JP2640998B2 - 低速時の車速計算方法およびこの方法で計算された車速を用いたクラッチ制御方法 - Google Patents

低速時の車速計算方法およびこの方法で計算された車速を用いたクラッチ制御方法

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JP2640998B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両の駆動系回転部材
に、この回転すなわち車速に比例したパルスを発生する
手段を配設し、このパルス発生手段から発生するパルス
に基づいて車速、特に低速時での車速を計算する方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】変速機出力軸、プロペラシャフト、アク
スルシャフト、車輪等の駆動系回転部材のようにその回
転数が車速に比例する部材に、その回転に比例するパル
スを発生するパルス発生手段を配設し、車両走行中にお
いて、このパルス発生手段からのパルス数をカウントす
るとともにこのパルス間の時間間隔を測定することによ
り車速を計算する方法は従来から良く知られている。こ
のようにして車速を計算する場合には、各パルス毎にそ
の時間間隔を測定して車速を計算したのでは、車輪のス
リップ等によるバラツキがそのまま計算値に反映される
ことになり、計算車速のバラツキが大きくなるという問
題があるため、所定数のパルスをカウントする度に、こ
の所定数のパルスの時間間隔を平均し、この平均時間間
隔に基づいて車速を計算して、計算車速のバラツキが大
きくなるのを防止するようになっている。
【0003】ところが、このパルス発生手段は、通常、
自動車のタイヤの1回転当たり4〜6回のパルスを発生
させるものであり、上記所定数としては4〜6が用いら
れるので、この所定数のパルスがカウントされ車速が初
めて計算されるのは、車速が数km/Hになったときであ
る。すなわち、上記従来の車速計算方法では、車速が数
km/Hなるまで車速が計算されないことになる。単にス
ピードメータによる車速表示のための車速計算を行うよ
うな場合には、このような低車速の計算がされないよう
なことがあっても特に不都合はない。ところが、例え
ば、本出願人の提案による油圧式無段変速機のクラッチ
開度の電気制御の場合(特開平1−101240号公報
等)におけるように、極低車速時において正確な車速の
把握が必要な場合もあり、このような場合には、従来の
車速計算方法では、充分な対応を図ることができないと
いう問題があった。
【0004】このようなことから、本出願人は特開平1
−121759号公報に開示されているように、発進時
での低車速の算出もできるような車速計算方法を提案し
た。この方法では、車両が停止している状態から発進さ
せるときには、所定数N回のパルスがカウントされるま
では、各カウント毎に、第1回目のパルスからそのとき
のパルスまでの時間間隔に基づいて車速を計算し、パル
スカウント数が所定数n以上になったときには、パルス
をn回カウントする度に、このn回のパルスの時間間隔
の平均値から車速を計算するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、いずれ
の方法も、各パルス間での車速を一定と考えて車速を算
出するものであり、このため、検出された車速は各パル
ス間では一定の車速となったステップ状となる。中高車
速時のようにパルス間の時間間隔が極く短い場合は車速
変化は極く細かなステップ状になり実用上問題はないの
であるが、低車速時のようにパルスの発生間隔が長い場
合には、この長いパルス間隔の間で車速が一定であると
したのでは、実車速と計算車速との誤差が大きくなると
いう問題がある。このため、例えば、このような誤差の
ある計算車速を用いて上記の油圧式無段変速機のクラッ
チ開度制御を行ったのでは、良好なクラッチ制御を行う
のが難しいという問題がある。
【0006】なお、車輪の1回転当たりの発生パルス数
を多くなるようなパルス発生手段を用いて、低車速での
車速の計算が行えるようにするということも考えられる
が、この場合には、従来から車速センサとして用いられ
ているパルス発生手段を用いることができず、新たに特
殊な車速センサ(パルス発生手段)を作られねばならな
いという問題がある。さらに、このような特殊な車速セ
ンサを用いた場合には、高車速時において、パルス間の
時間間隔が短くなりすぎ、この時間の測定精度が低下
し、計算車速にバラツキが生じ易いという問題がある。
【0007】本発明は、このような問題に鑑み、従来か
ら用いられている車速センサを用いて、低車速時での車
速計算も正確に行うことができるような車速計算方法を
提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的達成のた
め、本発明の車速計算方法は、車速に比例して発生する
パルスのうち、(N−2)回目のパルス発生時点から
(N−1)回目のパルス発生時点までの時間間隔から
(N−1)回目のパルス発生時点での車速を求めるステ
ップと、(N−1)回目のパルス発生時点から(N)回
目のパルス発生時点までの時間間隔から(N)回目のパ
ルス発生時点での車速を求めるステップと、このように
