JP2639425B2 - シールプリント - Google Patents

シールプリント

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JP2639425B2
JP2639425B2 JP25148186A JP25148186A JP2639425B2 JP 2639425 B2 JP2639425 B2 JP 2639425B2 JP 25148186 A JP25148186 A JP 25148186A JP 25148186 A JP25148186 A JP 25148186A JP 2639425 B2 JP2639425 B2 JP 2639425B2
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    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03CPHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
    • G03C7/00Multicolour photographic processes or agents therefor; Regeneration of such processing agents; Photosensitive materials for multicolour processes
    • G03C7/30Colour processes using colour-coupling substances; Materials therefor; Preparing or processing such materials
    • G03C7/32Colour coupling substances
    • G03C7/3225Combination of couplers of different kinds, e.g. yellow and magenta couplers in a same layer or in different layers of the photographic material

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Silver Salt Photography Or Processing Solution Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (発明の利用技術分野) 本発明は、見ばえがよい仕上り品質のシールプリント
に関するもので、とくに手あらい取扱いに耐え、高湿熱
につよいシールプリントに関するものである。
(従来の技術と発明が解決しようとする問題点) 画像がプリントされているカラー印画紙の裏面に接着
剤層を設け、好みのサイズを撰定して他の台紙に随意に
貼ることができる材料、いわゆるシール・プリントは、
例えば特開昭60−41950や特開昭60−41949号などで知ら
れている。このシールプリント用のカラー印画紙は他の
シートに貼つても重くならないまたは異和感を与えない
ために、その厚みを薄くしたり、プリント地の白色度を
低下させたりしている。また、シールプリントのカラー
印画紙を郵便はがきに貼つた場合には、通常の郵便はが
きと同様に手荒らく取扱われ、高湿熱にさらされる。ま
た通常約50μ〜200μmと薄い厚みと軽さが要求され
る。従つて、通常の写真プリントに用いられるカラー印
画紙をそのまま用いることはできない。厚みを薄くする
ために例えば支持体を薄くすると物理的強度が減少する
ばかりでなく、透湿性が強くなり画像の堅牢性が劣化す
る。また印画紙とはがきの台紙との間の地の白色度の差
異が大きいとみる人に異和感を感じさせる。従つて印画
紙の地の白色度を、適度に低下させることが望ましい。
そこで、この支持体の上にいわゆる身ばえのよい画像を
うるには、従来以上に色分離がよい画像構成色素の組合
せが必要になる。
本発明の目的は、印画紙の厚みが約50μないし200μ
で薄くて白色度がやゝ低い支持体をもつ印画紙を用いた
見ばえのよいシールプリントを提供することにあり、別
の目的は高湿熱に対する画像の堅牢性が優れたシールプ
リントを提供することにある。さらには薄くて物理的強
度につよい発色層をもつシールプリントを提供すること
にある。その他の目的は明細書の記載から理解されよ
う。
(問題点を解決するための手段) 本発明の目的は、次のようにして達成された。
画像がプリントされたカラー印画紙とその裏面に接着
剤層が設けられてなるシールプリントに於て、前記のカ
ラー印画紙がその支持体上にイエロー発色層、マゼンタ
発色層及びシアン発色像を設けてなるものであり、しか
も該シアン発色層にある画像が芳香族一級アミン現像薬
の酸化体(以下CDという)と、シアン発色カプラーとが
反応して得られる一般式(1)又は(2)で表わされる
シアン色素から構成され且つ該シアン色素が水不溶性且
つ有機溶媒可溶性ポリマーとシアン発色層中で共存して
おり、 また、マゼンタ発色層にある画像がCDとマゼンタ発色
カプラーとが反応して得られる一般式(3)又は(4)
で表わされるマゼンタ色素から構成され、且つ該マゼン
タ色素が一般式(12)で表わされる化合物とマゼンタ発
色層中で共存しており、 更にイエロー発色層がCDとイエロー発色カプラーとが
反応して得られる一般式(5)で表わされるイエロー色
素から構成されている事を特徴とするシールプリント。
式中R1、R4およびR5は、それぞれ脂肪族基、芳香族
基、複素環基、芳香族アミノ基又は複素環アミノ基を表
わし、R2は脂肪族基を表わし、R3およびR6はそれぞれ水
素原子、ハロゲン原子、脂肪族基、脂肪族オキシ基、又
はアシルアミノ基を表わし、R7およびR8は置換もしくは
無置換のフエニル基を表わし、R9は水素原子又は置換基
を表わす。
R2とR3およびR5とR6とはそれぞれ連結して5〜7員環
を形成してもよい。
Qは置換もしくは無置換のN−フエニルカルバモイル
基を表わし、ZaおよびZbは、−CH=基、 又は−N=基を表わす。R10は置換基を表わす。(CD)
は芳香族一級アミン現像薬の酸化体のカツプリング残基
を表わす。
本発明の特徴について説明する。第1の特徴は、発色
層に形成されている色素である。本発明による色素は、
最も典型的には、分光増感された感光性ハロゲン化銀粒
