JP2635121B2 - マクロライド化合物の製法 - Google Patents

マクロライド化合物の製法

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JP2635121B2 JP63224829A JP22482988A JP2635121B2 JP 2635121 B2 JP2635121 B2 JP 2635121B2 JP 63224829 A JP63224829 A JP 63224829A JP 22482988 A JP22482988 A JP 22482988A JP 2635121 B2 JP2635121 B2 JP 2635121B2
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    • C07D493/00Heterocyclic compounds containing oxygen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system
    • C07D493/22Heterocyclic compounds containing oxygen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system in which the condensed system contains four or more hetero rings
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    • C07H19/01Compounds containing a hetero ring sharing one ring hetero atom with a saccharide radical; Nucleosides; Mononucleotides; Anhydro-derivatives thereof sharing oxygen

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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は抗生物質化合物の新規な製法に関する。
式(I) (式中、R1はメチル、エチルまたはイソプロピル基であ
り、R2は水素原子、メチルまたはアセチル基であり、そ
してR3は水素原子である)で表わされる化合物は、英国
特許明細書第2,176,182号に記載されており、そしてそ
の対応する5−ケト化合物(式中、R2およびR3はそれら
が結合している炭素原子と一緒になつて、C=O基を
示す)は欧州特許出願第0238258号に記載されている。
これらの化合物は抗生の特に坑内部寄生虫性、坑外物
寄生虫性、坑菌性、殺虫性、殺線虫性および殺ダニ性の
活性を有し、そして人間や動物における寄生体および農
業、園芸業、林業、公衆衛生、貯蔵生産物における害虫
を駆除するのに有用である。該化合物はまた他の活性化
合物を製造する際に中間体として使用され得る。
本発明は、発酵出発物質から式(I)の化合物を得る
新規で有用な合成法を提供する。本発明の工程は使用す
るのに都合が良く、式(I)の化合物を良い収率で与え
る。
従つて、式(II) (式中、R1、R2およびR3は前述の定義の通りである) で表わされる化合物を、相間移動触媒の下で酸化させ、
OR2がヒドロキシ基である式(I)の化合物を所望する
場合には次いでOR2がアセチルオキシ基である式(I)
の化合物を脱アセチル化させることから成る式(I)の
化合物の製法に関する。
反応は酸化剤、例えば重クロム酸ナトリウムまたは重
クロム酸ピリジニウムのようなクロム(VI)酸化剤を用
いて行なわれる。
かかる酸化剤と一緒に好都合に用いられる適当な相間
移動触媒の例としてテトラn−ブチルアンモニウム塩、
例えば硫酸水素テトラn−ブチルアンモニウムのような
テトラアルキルアンモニウム塩が挙げられる。
反応は好都合には適当な溶媒、例えば酢酸エチルのよ
うなエステル中で実施され、そして好ましくは鉱酸、例
えば硫酸のような強酸の存在下で行なわれる。
反応は−80〜50℃の範囲の温度、例えば0℃で達成さ
れる。
OR2がヒドロキシ基である式(I)の化合物を得るため
の脱アセチル化は、例えば水性アルコール中の水酸化ナ
トリウムもしくは水酸化カリウムを用いての塩基性加水
分解、または例えばメタノール中の濃硫酸を用いての酸
加水分解を行なうことにより達成される。
式(II)(式中、R1は前述の定義の通りであり、そし
てOR2はヒドロキシまたはメトキシ基である)の化合物
は英国特許明細書第2,166,436A号に記載の発酵および分
離方法を用いて得られる。式(II)(式中OR2はアセチ
ルオキシ基である)の化合物は標準的なアセチル化法を
用いて、その対応する5−OH化合物から製造される。
従つて、例えばアセチル化は酢酸もしくはその反応性
誘導体、例えばアセチルハライド(例えばアセチルクロ
ライド)、無水物もしくは活性化エステルまたは炭酸の
反応性誘導体CH3OCOOHもしくはチオ炭酸の反応性誘導体
CH3OCSOHのようなアセチル化剤を用いて行なわれる。
所望するならばハロゲン化アセチルおよび無水物を用
いてのアセチル化はアセチル化反応において遊離したハ
ロゲン化水素を結合する酸結合剤、例えば第3アミン
(例えばトリエチルアミン、ジメチルアニリンまたはピ
リジン)、無機塩基(例えば炭酸カルシウムまたは炭酸
水素ナトリウム)、そして低級1,2−アルキレンオキシ
ド(例えばエチレンオキシドまたはプロピレンオキシ
