JP2636826B2 - テープカセット - Google Patents

テープカセット

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JP2636826B2
JP2636826B2 JP8169173A JP16917396A JP2636826B2 JP 2636826 B2 JP2636826 B2 JP 2636826B2 JP 8169173 A JP8169173 A JP 8169173A JP 16917396 A JP16917396 A JP 16917396A JP 2636826 B2 JP2636826 B2 JP 2636826B2
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修 財津
秀人 曽我
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良則 塩見
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録再生装置に使
用されるテープカセットに関する。特にテープの情報を
伝達する被検出部材の位置決めを高精度化し、記録再生
装置の検出部材とのコネクトを確実にするテープカセッ
トに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、テープ情報を記憶する半導体メモ
リをカセットに内蔵し、それを装置で検出する方法とし
て、特開昭63−166086号公報に記載のものがあ
る。これによれば、カセットに不揮発性メモリ素子を内
蔵し、それに接続された接続端子がカセットから露出し
ている。一方記録再生装置はゴムシート上に導電膜を複
数本平行に配し、その導電膜はリード線を介して装置の
制御用マイクロコンピュータに接続されている。カセッ
トを記録再生装置に装着すると、カセットの接続端子が
導電膜に接触し、情報の読みとり書き込みが可能とな
る。
【0003】一方、従来より、磁気記録再生装置におい
て、長時間記録化のニーズと、小型化,軽量化のニーズ
の両立のため、同じ記録フォーマットでありながら、カ
セットサイズの異なるシステムがある。例えば放送用の
VTRとしては、「D3フォーマット規格」がそのシス
テムに相当する。この「D3フォーマット規格」では、
3種類の大きさの異なるカセット(S,M,L)が規格
化されている。
【0004】図50に最も記録時間の短いSカセット
と、中間の記録時間を有するMカセットとを記録再生装
置に装着した場合の平面図を示す。Mカセット101
は、供給リール102と巻取リール103を有し、カセ
ットに植立したガイドポスト104,105によって磁
気テープ107を開口部106の空間で前面に架張して
いる。供給リール102のテープ最大巻径とリールハブ
108の外径から延びる接線109,110で表される
三角領域は、磁気テープ107がMカセット101の上
下カセットハーフに非接触でカセット空間外へ導くこと
ができるテープ案内領域111である。そのため、カセ
ットから出た磁気テープ107を案内する第1のポスト
は磁気テープ107がこのテープ案内領域111に存在
するように配置しなければならない。接線109の位置
は上下ハーフの側壁の構成で決まる。一方接線110
は、ガイドポスト104とリールハブ108を結ぶ接線
で決まる。
【0005】Sカセット112は、開口部106の大き
さ、ガイドポスト104,105の位置共にMカセット
101と共通である。また、その他の構造もMカセット
101とほぼ同じであるが、カセットサイズの制限と、
リールハブ113の位置関係から、Sカセットのテープ
案内領域119は、Mカセット101のテープ案内領域
111に比べ小さくなり、Mカセット101のテープ案
内領域111に包含される。
【0006】次にこの様な2つのカセットを選択的に記
録再生装置に装着し、記録再生を行うためのテープ走行
系を説明する。回転ヘッドシリンダ115は、磁気テー
プが180度巻回し、高速回転する。116はキャプス
タンモータで、117はピンチローラである。供給リー
ル102を出た磁気テープ107はSカセット112の
テープ案内領域119内でポスト118に巻回されるた
め、Sカセット112の供給リール120を出た磁気テ
ープ107も上下ハーフ含めて非接触でS1ポスト11
8まで案内される。同様に、ポスト121の配置も巻取
リール103,巻取リール122とポスト121間の磁
気テープが他の全ての物に対し非接触に案内されるよう
に考慮されている。
【0007】前面に架張した磁気テープ107は図48
に示すように、前面蓋123と裏蓋124とで覆われ外
部から容易に触れられないように保護されている。この
前面蓋123は弾性部材で閉じる方向に付勢され、かつ
図示しないロック部材によりこの位置に保持されてい
る。記録再生装置に装着すると、ロック部材によるロッ
クを解除し、弾性部材に抗して前面蓋123は図49の
様に回動させられ、磁気テープを露出させる。この前面
蓋123の開放動作は、裏蓋124の一部が開放部材1
25に当接しMカセット101が下降する事によって裏
蓋124を開放させ、この裏蓋124に連動する前面蓋
123が共に開放される。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ここで、メモリがカセ
ットに内蔵されている場合、メモリの接続端子と装置側
の導電膜とのコンタクトを確実にし、情報の読みとり、
書き込みが確実に行えることが重要であるが、一つの装
置に対して数種類のカセットを使用するため、カセット
接続端子の位置バラツキを相当大きなものと考えなけれ
ばならない。一方、カセットの低コスト化を図るには高
精度なカセットを過度には要求できない。また、装置側
の導電膜の位置バラツキも考えなければならない。この
ように両者の相対位置バラツキは非常に大きく見積らね
ばならず、両者を確実にコンタクトさせるには、接続端
子及び導電膜の一つ一つの大きさを十分大きくし、その
取り付けピッチも十分広くすることが解決策として考え
られる。
【0009】そこで、第1の課題は、この方法では専有
面積が大きくなり、小型化を目指す場合、カセットにメ
モリを構成できないことである。
【0010】次に、従来例に示したカセットは、カセッ
