JPH0771933B2 - アンチスキツド制御装置 - Google Patents

アンチスキツド制御装置

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JPH0771933B2
JPH0771933B2 JP29574288A JP29574288A JPH0771933B2 JP H0771933 B2 JPH0771933 B2 JP H0771933B2 JP 29574288 A JP29574288 A JP 29574288A JP 29574288 A JP29574288 A JP 29574288A JP H0771933 B2 JPH0771933 B2 JP H0771933B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、ブレーキ操作時に車輪と路面との間の摩擦制
動力が最も高くなるように各車輪を油圧制御するアンチ
スキツド制御装置に関し、特に左右の車輪の路面に対す
る摩擦係数が異なる、いわゆるスプリツト路におけるア
ンチスキツド制御に好適に実施される。
従来の技術 アンチスキツド制御装置は、急ブレーキ操作時の車輪の
ロツク状態(車輪の回転速度がほぼ0となる状態)によ
つて発生する制動能力および操蛇能力の低下を防止する
ための装置で、自動車の走行速度(以下「車体速」とい
う。)と、車輪の回転速度(以下「車輪速」という。)
とから、第1式に示す車輪のスリツプ率を演算し、車輪
が最も高い制動力を発揮するスリツプ率、たとえば10%
〜20%となるように各車輪に設けられた油圧制動手段を
制御する装置にある。ここに、車体速をVS、車輪速をVW
とすると、スリツプ率Sは第1式によつて算出される。
アンチスキツド制御装置は、各車輪に設けられた車輪速
センサからの車輪速信号に基づき、各車輪の車輪速を算
出する。そして、これらの車輪速から、たとえば最も高
い車輪速を車体速として推定し、この推定された車体速
と、各車輪の車輪速とから第1式に基づき各車輪のスリ
ツプ率を算出する。アンチスキツド制御装置は、この算
出されたスリツプ率が最も高い制動力を発揮するスリツ
プ率となるように各車輪に設けられている油圧制動手段
へ供給する油圧を制御する。路面に対する制動力を最も
高く発揮させ、制動距離を短縮させるためは、各車輪毎
にアンチスキツド制御を独立して行うのが好ましい。
発明が解決しようとする課題 各車輪の路面に対する制動力が最も高い状態となるよう
に各車輪のスリツプ率を独立して制御するアンチスキツ
ド制御装置は、ブレーキが操作された時点から自動車が
停止するまでの制動距離を最短とすることができる。し
かしながら、左右の車輪の路面に対する摩擦係数が大き
く異なる、いわゆるスプリツト路を走行中に急ブレーキ
操作を行うと、左右の車輪に発生する走行方向と直角の
方向に発生するヨーモメント力が大きく異なり、自動車
を旋回させる力が発生する。そして、このヨーモメント
力が大きくなると、最悪の場合自動車が旋回運動を開始
することになり、極めて危険な状態となる。特に、高速
走行中に上述のスプリツト路でブレーキ操作が行われる
と、自動車の走行安定性が極めて悪化するとともに、自
動車の旋回運動を回避するためのハンドル操作を短時間
に行うことは困難である。
そこで、スプリツト路における独立制御の上記問題点を
回避するために、左右後輪の車輪速のうち、低い方の車
輪速を基準としてアンチスキツド制御演算を行い、左右
後輪に設けられている油圧制動手段へ同一の油圧を制御
する、いわゆるセレクトロー制御が行われる。このセレ
クトロー制御によれば、左右後輪の摩擦制動手段へ同一
の油圧が供給され、しかも車輪速の低い後輪を基準とし
て油圧の制御が行われるので、後輪から発生するヨーモ
ーメント力を小さく押さえることができる。したがつて
独立制御の場合にみられる自動車の走行安定性の低下お
よび自動車の旋回力の発生を回避することができる。