ド)のようなオキシランの存在下で行なわれる。
酢酸を用いたアセチル化は望ましくは縮合剤例えば、
N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミドもしくはN−
エチル−N′−γ−ジメチルアミノプロピルカルボジイ
ミドのようなカルボジイミド、カルボニルジイミダゾー
ルのようなカルボニル化合物、または過塩素酸N−エチ
ル−5−フエニルイソオキサゾリウムのようなイソオキ
サゾリウム塩の存在下で行なわれる。
活性エステルは、好都合には例えば上記記載の縮合剤
の存在下で、1−ヒドロキシベンゾトリアゾールを用い
て、その場で(in situ)生成される別法として活性エ
ステルは予め製造しておいても良い。
アセチル化反応は水性または非水性反応媒体中、好都
合には−20〜100℃の範囲の温度、例えば−10〜50℃で
行なわれる。
式(II)(式中、OR2およびR3はそれらが結合してい
る炭素原子と一緒になつてC=Oを示す)〔以後「式
(II)の5−ケト化合物」と称する〕の化合物はストレ
プトミセス サーモルアルカエンシス(Streptomyces t
hermoarchaensis)NCIB12015もしくはその変異体を培養
し、そしてこのようにして得られた発酵ブイヨンから、
該化合物を分離することにより製造され得る。
ストレプトミセス微生物は慣用の方法、すなわち炭
素、窒素および無機塩から成る同化可能な供給源の存在
下で培養され得る。炭素、窒素および無機物から成る同
化可能な供給源は、例えば英国特許明細書第2166436号
記載の単一または複合養分によつて供給され得る。
ストレプトミセス微生物の培養は、一般に、20〜50℃
の温度好ましくは25〜40℃で実施され、そして望ましく
は曝気および振動、例えば振とうまたは撹拌が行なわれ
る。培地は最初少量の微生物の胞子形成懸濁液で植え付
けするが、増殖の遅延を避けるため、生物の増殖型接種
物は少量の培養基に生物の胞子形態を植え付け、そして
得られた増殖型接種物を発酵培地に移すかまたはより好
ましくは主発酵培地に移す前に、さらに増殖が起こる1
以上の種子ステージに移す。発酵は一般にpH5.5〜8.5の
範囲で行なわれる。
発酵は2〜10日間、例えば約5日間かけて行なわれ
る。
式(II)の5−ケト化合物はこのようにして得られた
発酵ブイヨンの全体から、慣用の単離および分離法を用
いて分離することができる。
様々な分別法例えば吸着−溶離、沈殿、分別結晶およ
び溶媒抽出液体−液体分配が、各種組み合わせて用いら
れる。溶媒抽出互いに非相溶性またはわずかに相溶性で
ある二溶媒間の分配およびクロマトグラフイーが化合物
を分離し、単離するのに最も適当であることがわかつ
た。これらの手段を用いて、式(II)の5−ケト化合物
を得る適当な方法は英国特許明細書第2187742A号に記載
されている。
本発明を以下の実施例を用いて詳しく説明するが、こ
れらに限定されるものではない。ここで温度は℃で示
す。
「フアクターA」は、式(II)(R1はイソプロピル基
であり、OR2はヒドロキシ基である)の化合物である。
5−ケトフアクターAの製造は、英国特許明細書第2187
742A号に記載されている。
実施例 1 5,23−ジケトフアクターA 水(2ml)中、濃硫酸(1.2ml)および重クロム酸ナト
リウム(120ml)から調製された氷冷溶液を酢酸エチル
(4ml)中、5−ケトフアクターA(200ml)および硫酸
水素テトラブチルアンモニウム(15ml)の氷冷溶液に、
激しく撹拌しながら15分かけて加えた。1時間後、混合
物を酢酸エチルで希釈し、有機相を飽和炭酸水素ナトリ
ウム水溶液で洗浄した。乾燥有機相を蒸発し、ゴム状物
をMerck Keiselgel60(230〜400メツシユ、100ml)上、
クロマトグラフイーに付すことにより精製した。ジクロ
ロメタン中の10%酢酸エチルを用いて溶離して、標記化
合物を淡黄色の泡状物(86mg)として得た。1 H−NMR δ(CDCl3)6.57(m,1H);2.50(s,2H):1.89
(m,3H)。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(I) (式中、R1はメチル、エチルもしくはイソプロピル基で
    あり、R2は水素原子、メチルもしくはアセチル基であ
    り、そしてR3は水素原子であるか、またはOR2およびR3
    はそれらが結合している炭素原子と一緒になつて、C
    =O基を示す) で表わされる化合物を製造するにあたり、式(II) (式中、R1、R2およびR3は前述で定義した通りである) で表わされる化合物を相間移動触媒の下で酸化させ、OR
    2がヒドロキシ基である式(I)の化合物を所望する場
    合には、次いでOR2がアセチルオキシ基である式(I)
    の化合物を脱アセチル化させることを特徴とする該化合
    物の製法。
  2. 【請求項2】相間移動触媒がテトラアルキルアンモニウ
    ム塩である請求項1記載の製法。
  3. 【請求項3】相間移動触媒がテトラn−ブチルアンモニ
    ウム塩である請求項1記載の製法。
  4. 【請求項4】重クロム酸ナトリウムまたは重クロム酸ピ
    リジニウムが酸化剤として用いられる請求項1記載の製
    法。
  5. 【請求項5】反応が鉱酸の存在下で行なわれる請求項1
    記載の製法。
  6. 【請求項6】反応がエステル溶媒中で行なわれる請求項
    1記載の製法。
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