JP2638316B2 - 地下構造物における柱部構築工法 - Google Patents

地下構造物における柱部構築工法

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JP2638316B2
JP2638316B2 JP1306791A JP1306791A JP2638316B2 JP 2638316 B2 JP2638316 B2 JP 2638316B2 JP 1306791 A JP1306791 A JP 1306791A JP 1306791 A JP1306791 A JP 1306791A JP 2638316 B2 JP2638316 B2 JP 2638316B2
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照男 阿部
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OOBAYASHIGUMI KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は連続地中壁工法によっ
て構築される地下構造物の内壁面に柱部を一体に構築す
るに際し、その仕上げ表面を平滑にできるようにした地
下構造物における柱部構築工法に関する。
【0002】
【従来の技術】連続地中壁工法によって構築される地下
構造物内に半円状の柱部を一体に構築する場合、従来は
図8(a)〜(d)に示す工程により柱部を構築してい
た。まず(a)に示すように、直線状の掘削溝20の一
側部を半円状に掘削し、(b)に示すように、コンクリ
ートを打設することによって、半円状の柱部21aを直
線状の連続地中壁21の内面に突出させた構造に形成す
る。そして、(c)に示すように、柱部21aの突出面
側の地盤を掘削することで、柱部21aが構築された地
下構造物となる。
【0003】この方法では、地下構造物の露出壁面は、
掘削溝の壁面の反転形状に仕上がる。掘削溝の壁面の平
坦度は、掘削機の施工精度に応じた仕上がりとなり、こ
の仕上がり状態では土質にも左右される。直線状の地中
壁21の場合には壁面仕上げ材などの施工によって平坦
化することができるので大きな問題とはならないが、前
記柱部21aでは半円状に掘削しなければならず、この
ような変断面形状では施工精度に限界がある一方で、土
質によっては壁面の崩壊も生ずるため、仕上がり後の柱
部21aにおける露出面は(c)の鎖線で示す計画断面
形状に対してかなりの厚さの凹凸が生じており、(d)
に示す計画断面に整形するには多くのはつり作業を必要
とし、仕上げ施工が面倒であった。
【0004】ところで、本出願人は先に特開昭60−9
2514号公報(E02D 5/18)に示すように、
超軟弱地盤に対する地中連続壁工法として、溝幅より大
きな幅の溝を掘削し、この溝内に自硬性安定液を満たし
た後に溝幅に相当する幅の型枠を建込み、この安定液が
硬化した後型枠を撤去することで、溝の壁面を平滑に仕
上げる工法を開発した。この工法にあっては、前述の変
断面形状の構築に応用するための好適な工法であるが、
そのまま適用すると以下の問題が生じていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、前記工法で
は、最初に自硬性安定液を溝内に全量注入し、その後底
部閉止した中空の型枠を建込むため、比重の関係で型枠
内に水を注入しながら順次型枠を下降させなければなら
ず、注水管理が面倒であり、また引抜き時に内部の水を
排水しなければならないなど面倒な手間を要していた。
また、型枠の建込みによってこれの容積分だけ自硬性安
定液オーバフローするため、注入材料に無駄が生ずるほ
か、自硬性安定液の硬化時間を考慮して建込みを行わな
ければならず、時間的制約が大きいなどの欠点があっ
た。
【0006】この発明は以上の問題を解決するもので、
型枠の建込みや引抜き時における注排水管理を必要とせ
ず、注入材料の無駄が少なく、作業時間に制約されるこ
となく仕上がり表面を平滑に得られる地下構造物におけ
る柱部構築工法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、この発明は、地下壁面を構成する連続地中壁の構築
に先行して、該連続地中壁に一体化される柱部構築予定
位置に、該柱部より大きな断面積を有する縦孔を泥水を
用いて掘削し、該縦孔内に前記柱部の断面積に相当する
底部開口した筒状型枠を建込む工程と、該型枠の底部を
閉鎖した状態で、該型枠と前記縦孔との間に自硬性安定
液を注入して前記泥水と置き換える工程と、該自硬性安
定液の硬化後、前記型枠の底部を再度開口した状態で引
き抜く工程とからなることを特徴とする。
【0008】
【作用】型枠は内部に泥水を取り込みつつ自重によって
縦孔内に建込まれる。型枠の内部に保持された泥水は、
自硬性安定液の固化後、型枠の引き上げにより成形され
た内部に残置され、その後の連続地中壁の掘削時におい
て、掘削壁面を保持するために活用される。
【0009】
【実施例】図1ないし図6はこの発明の工法を地下連続
壁の内側に突出する半円形の円柱部の構築に適用した場
合の実施例の施工手順を示すものである。まず図1
(a),(b)に示すように、想像線で示す連続地中壁
溝1の掘削予定位置に交差する柱部構築予定位置に柱部