しかしながら、セレクトロー制御の場合は、車輪速の低
い車輪を基準として、アンチスキツド演算が行われ、左
右後輪に対し同一の油圧が供給されるので、左右後輪が
最も高い制動力を発揮するスリツプ率で制動されるとは
限らない。したがつて、独立制御に対し制動距離が長く
なるという問題点を有している。
そこで本発明の目的は、上述の問題点を解決するために
なされたもので、自動車の走行安定性を維持するととも
に、制動距離の増大を防止するアンチスキツド制御装置
を提供することである。
課題を解決するための手段 本発明は、自動車の各車輪毎に設けられた油圧制動手段
へ供給する油圧を増減し、車輪と路面との間の摩擦制動
力が最も大きくなるスリツプ率となるように油圧を制御
するアンチスキツド制御装置において、 アンチスキツド制御開始直後の左右後輪に設けられた前
記油圧制動手段へ、左右後輪の車輪速のうちの低い方の
車輪速を基準とした同一の油圧が供給され、その後、予
め定める切換時以後は前記油圧制動手段へ供給される油
圧は独立して制御されることを特徴とするアンチスキツ
ド制御装置である。
また本発明は、前記切換時は車体速が予め定める速度に
達した時点であることを特徴とするアンチスキツド制御
装置である。
また本発明は、前記切換時はアンチスキツド制御開始時
から予め定める時間を経過した時点であることを特徴と
するアンチスキツド制御装置である。
また本発明は、前記切換時はアンチスキツド制御開始時
の車体速から選択される時間がアンチスキツド制御開始
時から経過した時点であることを特徴とするアンチスキ
ツド制御装置である。
作 用 第1の発明に従えば、車体速に対する各車輪の車輪速な
どに基づいて、各車輪毎に設けられた油圧制動手段の油
圧を増減することによつて、車輪と路面との間のスリツ
プ率が高い摩擦制動力を発揮することができる値となる
ように制御するアンチスキツド制御装置において、アン
チスキツド制御の開始直後には、左右の両後輪に設けら
れた油圧制動手段に、左右の両後輪のうち、低い方の車
輪速を基準とした同一の油圧を発生させ(セレクトロー
制御)、これに対して予め定める切換時以降では、左右
の各後輪の油圧制動手段にそれぞれの車輪の車輪速に対
応した個別的な油圧を発生させる(独立制御)。
したがつて、左右路面の摩擦係数が異なるスプリツト路
を走行中にアンチスキツド制御を実施した場合、セレク
トロー制御を実施することによつて、独立制御を実施す
る場合よりも車体の安定性が保たれ、予め定められた切
換時には車体は低速になり、独立制御を実施しても車体
が不安定にならず、制動距離を短縮することができる。
すなわち、車体の安定性が確保することができるととも
に、制動距離を短縮させることができる。
また第2の発明に従えば、セレクトロー制御から独立制
御に切換えるタイミングを予め定める車速とすることに
よつて、上述のように高速時には車体が安定するセレク
トロー制御を実施し、低速時には独立制御を実施するの
で、車体の安定性を確保することができるとともに、制
動距離を短縮することができる。
さらに第3の発明に従えば、セレクトロー制御から独立
制御に切換えるタイミングを予め定める時間とすること
によつて、車体が低速になることを予め定める時間によ
つて設定するとともに、前記時間は、車体が不安定にな
つた場合でも運転者がハンドル操作を行つて車体を安定
させることができる時間に設定されるので、車体が安定
した後、独立制御を実施することになり、車体の安定性
を確保することができるとともに、制動距離を短縮する
ことができる。
さらにまた第4の発明に従えば、アンチスキツド制御開
始時の車体の安定性は車体速で変化、すなわちアンチス
キツド制御開始時の車体速が高いほど車体が不安定にな
ることから、セレクトロー制御から独立制御に切換える
タイミングを前記制御開始時の車体速に対応した時間で
求める。したがつて、運転者が車体を安定させるための
ハンドル操作を行う時間を車体速に応じて設定すること
