JP2575725B2 - エンジンのバルブ駆動装置 - Google Patents
エンジンのバルブ駆動装置Info
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- JP2575725B2 JP2575725B2 JP62198160A JP19816087A JP2575725B2 JP 2575725 B2 JP2575725 B2 JP 2575725B2 JP 62198160 A JP62198160 A JP 62198160A JP 19816087 A JP19816087 A JP 19816087A JP 2575725 B2 JP2575725 B2 JP 2575725B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、バルブ開閉タイミングおよびバルブリフト
量を、エンジンの運転状態に応じて切換えうるバルブ駆
動装置に関する。
量を、エンジンの運転状態に応じて切換えうるバルブ駆
動装置に関する。
(従来技術) エンジンのバルブ開角度およびバルブリフト量の双方
を、低速運転時に小さく、高速運転時には大きくなるよ
うに切換えることによって、低速運転時および高速運転
時の双方において出力を向上させるようにしたバルブ駆
動装置が例えば実開昭61−58605号公報に開示されてい
る。この種のバルブ駆動装置では、1本のカムシャフト
に低速用カムと高速用カムとを並設し、かつ上記低速用
カムとバルブとの双方に係合する第1ロッカーアーム
と、上記高速用カムのみに係合する第2ロッカーアーム
とを互いに隣接させて一本のロッカーシャフトに揺動自
在に配設するとともに、油圧により上記ロッカーシャフ
トの軸線方向に移動しうるピンの係脱によって上記第
1、第2ロッカーアームを連動状態または非連動状態に
択一的に切換えうる切換機構を上記第1、第2ロッカー
アーム間に配設し、エンジンの高速運転時には、上記第
1、第2ロッカーアームをピンで結合して連動状態にす
ることにより上記バルブを上記高速用カムによって駆動
し、エンジンの低速運転時には、上記ピンによる結合を
解除して上記第1、第2ロッカーアームを非連動状態に
することにより上記バルブを上記低速用カムによって駆
動するようにしている。
を、低速運転時に小さく、高速運転時には大きくなるよ
うに切換えることによって、低速運転時および高速運転
時の双方において出力を向上させるようにしたバルブ駆
動装置が例えば実開昭61−58605号公報に開示されてい
る。この種のバルブ駆動装置では、1本のカムシャフト
に低速用カムと高速用カムとを並設し、かつ上記低速用
カムとバルブとの双方に係合する第1ロッカーアーム
と、上記高速用カムのみに係合する第2ロッカーアーム
とを互いに隣接させて一本のロッカーシャフトに揺動自
在に配設するとともに、油圧により上記ロッカーシャフ
トの軸線方向に移動しうるピンの係脱によって上記第
1、第2ロッカーアームを連動状態または非連動状態に
択一的に切換えうる切換機構を上記第1、第2ロッカー
アーム間に配設し、エンジンの高速運転時には、上記第
1、第2ロッカーアームをピンで結合して連動状態にす
ることにより上記バルブを上記高速用カムによって駆動
し、エンジンの低速運転時には、上記ピンによる結合を
解除して上記第1、第2ロッカーアームを非連動状態に
することにより上記バルブを上記低速用カムによって駆
動するようにしている。
ところで上述のような切換機構を有するバルブ駆動装
置は、これを少なくとも吸気側のバルブを1シリンダに
つき2本ずつ備えた多弁式エンジンに採用することによ
って、一層その効果を発揮しうるものであり、このよう
な多弁式エンジンは、上記公報にも開示されているよう
に、吸気側と排気側とにそれぞれ独立したカムシャフト
を設けたDOHC構造を有するのが普通である。そしてこの
場合、特に上述ように切換式にする効果がある吸気側の
カムシャフトには、高速運転時における上記第2ロッカ
ーアームのこじれを防止するために、1個の高速用カム
の両側に低速用カムを配設し、ロッカーシャフト側には
1個の低速用カムと1本の吸気バルブとにそれぞれ係合
する2個の互いに独立した第1、第3ロッカーアーム
を、高速用カムのみに係合している第2ロッカーアーム
の両側に配設するとともに、第2ロッカーアームを第
1、第3ロッカーアームに同時に連結しうる2個の切換
機構を直列的に配設し、エンジンの高速運転時には上記
切換機構を作動させて第1〜第3ロッカーアームを連動
状態にすることにより、2本の吸気バルブを高速用カム
によって駆動するようにしている。
置は、これを少なくとも吸気側のバルブを1シリンダに
つき2本ずつ備えた多弁式エンジンに採用することによ
って、一層その効果を発揮しうるものであり、このよう
な多弁式エンジンは、上記公報にも開示されているよう
に、吸気側と排気側とにそれぞれ独立したカムシャフト
を設けたDOHC構造を有するのが普通である。そしてこの
場合、特に上述ように切換式にする効果がある吸気側の
カムシャフトには、高速運転時における上記第2ロッカ
ーアームのこじれを防止するために、1個の高速用カム
の両側に低速用カムを配設し、ロッカーシャフト側には
1個の低速用カムと1本の吸気バルブとにそれぞれ係合
する2個の互いに独立した第1、第3ロッカーアーム
を、高速用カムのみに係合している第2ロッカーアーム
の両側に配設するとともに、第2ロッカーアームを第
1、第3ロッカーアームに同時に連結しうる2個の切換
機構を直列的に配設し、エンジンの高速運転時には上記
切換機構を作動させて第1〜第3ロッカーアームを連動
状態にすることにより、2本の吸気バルブを高速用カム
によって駆動するようにしている。
しかしながら、DOHCエンジンでは、バルブ群の上方に
2本のカムシャフトを並設する構成になっているため、
SOHCエンジンと比較すると、高価になるとともに、エン
ジンの高さが増大するのは免れない。したがって、価格
の点は考慮されない場合でも、ボンネットの高さをでき
るだけ低くしたいという要求からDOHCエンジンを採用で
きない場合が多々あり、そのような場合は、カム軸を1
本としたSOHCエンジンを採用せざるを得ない。ところ
