JP2642401B2 - アンチスキッド制御装置 - Google Patents

アンチスキッド制御装置

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JP2642401B2
JP2642401B2 JP10658088A JP10658088A JP2642401B2 JP 2642401 B2 JP2642401 B2 JP 2642401B2 JP 10658088 A JP10658088 A JP 10658088A JP 10658088 A JP10658088 A JP 10658088A JP 2642401 B2 JP2642401 B2 JP 2642401B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、車輪の回転速度を検出し、車輪と路面との
間に発生する摩擦力が最大となるように車輪の回転速度
を油圧制御するアンチスキツド制御装置に関する。
従来の技術 走行中、フツトブレーキを強く踏み込むと車輪がロツ
ク(車輪回転数が零となる状態)し、自動車の操舵能力
が失われる現象が生じる。アンチスキツド制御装置は、
上記現象を回避するため車体の速度(以下、「車体速」
という)と車輪の回転速度(以下、「車輪速」という)
との差が、車輪と路面との間の摩擦力を最大とするよう
に、各車輪に設けてある制動装置を油圧制御する装置で
ある。
一般に、ブレーキ系統の安全性を考慮して、2つの独
立した油圧経路を有するブレーキ装置が用いられてお
り、右前輪と左後輪および左前輪と右後輪に設けられて
いる制動装置にそれぞれ配管されている。このように対
角状にブレーキ系統を配管し制動動作を行わせるのは、
1系統が故障し、他の1系統だけによる急停止動作にお
いても安全性に優れているからである。したがつて、こ
のようなブレーキ系統を有するアンチスキツド制御装置
においては、対角状にある車輪の車輪速を求め、この車
輪速から車体速を演算し、車輪と路面との間の摩擦力が
最大となるように各車輪の車輪速を制御することが望ま
しい。
発明が解決すべき課題 上述したアンチスキツド制御装置においては、対角状
にある車輪の車輪速から車体速が求められるので、それ
らの車輪速が同時に落ち込む場合、正確な車体速を求め
ることができなくなるおそれがある。また、従来のアン
チスキツド制御装置では、1つの処理回路によつて全て
の車輪速を求め、各車輪をそれぞれ制御しているので、
車輪速が大きくなると、車輪速演算に要する時間が多く
なり、高速制御に遅れが生じる場合がある。
本発明の目的は、上述の課題を解決し、正確な車体速
を算出することにより滑らかなアンチスキツド制御を行
い、また安全性を向上させるアンチスキツド制御装置を
提供することにある。
課題を解決するための手段 本発明は、車体に設けた4つの各車輪をそれぞれ制動
する制動手段と、 前記各車輪の車輪速を検出する手段と、 前左車輪の車輪速検出手段と後右車輪の車輪速検出手
段とからの各出力に応答し、それらの2つの車輪速検出
手段からの大きい方の車輪速を検出し、前左車輪の制動
手段と後右車輪の制動手段とをアンチスキツド制御する
ための第1処理手段と、 前右車輪の車輪速検出手段と後左車輪の車輪速検出手
段とからの各出力に応答し、それらの2つの車輪速検出
手段からの大きい方の車輪速を検出し、前右車輪の制動
手段と後左車輪の制動手段とをアンチスキツド制御する
ための第2処理手段とを含み、 第1および第2処理手段は一方で検出された大きい方
の車輪速を他方でそれぞれ受信して、4つの車輪速のう
ちの大きい方の車輪速を求め、この大きい方の車輪速を
制御車体速として推定してアンチスキツド制御演算を行
うことを特徴とするアンチスキツド制御装置である。
また本発明は、第1および第2処理手段は一方で検出
された前記大きい方の車輪速を車輪と路面との摩擦係数
に基づいて予め定める範囲内に制限して補正した値を他
方でそれぞれ受信することを特徴とする。
さらにまた本発明は、第1処理手段は前記前左車輪の
車輪速検出手段と後右車輪の車輪速検出手段の出力に基