ができ、車体の安定度合に応じた切換時間を設定するこ
とができる。
実施例 第1図は、本発明の一実施例であるアンチスキツド制御
装置のブロツク図である。アンチスキツド制御回路1
は、たとえば車室内あるいは後部トランク内に設けられ
ている。車輪速センサ2a〜2dは車輪毎に設けられてお
り、車輪速を検出するためのセンサである。車輪速セン
サ2a〜2dは、たとえば周方向に等間隔にあけた多数の切
欠きと、突起が形成されている強磁性材料の検出板が車
輪軸に固定されており、この検出板の円周近傍に設けら
れた、たとえば電磁ピツクアツプによつて車輪速に比例
した周波数の信号を出力するように構成されている。車
輪速センサ2a〜2dによつて検出された車輪速信号は、波
形整形回路3a〜3dによつてパルス信号に波形整形された
後に、マイクロコンピユータなどによつて実現される処
理回路4a,4bに与えられる。
スイツチ2eは、たとえばブレーキペダルが踏込まれたこ
とを表す信号を送出するブレーキスイツチなどであり、
スイツチ2eの出力信号はレベル変換回路3eに与えられ、
信号レベルがアンチスキツド制御回路1に適合する電圧
レベルに変換される。レベル変換回路3eの出力は、処理
回路4a,4bに送出される。
処理回路4aは、右前輪に設けられている車輪速センサ2a
および左後輪に設けられている車輪速センサ2bからの車
輪速信号に基づき、それぞれの車輪速を求めた後に、大
きい方の車輪速を信号ラインsl1を介して処理回路4bへ
転送する。同様に、処理回路4bは左前輪に設けられてい
る車輪速センサ2cおよび右後輪に設けられている車輪速
センサ2dからの車輪速信号に基づき、それぞれの車輪速
を求めた後、大きい方の車輪速を信号ラインsl2を介し
て処理回路4aへ転送する。
処理回路4a,4bは、転送された車輪速と、各処理回路内
で算出された車輪速とから、たとえばこれらの車輪速の
大きい方の車輪速を車体速として推定する。この車体速
と各車輪速とを基礎としてアンチスキツド制御演算が行
われ、ホイールシリンダ油圧が制御される。
処理回路4a,4bから出力される制御信号は、ソレノイド
駆動回路5a〜5dによつて電力増幅された後、切換弁6a〜
6d内に設けられているソレノイドコイルに与えられる。
処理回路4a,4bから送出されるソレノイドリレー駆動信
号は、論理積回路7に与えられ、その出力はソレノイド
リレー駆動回路8によつて電力増幅された後、ソレノイ
ドリレー9のリレーコイル9aに与えられる。接点9bが導
通すると、切換弁6a〜6dに組込まれているソレノイドコ
イルの他端には、接点9bおよび接続点10を介してバツテ
リ11のバツテリ電圧が与えられる。
モータ12aは油圧ポンプを駆動するためのモータで、モ
ータリレー13がオンすると、バツテリ11から電力が供給
され、制御用油圧が発生する。処理回路4a,4bからのモ
ータ駆動信号は論理和回路14に与えられ、処理回路4a,4
bからのいずれかのモータ駆動信号がハイレベルとなる
と、モータリレー駆動回路15がオンし、モータリレー13
もオンする。処理回路4aまたは4bからの各駆動信号がラ
ンプ駆動回路16に与えられると、警報ランプ17が点灯す
る。警報ランプ17はアンチスキツド制御装置に何等かの
異常が生じた場合に点灯し、運転者に注意を与える。
バツテリ11の正極は電源スイツチ18を介して電源回路19
に接続される。電源回路19はバツテリ電圧を所望の電圧
に変換した後、各回路へ変換された電圧を供給する。
第2図は、本発明の一実施例であるアンチスキツド制御
装置の油圧経路を説明するためのブロツク図である。ブ
レーキペダル20の踏込み操作によつてマスターシリンダ
21に発生した油圧は、切換弁6a〜6dを介してホイールシ
リンダ22a〜22dに与えられ、車輪23a〜23dの回転数を低
下させる。なお、切換弁6a〜6dとホイールシリンダ22a
〜22dとはそれぞれ油圧制動手段を構成する。
