JP2637235B2 - 水田作業車 - Google Patents
水田作業車Info
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- JP2637235B2 JP2637235B2 JP1146433A JP14643389A JP2637235B2 JP 2637235 B2 JP2637235 B2 JP 2637235B2 JP 1146433 A JP1146433 A JP 1146433A JP 14643389 A JP14643389 A JP 14643389A JP 2637235 B2 JP2637235 B2 JP 2637235B2
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- power
- pto shaft
- shaft
- power transmission
- transmission system
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、走行機体に搭載されたエンジンの動力を、
その走行車体に対して装着される苗植付装置に対して伝
達するための植付用動力取出し軸を備えるとともに、そ
の動力取り出し軸とは別の動力取り出し軸を備える水田
作業機に関する。
その走行車体に対して装着される苗植付装置に対して伝
達するための植付用動力取出し軸を備えるとともに、そ
の動力取り出し軸とは別の動力取り出し軸を備える水田
作業機に関する。
この種の水田作業機の動力取り出し軸の設け方として
は、走行機体に搭載されているエンジンから苗植付装置
に動力を伝達するための植付用動力取出し軸を備えた水
田作業機において、その植付用動力取り出し軸の途中か
ら、別の動力取り出し軸を分岐させて、複数の動力取り
出し軸を備えるように構成していた(例えば、実介昭61
−98414号公報)。
は、走行機体に搭載されているエンジンから苗植付装置
に動力を伝達するための植付用動力取出し軸を備えた水
田作業機において、その植付用動力取り出し軸の途中か
ら、別の動力取り出し軸を分岐させて、複数の動力取り
出し軸を備えるように構成していた(例えば、実介昭61
−98414号公報)。
上記のように、苗植付用の動力取り出し軸とは別の動
力取り出し軸を備えた水田作業機は、動力取り出し時と
して苗植付用のものしか備えていない田植機専用タイプ
の水田作業機に比べて、その別の動力取り出し軸で駆動
可能な他の作業装置を使用することが可能となり、この
点で機体の稼働率を向上し得る点で有用である。
力取り出し軸を備えた水田作業機は、動力取り出し時と
して苗植付用のものしか備えていない田植機専用タイプ
の水田作業機に比べて、その別の動力取り出し軸で駆動
可能な他の作業装置を使用することが可能となり、この
点で機体の稼働率を向上し得る点で有用である。
しかしながら、上記のように植付用動力取り出し軸の
途中から、別の動力取り出し軸を分岐させた従来の構造
のものでは、その分岐された別の動力取り出し軸におい
ても、苗植付装置を駆動するに好適な値に駆動トルクを
設定された植付用動力取り出し軸と同一の駆動トルクが
設定されることになる。このため、その動力取り出し軸
によって駆動可能な作業機の種類がごく限られたものと
なり、汎用性に欠けるものであり、機体の稼働率として
もさほど大きくは改善できるものではなかった。
途中から、別の動力取り出し軸を分岐させた従来の構造
のものでは、その分岐された別の動力取り出し軸におい
ても、苗植付装置を駆動するに好適な値に駆動トルクを
設定された植付用動力取り出し軸と同一の駆動トルクが
設定されることになる。このため、その動力取り出し軸
によって駆動可能な作業機の種類がごく限られたものと
なり、汎用性に欠けるものであり、機体の稼働率として
もさほど大きくは改善できるものではなかった。
この要因は、苗植付装置が、負荷としては比較的小さ
く、その保護のために低負荷での駆動トルクが設定され
るものであることと、走行速度に比例して苗植付装置を
適正な速度で同調駆動する必要があるという、きわめて
特殊な速度範囲に限られているため、この植付用繰、こ
の値付用動応力取出し軸から分岐された動力で別の作業
装置を駆動することを考えた場合に、そのような低負荷
で、かつ、特殊な速度範囲で使用する作業装置の種類が