して求めた(N−1)回目のパルス発生時点での車速と
(N)回目のパルス発生時点での車速との差、および
(N−1)回目のパルス発生時点から(N)回目のパル
ス発生時点までの時間間隔から、(N)回目のパルス発
生時点での車速の変化率を計算するステップと、(N)
回目のパルス発生時点から(N+1)回目のパルス発生
時点までの間において、(N)回目のパルス発生時点で
の車速から上記車速の変化率に基づいて車速が変化する
と仮定して車速の計算を行うステップとからなる。
【0009】
【作用】上記方法により車速の計算を行った場合には、
各パルス間での車速変化を一つ前のパルス間における車
速変化率から予測して計算するようになっているので、
このように計算される各パルス間での車速変化が実際の
車速変化に近いものとなる。このため、低車速時のよう
にパルスの発生間隔が長い場合でも、この長いパルス間
隔の間での計算車速がほぼ実車速に近い値となり、正確
な車速計算が行われる。しかも、パルス間隔が長くても
正確な車速計算が行えるので、特別な車速センサを用い
る必要がなく、従来から用いられている車速センサをそ
のまま使用することができる。
【0010】さらに、(N)回目のパルス発生時点から
(N+1)回目のパルス発生時点までの間においては、
所定演算周期毎に前回の演算で用いた車速の変化率に予
測速度係数Kv(<1)を乗じて修正した変化率を用い
て車速を積算して求めるようにしている。この所定演算
周期は、本願発明の対象となる低速時においてはパルス
発生間隔に比べて非常に小さな間隔であり、この結果、
(N)回目のパルス発生時点から(N+1)回目のパル
ス発生時点までの間においては所定演算周期毎に細かく
車速を求めることができる。しかも、予測速度計数を乗
じることにより、徐々に車速変化率が小さくなるような
車速変化を想定し、実際の車速変化により近い車速を求
めることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の車速計算方法により算出され
た車速に基づいて、発進・停止時のクラッチ開度が制御
されるようになった油圧式無段変速機を例に挙げて説明
する。この無段変速機Tは、図1に示すように、入力軸
1を介してエンジンEにより駆動される定吐出量型油圧
ポンプPと、車輪Wを駆動する可変容量型油圧モータM
とを有している。これら油圧ポンプPおよび油圧モータ
Mは、ポンプPの吐出口およびモータMの吸入口を連通
させる第1油路LaとポンプPの吸入口およびモータM
の吐出口を連通させる第2油路Lbとの2本の油路によ
り油圧閉回路を構成して連結されている。なお、油圧モ
ータMの出力軸2は前後進切換ユニット8を介して車輪
Wに連結されている。このため、エンジンEにより油圧
ポンプPを駆動すると、油圧ポンプPからの油圧により
油圧モータMが回転駆動され、この回転が出力軸2およ
び前後進切換ユニット8を介して車輪Wに伝達され、車
輪Wの駆動がなされる。ここで、油圧モータMは、例え
ば斜板アキシャルピストンモータであり、この斜板の角
度を制御することにより、変速機Tの変速比を無段階に
変化させることができる。
【0012】一方、エンジンEにより駆動されるチャー
ジポンプ10の吐出口が、チェックバルブ11を有する
チャージ油路Lgおよび一対のチェックバルブ3,3を
有する第3油路Lcを介して上記油圧閉回路に接続され
ており、チャージポンプ10によりオイルタンク15か
ら汲み上げられチャージ圧リリーフバルブ12により調
圧された作動油がチェックバルブ3,3の作用により上
記2本の油路La,Lbのうちの低圧側の油路に供給さ
れる。さらに、低圧リリーフバルブ6を有してオイルタ
ンク15に繋がる第5油路Leが接続されたシャトルバ
ルブ4を有する第4油路Ldが上記閉回路に接続されて
いる。このシャトルバルブ4は、2ポート3位置切換弁
であり、第1および第2油路La,Lbの油圧差に応じ
て作動し、第1および第2油路La,Lbのうち低圧側
の油路を第5油路Leに連通させる。これにより低圧側
の油路のリリーフ油圧は低圧リリーフバルブ7により調
圧されるとともに、チェックバルブ3を介して供給され
る油量に対応する量の作動油がこの第5油路Leを介し
てタンク15に排出される。
【0013】第1および第2油路La,Lb間には、両
油路を短絡する第6油路Lfも設けられており、この第
6油路Lfにはこの油路の開度を制御する可変絞り弁か
らなるクラッチ弁5が配設されている。このため、クラ
ッチ弁5の絞り量を制御することにより油圧ポンプPか
ら油圧モータMへの供給油量を制御して、油圧モータM
の駆動力を制御するクラッチ制御を行わせることができ
る。クラッチ弁5の作動制御は、クラッチサーボユニッ
ト30によりなされ、クラッチサーボユニット30の作
動はコントローラ40からの信号を受けてデューテイ比
制御される一対のソレノイドバルブ45,46により制
御される。このクラッチサーボユニット30の構造およ
びその作動を図2を併用して説明する。
【0014】クラッチサーボユニット30は、シリンダ
部材31と、このシリンダ部材31に図中左右に滑動自
在に嵌挿されたピストン部材32と、ピストン部材32
が嵌挿されたシリンダ室を覆って取り付けられたカバー
部材35と、ピストン部材32を図中左方に付勢するば
ね37とからなる。ピストン部材32のピストン32a