トの平面サイズは異なるが厚さは同じであり、究極の小
型化を狙った場合、Sカセットは最も薄型であるべき
で、実際最適設計を行えばSカセットが最も薄型とな
る。しかし、カセット厚が異なれば、複数あるどのカセ
ットの接続端子にも確実に導電膜をコンタクトさせる方
法を確立しなければならない。
【0011】また、D3フォーマットVTRは、3カセ
ットコンパチブルシステムであり、長時間記録と小型化
の両立のため、この様に複数種類のカセットが規格化さ
れているが、放送用VTRであり、小型カセットでも民
生仕様のカセットに比べれば非常に大きく、スペースも
十分あるため、メモリの接続端子の大きさやピッチを十
分大きくすることで両者間の確実なコンタクトを得るこ
とができる。しかし、民生仕様で究極の小型化を追求す
る場合は、テープカセットも究極の小型化を目指す必要
があり、2種類のテープカセット採用の目的は、小カセ
ットで記録時間を犠牲にして徹底的に小型化を追及する
事にある。よって民生での2カセットコンパチ仕様の小
カセットでは、元来スペースがない上、専有面積を極力
小さくすることが求められる。つまり、同一記録再生装
置に2サイズのテープカセットを使用し、そのメモリ情
報の装置側での読みとり、書き込みを考えると、カセッ
ト側、装置側ともにさらに誤差要因が増え、接続端子の
大型化が要求される事となる。
【0012】そこで、第2の課題は、複数種類のテープ
カセットにそれぞれに設けられたメモリの情報の読み取
り、書き込みを確実にするには、カセットのサイズを大
きくしなければならないということである。
【0013】第3の課題は、厚さの異なる複数のカセッ
トでのカセットの接続端子と導電膜との確実なコンタク
トをとるのが難しいということである。
【0014】そこで、本発明の第1の目的は、内蔵した
メモリの接続端子を通じて記録再生装置との確実なコン
タクトが可能で究極の小型化を目指し得る小型カセット
を提供する事である。本発明の第2の目的は、内蔵した
メモリの接続端子を通じて記録再生装置との確実なコン
タクトが可能で、同一の記録再生装置に装着可能なサイ
ズの異なる複数種類のテープカセットを提供することで
ある。本発明の第3の目的は、厚さの異なる複数のカセ
ットのいずれにも確実に接続端子と導電膜がコンタクト
できるようにすることである。
【0015】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明の第1の手段は、
【0016】第1及び第2の手段は、大きさの異なるテ
ープカセットにおいて、テープに関する情報を記録再生
装置に伝達するための被検出部材の一部を露出させる開
口部と一つの位置決め孔との位置関係が大小両カセット
間で等しくなるように構成したものである。これによ
り、2つのカセットの配置に関係なく記録再生装置の位
置決め部材と検出部材を相対的に動かす必要がなく位置
決め部材に対する検出部材の位置を高精度化することが
できる。その結果カセットの被検出部材と記録再生装置
の検出部材の位置を高精度にすることができ、複数の接
点間のピッチ、接点の大きさをそれぞれ小さくしてカセ
ットの小型化ができる。
【0017】
【0018】第3及び第4の手段は、同一の装置に装着
したとき、カセットの底面の位置が異なるカセットであ
って、それぞれ被検出部材とその接点部を下ハーフ外壁
面に設けてなり、それぞれのカセットが異なる高さに位
置決めされても接点部の高さが同一になるようにそれぞ
れのカセットにおける接点部の高さを構成する。そうす
ることで、厚さの異なるテープカセットであっても、同
一の検出部材でその接点部とコンタクトすることができ
る。また、2つのカセットの配置の選択によって接点部
の位置が異なったとしても高さは同一であるため、検出
部材の移動は2次元的平面で済むので移動機構の構成が
簡単である。
【0019】
【発明の実施の形態】
【0020】本発明の請求項1に記載の発明は、記録再
生装置に設けられたコネクタ端子が弾性的付勢によって
接圧することでテープに関する情報を前記記録再生装置
に伝達するための被検出部材を有する大型カセットが装
着される記録再生装置に同様に装着できる小型カセット
であって、前記被検出部材の接点部を外部に露出させる
開口部と前記接点部の背面部を覆う側壁部を形成した被
検出部材保持部と、前記記録再生装置に設けられたカセ
ット位置決め部材が挿入される1つの位置決め孔をとの
位置関係が前記大型カセットと等しいテープカセットと
したものであり、小型のテープカセットは、その位置を
規定する位置決め孔と被検出部材の位置関係が大型カセ
ットのそれと等しいため、2カセットコンパチでどちら
のカセットが位置決めされても装置側の位置決め部材と
カセットの被検出部材に接続する接続端子を一体化して
所定の位置に移動させることができるため、カセットの
被検出部材と装置側の接続端子を高精度にコンタクトす
ることができる。よって大きさの異なる2つのテープカ
セットを同一記録再生装置に装着するシステムにおける
小型カセットであっても被検出部材を最小化してカセッ
トを小型化することができるという作用を有する。
【0021】本発明の請求項2に記載の発明は、記録再
生装置に設けられたコネクタ端子が弾性的付勢によって
接圧することでテープに関する情報を前記記録再生装置
に伝達するための被検出部材を有する小型カセットが装
着される記録再生装置に同様に装着できる大型カセット
であって、前記被検出部材の接点部を外部に露出させる
開口部と前記接点部の背面部を覆う側壁部を形成した被
検出部材保持部と、前記記録再生装置に設けられたカセ
ット位置決め部材が挿入される1つの位置決め孔をとの
位置関係が前記小型カセットと等しいテープカセットと
したものであり、大型のテープカセットは、その位置を
規定する位置決め孔と被検出部材の位置関係が小型カセ
ットのそれと等しいため、2カセットコンパチでたとえ
カセットによって被検出部材の位置が異なっていたとし
ても装置側の位置決め部材とカセットの被検出部材に接
続する接続端子を一体化して所定の位置に移動させるこ
とができるため、カセットの被検出部材と装置側の接続
端子を高精度にコンタクトすることができる。よって大
きさの異なる2つのテープカセットを同一記録再生装置
に装着するシステムにおける大型カセットであっても被