が、上述のような切換機構をSOHCエンジンに適用して、
例えば、1本のカムシャフトに、高速用吸気カムと排気
カムとを隣接させて配設し、さらにその両外側に低速カ
ムを配設した場合には、高速用吸気カム(第2カムと呼
ぶ)に隣接する一方の低速用吸気カム(第1カムと呼
ぶ)と第2カムとの間の距離に比べて、第2カムに対し
て排気カムを間に介装させて配置された他方の低速用吸
気カム(第3カムと呼ぶ)と第2カムとの間の距離の方
が必然的に長くなる。
2本のカムシャフトを並設する構成になっているため、
SOHCエンジンと比較すると、高価になるとともに、エン
ジンの高さが増大するのは免れない。したがって、価格
の点は考慮されない場合でも、ボンネットの高さをでき
るだけ低くしたいという要求からDOHCエンジンを採用で
きない場合が多々あり、そのような場合は、カム軸を1
本としたSOHCエンジンを採用せざるを得ない。ところ
が、上述のような切換機構をSOHCエンジンに適用して、
例えば、1本のカムシャフトに、高速用吸気カムと排気
カムとを隣接させて配設し、さらにその両外側に低速カ
ムを配設した場合には、高速用吸気カム(第2カムと呼
ぶ)に隣接する一方の低速用吸気カム(第1カムと呼
ぶ)と第2カムとの間の距離に比べて、第2カムに対し
て排気カムを間に介装させて配置された他方の低速用吸
気カム(第3カムと呼ぶ)と第2カムとの間の距離の方
が必然的に長くなる。
これに伴い、第2ロッカーアームを中央にして1本の
ロッカーシャフト上に配置され第1〜第3カムにそれぞ
れ係合している第1〜第3ロッカーアームは、第2ロッ
カーアームの第2カムに対する係合部と第3ロッカーア
ームの第3カムに対する係合部との間の距離が、第2ロ
ッカーアームの第2カムに対する係合部と第1ロッカー
アームの第1カムに対する係合部との間の距離よりも長
くされた態様で配置されることになる。
ロッカーシャフト上に配置され第1〜第3カムにそれぞ
れ係合している第1〜第3ロッカーアームは、第2ロッ
カーアームの第2カムに対する係合部と第3ロッカーア
ームの第3カムに対する係合部との間の距離が、第2ロ
ッカーアームの第2カムに対する係合部と第1ロッカー
アームの第1カムに対する係合部との間の距離よりも長
くされた態様で配置されることになる。
そして、この場合、第1ロッカーアームと第2ロッカ
ーアームとの間には第1切換機構が設けられ、第2ロッ
カーアームと第3ロッカーアームとの間には第2切換機
構が設けられて、第2ロッカーアームは第1ロッカーア
ームと第3ロッカーアームとの双方に切換機構の部分で
接触することになるから、ロッカーシャフトの軸線方向
に幅広い形状となり、しかもこの第2ロッカーアームの
入力点、すなわち、第2カムに対する係合部は第1ロッ
カーアーム側に偏った位置となる。
ーアームとの間には第1切換機構が設けられ、第2ロッ
カーアームと第3ロッカーアームとの間には第2切換機
構が設けられて、第2ロッカーアームは第1ロッカーア
ームと第3ロッカーアームとの双方に切換機構の部分で
接触することになるから、ロッカーシャフトの軸線方向
に幅広い形状となり、しかもこの第2ロッカーアームの
入力点、すなわち、第2カムに対する係合部は第1ロッ
カーアーム側に偏った位置となる。
したがって、従来のように、上記第1,第2切換機構が
ロッカーシャフトの軸線に平行な同一軸線上に直列的に
設けられている場合には、第2ロッカーアームの第2カ
ムに対する係合部と第1切換機構との間の距離よりも、
第2ロッカーアームの第2カムに対する係合部と第2切
換機構との間の距離の方が長くなり、高速運転時に第1
および第3ロッカーアームがそれぞれ第1,第2切換機構
を介して第2ロッカーアームに連結されると、第1,第3
ロッカーアームの駆動に関してバランスが保たれず、第
2ロッカーアームは、その軸線がロッカーシャフトの軸
線に対し傾いた状態で第2カムによって駆動されること
になる。
ロッカーシャフトの軸線に平行な同一軸線上に直列的に
設けられている場合には、第2ロッカーアームの第2カ
ムに対する係合部と第1切換機構との間の距離よりも、
第2ロッカーアームの第2カムに対する係合部と第2切
換機構との間の距離の方が長くなり、高速運転時に第1
および第3ロッカーアームがそれぞれ第1,第2切換機構
を介して第2ロッカーアームに連結されると、第1,第3
ロッカーアームの駆動に関してバランスが保たれず、第
2ロッカーアームは、その軸線がロッカーシャフトの軸
線に対し傾いた状態で第2カムによって駆動されること
になる。
その結果、この第2ロッカーアームの傾きが、第1,第
3ロッカーアームにも伝達されて、切換機構の切換性能
を悪化させるという問題があった。
3ロッカーアームにも伝達されて、切換機構の切換性能
を悪化させるという問題があった。
(発明の目的) 上述の事情に鑑み、本発明は、上述のようなピン結合
機構よりなる2つの切換機構を備えたSOHCエンジンにお
いて、第2ロッカーアームの傾きを抑制して切換機構の
切換性能を向上させたエンジンのバルブ駆動装置を提供
することを目的とする。
機構よりなる2つの切換機構を備えたSOHCエンジンにお
いて、第2ロッカーアームの傾きを抑制して切換機構の
切換性能を向上させたエンジンのバルブ駆動装置を提供
することを目的とする。
(発明の構成) 本発明によるエンジンのバルブ駆動装置では、1本の
カムシャフトに、低速用カムおよび高速用カムが並設さ
れ、これらカムは、上記カムシャフトの軸線方向に沿っ
て順に配置された第1、第2および第3カムからなる。
カムシャフトに、低速用カムおよび高速用カムが並設さ
れ、これらカムは、上記カムシャフトの軸線方向に沿っ
て順に配置された第1、第2および第3カムからなる。
上記低速用カムおよび高速用カムのうちの一方が第2
カムにより構成され、他方が第1カムおよび第3カムに
より構成されている。
カムにより構成され、他方が第1カムおよび第3カムに
より構成されている。
上記第2ロッカーアームを中央にして1本のロッカー
シャフト上に配置されて第1〜第3カムにそれぞれ係合
している第1〜第3ロッカーアームは、第2ロッカーア
ームの第2カムに対する係合部と第3ロッカーアームの
第3カムに対する係合部との間の距離が、第2ロッカー
