JP2643468B2 - ガラス―磁器複合材とその製造方法 - Google Patents

ガラス―磁器複合材とその製造方法

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JP2643468B2 JP21319389A JP21319389A JP2643468B2 JP 2643468 B2 JP2643468 B2 JP 2643468B2 JP 21319389 A JP21319389 A JP 21319389A JP 21319389 A JP21319389 A JP 21319389A JP 2643468 B2 JP2643468 B2 JP 2643468B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は建築用の内装材又は外装材として好適なガラ
ス−磁器複合材とその製造方法に関するものである。
(従来の技術) 建築用の内外装材としては陶磁器製のタイルが広く用
いられているが、その表面は一般に硬くかつ平板的な印
象を与えるものが多い。ところが最近では内外装材にも
大理石等のような深みのある外患が求められるようにな
りつつある。
このため特開昭61−256940号公報に示されるように、
MgOを6〜15%含有するガラス板を950〜1000℃で120〜2
40分間熱処理することにより、ディオプサイトやエンス
タタイトの結晶を析出させ、大理石調の外観を持たせた
結晶化ガラス板を内外装材として利用する試みもなされ
ている。
しかしこの先行発明ではMgOを6〜15%と多めに含有
するガラスを使用しているために、膨脹係数、焼成時
間、焼成温度等のコントロールが難しく、うまく結晶を
析出させるには長い焼成時間を必要として製造コストが
嵩む問題があった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上記した従来の問題点を解決して、大理石の
ような深みのある外観を持ち、しかも軽量で建築用内外
装材として用いるに適し、また膨脹計数等のコントロー
ルが容易で製造コストが安価なガラス−磁器複合材とそ
の製造方法を目的として完成されたものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、磁器質の基材の表面に、SiO255〜75%、Al
2O32〜15%、CaO2〜10%、MgO2〜6%、他のRO0〜8
%、R2O2〜13%、B2O30〜10%、TiO2又はZrO20〜3%
(いずれも重量%)を含有するフリットがフレーク状、
粒状、塊状等の原形を一部残しつつ相互間に気泡、及び
結晶を生じた状態で固化したガラス層を形成したことを
特徴とするガラス−磁器複合材に関する第1の発明と、
磁器質の基材の表面に、SiO255〜75%、Al2O32〜15%、
CaO2〜10%、MgO2〜6%、他のRO0〜8%、R2O2〜13
%、B2O30〜10%、TiO2又はZrO20〜3%(いずれも重量
%)を含有するフリットをフレーク状、粒状、あるいは
塊状としたものを一定の厚さに載せ、これを1000〜1200
℃で焼成することによりフリットを半溶融のガラス状態
として基材に溶着させるとともに、フリットの表面や相
互間の気泡等からディオプサイトを含む結晶を生じさせ
て天然石状の模様を形成させることを特徴とするガラス
−磁器複合材の製造方法に関する第2の発明とからなる
ものである。
本発明においては、まず上記の組成のフリットを溶融
し、水中に投入して急冷したりフレークローラーで急冷
することによってフレーク状、粒状、あるいは塊状のフ
リットを製造する。フリットの形状はこれらのうちのい
ずれでもよいが、60メッシュ以下の粒末状であると後の
焼成工程において均一な外観となり本発明の目的とする
天然石模様を得ることができない。
次にこのようなフリットを磁器質の基材の表面に、例
えば3〜5mm程度の厚さとなるように載せる。フリット
の層が磁器質の基材の上面に来るように載せることも、
逆にフリットの層の上面に磁器質の基材を置くことも可
能であるが、後者の方法によるときは棚板の表面にアル
ミナ粉末を敷き、その上面にフリットを載せることが好
ましい。後者の方法は焼成時に生ずる気泡が浮力によっ
て基材の方へ集まるため、表面にピンホール等のない製
品を得易い利点がある。
次にこれを1000〜1200℃で60分程度焼成する。本発明
において用いられるフリットはこのような焼成条件下に
おいて半溶融状態となるが、粘性が高いために流下する
こともなく磁器製の基材の表面でガラス化し、これと同
時にフリット相互の境界面や相互間の微細な気泡やクラ
ックを起点として微細なディオプサイト(CaMgSi2O6
を含む結晶が生ずる。この結果、原形の一部を保ってい
るフリットの周囲に気泡やクラックと結晶とを含む不透
明なガラスの層が成形された天然石状の模様が生ずるの
で、そのまま冷却して固化させれば、磁器製の基材の表
面に天然石状の模様を持つガラス層が形成されたガラス
−磁器複合材を得ることができる。
本発明においてはガラスの層の熱膨脹係数を磁器の熱
膨脹係数に容易に対応させることができるので、冷却、
固化工程において割れが生ずることもなく、容易に目的
とするガラス−磁器複合材で得ることができる。なお焼
成温度が1000℃未満ではガラス化が不十分であり、1200
℃を超えると粘性が下りすぎ、模様が現われにくくな
る。
このようにして得られたガラス−磁器複合材はそのま
までも使用できるが、表面を研摩すれば平滑性が向上す
