JP2580207B2 - エンジンの動弁装置 - Google Patents

エンジンの動弁装置

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JP2580207B2 JP62273883A JP27388387A JP2580207B2 JP 2580207 B2 JP2580207 B2 JP 2580207B2 JP 62273883 A JP62273883 A JP 62273883A JP 27388387 A JP27388387 A JP 27388387A JP 2580207 B2 JP2580207 B2 JP 2580207B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はエンジンの動弁装置に関するものである。
(従来技術) 従来よりエンジンには低速時と高速時で吸・排気弁の
作動特性を変更しもって全速度域を通じてより良好な出
力性能を得るという要求があり、これに対処する手段と
して低速用カムと高速用カムの二種類のカムを設け、こ
の2つのカムをエンジンの速度に応じて選択使用するよ
うにしたものが知られている(例えば、実開昭61−5860
5号公報参照)。
ところで、この種の動弁装置は、上掲公知例にも開示
される如く低速用カムと高速用カムの切換えを、低速用
カムに係合する低速用ロッカーアームと高速用カムに係
合する高速用ロッカーアームとの間に油圧を受けて出没
変位するセレクトピンを配設しこのセレクトピンの出没
によって上記低速用ロッカーアームと高速用ロッカーア
ームとを一体的に係合あるいは分離させることにより行
なうように構成されている。具体的には、エンジンの低
速時には圧力室内に供給される油圧が低くセレクトピン
はリターンスプリングのバネ力により高速用ロッカーア
ームと低速用ロッカーアームとを分離させる位置に位置
決めされ、これに対してエンジンの高速時には油圧が高
くなりセレクトピンはリターンスプリングのバネ力に抗
して移動し上記両ロッカーアームを一体的に結合するよ
うになっている。
この場合、セレクトピンの受圧面側に形成される圧力
室内の作動油中にエアが混入していると、カム切換作用
の作動遅れを生じたり場合によっては切換作用自体が困
難になる等の問題が発生することになるため、圧力室内
のエアを外部へ排出してやる必要がある。
このための具体的手段としては、従来より、セレクト
ピンが嵌挿されるシリンダに上記圧力室を外部へ連通さ
せる連通路を形成し、エンジンの作動中継続的にこの連
通路から作動油の一部を外部へ排出しもってエア抜きを
行なうように構成していた。
ところが、このように連通路を常時開口させてエンジ
ンの運転中継続的に作動油の一部を圧力室から外部へ排
出させるように構成した場合には、油圧の低い低速時に
は該連通路から排出される油量が比較的少ないためほと
んど支障はないが、油圧の高くなる高速時においては、 (1) 連通路から排出される油量が増大するところか
ら油量不足となり圧力室内の油圧がエンジン速度の変動
に伴って大きく変化し易くなり、場合によってはセレク
トピンによる高速用ロッカーアームと低速用ロッカーア
ームとの結合状態の維持が困難になるおそれがある、 (2) 連通路から高圧の作動油がしかも多量に噴出す
るところから、この噴出した作動油が直接ヘッドカバー
内面に当たって騒音発生の原因になるとか、あるいは飛
散油の増大によりブローバイガス量が増大する、 等の問題が生じることになる。
尚、このような問題発生を抑制する方法として連通路
の口径を縮小することが考えられるがこの連通路の口径
は異物による目詰りを回避するという観点から比較的大
きな口径が必要であり、この連通路の口径縮小による効
果には自ずと限界がある。
(発明の目的) 本発明は上記従来技術の項で指摘した問題点を解決し
ようとするもので、隣接して設けられるロッカーアーム
間を係脱して吸気弁あるいは排気弁の動弁特性を変える
ようにしたエンジンの動弁装置において、圧力室からの
作動油の排出を制御することにより、ロッカーアーム切
換機構の作動を確実ならしめその作動上の信頼性を高め
るとともに、エンジン騒音及びブローバイガスの増大を
可及的に抑制することを目的とするものである。
(目的を達成するための手段) 本発明では上記の目的を達成するための手段として、
隣接して設けられるロッカーアーム間を係脱して吸気弁
あるいは排気弁の動弁特性を変えるようにしたエンジン
