JP2641273B2 - 変異型ヒトリゾチーム - Google Patents

変異型ヒトリゾチーム

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JP2641273B2 JP27189488A JP27189488A JP2641273B2 JP 2641273 B2 JP2641273 B2 JP 2641273B2 JP 27189488 A JP27189488 A JP 27189488A JP 27189488 A JP27189488 A JP 27189488A JP 2641273 B2 JP2641273 B2 JP 2641273B2
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【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、組換えDNA技術による変異型ヒトリゾチー
ムの製造に関するものである。さらに詳しくは、本発明
は、天然型ヒトリゾチーム(以下、単にヒトリゾチーム
ともいう)のアミノ酸配列の第110位のバリンがアスパ
ラギンで置き換えられた変異型ヒトリゾチームをコード
している変異ヒトリゾチーム遺伝子、該遺伝子を真核性
宿主内で発現させるための発現ベクター、該発現ベクタ
ーで形質転換された真核性宿主細胞、該形質転換体を用
いてヒトリゾチーム活性を有するタンパク質を製造する
方法、並びにこのようにして製造された変異型ヒトリゾ
チームに関するものである。
従来技術および発明が解決すべき課題 リゾチームはヒドをも含めた動物の各種組織、分泌
液、卵白等に広く分布しており、一部の植物にも見出さ
れている酵素であって、細菌細胞壁のペプチドグリカン
に作用してN−アセチルムラミン酸とN−アセチルグル
コサミンのβ−1,4−結合を加水分解することにより溶
菌作用を現す。この溶菌作用により生成される少糖を同
定することによって、細胞壁の化学構造に関する手懸か
りが得られるので、リゾチームは、細菌学、蛋白質化
学、生化学等、様々な研究分野において有用な酵素であ
る。リゾチームはニワトリの卵白から比較的容易に高純
度で単離されるため、ニワトリリゾチームが様々な分野
で利用されている。例えば、食品保存の目的で、チー
ズ、ソーセージ、生産食品などに添加されたり、牛乳の
ヒト母乳化の目的で使用されている他、止血、抗炎症、
組織再生、抗腫瘍活性などの薬理活性を有することも知
られており、消炎酵素剤として市販されている。
しかしながら、上記のニワトリ卵白由来のリゾチーム
を含有する物質には不都合な点もあることが指摘されて
いる。特に医薬として用いると、異種タンパクに対する
免疫応答によると思われる発疹、発赤などの過敏症状が
しばしば、副作用として発現する。従って、ヒトを対象
とする医薬の場合には、ヒト起源のリゾチームを使用す
ることが好ましく、ヒトリゾチームの安定した供給が待
たれている。また、リゾチームの生理学的作用に関する
研究を押し進めるためにも、ヒトリゾチームの大量供給
が必要である。
しかしながら、ヒトの人乳や涙液から単離、精製し得
るヒトリゾチームの量は僅かである。従って、上記の治
療、あるいは生体内機能に関する研究推進のためにも、
遺伝子組換え技術を利用したヒトリゾチーム製造手段の
確立が強く望まれている。
このような状況の下、遺伝子組換え技術を利用してヒ
トリゾチームを生産し、安定供給する試みがなされてき
た。ヒトリゾチームタンパク質は130個のアミノ酸から
なり、その配列は公知である[日本生化学会編:生化学
データブック巻1.189頁(1979)]。このアミノ酸配列
に基いて、ヒトリゾチームをコードするDNAが化学合成
されている[I kehara,M.ら、ケミカル・アンド・ファ
ーマシューティカル・ブリテン(Chem.Pharm.Bull.)3
4、2202(1986)]。従って、この公知のDNA塩基配列を
利用してヒトリゾチーム発現ベクターを構築し、適当な
宿主に導入して得られた形質転換体を培養することによ
り、大量にヒトリゾチームを得ることができると考えら
れる。例えば、ムラキ(Muraki)らは大腸菌を宿主とし
てヒトリゾチームの直接発現を試みた[Muraki,M.ら、
アグリカルチュラル・アンド・バイオロジカル・ケミス
トリー(Agric.Biol.Chem.)50、713(1986)]。しか
しながら、直接発現ではヒトリゾチーム活性を有するタ
ンパク質を得ることができなかった。ジガミらは、酵母
を宿主とする分泌系発現で、活性のあるヒトリゾチーム
を得た[Jigami,Y.ら、ジーン(Gene)43、273(198
6)]が、生産量(菌体内外の総和)が少ない上、生産
量中に占める分泌量の比率は55〜65%程度であって、十
分なものではなかった。
本発明者らは、ヒトリゾチーム活性を有するタンパク
質を効率良く生産することを目的として、卵白リゾチー
ムのシグナルペプチドに修飾を施し、形質転換された酵
母宿主内で発現された該タンパク質を効率よく分泌させ
るリーダー配列を得た(特願昭62−069764号および特願
昭62−69765号)。
一方では、本発明者らは、天然型ヒトリゾチームのア
ミノ酸配列に修飾を施し、活性の高い変異型ヒトリゾチ
ームを得ることを目的として研究を重ね、第77位と第95
位のシスティンをアラニンで置き換えることにより、分
泌効率が高く、生産性の増大された変異型ヒトリゾチー
ムを得ることに成功した(特願昭62−245284号)。
さらに、本発明者らは、より高活性の変異型ヒトリゾ
チームを安定して得るために継続して検討を重ねてきた