子とカラー・カプラーを含む各感光層が、露光後発色現
像処理される事により、発色現像主薬であるパラフエニ
レンジアミン誘導体の酸化体と該カプラーとがカプリン
グ反応して形成される。イエロー色素は、イエローカプ
ラー例えばアシルアセトアニリド型カプラーとパラフエ
ニレンジアミン誘導体との酸化カプリング反応によつて
得られるが、なかでもピバロイルアセトアニリド型カプ
ラーから得られる色素が好しい。この色素は分光吸収の
長波端がシヤープにカツトされ、また堅牢性に優れてい
る特長がある。ベンゾイルアセトアニリド型母核に比べ
て少量の有機溶剤で親水性コロイド中に分散しやすく、
また水不溶性でしかも有機溶剤可溶性のポリマーでも分
散しやすいために薄くてしかも強い物理的強度の発色層
を与えやすい。本発明によるイエロー色素は好ましくは
一般式(5−1)によつて表わされる色素である。
式中、R14、R15は水素原子(ともに水素原子ではな
い)またはイエローカプラーに通常用いられる置換基、
例えばアルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アル
コキシカルボニル基、ハロゲン原子、アルコキシカルバ
モイル基、脂肪族アミド基、アルキルスルフアモイル
基、アルキルスルホンアミド基、アルキルウレイド基、
アルキル置換サクシイミド基、アリールオキシ基、アリ
ールオキシカルボニル基、アリールカルバモイル基、ア
リールアミド基、アリールスルフアモイル基、アリール
スルホンアミド基、アリールウレイド基、カルボキシ
基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、チオシアノ基など
を表わし、これらの置換基は同じでも異つてもよい。こ
のカプラーはビス体以上のポリマーカプラーであつても
よい。
は好ましくは下記の一般式(6)で表わされるフエニレ
ンジアミン誘導体のカツプリング残基を表わす。
式中、R11とR12はそれぞれ置換または無置換のアルキ
ル基を表わす。アルキル基としては炭素数1〜4のもの
が好ましい。この置換基の具体例としてはヒドロキシル
基、アルキルスルホンアミド基、アルコキシル基などで
ある。R11とR12の具体例としてはエチル基、β−ヒドロ
キシエチル基、β−メタンスルホンアミドエチル基、β
−メトキシエチル基などを挙げる事ができる。R13は水
素原子又は1〜4個の置換基を表わす。この置換基とし
てはアルキル基(例えばメチル基など)が代表的であ
る。
本発明によるマゼンタ色素としては、次の一般式(4
−1)や(4−2)式で表わされる色素がとくに好まし
い。
式中、R16とR17は互いに同じでも異なつていてもよく
それぞれ水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アリー
ル基、ヘテロ環基、シアノ基、アルコキシ基、アリール
オキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバ
モイルオキシ基、シリルオキシ基、スルホニルオキシ
基、アシルアミノ基、アニリノ基、ウレイド基、イミド
基、スルフアモイルアミノ基、カルバモイルアミノ基、
アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、ア
ルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニ
ルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、アシ
ル基、スルフアモイル基、スルホニル基、スルフイニル
基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニ
ル基を表わし、とりわけ好ましいものは、アルキル基、
アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基、アリール
オキシ基、アリールチオ基、アシルアミノ基、アニリノ
基である。R16又はR17が2価の連結基となつてビス体を
形成してもよい。また一般式(4−1)、(4−2)で
表わされる色素の残基が、ポリマーの主鎖または側鎖に
存在するポリマーカプラーの形でもよく、特に一般式で
表わされる部分を有するビニル単量体から導かれるポリ
マーは好ましく、この場合R16、R17はビニル基と結合す
る連結基を表わす。
一般式(4−1)、(4−2)で表わされる構造がビ
ニル単量体に含まれる場合、R16、R17で表わされる連結
基はアルキレン基(置換または無置換のアルキレン基
で、例えば、メチレン基、エチレン基、1,10−デシレン
基、−CH2CH2OCH2CH2−、等)、フエニレン基(置換ま
たは無置換のフエニレン基で、例えば、1,4−フエニレ
ン基、1,3−フエニレン基、 −NHCO−、−CONH−、−O−、−OCO−およびアラルキ
レン基(例えば、 から選ばれたものを組合せて成立する基を含む。
好ましい連結基としては以下のものがある。
−NHCO−、−CH2CH2−、 −CH2CH2NHCO−、 −CONH−CH2CH2NHCO−、 −CH2CH2O−CH2CH2−NHCO−、 なお、このビニル基は、一般式(4−1)または(4
−2)で表わされる残基のほかにその他の置換基で置換
されていてもよく、好ましい置換基は塩素原子、または
炭素数1〜4個の低級アルキル基(例えばメチル基、エ
チル基、ブチル基など)である。
色素をもつビニル単量体から導かれるポリマーは、非
発色性エチレン様単量体との共重合性ポリマーであつて
もよい。この場合の非発色性エチレン様単量体としては
アクリル酸、α−クロロアクリル酸、α−アルアクリル
酸(例えばメタアクリル酸など)およびこれらのアクリ
ル酸類から誘導されるエステルもしくはアミド(例えば
アクリルアミド、n−ブチルアクリルアミド、t−ブチ
ルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、メタア
クリルアミド、メチルアクリレート、エチルアクリレー
ト、n−プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレー
ト、t−ブチルアクリレート、iso−ブチルアクリレー
ト、2−エチルヘキシルアクリレート、n−オクチルア
クリレートビニルプロピオネートおよびビニルラウレー