希れであることによる。
く、その保護のために低負荷での駆動トルクが設定され
るものであることと、走行速度に比例して苗植付装置を
適正な速度で同調駆動する必要があるという、きわめて
特殊な速度範囲に限られているため、この植付用繰、こ
の値付用動応力取出し軸から分岐された動力で別の作業
装置を駆動することを考えた場合に、そのような低負荷
で、かつ、特殊な速度範囲で使用する作業装置の種類が
希れであることによる。
本発明の目的は、この種の水田作業機を、苗植え作業
以外にも多種の作業に、しかも比較的容易に利用できる
ようにして、水田作業機の汎用性をより一層高めること
にある。
以外にも多種の作業に、しかも比較的容易に利用できる
ようにして、水田作業機の汎用性をより一層高めること
にある。
上記目的を達成するために講じた本発明の技術手段
は、作業機に対する動力伝達用の複数本のPTO軸を走行
車体に備えた水田作業機において、上記複数本のPTO軸
を、動力伝達系の途中にトルクリミッタを介在させて最
大駆動負荷を苗植付装置の駆動に適した低負荷に設定さ
れた植付動力取り出し用の第1PTO軸と、この第1PTO軸と
は別軸で構成された第2PTO軸とで構成するとともに、前
記第2PTO軸を、前記第1PTO軸の動力伝達系に設けられた
トルクミッタよりも動力伝達方向での上手側から分岐さ
せて、前記第1PTO軸よりも最大駆動負荷を相対的に高負
荷に設定し、かつ、前記第2PTO軸は、エンジンからの動
力を走行系の変速機構よりも動力伝達方向での上手側か
ら分岐させて、その上手側の動力が直接的に取り出され
るように構成してあることである。
は、作業機に対する動力伝達用の複数本のPTO軸を走行
車体に備えた水田作業機において、上記複数本のPTO軸
を、動力伝達系の途中にトルクリミッタを介在させて最
大駆動負荷を苗植付装置の駆動に適した低負荷に設定さ
れた植付動力取り出し用の第1PTO軸と、この第1PTO軸と
は別軸で構成された第2PTO軸とで構成するとともに、前
記第2PTO軸を、前記第1PTO軸の動力伝達系に設けられた
トルクミッタよりも動力伝達方向での上手側から分岐さ
せて、前記第1PTO軸よりも最大駆動負荷を相対的に高負
荷に設定し、かつ、前記第2PTO軸は、エンジンからの動
力を走行系の変速機構よりも動力伝達方向での上手側か
ら分岐させて、その上手側の動力が直接的に取り出され
るように構成してあることである。
同様な目的で、前記第1PTO軸への動力伝達系に、走行
速度に対する植付速度の比を変速する株間変速装置を介
装してあるとともに、前記第2PTO軸への動力伝達系を、
前記株間変速装置よりも動力伝達方向での上手側から分
岐された伝達系を介してエンジン動力が伝達される状態
で備えてもよい。
速度に対する植付速度の比を変速する株間変速装置を介
装してあるとともに、前記第2PTO軸への動力伝達系を、
前記株間変速装置よりも動力伝達方向での上手側から分
岐された伝達系を介してエンジン動力が伝達される状態
で備えてもよい。
さらに、前記第1PTO軸への動力伝達系に、苗植付装置
側への動力を断続する植付クラッチを介装するととも
に、前記第2PTO軸への動力伝達系は、前記植付クラッチ
及びトルクリミッタよりも動力伝達方向での上手側から
分岐させた伝達系を介してエンジン動力が伝達される状
態で備えてもよい。
側への動力を断続する植付クラッチを介装するととも
に、前記第2PTO軸への動力伝達系は、前記植付クラッチ
及びトルクリミッタよりも動力伝達方向での上手側から
分岐させた伝達系を介してエンジン動力が伝達される状
態で備えてもよい。
上記技術手段を講じたことによる作用は次のとおりで
ある。
ある。
すなわち、動力伝達系の途中のトルクリミッタを介在
させて最大駆動負荷を苗植付装置の駆動に適した低負荷
に設定された植付動力取出し用の第1PTC軸とは別に、そ
の第1PTO軸よりも最大駆動負荷を相対的に高負荷に設定
された第2PTO軸を備えたものであるから、苗植付装置を
駆動するに適したトルクよりも高トルクで、より高負荷
の別の各種作業装置を駆動することが可能となる。
させて最大駆動負荷を苗植付装置の駆動に適した低負荷
に設定された植付動力取出し用の第1PTC軸とは別に、そ
の第1PTO軸よりも最大駆動負荷を相対的に高負荷に設定
された第2PTO軸を備えたものであるから、苗植付装置を
駆動するに適したトルクよりも高トルクで、より高負荷