アンチスキツド制御中では、モータ12aの駆動により発
生した制動油圧はPバルブ24b,24dに供給されている。
アンチスキツド制御回路1から切換弁6aに増圧制御信号
が送出されると、油圧源12で発生した制動油圧は、管路
25a,26aを介してホイールシリンダ22aに供給される。ま
た、減圧制御信号が切換弁6aに送出されると、ホイール
シリンダ22a内の油圧は、管路26a,27を介してリザーバ
タンク28へ還流し、ホイールシリンダ22a内の油圧を低
下させる。さらに、保持制御信号が切換弁6aに送出され
ると、管路25a,26aおよび27がいずれとも遮断され、ホ
イールシリンダ22a内の油圧は一定に維持される。以上
の切換えは、切換弁6b〜6dについても同様である。
Pバルブ24b,24dは、後輪のホイールシリンダ22b,22dに
供給する制動油圧が予め定める値以上から上昇する勾配
を制限するためのバルブである。
次に、本発明におけるセレクトロー制御から独立制御へ
の切換えについて以下説明する。
第3図は、アンチスキツド制御開始時から車体速が予め
定める速度(たとえば、80〜100km/h)に達した切換時
までセレクトロー制御が行われ、その後独立制御が行わ
れる場合を説明するためのタイミングチヤートである。
第3図(1)においてラインl1は車体速の変化を、ライ
ンl2は左後輪23bの車輪速の変化を、ラインl3は右後輪2
3dの車輪速の変化をそれぞれ示す。また、第3図(2)
は、左後輪23bに設けられるホイールシリンダ22bに供給
される油圧の時間的変化を、第3図(3)は、右後輪23
dに設けられるホイールシリンダ22dに供給される油圧の
時間的変化を示す。さらに、第3図(4)は、ホイール
シリンダ22bの制御状態を、第3図(5)はホイールシ
リンダ22dの制御状態をそれぞれ示す。
本実施例では、アンチスキツド制御演算は左右後輪の車
輪速のうちいずれか低い方の車輪速を基準としてセレク
トロー制御が行われる。すなわち、左後輪23bの車輪速
が右後輪23dの車輪速より低い場合について考察する
と、第3図(1)に示すように時刻t1に左後輪23bの車
輪速が低下を開始すると、左後輪23dのロツク状態を回
避するために、減圧制御信号が出力される。この減圧制
御信号は第3図(4),(5)に示すように左後輪23b
のホイールシリンダ22bに対してだけではなく、右後輪2
3dのホイールシリンダ22dに対しても同じ制御信号が出
力される。そして、左後輪23dの車輪速が十分回復する
と、ホイールシリンダ22b,22dの油圧を緩やかに増加さ
せるためのパルス増圧制御信号が時刻t2,t3,t4において
出力される。その結果、ホイールシリンダ22b内の油圧
が増大すると、再びラインl2が示すように左後輪23bの
車輪速が低下をし始める。したがつて、時刻t5において
左後輪23bがロツク状態となるのを回避するためにホイ
ールシリンダ22b,22dに対し、減圧制御信号が出力され
る。
上述のアンチスキツド制御が繰返し実行され、ラインl1
が示す車体速が時刻t6において速度KVに達すると、セレ
クトロー制御から独立制御ヘアンチスキツド制御が切換
わる。そして、時刻t6以降の独立制御状態では、ホイー
ルシリンダ22bに対する油圧制御では、ラインl2が示す
左後輪23bの車輪速に従つて制御信号が出力され、時刻t
7において車輪速が低下し始めると、第3図(4)に示
すように減圧制御信号が出力され、その後t8,t9,t10に
おいてホイールシリンダ22bの油圧を緩やかに増加させ
るためのパルス増圧制御信号が出力される。
一方、ホイールシリンダ22dに対しては、右後輪23dの車
輪速が低下し始める時刻t11で、右後輪23dがロツク状態
となるのを回避するために減圧制御信号が出力され、時
刻t12,t13においてホイールシリンダ22d内の油圧を緩や
かに増加させるためのパルス増圧制御信号が出力され
る。
第4図は、第3図の制御を実行するためのフローチヤー