るとともに、天然石を磨いたような感じを出すことがで
きる。
上記したように本発明においてはフリットの溶融状態
を適切にコントロールすることが美しい模様を生じさせ
るために重要であり、またこのような状態で適度な結晶
を生ずるようなフリットを用いる必要がある。前記した
フリットの組成はこのような目的を達成するためのもの
であり、各必須成分の数値限定の理由は次のとおりであ
る。
まずSiO2を55〜75%としたのは、55%未満では粘性が
下りすぎ結晶の析出が不十分で模様が現われにくく、逆
に75%を越えると粘性が高くなりすぎるうえ焼成温度が
高くなるためである。Al2O3を2〜15%としたのは、2
%未満では耐候性が悪いうえに結晶核発生が不十分とな
って結晶の析出が悪く、15%を越えると粘性が高くなり
焼成温度が高くなるためである。CaOを2〜10%とした
のは2%未満では結晶成分が不足するために結晶の析出
が行われず、逆に10%を越えるとディオプサイト以外の
他の結晶が析出して、好ましい外観を得ることができな
いためである。MgOを2〜6%としたのは、2%未満で
は結晶成分が不足するために結晶の析出が行われず、6
%を越えると結晶が大量に析出して外観が白くなり、ま
た熱膨脹係数のコントロールが難しくなるためである。
ZnO、BaO、SrO等の他のRO成分を0〜8%としたの
は、適度の粘性を得るためであり、8%を越えると結晶
の析出が悪くなる。Na2O、K2O、Li2O等のR2O成分を2〜
13%としたのは、2%未満では粘性が高く高い焼成温度
が必要となり、逆に13%を越えると粘性が下がり過ぎて
結晶の析出が悪くなるためである。B2O3は粘性を下げる
とともに熱膨脹係数を下げるための成分であり、0であ
ってもよい。しかし10%を越えると結晶の析出が悪くな
ると同時に粘性が下がり過ぎて結晶の析出も悪くなる。
TiO2又はZrO2は結晶核形成剤であり、他の成分との関係
で0であってもよい。しかし3%を越えると着色してし
まい、目的とする外観を得ることができない。
次に本発明の実施例を示す。
(実施例) 次表に示される組成のNo.1〜No.8のフリット及び比較
例No.1〜No.3のフリットを電気炉中で1450℃で60分間溶
融し、フレークローラーによりフレーク状に整形した。
フレークの大きさは厚さ0.5〜1.2mmで5〜20mm角に寸法
を調整した。これを10cm角の磁器質のタイル上に厚さが
5mm程度となるように載せ、電気炉中で1100℃まで4時
間昇温、60分間保持、その後炉内で自然放冷の焼成条件
で焼成した。焼成品の表面を研摩して選られたガラス−
磁器複合材はいずれもフレーク状の原形を一部残したフ
リットの表面やフリット相互間のクラック、泡等を起点
としてディオプサイトを主結晶とし、ワラステナイト等
のその他の結晶を含む白色の結晶が析出し、白濁部分が
生じた大理石状の外観を呈し、またガラス層と磁器質の
タイルとの結合は強固なものであった。
(発明の効果) 以上に説明したように、本発明によれば磁器質の基材
の表面で所定の組成のフリットを半溶融状態でガラス化
させることによりフレーク状、粒状、塊状等の原形を一
部残しつつ相互間に気泡、クラック及びディオプサイト
等の結晶を生じさせ、大理石のような深みのある天然石
状の模様を容易に形成することができ、意匠的効果に優
れたガラス−磁器複合材を得ることができる。また本発
明によれば磁器質の基材の表面にガラス層が強固に溶着
されるので、肉厚を厚くしなくても十分な強度を持たせ
ることができ、軽量で建築用内外装材として用いるに適
したものとなる。更にまた本発明によればフリットの組
成を工夫したことにより、膨脹係数、小生時間、焼成温
度等のコントロールを容易化し、従来よりも短かい焼成
時間で大理石のような模様を形成することができ、従来
のような複雑かつ長時間にわたる熱処理工程を必要とし
ないので、製造コストを大幅に引下げることがきる。よ
って本発明は従来の問題点を一掃したガラス−磁器複合
材とその製造方法として、産業の発展に寄与するところ
は極めて大である。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁器質の基材の表面に、SiO255〜75%、Al
    2O32〜15%、CaO2〜10%、MgO2〜6%、他のRO0〜8
    %、R2O2〜13%、B2O30〜10%、TiO2又はZrO20〜3%
    (いずれも重量%)を含有するフリットがフレーク状、
    粒状、塊状等の原形を一部残しつつ相互間に気泡、及び
    結晶を生じた状態で固化したガラス層を形成したことを
    特徴とするガラス−磁器複合材。
  2. 【請求項2】磁器質の基材の表面に、SiO255〜75%、Al
    2O32〜15%、CaO2〜10%、MgO2〜6%、他のRO0〜8
    %、R2O2〜13%、B2O30〜10%、TiO2又はZrO20〜3%
    (いずれも重量%)を含有するフリットがフレーク状、
    粒状、あるいは塊状としたものを一定の厚さに載せ、こ
    れを1000〜1200℃で焼成することによりフリットを半溶
    融のガラス状態として基材に溶着させるとともに、フリ
    ットの表面や相互間の気泡等からディオプサイトを含む
    結晶を生じさせて天然石状の模様を形成させることを特
    徴とするガラス−磁器複合材の製造方法。
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