アームの第2カムに対する係合部と第1ロッカーアーム
の第1カムに対する係合部との間の距離よりも長くされ
た態様で配置される。
シャフト上に配置されて第1〜第3カムにそれぞれ係合
している第1〜第3ロッカーアームは、第2ロッカーア
ームの第2カムに対する係合部と第3ロッカーアームの
第3カムに対する係合部との間の距離が、第2ロッカー
アームの第2カムに対する係合部と第1ロッカーアーム
の第1カムに対する係合部との間の距離よりも長くされ
た態様で配置される。
上記第2ロッカーアームと上記第1ロッカーアームと
の間に、両ロッカーアームを連動状態または非連動状態
に択一的に切換える第1切換機構が設けられ、上記第2
ロッカーアームと上記第3ロッカーアームとの間に、両
ロッカーアームを連動状態または非連動状態に択一的に
切換える第2切換機構が設けられる。
の間に、両ロッカーアームを連動状態または非連動状態
に択一的に切換える第1切換機構が設けられ、上記第2
ロッカーアームと上記第3ロッカーアームとの間に、両
ロッカーアームを連動状態または非連動状態に択一的に
切換える第2切換機構が設けられる。
上記第2切換機構は、上記第1切換機構よりもカムシ
ャフトに近接して配置される。
ャフトに近接して配置される。
(発明の効果) 本発明によれば、カムシャフトの軸線方向に関して中
央に配置される第2ロッカーアームとこの第2ロッカー
アームから離間して配置された側の第3ロッカーアーム
との間に設けられた第2切換機構が、第2ロッカーアー
ムとこの第2ロッカーアームから近接して配置された側
の第1のロッカーアームとの間に設けられた第1切換機
構よりもカムシャフトに近接して配置されているので、
上記第1〜第3ロッカーアームが上記第1および第2切
換機構により連動状態とされたときに、第2ロッカーア
ームの第2カムに対する係合部と第1切換機構との間の
距離と、第2ロッカーアームの第2カムに対する係合部
と第2切換機構との間の距離との差を短縮することがで
き、第2ロッカーアームによる第1,第3ロッカーアーム
の駆動に関してバランスが保たれ、第2ロッカーアーム
の傾きを最小限に抑制することができる。したがって、
切換機構の切換性能を向上させることができる。
央に配置される第2ロッカーアームとこの第2ロッカー
アームから離間して配置された側の第3ロッカーアーム
との間に設けられた第2切換機構が、第2ロッカーアー
ムとこの第2ロッカーアームから近接して配置された側
の第1のロッカーアームとの間に設けられた第1切換機
構よりもカムシャフトに近接して配置されているので、
上記第1〜第3ロッカーアームが上記第1および第2切
換機構により連動状態とされたときに、第2ロッカーア
ームの第2カムに対する係合部と第1切換機構との間の
距離と、第2ロッカーアームの第2カムに対する係合部
と第2切換機構との間の距離との差を短縮することがで
き、第2ロッカーアームによる第1,第3ロッカーアーム
の駆動に関してバランスが保たれ、第2ロッカーアーム
の傾きを最小限に抑制することができる。したがって、
切換機構の切換性能を向上させることができる。
(実 施 例) 以下本発明の実施例について図面を参照して詳細に説
明する。
明する。
第1図は1シリンダに対し各2本ずつの吸気バルブお
よび排気バルブを有する4弁型エンジンのバルブ駆動装
置の1シリンダ分の構成を示す平面図である。1、1は
カムシャフト2をシリンダヘッド(図示は省略)上に回
動自在に枢支するカムキャップ、3、4はボルト5によ
ってカムキャップ1上に固定された中空のロッカーシャ
フトである。カムシャフト2には低速用吸気カム6、高
速用吸気カム7、排気カム8および低速用吸気カム9が
この順序で一体に形成されている。第1図で左方の吸気
側ロッカーシャフト3には、第2図に示すように、低速
用吸気カム6に当接するローラ11を一端に転動自在に備
えた第1ロッカーアーム12と、第3図に示すように、高
速用吸気カム7に当接するスリッパ13を一体に備えた第
2ロッカーアーム14と、第4図に示すように、他方の低
速用吸気カム9に当接するローラ15を一端に転動自在に
備えた第3ロッカーアーム16とがこの順序で揺動自在に
配設されている。
よび排気バルブを有する4弁型エンジンのバルブ駆動装
置の1シリンダ分の構成を示す平面図である。1、1は
カムシャフト2をシリンダヘッド(図示は省略)上に回
動自在に枢支するカムキャップ、3、4はボルト5によ
ってカムキャップ1上に固定された中空のロッカーシャ
フトである。カムシャフト2には低速用吸気カム6、高
速用吸気カム7、排気カム8および低速用吸気カム9が
この順序で一体に形成されている。第1図で左方の吸気
側ロッカーシャフト3には、第2図に示すように、低速
用吸気カム6に当接するローラ11を一端に転動自在に備
えた第1ロッカーアーム12と、第3図に示すように、高
速用吸気カム7に当接するスリッパ13を一体に備えた第
2ロッカーアーム14と、第4図に示すように、他方の低
速用吸気カム9に当接するローラ15を一端に転動自在に
備えた第3ロッカーアーム16とがこの順序で揺動自在に
配設されている。
そしてこの場合、高速用吸気カム7と低速用吸気カム
9との間に排気カム8が介装されている関係で、高速用
吸気カム7に隣接する一方の低速用吸気カム6と高速用
吸気カム7との間の距離に比べて、高速用吸気カム7排
気カム8を間に介装させて配置された他方の低速用吸気
カム9と高速用吸気カム7の間の距離の方が必然的に長
くなる。したがって、第2ロッカーアーム14の高速用吸
気カム7に対する係合部であるスリッパ13と第3ロッカ
ーアーム16の低速用吸気カム9に対する係合部であるロ
ーラ15との間の距離が、第2ロッカーアーム12の低速用
吸気カム6に対する係合部であるローラ11と上記スリッ
パ13との間の距離よりも長くなっている。そして、第2
ロッカーアーム14を第1ロッカーアーム12と第3ロッカ
ーアーム16との双方に対し、後述するピン結合機構31,3
2の部分で接触させる必要上、第2ロッカーアーム14
は、ロッカーシャフト3の軸線方向に幅広い形状とな
り、高速用吸気カム7カムに当接するスリッパ13が第1
ロッカーアーム12側に偏った位置に設けられている。さ