ト)、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、芳香
族ビニル化合物(例えばスチレンおよびその誘導体、ビ
ニルトルエン、ジビニルベンゼン、ビニルアセトフエノ
ンおよびスルホスチレン)、イタコン酸、シトラコン
酸、クロトン酸、ビニリデンクロライド、ビニルアルキ
ルエーテル(例えばビニルエチルエーテル)、マレイン
酸、無水マレイン酸、マレイン酸エステル、N−ビニル
−2−ピロリドン、N−ビニルピリジン、および2−ま
たは4−ビニルピリジン等がある。特にアクリル酸エス
テル、メタアクリル酸エステル、マレイン酸エステル類
が好ましい。ここで使用する非発色性エチレン様不飽和
単量体は2種以上を一緒に使用することもできる。
例えば、n−ブチルアクリレートとメチルアクリレー
ト、スチレンとメタアクリル酸、メチルアクリレートと
ジアセトンアクリルアミド等である。
ポリマーカラーカプラー分野で周知の如く、固体水不
溶性単量体カプラーと共重合させるための非発色性エチ
レン様不飽和単量体は形成される共重合体の物理的性質
および/または化学的性質、例えば溶解度、写真コロイ
ド組成物の結合剤例えばゼラチンとの相溶性、その可撓
性、熱安定性等が好影響を受けるように選択することが
できる。
本発明によるマゼンタ色素の特長は、短波側の第2吸
収が少いかまたはなく、長波側の吸収がシヤープにカツ
トされている分光吸収特性と、また高湿熱に対する堅牢
性が優れている点にある。また、マゼンタ色素がポリマ
ーの場合には、ラテツクスとして分散ができるため、高
沸点有機溶剤を使用しなくてもよいか、或いはその使用
量を減少することができる。このため発色層の膜厚を薄
くでき、しかも物理的強度を上げることができる。
本発明のシアン色素は、最も典型的にはフエノール
系、カプラーとパラフエニレンジアシ系発色現像主薬と
の酸化カプリング反応によつてえられたものである。こ
のフエノール系シアンカプラーはナフトール系シアンカ
プラーと併用してもよい。ナフトール系カプラーとして
は、例えば米国特許第2,474,293号に記載のナフトール
系カプラー、好ましくは米国特許第4,052,212号、同第
4,146,396号、同第4,228,233号および同第4,296,200号
に記載されたものがある。またフエノール系カプラーと
しては、例えば米国特許第2,369,929号、同第2,801,171
号、同第2,772,162号、同第2,895,826号などに記載され
ている。湿度および温度に対し堅牢なシアンカプラー
は、本発明で好ましく使用され、その典型例を挙げる
と、米国特許第3,772,020号に記載されたフエノール核
のメター位にエチル基以上のアルキル基を有するフエノ
ール系シアンカプラー、米国特許第2,772,162号、同第
3,758,308号、同第4,126,396号、同第4,334,011号、同
第4,327,173号、西独特許公開第3,329,729号および欧州
特許第121,365号などに記載されたもの、また米国特許
第3,446,622号、同第4,333,999号、同第4,451,559号お
よび同第4,427,767号などに記載されたカプラーがあ
る。
本発明によるシアン色素は、一般式(1)又は(2)
で表わされる色素を2ケ以上組合せることにより600〜7
00mμの波長領域をカバーし、短波側の吸収が少い色素
画像を得ることができる優れた特長をもち、さらに高湿
熱に対する堅牢性に優れている。
次に本発明による色素の具体例を示す。しかしこれに
限定されるものではない。
以上列挙した具体例の は全て を表わす。
その他 としては などのp−フエニレンジアミン誘導体のカツプリング残
基であつてもよい。
本発明による画像を形成する色素は、次の一般式
(7)、(8)、(9)、(10)及び(11)によつて表
わされる高沸点有機溶剤の1種または2種以上を組合せ
て共存させるのが好ましい。これらの詳細については特
願昭61−32462号の440〜470頁に記載されている。また
特公昭48−30474号、米国特許3,619,195号や特願昭61−
162813号などに記載の水不溶性でしかも有機溶剤可溶性
のポリマーと共存させるのが特に好ましい。また、米国
特許4,203,716号に記載のローダブルポリマーラテツク
スと共存させてもよい。
一般式(8) W1−COO−W2 一般式(11) W1−O−W2 (式中、W1、W2及びW3はそれぞれ置換もしくは無置換の
アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリー
ル基又はヘテロ環基を表わし、W4はW1、OW1またはS−W
1を表わし、nは、1ないし5の整数であり、nが2以
上の時はW4は互いに同じでも異なつていてもよく、一般
式(11)において、W1とW2が縮合環を形成してもよい) 以下に水不溶性、有機溶剤可溶性のポリマーの好まし
い具体例を上げるがこれに限るもではない。
(P−1) ポリビニルアセテート (P−2) ポリビニルプロピオネート (P−3) ポリメチルメタクリレート その他特願昭61−162813号明細書の32〜39頁に記載の
重合体の具体例(P−4)〜(P−69)や特公昭48−30
494号公報明細書の4〜5頁に記載の重合体の具体例1
〜35も好ましい例として挙げられる。
これらのポリマーは前記の高沸点有機溶剤と併用する
事ができる。
本発明のマゼンタ色素に下記の一般式(12)によって
表わされる化合物(但し、下記の化合物を除く)を共存
させる必要があるが、また、本発明の色素に次の一般式
(13)によつて表わされる褪色防止剤または酸化防止剤
を共存させる事が好ましい。このなかでもとくに、有機
溶剤可溶性の化合物が好ましい。
式中、R20は水素原子、脂肪族基、芳香族基、ヘテロ
環、もしくは加水分解可能な保護基を表わす。R21
R22、R23、R24およびR25はそれぞれ同一でも異なつても
よく、水素原子または置換基を表わす。R30は水素原
子、脂肪族基、アシル基、スルホニル基、スルフイニル
基、オキシラジカル基またはヒドロキシル基を表わす。
Aは5員、6員もしくは7員環を形成するのに必要な非
金属原子群を表わす。
R26、R27、R28およびR29は同一でも異なつてもよく、
それぞれ水素原子、またはアルキル基を表わす。
一般式(12)で表わされる置換基のうち、R20とR21
はR21、R22、R23、R24、R25のうち互いにオルト位にあ