は上記シリンダ室を2分割して左右シリンダ室33,3
4を形成せしめ、両シリンダ室33,34にはポート3
6a,36bを介して油圧ライン51,54が接続され
ている。油圧ライン50の油圧は、チャージポンプ10
の吐出油をチャージ圧リリーフバルブ12により調圧し
た作動油であり、これが油圧ライン50を介して導かれ
たものである。油圧ライン54の油圧は、油圧ライン5
0から分岐したオリフィス52aを有する油圧ライン5
2の油圧を、デューティ比制御される2個のソレノイド
バルブ45,46により制御して得られる油圧である。
ソレノイドバルブ45はオリフィス52aを有する油圧
ライン52から油圧ライン53への作動油の流通量をデ
ューティ比に応じて制御するものである。ソレノイドバ
ルブ46は油圧ライン53から分岐する油圧ライン55
とオリフィス56aを介してドレン側に連通する油圧ラ
イン56との間に配され、デューティ比に応じて油圧ラ
イン56からドレン側への作動油の流出を行わせるもの
である。
【0015】このため、油圧ライン51を介して右シリ
ンダ室32にはチャージ圧リリーフバルブ12により調
圧されたチャージ圧が作用し、一方、油圧ライン54か
らは上記2個のソレノイドバルブ45,46の作動によ
り作られるチャージ圧よりも低い圧が左シリンダ室33
に供給される。ここで、右シリンダ室34の受圧面積は
左シリンダ室33の受圧面積よりも小さいため、左右シ
リンダ室33,34内の油圧によりピストン部材32が
受ける力は、ばね37の付勢力を考慮しても、右シリン
ダ室34内の油圧P1に対して、左シリンダ室33内の
油圧がこれより低い所定の値P2(P1>P2)のとき
に釣り合うようになっている。このため、ソレノイドバ
ルブ45,46により、油圧ライン54から左シリンダ
室33に供給する油圧を上記所定の値P2より大きくな
るように制御すれば、ピストン部材32を右動させるこ
とができ、左シリンダ室33に供給する油圧をP2より
小さくなるように制御すれば、ピストン部材32を左動
させることができる。
【0016】このピストン部材32の左右方向の移動
は、リンク機構38を介して、クラッチ弁5に伝達され
る。クラッチ弁5は、第1バルブ孔5bを有する固定部
材5aと、この固定部材5a内に回転自在に配された第
2バルブ孔5dを有する回転部材5cとからなる。回転
部材5cに連結されたアーム5eが上記リンク機構38
に連結されており、上記ピストン部材32の移動に伴っ
て回転部材5cが回転される。回転部材5cが回転され
ると、第1および第2バルブ孔5b,5dの連通開度が
全開から全閉まで変化する。なお、図示の如く、ピスト
ン部材32が最大限まで左動した状態で、クラッチ弁5
における連通開度が全開になり、この後、ピストン部材
32右動させるのに応じて連通開度が全閉まで漸次変化
する。ここで、第1バルブ孔5bは無段変速機Tの閉回
路を構成する第1油路Laに連通し、第2バルブ孔5d
は第2油路Lbに連通しているため、上記第1および第
2バルブ孔5b,5dの連通開度を変化させることによ
り、第1および第2油路La,Lbの短絡路である第6
油路Lfの開度を変化させることができ、これによりク
ラッチ制御がなされる。
【0017】このクラッチ制御は、車両のスムーズな発
進・停止を行わせるためになされるもので、アクセル開
度(アクセルペダル踏み込み量もしくはエンジンスロッ
トル開度)、エンジン回転数、車速等に対応して所望の
クラッチ弁5の開度が得られるように、コントローラ4
0から制御配線45a,46aを介してソレノイドバル
ブ45,46にデューティ比駆動信号が出力されて行わ
れる。このため、コントローラ40には、エンジンスロ
ットルセンサ21からスロットル開度検出信号が配線2
1aを介して入力され、エンジン回転センサ22からエ
ンジン回転数信号が配線22aを介して入力され、エン
ジン吸気負圧センサ23から吸気負圧信号が配線23a
を介して入力され、車速センサ24から車速に比例した
パルス信号が配線24aを介して入力される。なお、コ
ントローラ40には、これらの信号の他に、油圧モータ
Mの斜板傾斜角信号、シフトレバーの位置検出信号等も
入力される。コントローラ40においては、このような
入力信号に基づいて、そのときのエンジンの状態(スロ
ットル開度、回転数等)や車速等を把握し、例えば、そ
のときに必要なクラッチ弁開度を設定し、この設定クラ
ッチ開度となるようにソレノイドバルブ45,46への
駆動信号出力がなされる。
【0018】なお、図示していないが、この無段変速機
Tは油圧モータMの斜板角を制御する変速サーボユニッ
トも有しており、この変速サーボユニットの作動もコン
トローラ40により制御される。コントローラ40によ
りクラッチサーボユニット30および変速サーボユニッ
トの作動制御がなされて、図3に示すようなクラッチ制
御および変速制御が以下のようにして行われる。図3
は、エンジン回転数と車速との関係を示すグラフであ
り、直線LOWが変速比最大のラインで、直線TOPが
変速比最小のラインである。
【0019】ここでは停車状態から発進するときの制御
を例に挙げる。停車状態では変速比はLOWであり、こ
の状態からアクセルペダルを踏み込むとエンジン回転数
が上昇するのであるが、このエンジン回転数がある程度
上昇すると、クラッチ弁5が徐々に閉じられるような制