らにロッカーシャフト3には、第2ロッカーアーム14と
第3ロッカーアーム16との間に介装される態様で、弾性
を有するウェーブワッシャ17が嵌挿されており、このウ
ェーブワッシャ17は第2、第3ロッカーアーム14、16を
互いにカムキャップ1、1側に付勢して、第1〜第3ロ
ッカーアーム12、14、16を位置決めしている。なお、ウ
ェーブワッシャ17を上述の位置に配設したのは、後述す
るピン結合機構31、32の作動時における第1、第3ロッ
カーアームのダンピングを防止して、切換え性を良好に
するためである。
9との間に排気カム8が介装されている関係で、高速用
吸気カム7に隣接する一方の低速用吸気カム6と高速用
吸気カム7との間の距離に比べて、高速用吸気カム7排
気カム8を間に介装させて配置された他方の低速用吸気
カム9と高速用吸気カム7の間の距離の方が必然的に長
くなる。したがって、第2ロッカーアーム14の高速用吸
気カム7に対する係合部であるスリッパ13と第3ロッカ
ーアーム16の低速用吸気カム9に対する係合部であるロ
ーラ15との間の距離が、第2ロッカーアーム12の低速用
吸気カム6に対する係合部であるローラ11と上記スリッ
パ13との間の距離よりも長くなっている。そして、第2
ロッカーアーム14を第1ロッカーアーム12と第3ロッカ
ーアーム16との双方に対し、後述するピン結合機構31,3
2の部分で接触させる必要上、第2ロッカーアーム14
は、ロッカーシャフト3の軸線方向に幅広い形状とな
り、高速用吸気カム7カムに当接するスリッパ13が第1
ロッカーアーム12側に偏った位置に設けられている。さ
らにロッカーシャフト3には、第2ロッカーアーム14と
第3ロッカーアーム16との間に介装される態様で、弾性
を有するウェーブワッシャ17が嵌挿されており、このウ
ェーブワッシャ17は第2、第3ロッカーアーム14、16を
互いにカムキャップ1、1側に付勢して、第1〜第3ロ
ッカーアーム12、14、16を位置決めしている。なお、ウ
ェーブワッシャ17を上述の位置に配設したのは、後述す
るピン結合機構31、32の作動時における第1、第3ロッ
カーアームのダンピングを防止して、切換え性を良好に
するためである。
第2図に示すように、低速用吸気カム6に当接するロ
ーラ11を一端に備えた第1ロッカーアーム12の他端に
は、ラッシュアジャスタ18が内蔵され、第1ロッカーア
ーム12は上記ラッシュアジャスタ18を介して一方の吸気
バルブ19の上端部に係合している。高速用吸気カム7に
当接するスリッパ13を備えている第2ロッカーアーム14
は、第3図に示すように、吸気バルブに係合する部分が
有しておらず、排気側のロッカーシャフト4に固定され
た部材20との間に懸装されたコイルスプリング21によっ
て、スリッパ13が高速用吸気カム7の表面に押しつけら
れる方向(第3図の時計方向)に常時付勢されており、
高速用吸気カム7の回動に伴って揺動するようになって
いる。
ーラ11を一端に備えた第1ロッカーアーム12の他端に
は、ラッシュアジャスタ18が内蔵され、第1ロッカーア
ーム12は上記ラッシュアジャスタ18を介して一方の吸気
バルブ19の上端部に係合している。高速用吸気カム7に
当接するスリッパ13を備えている第2ロッカーアーム14
は、第3図に示すように、吸気バルブに係合する部分が
有しておらず、排気側のロッカーシャフト4に固定され
た部材20との間に懸装されたコイルスプリング21によっ
て、スリッパ13が高速用吸気カム7の表面に押しつけら
れる方向(第3図の時計方向)に常時付勢されており、
高速用吸気カム7の回動に伴って揺動するようになって
いる。
また、第4図に示すように、低速用吸気カム6に当接
するローラ15を一端に備えた第3ロッカーアーム16の他
端には、第1ロッカーアーム14と同様にラッシュアジャ
スタ18が内蔵され、第3ロッカーアーム16は、ラッシュ
アジャスタ18を介して、他方の吸気バルブ23の上端部に
係合している。
するローラ15を一端に備えた第3ロッカーアーム16の他
端には、第1ロッカーアーム14と同様にラッシュアジャ
スタ18が内蔵され、第3ロッカーアーム16は、ラッシュ
アジャスタ18を介して、他方の吸気バルブ23の上端部に
係合している。
また、第1図で右方の排気側ロッカーシャフト4に
は、第5図に示すように、排気カム8に当接するローラ
25を一端に備えた第4ロッカーアーム26が配設されてい
る。この第4ロッカーアーム26の他端は2又は分岐さ
れ、それぞれラッシュアジャスタ18を介して排気バルブ
27、28の上端部に当接している。第4ロッカーアーム26
は、ロッカーシャフト4に嵌挿されたコイルスプリング
22によりロッカーシャフト4の軸線方向に付勢されて位
置決めされている。
は、第5図に示すように、排気カム8に当接するローラ
25を一端に備えた第4ロッカーアーム26が配設されてい
る。この第4ロッカーアーム26の他端は2又は分岐さ
れ、それぞれラッシュアジャスタ18を介して排気バルブ
27、28の上端部に当接している。第4ロッカーアーム26
は、ロッカーシャフト4に嵌挿されたコイルスプリング
22によりロッカーシャフト4の軸線方向に付勢されて位
置決めされている。
吸気側ロッカーシャフト3には、上述のように、高速
用吸気カム7に係合する第2ロッカーアーム14と、この
第2ロッカーアーム14の両端に、低速用吸気カム6、9
にそれぞれ係合する第1、第3ロッカーアーム12、16と
が配設されているが、第1ロッカーアーム12と第2ロッ
カーアーム14間には、両ロッカーアーム12、14を連動状
態または非連動状態に択一的に切換える切換機構を構成
する第1ピン結合機構31が配設され、また、第2ロッカ
ーアーム14と第3ロッカーアーム16間にも、同様の切換
機構としての第2ピン結合機構32が配設されている。そ
して第1ピン結合機構31と第2ピン結合機構32とは、ロ
ッカーシャフト3の軸線方向にオーバーラップして配設
され、かつ、第2ロッカーアーム14が備えているスリッ
パ13から第1ピン結合機構31までの距離とスリッパ13か
ら第2ピン結合機構32までの距離との差ができるだけ少
なくなるように、好ましくは双方の距離がほぼ等しくな