るもの同士が結合して5員、6員もしくは7員の環を形
成してもよい。
一般式(13)で表わされる置換基のうち、R26とR27
R28とR29、またはR30とR26が互いに結合して5員、6員
もしくは7員の環を形成してもよい。
次に一般式(12)、(13)によつて表わされる化合物
の具体例を示すが、これに限られるものでない。
本発明による好ましい態様のシールプリントは、薄手
の反射支持体の上に、青感性ハロゲン化銀乳剤とイエロ
ー発色カプラーを含有するイエロー発色層、緑感性ハロ
ゲン化銀乳剤とマゼンタ発色カプラーを含有するマゼン
タ発色層、赤感性ハロゲン化銀乳剤とシアン発色カプラ
ーを含有するシアン発色層を、更に必要によりハレーシ
ヨン防止層、中間層、イエローフイルター層、保護層な
どを設けたカラー印画紙に画像様に露光して後、発色現
像処理してカラープリントを形成し、更に裏面に接着層
を設け基材上に貼る事によつてうることができる。
この基材としては、離型紙でも郵便葉書きでもよい。
本発明に用いられる接着剤層には、とくに再湿糊やホツ
トメルト型接着剤、マイクロカプセル型加圧接着剤やい
わゆる粘着剤が用いられる。粘着剤の層を設けたときに
はさらに離型紙またはシートを設けるのがよい。本発明
における粘着剤とは支持体の裏面に予め層状に付着させ
ておいて、他の台紙と加圧、熱、光、溶剤、化学反応な
どの手段で迅速に付着し、かつ離れなくする素材であ
る。粘着剤の基本成分は高分子物質で、これにより強い
凝集力と弾性を与える。これには合成ポリマーやエラス
トマーが多く用いられる。さらに粘着性を与える高分子
物質、いわゆる粘性付与剤が用いられる。さらに、粘性
と凝集力を調整し、支持体の裏面と粘着剤との界面接着
力を高め、かつ薄層化しやすくするために、軟化剤や充
填剤を用いる。また、画像の安定化、粘着剤層の変色、
安定化、防バイなどのために酸化防止剤、UV吸収剤、酸
素遮断剤などを用いる。
例えば次のような素材を用いる。
合成ポリマーやエラストマーとしては、ポリアクリレ
ート、アクリルコポリマー、塩化ビニル−酢酸ビニルコ
ポリマー、ポリビニールブチラール、ポリビニルイソブ
チルエーテル、ポリビニールアルコール、天然ゴム、ブ
チルゴム、ポリイソプレンゴム、再生ゴム、クロロプレ
ン、ポリイソブチレン、シリコーンゴム、塩化ゴム、塩
素化ブチルなどがあげられる。
粘着付与剤としては、ロジン、エステルガム、ポリオ
レフイン系石油樹脂、ポリテルペン系ポリマー、クマロ
ン、インデン系ポリマー、スチレン系ポリマー、フエノ
ール樹脂、キシレン系ポリマー、アラビアゴム、デキス
トリン、にかわなどがある。
軟化剤としては、前記高分子物質の可塑剤、ポリブテ
ン、ポリイソブチレン低重合体、ポリビニルイソブチル
エーテル低重合体、ロジン油、ゴム解重合体、ラノリ
ン、ワツクス、植物油などがある。
充填剤としては酸化チタン、シリカ、アルミナ、硫酸
バリウム、でんぷん、クレー、ポリマー微粒子ラテツク
スなどがあげられる。
酸化防止剤としては、例えばハイドロキノン類(2,5
−ジ(t)ブチルハイドロキノンなど)、フエノール酸
(2,6−ジ(1)ブチル−4−メチルフエノール、1,1−
ビス(4−ヒドロキシフエノール)、シクロヘキサン、
p−アルコキシフエノール類、ビスフエノール類、ヒン
ダードフエノール類、アミノフエノール類など)、クロ
マン類(6−ヒドロキシクロマン類、5−ヒドロキシク
ロマン類、スピロクロマン類、など)、没食子酸誘導
体、アミノフエノール類、ヒンダードアミン類などが用
いられる。
安定剤、防バイ剤として、ベンゾインチアゾリン、イ
ソチアゾロン、4−チアゾリン、ベンズイミダゾール、
ハロゲン化フエノール、スルフアニルアミド、ベンゾト
リアゾールなどが用いられる。
これらの混合物を粘着剤層として、m2当り0.1gないし
30g好しくは、0.5gないし20g程度設ける。設ける方法
は、目的によつて、通常粘着テープ、粘着シート、ラベ
ル紙、フリーアルバム、などに用いている方法を撰択し
て用いることができる。例えば実開昭60−41950号、特
開昭61−23673号、同61−60771号、同61−83276号、同6
1−103975号、同61−148279号、同61−148282号、同61
−174283号などに記載の方法が用いられる。
本発明に用いる離型紙またはシートには、シリコン処
理やテフロン加工などした紙、セロフアン、フイルム例
えばポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニール、三
酢酸セルロース、ポリエチレンテレフタレートや合成紙
またはアルミ箔などが用いられる。好しくは、離型紙ま
たはシートの、粘着剤の層に対する接着力が、支持体裏
面の粘着剤の層に対する接着力よりも弱い状態を作りや
すい離型紙またはシートが用いられる。例えば、薄層
(20μ〜150μ程度の厚み)のポリアルキレン・ラミネ
ート紙、ポリエチレンテレフタレート、アルミ箔などが
よい。
本発明に用いられるハロゲン化銀乳剤は、通常水溶性
銀塩(例えば硝酸銀)溶液と水溶性ハロゲン塩(例えば
臭化カリウム、塩化ナトリウム、沃化カリウムの単独も
しくはこれらの混合物)溶液とをゼラチンの如き水溶性
高分子溶液の存在下で混合して製造される。こうして製
造されるハロゲン化銀としては、塩化銀、臭化銀のほか
に、混合ハロゲン化銀、例えば塩臭化銀、塩沃臭化銀、
沃臭化銀などが代表的である。本発明に好ましく使用さ
れるハロゲン化銀は沃化銀を含まないか含んでもモル3
%以下の塩沃臭化銀、沃塩化銀または沃臭化銀である。
ハロゲン化銀粒子は内部と表層が異なる相をもつていて
も、接合構造を有するような多相構造であつてもあるい
は粒子全体が均一な相から成つていてもよい。またそれ
らが混在していてもよい。たとえば異なる相を有する塩
臭化銀粒子について言えば、平均ハロゲン組成より臭化
銀に富んだ核または単一もしくは複数の層を粒子内に有
した粒子であつてもよい。また平均ハロゲン組成より塩
化銀に富んだ核または単一もしくは複数の層を粒子内に
有した粒子であつてもよい。したがつて、粒子表層は平
均ハロゲン組成より臭化銀に富んだ層あるいは逆により
塩化銀に富んだ層で覆われていてもよい。ハロゲン化銀
粒子の平均粒子サイズ(球状もしくは球に近い粒子の場
合は粒子直径を、立方体粒子の場合は、稜長をそれぞれ
粒子サイズとし投影面積にもとずく平均であらわす)
は、2μ以下で0.1μ以上が好ましいが、特に好ましい