が、その過程において、110位のバリンが酵素活性に及
ぼす影響に着目するに至った。即ち、110位バリンを他
のアミノ酸に変えると、基質との結合の強さを変化させ
ずに、比活性のみを変化させ得るということを予測させ
る実験データーを得た。この結果に基き、110位バリン
を様々なアミノ酸置換し、酵素活性に及ぼす影響を調
た。アミノ酸の置換による酵素活性の変化は、例えば、
分子内または分子間結合の変化、タンパク質の2次また
は3次構造の変化、基質との相互作用における変化等、
様々な要因が複雑に関与していると考えられる。従っ
て、どのような効果を有するアミノ酸を選択するかとい
うことが、この種の変異誘発を成功させる上で重要な課
題の1つである。本発明は、目的に適ったアミノ酸を見
出し、それを用いて高活性な変異型ヒトリゾチームを得
ることに成功した結果、完成されたものである。
課題を解決するための手段 即ち、本発明は、天然型ヒトリゾチームのアミノ酸配
列の第110位のバリンがアスパラギンで置き換えられて
いるポリペプチドをコードしている変異ヒトリゾチーム
遺伝子を提供するものである。
また本発明は、変異リゾチーム遺伝子とシグナルペプ
チドをコードしているヌクレオチド配列とを含有し、真
核生物内で自律的に複製可能な発現ベクターを提供する
ものである。
さらに本発明は、上記発現ベクターで形質転換され、
変異型ヒトリゾチームを産生し、分泌し得る形質転換
体、並びに、該形質転換体を培養し、培養液中に分泌さ
れたヒトリゾチーム活性を有するタンパク質を分離し、
所望により精製することからなる変異型ヒトリゾチーム
の製造方法、およびこのようにして製造された変異型ヒ
トリゾチームを提供するものである。
本発明の変異ヒトリゾチーム遺伝子の調製、該遺伝子
を含有する発現ベクターの構築、該発現ベクターによる
宿主細胞の形質転換、および得られた形質転換体を用い
る変異型ヒトリゾチームの製造は、全て本出願人の出願
に係る特願昭62−245284号および特願昭63−226873号に
開示した方法に準じて行われた。
即ち、第1図に示すように、天然のヒトリゾチームの
アミノ酸配列をコードしている合成遺伝子を含有する公
知のプラスミドpGEL125[ヨシムラ(K.Yoshimura)バイ
オケミカル・バイオフィジカル・リサーチ・コミュニケ
ーション(Biochem.Biophys.Res.Commun.)145、712(1
987)]から、シグナルペプチドの上流にのみXho I認識
部位を有するプラスミドpERI 8602を得る。
次いで、プラスミドpERI 8602から、シグナルペプチ
ドとヒトリゾチームとをコードしているヌクレオチド配
列を含んだXho I−Sma I断片を切り出し、これを、M13m
p18RF[M13mpファージDNAの複製型(RF)]にXho I認識
部位を挿入したファージDNAの大きい方のXho I−Sma I
断片と連結(ライゲーション)することにより、シグナ
ルペプチドとヒトリゾチームとをコードしている一本鎖
ファージDNAである、M13mp18XhLZMを得る(第2図参
照)。このM13mp18XhLZMのEcoR I−Xho I断片を、pBR32
2XのEcoR I−Xho I断片とライゲーションしてpBR322XhL
ZM(BC)を構築する。pBR322XhLZM(BC)の構築模式図
を第3図に示す。
一方、天然型ヒトリゾチームのアミノ酸配列の第110
位のバリンがアスパラギンで置換されたアミノ酸配列部
分をコードしている2本鎖合成オリゴマーを合成し、該
合成オリゴマーを、pBR322XhLZM(BC)のBamH I−Cla I
断片とライゲーションしてpBR322XhLZM(Asn110)を得
る。pBR322XhLZM(Asn110)の構築模式図を第4図に示
す。
このDNAからシグナルペプチドと変異型ヒトリゾチー
ムをコードしているXho I−Sma I断片を切り出し、上記
プラスミドpERI 8602の9.5kb Xho I−Sma I断片とライ
ゲーションし、変異型ヒトリゾチーム発現ベクター、プ
ラスミドpERI 8866を構築する。プラスミドpERI 8866の
構築模式図、並びに制限酵素切断地図を第5図に示す。
以上に概説した一連の操作における個々の操作は当業
者によく知られている。例えば、DNAのクローニング等
における大腸菌の形質転換は、コーエン(Cohen)らの
方法[Cohen,S.N.ら、プロシージング・オブ・ザ・ナシ
ョナル・アカデミー・オブ・サイエンス(Proc.Natl.Ac
ad.Sci.USA)69、2110(1972)]によって行うことがで
きる。大腸菌宿主としてはE.coli294、E.coliDH1、E.co
liW3110、E.coliC600などを用いることができる。
また、形質転換体から、所望の遺伝子が挿入されたプ
ラスミドDNAを単離するには、アルカリ抽出法[Birnboi
m,H.C.およびDoly,J.、ヌクレイック・アシッズ・リサ
ーチ(Nucleic Acids Res.)、1513(1979)]等を利
用することができる。次いで、プラスミドDNAを適当な
制限酵素で処理することによって、挿入された該遺伝子
を切り出し、たとえばアガロースゲル電気泳動あるいは
ポリアクリルアミド電気泳動によってこれを単離する。
これらの一連の操作は公知であり、文献、例えば「モレ
キュラー・クローニング(Molecular Cloning)(198
2),Cold Spring Harbor Laboratory」に詳しく記載さ
れている。
DNAの化学合成は、たとえばCreaらの方法[Crea,R.