の動弁装置において、上記ロッカーアーム間に、シリン
ダ内に摺動自在に嵌挿され且つその一端側に形成される
圧力室内に導入される油圧に応じて摺動変位可能とされ
高油圧時には上記ロッカーアーム間に跨って両者を一体
的に連結する第1の位置にまた低油圧時には上記ロッカ
ーアームのいずれか一方側に位置しこれらの揺動方向に
おける相対変位を許容する第2の位置にそれぞれ選択的
に位置設定されるセレクトピンを有し、上記シリンダあ
るいはセレクトピンに上記圧力室を外部へ連通させる連
通路を形成するとともに、該連通路を、上記セレクトピ
ンが第1の位置に設定された状態では閉塞されまた該セ
レクトピンが第2の位置に設定された状態では開口され
る如く構成したものである。
(作 用) 本発明では上記の手段により、 (1) 圧力室に供給される油圧が低い低油圧時には、
セレクトピンが第2の位置に設定され連通路が開口して
いるため、この連通路を介して作動油の一部が外部へ排
出され圧力室内のエア抜き作用が連続的に行なわれる、 (2) 圧力室に供給される油圧が高い高油圧時には、
連通路が閉塞されており、該連通路を介しての作動油の
排出が阻止されるところから、圧力室内の油圧は、常時
セレクトピンを第1の位置に保持するに十分な油圧に維
持され該セレクトピンによるロッカーアーム相互間の結
合状態が安定的に確保される、 等の作用が得られる。
(実施例) 以下、第1図ないし第3図を参照して本発明の好適な
実施例を説明する。
(第1の実施例) 第1図には本発明の第1の実施例に係る動弁装置を備
えた自動車用三弁式(吸気二弁、排気二弁)OHCエンジ
ンの要部が示されており、同図において符号1はシリン
ダヘッド、2は吸気弁(カムシャフト4の軸方向に沿っ
て2個配置)、3は排気弁であり、これら二つの吸気弁
2とひとつの排気弁3はカムシャフト4を挟んでその両
側に配置されている。
カムシャフト4は、第2図に示す如くその軸方向に4
個の動弁カム、即ち、軸方向両側端に位置する第1低速
用カム5と第2低速用カム6とこれらの間のしかも該第
1低速用カム5寄りに位置する高速用カム7と第2低速
用カム6寄りに位置する排気弁用カム8の4個の動弁カ
ムを備えている。この4つのカムのうち第1低速用カム
5と第2低速用カム6と高速用カム7が吸気弁駆動用カ
ムとなる。
上記カムシャフト4の排気弁用カム8には、第5図に
示すように排気用ロッカーシャフト16により揺動自在に
支持された排気用ロッカーアーム11の一端11aが当接さ
れている。また、この排気用ロッカーアーム11の他端11
bにはアジャスタ14を介して上記排気弁3のステム上端
が当接されている。
一方、上記カムシャフト4の三つの吸気弁用カム5,6,
7には、それぞれ後述する如く吸気弁用のロッカーアー
ム9,9,10が係合せしめられる。
低速用ロッカーアーム9は、その内部を作動油供給通
路17とした吸気用ロッカーシャフト15に揺動自在に支持
され、またその他端9bにはカムローラ12が設けられてい
る。この低速用ロッカーアーム9は後述する高速用ロッ
カーアーム10を吸気用ロッカーシャフト15軸方向に挟ん
でその両側にそれぞれ1個づつ設けられており、その一
方の低速用ロッカーアーム9のカムローラ12は上記カム
シャフト4の第1低速用カム5に、また他方の低速用ロ
ッカーアーム9のカムローラ12は第2低速用カム6にそ
れぞれ当接せしめられている。
高速用ロッカーアーム10は、上記一対の低速用ロッカ
ーアーム9,9間に位置した状態で上記吸気用ロッカーシ
ャフト15に揺動自在に支持されている。この高速用ロッ
カーアーム10は、上記低速用ロッカーアーム9とは異な
り、吸気弁2への係合端を持たず、その一端に上記カム
シャフト4の高速用カム7に当接するカムローラ13のみ
を有している。従って、上記低速用ロッカーアーム9は
それ単独で吸気弁2を駆動し得るが、高速用ロッカーア
ーム10はそれ単独では吸気弁2を駆動することができな
い。このため、この二つの低速用ロッカーアーム9と高
速用ロッカーアーム10の間にはそれぞれこの両者を必要
に応じて一体的に連結するための後述する二つのロッカ
ーアーム切換機構30A,30Bがそれぞれ設けられている。
尚、この二つのロッカーアーム切換機構30A,30Bは、同
一構成を有しており、このためここでは、その構成につ
いては第1のロッカーアーム切換機構30Aを例にとって
説明し、その作動については第1のロッカーアーム切換
機構30Aと第2のロッカーアーム切換機構30Bの両者を併