のは1μ以下0.15μ以上である。粒子サイズ分布は狭く
ても広くてもいずれでもよい。粒子数あるいは重量で平
均粒子サイズの±40%以内の全粒子の90%以上、特に95
%以上が入るような粒子サイズ分布の狭い、いわゆる単
分散ハロゲン化銀乳剤を本発明に使用することができ
る。また感光材料が目標とする階調を満足させるため
に、実質的に同一の感色性を有する乳剤層において粒子
サイズの異なる2種以上の単分散ハロゲン化銀乳剤を同
一層に混合または別層に重層塗布することができる。さ
らに2種類以上の多分散ハロゲン化銀乳剤あるいは単分
散乳剤と多分散乳剤との組合わせを混合あるいは重層し
て使用することもできる。
本発明に使用するハロゲン化銀粒子の形は立方体、八
面体、十二面体、十四面体の様な規則的(regular)な
結晶体を有するものでもよく、また球状などのような変
則的(irregular)な結晶形をもつものでもよく、また
はこれらの結晶形の複合形をもつものでもよい。また平
板状粒子でもよく、特に長さ/厚みの比の値が5以上と
くに8以上の平板粒子が、粒子の全投影面積の50%以上
を占める乳剤を用いてもよい。これら種々の結晶形の混
合から成る乳剤であつてもよい。これら各種の乳剤は潜
像を主として表面に形成する表面潜像型でも、粒子内部
に形成する内部潜像型のいずれでもよい。
本発明に用いられる写真乳剤は、グラフキデ著「写真
の化学と物理」〔P.Glafkides,Chimie et Physique
Photographique(Paul Montel社刊、1967年)〕、ダフ
イン著「写真乳剤化学」〔G.F.Duffin著Photograhic E
mulsion Chemistry(Focal Press刊、1966年)〕、ゼ
リクマンら著「写真乳剤の製造と塗布」〔V.L.Zelikman
et al著 Making and Coating Photographic Em
ulsion(Focal Press刊、1964年)〕などに記載された
方法を用いて調製することができる。すなわち、酸性
法、中性法、アンモニア法等のいずれでもよく、また可
溶性ハロゲン塩を反応させる形式としては片側混合法、
同時混合法、それらの組合わせなどのいずれを用いても
よい。粒子を銀イオン過剰の下において形成させる方法
(いわゆる逆混合法)を用いることもできる。同時混合
法の一つの形式としてハロゲン化銀の生成する液相中の
pAgを一定に保つ方法、すなわちいわゆるコントロール
ド・ダブルジエツト法を用いることもできる。この方法
によると、結晶形が規則的で粒子サイズが均一に近いハ
ロゲン化銀乳剤が得られる。
ハロゲン化銀粒子形成または物理熟成の過程におい
て、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリウム塩、イリジ
ウム塩またはその錯塩、ロジウム塩またはその錯塩、鉄
塩または鉄錯塩などを共存させてもよい。
ハロゲン化銀乳剤は粒子形成後通常物理熟成、脱塩お
よび化学熟成を行つてから塗布に使用する。
ハロゲン化銀溶剤(例えば、アンモニア、ロダンカリ
または米国特許第3,271,157号、特開昭51−12360号、特
開昭53−82408号、特開昭53−144319号、特開昭54−100
717号もしくは特開昭54−155828号等に記載のチオエー
テル類およびチオン化合物)の存在下で物理熟成を行う
と、規則的な結晶形を有し、均一に近い粒子サイズ分布
を有する単分散乳剤が得られる。物理熟成前後の乳剤か
ら可溶性銀塩を除去するためには、ヌーデル水洗、フロ
キユレーシヨン沈降法または限外漏過法などを適用でき
る。
本発明に使用するハロゲン化銀乳剤は、硫黄もしくは
セレン増感、還元増感、貴金属増感などの単独もしくは
併用により化学増感することができる。
すなわち、活性ゼラチンや銀と反応し得る硫黄を含む
化合物(例えばチオ硫酸塩、チオ尿素類、メルカプト化
合物類、ローダニン類)を用いる硫黄増感法;還元性物
質(例えば第一すず塩、アミン類、ヒドラジン誘導体、
ホルムアミジンスルフイン酸、シラン化合物)を用いる
還元増感法;金属化合物(例えば、金錯塩のほか、Pt、
Ir、Pd、Rh、Feなどの周期律表VIII族の金属の錯塩)を
用いる貴金属増感法などを単独でまたは組み合わせて用
いることができる。
本発明に用いられる写真乳剤は、写真用増感色素によ
つて分光増感することができる。
本発明に用いられる写真乳剤は、感光材料の製造工
程、保存中あるいは写真処理中のカブリを防止し、ある
いは写真性能を安定化させる目的で、種々の化合物を含
有させることができる。すなわちアゾール類、例えばベ
ンゾチアゾリウム塩、ベンズイミダゾリウム塩、イミダ
ゾール類、ベンズイミダゾール類(好ましくは5−ニト
ロベンズイミダゾール類)、ニトロインダゾール類、ベ
ンゾトリアゾール類(好ましくは5−メチルベンゾトリ
アゾール類)、トリアゾール類など;メルカプト化合物
類、例えばメルカプトチアゾール類、メルカプトベンゾ
チアゾール類、メルカプトベンズイミダゾール類、メル
カプトベンズオキサゾール類、メルカプトオキサジアゾ
ール類、メルカプトチアジアゾール類、メルカプトトリ
アゾール類、メルカプトテトラゾール類(特に1−フエ
ニル−5−メルカプトテトラゾールなど)、メルカプト
ピリミジン類、メルカプトトリアジン類など;例えばオ
キサゾリンチオンのようなチオカルボニル化合物;アザ
インデン類、たとえばトリアザインデン類、テトラアザ
インデン類(特に4−ヒドロキシ−6−メチル−(1,3,
3a,7)テトラアザインデン)、ペンタアザインデン類な
ど;ベンゼンチオスルホン酸類、ベンゼンスルフイン酸
類、ベンゼンスルホン酸アミド類;例えばアデニンなど
のプリン類、などのようなカブリ防止剤または安定剤と
して知られた多くの化合物を加えることができる。
本発明によるカラー印画紙は、保護層や中間層あるい
は発色層に紫外線吸収剤を含有させるのがよい。例えば
米国特許第3,553,794号、同第4,236,013号、特公昭51−
6540号および欧州特許第57,160号などに記載されたアリ
ール基で置換されたベンゾトリアゾール類、米国特許第
4,450,229号および同第4,195,999号に記載されたブタジ
エン類、米国特許第3,705,805号および同第3,707,375号
に記載された桂皮酸エステル類、米国特許第3,215,530
号および英国特許第1,321,355号に記載されたベンゾフ