御が行われ、これに伴って線aで示すようにエンジン回
転数とともに車速も増大する。なお、このクラッチ弁5
の開度は車速等に対応して制御される(この制御の詳細
については後述する)ため、このときの車速は正確に検
出する必要がある。しかしながら、このときの車速はか
なり低車速であり、車速センサ24のみでは正確な車速
検出が難しいため、本発明においては、車速センサ24
からのパルスに基づいて正確な車速を得る計算方法を採
用している。これにより、低車速でも正確な車速を求め
て、正確なクラッチ弁閉止制御を行わせて、スムーズな
発進を行わせることができるようにしている。
【0020】このようにして、クラッチ弁5が完全に閉
止されると、変速比最大のままエンジン回転数が所定回
転に上昇するまで増速され(線b)、次いで、エンジン
回転数が一定のまま車速が増大されるように変速比制御
がなされる(線c)。このようにして変速比が最小まで
変速された後、アクセルペダルをさらに踏み込むと、変
速比最小のままエンジン回転上昇に伴い車速が増速され
る(線d,h)。但し、線a→b→c→d→hに沿った
車速変化は、アクセルペダルの踏み込みが緩やかな緩発
進の場合の変化であり、アクセルペダルがもっと強く
(深く)踏み込まれる急発進の場合には、例えば、線e
→f→g→hに沿って変化し、クラッチ弁の閉止および
変速制御がエンジンの高回転側で行われる。
【0021】上記コントローラ40によるクラッチサー
ボユニット30の作動制御、すなわちクラッチ制御を説
明する。この制御は、図4のブロック図に示すように行
われる。アクセル開度(もしくはスロットル開度)と車
速とを検出し(ブロックB2,B3)、これらに対応す
る目標エンジン回転数Neoおよび目標クラッチ開度CL
oを求める(ブロックB4,B6)。具体的には、目標
エンジン回転数および目標クラッチ開度を示すマップも
しくはテーブルがアクセル開度および車速に対応して予
め設定されており、このマップから検出したアクセル開
度および車速に対応する目標エンジン回転数および目標
クラッチ開度を読み取ることによりこれらを求める。
【0022】この目標エンジン回転数NeoはブロックB
1において検出された実際のエンジン回転と比較され、
その差に応じた目標クラッチ補正値が求められる(ブロ
ックB5)。なお、この目標クラッチ補正値もエンジン
回転数の差に対応してマップ状に予め設定されている。
次いで、上記目標クラッチ開度をこの目標クラッチ補正
値で補正すれば、最終的な目標クラッチ開度が求めら
れ、実際のクラッチ開度をこの最終的な目標クラッチ開
度とするようなクラッチサーボユニット30の作動制御
がなされる。
【0023】ここでこのような制御が行われるのは通常
車速が低速のときであり、上記制御における車速の検出
(ブロックB3)が不正確となりやすく、これが不正確
であるとスムーズなクラッチ制御を行うことができなく
なる。このため、本発明においてはできる限り正確な車
速検出を行うため次のような車速計算を行う。この車速
計算を、図5において、時間t(N)で出力される(N)
回目のパルスから時間t0後の時点(図におけるC点)
での車速V0を求める場合を例にして説明する。
【0024】この車速計算に際しては、まず、(N−
2)回目のパルス(2回前のパルス)から(N−1)回
目のパルスまでの時間T(N-1)に基づいて、(N−1)
回目のパルスが出力された時点t(N-1)(図におけるA
点)での車速V(N-1)を算出する。なお、時間T(N-1)
は、例えば10ms毎に出力されるタイマパルス数をカウ
ントして求められる。同様にして、(N−1)回目のパ
ルスから(N)回目のパルスまでの時間T(N)に基づい
て、(N)回目のパルスが出力された時点t(N)(B
点)での車速V(N)も算出する。次いで、時点t(N-1)
から時点t(N)までの車速の変化率(点Aと点Bを結ぶ
直線の傾き)を算出し、時点t(N)から次のパルスが出
力される時点t(N+1)までの間はこの算出された車速変
化率に基づいて車速が変化すると仮定して時点t0での
車速V0が算出される。
【0025】以上のようにすれば、低車速の場合でもほ
ぼ実際の車速に近い車速が求められるのであるが、コン
トローラ40による実際の車速計算を図6のフローチャ
ートを用いて説明する。このフローにおいてはまず、前
回のフローで計算された車速V(n)が6km/H以上か否
かが判断される(ステップS1)。車速V(n)が6km/
Hを越えるときには、従来と同様の車速計算、すなわ
ち、複数のパルスの時間間隔の平均値から車速を計算し
て問題がないので、このフローによる車速計算は行わな
い。このため、車速V(n)が6km/H以下の場合にの
み、次のステップS2に進み、予測車速増加Vfの計算
が行われる。
【0026】この予測車速増加Vfは、式 Vf={(V(n)−V(n-1))×Kv}/CT ・・・
(1) により算出される。このフローは所定演算周期(例え
ば、40ms)毎に繰り返されるものであり、この演算
周期毎に式(1)による予測車速増加Vfの演算が行わ
れる。このため、式(1)において、V(n)およびV(n-
1)はそれぞれ前回および前々回のフローで計算された車
速を意味し、CTはこの演算周期である。また、Kvはな
まし係数であり、1.0より小さな値(本例では0.