ら、プロシージング・オブ・ザ・ナショナル・アカデミ
ー・オブ・サイエンス(Proc.Natl.Acad.Sci.USA)75
765(1978)]などに従って行うことができる。
さらに、DNAの所望の部位に、特異的に変異を起こさ
せるためには、市販のキット(例えばアマーシャム社製
キットなど)が用いられ、その配列の確認には、ジデオ
キシヌクレオチド合成鎖停止法[Sanger,F.ら、プロシ
ージング・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ・
サイエンス(Proc.Natl.Acad.Sci.)USA,74、5463(197
7)]が用いられる。
本発明の発現プラスミドは、真核細胞内で自律的に複
製可能な発現ベクター群の内から選択されたベクターの
プロモーターの下流に、シグナルペプチドをコードして
いる遺伝子と変異ヒトリゾチーム遺伝子を連結させて挿
入することにより組立てられる。本明細書では、GLDプ
ロモーターを用い、天然型ヒトリゾチームをコードして
いる発現プラスミドpERI 8602を使用して本発明の発現
プラスミドの構築例を示したが、その他、プラスミドpP
HO17、pcDX[Okayama,H.およびBerg,P.、モレキュラー
・アンド・セルラー・バイオロジー(Mol.Cell.Biol.)
、280(1983)]、pKSV−10(ファルマシア社製)な
ども利用し得る。
酵母宿主の場合には、プロモーターとして、たとえば
PHO5プロモーター、GLDプロモーター、PGKプロモータ
ー、ADHプロモーター、PHO81プロモーター、GAL1プロモ
ーター、GAL10プロモーターなどが、動物細胞宿主を用
いた場合には、プロモーターとして、たとえばSV40初期
遺伝子プロモーター、メタロチオネインプロモーター、
ヒートショックプロモーターなどがそれぞれ利用でき
る。なお発現にエンハンサーの利用も効果的である。
本発明のプラスミドpERI 8866は、酵母宿主内で変異
型ヒトリゾチームを発現させ、分泌させるのに好適であ
る。とくに好ましい宿主はサッカロマイセス・セレビシ
エ(Saccharomyces cerevisiae)AH22R-である。
本発明の変異ヒトリゾチーム遺伝子を、動物細胞用ベ
クターに挿入することにより、マウスL細胞、チャイニ
ーズハムスター卵母細胞(CHO)、さらには他の真核細
胞を宿主として用い得る。
真核細胞の形質転換方法は当業者既知であり、例えば
酵母の形質転換は、ヒネン(Hinnen)らの方法[プロシ
ージングス・オブ・ザ・ナショナル・アカデミー・オブ
・サイエンス(Proc.Natl.Acad.Sci.USA)75、1927(19
78)]により、また、真核細胞の形質転換は、「蛋白質
・核酸・酵素・28巻、1983年、“組み換え遺伝子の細胞
への導入と発現”(共立出版)」記載の方法で行うこと
ができる。
形質転換体の培養も、当業者既知の方法のいずれを用
いても行うことができる。
酵母を使用する場合、培地としては、例えばバークホ
ルダー(Burkholder)最小培地[ボスチャン(Bostian,
K.L.)ら、プロシージングス・オブ・ザ・ナショナル・
アカデミー・オブ・サイエンスUSA,77、4505(1980)]
が挙げられる。培養は通常15℃〜40℃、好ましくは24℃
〜37℃で10〜144時間、好ましくは24〜96時間行い、必
要に応じて通気や撹拌を加えてもよい。
動物細胞などの真核生物細胞を宿主とした形質転換体
を使用する場合には、培地として例えばイーグル(Eagl
e)のMEM[H.Eagle、サイエンス(Science)130、432
(1959)]、ダルベッコ(Dulbecco)の改良イーグル培
地(Modified Eagle′s Medium)[Orgad LaubおよびWi
lliam J.Rutter、ジャーナル・オブ・バイオロジカル・
ケミストリー(J.Biol.Chem.)258、6043(1983)]な
どが挙げられる。培養は通常30〜42℃、好ましくは35℃
〜37℃で約1〜10日間行う。
培養終了後、当業者既知の方法で細胞と上清とを分離
する。本発明の発現ベクターによれば、生成した変異型
ヒトリゾチームは効率良く分泌されるので、上清から得
られるが、細胞内に残存する場合には、当分野における
通常の方法、例えば超音波破砕法、フレンチプレスなど
を利用した破砕法、摩砕などの機械的破砕法、細胞溶解
酵素による破砕法などにより細胞を破砕した後抽出す