エノン類、米国特許第3,761,272号および同第4,431,726
号に記載されたような紫外線吸収残基をもつ高分子化合
物を用いることができる。米国特許第3,499,762号およ
び同第3,700,455号に記載された紫外線吸収性の蛍光増
白剤を使用してもよい。紫外線吸収剤の典型例はRD2423
9(1984年6月)などに記載されている。
また、フイルター用、イラジエーシヨン防止用、ハレ
ーシヨン防止用など、種々の目的で染料を用いる事がで
きる。このような染料として、オキソノール染料、ヘミ
オキソノール染料、スチリル染料、メロシアニン染料、
アントラキノン染料、アゾ染料が好ましく使用され、こ
の他にシアニン染料、アゾメチン染料、トリアリールメ
タン染料、フタロシアニン染料も有用である。油溶性染
料を水中油滴分散法により乳化して親水性コロイド層に
添加することもできる。
本発明のカラー印画紙には、支持体の上に塗布された
多層の親水性コロイド層を硬化させるのに無機または有
機の硬膜剤を用いる。例えば活性ハロゲン化合物(2,4
−ジクロル−6−ヒドロキシ−1,3,5−トリアジンな
ど)や活性ビニル化合物(1,3−ビスビニルスルホニル
−2−プロパノール、1,2−ビスビニルスルホニルアセ
トアミドエタンあるいはビニルスルホニル基を側鎖に有
するビニル系ポリマーなど)は、ゼラチンなど親水性コ
ロイドを早く硬化させ安定な写真特性を与えるので好ま
しい。N−カルバモイルピリジニウム塩類やハロアミジ
ニウム塩類も硬化速度が早く優れている。
本発明によるシールプリントまたはカラー印画紙は可
撓性である事が好ましく、可撓性の基材或いは支持体と
して有用なものは、硝酸セルロース、酢酸セルロース、
酢酸酪酸セルロース、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、
ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート等の半
合成または合成高分子から成るフイルム、バライタ層ま
たはα−オレフインポリマー(例えばポリエチレン、ポ
リプロピレン、エチレン/ブテン共重合体)等を塗布ま
たはラミネートした紙や金属箔等である。支持体は染料
や顔料を用いて着色されてもよい。遮光の目的で黒色に
してもよい。これらの支持体の表面は一般に、写真乳剤
層等との接着をよくするために、下塗処理される。支持
体表面は下塗処理の前または後に、グロー放電、コロナ
放電、紫外線照射、火焔処理などを施してもよい。
本発明に用いられる支持体は、上記の可撓性支持体を
基質として、その上に鏡面反射性または第2種の拡散反
射性の表面をもつ金属箔膜層を設け、その上に下塗層を
設けたものがとくに有用である。例えば特願昭61−5278
8号、同61−168800号や同61−168801号の明細書の記載
などに示されたものがとくに好しい。支持体の厚みは約
50μから190μ、好しくは約50μから170μである。この
支持体を用いると、色相、イメージシヤープネスに優
れ、とくに金属箔膜が水分を適さない為に、高湿熱に対
する堅牢性に優れている。
本発明によるシートプリントのプリントをうるための
現像処理に用いる発色現像液は、好ましくは芳香族第一
級アミン系発色現像主薬を主成分とするアルカリ性水溶
液である。この発色現像主薬としては、アミノフエノー
ル系化合物も有用であるが、p−フエニレンジアミン系
化合物が好ましく使用され、とくに3−メチル−4−ア
ミノ−N,N−ジエチルアニリン、3−メチル−4−アミ
ノ−N−エチル−N−β−ヒドロキシルエチルアニリ
ン、3−メチル−4−アミノ−N−エチル−N−β−メ
タンスルホンアミドエチルアニリン、3−メチル−4−
アミノ−N−エチル−N−β−メトキシエチルアニリン
およびこれらの硫酸塩、塩酸塩もしくはp−トルエンス
ルホン酸塩などがよい。これらのジアミン類は遊離状態
よりも塩の方が一般に安定であり、好ましく使用され
る。
発色現像液は、アルカリ金属の炭酸塩、ホウ酸塩もし
くはリン酸塩のようなpH緩衡剤、臭化物、沃化物、ベン
ズイミダゾール類、ベンゾチアゾール類もしくはメルカ
プト化合物のような現像抑制剤またはカブリ防止剤など
を含むのが一般的である。また必要に応じて、ヒドロキ
シルアミンとその誘導体(例えばN,N−ジアルキル置換
体)または亜硫酸塩のような保恒剤、トリエタノールア
ミンとその誘導体、ジエチレングリコールのような有機
溶剤、ベンジルアルコール、ポリエチレングリコール、
四級アンモニウム塩、アミン類のような現像促進剤、競
争カプラー、ナトリウムボロンハイドライドのような造
核剤、1−フエニル−3−ピラゾリドンのような補助現
像薬、粘性付与剤、アミノポリカルボン酸、アミノポリ
ホスホン酸、アルキルホスホン酸、ホスホノカルボン酸
に代表されるような各種キレート剤、西独特許出願(OL
S)第2,622,950号に記載の酸化防止剤などを発色現像液
に添加してもよい。
反転カラー印画紙の現像処理では、通常黒白現像を行
つてから発色現像する。
発色現像後の写真乳剤層は通常漂白処理される。漂白
処理は定着処理と同時に行なわれてもよいし、個別に行
なわれてもよい。更に処理の迅速化を計るため、漂白処
理後、漂白定着処理する処理方法でもよい。漂白剤とし
てはエチレンジアミン四酢酸鉄(III)塩、ジエチレン
トリアミン五酢酸鉄(III)塩および過硫酸塩は迅速処
理と環境汚染の観点から好ましい。さらにエチレンジア
ミン四酢酸鉄(III)錯塩は独立の漂白液においても、
一浴漂白定着液においても特に有用である。定着剤とし
てはチオ硫酸塩の使用が一般的である。漂白定着液や定
着液の保恒剤としては、亜硫酸塩や重亜硫酸塩あるいは
カルボニル重亜硫酸付加物が好ましい。
漂白定着処理もしくは定着処理の後は通常、水洗処理
及び/又は安定化処理が行なわれる。水洗処理工程及び
安定化工程には、沈殿防止や、節水の目的で、各種の公
知化合物を添加しても良い。例えば沈殿を防止するため
には、無機リン酸、アミノポリカルボン酸、有機アミノ
ポリホスホン酸、有機リン酸等の疎水軟化剤、各種のバ
クテリアや藻やカビの発生を防止する殺菌剤や防バイ
剤、マグネシウム塩、アルミニウム塩やビスマス塩に代
表される金属塩、あるいは乾燥負荷やムラを防止するた
めの界面活性剤、及び各種硬膜剤等を必要に応じて添加
することができる。あるいはウエスト著 フオトグラフ
イツク・サイエンス・アンド・エンジニアリング誌(L.