検出部材を最小化してカセットを小型化することができ
るという作用を有する。
【0022】
【0023】本発明の請求項3に記載の発明は、記録再
生装置に設けられたコネクタ端子が弾性的付勢によって
接圧することでテープに関する情報を前記記録再生装置
に伝達するための被検出部材の接点部を外部に露出させ
る開口部と前記接点部の背面部を覆う側壁部を形成した
被検出部材保持部を有する大型カセットであって、記録
再生装置に位置決めされたとき小型カセットの底面より
も低い位置にあるカセット底面と、小型カセットと同一
高さである前記被検出部材保持部を有したテープカセッ
トとしたものであり、接点部を下ハーフ外壁面に露出し
て設けているので、この接点部とコンタクトする検出部
材は、この接点部と同じ高さ位置に接点部と相対して構
成することができる。よって、接点部の臨んでいる方向
がカセット厚さ方向ではないため大型カセットと小型カ
セットで底面の高さが異なっても問題ない。また、その
接点部の高さを位置決めされた時に両カセットで同一高
さとなるように構成しているため検出部材が固定化もし
くは二次元平面の移動で済む。
【0024】本発明の請求項4に記載の発明は、記録再
生装置に設けられたコネクタ端子が弾性的付勢によって
接圧することでテープに関する情報を前記記録再生装置
に伝達するための被検出部材の接点部を外部に露出させ
る開口部と前記接点部の背面部を覆う側壁部を形成した
被検出部材保持部を有する小型カセットであって、記録
再生装置に位置決めされたとき大型カセットの底面より
も高い位置にあるカセット底面と、大型カセットと同一
高さである前記被検出部材保持部を有したテープカセッ
トであって、この開口部から露出される被検出部材の接
点部とコンタクトする検出部材は、この接点部と同一高
さとなるように構成しているため検出部材が固定化もし
くは二次元平面の移動で済む。
【0025】以下、本発明の実施形態について、図面を
用いて説明する。 (実施の形態1)以下、本発明の実施の形態について図
を参照しながら説明する。なお記録時間の長いテープカ
セット(以下Lカセットと称する。)及び記録時間の短
い小型テープカセット(以下Sカセットと称する。)共
に、左右一方しか図示していないが、ことわりのない限
り左右対称の構成である。
【0026】図2(a)、(b)、(c)はLカセット
1の外観平面図である。Lカセット1は主に上ハーフ2
と下ハーフ3と前面蓋4と天蓋5とから構成される。図
3は、図2の裏面図である。下ハーフ3には、リールが
露出するリール孔3a、リールロック孔3b、位置決め
孔3c〜3f、始終端LED用孔3gが構成されてい
る。またハッチング部3h〜3kは、カセット高さの基
準となるサポート部で、記録再生装置側のカセット高さ
決めピンの配置可能な範囲を示す。図10は図2と同様
下ハーフ3の平面図、そして図11(a)は図10にお
けるA−A断面図、(b)は図10におけるB−B断面
図、(c)は図10におけるC−C断面図である。位置
決め孔3cと3dは図11(b)に示すようにサポート
部となる最下面部(一点鎖線で示すライン)に構成され
ているが、位置決め孔3eと3fは図11(a)に示す
ようにそれよりd1だけ窪んだ位置に、始終端LED用
孔3gは、d1よりさらに窪みの大きいd2窪んだ位置
に構成されている。位置決め孔3dと3fは真円の孔だ
が、3cと3eは長孔形状となっている。図16に示す
ように供給リール8と巻き取りリール10に始端及び終
端を係止された磁気テープ14は、下ハーフ3の前面に
構成されたテープ案内部3mに巻回されて案内されてい
る。
【0027】図1に、Lカセット1の走行系との対応を
示す。ハッチングで表示しているテープ案内部55は磁
気テープを案内する領域で、入出する磁気テープ14が
この領域に入るように記録再生装置のポスト51を配置
しなければならない。そうすると、磁気テープ14は供
給リール8、巻き取りリール10からカセットのどの部
品にも接触せずに、走行系のポスト51に至るため非常
に高精度にテープ走行をさせる事ができる。
【0028】図5から図7にはリールロック機構を示
す。図5の左半分はリールロック爪7が供給リール8か
ら離間したブレーキoff常態を、右半分はリールロッ
ク爪7が巻き取りリール10の爪部10aに係合したブ
レーキon状態を示す。図6は、ブレーキonの断面
図、図7は、ブレーキoffの断面図を示す。リールロ
ック爪7はバネ9によってリール方向に付勢されている
ため、通常は、図5右半分に示すように先端の爪部7a
が巻き取りリール10の爪部10aに係合して巻き取り
リール10の回転を禁止している。なお巻き取りリール
10は、時計方向に回転するときテープを巻き取る機構
のため反時計方向には回転しにくく時計方向には回転し
易い構成となっている。供給リール8の場合はその逆と
なる。リールロック爪7は図3に示すカセットの下ハー
フ3に設けられたリールロック孔3b位置にて下方に開
放した凹部7bが設けられている。この凹部7bに記録
再生装置の軸11が進入する事により、図7に示すよう
にバネ9に抗してリールロック爪7が後退してリールロ
ック爪7の爪部7bは、供給リール8の爪部8aや巻き
取りリール10の爪部10aから離間し、それぞれのリ
ールは回転が可能となる。
【0029】次に、図8、9で供給リール8の構造を説
明する。供給リール8には、上下フランジが一体構成さ
れ、下側のフランジ外周部に前述の爪部8aが設けられ
ている。リール中央上部の凸部8bには、上ハーフ2に
設けられたリール押さえバネ(図示せず)により、下方
に付勢されている。図8は供給リール8と記録再生装置
に設けられたリールテーブル12との係合状態を示す。
リールテーブル12の先端部に設けられた、外方に開く
複数の羽根部12aは供給リール8に同様に設けられた
羽根部8cと係合して、リールテーブル12と一体に回
転する構成となっている。図9に示すように、供給リー
ル8の羽根部8cの下部には円筒部8dが、その下方に
は円錐部8eが構成されている。円筒部8dはリールテ
ーブル12と係合したとき、リールテーブル12とのセ
ンタリングを行うもので、供給リール8が回転する時に
回転振れを最小にするものである。また、円錐部8eは
供給リール8とリールテーブル12の係合をスムーズに
するための案内部である。供給リール8の下面部にはリ