るように、第2ピン結合機構32が第1ピン結合機構31よ
りもカムシャフト2側にオフセットして、すなわち、カ
ムシャフト2に近接して配設されている。
用吸気カム7に係合する第2ロッカーアーム14と、この
第2ロッカーアーム14の両端に、低速用吸気カム6、9
にそれぞれ係合する第1、第3ロッカーアーム12、16と
が配設されているが、第1ロッカーアーム12と第2ロッ
カーアーム14間には、両ロッカーアーム12、14を連動状
態または非連動状態に択一的に切換える切換機構を構成
する第1ピン結合機構31が配設され、また、第2ロッカ
ーアーム14と第3ロッカーアーム16間にも、同様の切換
機構としての第2ピン結合機構32が配設されている。そ
して第1ピン結合機構31と第2ピン結合機構32とは、ロ
ッカーシャフト3の軸線方向にオーバーラップして配設
され、かつ、第2ロッカーアーム14が備えているスリッ
パ13から第1ピン結合機構31までの距離とスリッパ13か
ら第2ピン結合機構32までの距離との差ができるだけ少
なくなるように、好ましくは双方の距離がほぼ等しくな
るように、第2ピン結合機構32が第1ピン結合機構31よ
りもカムシャフト2側にオフセットして、すなわち、カ
ムシャフト2に近接して配設されている。
第6図は、互いにオフセットして配設された上記ピン
結合機構31、32の構成を示す拡大断面図で、第2図〜第
4図のVI−VI線に沿って断面したものである。これらピ
ン結合機構31、32は、ピストン機能を有するピン33を備
えている。ピン33はその一端に凸部33aを備えており、
ピン33はその凸部33aを外方に向けた状態で嵌挿孔34内
に摺動自在に嵌挿されている。各嵌挿孔34は、第2ロッ
カーアーム14の両端面14a、14bに開口しており、かつ、
ロッカーシャフト3およびカムシャフト2の軸線L1、L2
と平行に形成されている。各嵌挿孔34の底部には油圧室
35が形成され、これら油圧室35、35はそれぞれ油通路3
6、36を通じてロッカーシャフト3内の油路37を連通し
ている(第3図参照)。油路37は油圧供給源(図示は省
略)に接続されている。
結合機構31、32の構成を示す拡大断面図で、第2図〜第
4図のVI−VI線に沿って断面したものである。これらピ
ン結合機構31、32は、ピストン機能を有するピン33を備
えている。ピン33はその一端に凸部33aを備えており、
ピン33はその凸部33aを外方に向けた状態で嵌挿孔34内
に摺動自在に嵌挿されている。各嵌挿孔34は、第2ロッ
カーアーム14の両端面14a、14bに開口しており、かつ、
ロッカーシャフト3およびカムシャフト2の軸線L1、L2
と平行に形成されている。各嵌挿孔34の底部には油圧室
35が形成され、これら油圧室35、35はそれぞれ油通路3
6、36を通じてロッカーシャフト3内の油路37を連通し
ている(第3図参照)。油路37は油圧供給源(図示は省
略)に接続されている。
一方、第1ロッカーアーム12および第3ロッカーアー
ム16は、第2ロッカーアーム14の両端面14a、14bにそれ
ぞれ接する位置にリブ51、52を備えており、これらリブ
51、52から第2ロッカーアーム側とは反対側に突出する
筒体38、39が形成されている。筒体38、39内には、ピン
33がそれぞれ摺動自在に嵌挿されうる嵌挿孔40が、第2
ロッカーアーム14側の嵌挿孔34とそれぞれ対向して形成
されている。そして各嵌挿孔40は、第1〜第3ロッカー
アーム12、14、16が何れもカム6、7、9で駆動されな
い位置にあるとき、第6図に示すように、第2ロッカー
アーム14側の嵌挿孔34とそれぞれ心合した状態で嵌挿孔
34に連続するように形成されている。そして各嵌挿孔40
に連接してそれより小径のスプリング収容孔41が同心的
に形成され、このスプリング収容孔41の底面とピン33の
凸部33aの周囲との間に縮装されたコイルスプリング42
によってピン33が第2ロッカーアーム14側に付勢されて
いる。なお、スプリング収容孔41の底部には、外部に連
通するエア抜き孔43が形成されており、ピン33の移動に
より生じる空気圧を逃してピン33の作動が妨げられない
ようになっている。
ム16は、第2ロッカーアーム14の両端面14a、14bにそれ
ぞれ接する位置にリブ51、52を備えており、これらリブ
51、52から第2ロッカーアーム側とは反対側に突出する
筒体38、39が形成されている。筒体38、39内には、ピン
33がそれぞれ摺動自在に嵌挿されうる嵌挿孔40が、第2
ロッカーアーム14側の嵌挿孔34とそれぞれ対向して形成
されている。そして各嵌挿孔40は、第1〜第3ロッカー
アーム12、14、16が何れもカム6、7、9で駆動されな
い位置にあるとき、第6図に示すように、第2ロッカー
アーム14側の嵌挿孔34とそれぞれ心合した状態で嵌挿孔
34に連続するように形成されている。そして各嵌挿孔40
に連接してそれより小径のスプリング収容孔41が同心的
に形成され、このスプリング収容孔41の底面とピン33の
凸部33aの周囲との間に縮装されたコイルスプリング42
によってピン33が第2ロッカーアーム14側に付勢されて
いる。なお、スプリング収容孔41の底部には、外部に連
通するエア抜き孔43が形成されており、ピン33の移動に
より生じる空気圧を逃してピン33の作動が妨げられない
ようになっている。
上述のような構成を有するピン結合機構31、32におい
て、エンジンの低速回転時には油圧室35内に油圧が供給
されないため、ピン33は、コイルスプリング42によって
油圧室35側に押しつけられた状態で保持され、その凸部
33aの先端が第1、第3ロッカーアーム12、16側の嵌挿
孔40内に僅か侵入した状態で第2ロッカーアーム14側の
嵌挿孔34内に収容されている。そして第1〜第3ロッカ
ーアーム12、14、16が何れもカム6、7、9でそれぞれ
駆動されない場合には、ピン33と嵌挿孔40とが互いに心
合状態にあるが、第1〜第3ロッカーアーム12、14、16
がカム6、7、9でそれぞれ駆動された場合には、高速
用吸気カム7と低速用吸気カム6、9とのプロフィール
の相違から、第2ロッカーアーム14と第1、第3ロッカ
ーアーム12、16との間に摺動運動が生じ、ピン33と嵌挿
孔40とが非心合状態となる。本実施例では、ピン33を第