E.West、Phot.Sci.Eng.)、第6巻、344〜359ページ(1
965)等に記載の化合物を添加しても良い。特にキレー
ト剤や防バイ剤の添加が有効である。
本発明によるカラー印画紙は、必要に応じて、カラー
現像を促進する目的で、各種の1−フエニル−3−ピラ
ゾリドン類を内蔵しても良い。典型的な化合物は特開昭
56−64339号、同57−144547号、同57−211147号、同58
−50532号、同58−50536号、同58−50533号、同58−505
34号、同58−50535号および同58−115438号などに記載
されている。
前記の各種処理は10℃〜50℃において行われる。33℃
ないし38℃の温度が標準的であるが、より高温にして処
理を促進し処理時間を短縮したり、逆により低温にして
画質の同上や処理液の安定性の改良を達成することがで
きる。また、感光材料の節銀のため西独特許第2,226,77
0号または米国特許3,674,499号に記載のコバルト補力も
しくは過酸化水素補力を用いた処理を行つてもよい。
また、連続処理に際しては、各処理液の補充液を用い
て、液組成の変動を防止することによつて一定の仕上が
りが得られる。補充量は、コスト低減などのため標準補
充量の半分あるいは半分以下に下げることもできる。
本発明のシールプリントに用いられるカラー印画紙に
は、先に述べたように、通常のネガ・ポジシステムにお
けるカラー印画紙、反転カラー印画紙、直接ポジ型のカ
ラー印画紙、あるいは、カラースキヤナーを用いる出力
によるカラーハードコピー用のカラー印画紙、などによ
る感材製造技術やその現像処理システムが適用される。
参考例 ポリエチレンで両面をラミネートした厚みが約120μ
mの紙支持体上に、次の第1層から第7からなる感光層
を塗布してカラー印画紙を作成した。第1層を塗布した
側のポリエチレンは、二酸化チタンおよび微量の群青を
含有する。
(感光層構成) 各成分に対応する数字は、g/m2の単位で表した塗布量
を示し、ハロゲン化銀については銀換算塗布量を示す。
第1層(青感層) 塩臭化銀乳剤(臭化銀80モル%) ・・・銀0.30 イエローカプラー(*1) ・・・ 0.70 同上溶媒(TNP) ・・・ 0.15 ゼラチン ・・・ 1.20 第2層(中間層) ゼラチン ・・・0.90 ジ−t−オクチルハイドロキノン ・・・0.05 同上溶媒(DBP) ・・・0.10 第3層(緑感層) 塩臭化銀乳化剤(臭化剤70モル%) ・・・銀0.45 マゼンターカプラー(*2) ・・・ 0.35 同上溶媒(TOP) ・・・ 0.44 退色防止剤(*3/*4) ・・・ 0.05/0.10 ゼラチン ・・・ 1.00 第4層(紫外線吸収性中間層) 紫外線吸収剤(*5/*6/*7) ・・・0.06/0.25/0.25 同上溶媒(TNP) ・・・0.20 ゼラチン ・・・1.50 第5層(赤感層) 塩臭化銀乳剤(臭化銀50モル%) ・・・銀0.20 シアンカプラー(*8/*9) ・・・0.2 /0.2 カプラー溶剤(TNP/DBP) ・・・0.10/0.20 ゼラチン ・・・0.9 第6層(紫外線吸収性中間層) 紫外線吸収剤(*5/*6/*7) ・・・0.06/0.25/0.25 同上溶媒(DBP) ・・・0.20 ゼラチン ・・・1.5 第7層(保護層) ゼラチン ・・・1.5 ここで、DBPはジブチルフタレートを、TOPはトリ(n
−オクチルホスフエート)をTNPはトリ(n−ノニルホ
スフエート)を表す。
各乳剤層の分光増感剤として次の色素を使した。
青感性乳剤層:4−{5−クロロ−2−〔5−クロロ−3
−(4−スルホナトブチル)ベンゾチアゾリン−2−イ
リデンメチル〕−3−ベンゾチアゾリオ}ブタンスルホ
ナート トリエチルアンモニウム塩(ハロゲン化銀1モ
ル当たり2×10-4モル) 緑感性乳剤層;3,3′−ジ−(γ−スルホプロピル)−5,
5′−ジフエニル−9−エチルオキサカルボシアニンナ
トリウム塩(ハロゲン化銀1モル当たり2.5×10-4
ル) 赤感性乳剤層;3,3′−ジ−(γ−スルホプロピル)−9
−メチル−チアジカルボシアニンナトリウム塩(ハロゲ
ン化銀1モル当たり2.5×10-4モル) 各乳剤層のイラジエーシヨン防止染料としては次の染
料を用いた。
緑感性乳剤層; 赤感性乳剤層; この感光材料を試料101とした。
次に第1表に示すように変更する以外は全く同様にし
て試料102とAを作成した。これらの試料に引き伸ばし
機(富士写真フイルム社製フジカラーヘツド609)で第
4図に示す分光透過率をもつ赤・緑・青色のバンドパス
フイルターを用いセンシトメトリー用の階調露光を与え
た後、下記の処理工程により現像処理を行つた。処理工程 温度 時間 現像液 33℃ 3分30秒 漂白定着液 33℃ 1分30秒 水洗 28〜35℃ 3.0分 現像液 ニトリロトリ酢酸・3Na 2.0g ベンジルアルコール 15 ml ジエチレングリコール 10 ml Na2SO3 2.0g KBr 0.5g ヒドロキシルアミン硫酸塩 3.0g 4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−〔β−(メ
タンスルホンアミド)エチル〕−p−フエニレンジアミ
ン・硫酸塩 5.0g Na2CO3(1水塩) 30 g 水を加えて1リツターにする(pH10.1) 漂白定着液 チオ硫酸アンモニウム(54wt%) 150ml Na2SO3 15g NH4〔Fe(EDTA)〕 55g EDTA・2Na 4g 水を加えて1リツターにする(pH6.9) 次のような発色色素がえられた。また3色分解露光で
えた色画像の分光反射濃度曲線を第1〜3図に示した。
イエロー発色々素は前記の(1)−3で示す色素、マゼ
ンタ発色々素は前記の(2)−1で示す色素、シアン発
色々素は前記の(4)−2で示す色素と(5)−1で示
す色素の混合であつた。
他方、35mmカラーネガフイルムから前記カラー印画紙
に、プリントし約148mm(縦寸法)×約100mm(横寸法)
の人物と風景写真をえた。裏面に接着紙を付与してシー
ルプリントをえた。接着紙は特願昭61−179559号明細書
に記載のものを用いた。シールプリントから印画紙を剥
がして官製はがきに接着して「はがき付写真プリント」
を得た。
この写真プリントの台紙は官製はがきがあり、この台
紙の地がうつつて、本来のカラープリントの地の白色度
は低下している。このためむしろ官製はがきの表の地の
色とカラープリントの地の白さとの異和感が少くなつ
た。しかし試料101のものはAのものと比して得た色像
の彩度が高いために、プリントの画像は、デラツクス感
のある美しく、見ばえのするものであつた。
試料101とAについて、3色分解露光してえたカラー
プリントの発色色素の分光反射濃度曲線を第1〜3図に
併せて示した。試料Aからえた写真プリントは色分離が
わるく、画像がにごつていることが判る。
実施例1 参考例に準じ、第2表に示すように、本発明による色
素を形成させるためのカプラーを同量代替し、また本発
明による水不溶性かつ有機溶剤可溶性のポリマーを添加
し、また一般式(12)または(13)に属する化合物を添
加して試料103〜108をえた。イエロー、マゼンタおよび
シアン色素Y−1、M−1およびC−1はそれぞれ対応
するカプラーA−1、A−2およびA−3と発色現像薬
の酸化体とのカップリングによって形成された色素であ
る。参考例に準じて3色色分解フイルターを用いて階調
露光を与え現像処理を行つた。得られた現像済の各試料
