JP2637487B2 - 電子写真感光体 - Google Patents

電子写真感光体

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JP2637487B2 JP18631188A JP18631188A JP2637487B2 JP 2637487 B2 JP2637487 B2 JP 2637487B2 JP 18631188 A JP18631188 A JP 18631188A JP 18631188 A JP18631188 A JP 18631188A JP 2637487 B2 JP2637487 B2 JP 2637487B2
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    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • G03G5/06Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor characterised by the photoconductive material being organic
    • G03G5/0664Dyes
    • G03G5/0696Phthalocyanines

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は電子写真感光体に関し、詳しくは特定の構造
のテトラアザポルフイリン誘導体およびテトラアザポル
フイリン金属錯塩を含有する電子写真感光体に関する。
〔従来技術〕
電子写真プロセスに用いられる光導電体としてはセレ
ン,硫化カドミウム,酸化亜鉛等の無機光導電体が知ら
れている。しかしながらこれらの無機光導電体に較べ、
有機光導電体を用いた電子写真感光体は成膜性が良く、
塗工によって生産できること、極めて生産性が高く、安
価な感光体を提供できる利点を有している。また、使用
する染料や顔料等の増感剤の選択により、感色性を自在
にコントロールできる等の利点を有し、これまで幅広い
検討がなされてきた。
フタロシアニン顔料は熱、光に対して安定で深みのあ
る青色を呈することで知られており、染料としてはもち
ろん、電子材料や触媒として実用化に耐え得る有機材料
として近年注目を集めている。電子写真感光体に関する
分野では、フタロシアニン顔料を用いることを提案した
米国特許3,816,118号をはじめとして数多くの研究がな
されてきた。電子写真感光体に用いられる高感度フタロ
シアニンに関する文献としては、バナジルフタロシアニ
ンを用いた特開昭57−146255号公報、ジハロゲノスズフ
タロシアニンを用いた特開昭62−119547号公報、チタニ
ルオキシフタロシアニンを用いた特開昭59−49544号公
報、またフタロシアニン誘導体としてクロロインジウム
クロロフタロシアニンを用いた特開昭63−56564号公報
やナフタロシアニンを用いた特開昭63−55556号公報な
どがある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、従来のフタロシアニン顔料を用いた感
光体は、一般に残留電位が高く、繰り返し使用時の電位
安定性および感度の点で必ずしも満足のいくものではな
く、実用化されているのはごくわずかな材料のみであ
る。したがって本発明の目的はこうした欠点を改善し、
実用化に耐える感光体を供給することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、検討の結果、特定の構造のテトラアザ
ポルフイリン誘導体またはテトラアザポルフイリン金属
錯塩誘導体が前述の問題点を解決し、優れた電子写真特
性を発現することを見い出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は導電性支持体上に感光層を有する