の別の各種作業装置を駆動することが可能となる。
しかも、前記第2PTO軸は、エンジンからの動力を走行
系の変速機構よりも動力伝達方向での上手側から分岐さ
せて、その上手側の動力が直接的に取り出されるように
構成してあるので、苗植付装置の駆動速度、ならびに、
走行速度の変速による影響を受けずに、定速駆動される
ことが好ましい装置類を適正な駆動状態で駆動すること
ができる。
系の変速機構よりも動力伝達方向での上手側から分岐さ
せて、その上手側の動力が直接的に取り出されるように
構成してあるので、苗植付装置の駆動速度、ならびに、
走行速度の変速による影響を受けずに、定速駆動される
ことが好ましい装置類を適正な駆動状態で駆動すること
ができる。
また、前記請求項2に記載の構成採用した場合には、
前記第2PTO軸への分岐伝動が、株間変速装置よりも動力
伝達方向での上手側から行えるので、前述の走行速度の
変速による影響を受けずに行えることに加えて、苗植付
装置とは別の作業装置を、前記株間変速による影響も受
けずに、しかも、苗植付装置を駆動するのに適した速度
とは異なる速度域で駆動することが可能となる。
前記第2PTO軸への分岐伝動が、株間変速装置よりも動力
伝達方向での上手側から行えるので、前述の走行速度の
変速による影響を受けずに行えることに加えて、苗植付
装置とは別の作業装置を、前記株間変速による影響も受
けずに、しかも、苗植付装置を駆動するのに適した速度
とは異なる速度域で駆動することが可能となる。
したがって、駆動に必要なトルクが苗付装置と同等も
しくはそれより小さい作業装置の取付時には、作業装置
入力部を第1PTO軸、及び、第2PTO軸のいずれの動力取出
し軸にも連結しても、作業装置を負荷増大にかかわらず
停止しない状態で駆動できる。
しくはそれより小さい作業装置の取付時には、作業装置
入力部を第1PTO軸、及び、第2PTO軸のいずれの動力取出
し軸にも連結しても、作業装置を負荷増大にかかわらず
停止しない状態で駆動できる。
また、駆動には必要なトルクが苗植付装置より大きい
作業装置の取付時には、作業装置入力部を第2PTO軸に連
結する。これにより、その第2PTO軸に作用する負荷が、
前記第1PTO軸の伝達系に介装されたトルクリミッタが切
り作動するところの値や、これよりも高い値であって
も、作業装置への動力伝達が可能となり、高負荷の作業
装置を駆動することができる。
作業装置の取付時には、作業装置入力部を第2PTO軸に連
結する。これにより、その第2PTO軸に作用する負荷が、
前記第1PTO軸の伝達系に介装されたトルクリミッタが切
り作動するところの値や、これよりも高い値であって
も、作業装置への動力伝達が可能となり、高負荷の作業
装置を駆動することができる。
前記技術手段を採用したことによる効果は次のとおり
である。
である。
つまり、苗植付装置を駆動するに適した程度の低トル
クに設定された第1PTO軸とは別に、かつ、走行系の変速
機構よりも動力伝達方向での上手側から第2PTO軸を分岐
させることにより、その第2PTO軸の出力トルク及び速度
を、第1PTO軸における出力トルクの設定条件や、走行系
の変速機構での変速速度とは無関係に設定できるので、
この第2PTO軸の出力トルクをより汎用性の高い高トルク
に設定し、かつ、走行系の変速に影響されない定速度で
の駆動速度を選択することができる。したがって、この
水田作業機を、年間での使用期間がきわめて短い田植機
としての専用機能だけではなく、他の作業機能を有した
走行機体としても利用できることになり、機体の汎用性
を増して付加価値を高めることができる利点がある。
クに設定された第1PTO軸とは別に、かつ、走行系の変速
機構よりも動力伝達方向での上手側から第2PTO軸を分岐
させることにより、その第2PTO軸の出力トルク及び速度
を、第1PTO軸における出力トルクの設定条件や、走行系
の変速機構での変速速度とは無関係に設定できるので、
この第2PTO軸の出力トルクをより汎用性の高い高トルク
に設定し、かつ、走行系の変速に影響されない定速度で
の駆動速度を選択することができる。したがって、この
水田作業機を、年間での使用期間がきわめて短い田植機
としての専用機能だけではなく、他の作業機能を有した
走行機体としても利用できることになり、機体の汎用性
を増して付加価値を高めることができる利点がある。