9)が設定される。これは、車両が発進するような場合
の車速変化は、一般に図5で鎖線で示すように、上に凸
となった曲線状になることに鑑みたもので、上記演算周
期毎の計算になまし係数Kvを乗ずることにより車速変
化が上に凸の曲線状となし、実際の車速変化により近づ
けようとするものである。なお、上記式(1)による演
算は、各パルス間での車速計算であり、各パルスが出力
された時点で、前回および前々回のパルスに基づき、こ
の時点での車速および車速変化率が算出され、これらを
初期値として、次のパルスが出力されるまでの間におい
て、式(1)による予測車速増加Vfの演算が開始され
る。
【0027】このようにして予測車速増加Vfが算出さ
れると、次に、ステップS3においてV(n)>V(n-1)で
あるか否か、すなわち、増速状態であるか否かが判断さ
れる。コントローラ40内において式(1)により算出
される値は絶対値であるためこの判断を行うものであ
る。V(n)>V(n-1)である場合には、ステップS4から
S5に進み、前回のフローの演算車速V(n)をV(n-1)と
して記憶し、前回のフローの演算車速V(n) に予測車速
増加Vfを加えた車速を新たなV(n)として記憶する。ま
た、V(n)≦V(n-1)である場合には、ステップS6から
S7に進み、前回のフローの演算車速V(n)をV(n-1)と
して記憶し、前回のフローの演算車速V(n)から予測車
速増加Vfを減じた車速を新たなV(n)として記憶する。
【0028】このようにして算出された新たなV(n)お
よびV(n-1)が次回のフローにおける前回および前々回
のフローで計算された車速として式(1)による予測車
速増加Vfの計算に用いられる。以下、このフローを所
定演算周期毎に繰り返すことにより、低速時においても
正確な車速計算が行われる。
【0029】次に、コントローラ40によるクラッチサ
ーボユニット30の作動制御、すなわちクラッチ制御の
具体的な内容を図7から図9のフローチャートを用いて
詳細に説明する。なお、これらの図において丸囲みの同
一アルファベット同士が繋がることを意味する。この制
御では、まずステップS11において、シフトレバー位
置がD,S,L,Rのいずれかであるか否か、すなわ
ち、車両を駆動させる位置にあるか否かを判断する。シ
フトレバー位置がこれらのいずれでもない場合には、ス
テップS12に進み、シフトレバー位置がPもしくはN
であるか否か、すなわち、ニュートラル状態となる位置
であるか否かを判断する。シフトレバー位置がD,S,
L,Rのいずれかであると判断されるとステップS15
に進む。
【0030】一方、シフトレバー位置がD,S,L,R
のいずれでもない場合には、PもしくはNでなければな
らない。しかしながら、シフトレバー位置を示す入力が
ないような場合(例えば、シフト位置検出スイッチの故
障のような場合)も考えられるため、ステップS12に
おいてシフトレバー位置がP,Nでもないと判断された
場合には、シフトレバー位置がDレンジであると仮定し
て処理を行う。このため、この場合にもステップS15
に進み、これによりフェールセーフが働くようになって
いる。ステップS12においてシフトレバー位置がPも
しくはNであると判断されたときには、ステップS13
においてNレンジに固定した出力を行いこのまま今回の
フローは終了する。
【0031】ステップS15においては、アクセルがオ
フ(アクセル開度がほぼ全閉)か否かを判断し、アクセ
ルがオフのときにはエンジン回転Neが異常低下してい
ないか否かの判断を行う(ステップS16)。この異常
低下がない限りステップS17に進んで、車速に対応し
たニュートラル(N)用の目標クラッチ開度の設定を行
い今回のフローを終了する。このエンジン回転Neの異
常低下は、例えば、坂道を逆走するような場合に生じ、
このような場合には、車速が増加することにより目標ク
ラッチ開度が閉側となりクラッチが繋がってエンジンス
トール状態となるおそれがある。このため、エンジン回
転の異常低下が生じたときには、ステップS17には進
まず、ステップS18に進んでこのステップによる制御
を行う。
【0032】なお、アクセルがオン、すなわち、アクセ
ルペダルが踏み込まれている場合にもステップS18に
進む。ステップS18においては、車速Vがクラッチ接
続完了車速Vcに到達したか否かを検出し、V>Vcであ
れば、ステップS19に進んでクラッチ開度を全閉にす
る出力を行って今回のフローを終了する。一方、V≦C
cのときには、クラッチ開度制御が必要であり、ステッ
プS20およびS21に進んでブレーキがオンであるか
否かおよびアクセルがオンであるか否かを判断する。
【0033】ブレーキがオンでアクセルがオフの場合、
すなわち、走行中にアクセルペダルを戻すとともにブレ
ーキを踏んで減速するような場合には、ステップS22
〜S24の制御を行う。ここでは、アクセルオフなの
で、車速Vに対応する目標クラッチ開度CLoをテーブ