電子写真感光体において、該感光層が、 一般式(I) (ただし、式中Xは水素原子、重水素原子またはアルカ
リ金属原子を表わし、Aは置換基を有していてもよい を表わす。) で示されるテトラアザポルフイリン誘導体、および 一般式(II) (ただし、式中Mはケイ素原子およびアルカリ金属以外
の金属原子を表わし、Yはハロゲン原子、水酸基、アル
コキシ基または酸素原子を表わす。また、nは0,1また
は2の整数であり、Aは一般式(I)中のAと同義であ
る。) で示されるテトラアザポルフイリン金属錯塩誘導体から
なる群より選ばれた少なくとも一種を含有することを特
徴とする電子写真感光体である。
上記一般式において、アルカリ金属原子としては、リ
チウム,ナトリウム,カリウムなどを表わす。ハロゲン
原子としては、塩素,臭素,フツ素,ヨウ素などを表わ
す。アルコキシ基としては、メトキシ,エトキシ,ブト
キシなどを表わす。
また、一般式における が有してもよい置換基としては、メチル,エチル,プロ
ピルなどのアルキル基、メトキシ,エトキシ,プロポキ
シなどのアルコキシ基、塩素,臭素,フツ素,ヨウ素な
どのハロゲン原子、ニトロ基などが挙げられる。
また、Mはケイ素原子およびアルカリ金属以外の金属
原子を表わし、具体的には、ベリリウム、マグネシウ
ム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、アルミニ
ウム、ケイ素、スカンジウム、チタン、バナジウム、ク
ロム、マンガン、鉄、コバルト、ニツケル、銅、亜鉛、
ガリウム、ゲルマニウム、イツトリウム、ジルコニウ
ム、ニオブ、テクネチウム、リテニウム、ロジウム、パ
ラジウム、銀、カドミウム、インジウム、スズ、アンチ
モン、テルル、バリウム、ハフニウム、タンタル、レニ
ウム、オスミウム、イリジウム、白金、金、水銀、タリ
ウム、鉛、ビスマス、ポロニウム、ランタン、ネオジ
ム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、ジスプ
ロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イツテ
ルビウム、ルテチウム、ウランから選ばれた一種であ
る。
本発明に用いられる一般式(I)のテトラアザポルフ
イリン誘導体および一般式(II)のテトラアザポルフイ
リン金属錯塩誘導体の一般的な製法について述べる。M
の種類によって最適の合成法は異なるが、一般にテトラ
アザポルフイリン誘導体(I)およびテトラアザポルフ
イリン金属錯塩誘導体(II)は、2,3−ジシアノピラジ
ン(III)と金属あるいは金属ハロゲン代物から合成で
きる。
縮合反応は、有機溶媒を用いる湿式でも、有機溶媒を
用いない乾式でもどちらでもよい。湿式縮合反応時に用
いる有機溶媒は任意に選択でき、α−クロロナフタレ
ン、β−クロロナフタレン、α−ブロモナフタレン、β
−ブロモナフタレン、α−メチルナフタレン、α−メト
キシナフタレン等のナフタレン類、ジフエニルエーテ
ル、3,3′−ジメチルジフエニルエーテル、4,4′−ジク
ロロジフエニルエーテル等のジフエニルエーテル類、ジ
フエニルメタン、4,4′−ジメチルジフエニルメタン、
3,3′−ジクロロジフエニルメタン等のジフエニルメタ
ン類、あるいはベンゼン、トルエン、キシレン、モノク
ロルベンゼン、ジクロルベンゼンなどのベンゼン誘導
体、またはエタノール、1−プロパノール、2−プロパ
ノールなどのアルコール類等を用いることが可能であ
る。
さらに、2,3ジシアノピラジン(III)の代わりに2,3
ピラジンカルボン酸(IV)と尿素、あるいは2,3ピラジ
ンカルボン酸無水物(V)と尿素を用いることもでき
る。
また、他にもリチウム錯体としてから他の金属へ変換
する方法等を採ることができる。
得られた顔料は熱水処理され、必要に応じて、酸処
理、アルカリ処理、溶剤処理、或いは乾式シリング処
理、湿式シリング処理される。
溶剤処理、湿式シリング処理にはベンゼン、クロルベ
ンゼン、ジクロルベンゼン、アセトン、メチルエチルケ
トン、シクロヘキサノン、N,N−ジメチルホルムアミ
ド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、キノリン、α−
クロロナフタレン、N−メチルピロリドン等の有機溶剤
を単独または2種以上を組み合わせて用いることができ
る。これらの処理には顔料の粒径、結晶化度を変化させ
る効果があると同時に純度の向上にも役立つ。
以下に本発明のテトラアザポルフイリン誘導体および
テトラアザポルフイリン金属錯体誘導体の代表的な例を
あげる。
なお、モノ置換体および2置換体のうち異る置換体を
持つ場合は異性体を生ずるが分離して用いても良いし、
混合したまま用いても良い。
前述の一般式(I)、または(II)で示される顔料を
含有する被膜は光導電性を示し、従って電子写真感光体
の感光層に用いることができる。
すなわち、本発明では導電性支持体上に一般式
(I)、または(II)で示される顔料を真空蒸着法によ
り被膜形成するか、あるいは適当なバインダー中に分散
含有させて被膜形成することにより電子写真感光体を構
成することができる。
本発明の好ましい具体例では、電子写真感光体の感光
層を電荷発生層と電荷輸送層に機能分離した電子写真感
光体における電荷発生層として、前述の光導電性を示す
被膜を適用することができる。
電荷発生層は、十分な吸光度を得るために、できる限
り多くの前述の光導電性を示す化合物を含有し、且つ発
生した電荷キヤリアの飛程を短くするために薄膜層、例
えば5μm以下、好ましくは0.01〜1μmの膜厚をもつ
薄膜層とすることが好ましい。
電荷発生層は、前述したように例えば一般式(I)、
または(II)で示される顔料を適当なバインダーに分散
させ、これを支持体の上に塗工することによって形成で
き、また真空蒸着装置により蒸着膜を形成することによ
って得ることができる。電荷発生層を塗工によって形成
する際に用いうるバインダーとしては広範な絶縁性樹脂
から選択でき、またポリ−N−ビニルカルバゾール、ポ
リビニルアントラセンやポリビニルピレンなどの有機光
導電性ポリマーから選択できる。好ましくはポリビニル
ブチラール、ポリアリレート、ポリカーボネート、ポリ
エステル、フエノキシ樹脂、ポリ酢酸ビニル、アクリル
樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリアミド、ポリビニ
ルピリジン、セルロース系樹脂、ウレタン樹脂、エポキ
シ樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニル
ピロリドンなどの絶縁性樹脂を挙げることができる。電
荷発生層中に含有する樹脂は、80重量%以下、好ましく
は40重量%以下が適している。
これらの樹脂を溶解する溶剤は、樹脂の種類によって
異なり、また下述の電荷輸送層や下引層を溶解しないも
のから選択することが好ましい。具体的な有機溶剤とし
ては、メタノール、エタノール、イソプロパノールなど
のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン、シク
ロヘキサノン、2−メトキシ−2−メチル−4−ペンタ
ノンなどのケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N
−ジメチルアセトアミドなどのアミド類、ジメチルスル
ホキシドなどのスルホキシド類、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテルな
どのエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステ
ル類、クロロホルム、塩化メチレン、ジクロルエチレ
ン、四塩化炭素、トリクロルエチレンなどの脂肪族ハロ
ゲン化炭化水素類あるいはベンゼン、トルエン、キシレ
ン、リグロイン、モノクロルベンゼン、ジクロルベンゼ
ンなどの芳香族類などを用いることができる。
塗工は浸漬コーテイング法、スプレーコーテイング
