカム11a、11bの回転
方向を時計方向にするとき、低速用吸気カム11a、11bに
は、そのバルブリフト領域から僅かに外れた部分の周面
に凹部60が形成されている。
一方高速用吸気カム12に関しては、角度θ2の間がバ
ルブリフト領域であり、カム12の回転方向を時計方向と
するとき、バルブリフト領域内の一端における符号Aで
示されている領域がバルブクローズ側のランプ部であ
る。上記低速用吸気カム11a、11bに形成されている凹部
60は、高速用吸気カム12における領域Aに対応する低速
用吸気カム11a、11bの領域A′に設けられるものであ
り、この領域A′は、エンジンの高速運転時に主ロッカ
ーアーム17a、17bと副ロッカーアーム20とがピン31によ
って結合されて連動する場合、主ロッカーアーム17a、1
7bのローラ16a、16bの低速用吸気カム11a、11bに対する
着地部である。
ルブリフト領域であり、カム12の回転方向を時計方向と
するとき、バルブリフト領域内の一端における符号Aで
示されている領域がバルブクローズ側のランプ部であ
る。上記低速用吸気カム11a、11bに形成されている凹部
60は、高速用吸気カム12における領域Aに対応する低速
用吸気カム11a、11bの領域A′に設けられるものであ
り、この領域A′は、エンジンの高速運転時に主ロッカ
ーアーム17a、17bと副ロッカーアーム20とがピン31によ
って結合されて連動する場合、主ロッカーアーム17a、1
7bのローラ16a、16bの低速用吸気カム11a、11bに対する
着地部である。
前述のように、主ロッカーアーム17a、17bと副ロッカ
ーアーム20との係脱を行なうピン31の移動を平滑なもの
とすべくピン31とピン嵌挿孔34間、およびピン31とピン
嵌挿孔39との間には所定のクリアランスが設けられてい
ることにより、主ロッカーアーム17a、17bと副ロッカー
アーム20とをピン31で結合して連結状態とした場合、こ
れらロッカーアーム間に回転方向の僅かな遊びを生じる
から、低速用吸気カム11a、11bの領域A′の周面に上記
凹部60を設けない場合は、主ロッカーアーム17a、17bの
ローラ16a、16bが低速用吸気カム11a、11bの領域A′の
周面に着地する際に、上記遊びが存在するためにその分
だけ主ロッカーアーム17a、17bが副ロッカーアーム20よ
り先行して着地打音を発生するが、領域A′の周面に凹
部60を設けることにより、ローラ16a、16bが低速用吸気
カム11a、11bの周面に激しく当接するおそれはなくな
り、したがって着地打音の発生を防止することができる
のである。
ーアーム20との係脱を行なうピン31の移動を平滑なもの
とすべくピン31とピン嵌挿孔34間、およびピン31とピン
嵌挿孔39との間には所定のクリアランスが設けられてい
ることにより、主ロッカーアーム17a、17bと副ロッカー
アーム20とをピン31で結合して連結状態とした場合、こ
れらロッカーアーム間に回転方向の僅かな遊びを生じる
から、低速用吸気カム11a、11bの領域A′の周面に上記
凹部60を設けない場合は、主ロッカーアーム17a、17bの
ローラ16a、16bが低速用吸気カム11a、11bの領域A′の
周面に着地する際に、上記遊びが存在するためにその分
だけ主ロッカーアーム17a、17bが副ロッカーアーム20よ
り先行して着地打音を発生するが、領域A′の周面に凹
部60を設けることにより、ローラ16a、16bが低速用吸気
カム11a、11bの周面に激しく当接するおそれはなくな
り、したがって着地打音の発生を防止することができる
のである。
上記凹部60の深さは0.1mm程度とされるが、この凹部6
0の深さの設定は、次式によって設定される。すなわち 凹部60の深さ≧(G1+G2)×L1/L2 ここで G1……ピン31とピン嵌挿孔34との間のクリアランス G2……ピン31とピン嵌挿孔39との間のクリアランス L1……ロッカーシャフト14の軸線とピン31の軸線との間
の距離 L2……ロッカーシャフト14の軸線とローラ16a、16bの低
速用吸気カム11a、11bに対する当接部との間の距離
0の深さの設定は、次式によって設定される。すなわち 凹部60の深さ≧(G1+G2)×L1/L2 ここで G1……ピン31とピン嵌挿孔34との間のクリアランス G2……ピン31とピン嵌挿孔39との間のクリアランス L1……ロッカーシャフト14の軸線とピン31の軸線との間
の距離 L2……ロッカーシャフト14の軸線とローラ16a、16bの低
速用吸気カム11a、11bに対する当接部との間の距離
第1図は本発明によるエンジンのバルブ駆動装置を示す
縦断面図、第2図はその平面図、第3図は副ロッカーア
ームの正面図、第4図は第3図のIV−IV線に沿った断面
図、第5図は本発明の要部であるカムの正面図である。 5a、5b……吸気弁、6……排気弁 10……カムシャフト 11a、11b……低速用吸気カム 12……高速用吸気カム、13……排気カム 14……吸気側ロッカーシャフト 16a、16b……ローラ 17a、17b……主ロッカーアーム 18……スリッパ 20……副ロッカーアーム 25……ラッシュアジャスタ 30a、30b……ピン結合機構 31……ピン 34、39……ピン嵌挿孔 45……油圧供給機構、60……凹部
縦断面図、第2図はその平面図、第3図は副ロッカーア
ームの正面図、第4図は第3図のIV−IV線に沿った断面
図、第5図は本発明の要部であるカムの正面図である。 5a、5b……吸気弁、6……排気弁 10……カムシャフト 11a、11b……低速用吸気カム 12……高速用吸気カム、13……排気カム 14……吸気側ロッカーシャフト 16a、16b……ローラ 17a、17b……主ロッカーアーム 18……スリッパ 20……副ロッカーアーム 25……ラッシュアジャスタ 30a、30b……ピン結合機構 31……ピン 34、39……ピン嵌挿孔 45……油圧供給機構、60……凹部
Claims (1)
- 【請求項1】1本のカムシャフトに低速用カムと高速用
カムとを並設し、かつ上記低速用カムとバルブとの双方
に係合する主ロッカーアームと、上記高速用カムのみに
係合する副ロッカーアームとを互いに隣接させて1本の
ロッカーシャフトに揺動自在に配設するとともに、上記
第1、第2ロッカーアームをピンの係脱により連動状態
または非連動状態に切換える切換機構を上記主、副ロッ
カーアーム間に配設したエンジンのバルブ駆動装置にお
いて、 上記高速用カムのバルブクローズ側ランプ部に対応する
上記低速用カムの周面に凹部を形成したことを特徴とす
るエンジンのバルブ駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31102387A JP2645281B2 (ja) | 1987-12-10 | 1987-12-10 | エンジンのバルブ駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31102387A JP2645281B2 (ja) | 1987-12-10 | 1987-12-10 | エンジンのバルブ駆動装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01155011A JPH01155011A (ja) | 1989-06-16 |
JP2645281B2 true JP2645281B2 (ja) | 1997-08-25 |
Family
ID=18012187
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31102387A Expired - Fee Related JP2645281B2 (ja) | 1987-12-10 | 1987-12-10 | エンジンのバルブ駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2645281B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1974126B1 (en) | 2006-01-19 | 2011-08-17 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Camshaft support structure for internal combustion engine |
-
1987
- 1987-12-10 JP JP31102387A patent/JP2645281B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01155011A (ja) | 1989-06-16 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |