JP2637983B2 - 絶縁性薄板によるサージ吸収素子 - Google Patents

絶縁性薄板によるサージ吸収素子

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は,絶縁性薄板構成物によるサージ吸収素子に
関し,特にインパルス放電開始電圧特性のすぐれたサー
ジ吸収素子に関する。
[従来の技術] サージ吸収素子の使用法として一般には,該サージ吸
収素子を取り付ける回路の最大の回路電圧より高い動作
電圧にしたサージ吸収素子を取付け,該回路に雷サージ
等の瞬時的な過電圧が侵入した場合のみ該サージ吸収素
子が動作し,該回路に取付けられた電子部品を保護する
ものである。従来のサージ吸収素子では動作電圧即ち放
電開始電圧は,マイクロギャップ式サージ吸収素子では
マイクロギャップの本数を変えること,マイクロギャッ
プの形状を変えることにより,調整変更するものであっ
た。そのために,放電開始電圧の調整の幅には限度があ
るものであった。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は,放電開始電圧が大幅に調整でき,放電遅れ
が低減された新規な構造のサージ吸収素子を提供するこ
とを目的にする。更に,本発明は,インパルス放電開始
電圧特性の改良されたサージ吸収素子を提供することを
目的にする。
[発明の構成] [問題点を解決するための手段] ここに、本発明の要旨とするものは、周辺部の厚さ
が、中心部より薄くなるように、周辺部と中心部の間
に、段差が設けられ、該中心部の厚い部分の表面、少な
くともその一部表面に、導電性薄膜が形成され、且つ該
周辺部の全周にわたり、絶縁化された、絶縁性薄板を、
少なくとも1枚以上積層し、且つ、その絶縁性薄板によ
り形成された積層体の両端部に電極端子板を設けたこと
を特徴とする絶縁性薄板によるサージ吸収素子である。
前記絶縁性薄板による積層体は、その外被体内に、空
間を保持して、設けられている構造が好適である。更
に、絶縁性薄板による積層体は、該積層体自体中に等間
隔に該薄板より径の大きい金属板を挟んでいる構造が好
適である。
[作用] 本発明によると,サージ吸収素子の新規な構造として
絶縁性薄板を用い,その薄板周囲に段差を設けマイクロ
ギャップ空間を形成させ,そのマイクロギャップ空間に
より放電が容易に行なわれるようにしたサージ吸収素子
構造を取るものである。
本発明は,従来のサージ吸収素子或いはギャップ式サ
ージ吸収素子或いはマイクロギャップ式サージ吸収素子
の構造(例えば,特願昭61−262725号)とはまったく異
なる構造のサージ吸収素子を発明したものである。即
ち,導電性薄膜を表面に形成した絶縁性薄板の周囲に段
差を設け,この段差の全周を絶縁化し,このような構造
の薄板を1枚以上積層し,形成した積層体の終端に電極
端子を取り付けた絶縁性薄板によるサージ吸収素子であ
る。
表面上に導電性薄膜を形成した絶縁性薄板の周囲部分
に段差を設け,この段差周囲部分は絶縁化されており,
その段差と上に被せる電極又は絶縁性薄板により,狭い
空間が形成される。この空間は,マイクロギャップを形
成するとも言える。本発明は,この閉じた空間であるマ
イクロギャップを利用したサージ吸収素子である。
本発明のサージ吸収素子では,このような構造の絶縁
性薄板を積層したものを利用する。即ち,以上のごとき
薄い空間を多数,絶縁性構造体の側面に備えるものであ
る。この絶縁性構造体の両終端に電極を取り付けて,サ
ージ吸収素子とするものである。この薄い空間を10〜20
0μm程度にすると,絶縁性構造体の両終端の電極に電
圧をかけると,電極の端効果及び電極表面の微小突起に
よる電界集中が生じ,電界放射が容易に起こるようにな
る。この特性を利用したサージ吸収素子であり,従来の
ギャップ式サージ吸収素子と比較すると,放電遅れが減
少し,インパルス放電特性が優れている。
本発明に利用する絶縁性薄板の材質としては,緻密な
板状に成形することが可能であり,且つ,絶縁性が良好
なものがよい。具体的には,アルミナ,ホルステライ
ト,ムライト,ジルコニア等を利用出来るが,これらに
限定されるものではない。その形状については,特に限
定されるものではないが,円板状が好適である。板厚に
ついても特に規定されるものでは無いが,0.3〜2mmの範
囲が好適である。
また,絶縁性薄板上に形成される導電性薄膜の材質
は,電気伝導度がよく,耐アーク放電性が良いTi,Ta,W,
Mo,Ni,C,SnO2等を利用できるが,それらに限定されるも
のではない。薄膜形成法については,蒸着法,吹き付け
法等を利用できるが薄膜形成法についても限定されるも
のではない。
絶縁性薄板の周囲に段差を設ける方法は,薄板の周辺
部に機械加工を施す方法,薄板の成形時に段差を設ける
方法等があるが,絶縁性薄板に段差を設けることができ
る方法であれば,特に限定されるものではない。この段
差の厚みの寸法は,10〜100μmが好適であが,特に限定
されるものではない。段差部分を絶縁化する領域は,第
1図に示すように周囲部分の厚さを薄くした部分で,全
周にわたり連続して絶縁化する。但し,段差端面には導
電性薄膜が露出している。薄板周囲を絶縁化する方法
は,機械加工による方法,レーザー加工による方法及び
薄膜形成時にレジストを用いて周囲部に導電性膜を形成
しない方法等がある。
本発明による絶縁性薄板の積層体の両終端に電極端子
を形成するが,その電極端子の作製法は,絶縁性薄板の
裏及び表の面に金属板を圧着する方法,金属板を導電性
ペーストにより該薄板の裏,表の面に接着する方法或い
は薄板の裏,表の導電性薄膜面を電極として使用する方
法などがある。このように作製した電極を外部回路と接
続するに都合のよい方法があれば,特に限定されるもの
ではない。
本発明による絶縁性薄板の積層法においても特に限定
されるものではないが,上記に説明した薄板を単に接着
剤で積層する方法,薄板の一部に孔を開け芯柱を通し積
層する方法,又は,終端の両電極板で挟み付けて積層固
定する方法などがある。サージ吸収素子の使用時に各薄
板がずれたり,移動するものではないことが必要であ
り,他は特に限定されるものではない。
更に,本発明によると,以上の絶縁性薄板或いは絶縁
性薄板積層体全体を,周囲に一定空間を保持してガラス
等の無機材料,高分子材料等の有機材料による外被体
(ハウジング)により被うことも考慮されるものであ
る。この場合更に,ガラスとジュメット線,コバール線
等を用いて,該薄板又は薄板積層体を一定ガス雰囲気中
に封止することもできる。封止ガスとしては,導電性薄
膜,電極の材質を変質させにくいガスが好適である。具
体的には希ガス及び高電用として,SF6等のガスを混合し
て用いることが好適である。
更に,本発明において,絶縁性薄板を積層して使用す
る場合は,サージ吸収素子の動作時のアーク放電による
導電性薄膜の損傷劣化を防ぐために,絶縁性薄板積層体
内に等間隔に薄板より径の大きい金属板を挟むこともで
きる。即ち,薄板径より大きな径の金属板を挟むことに
より,動作時のアーク放電が積層薄板側面よりも浮上し
た位置に生じるために,絶縁性薄板積層体の導電性薄膜
の劣化を防ぐことができる。このための金属板の材質と
しては,電気伝導性が良く,耐アーク放電性が良い金属
が適する。例えば,Ti,Ta,W,Mo,Ni,Cu,C等及びそれらの
金属の合金,若しくはステンレス等が利用できるが,こ
れらに限定されるものではない。
挟む金属板の形状についても,積層体に適する形で,
薄板積層体と同じ形で,より径が大きなものが適する。
次に,本発明の絶縁性薄板によるサージ吸収素子を,
具体的な実施例により,説明するが,本発明は,その説
明により限定されるものではない。
[実施例1] 本実施例を第2図に示す。第2図A,Bに示す構造の絶
縁性薄板(Al2O3)の表面の斜線部分に,導電性薄膜と
してSnO2を用い,薄膜を形成し,この構造の薄板を多数
積層し,導電性カーボンペーストで接着した。このよう
に積層固定した第2図Cに示すような積層体をアルゴン
雰囲気中(1気圧下)でVS(放電開始電圧)及びV