また、請求項2に記載された構成を採用することによ
り、前述の走行速度の変速による影響を受けずに分岐伝
動を行えることに加えて、苗植付装置とは別の作業装置
を、前記株間変速による影響も受けずに、しかも、苗植
付装置を駆動するに適した速度とは異なる汎用性の高い
速度域で駆動することが可能となり、この点でも利用価
値の高いものにできた。
り、前述の走行速度の変速による影響を受けずに分岐伝
動を行えることに加えて、苗植付装置とは別の作業装置
を、前記株間変速による影響も受けずに、しかも、苗植
付装置を駆動するに適した速度とは異なる汎用性の高い
速度域で駆動することが可能となり、この点でも利用価
値の高いものにできた。
また、請求項3に記載された構成を採用することによ
り、植付用と作業用の両動力取出し軸のために、必要ト
ルクが苗植付装置と同等やそれより小さい作業装置を連
結駆動してするところの軽負荷作業の他に、必要トルク
が苗植付装置より大である作業装置を連結駆動してする
ところの高負荷作業にも使用できるよう利用価値の高い
ものにできた。
り、植付用と作業用の両動力取出し軸のために、必要ト
ルクが苗植付装置と同等やそれより小さい作業装置を連
結駆動してするところの軽負荷作業の他に、必要トルク
が苗植付装置より大である作業装置を連結駆動してする
ところの高負荷作業にも使用できるよう利用価値の高い
ものにできた。
しかも、高負荷が必要な作業をするに際し、作業装置
入力部を動力取出し軸に連結するだけで作業装置を駆動
できるようにでき、連結作業が動力系の面から能率よく
できるようになった。
入力部を動力取出し軸に連結するだけで作業装置を駆動
できるようにでき、連結作業が動力系の面から能率よく
できるようになった。
そのうえ、植付作業の有無を問わずに別の作業を行う
ことが可能となり、作業形態の面でも汎用性を増すこと
ができる。
ことが可能となり、作業形態の面でも汎用性を増すこと
ができる。
次に、図面の記載に基づいて実施例を示す。
第2図に示すように、予備苗のせ装置(1)を有した
車輪式走行機体の後部に上下揺動可能なリンク機構
(2)を介して昇降可能に苗植付装置(3)を連結する
と共に、油圧シリンダ(4)によるリンク機構(2)の
揺動操作によって苗植付装置(3)の昇降操作をするよ
うに構成して、乗用型田植機を構成してある。
車輪式走行機体の後部に上下揺動可能なリンク機構
(2)を介して昇降可能に苗植付装置(3)を連結する
と共に、油圧シリンダ(4)によるリンク機構(2)の
揺動操作によって苗植付装置(3)の昇降操作をするよ
うに構成して、乗用型田植機を構成してある。
苗植付装置(3)の駆動を可能にするに、第1図に示
すように伝動構造を構成してある。
すように伝動構造を構成してある。
すなわち、エンジン(E)からベルト式無段変速装置
(5)を介して伝達される回動力を前進2段、後進1段
に変速して前輪用差動機構(6)及び後輪用伝達ケース
(7)に伝達する走行用ミッション(M)に株間変速装
置(8)、安全クラッチとして作用するトルクリミッタ
(C1)、植付クラッチ(C2)及び回転軸(9)を介して
連動させた植付用動力取出し軸としての第1PTO軸(10)
を走行機体の後部に後輪用伝動ケース(7)で支持され
るようにして設けると共に、その第1PTO軸(10)に回転
軸(11)を介して苗植付装置(3)の入力軸(3a)を連
動連結してある。
(5)を介して伝達される回動力を前進2段、後進1段
に変速して前輪用差動機構(6)及び後輪用伝達ケース
(7)に伝達する走行用ミッション(M)に株間変速装
置(8)、安全クラッチとして作用するトルクリミッタ
(C1)、植付クラッチ(C2)及び回転軸(9)を介して
連動させた植付用動力取出し軸としての第1PTO軸(10)
を走行機体の後部に後輪用伝動ケース(7)で支持され
るようにして設けると共に、その第1PTO軸(10)に回転
軸(11)を介して苗植付装置(3)の入力軸(3a)を連
動連結してある。
そして、株間変速装置(8)を構成するに、第1図に
示すように、回転軸(12)に摺動操作及び一体回動可能
に取付けた第1シフトギア部材(13)を走行用変速装置
(M)の回転軸(14)に付設したギア(15)または(1
6)に咬合させると共に、出力軸(17)に摺動操作及び
一体回動可能に取付けた第2シフトギア部材(18)を回
転軸(12)のギア(19)または(20)または(21)に咬