ル(もしくはマップ)検索する。このテーブルでは車速
が増加するのに応じてクラッチが閉じられるような目標
クラッチ開度CLoが設定されているのであるが、シフ
トレバー位置がSもしくはLレンジの場合と、Dレンジ
との場合とで異なるテーブルが設定されている。これは
レンジに応じて走行フィーリングを異ならせるためであ
り、DレンジではS,Lレンジの場合に較べ、車速の減
速に応じてクラッチが開き始める車速が高く設定されて
おり、エンジンブレーキの効きを緩やかにしている。
【0034】上記以外の場合、すなわち、ブレーキがオ
ンでアクセルがオンの場合もしくはアクセルの如何に拘
らずブレーキがオフの場合には、ステップS25〜S2
7の制御を行う。この場合には、アクセル開度CLおよ
び車速Vに対応する目標クラッチ開度CLoをマップ検
索する。このマップでは、車速が増加するのに応じてク
ラッチが閉じられるような目標クラッチ開度CLoが設
定され、且つ、アクセル開度が大きい程この目標クラッ
チ開度CLoが大きくなるような設定がなされている。
この場合においても、シフトレバー位置がSもしくはL
レンジの場合と、Dレンジとの場合とで異なるマップが
設定されている。具体的には、DレンジではS,Lレン
ジの場合に較べ、各クラッチ開度に対応する車速が低速
で、且つアクセル開度が小さくなるような設定がなされ
ている。これにより、発進時のクラッチの繋がりが、D
レンジではS,Lレンジに比較して緩やかとなる。逆
に、S,Lレンジでは半クラッチ気味での発進となり、
エンジン回転が高い領域でクラッチが繋がりスポーティ
な発進となる。
【0035】このようにして目標クラッチ開度CLoの
検索が完了すると、次いでステップS28に進み、エン
ジン吸気負圧Pbに基づく目標クラッチ開度CLoの補正
を行う。この補正はエンジン出力に合ったクラッチ制御
を行わせるための補正であり、目標エンジン吸気負圧P
bo(例えば、本例ではPbo=600mmHg)と実吸気負圧
Pbaとの差に基づいて目標クラッチ開度CLoが補正さ
れる。具体的には、エンジン出力が小さいほど、すなわ
ち目標エンジン吸気負圧Pboと実吸気負圧Pbaとの差が
大きいほど、目標クラッチ開度CLoを小さくする補正
が行われる。
【0036】次に、ステップS29に進み、車速が極低
車速であるか否か、すなわち車速V<6km/Hであるか
否かが判断される。極低車速である場合には細かな制御
が必要となるため、ステップS30以下の制御がなされ
る。なお、このときの車速は図5および図6で説明した
ようにして求められる。まず、ステップS30におい
て、アクセル開度に対応して目標エンジン回転数Neが
設定されているテーブルから現在のアクセル開度に対応
する目標エンジン回転数Neoを検索する。そして、この
目標エンジン回転数Neoと実エンジン回転数Neaとの偏
差を算出し(ステップS31)、この偏差に対応するク
ラッチ開度補正係数eCLOをテーブル検索する(ステッ
プS32)。このテーブルにおいては、上記偏差を小さ
くするクラッチ開度の補正を行わせるような補正係数が
予め設定されている。
【0037】但し、上記偏差の絶対値が算出されるた
め、ステップS33に進み、Neo>Neaであるか否かの
判断を行う。そして、Neo≦Neaである場合には、実エ
ンジン回転数Neaを低下させてこれを目標エンジン回転
数Neoに近づけるように、上記補正係数eCLOにより目
標クラッチ開度CLoを閉じ側(FIX側)に補正する(ス
テップS34)。一方、Neo>Neaである場合には、実
エンジン回転数Neaを増加させてこれを目標エンジン回
転数Neoに近づけるように、上記補正係数eCLOにより
目標クラッチ開度CLoを開き側(N側)に補正する
(ステップS35)。
【0038】以上ステップS30〜S35において、極
低車速時の目標クラッチ開度CLoの設定がなされるの
で、次に、ステップS38に進み、実際のクラッチ開度
CLaとこの目標クラッチ開度CLoとの偏差を算出す
る。そして、この偏差が零となるように、すなわち、実
クラッチ開度CLaを目標クラッチ開度CLoに近づける
ようなクラッチ開度制御がなされる。但し、このクラッ
チ開度制御においては、アクセル開度に応じて制御速度
を異ならせている。このため、アクセル開度を高、中、
低アクセル開度の3段階に分け、ステップS39および
S40において実際のアクセル開度がいずれの段階にあ
るかを判定している。そして、各段階に応じたクラッチ
開度制御速度を設定し、この制御速度に基づいた制御が
なされる(ステップS41,S42,S43)。これに
より、アクセル操作に対応したクラッチ制御レスポンス
を得ることができる。
【0039】以上においては、極低車速の場合を説明し
たが、車速が増加して極低車速領域を越えた場合には、
ステップS29からステップS36,S37を介してス
テップS38に至る制御に移行する。ステップS37の
制御は、極停車速時の制御から通常車速時の制御への移