づいて各車輪と路面との摩擦係数を演算する手段と、 前記大きい方の車輪速を前記摩擦係数に基づいて予め
定める範囲内に制限して補正する手段と、 前記大きい方の車輪速が前記範囲内にある場合にはそ
の大きい方の車輪速を車体速として推定し、前記大きい
方の車輪束が前記範囲外にあるときには前記範囲の前記
大きい方の車輪速側の制限値を車体速として推定する手
段とを含み、 第2処理手段は前記前右車輪の車輪速検出手段と後左
車輪の車輪速検出手段の出力に基づいて各車輪と路面と
の摩擦係数を演算する手段と、 前記大きい方の車輪速を前記摩擦係数に基づいて予め
定める範囲内に制限して補正する手段と、 前記大きい方の車輪速が前記範囲内にある場合にはそ
の大きい方の車輪速を車体速として推定し、前記大きい
方の車輪速が前記範囲外にあるときには前記範囲の前記
大きい方の車輪速側の制限値を車体速として推定する手
段とを含むことを特徴とする。
また本発明は、第1処理手段は、前記予め定める範囲
を前左車輪と後右車輪との大きい方の摩擦係数に基づい
て定め、 第2処理手段は、前記予め定める範囲を前右車輪と後
左車輪との大きい方の摩擦係数に基づいて定めることを
特徴とする。
作 用 本発明においては、第1処理手段は左前輪および右後
輪に設けられた車輪速検出手段の各出力からそれぞれ2
つの車輪速を検出し、それらのうちの大きい車輪速を求
める。また、第2処理手段は右前輪および左後輪に設け
られた車輪速検出手段の出力から2つの車輪速をそれぞ
れ算出し、それらのうちの大きい方の車輪束を求める。
第1および第2処理手段で求められた車輪速の大きい方
の車輪速はそれぞれ他方の処理手段へ送出され、各処理
手段で求められた大きい方の車輪速と受信した大きい方
の車輪速とが比較され、それらのうちのより大きい車輪
速が制御車体速として推定されアンチスキツド制御演算
が行われる。アンチスキツド制御演算の結果は、各車輪
に設けられている制動手段に送られ、車輪速が制御され
る。
また本発明においては、第1および第2処理手段で求
められた大きい方の車輪速が車輪と路面との摩擦係数に
基づいて予め定める範囲内に制限され補正された後他方
の処理手段へ送出される。
また本発明においては、各車輪に制動手段と車輪速検
出手段が設けられ、対角状に位置する2つの車輪速検出
手段によつて検出された車輪速のうち大きい方の車輪速
が選択される。そして、車輪速検出手段の出力に基づい
て車輪と路面との間の摩擦係数が演算される。摩擦係数
が大きい程車輪速に制限を加える範囲を大きく設定す
る。各処理手段において選択された大きい方の車輪速が
前記範囲内にある場合はその大きい方の車輪速を車体速
として推定する。また、前記大きい方の車輪速が前記範
囲外にある場合は、前記大きい方の車輪速側にある制限
値を車体速として推定する。そして、上述のようにして
第1および第2処理手段で求められた車体速はそれぞれ
他方の処理手段へ送出され、大きい方の車体速が制御車
体束として選択される。制御車体速はアンチスキツド制
御演算に用いられ、アンチスキツド制御が行われる。
また本発明においては、第1処理手段は前左車輪と後
右車輪における車輪速検出手段の出力に基づいて求めら
れた摩擦係数のうち大きい方の摩擦係数を用いて車体速
が推定される。また第2処理手段も同様に大きい方の摩
擦係数を用いて車体速が推定される。
実施例 第1図は、本発明の一実施例であるアンチスキツド制
御装置の電気的ブロツク図である。アンチスキツド制御
回路1はたとえば車室内あるいは後部トランク内に設け
られている。車輪速センサ2a〜2dは車輪毎い設けられて
おり、車輪の回転速度を検出するためのセンサである。
車輪速センサ2a〜2dはたとえば、周方向に等間隔をあけ
て多数の切欠きと突起が形成されている強磁性材料の検
出板が車輪軸に固定され、その検出板の円周近傍に設け
られた電磁ピツクアツプによつて車輪速に比例した周波
数の信号を取り出す。車輪速センサ2a〜2dによつて検出
された車輪速信号は、波形整形回路3a〜3dによつてパル
ス信号に波形整形された後、マイクロコンピユータなど
によつて実現される処理回路4a,4bに与えられる。
処理回路4aは、右前輪に取付けられている車輪速セン