る。さらに必要ならば、トリトン−X100、デオキシコー
レートなどの界面活性剤を加え、産生された変異型ヒト
リゾチームを抽出する。得られた変異型ヒトリゾチーム
は、通常のタンパク質精製法、例えば塩析、等電点沈
澱、ゲル濾過、イオン交換クロマトグラフィー、高速液
体クロマトグラフィー(HPLC、FPLC等)などに従って精
製することができる。
このようにして得られた形質転換体培養物から分離し
た培養上清並びに菌体中のヒトリゾチームを精製単離
し、その活性を後述のアッセイ法で測定し、比活性を求
めたところ、天然型のヒトリゾチームをコードしている
発現ベクターを用いて調製された形質転換体の場合と比
較すると、本発明の変異型ヒトリゾチーム形質転換体
は、従来のものよりも高い比活性を有するタンパク質を
生産することが分かった。
即ち、本発明の変異ヒトリゾチーム遺伝子を含んだ発
現ベクターを適当な宿主に導入し、得られた形質転換体
を適当な条件下で培養し、培養上清のヒトリゾチーム活
性を有するタンパク質を単離し、所望により常法にした
がって精製することにより、容易かつ簡便に一定した、
高活性の、ヒトリゾチーム活性を有するタンパク質(変
異型ヒトリゾチーム)を得ることができる。
以下、実施例を挙げ、本発明をさらに詳しく説明す
る。尚、以下の実施例は単なる例示にすぎず、如何なる
意味においても、本発明を制限するものではない。
実施例1 クローニングベクターpBR322Xの構築 大腸菌ベクターpBR322(5μg)に制限酵素Bal I
(1.5ユニット)を加え、40μの反応液[10mM Tris−
HCl(pH7.5)、10mM MgCl2、1mMジチオスレイトール]
中で37℃、5時間反応させた後、常法通りフェノール抽
出し、次いで、DNAをエタノール沈殿させた。このDNAに
リン酸化したXho Iリンカーd[pCCTCGAGG][ニュー・
イングランド・バイオラボ(NEB)社製]50ngを加え、
常法に従ってT4DNリガーゼで両者を結合させた。
この反応液で大腸菌DH1株を形質転換し、得られたア
ンピシリン耐性、テトラサイクリン耐性コロニーから、
アルカリ抽出法でプラスミドを抽出し、Bal I認識部位
がXho I認識部位に変換されたプラスミドpBR322Xを得
た。
実施例2 プラスミドpERI 8602の構築 i)1.6kb,8.3kb断片の調製 BamH I用緩衝液[6mM Tris−HCl(ph7.9)、150mM Na
Cl、6mM MgCl2]100μ中で化学合成したヒトリゾチー
ム遺伝子を含有しているプラスミドpGEL125[ヨシムラ
(K.Yoshimura)前掲]48.5μgに60UのBamH I(ベーリ
ンガーマンハイム山之内製)を加えて37℃で2時間反応
させたのち、常法通り、冷エタノールを加えてDNAを集
めた。このDNAを、上記BamH I用緩衝液(100μ)中で
40UのXho I(ベーリンガーマンハイム山之内)を加えて
37℃で15分間部分消化したのち、60℃で15分間加熱して
反応を停止させた。この反応液を0.7%アガロース電気
泳動にかけ、1.6kb断片を含むゲルを切り取り、電気泳
動溶出によってゲルから抽出した。
同様の方法で48.5μgのpGEL125を60UのBamH Iで消化
し、常法に従ってエタノールでDNAを沈澱させた。このD
NAにBamH I用緩衝液中で80UのXho Iを37℃で2時間作用
させたのち、前記1.6kb断片と全く同様の方法で、プラ
スミドpGEL125からプロモーター、シグナル配列、およ
びヒトリゾチームコード領域が除去された8.3kbのBamH
I−Xho I断片を調製した。
ii)Sma I認識配列を含む合成オリゴマーの調製 pGEL125のヒトリゾチーム遺伝子の3′末端側のXho I
切断部位をSma I切断部位に変換するために、常法に従
い、′TCGACCCGGG3′を合成した。
iii)1.6kb断片と合成オリゴマーの連結 ii)で得た合成オリゴマー(100ng)と1.6kb断片(2
μg)を20μのライゲーション用緩衝液[50mM Tris
−HCl(pH7.8)、10mM MgCl2、20mM ジチオスレイトー
ル(DTT)、1mM ATP]に溶かし、T4DNAリガーゼ(NEB
製)800Uを加えて14℃で一夜反応させ、DNAを結合させ
た。常法に従い、エタノールを加えてDNAを集めたの
ち、100μのBamH I用緩衝液に溶かし、36UのBamH Iを