ールテーブル12に当接する環状の突起のリール受け部
8fと、同心円構成で下ハーフ3に設けられたリール孔
3aよりもわずかに小さい環状のリングからなるリール
保持部8gが構成されている。リールテーブル12との
非係合状態では、供給リール8の位置はこの下ハーフ3
のリール孔3aと供給リール8のリール保持部8gとの
嵌合により規制される。
【0030】図16に示す前面に架張された磁気テープ
14aを覆う蓋構成は図13に示すように、天蓋5と裏
蓋13と前面蓋4からなる。図23に示すそれぞれの蓋
の外観斜視図を参照しながら各々の構成を説明する。前
面蓋4は側面4dに設けられた軸4aが図22に示す上
ハーフ2の切り欠き部2bと下ハーフ3の切り欠き部3
nに挟まれて回動自在に支持され、図示しないバネによ
り反時計方向(蓋を閉じる方向)に付勢されている。そ
の前面蓋4の両端の係合孔4bには天蓋5の側面5bに
設けられた軸5aが回動自在に支持されている。さら
に、天蓋5の中央よりに支持孔5cが形成されており、
この支持孔5cで裏蓋13の軸13aが係合して裏蓋1
3が回動自在となっている。天蓋5の他方の軸5dは、
図22、図13に示す上ハーフ2の側面部2cに形成さ
れたガイド溝2aに係合案内される。また、裏蓋13の
ガイド軸13bは、下ハーフ3の開口部3p側面に形成
されたカム溝3rに係合案内される。以上説明したよう
に天蓋5と裏蓋13と前面蓋4は連動しかつ、上ハーフ
2下ハーフ3に案内される構成であるため、前面蓋4を
回動させるとそれに連なって天蓋5及び裏蓋13はカム
溝3r、ガイド溝2aに案内され後方に移動する。図1
3から図15でこの蓋機構の開閉動作を説明する。前面
蓋4の側面部4dの一部に記録再生装置の蓋解放部材
(図示せず)を当接させ相対的にテープカセットを下降
させる事により、前面蓋4は軸4aを中心に時計方向に
回動する。それにつれて、天蓋5はガイド溝2aに沿っ
て後方で上ハーフの上部へ移動する。また裏蓋13もカ
ム溝3rに沿って上方へ移動する。前面蓋4が略90度
回動すると、図15の様に前面に架張した磁気テープ1
4aは露出される。
【0031】図10に示す下ハーフ3のD−D断面を図
12に蓋機構も含めて示す。下ハーフ3は、この部分で
他の部分よりもd3だけ窪んだくぼみ3sを設けてい
る。前面蓋4では図23に示すように磁気テープ14a
を覆う前面部4fと両側面部4dに加え前記くぼみ3s
に対応して、下ハーフ3と同一高さで平行な平面である
突起部4eを設けている。よってこのくぼみ3sは前面
蓋4の突起部4eによって覆われているため密閉性を損
う事はない。図16に示すようにこのくぼみ3sは供給
リール8から巻き取りリール10に至る磁気テープ経路
外にあり直接的に外気が磁気テープに触れる事も少な
い。
【0032】図4は、蓋ロック機構を表す図である。
(b)は平面図で、前面蓋4を想像線で示す。(a)は
側面図である。下ハーフ3の側面に軸6dを中心として
回動自在に設けられた蓋ロック爪6は図示しないバネに
より時計方向に付勢されている。そのため、前面蓋4の
突起4cと蓋ロック爪6の爪部6aが係合し、前面蓋4
の時計方向の回動は禁止されている。この蓋ロック爪6
の突起6bは下ハーフ3の一部から露出するように構成
され、かつ下ハーフ3のこの突起6bの前方は切り欠か
れているため、図に示すハッチング部6cの範囲内で記
録再生装置から解除部材(図示せず)を進入させればカ
セットと干渉することなく、この蓋ロック爪6の突起6
bに当接し、蓋ロック爪6をバネに抗して反時計方向に
回動させる事が出来る。その結果、前面蓋4はロックが
解除され、軸4aを中心に時計方向に回動させる事が出
来る。
【0033】図16には、テープ始端及び終端を検出す
るための検出光路15を表す。下ハーフ3の始終端LE
D用孔3gに記録再生装置に設けられた発光素子を挿入
し、光路上のカセット外の位置に受光素子をそれぞれ配
置する事によりテープの始端、終端が検出できる。図1
7は蓋解放状態であるが、下ハーフ3の側面部に光路孔
16を設けて受光素子と発光素子間に光路を形成する。
この光路孔16は、前面蓋4が解放したときのみ図17
の様に露出し、前面蓋4が閉じている状態では前面蓋4
の側面4dが光路孔16を塞ぐため密閉性が考慮できて
いる。
【0034】次にテープに記録した情報を記録再生装置
とカセット間で授受する機能について説明する。図16
のE−E断面を図18(b)に、図16のF矢視図を図
18(a)に示す。17はテープに関する情報、例えば
テープ長、テープ厚さ、記録可能時間等々の情報を記録
再生装置に伝達するための被検出部材となるメモリP板
である。そのメモリP板17には半導体メモリと外部と
の信号の授受を行う4本の接点17aを備えている。
のメモリP板17は図16、22に示す下ハーフ3に設
けられた側壁部(スリット部)3tに上方から挿入され
る。そしてメモリP板17の接点17a部を除いてメモ
りP板17の背面部を含めて周囲を覆われて保持され
る。挿入されたメモリP板17は上ハーフ2で抜け防止
を構成している。このスリット部3tは開口部3p側で
解放した接点開口部を有しているので、前述の接点17
aがこの開口部3p側に露出している。メモリP板17
の後方には始終端LED用孔3gが構成されている。図
19〜図21は、記録再生装置に設けられた検出部材で
ある信号授受用のコネクタ18とメモリP板17のコン
タクト状況を表す。コネクタ18は、図40にその外観
を示すが、発光素子19と4本の板バネ状のコネクタ端
子20から成り、記録再生装置に固定して設けられてい
る。4本のコネクタ端子20は図19で時計方向の付勢
力を有しており、メモリP板17の接点17aにそれぞ
れ一定の接圧で接触している。よって、この接点17a
を通じてメモリP板17の半導体メモリへの情報の書き
込み、読みだしが可能となる。接点17aの位置をメモ
リP板17の下方に位置させ、コネクタ端子20の屈曲
部20aと接点17aとの接点20bの距離を大きくと
ることで、接点17aのバネ定数は小さくしてある。つ
まり、カセットとコネクタ18の相対位置のばらつきに
よっても、メモリP板17に対するコネクタ端子20の
接圧の変化が少なく、安定した接圧で信頼性の高い接点
構成を確保できるものである。コネクタ端子20をU字
型に構成し、屈曲部20aを上方にしたのは、カセット