行時において、極低車速時の制御で設定される目標クラ
ッチ開度(ステップS30からS35までの制御で補正
された目標クラッチ開度)が通常車速での制御(ステッ
プS30からS35までの補正制御が無い制御)で設定
される目標クラッチ開度と異なる場合に、これをなめら
かに移行させるためのものである。このため、ステップ
S36において、極停車速時の制御から通常車速時の制
御への移行時にセットされるフラグFSLがセットされて
いるか(FSL=1であるか)否かが判断される。
【0040】FSL=1である場合には、ステップS37
に進み、なめらか制御が行われる。このなめらか制御の
内容を図10のフローに基づいて説明する。この制御も
所定演算周期毎に行われるものであり、前回の演算で得
られた前回目標クラッチ開度CLi(移行直後では極低
車速制御で得られた目標クラッチ開度である)に補正開
度Ksを加えて今回設定される今回目標クラッチ開度C
Lpが演算される(ステップS51)。
【0041】次に、図7〜図9のフローで設定される設
定クラッチ開度CLoと今回目標クラッチ開度CLpとの
差Sを計算し(ステップS52)、この差Sが正か否か
を判断する。この差Sが負の場合には通常速度制御に移
行しても問題がないので、ステップS56に進んでフラ
グFSLをクリアしてステップS60に進む。さらに、こ
の差Sが所定開度Ds(例えば、3度)より大きいか否
かを判断する。S≦Dsの場合にも、このまま通常車速
制御に移行しても問題がないので、ステップS56に進
んでフラグFSLをクリアして(FSL=0にして)ステッ
プS60に進む。S>Dsの場合には、ステップS55
に進み、フラグFSLをセットする(FSL=0にする)。
【0042】次いで、ステップS57〜S59の演算を
行う。ここでは、上記差Sに所定係数Dk(本例ではDk
=0.4である)を乗じて補正開度Ksを求める。この
補正開度Ksを今回目標クラッチ開度CLpに加えた値を
前回目標クラッチ開度CLiとして記憶するとともに、
この前回目標クラッチ開度CLiを設定目標クラッチ開
度CLoとして設定する。この後、ステップS60に進
む。ステップS60においては、設定目標クラッチ開度
CLoを今回目標クラッチ開度CLpとして記憶する。以
下、このフローを所定演算周期毎に繰り返して、その都
度目標クラッチ開度CLoが設定される。
【0043】このなめらか制御による目標クラッチ開度
の設定を図11により具体的に説明する。なお、図11
のグラフにおける時点toにおいて、極低車速の制御か
ら通常車速の制御に移行したとして説明する。移行直後
では、前回目標クラッチ開度CLiは極低車速制御で得
られた目標クラッチ開度であり、これがこの例では20
度である。なお、移行直後では補正開度Ksの初期値は
零であり、このときの今回目標クラッチ開度CLpは前
回目標クラッチ開度CLiと等しい。一方、設定目標ク
ラッチ開度CLoは通常速度制御で得られる目標クラッ
チ開度であり、この例では30度である。両者の差Sは
10度であり、所定開度Ds(=3度)より大きいの
で、この差Sに所定係数Dk(=0.4)を乗じて補正
開度Ksを求める。本例では、補正開度Ks=4度であ
る。
【0044】この補正開度Ks(=4度)を今回目標ク
ラッチ開度CLp(=20度)に加えた値が前回目標ク
ラッチ開度CLiおよび設定目標クラッチ開度CLoとし
て設定される。そして、この設定目標クラッチ開度CL
o(=24度)に基づくクラッチ制御が行われる。なめ
らか制御がなされない場合には、移行直前の極低車速制
御での目標クラッチ開度が20度であり、これが通常速
度制御に移行すると30度まで急激に変化するのである
が、なめらか制御により24度に変化するだけでありス
ムーズな移行が行われる。
【0045】以下、新たに設定された各目標クラッチ開
度CLi,CLp,CLoを用いて図10のなめらか制御
を繰り返せば、図11において実線で示すように、極低
車速制御での目標クラッチ開度を通常速度制御の目標ク
ラッチ開度までなめらかに変化させることができる。な
お、なめらか制御が行われない場合には、目標クラッチ
開度の変化は図11において点線で示すようになる。こ
の後、通常速度制御に移行すると、すなわち、ステップ
S56に移行してフラグFSLがクリアされると、ステッ
プS37を通らずに直接ステップS38に至る制御がな
される。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
車速に比例して発生するパルスに基づいて車速計算を行
うのであるが、この場合に、各パルス間での車速変化を
一つ前のパルス間における車速変化率から予測して計算
するようになっているので、このように計算される各パ
ルス間での車速変化が実際の車速変化に近いものとな
る。特に本発明では、各パルス間において、所定演算周
期毎に、前回の演算で用いた車速の変化率に予測速度係