2ロッカーアーム14側に付勢するコイルスプリング42が
嵌挿孔40よりも小径でかつピン33の凸部33aの周囲に係
着されているため、第2ロッカーアームと第1、第3ロ
ッカーアーム12、16との間に摺動運動が生じた場合、第
7図に示すように、コイルスプリング42が横方向に撓む
ことによって、上記摺動運動を吸収し、第1、第3ロッ
カーアーム12、16が低速用吸気カムによってそれぞれ独
立的に揺動されて、吸気バルブ19、23をそれぞれ駆動す
るようになっている。
て、エンジンの低速回転時には油圧室35内に油圧が供給
されないため、ピン33は、コイルスプリング42によって
油圧室35側に押しつけられた状態で保持され、その凸部
33aの先端が第1、第3ロッカーアーム12、16側の嵌挿
孔40内に僅か侵入した状態で第2ロッカーアーム14側の
嵌挿孔34内に収容されている。そして第1〜第3ロッカ
ーアーム12、14、16が何れもカム6、7、9でそれぞれ
駆動されない場合には、ピン33と嵌挿孔40とが互いに心
合状態にあるが、第1〜第3ロッカーアーム12、14、16
がカム6、7、9でそれぞれ駆動された場合には、高速
用吸気カム7と低速用吸気カム6、9とのプロフィール
の相違から、第2ロッカーアーム14と第1、第3ロッカ
ーアーム12、16との間に摺動運動が生じ、ピン33と嵌挿
孔40とが非心合状態となる。本実施例では、ピン33を第
2ロッカーアーム14側に付勢するコイルスプリング42が
嵌挿孔40よりも小径でかつピン33の凸部33aの周囲に係
着されているため、第2ロッカーアームと第1、第3ロ
ッカーアーム12、16との間に摺動運動が生じた場合、第
7図に示すように、コイルスプリング42が横方向に撓む
ことによって、上記摺動運動を吸収し、第1、第3ロッ
カーアーム12、16が低速用吸気カムによってそれぞれ独
立的に揺動されて、吸気バルブ19、23をそれぞれ駆動す
るようになっている。
第8図はエンジンの高速運転状態を示し、油圧室35内
に油圧が供給されることによって、ピン33がコイルスプ
リング42を圧縮しながら第1、第3ロッカーアーム12、
16側の嵌挿孔40に嵌入され、これにより第1、第3ロッ
カーアーム12、16がともに第2ロッカーアーム14に連結
され、吸気バルブ19、23が高速用吸気カム7により駆動
される状態に切換えられる。そしてこの場合、第2ロッ
カーアーム14の高速用吸気カム7に対する係合部である
スリッパ13と第3ロッカーアーム16の低速用吸気カム9
に対する係合部であるローラ15との間の距離が、第1ロ
ッカーアーム12の低速用吸気カム6に対する係合部であ
るローラ11と上記スリッパ13との間の距離よりも長くな
っており、しかも第2ロッカーアーム14を第1ロッカー
アーム12と第3ロッカーアーム16との双方に対し、第1,
第2ピン結合機構31,32の部分で接触させる必要上、第
2ロッカーアーム14は、ロッカーシャフト3の軸線方向
に幅広い形状となり、高速用吸気カム7に当接するスリ
ッパ13が第1ロッカーアーム12側に偏った位置に設けら
れているから、従来のように、ピン結合機構31,32がロ
ッカーシャフト3の軸線に平行な同一軸線上に直列的に
設けられている場合には、第2ロッカーアーム14のスリ
ッパ13と第1ピン結合機構31との間の距離よりも、スリ
ッパ13と第2ピン結合機構32との間の距離の方が長くな
り、高速運転時に第1,第3ロッカーアーム12,16がそれ
ぞれピン結合機構31,32介して第2ロッカーアーム14に
連結されると、第1,第3ロッカーアーム12,16の駆動に
関してバランスが保たれず、第2ロッカーアーム14は、
その軸線がロッカーシャフト3の軸線に対し傾いた状態
で高速用吸気カム7によって駆動されることになるが、
本実施例では、第2ピン結合機構32が、第1ピン結合機
構31よりもカムシャフト2に近接して配置されているた
めに、第2ロッカーアーム14のスリッパ13と第1ピン結
合機構31との間の距離と、第1ピン結合機構31とスリッ
パ13の間の距離との差を少なくすることができ、これに
よって、第1,第3ロッカーアーム12,16の駆動に関して
バランスが保たれ、第2ロッカーアーム14の傾きを最小
限に抑制することができる。したがって、ピン結合機構
31,32の切換性能を向上させることができる。また第
1、第2ピン結合機構31、32が互いにオフセットして配
設されていることにより、ピン結合機構31、32における
ピン33の充分なストロークを確保するとともに、バルブ
駆動装置のコンパクト化が可能になる。
に油圧が供給されることによって、ピン33がコイルスプ
リング42を圧縮しながら第1、第3ロッカーアーム12、
16側の嵌挿孔40に嵌入され、これにより第1、第3ロッ
カーアーム12、16がともに第2ロッカーアーム14に連結
され、吸気バルブ19、23が高速用吸気カム7により駆動
される状態に切換えられる。そしてこの場合、第2ロッ
カーアーム14の高速用吸気カム7に対する係合部である
スリッパ13と第3ロッカーアーム16の低速用吸気カム9
に対する係合部であるローラ15との間の距離が、第1ロ
ッカーアーム12の低速用吸気カム6に対する係合部であ
るローラ11と上記スリッパ13との間の距離よりも長くな
っており、しかも第2ロッカーアーム14を第1ロッカー
アーム12と第3ロッカーアーム16との双方に対し、第1,
第2ピン結合機構31,32の部分で接触させる必要上、第
2ロッカーアーム14は、ロッカーシャフト3の軸線方向
に幅広い形状となり、高速用吸気カム7に当接するスリ
ッパ13が第1ロッカーアーム12側に偏った位置に設けら
れているから、従来のように、ピン結合機構31,32がロ
ッカーシャフト3の軸線に平行な同一軸線上に直列的に
設けられている場合には、第2ロッカーアーム14のスリ
ッパ13と第1ピン結合機構31との間の距離よりも、スリ
ッパ13と第2ピン結合機構32との間の距離の方が長くな
り、高速運転時に第1,第3ロッカーアーム12,16がそれ
ぞれピン結合機構31,32介して第2ロッカーアーム14に
連結されると、第1,第3ロッカーアーム12,16の駆動に
関してバランスが保たれず、第2ロッカーアーム14は、