の径より大きな断面積でほぼ矩形状の縦孔2を泥水3を
満たしながら掘削する。
【0010】次に、図2(a)に示すように縦孔2の地
表面に定規4を井桁状に組み、この内部に中空円筒状の
型枠5を鉛直度を確認しつつ建込む。型枠5は、同図
(b)に示すように下端に底板5aを一体に設け、この
底板5aの中央に流通孔6を開口したものである。ま
た、型枠5の内側下部には底板5aの内底面に連続する
パッキン7が設けられている。パッキン7の中心には、
前記流通孔6より径大の嵌合孔7aが形成されている。
またパッキン7の上部には嵌合孔7aに向けて擂鉢形に
傾斜する挿通ガイド7bが形成されている。この型枠5
では、建込時に泥水3が流通孔6,嵌合孔7aを通じて
型枠5の内部に入り、建込み完了状態では周囲の泥水3
のレベルに一致する。
【0011】建込み完了後、前記流通孔6には、図3に
示すように、詰栓8が嵌着される。この詰栓8は、吊索
9の下端に接合されたものであり、地表部からの操作に
より吊索9を繰出せば、型枠5内を下降する詰栓8の先
端は、前記挿通ガイド7bの傾斜面に沿って嵌合孔7a
の内部にガイドされ、自重によってその下部の流通孔6
まで下降して底板4aの内底面に着底し、流通孔6を閉
止する。
【0012】次に、図4に示すように、縦孔2と型枠5
の間には、自硬性安定液10が注入され、型枠周囲の泥
水3と置き替えられる。注入が完了し、自硬性安定液1
0が硬化すると、図5に示すように定規4上に引抜き機
械11が据え付けられ、詰栓8はこの機械11により嵌
合孔7aから抜き取られる。引抜きにともなって型枠5
の内部の泥水は型枠5の流通孔6より排出され、図6に
示す引抜き完了状態では、円筒に成形された成形縦孔1
2の内部に残置される。
【0013】以上の工程完了後、図7(a)〜(d)に
示す手順で連続地中壁が施工される。まず、(a)に示
すように、成形縦孔12に交差して連続地中壁溝1を掘
削する。掘削に当たっては泥水が用いられるが、前記成
形縦孔12の内部にも泥水3が充填されているので、衝
撃などによる成形縦孔12に面する切削箇所を保護す
る。掘削完了後、(b)に示すように地中壁溝1および
成形縦孔12の形状に形成された内部に鉄筋籠13を建
込み、(c)に示すようにコンクリートを打設すれば、
直線状の連続地中壁14の片面に半円状をした円柱部1
4aを形成した地下構築物が完成する。
【0014】その後(d)に示すように円柱部14aの
突出する片側の地盤を掘削すれば、円柱部14aは壁面
より半円状に突出した状態に露出する。この円柱部14
aの表面は前記自硬性安定液10の保形性に応じて平滑
に仕上がり、面倒なはつり作業を大巾に削減できること
になる。なお、実施例においては、この発明工法を半円
状の円柱部の構築に適用したが、角型その他連続地中壁
の壁面の一部に変断面形状をなして突出する柱部の構築
にも適用できる。
【0015】
【発明の効果】以上実施例によって詳細に説明したよう
に、この発明による、地下構造物における柱部構築工法
にあっては、得られる柱部の表面は平滑であり、地下構
築物の露出後の面倒なはつり作業を省略できる。また、
この発明では、特に従来のように型枠の建込みおよび引
抜き時に注水や排水のための管理を必要とせず、しかも
型枠の建込み時には泥水を内部に取り込みつつ建込ま
れ、引抜き時には成形された中空内部に泥水を残置した
状態で引き抜かれるので、注入材料の無駄な消費を防止
できるほか、建込み後に自硬性安定液を注入するので、
硬化時間など時間に制約を受けない利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】縦孔の施工状態を示す平面図と断面図である。
【図2】型枠建込み時の平面図と断面図である。
【図3】同型枠を詰栓で閉鎖した状態を示す断面図であ
る。
【図4】同型枠の外周に自硬性安定液を注入している状
態を示す断面図である。
【図5】同型枠の引抜き時の断面図である。
【図6】成形縦孔の完成状態を示す平面図と断面図であ
る。
【図7】連続地中壁の施工順序を示す説明用平面図であ
る。
【図8】従来の柱部を形成するための連続地中壁の施工
手順を示す説明用平面図である。
【符号説明】
1 連続地中壁溝 2 縦孔 3 泥水 5 中空円筒形型枠 6 流通孔 8 詰栓 10 自硬性安定液 12 成形縦孔 14 連続地中壁 14a 円柱部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 地下壁面を構成する連続地中壁の構築に
    先行して、該連続地中壁に一体化される柱部構築予定位
    置に、該柱部より大きな断面積を有する縦孔を泥水を用
    いて掘削し、該縦孔内に前記柱部の断面積に相当する底
    部開口した筒状型枠を建込む工程と、該型枠の底部を閉
    鎖した状態で、該型枠と前記縦孔との間に自硬性安定液
    を注入して前記泥水と置き換える工程と、該自硬性安定
    液の硬化後、前記型枠の底部を開口した状態で引き抜く
    工程とからなることを特徴とする地下構造物における柱
    部構築工法。
JP1306791A 1991-01-10 1991-01-10 地下構造物における柱部構築工法 Expired - Lifetime JP2638316B2 (ja)

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