トである。まず、ステツプa1では、車体速が予め定める
速度KVより高いか否かが判断される。高い場合は左右後
輪の車輪速のうち低い車輪速を基準として後述する第5
図の制御フローに従つて制御信号が選択される。ステツ
プa2において制御信号が選択されると、ステツプa3で
は、セレクトロー制御フラグF1に1がセツトされる。こ
れにより、ステツプa4における制御信号の出力処理にお
いて、左右後輪に対し同じ制御信号が出力される。
車体速が速度KVより高い場合は、以上の処理を繰返し実
行し、車体速が速度KV以下となると、ステツプa1からス
テツプa5へ進む。ステツプa5では、セレクトロー制御フ
ラグF1が0であるか否かが判断され、1がセツトされて
いる場合は、ステツプa6へ進み、パルス増圧フラグがセ
ツトされる。このステツプa6におけるパルス増圧フラグ
のセツトは独立制御の最初にのみ実行するためのもので
ある。ステツプa7はセレクトロー制御フラグF1を0にセ
ツトし、独立制御状態であることを示す。
独立制御が開始すると、セレクトロー制御フラグF1は0
に設定されているので、ステツプa5からステツプa8へ進
み制御信号の選択が行われる。この制御信号の選択は後
述する第5図の制御フローに従つて行われ、アンチスキ
ツド制御の行われる車輪の車輪速を基準として制御が行
われる。
以上のように、車体速が予め定める速度KVに達するま
で、左右後輪に対しセレクトロー制御を行うことによ
り、ブレーキ操作により走行安定性を悪化させる高速に
おいては、車体を安定させ、また、前記予め定める速度
KV以下では、左右後輪を独立制御し、制動距離を短縮す
ることができる。
次に、制御信号の選択処理について説明する。第5図は
アンチスキツド制御信号の選択を説明するためのフロー
チヤートである。以下説明を簡単にするためホイールシ
リンダ22bに対する制御について説明するが、他のホイ
ールシリンダに対しても同様である。
まず、ステツプs1では、アンチスキツド制御が現在実行
されているか否かが判断され、制御中である場合はアン
チスキツド開始の判断をする必要がないので、ステツプ
s4へ進む。ステツプs1において、アンチスキツド制御が
行われていない場合は、ステツプs2へ進み、アンチスキ
ツド制御を開始する条件を満足しているか否かが判断さ
れる。アンチスキツド制御開始条件として、たとえば車
輪がロツクした場合、あるいは車輪速が予め定める回転
数より低くなり、さらに車輪減速度(負の車輪加速度)
が予め定める減速度より大きくなつているか否かが判断
される。そして、アンチスキツド制御を開始する条件を
満足している場合は、ステツプs3へ進み、処理回路4aの
予め定めるメモリ領域にホイールシリンダに減圧動作を
行わせるための減圧フラグが設定される、 ステツプs2において、アンチスキツド制御を開始する条
件を満たしていないと判断すると、ステツプs14へ進
み、ブレーキペダルの踏込みによつてマスターシリンダ
内に生じた油圧が直接ホイールシリンダに伝達されるよ
うにするために、切換弁6bが増圧位置に設定される。
ステツプs4では、アンチスキツド制御の終了条件が判断
され、たとえばブレーキペダルから足が離された場合、
あるいは車速が5km/h以下となつた場合は、アンチスキ
ツド制御が解除される。ステツプs4においてアンチスキ
ツド制御終了条件を満たしていない場合は、ステツプs5
へ進み、ホイールシリンダの油圧の増減制御をするフラ
グの判定が行われる。
アンチスキツド制御が開始すると、ステツプs3において
減圧フラグが設定されているので、ステツプs6へ進み、
減圧制御の終了条件が判断される。ステツプs6におい
て、減圧制御終了条件、すなわち車輪加速度が予め定め
られる加速度を越え、さらに車輪速が回復する兆しを見
せ始めた時点でステツプs7に進む。ステツプs7では、ホ
イールシリンダ22bの油圧を一定に保つための保持フラ
グが設定される。保持フラグが設定されると、ステツプ
s8へ進み、この終了条件が判定される。