サ2aおよび左後輪に取付けられている車輪速センサ2bか
らの車輪速信号に基づき、それぞれの車輪速を求めた
後、大きい方の車輪速を信号ラインl1を介して処理回路
4bへ転送する。同様に、処理回路4bは左前輪に取付けら
れている車輪速センサ2cおよび右後輪に取付けられてい
る車輪速センサ2dからの車輪速信号に基づきそれぞれの
車輪速を求めた後、大きい方の車輪速を信号ラインl2を
介して処理回路4aへ転送する。
処理回路4a,4bから出力される制御信号は、ソレノイ
ド駆動回路5a〜5dによつて電力増幅された後、アクチユ
エータ6a〜6dに設けられているソレノイドコイルに与え
られる。処理回路4a,4bからのソレノイドリレー駆動信
号は論理積回路7に与えられ、その出力はリレー駆動回
路8によつて電力増幅された後、ソレノイドリレー9の
リレーコイル9aに与えられる。接点9bが導通すると、ア
クチユエータ6a〜6dに組込まれているソレノイドコイル
の他端は、接続点10を介してバツテリ11のバツテリ電圧
が与えられる。
モータ12は油圧ポンプを駆動するためのモータで、モ
ータリレー13がオンするとバツテリ11から電力が供給さ
れ制御用油圧が発生する。処理回路4a,4bからのモータ
駆動信号は論理和回路14に与えられ、処理回路4a,4bの
いずれかのモータ駆動信号がハイレベルとなると、モー
タリレー駆動回路15がオンしモータリレー13もオンす
る。
処理回路4aまたは4bからのランプ信号がランプ駆動回
路16に与えられると、警報ランプ17は点灯する。警報ラ
ンプ17はアンチスキツド制御装置に異常が生じた場合に
点灯する。
バツテリ11の正極は電源スイツチ18を介して電源回路
19に接続される。電源回路19はバツテリ電圧を所望の電
圧に変換した後、各回路へ変換された電圧を供給する。
第2図は、本発明の一実施例であるアンチスキツド制
御装置の油圧経路を説明するための図である。ブレーキ
ペダル20の操作によつてマスターシリンダ21に発生した
油圧は、アクチユエータ6a〜6dを介してホイールシリダ
22a〜22dに与えられる。アクチユエータ6a〜6dはアンチ
スキツド制御回路1によつてホイールシリンダ22a〜22d
に与える制動油圧を制御し、車輪23a〜23dの回転数を制
御する。Pバルブ24b,24dは後輪のホイールシリンダ22
b,22dに与えられる油圧が或る値以上にならないように
制限するためのバルブである。
第3図は、処理回路における車体速演算を説明するた
めの機能ブロツク図である。処理回路4aと処理回路4bで
行われる演算は全く同一であるので、処理回路4aにおけ
る演算につて説明する。右前輪車輪速信号と左後輪車輪
速信号は車体速演算部4a1に与えられる。車体速演算部4
a1では、各車輪速信号から車体速が演算され、それらの
車体速のうち大きい車体速が最大値選択部4a2,4b2へ転
送される。車体速演算部4a1における車体速の演算は一
定時間毎に行われ、算出された車体速は前回求められた
車体速を基準として一定の制限(後述する)が加えられ
ている。この制限は一種のフイルタとしての作用を果た
しており、前回求められた車体速との単純平均によつて
まとめてもよく、何らかの理由により車体速が急変する
のを抑える効果を発揮する。
最大値選択部4a2では、車体速演算部4a1,4b1で求めら
れた車体速のうち大きい方の車体速が選択される。この
大きい方の車体速が制御用車体速として制御演算部4a3
へ転送される。制御演算部4a3においては、この制御用
車体速を用いてアンチスキツド制御演算が行われる。
第4図は、車体速の演算における制限を説明するため
の図である。時刻tnにおける車体速がVSnであるとする
と、時刻tn+1における車体速VSn+1は高い摩擦係数(以
下、「μ」という)路においては、第1式を満たす範囲
に制限される。したがつて算出された車体速が第1式に
示す範囲内である場合はその車体速が、第1式に示す範
囲外である場合は、算出された車体速側の制限値が制御
車体速として扱われる。
VSn−ΔDH≦VSn+1≦VSn+ΔVUH ……(1) 低μ路における制御車体速の演算も上述と同様の制限