合させることにより、回転軸(14)の回動力を所定速度
に変速して出力軸(17)からトルクリミッタ(C1)に伝
達するように第1速ないし第6速のいずれかになるよう
にしてある。
示すように、回転軸(12)に摺動操作及び一体回動可能
に取付けた第1シフトギア部材(13)を走行用変速装置
(M)の回転軸(14)に付設したギア(15)または(1
6)に咬合させると共に、出力軸(17)に摺動操作及び
一体回動可能に取付けた第2シフトギア部材(18)を回
転軸(12)のギア(19)または(20)または(21)に咬
合させることにより、回転軸(14)の回動力を所定速度
に変速して出力軸(17)からトルクリミッタ(C1)に伝
達するように第1速ないし第6速のいずれかになるよう
にしてある。
そして、トルクリミッタ(C1)を構成するに第1図に
示すように、入力軸(22)にクラッチ輪体(23)をスプ
ライン係合によって摺動及び一体回動するように取付け
ると共に出力輪体(24)を相対回動するように取付け、
そして、スプリング(25)がクラッチ輪体(23)を出力
輪体(24)にボールカム(26)のために一体回動可能に
係合する状態に摺動付勢するようにしてある。すなわ
ち、クラッチ輪体(23)と出力輪体(24)が係合状態と
あると、入力軸(22)の回動力をクラッチ輪体(23)及
びボールカム(26)を介して出力輪体(24)に伝達する
ように入りにある。そして、出力輪体(24)による出力
トルクがスプリング(25)の付勢力によって決まる設定
値に上昇すると、ボールカム(26)による作用のために
自動的に、クラッチ輪体(23)が出力輪体(24)に対す
る係合解除状態になり、両輪体(23),(24)が相対回
動するように切りになるのである。
示すように、入力軸(22)にクラッチ輪体(23)をスプ
ライン係合によって摺動及び一体回動するように取付け
ると共に出力輪体(24)を相対回動するように取付け、
そして、スプリング(25)がクラッチ輪体(23)を出力
輪体(24)にボールカム(26)のために一体回動可能に
係合する状態に摺動付勢するようにしてある。すなわ
ち、クラッチ輪体(23)と出力輪体(24)が係合状態と
あると、入力軸(22)の回動力をクラッチ輪体(23)及
びボールカム(26)を介して出力輪体(24)に伝達する
ように入りにある。そして、出力輪体(24)による出力
トルクがスプリング(25)の付勢力によって決まる設定
値に上昇すると、ボールカム(26)による作用のために
自動的に、クラッチ輪体(23)が出力輪体(24)に対す
る係合解除状態になり、両輪体(23),(24)が相対回
動するように切りになるのである。
つまり、エンジン出力を走行伝動系を介して1PTO軸
(10)に伝達すると共に、この第1PTO軸(10)から苗植
付装置(3)に回動力伝達するようにしてある。すなわ
ち、ベルト式無段変速装置(5)により走行変速に同調
して植付速度が変化するようにしてある。また、株間変
速装置(8)により植付速度を単独に6段階に変更でき
るようにしてある。そして、植付クラッチ(C2)の操作
によって苗植付装置(3)の駆動及び停止操作をするよ
うにしてある。さらには、苗植付装置(3)の駆動負荷
がスプリング(25)による設定値に上昇すると、これに
伴ってトルクリミッタ(C1)が自動的に切り作動して伝
動停止するようにしてある。
(10)に伝達すると共に、この第1PTO軸(10)から苗植
付装置(3)に回動力伝達するようにしてある。すなわ
ち、ベルト式無段変速装置(5)により走行変速に同調
して植付速度が変化するようにしてある。また、株間変
速装置(8)により植付速度を単独に6段階に変更でき
るようにしてある。そして、植付クラッチ(C2)の操作
によって苗植付装置(3)の駆動及び停止操作をするよ
うにしてある。さらには、苗植付装置(3)の駆動負荷
がスプリング(25)による設定値に上昇すると、これに
伴ってトルクリミッタ(C1)が自動的に切り作動して伝
動停止するようにしてある。
第2図に示す如くリンク機構(2)の遊端側に備えさ
せた連結部としての連結フレーム(27)と、苗植付装置
(3)の連結フレーム(28)とを連結フック、連結ピ
ン、及び、この連結ピンに係合作用する抜止め具等によ
って連結することにより、苗植付装置(3)が連結状態
になり、連結フレーム(27)と(28)の連結を解除する
ことによって苗植付装置(3)が分離状態になるように