加えて37℃で1時間反応させ、同様にエタノールを加え
てDNAを集めた。次にこのDNAを50μのSma I用緩衝液
[20mM KCl、10mM Tris−HCl(pH8.0)、10mM MgCl2、1
mM DTT]に溶かし、21UのSma I(宝酒造製)を加えて30
℃で1時間反応させた。これを0.7%アガロース電気泳
動にかけ、常法通り所望の部分を切り出し、電気泳動溶
出によって1.6kbのBamH I−Sma I断片を得た。
iv)8.3kb断片と合成オリゴマーの連結 iii)と全く同様にして、1μgの8.3kb断片と100ng
の合成オリゴマーとを連結したのち、同様にBamH I、お
よびSma Iで処理して電気泳動にかけ8.3kbのBamH I−Sm
a I断片を得た。
v)1.6kb BamH I−Sma I断片と8.3kb BamH I−Sma I断
片との連結 iv)で得た8.3kb断片(120ng)と1.6kb断片(360ng)
を100μのライゲーション用緩衝液((iii)に同じ)
中で800UのT4DNAリガーゼ(NEB製)を加えて14℃一夜反
応させた。その1/5量を用いてE.coli DH1を形質転換
し、プラスミドpERI 8602を得た。
プラスミドpGEL125およびプラスミドpERI 8602の制限
酵素切断地図およびプラスミドpERI 8602の構築模式図
を第1図に示す。
実施例3 M13mp18XhLZMの構築 i)ヒトリゾチーム遺伝子を含むXho I−Sma I断片の調
製 実施例2で調製したプラスミドpERI 8602 100ngを実
施例2記載の方法に従ってXho I、Sma Iで切断し、シグ
ナル配列コード領域およびヒトリゾチーム遺伝子を含む
Xho I−Sma I断片を調製した。
ii)M13mp18へのXho I制限部位の導入 M13mp18の複製型(RF)(宝酒造製)2.4μgを30μ
のHind III用緩衝液[50mM NaCl、10mM Tris−HCl(pH
7.5)、10mM MgCl2、1mM DTT]中で27UのHind III(ベ
ーリンガーマンハイム山之内製)と37℃で2時間反応さ
せたのち、常法通り冷エタノールを加えてDNAを沈澱さ
せた。
一方、常法に従って合成した2本のオリゴマー′TC
GAGGCCA3′(100ng)および′AGCTTGGCC(100ng)をA
TPを含まないライゲーション用緩衝液(前出)20μ中
で80℃、5分処理したのち、室温まで徐々に冷却して二
本鎖とした。この反応液に上で得たHing III処理したM1
3mp18RF500ngとATPを1mMとなるように加え、14℃で一夜
反応させた。次にこの1/10量をE.coliTG1に感染させ、
常法に従いXho I切断部位をもったM13mp18RFを得た。こ
の5μgを実施例2、iii)記載の方法でXho IおよびSm
a Iで処理し、エタノールで沈澱させた。
iii)M13mp18XhLZMの構築 i)で調製したXho I−Sma I断片300ngとii)で調製
したM13mp18を含む大きいXho I−Sma I断片100ngとを50
μのライゲーション用緩衝液(前出)中400UのT4DNA
リガーゼ(NEB製)と14℃で一夜反応させ、その1/5量を
E.coliTG1に感染させ、M13mp18XhLZMRFを得た。
M13mp18XhLZMの構築模式図を第2図に示す。
実施例4 ヒトリゾチーム遺伝子へのBamH IおよびCla
I認識部位の造成 天然型ヒトリゾチームのアミノ酸配列の110位バリン
を他のアミノ酸に変換するために、オリゴヌクレオチド
ーディレクティッド、インビトロ、ムタゲネシスシステ
ム(アマーシャム社製キット)を用い、カセット式変異
法で、上記110位バリンをコードするコドンの両側にBam
H IおよびCla I認識部位を造成した。
i)BamH I認識部位およびCla I認識部位造成のための
オリゴマーの合成 常法に従って次のオリゴマー(50マー)を合成した。
×は変更後の塩基を、()内は本来の塩基を示す。
また、下線は、5′側から順番に、新たに造成された
BamH I認識部位およびCla I認識部位を示す。なお、こ
の変換でもコードするアミノ酸の種類はもとのままであ
る。
上線で示したGTCコドンは、110位バリンをコードして
いる。
ii)アニーリングおよびライゲーション 実施例3で得たM13mp18XhLZMの単鎖DNA10μgを含む
溶液(5μ)、5′をリン酸化したオリゴマー(〜1.