その軸線がロッカーシャフト3の軸線に対し傾いた状態
で高速用吸気カム7によって駆動されることになるが、
本実施例では、第2ピン結合機構32が、第1ピン結合機
構31よりもカムシャフト2に近接して配置されているた
めに、第2ロッカーアーム14のスリッパ13と第1ピン結
合機構31との間の距離と、第1ピン結合機構31とスリッ
パ13の間の距離との差を少なくすることができ、これに
よって、第1,第3ロッカーアーム12,16の駆動に関して
バランスが保たれ、第2ロッカーアーム14の傾きを最小
限に抑制することができる。したがって、ピン結合機構
31,32の切換性能を向上させることができる。また第
1、第2ピン結合機構31、32が互いにオフセットして配
設されていることにより、ピン結合機構31、32における
ピン33の充分なストロークを確保するとともに、バルブ
駆動装置のコンパクト化が可能になる。
ところで、上記第1、第2ピン結合機構31、32のピン
33を作動させるための油圧は、上述のように吸気側のロ
ッカーシャフト3内部の油路37から油通路36を通じて油
圧室35に供給されるようになっているが、ピン結合機構
31、32の切替性を向上させるために、本実施例では油路
37をピン結合機構31、32のための専用油路としており、
第1、第3および第4ロッカーアーム12、16、26の端部
に内蔵されているラッシュアジャスタ18を作動する油圧
はカムキャップ1から供給され、また、第2図〜第5図
に示されているように、第1ロッカーアーム12のローラ
11、第2ロッカーアーム14のスリッパ13、第3ロッカー
アーム16のローラ15および第4ロッカーアーム26のロー
ラ25をそれぞれ潤滑するための潤滑油が、排気側のロッ
カーシャフト4内の油路45から小孔46を通じて供給され
るように構成されている。
33を作動させるための油圧は、上述のように吸気側のロ
ッカーシャフト3内部の油路37から油通路36を通じて油
圧室35に供給されるようになっているが、ピン結合機構
31、32の切替性を向上させるために、本実施例では油路
37をピン結合機構31、32のための専用油路としており、
第1、第3および第4ロッカーアーム12、16、26の端部
に内蔵されているラッシュアジャスタ18を作動する油圧
はカムキャップ1から供給され、また、第2図〜第5図
に示されているように、第1ロッカーアーム12のローラ
11、第2ロッカーアーム14のスリッパ13、第3ロッカー
アーム16のローラ15および第4ロッカーアーム26のロー
ラ25をそれぞれ潤滑するための潤滑油が、排気側のロッ
カーシャフト4内の油路45から小孔46を通じて供給され
るように構成されている。
第9図および第10図は本発明の第2の実施例における
ラッシュアジャスタ18および排気側のロッカーシャフト
4内の油路45に対する潤滑油の供給系統を示す一部を省
略した平面図および側面図で、第1図に対応する部材に
は同一符号を付してある。本実施例では、第1、第3ロ
ッカーアーム12、16の構成が第1図のものとは異なって
おり、また、排気バルブが1個であるため、排気側の第
4ロッカーアーム26もそれに適した構成となっている。
なお、ピン結合機構を省略してある。
ラッシュアジャスタ18および排気側のロッカーシャフト
4内の油路45に対する潤滑油の供給系統を示す一部を省
略した平面図および側面図で、第1図に対応する部材に
は同一符号を付してある。本実施例では、第1、第3ロ
ッカーアーム12、16の構成が第1図のものとは異なって
おり、また、排気バルブが1個であるため、排気側の第
4ロッカーアーム26もそれに適した構成となっている。
なお、ピン結合機構を省略してある。
第9図、第10図において、第1ロッカーアーム12のラ
ッシュアジャスタ18に供給される潤滑油は油路55から油
通路56を通りカムキャップ1内に入り、それから第1ロ
ッカーアーム12内の油路57およびリブ51内の油通路58を
通ってラッシュアジャスタ18に供給される。また、潤滑
油は、油通路56から油通路59を通ってカムキャップ1の
カムシャフト軸受面1aに達し、この軸受面1aに形成され
た油溝60から油通路61を通じてボルト孔62に達し、ボル
ト孔62から排気側のロッカーシャフト4内の油路45に供
給されるようになっている。
ッシュアジャスタ18に供給される潤滑油は油路55から油
通路56を通りカムキャップ1内に入り、それから第1ロ
ッカーアーム12内の油路57およびリブ51内の油通路58を
通ってラッシュアジャスタ18に供給される。また、潤滑
油は、油通路56から油通路59を通ってカムキャップ1の
カムシャフト軸受面1aに達し、この軸受面1aに形成され
た油溝60から油通路61を通じてボルト孔62に達し、ボル
ト孔62から排気側のロッカーシャフト4内の油路45に供
給されるようになっている。
このように吸気側のラッシュアジャスタ作動用の油圧
をカムキャップ1から導いて、吸気側のロッカーシャフ
ト3内に形成されたピン結合機構作動用の油路37とは別
系統にすることにより、ピン結合機構作動用の油圧の低
下を防ぎ、切換え性を向上させている。また、ローラ11
等の潤滑油を排気側のロッカーシャフト4内の油路45か
ら供給することによってもピン結合機構作動用の油圧の
低下を防いで、切換え性を更に向上させている。
をカムキャップ1から導いて、吸気側のロッカーシャフ
ト3内に形成されたピン結合機構作動用の油路37とは別
系統にすることにより、ピン結合機構作動用の油圧の低
下を防ぎ、切換え性を向上させている。また、ローラ11
等の潤滑油を排気側のロッカーシャフト4内の油路45か
ら供給することによってもピン結合機構作動用の油圧の
低下を防いで、切換え性を更に向上させている。
第1図は本発明の第1の実施例の平面図、第2図〜第5
図はそれぞれ第1〜第4ロッカーアームの側面図、第6
図は、切換機構の構成を示すために第2図〜第4図のVI
−VI線に沿って断面した拡大断面図、第7図および第8
図は第6図の切換機構の動作を示す断面図、第9図およ