構成してある。すなわち、路上走行時には苗植付装置
(3)を苗のせ台(3b)の横巾方向が走行機体の前後方
向になり状態にして台車を利用して索引する連結姿勢を
変更し易いように、走行機体を苗植え作業外に使用する
際の苗植付装置取外しがし易いように配慮してある。
せた連結部としての連結フレーム(27)と、苗植付装置
(3)の連結フレーム(28)とを連結フック、連結ピ
ン、及び、この連結ピンに係合作用する抜止め具等によ
って連結することにより、苗植付装置(3)が連結状態
になり、連結フレーム(27)と(28)の連結を解除する
ことによって苗植付装置(3)が分離状態になるように
構成してある。すなわち、路上走行時には苗植付装置
(3)を苗のせ台(3b)の横巾方向が走行機体の前後方
向になり状態にして台車を利用して索引する連結姿勢を
変更し易いように、走行機体を苗植え作業外に使用する
際の苗植付装置取外しがし易いように配慮してある。
第1図に示すように、走行用ミッション(M)及びト
ルクリミッタ(C1)等を内装するミッションケース(2
9)の後部に前記第1PTO軸(10)と別軸に形成され、か
つ、その第1PTO軸(10)よりも動力伝達方向での上手側
に配設した作業用動力取出し軸としての第2PTO軸(30)
を付設してある。
ルクリミッタ(C1)等を内装するミッションケース(2
9)の後部に前記第1PTO軸(10)と別軸に形成され、か
つ、その第1PTO軸(10)よりも動力伝達方向での上手側
に配設した作業用動力取出し軸としての第2PTO軸(30)
を付設してある。
この第2PTO軸(30)は継手(31)をして前記回転軸
(12)の端部に一体に回動するように連結することによ
り、株間変速装置(8)にて前記トルクリミッタ(C1)
の方とは分岐してエンジン(E)から動力伝達されるよ
うに構成してある。
(12)の端部に一体に回動するように連結することによ
り、株間変速装置(8)にて前記トルクリミッタ(C1)
の方とは分岐してエンジン(E)から動力伝達されるよ
うに構成してある。
つまり、苗植付装置(3)の駆動に必要なトルクより
大であるトルクを必要とするロータリ耕耘装置(図示せ
ず)等の各種作業装置を苗植付装置(3)に替えて連結
するに際し、第2PTO軸(30)から動力伝達して、必要十
分なトルクの伝達を可能にするのである。そして、この
場合、第1シフトギア部材(13)のギア(15)と(16)
に対する咬合切換えをすることにより、第2PTO軸(30)
の回動速度が2段階に変化して作業装置が2段変換する
のである。
大であるトルクを必要とするロータリ耕耘装置(図示せ
ず)等の各種作業装置を苗植付装置(3)に替えて連結
するに際し、第2PTO軸(30)から動力伝達して、必要十
分なトルクの伝達を可能にするのである。そして、この
場合、第1シフトギア部材(13)のギア(15)と(16)
に対する咬合切換えをすることにより、第2PTO軸(30)
の回動速度が2段階に変化して作業装置が2段変換する
のである。
第3図は株間変速装置(8)の別実施例構造を示し、
走行用ミッション(M)の回転軸(14)に摺動操作可能
に取付けた第1シフトギア部材(13)を回転軸(12)の
遊点ギア(32)に咬合させて、回転軸(14)の回動力が
ギア(32)及び(33)を介して出力(17)に伝達される
ようにするか、第1シフトギア部材(13)を回転軸(1
2)のギア(34)に咬合させると共に摺動操作可能な第
2シフトギア部材(18)の回転軸(12)のギア(19)ま
たは(20)または(21)に咬合させて、回転軸(14)の
回動力が第1シフトギア部材(13)、ギア(34)、ギア
(19)または(20)または(21)及び第2シフトギア部
材(18)を介して出力軸(17)に伝達されるようにする
ことにより、第1速ないし第4速のいずれかを得るよう
に構成してある。すなわちシフトギア部材(13)及び
(18)の咬合切換えによって第1PTO軸(10)の4段変速
をするようにしてある。
走行用ミッション(M)の回転軸(14)に摺動操作可能
に取付けた第1シフトギア部材(13)を回転軸(12)の
遊点ギア(32)に咬合させて、回転軸(14)の回動力が
ギア(32)及び(33)を介して出力(17)に伝達される
ようにするか、第1シフトギア部材(13)を回転軸(1
2)のギア(34)に咬合させると共に摺動操作可能な第