法、マイヤーバーコーテイング法などのコーテイング法
を用いて行うことができる。乾燥は室温における指触乾
燥後、加熱乾燥する方法が好ましい。加熱乾燥は30℃〜
200℃の温度で5分〜2時間の範囲の時間で、静止また
は送風下で行うことができる。
また、本発明の電子写真感光体の感光層は周知の増感
剤を含んでいてもよい。増感剤としてはクロラニル、フ
エナンスレンキノンのようなキノン類、或いはケトン
類、酸無水物類、アルデヒド類、ジアノ化合物類、フタ
リド化合物類、シアニン染料、チアジン染料、キノン染
料等があげられる。
さらに、本発明の電子写真感光体の感光層は成膜性、
可撓性、機械的強度を向上させるために周知の可塑剤を
含有していてもよい。可塑剤としてはフタル酸エステ
ル、りん酸エステル、メチルナフタレンなどの芳香族化
合物などが挙げられる。
電荷輸送層は導電性支持体よりみて、電荷発生層より
上側に位置していてもよくまた導電性支持体と電荷発生
層との間に位置していてもよい。
電荷輸送物質としては、2,4,5,7−テトラニトロ−9
−フルオレノン、2,4,7−トリニトロ−9−ジシアノメ
チレンフルオレノンなどのフルオレノン系化合物、N−
メチル−N−フエニルヒドラジノ−3−メチリデン−9
−エチルカルバゾール、N,N−ジフエニルヒドラジノ−
3−メチリデン−9−エチルカルバゾールなどのカルバ
ゾール系化合物、p−ジエチルアミノベンズアルデヒド
−N,N−ジフエニルヒドラゾン、p−ジエチルアミノベ
ンズアルデヒド−N−α−ナフチル−N−フエニルヒド
ラゾンなどのヒドラゾン系化合物、1−〔ピリジル
(2)〕−3−(α−メチル−p−ジエチルアミノスチ
リル)−5−(p−ジエチルアミノフエニル)ピラゾリ
ン、1−フエニル−3−(p−ジエチルアミノスチリ
ル)−4−メチル−5−(p−ジエチルアミノフエニ
ル)ピラゾリンなどのピラゾリン系化合物、N−エチル
−3(α−フエニルスチリル)カルバゾール、9−p−
ジベンジルアミノベンジリデン−9H−フルオレノン、5
−p−ジトリルアミノベンジリデン−5H−ジベンゾ〔a,
d〕シクロヘプテンなどのスチリル系化合物、2−(p
−ジエチルアミノスチリル)−6−ジエチルアミノベン
ズオキサゾール、2−(p−ジエチルアミノフエニル)
−4−(p−ジメチルアミノフエニル)−5−(2−ク
ロロフエニル)オキサゾールなどのオキサゾール系化合
物、2−(p−ジエチルアミノスチリル)−6−ジエチ
ルアミノベンゾチアゾールなどのチアゾール系化合物、
ビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフエニル)−フ
エニルメタンなどのトリアリールメタン系化合物、1,1
−ビス(4−N,N−ジエチルアミノ−2−メチルフエニ
ル)ヘプタン、1,1,2,2−テトラキス(4−N,N−ジメチ
ルアミノ−2−メチルフエニル)エタンなどのポリアリ
ールアルカン系化合物などが挙げられる。
これらの有機電荷輸送物質の他に、セレン、セレン−
テルルアモルフアスシリコン、硫化カドミウムなどの無
機材料も用いることができる。
また、これらの電荷輸送物質は、1種または2種以上
組合せて用いることができる。
電荷輸送物質に成膜性を有していない時には、適当な
バインダーを選択することによって被膜形成できる。
電荷輸送層は、電荷キヤリアを輸送できる限界がある
ので、必要以上に膜厚を厚くすることができない。一般
的には5〜40μmであるが、好ましい範囲は15〜30μm
である。
導電性支持体は、アルミニウム、アルミニウム合金、
ステンレスあるいは導電処理したプラスチツクや紙を用
いることができ、また、これらに導電性粒子の分散樹脂
層を設けたものを用いることもできる。その形状として
は、シリンダー,フイルム,シートなどいずれであって
もよい。
導電性支持体と感光層の中間に、バリアー機能と接着
機能をもつ下引層を設けることもできる。下引層の膜厚
は、5μm以下、好ましくは0.1〜3μmである。
また、本発明の別の具体例では、前述のカルバゾール