が加えられており、制限される範囲は第1式の代わりに
第2式が用いられる。
VSn−ΔVDL≦VSn+1≦VSn+ΔVUL ……(2) 上述の制限に用いられるμは、第1処理手段において
は左現輪におけるμの値と後右輪におけるμの値が選択
される。また、第2処理手段においても同様に大きい方
のμの値が選択される。
第5図は、高μ路におけるアンチスキツド制御を説明
するためのタイミングチヤートである。第5図(1)は
ブレーキが踏み込まれた後の車体速と車輪速の変化を示
し、同図(2)は車輪の加速度を、同図(3)はホイー
ルシリンダに供給される油圧を、同図(4)はアクチユ
エータに与えられる出力状態を示す。第5図(1)にお
いてラインl3は車体速を示し、ラインl4は車輪速を示
す。
ブレーキが踏み込まれ第5図(3)に示すようにホイ
ールシリンダ油圧が上昇すると、車輪制動力が増し、第
5図(1)に示すように車輪速は低下する。時刻t1にお
いて第5図(2)に示すように車輪加速度がG1以下にな
ると、アンチスキツド制御が開始され、時刻t1〜t2の間
ホイールシリンダ油圧は減圧される。時刻t2〜t3の期間
においては、パルス減圧が行われ、ホイールシリンダ油
圧はさらに低下するが、車輪速の降下は停止する。時刻
t3〜t4の期間における保持の状態を経過した後、時刻t4
〜t5の期間において増圧が行われる。したがつて、ホイ
ールシリンダ油圧が急上昇するとともに、車輪速も急上
昇する。時刻t5以後はパルス増圧が出力され、ホイール
シリダン油圧はしだいに上昇し、制動力が増してゆく。
第6図は、低μ路におけるアンチスキツド制御を説明
するためのタイミングチヤートである。第6図(1)は
ブレーキが踏み込まれた後の車体速と車輪速の変化を示
し、同図(2)は車輪の加速度を、同図(3)はホイー
ルシリンダに供給される油圧を、同図(4)はアクチユ
エータに与えられう出力状態を示す。第6図(1)にお
いてラインl5は車体速を示し、ラインl6は車輪速を示
す。
時刻t6までは、ブレーキペダルが踏み込まれ、ホイー
ルシリンダ油圧が上昇し、車輪速が低下する。時刻t6に
おいて、第6図(2)に示すように車輪速加速度がG1よ
り低下すると、アンチスキツド制御が開始され、時刻t6
〜t7の期間ホイールシリンダ油圧が減圧される。ホイー
ルシリンダの油圧はしだいに低下してゆくが、低μ路で
あるので、車輪速の低下は続く。時刻t7〜t8の期間はさ
らに減圧されホイールシリンダ油圧は低下する。この減
圧により車輪速の低下は止まりしだいに上昇してゆく。
時刻t8以降はパルス増圧が出力され車輪速はしだいに上
昇してゆくとともに、制動力が増大してゆく。
第5図(1)の図中のしきい値Tは車輪と路面との間
のμレベルを判定するために設けられたもので、車輪速
がしきい値Tを下まわらない場合は高μ路と判定する。
また第6図(1)では車輪速はしきい値Tを下まわって
いるので、低μ路であると判定される。
第7図は、処理回路に記憶されている出力マツプであ
る。処理回路は車輪のスリツプ率と加速度を計算し、第
7図に示す出力マツプに従つてアクチユエータに制御信
号を送出する。第7図において、R5に示す記号↓は減圧
を意味し、ホイールシリンダの油圧が連続的に減圧され
る。領域R10の記号 はパルス減圧を意味し、パルス幅
の時間だけホイールシリンダの油圧が減圧される。領域
R11の記号−は保持状態を意味し、ホイールシリンダの
油圧をそのまま維持させる。領域R1の記号 はパルス増
圧を意味し、パルス幅の時間だけホイールシリンダの油
圧を増圧させる。領域R4に示す記号↑はホイールシリン
ダの油圧を連続的に増圧させる出力を意味する。
なお、第7図に示す制御マツプは高μ路における制御
出力を示す。低μ路においては領域R10におけるパルス
減圧が減圧出力に変更され、他は同じである。
第8図は、処理回路の処理内容を説明するためのフロ
ーチヤートである。ステツプs1において、処理回路4a,4
bはイニシヤライズ処理を行う。このイニシヤライズ処
理は、フラグのリセツト、出力端子のリセツトなどが行
われる。ステツプs2において、車輪速センサ2aからの車