数Kv(<1)を乗じて修正した変化率を用いて車速を
積算して求めるようにしており、この所定演算周期は、
本願発明の対象となる低速時においてはパルス発生間隔
に比べて非常に小さな間隔なので、所定演算周期毎に細
かく車速を求めることができる。しかも、予測速度計数
を乗じることにより、徐々に車速変化率が小さくなるよ
うな車速変化を想定し、実際の車速変化により近い車速
を求めることができる。このため、低車速時のようにパ
ルスの発生間隔が長い場合でも、この長いパルス間隔の
間での計算車速がほぼ実車速に近い値となり、正確な車
速計算を行うことができる。本発明では、さらに、この
ようにして求めた車速とエンジンスロットル開度から目
標クラッチ開度を設定し、クラッチ制御を行うのである
が、一般的にクラッチ接続制御が必要なのは発進時のよ
うに低速時であり、上記のような方法で計算した車速を
用いることにより、低速でも良好なクラッチ制御が可能
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車速計算方法により算出された車速に
基づいてクラッチ制御が行われる油圧式無段変速機を示
す制御回路図である。
【図2】上記クラッチ制御の対象となるクラッチおよび
その制御装置を示す概略図である。
【図3】上記無段変速機の走行特性を示すグラフであ
る。
【図4】上記クラッチ制御を示すブロック図である。
【図5】本発明の車速計算方法を説明するグラフであ
る。
【図6】本発明の車速計算方法を示すフローチャートで
ある。
【図7】上記クラッチ制御内容を示すフローチャートで
ある。
【図8】上記クラッチ制御内容を示すフローチャートで
ある。
【図9】上記クラッチ制御内容を示すフローチャートで
ある。
【図10】上記クラッチ制御におけるなめらか制御の内
容を示すフローチャートである。
【図11】上記なめらか制御を説明するグラフである。
【符号の説明】
5 クラッチ弁 8 前後進切換ユニット 21 エンジンスロットルセンサ 22 エンジン回転センサ 23 エンジン吸気負圧センサ 24 車速センサ 30 クラッチサーボユニット 40 コントローラ 45,46 ソレノイドバルブ E エンジン P 油圧ポンプ M 油圧モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 義和 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式 会社 本田技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭59−214921(JP,A) 実開 昭62−187853(JP,U)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車速に比例して発生するパルスに基づい
    て低速時における車速を計算する方法であって、 (N−2)回目のパルス発生時点から(N−1)回目の
    パルス発生時点までの時間間隔から(N−1)回目のパ
    ルス発生時点での車速を求め、 (N−1)回目のパルス発生時点から(N)回目のパル
    ス発生時点までの時間間隔から(N)回目のパルス発生
    時点での車速を求め、 前記(N−1)回目のパルス発生時点での車速と前記
    (N)回目のパルス発生時点での車速との差および前記
    (N−1)回目のパルス発生時点から前記(N)回目の
    パルス発生時点までの時間間隔から前記(N)回目のパ
    ルス発生時点での車速の変化率を計算し、 前記(N)回目のパルス発生時点から(N+1)回目の
    パルス発生時点までの間においては、前記のように計算
    された前記車速の変化率を初期値として、前記バルス発
    生間隔より小さな所定演算周期毎に、前回の演算で用い
    た車速の変化率に予測速度係数Kv(<1)を乗じて修
    正した変化率を用いて車速変化量を演算し、この車速変
    化量を積算して所定演算周期毎における車速を求めるこ
    とを特徴とする車速計算方法。
  2. 【請求項2】 エンジンから車輪に至る動力伝達経路中
    に配設されてこの動力伝達経路を介した動力伝達を制御
    するクラッチの制御方法であって、 前記エンジンのスロットル開度と、請求項1の方法によ
    り求めた車速とに基づいて目標クラッチ開度を設定し、
    実クラッチ開度をこの目標クラッチ開度に一致させる制
    御を行うことを特徴とするクラッチ制御方法。
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JP2022535667A (ja) * 2019-04-23 2022-08-10 ルノー エス.ア.エス. 車両の速度および加速度を推定し適応させるための方法

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