imp(標準衝撃インパルス[波頭長1.2μ秒,波尾長50μ
秒,波高値10kV]を印加した時のインパルス放電電圧)
を測定した。その結果を第1表示す。
導電性薄膜:SnO2,絶縁性薄板材質:アルミナ,終端電
極:ステンレス [実施例2] 本実施例を第3図に示す。アルミナを用い絶縁性薄板
1を第3図Aに示す構造で作製し,1表面にTiNによる薄
膜2を図示のように形成した。第3図Bに示すような構
造の中間金属電極3をタンタル(Ta)で作製した。芯棒
として第3図Cに示すようなアルミナ棒材を用いた。以
上の第3図A,B,Cに示す部材を用い,第3図Dに示す構
造に本発明の絶縁性薄板によるサージ吸収素子を組み立
てた。終端電極にはニッケル板を用いて,また,各薄板
を接着する接着剤として導電性カーボンペーストを用い
て,組み立てた。本発明により組み立てた絶縁性薄板の
サージ吸収素子について,アルゴンとSF6混合気体雰囲
気中(1気圧)で,VS(放電開始電圧),Vimp(標準衝撃
インパルス[波頭長1.2μ秒,波尾長50μ秒]の波高値2
0kV]のインパルスを印加した時のインパルス放電電
圧)を測定した。その結果は,Vsは,7000〜8000V,V
impは,12000〜17000Vであった。
[発明の効果] 本発明の積層絶縁性薄板によるサージ吸収素子は,そ
の構造により, 第1に,インパルス放電開始電圧のすぐれたサージ吸
収素子が提供されたこと, 第2に,本発明の構造により絶縁性薄板を積層する数
を変えることにより,放電開始電圧を変えることができ
るサージ吸収素子が得られたこと などの技術的な効果が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は,本発明のサージ吸収素子に用いる絶縁性薄板
の構造を示す断面図と平面図である。 第2図A,B,Cは,本発明のサージ吸収素子に用いる絶縁
性薄板の構造を示す断面図,平面図及び組み立てた本発
明による絶縁性薄板のサージ吸収素子の構造を示す断面
図である。 第3図A,B,C,Dは,本発明のサージ吸収素子の他の1例
の構造を示す絶縁性薄板,中間電極,芯棒及び組み立て
構造を示す断面図である。る。 [主要部分の符号の説明] 1,1′,1″……絶縁性薄板 2……導電性薄膜 3,3′,3″……中間電極板 4……終端電極 5……芯棒 6……リード線 7……封止用ガラス
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 隆明 埼玉県秩父郡横瀬町大字横瀬2270番地 三菱鉱業セメント株式会社セラミックス 研究所内 (56)参考文献 特開 昭55−128283(JP,A) 特開 昭62−232881(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】周辺部の厚さが、中心部より薄くなるよう
    に、周辺部と中心部の間に、段差が設けられ、該中心部
    の厚い部分の表面、少なくともその一部表面に、導電性
    薄膜が形成され、且つ該周辺部の全周にわたり、絶縁化
    された、絶縁性薄板を、少なくとも1枚以上積層し、且
    つ、 その絶縁性薄板により形成された積層体の両端部に電極
    端子板を設けたことを特徴とする絶縁性薄板によるサー
    ジ吸収素子。
  2. 【請求項2】前記絶縁性薄板による積層体は、その外被
    体内に、空間を保持して、設けられていることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項の絶縁性薄板によるサージ吸
    収素子。
  3. 【請求項3】前記絶縁性薄板による積層体は、該積層体
    自体中に等間隔に該薄板より径の大きい金属板を挟んで
    いる構造であることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    或いは第2項の絶縁性薄板によるサージ吸収素子。
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