系化合物、ヒドラゾン系化合物、ピラゾリン系化合物、
スチリル系化合物、オキサゾール系化合物、チアゾール
系化合物、トリアリールメタン系化合物、ポリアリール
アルカン系化合物など有機光導電性物質や酸化亜鉛、セ
レンなどの無機光導電性物質の増感剤として前述の一般
式(I)、または(II)の顔料を含有させた感光被膜と
することができる。この感光被膜は、これらの光導電性
物質と前述の一般式(I)、(II)のテトラアザポルフ
イリン誘導体およびテトラアザポルフイリン金属錯塩誘
導体をバインダーとともに塗工によて被膜形成される。
また、本発明の別の具体例としては前述の一般式
(I)または(II)の顔料を電荷輸送物質とともに同一
層に含有させた電子写真感光体を挙げることができる。
この際、前述の電荷輸送物質の他に、ポリ−N−ビニル
カルバゾールとトリニトロフルオレノンからなる電荷移
動錯体化合物を用いることができる。この例の電子写真
感光体は前述の一般式(I)または(II)の顔料と電荷
移動錯体をテトラヒドロフランに溶解されたポリエステ
ルの溶液中に分散させた後、被膜形成させて調製でき
る。
いずれの感光体においても用いる顔料は一般式(I)
または(II)から選ばれる少なくとも一種類の顔料を含
有し、その結晶形は非晶質であっても結晶質であっても
よい。また必要に応じて光吸収の異なる顔料を組合せて
使用し感光体の感度を高めたり、パンクロマチツクな感
光体を得るなどの目的で一般式(I)、または(II)で
示される顔料を2種類以上組合せたり、または公知の染
料、顔料から選ばれた電荷発生物質と組合せて使用する
ことも可能である。
本発明の電子写真感光体は電子写真複写機に利用する
のみならず、レーザープリンターやCRTプリンター、LED
プリンター、液晶プリンター、レーザー製版等の電子写
真応用分野にも広く用いることができる。
〔合成例〕
銅−テトラピラジノポルフイラジンの合成 尿素1.3g(21.64mmol)、モリブデン酸アンモン0.051
g(0.417mmol)をα−クロロナフタレン40g中で140〜15
0℃に熱する。これに下記構造のカルボン酸無水物1.0g
(6.66mmol)、無水塩化銅0.20g(1.48mmol)を少量ず
つ加え、さらに温度を上げ、150〜160℃で1時間加熱攪
拌を行った。反応終了後、得られた青緑色固形物を粉砕
し、エタノール、熱水、5%水酸化ナトリウム水溶液、
5%塩酸水溶液、水の順に洗浄、乾燥した。収量0.24g
(収率24.7%) 〔実施例〕 以下本発明を実施例によって説明する。
実施例1 アルミ板上に0.1μmの塩化ビニル−無水マレイン酸
−酢酸ビニル共重合体樹脂よりなる下引層を設けた。
次に前記例示の顔料(No.11)5gをシクロヘキサノン9
5mlにブチラール樹脂(ブチラール化度63モル% 数平
均分子量20000)2gを溶かした液に加えサンドミルで20
時間分散した。この分散液を先に形成した下引層の上に
乾燥後の膜厚が0.5μmとなる様にマイヤーバーで塗布
し乾燥して電荷発生層を形成した。次いで構造式 のヒドラゾン化合物5gとポリメチルメタクリレート樹脂
(数平均分子量100000)5gをクロルベンゼン70mlに溶解
し、これを電荷発生層の上に乾燥後の膜厚が20μmとな
る様にマイヤーバーで塗布し乾燥して電荷輸送層を形成
し実施例1の感光体を製造した。顔料(No.11)に代え
て第1表に示す他の例示顔料を用い実施例2〜24に対応
する感光体を全く同様にして製造した。
この様にして製造した電子写真感光体を川口電機
(株)製静電複写紙試験装置Model SP−428を用いてス
タテイツク方式で−5.5KVでコロナ帯電し暗所で1秒間
保持した後照度10luxで露光し帯電特性を調べた。帯電
特性としては表面電位(VO)と1秒間暗減衰させた時の
電位を1/2に減衰するに必要な露光量(E 1/2)を測定し
た。また、露光30秒後の表面電位VRも測定した。この結
果を第1表に示す。