ステツプs8において、車輪加速度が前記予め定める加速
度を越え、その加速度を下まわると、保持終了条件を満
たす。保持終了条件を満たすと、ステツプs9へ進み、ホ
イールシリンダ22bの油圧を増圧するための増圧フラグ
が設定される。ステツプs9において増圧フラグが設定さ
れると、ステツプs10へ進み、増圧終了条件が判断され
る。ステツプs10において増圧終了条件、たとえば油圧
が予め定める値まで回復すると、ステツプs11へ進み、
ホイールシリンダ22b内の油圧を緩やかに増圧するため
のパルス増圧フラグが設定される。そして、ステツプs1
2においてパルス増圧終了条件、たとえば車輪速が予め
定める回転数より低くなりさらに車輪減速度が予め定め
た減速度より大きくなつた時、ステツプs13へ進み、減
圧フラグが設定される。
次に示す実施例はアンチスキツド制御開始後、予め定め
る時間(たとえば1〜2秒間)、セレクトロー制御を行
い、その後独立制御を行う制御について説明する。第6
図(1)は、車体速および車輪速の変化を示し、ライン
l4は車体速の変化を、ラインl5は左後輪23bの車輪速の
変化を、ラインl6は右後輪23dの車輪速の変化をそれぞ
れ示す。また、第6図(2)は、左後輪23bに設けられ
ているホイールシリンダ22bの油圧の変化を、第6図
(3)は右後輪23dに設けられているホイールシリンダ2
2dの油圧の時間的変化を示す。さらに、第6図(4)は
ホイールシリンダ22bの制御状態の時間的変化を、第6
図(5)は、ホイールシリンダ22dの制御状態の時間的
変化をそれぞれ示す。
ブレーキペダル20が踏込まれると、ホイールシリンダ22
b,22dの油圧が第6図(2),(3)に示すように増大
する。時刻t15において、左後輪23bの車輪速がラインl5
に示すようにアンチスキツド制御を開始する条件を満た
すと、左後輪23bがロツク状態となるのを回避するため
に第6図(4)に示すように減圧制御信号が出力される
とともに、右後輪23dに対しても第6図(5)に示すよ
うに減圧制御信号が出力される。そして、アンチスキツ
ド制御を開始した時刻t15から予め定める時間T1の期間
セレクトロー制御が行われる。この期間では、後輪23b,
23dの車輪速のうちいずれか低い方の車輪速が基準とな
つてアンチスキツド制御演算が行われ、同一の制御信号
が後輪23b,23dに対し出力される。
予め定める時間T1が満了する時刻t16に達すると、セレ
クトロー制御から独立制御へ制御が変更されるが、独立
制御の最初の制御にパルス増圧制御信号が出力される。
第7図は、第6図に示す制御を実行するためのフローチ
ヤートである。まず、ステツプb1では、現在アンチスキ
ツド制御が実行されているか否かが判断され、アンチス
キツド制御を行つていない場合は、ステツプb2へ進み、
処理回路4a,4bの予め定めるメモリ領域にタイマ時間T1
がセツトされる。そして、アンチスキツド制御を開始す
る条件を満たすと、ステツプb1からステツプb3へ進み、
前記に設定されたタイマのカウント値が1だけデクリメ
ントされる。ステツプb4では、前記タイマのカウント値
が0となったか否かが判断され、0でない場合はステツ
プb5へ進み、第5図に示す処理フローに従つて制御信号
が選択される。ステツプb6では、セレクトロー制御フラ
グF1に1がセツトされ、現在セレクトロー制御が実行さ
れていることを表す。ステツプb7では、ステツプb5にお
いて選択された制御信号が出力される。以上の処理が繰
返し実行され、タイマのカウント値が0になるまで行わ
れる。
タイマのカウント値が0になると、ステツプb4からステ
ツプb8へ進み、セレクトロー制御フラグF1が0であるか
否かが判断される。セルクトロ制御フラグF1が1である
場合は、ステツプb9へ進み、パルス増圧フラグがセツト
される。このフラグのセツトによりステツプb7において
パルス増圧制御信号が出力される。ステツプb9において
パルス増圧フラグがセツトされると、ステツプb10にお