について、高湿熱堅牢性テストを行つた。現像済の各試
料を80℃、70%RHの暗所に12日間放置して色素の残存率
を求めた。色素の残存率は初濃度1.5に対するテスト後
の濃度の比率(%)で第2表に示した。
この結果から、シールプリントから得た「はがき付写
真プリント」は、厳しい条件下におかれても、褪色によ
る画像の見ばえの劣化が防止できることが判る。とくに
注目したいことは本発明によつてイエロー色素、マゼン
タ色素、シアン色素の堅牢性の程度をバランスさせるこ
とができることである。
実施例2 ポリエチレンで両面ラミネートした厚みが約80μmの
紙支持体の上に、表面に凹凸をつけ、第2種拡散反射性
をもつ約10μmの金属アルミニウム箔を、低密度ポリエ
チレンを押出しコーテイングしつつラミネートして、新
支持体をえた。このラミネートされた金属アルミニウム
表面に、エポキシ系接着剤とアイホノマー樹脂(いずれ
もデユポン社製)とを混用し、約0.2μmの厚みの下塗
り層を設けた。さらにコロナ放電処理を施し、ゼラチン
と硬化剤2,4−ジクロル−6−ヒドロキシ−1,3,5−トリ
アジンを用い約0.1μmの下塗り層を設けた。この上に
参考例及び第2表の試料109と110に示された素材を用い
てカラー印画紙:試料109と110をえた。試料A、101、1
09、110について、3色分解フイルターを通して階調露
光を与え次に示す現像処理を行つた。
1. カラー現像 35℃ 45秒 2. 漂白定着 35℃ 1分00秒 3. 水 洗 25℃〜30℃ 2分30秒 処理液の組成は次のとおりであつた。
発色現像液 水 800 cc ジエチレントリアミン五酢酸 1.0 g 亜硫酸ナトリウム 0.2 g N,N−ジエチルヒドロキシルアミン 4.2 g 臭化カリウム 0.01g 塩化ナトリウム 1.5 g トリエタノールアミン 8.0 g 炭酸カリウム 30 g N−エチル−N−(β−メタンスルホンアミドエチル)
−3−メチル−4−アミノアニリン硫酸塩 4.5 g 4,4′−ジアミノスチルベン系蛍光増白剤(住友化学
(株)(Whitex 4) 2.0 g 水を加えて 1000 cc KOHにて pH10.25 漂白定着液 チオ硫酸アンモニウム(54wt%) 150 ml Na2SO3 15 g NH4〔Fe(III)(EDTA)〕 55 g EDTA:2Na 4 g 氷酢酸 8.61g 水を加えて全量で 1000 ml (pH5.4) リンス液 EDTA・2Na・2H2O 0.4g 水を加えて全量で 1000 ml (pH7.0) 試料110に用いたカプラー 参考例に準じて高湿熱堅牢性テストを行つてその結果
を第2表に示した。
試料109でえた各色画像の分光反射率を、試料101、A
と対比して第1図〜第3図に示した。
本発明によるシールプリントからの写真プリントは彩
度が高く、また高湿熱に対する堅牢性も優れていること
が理解されよう。
【図面の簡単な説明】 第1図は、試料A、101、109について、3色分解露光で
えたイエロー発色色像の分光反射濃度曲線、第2図は同
様なマゼンタ発色色像の分光反射濃度曲線、第3図は同
様なシアン発色色像の分光反射濃度曲線を示す。第4図
は3色分解用フイルターの分光透過率曲線を示す。こゝ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−4047(JP,A) 特開 昭59−57238(JP,A) 特開 昭60−222852(JP,A) 特開 昭60−107642(JP,A) 特開 昭49−74538(JP,A) 特開 昭59−125732(JP,A) 特開 昭59−42542(JP,A) 特開 昭60−262159(JP,A) 特開 昭57−34552(JP,A) 実開 昭60−41950(JP,U) 特公 昭48−30494(JP,B1)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】画像がプリントされたカラー印画紙とその
    裏面に接着剤層が設けられてなるシールプリントに於
    て、前記のカラー印画紙がその支持体上にイエロー発色
    層、マゼンタ発色層及びシアン発色層を設けてなるもの
    であり、しかも該シアン発色層にある画像が芳香族一級
    アミン現像薬の酸化体(以下CDという)とシアン発色カ
    プラーとが反応して得られる一般式(1)又は(2)で
    表わされるシアン色素から構成され且つ該シアン色素が
    水不溶性且つ有機溶媒可溶性ポリマーとシアン発色層中
    で共存しており、 また、マゼンタ発色層にある画像がCDとマゼンタ発色カ
    プラーとが反応して得られる一般式(3)又は(4)で
    表わされるマゼンタ色素から構成され、且つ該マゼンタ
    色素が一般式(12)で表わされる化合物とマゼンタ発色
    層中で共存しており、 更にイエロー発色層がCDとイエロー発色カプラーとが反
    応して得られる一般式(5)で表わされるイエロー色素
    から構成されている事を特徴とするシールプリント。 式中R1、R4およびR5はそれぞれ脂肪族基、芳香族基、複
    素環基、芳香族アミノ基又は複素環アミノ基を表わし、
    R2は脂肪族基を表わし、R3およびR6はそれぞれ水素原
    子、ハロゲン原子、脂肪族基、脂肪族オキシ基、又はア
    シルアミノ基を表わし、R7およびR8は置換もしくは無置
    換のフエニル基を表わし、R9は水素原子又は置換基を表
    わす。 R2とR3およびR5とR6とはそれぞれ連結して5〜7員環を
    形成してもよい。 Qは置換もしくは無置換のN−フエニルカルバモイル基
    を表わし、ZaおよびZbは、−CH=基、 又は−N=基を表わす。R10は置換基を表わす。(CD)
    は芳香族一級アミン現像薬の酸化体のカツプリング残基
    を表わす。 一般式(12) 式中、R20は水素原子、脂肪族基、芳香族基、ヘテロ環
    基、もしくは加水分解可能な保護基を表わす。R21
    R22、R23、R24およびR25はそれぞれ同一でも異なっても
    よく、水素原子または置換基を表わす。R20とR21又はR
    21、R22、R23、R24、R25のうち互いにオルト位にあるも
    の同士が結合して5員、6員もしくは7員の環を形成し
    てもよい(但し を除く。)
  2. 【請求項2】前記の(CD)が下記の一般式(6)によっ
    て表わされる残基であることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載のシールプリント。 一般式(6) 式中、R11、R12はそれぞれ置換または無置換のアルキル
    基を表わす。R13は水素原子又は置換基を表わし、この
    置換基の数は1〜4の整数個であってもよい。
  3. 【請求項3】前記のカラー印画紙の厚みが50〜200μm
    である事を特徴とする特許請求の範囲第1項記載のシー
    ルプリント。
  4. 【請求項4】前記のカラー印画紙の支持体が鏡面反射性
    または第2種拡散反射性の表面をもつ金属箔膜層をもつ
    ものである事を特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
    シールプリント。
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