6pmol/μ(5μ)、緩衝液1(7μ)および水
(17μ)を混合し、80℃で3分間処理したのち、室温
で30分間放置した。この反応液にMgCl2液(10μ)、
ヌクレオチド混液1(38μ)、水(10μ)、クレノ
ーフラグメント(12U)、T4DNAリガーゼ(12U)を加
え、14℃で一夜反応させた。反応液をニトロセルロース
フィルターで濾過し、未反応の単鎖DNAを除去したの
ち、常法に従いエタノールでDNAを沈澱させ、50μの
緩衝液2に溶解した。
iii)変異DNAを含むプラスミドによる大腸菌の形質転換 ii)で得たDNA溶液50μの内10μに、65μの緩
衝液3と5UのNci Iを加え37℃で90分間反応させて変異
していないDNAにニックを入れた。反応後さらに500mM N
aCl(12μ)、緩衝液4(10μ)、エキソヌクレア
ーゼIII(50U)(2μ)を加えて、37℃で30分間反応
させ、ニックを入れたDNAを消化した。
次に70℃で15分間加熱して酵素を失活させた。冷却
後、ヌクレオチド混液2(13μ)、MgCl2液(5μ
)、DNAポリメラーゼI(3U)、T4DNAリガーゼ(2U)
を加えて14℃で4時間反応させた。この反応液20μを
用い、E.coliTG1を形質転換した。
iv)変異DNAの調製と変異の確認 iii)で得た形質転換体をYT寒天培地(バクトトリプ
トン8g、バクト酵母エキス5g、NaCl5g、寒天15g、水1
)にまき、プラークを生じさせた。プラークを採取
し、E.coliTG1に感染させ、これをYT培地で37℃におい
て一夜、液体培養し、培養上清を集めた。この上清1ml
にPEG/NaCl(20%ポリエチレングリコール6000、2.5MNa
Cl)200μを加え、よく混合して15分間放置したの
ち、遠心分離して上清を除去した。沈澱にTE緩衝液(10
mM Tris−HCl、1mM EDTA、pH8.0)(100μ)および、
TE緩衝液飽和フェノール(50μ)を加えてよく撹拌し
たのち、遠心分離し、水層を採取した。この水層に冷エ
タノールを加えて、単鎖DNAを沈澱させた。この単離DNA
を鋳型としてジデオキシヌクレオチド合成鎖停止法によ
って塩基配列を決定し、目的通り変異したDNAを数種得
た。
実施例5 変異したヒトリゾチーム遺伝子のpBR322Xへ
の組み込み i)EcoR I、Xho I認識部位を末端にもつpBR322Xの調製 実施例1で調製したpBR322X(3μg)に制限酵素Eco
R I(15U)とXho I(16U)とを加え、EcoR I緩衝液(ベ
ーリンガーマンハイム社製)100μ中で37℃において
2時間反応させた後、フェノール抽出、エタノール沈殿
に付し、DNA混合物を得た。
得られたDNA混合物を1.0%アガロースゲル電気泳動に
かけて大きい断片を切り出し、電気泳動溶出によってゲ
ルから抽出した。
ii)M13mp18XhLZM(BC)からのBamH I、Cla I認識部位
を有するヒトリゾチーム遺伝子の調製 上記i)と同様にして、制限酵素処理、電気泳動溶出
を行い、実施例3で得たM13mp18XhLZM(BC)(20μg)
からヒトリゾチーム遺伝子を含むEcoR I−Xho I断片を
調製した。
iii)pBR322XhLZM(BC)の調製 i)で得たpBR322Xの大きい方のEcoR I−Xho I断片
(250ng)とii)で得たヒトリゾチーム遺伝子を含むEco
R I−Xho I断片(120ng)とをT4リガーゼ(800U)の存
在下、14℃で一夜反応させてライゲート(連結)した。
このライゲーション混合物を用いて大腸菌DH1を形質転
換し、プラスミドpBR322XhLZM(BC)を得た。プラスミ
ドpBR322XhLZM(BC)の構築模式図を第3図に示す。
実施例6 110位のアミノ酸がアスパラギンに変換され
たヒトリゾチームの遺伝子の調製 i)Val110をAsn110に変換するためのオリゴマーの合成 常法に従って、以下の2本のオリゴマーを合成した。
ii)pBR322XhLZM(BC)のBamH IおよびCla I処理 実施例5で得たpBR322XhLZM(BC)(100ng)を、Cla
I(60U)を含んだTA緩衝液(O'Farrellら、Molec.Gen.G
enet.、179、421−435(1980))500μ中、37℃で3
時間反応させた後、DNAをエタノール沈殿させた。このD
NAに蒸留水440μを加えて溶解させ、BamH I緩衝液
(ベーリンガー社製)50μ、BamH I10μ(90U)を
加え、30℃で一夜反応させた。この半量を1%アガロー