いてセレクトロー制御フラグF1に0がセツトされ、セレ
クトロー制御が終了し、独立制御が行われていることを
表す。
独立制御が開始すると、ステツプb8からステツプb11へ
進み、各車輪の車輪速を基準として第5図に示す制御フ
ローに従つてアンチスキツド制御信号の選択が行われ
る。ステツプb11において選択された制御信号はステツ
プb7において出力される。
以上説明したように、アンチスキツド制御の開始から車
体速が低下するまでの予め定める時間セレクトロー制御
を行うので、前記予め定める時間を運転者がハンドル操
作を行い車体を安定させる時間に設定することによつ
て、車体が安定した後、独立制御を行うことになり、車
体の安定性を確保することができるとともに、制動距離
を短縮することができる。
次に、アンチスキツド制御開始時における車体速に基づ
きセレクトロー制御を行う時間を選択し、その後、独立
制御を行うアンチスキツド制御について説明する。第8
図(1)は車体速および車輪速の変化を示し、ラインl7
は車体速の時間的変化を、ラインl8は左後輪23bの車輪
速の変化を、ラインl9は右後輪23dの車輪速の時間的変
化をそれぞれ示す。また第8図(2)はホイールシリン
ダ22bの油圧の時間的変化を、第8図(3)はホイール
シリンダ22dの油圧の時間的変化を示す。さらに、第8
図(4)はホイールシリンダ22bに対する制御状態の時
間的変化を、第8図(5)はホイールシリンダ22dに対
する制御状態の時間的変化を示す。
ブレーキペダル20が踏込まれると、ホイールシリンダ22
b,22dの油圧が第8図(2),(3)に示すように増大
する。ラインl8に示すように左後輪23bの車輪速が低下
を開始し、アンチスキツド制御開始条件を充たすと、左
後輪23bがロツク状態となるのを回避するために減圧制
御信号が第8図(4)に示すように時刻t17に出力され
るとともに、セレクトロー制御を行うために、第8図
(5)に示すように右後輪23dに対しても減圧制御信号
が出力される。アンチスキツド制御を開始する時刻t17
における車体速がV0であるとすると、その車体速V0に対
応するセレクトロー制御時間が選択される。この車体速
とセレクトロー制御時間との関係は、第9図に示すグラ
フのように車体速が大きくなるに従い、セレクトロー制
御時間も長く選択される。この関係はたとえば処理回路
4a,4bのメモリ領域にマツプとして記憶されてもよく、
また予め定める演算式によつて算出できるようにしても
よい。
以上のようにアンチスキツド制御開始時における車体速
に対応してセレクトロー制御時間Tvが選択されると、セ
レクトロー制御時間Tvの期間、後輪23b,23dの車輪速の
うち、低い方の車輪速がアンチスキツド制御演算の基礎
として用いられ、その制御演算によつて求められた制御
信号は左後輪23b、右後輪23dに対し出力される。セレク
トロー制御時間Tvが満了する時刻t18に達すると、独立
制御へ移行する。
第10図は、第8図に示す制御を実行するためのフローチ
ヤートである。第10図のステツプc2における処理だけが
第7図に示すフローチヤートと異なつており、他の処理
は第7図における処理と同様である。なお、ステツプc2
は車体速に対するセレクトロー制御時間Tvが処理回路4
a,4bの予め定めるメモリ領域にストアされる処理であ
る。
以上のように本実施例に従えば、セレクトロー制御時間
はアンチスキツド制御が開始する車体速に応じて設定さ
れるので、運転者が車体を安定させるためのハンドル操
作を行うべき時間を車体速に応じて設定することがで
き、車体の安定度合に応じて切換時間を設定することが
できる。
発明の効果 以上のように第1の発明によれば、アンチスキツド制御
を開始すると、左右の後輪に対して同一の油圧制御を切
換時まで行い、その後、各油圧制御手段を独立して制御
するので、アンチスキツド制御開始時には車体の安定性
を確保することができるセレクトロー制御を行い、その