が装着、取り出し操作で、コネクタ端子20に無理な力
が加わって、コネクタ端子20が変形をおこさないよう
に保護するためである。
【0035】図21に示すように、4本のコネクタ端子
20は、下ハーフに設けられた接点開口部から臨んでメ
モリP板17の接点17aに接触している。この時、メ
モリP板17とコネクタ18の相対位置が左右方向にず
れた場合、コネクタ端子20が下ハーフの接点開口部の
側壁に接触し、メモリP板17との接触不良や、さらに
はコネクタ端子20が変形しその後、全く接触しない等
のトラブルが生じる恐れがある。そのためメモリP板1
7とコネクタ端子20の相対位置を高精度に確保しなけ
ればならない。
【0036】以上説明したLカセット1と互換性を有す
るSカセットについて説明する。図24(a)、
(b)、(c)、はSカセット31の外観平面図であ
る。Sカセット31はLカセット1と同様、主に上ハー
フ32と下ハーフ33と前面蓋34と天蓋35とから構
成される。また、Sカセット31はLカセット1よりも
記録時間が短く、カセットの平面サイズも小さい。厚さ
においても、Lカセット1の厚さH2に対し、Sカセッ
ト31の厚さH4は、H2>H4という関係にある。図
25は、図24の裏面図である。下ハーフ33には、リ
ール孔33a、リールロック孔33b、位置決め孔33
c〜33f、始終端LED用孔33gが構成されてい
る。またハッチング部33h〜33kは、カセット高さ
の基準となるサポート部で記録再生装置側のカセット高
さ決めピンを配置可能な範囲を示す。図26(a)は図
25におけるG−G断面、図26(b)は図25におけ
るH−H断面図である。位置決め孔33c〜33fはサ
ポート部となる最下面部(一点鎖線で示すライン)に構
成されているが、始終端LED用孔33gは、d4だけ
窪んだ位置に構成されている。図8、図35に示すLカ
セット1の下ハーフ3の最下面部からのテープ中心高さ
H1とSカセット31の下ハーフ33の最下面部からの
テープ中心高さH3は、テープ最大巻き径が異なる理由
からH1>H3というようにカセット全体厚さと共にL
カセット1の方が大きくなっている。そういう構成の中
で、Lカセット1とSカセット31のカセット厚み方向
の寸法関係は次のようになる。
【0037】 H1−d1=H3………………(1) H1−d2=H3−d4………(2) (1)式は、2つのカセットをテープ中心を基準に考え
たとき、Lカセット1の位置決め孔3eと3fの存在す
る平面は、Sカセット31の位置決め孔33c〜33f
及びハッチング部33h〜33kの存在する平面いわゆ
る下ハーフ33の最下面部と同一高さの平面である事を
示す。
【0038】(2)式は、2つのカセットをテープ中心
を基準に考えたとき、Lカセット1の始終端LED用孔
3gの存在する平面とSカセット31の始終端LED用
孔33gの存在する平面は同一高さの平面である事を示
す。
【0039】図34で示すテープ案内部53の領域は図
1で示す55と同じであるため、磁気テープがこの領域
に案内される様にポスト54を設けなければならない。
供給リール38と巻き取りリール40に始端及び終端を
係止された磁気テープ44は、下ハーフ33の前面に構
成されたテープ案内部33mに巻回されて案内されてい
る。このテープ案内部33m間に架張された磁気テープ
44aと前述の位置決め孔33eと33f間距離L1と
図16に示すLカセット1の同様の距離L3は同じであ
る。
【0040】また、Sカセット31の位置決め孔33e
と33f間距離L2もLカセット1の位置決め孔3eと
3f間距離L4と同じである。この事は、記録再生装置
側の位置決めピンを、Lカセット1とSカセット31で
共用できるということになる。その結果、38図の如く
前面に架張する磁気テープ4aと44aは同一位置とな
る。さらに、位置決め孔33f、33e、3e、3fと
メモリP板17の位置関係もLカセット1とSカセット
31で等しいため、共用のコネクタ18を記録再生装置
に固定して設けることができるのである。
【0041】図27から図29にはリールロック機構を
示すが、基本的には、Lカセット1のリールロック機構
と同じ構成であり、構成の説明は割愛する。ここでSカ
セット31のリールロック孔33bとLカセット1のリ
ールロック孔3bは図38の如く配置した場合、その位
置が異なるため、記録再生装置に固定した部材で両カセ
ットに対応することはできないが、同一形状の部材で解
除出来るように構成してあるので、Lカセット1のリー
ルロック解除部材である軸11を可動式とし、Sカセッ
ト31のリールロックも解除し得る構成とした。
【0042】図35に供給リール38の構造を表してい
るが、リール構造も基本的には、Lカセット1の供給リ
ール8と同じであるので、異なる部分のみ説明をする。
供給リール38の下面部にはリールテーブル42に当接
する環状の突起のリール受け部38fが設けられてい
る。Lカセット1では、リール受け部8fと、同心円構
成でリール保持部8gが構成されていたが、Sカセット
31では、このリール受け部38fのみとしてリール受
け部38fよりわずかに大きいリール孔33aを構成す
る事で、供給リール38の位置はこの下ハーフ33のリ
ール孔33aと供給リール38のリール受け部38fと
の嵌合により規制している。
【0043】図41にLカセット1とSカセット31を
同一リールテーブル50に装着した図を示す。図41に
おいて右側にSカセット31とリールテーブル50との
係合状態、左側はLカセット1とリールテーブル50と
の係合状態を示す。羽根部8c、円筒部8d、円錐部8
eは、Sカセット31とLカセット1は同一構成であ
り、リールテーブル50と係合し、回転力を伝達する事
ができる。一方、Lカセット1とSカセット31では、
前述したようにテープ中心から下ハーフまでの高さが異
なり、それぞれのカセットのリール受け部38f、8f
も図に示すように異なる。しかしSカセット31のリー
ル受け部38fは、Lカセット1のリール受け部8fよ
りも小径としていること、さらにLカセット1のリール
受け部8fの高さをSカセット31の下ハーフ33の最
下面部よりも低くしているので、リールテーブル50を
リール受け部38f、8fにそれぞれ当接して、それぞ
れのリールの高さを保証するリール支え部50a、50
bを独立に構成できる。
【0044】次に、蓋構成と蓋開閉動作を図31〜図3