用して説明をすることにする。また、この作動説明の都
合上、第2図においては二つのロッカーアーム切換機構
30A,30Bのうち、第1のロッカーアーム切換機構30Aを低
速時における状態で、また第2のロッカーアーム切換機
構30Bを高速時における状態でそれぞれ図示している。
ロッカーアーム切換機構30Aは、低速用ロッカーアー
ム9側に設けられた深穴状の低速側シリンダ31と、高速
用ロッカーアーム10側にしかも該低速側シリンダ31と同
軸状に設けられたストッパー26付き深穴状の高速側シリ
ンダ32と、これら二つのシリンダ内に軸方向(矢印A−
B方向)に摺動自在に嵌挿されたセレクトピン25とを有
している。
セレクトピン25は、その軸方向一端面25a側に凹部28
を他端面25b側にスプリング受け29をそれぞれ形成した
短軸体で構成され、しかもその内部には、本発明を適用
して、その凹部28の底部とスプリング受け29側の端面25
bとを連通する連通路40,40・・が形成されている。そし
て、このセレクトピン25は、スプリング受け29をシリン
ダ31側に向けた状態でしかもシリンダ31側に設けたリタ
ーンスプリング27により常時シリンダ32側に付勢された
状態で該シリンダ31及びシリンダ32内に嵌挿されるが、
その場合、このセレクトピン25の軸長は、これらのシリ
ンダ31,32との相対関係において次のように設定されて
いる。即ち、セレクトピンの軸長は、第2のロッカーア
ーム切換機構30Bのセレクピン25の如くその他端面25bが
シリンダ31の底面31aに当接した状態(以下の説明にお
いてはこの状態におけるセレクトピンの位置を第1の位
置という)においてはこれがシリンダ31とシリンダ32の
両方に跨って配置され、これに対して第1のロッカーア
ーム切換機構30Aのセレクトピン25の如くその一端面25a
がストッパー26に当接した状態(以下の説明においては
この状態におけるセレクトピンの位置を第2の位置とい
う)においてはこれがシリンダ32側のみに位置するよう
に該シリンダ31,32に対して相対的に設定されている。
従って、セレクトピン25が第1の位置に設定された状
態では、該セレクトピン25により高速用ロッカーアーム
10と低速用ロッカーアーム9とが一体的に連結され、こ
の両者は吸気用ロッカーシャフト15を中心として一体的
に揺動する。また、この状態では、セレクトピン25内に
形成した連通路40,40・・がシリンダ31の底面31aにより
閉塞されている。
これに対して、セレクトピン25が第2の位置に設定さ
れた状態では該セレクトピン25は低速用ロッカーアーム
9とは非係合とされ、該低速用ロッカーアーム9と高速
用ロッカーアーム10とはそれぞれ別々に揺動せしめられ
る。また、この状態では、その端面25bとシリンダ31の
底面31aとが離間しているところから、連通路40,40・・
は開口している。
尚、この圧力室20は圧力室入口22を介して吸気用ロッ
カーシャフト15内に形成された作動油供給通路17に連通
せしめられている。さらに、この作動油供給通路17は油
圧制御手段(図示省略)を介して油圧源に連通してい
る。尚、この油圧制御手段は作動油供給通路17側に供給
される作動油の圧力をエンジン速度に応じて高低2段階
に設定するものであり、具体的には高速時には高圧に、
低速時には低圧にそれぞれ設定するようになっている。
さらに、上記カムシャフト4の第1低速用カム5と高
速用カム7の間においては、該高速用カム7のカムリフ
トの方が第1低速用カム5のカムよりも大きくなるよう
にカムプロフィールが相対的に設定されている。
上述の如く構成されたロッカーアーム切換機構30A,30
Bを備えた動弁装置においては、エンジンの低速時には
圧力室20内に供給される油圧が低圧であるため、セレク
トピン25はリターンスプリング27のバネ力と該セレクト
ピン25に作用する油圧力との差により第2の位置に位置
決めされている。従って、低速用ロッカーアーム9と高
速用ロッカーアーム10とは相互に非連結とされており、
カムシャフト4の回転により低速用ロッカーアーム9が
揺動し、吸気弁2は第1低速用カム5のカム作用を受け
て開閉作動する。
また、この状態ではセレクトピン25の連通路40,40・
・が開口されているため、圧力室20内に導入される作動
油のうちその一部はこの連通路40,40・・を通って外部
へ排出されるが、この時同時に圧力室20内に溜ったエア
が作動油とともに外部へ排出される(エア抜き作用の実
現)。これにより、ロッカーアーム切換機構30A,30Bの