スゲル電気泳動にかけ、大きい方の断片を切り出し、電
気泳動溶出してpBR322XhLZM(BC)の大きい断片を得
た。
iii)アニーリングおよびライゲーション i)で得た合成オリゴマー(1)および(2)夫々50
0ngを用い、T4DNAキナーゼ2μ(14U)、10mM ATP3μ
、10×ライゲーション緩衝液(前出)3μを含む30
μ中で、37℃において30分間反応させた後、65℃で15
分間加熱して反応を止めた。
次いで、このようにして得たDNA断片17ngとii)で得
たpBR322XhLZM(BC)の大きい断片50ngとをタカラ(TAK
ARA)ライゲーションキット(宝酒造製)中で14℃にお
いて1時間反応させ、この半量を使ってE.coli DH1を形
質転換した。このようにして得られたプラスミドを大腸
菌から抽出してpBR322XhLZM(Asn110)と命名した。こ
の変異ヒトリゾチーム遺伝子を常法通りジデオキシヌク
レオチド合成鎖停止法でその塩基配列を決定し、所望の
DNAが挿入されていることを確認した。プラスミドpBR32
2XhLZM(Asn110)の構築模式図を第4図に示す。
実施例7 プラスミドpERI 8866の構築 実施例6、iii)で得たpBR322XhLZM(Asn110)を大腸
菌DH1から常法に従って調整した後、実施例2、iii)に
記載の方法に従ってXho IおよびSma Iで処理して、シグ
ナル配列のコード領域と変異ヒトリゾチーム遺伝子とを
含むXho I−Sma I断片(a)を得た。一方プラスミドpE
RI 8602を同様にXho IおよびSma Iで処理したのち、常
法通り電気泳動によって9.5kbのXho I−Sma I断片
(b)を単離した。
次いで、これらのDNA断片(a)および(b)のそれ
ぞれ、10ngと30ngを20μのライゲーション用緩衝液中
で実施例2、iii)と同様に反応させて連結し、この反
応混合物でE.coli DH1を形質転換した。形質転換体か
ら、変異ヒトリゾチーム遺伝子を含有しているプラスミ
ド数種を得、その一つをpERI 8866と命名した。プラス
ミドpERI 8866の構築模式図を第5図に示す。
実施例8 酵母形質転換体の調製 実施例7で得た発現プラスミドpERI 8866を用い、ヒ
ネンらの方法(前出)に従い、S.セレビシエAH22R-を形
質転換し、形質転換体S.セレビシエAH22R-/pERI 8866を
得た。この菌株は、工業技術院微生物工業技術研究所に
受託番号FERM P−10260で寄託されている(受託日:昭
和63年8月31日)。
実施例9 S.セレビシエAH22R-/pERI 8866の培養 実施例8で得た形質転換体S.セレビシエAH22R-/pERI
8866を、試験管中のバークホルダー(Burkholder)[ア
メリカン・ジャーナル・オブ・ボタニー(Amer.J.Bo
t.)30、206(1943)]の改変培地III(1中、KH2PO4
0.4g、グルコース10g、アスパラギン5g、シュークロー
ス80gを含有)5mlに接種し、30℃で72時間振盪培養し
た。得られた培養液1mlをそれぞれ上記培地III 4mlを含
む試験管へ移し、30℃で1日振盪培養した。この培養液
2mlを上記培地III 18mlを含む200ml容三角フラスコに移
し、30℃で振盪培養し、72時間後に培養液を採取し、ア
ッセイ用試料の調製に用いた。
実施例10 アッセイ試料の調製 実施例9で得た培養液を遠心分離し、上清と菌体を分
離した。上清はアッセイに供し、菌体は1.2Mスクロース
を含む50mMリン酸バッファー(pH7.0)で洗浄した後、
ツィモリアーゼ(Zymolyase)[生化学工業(株)製]
を0.5mg/mlになるように加えた同バッファーに懸濁し、
室温で2時間反応させた。この反応液に4倍量の50mMリ
ン酸バッファー(pH7.0)[10mM EDTA、1mM PMSFを含
む]を加え、室温で1時間反応させたのち、上清を集め
て菌体抽出液とした。
実施例11 変異型ヒトリゾチーム産生量の測定 実施例10で得た上清と菌体抽出液とを変異型ヒトリゾ
チームのアッセイに供した。
ヒトリゾチーム活性の測定は、実質上ワーシントン・
エンザイム・マニュアル(Worthigton Enzyme Manual、
p100、Worthigton Biochemical Corporation,USA、197
2)によった。標準ヒトリゾチームとしてはシグマ(Sig
uma)社製を使用した。1単位は、0.1Mリン酸バッファ
ー(pH6.9)中でマイクロコッカス・ルテウス(Microco