3に示すが、Lカセット1と同様、天蓋35と裏蓋43
と前面蓋34からなる。外観構成も図23に示すLカセ
ット1と同じであるが、唯一異なるのは図12に示す構
造である。Lカセット1では下ハーフ3に窪み3sを設
け、さらにそれに対応して、前面蓋4に一部突起4eを
設けていたが、Sカセット31では、前面蓋34と下ハ
ーフ33の突き合わせ部はLカセット1に見られるよう
な突起部4eはなく、前面蓋34は磁気テープ44aを
覆う前面部44fと側面部44d(図示しないが、Lカ
セット1の前面蓋4の側面部4dと同じ)からなる略コ
の字形状である。
【0045】第30図は、蓋ロック機構を表す図であ
る。(a)は平面図で、(b)は側面図である。蓋ロッ
ク機構もLカセット1と同じ構成なので、詳細な説明は
割愛する。
【0046】図34には、テープ始端及び終端を検出す
るための検出光路45を表す。下ハーフ33の始終端L
ED用孔33gに記録再生装置に設けられた発光素子を
挿入し、光路上のカセット外の位置に受光素子をそれぞ
れ配置する事によりテープの始端、終端が検出できる。
図17でLカセット1の蓋開閉と光路孔16の開閉につ
いて説明したが、Sカセット31も同様の構成である。
【0047】図36、37、39は、メモリP板17の
保持機構を示す。(2)式で説明した様に、テープ中心
を基準として、Lカセット1とSカセット31の始終端
LED用孔3g、33gの存在する平面は同一高さにあ
る。この始終端LED用孔3g、33gの上方に設けて
あるメモリP板17の位置も2つのカセットのテープ中
心からの高さ関係は同一である。また図38の様に配置
した時、Lカセット1とSカセット31のそれぞれのメ
モリP板17は共通な位置となる。つまり2つのカセッ
トを装着可能な記録再生装置では、一つのコネクタ18
で両カセットに対応できる。
【0048】図38の様にSカセット31とLカセット
1を配置した時の、記録再生装置へのカセットの位置決
めについて説明する。まず、位置決めピンは、両カセッ
ト共にカセットの前方の位置と後方の位置にあるが、こ
の様に配置した場合は、前方の位置が共通になるため、
Lカセット1の3e、3f、Sカセット31の33e、
33fに対して位置決めピンを設ける。それに対応し
て、カセットの高さを保証する高さ決めピンの配置は、
Lカセット1では、3h、3iにそれぞれ配置し、Sカ
セット31では、33h、33iにそれぞれ配置する事
となる。3h、3iはSカセット31とは干渉しないの
で、Lカセット1用の高さ決めピンは適当な位置を選択
できる。Sカセット31用の高さ決めピンは図45
(a)の位置に設ける。この位置は、(b)の図に示す
ように、リール8のリール保持部8gとリール受け部8
fの中間となる。Sカセット31はLカセット1よりも
d1だけ高い位置にあるため、Sカセット31の高さ決
めピン52はd1だけ干渉するが、この位置では、リー
ル保持部8gとリール受け部8f間の窪みとなり、干渉
を避ける事ができる。
【0049】図38の様にカセットを配置したとき、L
カセット1の開口部3pの横幅G1はSカセット31の
開口部33pの横幅G2よりも広くなっているが、テー
プ案内部53は大部分が55と重なっている。故に、こ
の共通部分にいずれのカセットのテープも案内できるよ
うに共通のポストを配置する事ができる。Sカセット3
1の前面蓋34の左側面部34aの位置には、Lカセッ
ト1の下ハーフ3の窪み3sがある。この部分を拡大
し、記録再生装置にカセット蓋開放部材56を設けた時
の関係図が図42である。
【0050】図42において、Lカセット1の蓋開閉の
ため、前面蓋4の側面部4dに当接する位置に開放ピン
(L)58が設けられ、同様にSカセット31の側面部
34の左側面部34aの位置に開放ピン(S)57が解
放ピン(L)58よりも若干低い位置に設けられてい
る。この2本の開放ピンは略コの字形状のカセット蓋解
放部材56に取付けられ、解放ピン(S)57とカセッ
ト蓋解放部材56はLカセット1の下ハーフ3のくぼみ
3s部分に位置し、下ハーフ3との干渉を避けている。
次に、図44には蓋解放ピン(S)57による前面蓋4
4の蓋解放軌跡を示す。(a)〜(f)については、蓋
解放ピン(S)57の位置を共通にしてカセット位置を
表示している。Sカセット31の場合には前面蓋34の
左側面部34aに当接して蓋解放を行い、蓋解放ピン
(L)58とは干渉しないため、問題はない。図43は
蓋解放ピン(L)58による前面蓋4の蓋開放軌跡を示
し、蓋開放ピン(L)58による前面蓋4の左側面部4
aとの当接及び蓋解放、また蓋開閉軌跡における蓋解放
ピン(S)57と前面蓋4、下ハーフ3との位置関係を
表している。ここで、蓋解放ピン(S)57はLカセッ
ト1の下ハーフ3のくぼみ3sの位置、つまり前面蓋4
の突起部4eの位置にあるが、各軌跡位置の図で明らか
なように、突起部4eと蓋解放ピン(S)57はどの位
置においても干渉していない。
【0051】次にこのようなカセットサイズの異なるテ
ープカセットの記録再生装置への装着例を説明する。図
46はLカセット1を記録再生装置に装着した図を、図
47はSカセット31を同じ記録再生装置に装着した図
を示す。磁気テープ14、及び44はガイドポスト6
6、61、62、65と、回転ヘッドシリンダー60と
キャプスタン64、ピンチローラー63によって案内さ
れる。ここで、供給リール8及び巻取りリール10と係
合するリールテーブル50は中継ギア67の回転中心を
回動軸として回動可能に支持され、Lカセット1が装着
されると図46のリールの位置に、Sカセット31が装
着されると図47のリールの位置にそれぞれ移動して位
置決めされる。テープ駆動は、キャプスタン64の駆動
力をベルト70によってセンターギア69に伝え、それ
に転接する駆動ギア68で中継ギア67を選択的に駆動
することにより行う。
【0052】なお、以上の説明は、Sカセット31とL
カセット1を図38の様に開口部3p、33pを共通位
置に配置することにより位置決め孔3e、3fと33
e、33fが同一位置となりメモリP板17の位置も同
一位置となる場合であるが、これは、位置決め孔とメモ
リP板の相対関係がLカセット1とSカセット31で同
じである一つの例に過ぎない。
【0053】次に、図51で、Lカセット1とSカセッ