的確且つ迅速な作動が確保される。
また、この場合、連通路40,40・・から作動油の一部
が外部へ排出されるため圧力室20内の油圧は低圧となる
が、もともとこの状態はセレクトピン25をリターンスプ
リング27のバネ力でストッパー26側に付勢している状態
であり、圧力室20内の油圧低下はセレクトピン25の作動
上何ら支障を与えるものでなく、逆に好都合に作用する
ものである。また、連通路40,40・・から排出される作
動油も、その圧力が低くしかも油量が少ないところか
ら、これがヘッドカバー内面に当たって大きな衝撃音を
発生するとか、あるいは飛散油の増大によりブローバイ
ガスの発生量が多くなる、等の不具合の発生が未然に防
止される。
一方、この状態からエンジン速度が上昇して高速側に
移行すると、圧力室20内に高圧の油圧が供給され、セレ
クトピン25はこの油圧を受けて矢印A方向に移動し、低
速用ロッカーアーム9の低速側シリンダ31と高速用ロッ
カーアーム10の高速側シリンダ32の両方に跨った第1の
位置で停止する。従って、低速用ロッカーアーム9と高
速用ロッカーアーム10が一体化され、しかもこの場合、
第1低速用カム5のバルブリフトよりも高速用カム7の
バルブリフトの方が相対的に大きいところから、低速用
ロッカーアーム9と高速用ロッカーアーム10は高速用カ
ム7のカム作用を受けて一体的に揺動し、吸気弁2を開
閉作動させる。これにより、低速時と高速時とで異なっ
たバルブ特性が得られる。
この場合、この第1の位置はエンジンの高速運転中持
続される必要があるが、従来の動弁装置の如くこのよう
な高速運転中においても連通路から連続的に作動油の一
部を排出させているとエンジン速度の僅かな低下で圧力
室20内の油圧が大きく低下し場合によってはセレクトピ
ン25の第1の位置での保持が困難になるおそれのあるこ
とは既述の通りである。
ところが、この実施例のものにおいては、上述の如く
セレクトピン25が第1の位置に設定された状態において
は連通路40,40・・が閉塞されこの連通路40,40・・を通
しての作動油の排出が停止されるところから、高速運転
中圧力室20内の油圧が常時所定圧(セレクトピン25を第
1の位置に設定・保持するに十分な油圧)に保持され
る。このため、ロッカーアーム切換機構の作動が確実と
なり、その作動上の信頼性が向上する。
(第2の実施例) 第3図には本発明の第2の実施例に係る動弁装置の要
部が示されている。このロッカーアーム切換機構は、上
記第1の実施例と同様構造のロッカーアーム切換機構30
A,30Bを備えており、従って、該第1の動弁装置と同様
の作用・効果が得られることは勿論であるが、さらにこ
の実施例のものにおいては連通路40の構成に工夫をこら
すことにより、上記作用・効果の外に、ロッカシャフト
切換作用を迅速且つ確実に行なうことができるようにし
ている。以下、この連通路40の構成並びにその作用のみ
を詳述し、その他の部材には第2図の各部材に対応させ
た符号を付することによりその説明を省略する。
セレクトピン25は、その両端面25a,25bに凹部28とス
プリング受け29を形成した短軸体で一体構成されてい
る。このセレクトピン25は、その外周面上に周溝42を形
成するとともに、この周溝42と上記凹部28とを複数の斜
孔41,41・・で相互に連通させている。
また、シリンダ31の周壁のしかもセレクトピン25が第
2の位置に設定された状態(第1のロッカーアーム切換
機構30A側のセレクトピン25の位置)において該セレク
トピン25の周溝42と対応する位置には、貫通孔43が形成
されており、圧力室20はこの斜孔41と周溝42と貫通孔43
を介して外部に連通されている。この実施例では、この
斜孔41と周溝42と貫通孔43とからなる一連の通路が特許
請求の範囲中の連通路に該当している。
また、この連通路40は、セレクトピン25が第1の位置
に設定された状態(第2のロッカーアーム切換機構30B
のセレクトピン25の位置)においては、周溝42と貫通孔
43とが軸方向に相対変位して相互に非連通とされ且つ該
周溝42がシリンダ32の内周面に対向することにより、閉
塞されるようになっている。従って、この状態では、圧
力室20は密閉状態となっている。
このように連通路40を構成することにより、エンジン
の低速運転時においてはセレクトピン25が第2の位置に
設定され連通路40を介してのエア抜きが行なわれ、低速
から高速への切換わり過渡期においては、セレクトピン