2シフトギア部材(18)の回転軸(12)のギア(19)ま
たは(20)または(21)に咬合させて、回転軸(14)の
回動力が第1シフトギア部材(13)、ギア(34)、ギア
(19)または(20)または(21)及び第2シフトギア部
材(18)を介して出力軸(17)に伝達されるようにする
ことにより、第1速ないし第4速のいずれかを得るよう
に構成してある。すなわちシフトギア部材(13)及び
(18)の咬合切換えによって第1PTO軸(10)の4段変速
をするようにしてある。
また、第1シフトギア部材(13)をギア(34)に咬合
させて回転軸(14)の回動力が出力軸(17)を介さない
で回転軸(12)に伝達されるようにするか、第1シフト
ギア部材(13)をギア(32)に咬合させると共に第2シ
フトギア部材(18)をギア(19)または(20)または
(21)に咬合させて、回転軸(14)の回動力がギア(3
2)、出力軸(17)、第2シフトギア部材(18)等を介
して回転軸(12)に伝達されるようにすることにより、
第2PTO軸(30)の回動速度を第1速ないし第4速のいず
れかにするように構成してある。
させて回転軸(14)の回動力が出力軸(17)を介さない
で回転軸(12)に伝達されるようにするか、第1シフト
ギア部材(13)をギア(32)に咬合させると共に第2シ
フトギア部材(18)をギア(19)または(20)または
(21)に咬合させて、回転軸(14)の回動力がギア(3
2)、出力軸(17)、第2シフトギア部材(18)等を介
して回転軸(12)に伝達されるようにすることにより、
第2PTO軸(30)の回動速度を第1速ないし第4速のいず
れかにするように構成してある。
第2PTO軸(30)を上記実施構造の如く前輪間に配置す
ると、この動力取出し部(30)から伝達する作業装置を
走行機体の後部、前後輪間のいずれに連結する場合でも
伝動経路面から比較的容易に動力取出しできて有利であ
るが、走行機体の後部等如何なる箇所に配置して実施し
てもよい。
ると、この動力取出し部(30)から伝達する作業装置を
走行機体の後部、前後輪間のいずれに連結する場合でも
伝動経路面から比較的容易に動力取出しできて有利であ
るが、走行機体の後部等如何なる箇所に配置して実施し
てもよい。
尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を便利にする
為に符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構
造に限定されるものではない。
為に符号を記すが、該記入により本発明は添付図面の構
造に限定されるものではない。
図面は本発明に係る田植機用走行機体の実施例を示し、
第1図は伝動系統図、第2図は乗用型田植機全体の側面
図、第3図は別実施伝動系統図である。 (3)……苗植付装置、(8)……株間変速装置、(1
0)……第1PTO軸、(30)……第2PTO軸、(27)……連
結部、(C1)……トルクリミッタ、(C2)……植付クラ
ッチ、(E)……エンジン、(M)……変速機構。
第1図は伝動系統図、第2図は乗用型田植機全体の側面
図、第3図は別実施伝動系統図である。 (3)……苗植付装置、(8)……株間変速装置、(1
0)……第1PTO軸、(30)……第2PTO軸、(27)……連
結部、(C1)……トルクリミッタ、(C2)……植付クラ
ッチ、(E)……エンジン、(M)……変速機構。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 生村 武司 大阪府堺市石津北町64番地 久保田鉄工 株式会社堺製造所内 (56)参考文献 実開 昭61−87014(JP,U) 実開 昭63−89722(JP,U) 実開 昭61−98414(JP,U)
Claims (3)
- 【請求項1】作業機に対する動力伝達用の複数本のPTO
軸(10),(30)を走行車体に備えた水田作業機であっ
て、 上記複数本のPTO軸を、動力伝達系の途中にトルクリミ
ッタ(C1)を介在させて最大駆動負荷を苗植付装置
(3)の駆動に適した低負荷に設定された植付動力取り
出し用の第1PTO軸(10)と、この第1PTO軸(10)とは別
軸で構成された第2PTO軸(30)とで構成するとともに、 前記第2PTO軸(30)を、前記第1PTO軸(10)の動力伝達
系に設けられたトルクリミッタ(C1)よりも動力伝達方