ト31のそれぞれの供給リール8、38を共通位置に配
置した例について説明する。前述の図38に示す構成で
は、カセットによってリール台位置を移動させねばなら
ず非常にコストの高いものとなるのに対し、図51の方
法であれば、少なくとも供給リールは同一位置になるた
め、供給リール台の移動手段は不要になるというメリッ
トがある。しかし一方で開口部3p、33pの位置が異
なるためカセットによってポストの待機位置を変更する
必要があるなどのデメリットもある。この方法は、VH
Sの標準カセットとコンパクトカセットの配置として採
用実用化されている。この様に配置したとき、当然メモ
リP17板の位置は異なるため、カセットによってコネ
クタ20の位置を移動させなければならない。しかし、
前述したようにSカセット31とLカセット1の位置決
め孔33f、33e、3f、3eとメモリP板17の相
対位置関係は同じなため、例えば、発光素子19とコネ
クタ端子20を一体化して設けたコネクタ18を、Sカ
セット31の位置決め孔33fに挿入される位置決めピ
ン(図示せず)とLカセット1の位置決め孔3fに挿入
される位置決めピン(図示せず)にそれぞれ位置決めさ
れるように構成し、カセットに応じてコネクタ18を移
動させ、それぞれの位置決めピンで位置決めすれば、位
置決めピンとコネクタ18の位置関係はカセットに関係
なく同一なため、それぞれのカセットのメモリP板17
に確実に高精度にコンタクトさせることができる。ま
た、位置決めピンをも一体化してカセットに応じて位置
決めピンも含めてコネクタ18を移動させることでもよ
い。
【0054】また、他の例として、配置は図38と同じ
で開口部3p、33pを同一位置にする図52の方法に
ついて説明する。ここまでは、Sカセット31、Lカセ
ット1に4コずつある位置決め穴のうち、共通位置にあ
る2コの位置決め孔に対してメモリP板を相対的に同一
位置に配置する例を説明したが、次は、位置が共通でな
い残り2コの位置決め孔、即ち、図52におけるSカセ
ット31の33dとLカセット1の3dに対してメモリ
P板を相対的に同一位置に配置した例について説明す
る。ここでも上記例と同様、コネクタ18(この場合、
コネクタは発光素子19とは一体型ではないが)を、S
カセット31の位置決め孔33dに挿入される位置決め
ピン(図示せず)及びLカセット1の位置決め孔3dに
挿入される位置決めピン(図示せず)にそれぞれ位置決
めされるように構成する。そして、カセットに応じてコ
ネクタ18を移動させ、それぞれの位置決めピンで位置
決めすれば、位置決めピンとコネクタ18の位置関係は
カセットに関係なく同一であるためそれぞれのカセット
のメモリP板17に確実に高精度にコンタクトさせるこ
とができる。また、位置決めピンをも一体化してカセッ
トに応じて位置決めピンも含めてコネクタ18を移動さ
せることでもよい。
【0055】
【発明の効果】
【0056】請求項1及び2によれば、大きさの異なる
テープカセットにおいて、テープに関する情報を記録再
生装置に伝達するための被検出部材(メモリP板)と一
つの位置決め孔との位置関係が大小両カセット間で等し
いため、たとえカセットによってメモリP板の位置が異
なるようなことがあっても、それぞれの位置決めピンを
コネクタの位置決め手段として用いることができる。ま
たは記録再生装置の位置決め部材と検出部材を相対的に
動かす必要がないので、位置決め部材とコネクタを一体
化してカセットに応じて移動させる等の機構とすること
ができる。一体にするにせよ、位置決めピンで位置決め
するにせよ、位置決めピンはカセットの位置決め孔に挿
入されてカセットの位置決めを司る役目であるため、そ
の位置決めピンとの精度を高精度に確保することができ
る。よってこの方式によれば、2カセットコンパチメカ
ニズムのためコネクタを移動させなければならない状況
にあっても、メカニズムに固定して設ける事が可能な単
一カセット方式と遜色のない高精度化を実現できる。検
出部材(コネクタ)とカセットの被検出部材(メモリP
板)の相対位置を高精度化できれば、コネクタ端子がカ
セット下ハーフの接点開口部の側壁に干渉して接点不良
が起こる等というトラブルを未然に防ぐことができる。
また、精度が十分確保できるとなれば、接点の幅や、コ
ネクタ端子の幅も狭くして4本の接点のピッチも狭くし
て接点開口部の広さも狭くすることも可能となってく
る。そうなればこの接点開口部から露出している接点を
ユーザーが指等で触りにくくなり接点不良も減少する。
また接点ピッチも小さくできれば、相対的にメモリP板
の専有面積も小さくなりカセットの小型化を推進するこ
とができる。また、コネクタの弾性的付勢を受ける被検
出部材(メモリP板)は、側壁部(スリット部)によっ
て保持されているため、その付勢力を側壁部で受けるこ
とが出き、メモリP板が強度が十分でなくてもメモリP
板は撓むことがない。つまりメモリP板の位置は高精度
に保たれるため、メモリP板とコネクタ端子部との位置
関係を高精度に保持することが出来る。
【0057】
【0058】請求項3及び4によれば、接点部を下ハー
フ外壁面に露出して設けているので、この接点部とコン
タクトする検出部材は、この接点部と同じ高さ位置に接
点部と相対して構成することができる。よって、大型カ
セットと小型カセットで底面の高さが異なっても接点部
の位置は自由に設定することができる。この接点部の高
さを位置決めされた時に両カセットで同一高さとなるよ
うに構成し検出部材を同一位置に固定化して構成でき
る。供給リール位置を共通にするなどにより、接点部の
位置がカセットによって異なるようになったとしても高
さについては同一になるように構成しているため、検出
部材を二次元平面でのみ移動させればよい。その移動機
構は簡単な構成でしかも高精度にすることができる。
た、コネクタの弾性的付勢を受ける被検出部材(メモリ
P板)は、側壁部(スリット部)によって保持されてい
るため、その付勢力を側壁部で受けることが出き、メモ
リP板が強度が十分でなくてもメモリP板は撓むことが
ない。つまりメモリP板の位置は高精度に保たれるた
め、メモリP板とコネクタ端子部との位置関係を高精度
に保持することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるLカセットの平面
【図2】同Lカセットの外観平面、側面、正面図