び第10図は潤滑系統を示す平面図および側面図である。 1……カムキャップ、2……カムシャフト 3……吸気側ロッカーシャフト 4……排気側ロッカーシャフト 5……ボルト 6、9……低速用吸気カム 7……高速用吸気カム、8……排気カム 11、15、25……ローラ 12……第1ロッカーアーム 13……スリッパ 14……第2ロッカーアーム 16……第3ロッカーアーム 17……ウェーブワッシャ 18……ラッシュアジャスタ 19、23……排気バルブ 21……コイルスプリング 27、28……排気バルブ 31、32……ピン結合機構 33……ピン、33a……ピンの凸部 34……40……ピン嵌挿孔、35……油圧室 36……油通路、37、45……油路 38、39……筒体 41……スプリング収容孔 42……コイルスプリング 43……エア抜き孔、51、52……リブ
図はそれぞれ第1〜第4ロッカーアームの側面図、第6
図は、切換機構の構成を示すために第2図〜第4図のVI
−VI線に沿って断面した拡大断面図、第7図および第8
図は第6図の切換機構の動作を示す断面図、第9図およ
び第10図は潤滑系統を示す平面図および側面図である。 1……カムキャップ、2……カムシャフト 3……吸気側ロッカーシャフト 4……排気側ロッカーシャフト 5……ボルト 6、9……低速用吸気カム 7……高速用吸気カム、8……排気カム 11、15、25……ローラ 12……第1ロッカーアーム 13……スリッパ 14……第2ロッカーアーム 16……第3ロッカーアーム 17……ウェーブワッシャ 18……ラッシュアジャスタ 19、23……排気バルブ 21……コイルスプリング 27、28……排気バルブ 31、32……ピン結合機構 33……ピン、33a……ピンの凸部 34……40……ピン嵌挿孔、35……油圧室 36……油通路、37、45……油路 38、39……筒体 41……スプリング収容孔 42……コイルスプリング 43……エア抜き孔、51、52……リブ
Claims (1)
- 【請求項1】1本のカムシャフト(2)に、低速用カム
および高速用カムが並設され、これらカムが、上記カム
シャフト(2)の軸線方向に沿って順に配置された第
1、第2および第3カム(6,7,9)からなり、 上記低速用カムおよび高速用カムのうちの一方が上記第
2カム(7)により構成され、他方が上記第1カム
(6)および第3カム(9)により構成され、 上記第1、第2および第3カム(6,7,9)にそれぞれ係
合する第1、第2および第3ロッカーアーム(12,14,1
6)が、上記第2ロッカーアーム(14)を中央にして、
かつ、上記第2ロッカーアーム(14)の上記第2カム
(7)に対する係合部(13)と上記第3ロッカーアーム
(16)の上記第3カム(9)に対する係合部(15)との
間の距離が、上記第2ロッカーアーム(14)の上記第2
カム(7)に対する係合部(13)と上記第1ロッカーア
ーム(12)の上記第1カム(6)に対する係合部(11)
との間の距離よりも長くされた態様で配置され、 上記第2ロッカーアーム(14)と上記第1ロッカーアー
ム(12)との間に、両ロッカーアームを連動状態または
非連動状態に択一的に切換える第1切換機構(31)が設
けられ、上記第2ロッカーアーム(14)と上記第3ロッ
カーアーム(16)との間に、両ロッカーアームを連動状
態または非連動状態に択一的に切換える第2切換機構
(32)が設けられ、 該第2切換機構(32)が、上記第1切換機構(31)より
も上記カムシャフト(2)に近接して配置されてなるこ
とを特徴とするエンジンのバルブ駆動装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62198160A JP2575725B2 (ja) | 1987-08-10 | 1987-08-10 | エンジンのバルブ駆動装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62198160A JP2575725B2 (ja) | 1987-08-10 | 1987-08-10 | エンジンのバルブ駆動装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6441607A JPS6441607A (en) | 1989-02-13 |
JP2575725B2 true JP2575725B2 (ja) | 1997-01-29 |
Family
ID=16386460
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62198160A Expired - Fee Related JP2575725B2 (ja) | 1987-08-10 | 1987-08-10 | エンジンのバルブ駆動装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2575725B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03116710U (ja) * | 1990-03-14 | 1991-12-03 | ||
TW201144574A (en) * | 2010-06-15 | 2011-12-16 | Kwang Yang Motor Co | Structure of driving member of engine valve |
Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63100210A (ja) * | 1986-10-16 | 1988-05-02 | Honda Motor Co Ltd | 内燃機関の動弁装置 |
-
1987
- 1987-08-10 JP JP62198160A patent/JP2575725B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63100210A (ja) * | 1986-10-16 | 1988-05-02 | Honda Motor Co Ltd | 内燃機関の動弁装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6441607A (en) | 1989-02-13 |
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