向での上手側から分岐されて、前記第1PTO軸(10)より
も最大駆動負荷を相対的に高負荷に設定し、 かつ、前記第2PTO軸(30)は、エンジン(E)からの動
力を走行系の変速機構(M)よりも動力伝達方向での上
手側から分岐させて、その上手側の動力が直接的に取り
出されるように構成してある水田作業機。 - 【請求項2】前記第1PTO軸(10)への動力伝達系に、走
行速度に対する植付速度の比を変速する株間変速装置
(8)を介装してあるとともに、 前記第2PTO軸(30)への動力伝達系は、前記株間変速装
置(8)よりも動力伝達方向での上手側から分岐された
伝達系を介してエンジン動力が伝達される状態で備えて
ある請求項1記載の水田作業機。 - 【請求項3】前記第1PTO軸(10)への動力伝達系に、苗
植付装置(3)側への動力を断続する植付クラッチ(C
2)を介装してあるとともに、 前記第2PTO軸(30)への動力伝達系は、前記植付クラッ
チ(C2)及びトルクリミッタ(C1)よりも動力伝達方向
での上手側から分岐させた伝達系を介してエンジン動力
が伝達される状態で備えてある請求項1または2記載の
水田作業機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1146433A JP2637235B2 (ja) | 1989-06-08 | 1989-06-08 | 水田作業車 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1146433A JP2637235B2 (ja) | 1989-06-08 | 1989-06-08 | 水田作業車 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0310605A JPH0310605A (ja) | 1991-01-18 |
JP2637235B2 true JP2637235B2 (ja) | 1997-08-06 |
Family
ID=15407558
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1146433A Expired - Lifetime JP2637235B2 (ja) | 1989-06-08 | 1989-06-08 | 水田作業車 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2637235B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101248010B1 (ko) * | 2011-04-07 | 2013-03-27 | 대한민국 | 농작업 관리기 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4629891B2 (ja) * | 2001-03-23 | 2011-02-09 | ヤンマー株式会社 | 乗用田植機 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS57107308U (ja) * | 1980-12-20 | 1982-07-02 | ||
JPS6219144Y2 (ja) * | 1980-12-20 | 1987-05-16 | ||
JPH0331123Y2 (ja) * | 1984-11-12 | 1991-07-02 | ||
JPS6198414U (ja) * | 1984-11-30 | 1986-06-24 | ||
JPH0524256Y2 (ja) * | 1986-11-30 | 1993-06-21 |
-
1989
- 1989-06-08 JP JP1146433A patent/JP2637235B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101248010B1 (ko) * | 2011-04-07 | 2013-03-27 | 대한민국 | 농작업 관리기 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0310605A (ja) | 1991-01-18 |
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