【図3】同Lカセットの裏面図
【図4】同Lカセットの蓋ロック機構平面、側面図
【図5】同Lカセットのリールロック平面図
【図6】同Lカセットのリールロック動作時の断面図
【図7】同Lカセットのリールロック非動作時の断面図
【図8】同Lカセットのリールのリールテーブルへの係
合時の側面図
【図9】同Lカセットのリールの側面図
【図10】同Lカセットの下ハーフの裏面図
【図11】図10の断面A−A、B−B、C−Cを示す
【図12】図10の断面D−Dを示す図
【図13】本発明の実施の形態におけるLカセットの蓋
機構の側面図
【図14】同Lカセットの蓋機構の側面図
【図15】同Lカセットの蓋機構の側面図
【図16】同Lカセットの平面図
【図17】同Lカセットの蓋解放時の側面図
【図18】同Lカセットの半導体メモリ部の平面、側面
【図19】同Lカセットのメモリ呼出、書込みのコネク
タ装着の側面図
【図20】図19の正面図
【図21】図19の平面図
【図22】本発明の実施の形態におけるLカセットの
上、下ハーフの斜視図
【図23】同Lカセットの蓋機構の斜視図
【図24】同Sカセットの外観平面、側面、正面図
【図25】同Sカセットの裏面図
【図26】図25の断面G−G、H−Hを示す図
【図27】本発明の実施の形態におけるSカセットのリ
ールロック平面図
【図28】同Sカセットのリールロック動作時の断面図
【図29】同Sカセットのリールロック非動作時の断面
【図30】同Sカセットの蓋ロック機構平面、側面図
【図31】同Sカセットの蓋機構の側面図
【図32】同Sカセットの蓋機構の側面図
【図33】同Sカセットの蓋機構の側面図
【図34】同Sカセットの平面図
【図35】同Sカセットのリールのリールテーブルへの
係合時の側面図
【図36】同Sカセットの半導体メモリ部の正面図
【図37】図36の側面図
【図38】本発明の実施の形態におけるS、Lカセット
の平面図を示す平面図
【図39】同Sカセットの半導体メモリ部の斜視図
【図40】本発明の実施の形態におけるコネクタの斜視
【図41】本発明の実施の形態におけるS、Lカセット
のリールテーブルへの係合の側面図
【図42】同S,Lカセットの蓋解放機構平面図
【図43】同Lカセットの蓋解放軌跡の側面図
【図44】同Sカセットの蓋解放機構の側面図
【図45】同Sカセットの高さ位置決め機構の平面、側
面図
【図46】同Lカセットの記録再生装置への適用の平面
【図47】同Sカセットの記録再生装置への適用の平面
【図48】従来のテープカセットにおける蓋開閉部の側
面図
【図49】従来のテープカセットにおける蓋解放完了の
側面図
【図50】従来の大きさの異なる2つのテープカセット
の記録再生装置への適用の平面図
【図51】本発明の実施の形態におけるS、Lカセット
配置例を示す平面図
【図52】本発明の実施の形態における第2のメモリP
板構成例のS,Lカセット配置の平面図
【符号の説明】
1 Lカセット 2 上ハーフ 3 下ハーフ 3c,3d,3e,3f 位置決め孔 17 メモリP板 18 コネクタ 31 Sカセット 33 下ハーフ 33c,33d,33e,33f 位置決め孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 塩見 良則 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 西村 彰洋 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−94287(JP,A) 特開 昭58−199883(JP,A) 特開 平6−162726(JP,A)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】記録再生装置に設けられたコネクタ端子が
    弾性的付勢によって接圧することでテープに関する情報
    を前記記録再生装置に伝達するための被検出部材を有す
    る大型カセットが装着される記録再生装置に同様に装着
    できる小型カセットであって、前記被検出部材の接点部
    を外部に露出させる開口部と前記接点部の背面部を覆う
    側壁部を形成した被検出部材保持部と、前記記録再生装
    置に設けられたカセット位置決め部材が挿入される1つ
    の位置決め孔をとの位置関係が前記大型カセットと等し
    いことを特徴とするテープカセット。
  2. 【請求項2】記録再生装置に設けられたコネクタ端子が
    弾性的付勢によって接圧することでテープに関する情報
    を前記記録再生装置に伝達するための被検出部材を有す
    る小型カセットが装着される記録再生装置に同様に装着
    できる大型カセットであって、前記被検出部材の接点部
    を外部に露出させる開口部と前記接点部の背面部を覆う
    側壁部を形成した被検出部材保持部と、前記記録再生装
    置に設けられたカセット位置決め部材が挿入される1つ
    の位置決め孔をとの位置関係が前記小型カセットと等し
    いことを特徴とするテープカセット。
  3. 【請求項3】記録再生装置に設けられたコネクタ端子が
    弾性的付勢によって接圧することでテープに関する情報
    を前記記録再生装置に伝達するための被検出部材の接点
    部を外部に露出させる開口部と前記接点部の背面部を覆
    う側壁部を形成した被検出部材保持部を有する大型カセ
    ットであって、記録再生装置に位置決めされたとき小型
    カセットの底面よりも低い位置にあるカセット底面と、
    小型カセットと同一高さである前記被検出部材保持部を
    有したテープカセット
  4. 【請求項4】記録再生装置に設けられたコネクタ端子が
    弾性的付勢によって接圧することでテープに関する情報
    を前記記録再生装置に伝達するための被検出部材の接点
    部を外部に露出させる開口部と前記接点部の背面部を覆
    う側壁部を形成した被検出部材保持部を有する小型カセ
    ットであって、記録再生装置に位置決めされたとき大型
    カセットの底面よりも高い位置にあるカセット底面と、
    大型カセットと同一高さである前記被検出部材保持部を
    有したテープカセット
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