輪速信号に基づき車輪速1が算出される。またステツプ
s3において車輪速センサ2bからの車輪速信号に基づいて
車輪速2が演算される。ステツプs4は車輪速1および車
輪速2の演算が終了するのを待機する。
ステツプs5においては、ステツプs2,ステツプs3にお
いて求めた車輪速1,2のうちの大きい方の車輪速から車
体速を算出する。ステツプs6では、ステツプs5で求めた
車体速が他の処理回路へ転送される。ステツプs7では、
他の処理回路から転送された車体速が受信され、所定の
メモリ領域に記憶される。ステツプs8では、一方の処理
回路内で求められた車体速と他の処理回路から転送され
た車体速が比較され、大きい車体速が制御車体束として
決定される。
ステツプs9ではアンチスキツド制御を開始する条件が
満たしているかどうかが判断される。すなわちブレーキ
ペダルが踏み込まれ、スリツプ率が10%を超え、さらに
車輪束加速度がG1より低くなつている場合に、アンチス
キツド制御が開始される。ステツプs9において、アンチ
スキツド制御を開始する条件を満たしている場合には、
ステツプs10へ進みアンチスキツド制御を終了する条件
を満たしているかどうかが判断される。すなわちブレー
キペダルが解放され、制御車体速が5Km/h以下となつて
いるときは、アンチスキツド制御が終了する。
ステツプs11においては、車輪のスリツプレベルが判
定される。車輪のスリツプレベルは、たとえば車輪のス
リツプ率が0〜10%,10%〜20%,20%〜のいずれかに属
しているかをいい、厳密には第3式に示す車輪のスリツ
プ率を演算して求めることになる。
ここに、VSは車体速を、VWは車輪速を意味する。
しかし、第3式には割算が含まれているので、演算時
間を短縮するため、車輪速と車体速との速度差を求め、
予め求めてあるスリツプレベル算出表からスリツプレベ
ルを求める。またステツプs11においては、μ判定も行
われる。このμ判定は、たとえば車輪速が車体速より予
め定めた速度たとえば10〜15Km/h低下すると低μ路であ
ると判定する。
ステツプs12においては、車輪の加速度レベルが判定
される。この車輪の加速度レベルは前回求めた車輪速と
今回求めた車輪速との差をとることにより車輪加速度レ
ベルを求めることができる。この加速度レベルはたとえ
ば第7図に示すように加速度がG1以下、G1〜G2,G2〜G3,
G3以上のいずれに属しているかを判定する。
ステツプs13においては、ステツプs11,s12において求
めたスリツプレベルおよび車輪加速度レベルから第7図
に示す出力マツプを用いて制御出力が選択される。
ステツプs14では、ステツプs13で求めた制御出力がア
クチユエータへ出力される。
以上説明したアンチスキツド制御の動作はアンチスキ
ツド制御を終了する条件が満たされるまで一定時間毎に
処理される。
ステツプs10においてアンチスキツド制御を終了する
条件が満たされると、ステツプs15へ進み制御が解除さ
れる。制御を解除するためには、ブレーキペダル20の踏
み込みによつてマスターシリンダ21に発生した油圧がそ
のままホイールシリンダ22に与えられるようにアクチユ
エータ6が増圧状態に設定される。
以上のように本実施例においては、2つの処理回路に
おいて車体速演算を行うので、処理速度が向上するとと
もに、一方の処理回路の処理不能によりブレーキ系統の
一方がアンチスキツド制御が行われなくなつた場合で
も、他の処理回路による他のブレーキ系統がアンチスキ
ツド制御を行うことができるので、アンチスキツド制御
装置のフエルセーフ機能が改善される。
発明の効果 本発明においては、アンチスキツド制御を行うために
用いる車体速が4輪にそれぞれ設けられている車輪速検
出手段からの出力を用いて求められるので、正確な車体
速を演算することができる。
また本発明においては、算出された車輪速をまるめる
ことにより、車輪速の急変による不安定な制御を防止す
ることができる。
また本発明においては、車体速を求める演算におい
て、車輪と路面との間の摩擦係数により、制限値を可変
しているので、より正確な制御車体速を求めることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例であるアンチスキツド制御装