25の移動開始直後において連通路40が閉塞されるため圧
力室20内の油圧が急速に上昇しセレクトピン25は迅速に
且つ確実に第1の位置に設定され、また高速運転中は連
通路40が閉塞されているため圧力室20内の油圧が常時適
正圧に保持されセレクトピン25の第1の位置での保持が
確実ならしめられる。
尚、上記実施例では、それぞれ異ったカムによって揺
動する二つのロッカーアーム間の係脱をセレクトピンで
行なうものについて示したが、例えば、一方のロッカー
アームをカムシャフトのカムに係合し、他方のロッカー
アームを吸気弁あるいは排気弁に係合させ、セレクトピ
ンで両ロッカーアームを係脱することで吸気弁あるいは
排気弁の作動と停止を制御する動弁装置など、ロッカー
アーム間を油圧作動のセレクトピンで係脱し、吸気弁あ
るいは排気弁の動弁特性を変えるエンジンの動弁装置に
も本発明は適用できるものである。
(発明の効果) 本発明は、隣接して設けられるロッカーアーム間を係
脱して吸気弁あるいは排気弁の動弁特性を変えるエンジ
ンの動弁装置において、上記ロッカーアーム間に、シリ
ンダ内に摺動自在に嵌挿され且つその一端側に形成され
る圧力室内に導入される油圧に応じて摺動変位可能とさ
れ高油圧時には上記ロッカーアーム間に跨って両者を一
体的に連結する第1の位置にまた低油圧時には上記ロッ
カーアームのいずれか一方側に位置しこれらの揺動方向
における相対変位を許容する第2の位置にそれぞれ選択
的に位置設定されるセレクトピンを有し、上記シリンダ
あるいはセレクトピンに上記圧力室を外部へ連通させる
連通路を形成するとともに、該連通路を、上記セレクト
ピンが第1の位置に設定された状態では閉塞されまた該
セレクトピンが第2の位置に設定された状態では開口さ
れる如く構成したことを特徴とするものである。
従って、本発明のエンジンの動弁装置によれば、連通
路を介してのエア抜き作用が低油圧時にのみ行なわれ高
油圧時には行なわれないところから、 (1) 高油圧時においては圧力室内の油圧が常時適正
に保持されセレクトピンによるロッカーアーム相互間の
結合状態が安定的に確保され、それだけ動弁装置の作動
上の信頼性が向上する、 (2) 連通路から排出される作動油はその圧力が低く
しかも油量も少ないところから、この排出油のヘッドカ
バー内面への衝突が抑制され衝突音によるエンジン騒音
が可及的に低減されるとともに、飛散油量が可及的に減
少しブローバイガス発生が抑制される。
等の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1実施例に係る動弁装置の要部断面
図、第2図は第1図のII部拡大図、第3図は本発明の第
2の実施例に係る動弁装置の要部断面図である。 1……シリンダヘッド 2……吸気弁 3……排気弁 4……カムシャフト 5,6……低速用カム 7……高速用カム 8……排気弁用カム 9……低速用ロッカーアーム 10……高速用ロッカーアーム 12,13……カムローラ 14……アジャスタ 15,16……ロッカシャフト 17……作動油供給通路 20……圧力室 22……圧力室入口 25……セレクトピン 27……リターンスプリング 30A,30B……ロッカーアーム切換機構 31,32……シリンダ 40……連通路

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】隣接して設けられるロッカーアーム間を係
    脱して吸気弁あるいは排気弁の動弁特性を変えるエンジ
    ンの動弁装置において、上記ロッカーアーム間に、シリ
    ンダ内に摺動自在に嵌挿され且つその一端側に形成され
    る圧力室内に導入される油圧に応じて摺動変位可能とさ
    れ高油圧時には上記ロッカーアーム間に跨って両者を一
    体的に連結する第1の位置にまた低油圧時には上記ロッ
    カーアームのいずれか一方側に位置しこれらの揺動方向
    における相対変位を許容する第2の位置にそれぞれ選択
    的に位置設定されるセレクトピンを有し、上記シリンダ
    あるいはセレクトピンには上記圧力室を外部へ連通させ
    る連通路が形成されており、しかも該連通路は上記セレ
    クトピンが第1の位置に設定された状態では閉塞されま
    た該セレクトピンが第2の位置に設定された状態では開
    口される如く構成されていることを特徴とするエンジン
    の動弁装置。
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