後、独立制御を実施しても車体が安定する低速になつて
から独立制御を行うことになり、車体の安定性を確保す
ることができるとともに、制動距離を短縮することがで
きる。
また第2の発明によれば、前記切換タイミングを予め定
める車体速とするので、車体の安定性を充分に確保する
ことができる車体速を設定することができる。
さらに第3の発明に従えば、切換タイミングを予め定め
られる時間によつて決定するので、アンチスキツド制御
開始時に車体が不安定になつた場合に運転者が車体の安
定性を確保するためのハンドル操作を行う時間をセレク
トロー制御とすることができ、車体の安定性をより確保
することができる。
さらにまた第4の発明に従えば、切換タイミングをアン
チスキツド制御開始時の車体速に対応した時間とするの
で、車体速に対応したハンドル操作の時間を設定するこ
とができ、車体速に対応した車体の安定性を確保するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例であるアンチスキツド制御装
置のブロツク図、第2図は本発明の一実施例であるアン
チスキツド制御装置の油圧経路を説明するためのブロツ
ク図、第3図はアンチスキツド制御開始時から車体速が
予め定める速度に達した切換時までセレクトロー制御が
行われ、その後独立制御が行われる場合を説明するため
のタイミングチヤート、第4図は第3図の制御を実行す
るためのフローチヤート、第5図はアンチスキツド制御
信号の選択を説明するためのフローチヤート、第6図は
アンチスキツド制御開始後、予め定める時間セレクトロ
ー制御を行い、その後独立制御を行う場合を説明するた
めのタイミングチヤート、第7図は第6図に示す制御を
実行するためのフローチヤート、第8図はアンチスキツ
ド制御開始時の車体速に基づき、予め定める時間セレク
トロー制御が行われ、その後独立制御が行われる場合を
説明するためのタイミングチヤート、第9図は車体速と
セレクトロー制御が行われる時間との関係を示すグラ
フ、第10図は第8図に示す制御を実行するためのフロー
チヤートである。 1……アンチスキツド制御回路、2a〜2d……車輪速セン
サ、3a〜3d……波形整形回路、4a,4b……処理回路、5a
〜5d……ソレノイド駆動回路、6a〜6d……切換弁、9…
…ソレノイドリレー、11……バツテリ、12……モータ、
13……モータリレー、15……モータリレー駆動回路、19
……電源回路、21……マスターシリンダ、22a〜22d……
ホイールシリンダ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】自動車の各車輪毎に設けられた油圧制動手
    段へ供給する油圧を増減し、車輪と路面との間の摩擦制
    動力が最も大きくなるスリツプ率となるように油圧を制
    御するアンチスキツド制御装置において、 アンチスキツド制御開始直後の左右後輪に設けられた前
    記油圧制動手段へ、左右後輪の車輪速のうちの低い方の
    車輪速を基準とした同一の油圧が供給され、その後、予
    め定める切換時以後は前記油圧制動手段へ供給される油
    圧は独立して制御されることを特徴とするアンチスキツ
    ド制御装置。
  2. 【請求項2】前記切換時は車体速が予め定める速度に達
    した時点であることを特徴とする請求項1記載のアンチ
    スキツド制御装置。
  3. 【請求項3】前記切換時はアンチスキツド制御開始時か
    ら予め定める時間を経過した時点であることを特徴とす
    る請求項1記載のアンチスキツド制御装置。
  4. 【請求項4】前記切換時はアンチスキツド制御開始時の
    車体速から選択される時間がアンチスキツド制御開始時
    から経過した時点であることを特徴とする請求項1記載
    のアンチスキツド制御装置。
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