置の電気的ブロツク図、第2図は本発明の一実施例であ
るアンチスキツド制御装置の油圧経路を説明するための
図、第3図は本発明にかかわる車体速演算を説明するた
めの機能ブロツク図、第4図は車体速の演算における制
限値を説明するための図、第5図は高μ路におけるアン
チスキツド制御を説明するためのタイミングチヤート、
第6図は低μ路におけるアンチスキツド制御を説明する
ためのタイミングチヤート、第7図は処理回路に記憶さ
れている出力マツプ、第8図は処理回路の処理内容を説
明するためのフローチヤートである。 1……アンチスキツド制御回路、2……車輪速センサ、
4……処理回路、6……アクチユエータ、9……ソレノ
イドリレー、11……バツテリ、12……モータ、19……電
源回路、20……ブレーキペダル、21……マスターシリン
ダ、22……ホイールシリンダ、23……車輪

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体に設けた4つの各車輪をそれぞれ制動
    する制動手段と、 前記各車輪の車輪速を検出する手段と、 前左車輪の車輪速検出手段と後右車輪の車輪速検出手段
    とからの各出力に応答し、それらの2つの車輪速検出手
    段からの大きい方の車輪速を検出し、前左車輪の制動手
    段と後右車輪の制動手段とをアンチスキツド制御するた
    めの第1処理手段と、 前右車輪の車輪速検出手段と後左車輪の車輪速検出手段
    とからの各出力に応答し、それらの2つの車輪速検出手
    段からの大きい方の車輪速を検出し、前右車輪の制動手
    段と後左車輪の制動手段とをアンチスキツド制御するた
    めの第2処理手段とを含み、 第1および第2処理手段は一方で検出された大きい方の
    車輪速を他方でそれぞれ受信して、4つの車輪速のうち
    の大きい方の車輪速を求め、この大きい方の車輪速を制
    御車体速として推定してアンチスキツド制御演算を行う
    ことを特徴とするアンチスキツド制御装置。
  2. 【請求項2】第1および第2処理手段は一方で検出され
    た前記大きい方の車輪速を車輪と路面との摩擦係数に基
    づいて予め定める範囲内に制限して補正した値を他方で
    それぞれ受信することを特徴とする請求項1記載のアン
    チスキツド制御装置。
  3. 【請求項3】第1処理手段は前記前左車輪の車輪速検出
    手段と後右車輪の車輪速検出手段の出力に基づいて各車
    輪と路面との摩擦係数を演算する手段と、 前記大きい方の車輪速を前記摩擦係数に基づいて予め定
    める範囲内に制限して補正する手段と、 前記大きい方の車輪速が前記範囲内にある場合にはその
    大きい方の車輪速を車体速として推定し、前記大きい方
    の車輪速が前記範囲外にあるときには前記範囲の前記大
    きい方の車輪速側の制限値を車体速として推定する手段
    とを含み、 第2処理手段は前記前右車輪の車輪速検出手段と後左車
    輪の車輪速検出手段の出力に基づいて各車輪と路面との
    摩擦係数を演算する手段と、 前記大きい方の車輪速を前記摩擦係数に基づいて予め定
    める範囲内に制限して補正する手段と、 前記大きい方の車輪速が前記範囲内にある場合にはその
    大きい方の車輪速を車体速として推定し、前記大きい方
    の車輪速が前記範囲外にあるときには前記範囲の前記大
    きい方の車輪速側の制限値を車体速として推定する手段
    とを含むことを特徴とする請求項1記載のアンチスキツ
    ド制御装置。
  4. 【請求項4】第1処理手段は、前記予め定める範囲を前
    左車輪と後右車輪との大きい方の摩擦係数に基づいて定
    め、 第2処理手段は、前記予め定める範囲を前右車輪と後左
    車輪との大きい方の摩擦係数に基づいて定めることを特
    徴とする請求項3記載のアンチスキツド制御装置。
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