実施例25 顔料(No.11)10gを80gの濃硫酸に溶解させ、次いで
純水200ml中に滴下して顔料を再生成させた。濾別し、
温水、5%炭酸ナトリウム水溶液、温水の順に洗浄、減
圧乾燥して金属光沢のある青色顔料を得た。ここで得ら
れた顔料を実施例1の顔料(No.11)の代りに用いた他
は実施例1と全く同様にして対応する感光体を製造し、
実施例1〜24と同様に評価した。この結果を第2表に示
す。
実施例26〜30 300mlビーカー中に粒径0.3mmのガラスビーズ100mlを
仕込み、顔料(No.11)とシクロヘキサノン150mlを加え
て60℃で8時間加熱攪拌処理を行った。室温まで放冷し
たのちガラスビーズを分離、エタノール次いで温水で十
分に洗浄、乾燥した。こうして得られた顔料を実施例1
の顔料(No.11)に代えて用いた他は実施例1と全く同
様にして感光体を製造し、実施例1〜24と同様に評価し
た。また、顔料や処理に用いた溶剤、処理温度、処理時
間を第3表に示すとおりに代えて同様に評価を行った。
これらの結果を第3表にまとめて示す。
実施例31 顔料(No.11)をアルミ基板上に膜厚が100mg/m2とな
る様に真空蒸着し、電荷発生層を形成した。次いで構造
のベンジリデン化合物5gとビスフエノールZ型ポリカー
ボネート樹脂(粘度平均分子量30000)5gをモノクロル
ベンゼン32.5gに溶かした液を電荷発生層の上に乾燥後
の膜厚が20μmとなる様に塗布し、電荷輸送層を形成し
た。こうして製造した感光体の帯電特性を実施例1と同
様の方法によって測定した。この結果を第4表に示す。
実施例32〜35 実施例1,2,3,16に用いた感光体を用い繰り返し使用時
の明部電位と暗部電位の変動を測定した。方法としては
−5.6KVのコロナ帯電器、露光光学系、現像器、転写帯
電器、除電露光光学系およびクリーナーを備えた電子写
真複写機のシリンダーに感光体を貼り付けたこの複写機
はシリンダーの駆動に伴い、転写紙上に画像が得られる
構成になっている。この複写機を用いて初期の明部電位
(VL)と暗部電位(VD)をそれぞれ−100V,−600V付近
に設定し、5000回使用した後の明部電位(VL),暗部電
位(VD)を測定した。この結果を第5表に示す。
第5表の結果より耐久使用時の電位安定性が良好であ
ることが解る。
比較例1〜5 実施例1の顔料(No.11)の代りに下記構造式で示さ
れるフタロシアニン顔料を用いた他は実施例1〜24と全
く同様に帯電特性を評価した。これらの結果および対応
する本発明顔料についての測定結果を第6表に示す。
第6表の結果より、本発明の顔料を用いた電子写真感
光体は高感度であり、残留電位の少ない優れたものであ
ることが解る。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明のテトラアザポルフイリン誘導
体およびテトラアザポルフイリン金属錯塩誘導体は極め
て高感度であり、また繰り返し使用時における電位安定
性に優れた電子写真感光体を形成できるものである。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導電性支持体上に感光層を有する電子写真
    感光体において、該感光層が 一般式(I) (ただし、式中Xは水素原子、重水素原子またはアルカ
    リ金属原子を表わし、Aは置換基を有していてもよい を表わす。) で示されるテトラアザポルフイリン誘導体、および 一般式(II) (ただし、式中Mはケイ素原子およびアルカリ金属以外
    の金属原子を表わし、Yはハロゲン原子、水酸基、アル
    コキシ基または酸素原子を表わす。また、nは0,1また
    は2の整数であり、Aは一般式(I)中のAと同義であ
    る。) で示されるテトラアザポルフイリン金属錯塩誘導体から
    なる群より選ばれた少なくとも一種を含有することを特
    徴とする電子写真感光体。
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