ccus luteus)(生化学工業社製)を基質として25℃で
1分間反応させ、450mμの吸収を0.001減少させるに必
要な酵素量とした。同様の実験を3回行って得たヒトリ
ゾチーム活性で表した産生量は、以下の表1に示す通り
であった。なお、天然型のヒトリゾチームを産生する形
質転換体S.セレビシエAH22R-/pGEL・CL10(FERMp−928
5)を対照として同様に培養し、本発明の形質転換体に
おけるヒトリゾチーム活性を有するタンパク質の産生量
と比較した。結果を表1に示す。
実施例11 分泌された変異型ヒトリゾチームの精製 実施例7で得た形質転換体S.セレビシエAH22R-/pERI
8866を実施例9に示した培地5mlを含む試験管に接種
し、30℃で3日間振盪培養した。次に、上記培地18mlを
含有する200ml容三角フラスコに、上の培養液2mlを移
し、30℃で1日振盪培養した。次に上記培地250mlを含
有する1容三角フラスコにこの培養液20mlを移し、30
℃で3日間培養した。この培養液を遠心分離機にかけ、
上清と菌体を分離した。この上清(約1)を50mMリン
酸ナトリウム緩衝液(pH6.5)で平衡化した陽イオン交
換樹脂(Indion)カラム(0.7cm×15cm)に吸着させ、
同緩衝液30mlで洗浄後、0.5M NaClを含む同緩衝液で溶
出した。溶出液を1mlずつ分取し、各フラクションにつ
いて実施例10に従ってリゾチーム活性を測定した。リゾ
チーム活性が最大となるフラクションを取り、これを高
速液体クロマトグラフィー(Asahipak502C)により、さ
らに精製した。50mMリン酸ナトリウム緩衝液を含む0.6M
硫酸ナトリウム0−30%の直線濃度勾配により30分間溶
出を行い、保持時間22.713分に現れる280nmの吸収ピー
クを分取し、これをN110とした。この溶出パターンを第
6図に示す。
実施例12 精製変異型ヒトリゾチームN110の分析 実施例11で精製した変異型ヒトリゾチーム精製標品に
ついて比活性を測定した。タンパク質の定量は市販のヒ
トリゾチーム(シグマ社)を標準としてBCAプロティン
アッセイ試薬(ピアス社)を用いて行った。その結果、
市販の天然型ヒトリゾチームの比活性を100としたと
き、変異型ヒトリゾチームの比活性は211と高いことが
分かった。
【図面の簡単な説明】
第1図はプラスミドpERI 8602の構築模式図、並びにプ
ラスミドpGEL125およびプラスミドpERI 8602の制限酵素
切断地図、第2図はM13mp18XhLZMの構築模式図、第3図
はプラスミドpBR322XhLZM(BC)の構築模式図、並びに
制限酵素切断地図、第4図はプラスミドpBR322XhLZM(A
sn110)の構築模式図、並びに制限酵素切断地図、第5
図はプラスミドpERI 8866の構築模式図、並びに制限酵
素切断地図、第6図はAsahipak502CによるN110の溶出状
態を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12N 9/36 C12R 1:865)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】天然型ヒトリゾチームのアミノ酸配列の第
    110位のバリンがアスパラギンで置き換えられたポリペ
    プチドをコードしている変異ヒトリゾチーム遺伝子。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の変異ヒトリゾチーム遺伝
    子と、シグナルペプチドをコードしているヌクレオチド
    配列とを含有し、真核生物内で自律的に複製可能な発現
    ベクター。
  3. 【請求項3】プラスミドpERI 8866である請求項2に記
    載の発現ベクター。
  4. 【請求項4】請求項2または3に記載の発現ベクターで
    形質転換されており、変異型ヒトリゾチームを産生し、
    分泌し得る宿主細胞。
  5. 【請求項5】形質転換体サッカロマイセス・セレビシエ
    AH22R-/pERI 8866である請求項4に記載の宿主細胞。
  6. 【請求項6】請求項4または5に記載の形質転換体を培
    養し、培養液中に分泌されたヒトリゾチーム活性を有す
    るタンパク質を分離し、所望により精製することからな
    る変異型ヒトリゾチームの製造方法。
  7. 【請求項7】請求項6に記載の方法で製造された変異型
    ヒトリゾチーム。
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