JP2633761B2 - 磁気ディスク装置のヘッド位置決め制御装置 - Google Patents

磁気ディスク装置のヘッド位置決め制御装置

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  • Adjustment Of The Magnetic Head Position Track Following On Tapes (AREA)
  • Moving Of The Head To Find And Align With The Track (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクセス命令を受けた
際に目標トラック位置に向けてヘッドを速度制御して移
動し、目標トラック位置の直前で追従制御(位置制御)
に切替えて目的トラックセンタにヘッドを引き込む磁気
ディスク装置のヘッド位置決め制御装置に関する。
【0002】磁気ディスク装置は、ますます大容量化、
高速化する方向にあり、位置決め制御も高度で正確な技
術が必要になってきている。特に、データをリード/ラ
イトしたい目的のトラックにヘッドを移動させるシーク
制御(速度制御)から目的のトラックのセンタにヘッド
を引き込んで追従させるトラック追従制御(位置制御)
に移行する際の制御は非常に難しく、スムーズな制御の
移行がアクセスタイムの短縮やリードエラー又はライト
エラーの低減に直接結び付く。
【0003】このような制御の過渡状態においては、ヘ
ッドは追従すべきトラックのセンタに位置し、速度はゼ
ロであることが理想である。ところが実際には速度ゼロ
ではなく、ある基準より速度が小さくなったかどうかを
検出し、トラック追従制御を移している。その理由は、
ヘッドが完全に止まってしまうのは非常に限られたタイ
ミングであり、ヘッドの移動方向が変わる瞬間くらいな
ものであるし、仮に速度ゼロになったとしても、回路の
オフセット電圧の影響で必ずしも速度ゼロの時、速度信
号出力がゼロとならないからである。
【0004】したがって、予想していた速度よりもゆっ
くりした速度で目標トラックにヘッドが移動してきた場
合には、トラックセンタに行き着く手前で速度がゼロに
なったと判断し、トラック追従制御に切替えている。1
トラック幅がますます狭くなり、且つ高速アクセスが要
求されてくると、目標トラックに対する現在トラックの
差として与えられるヘッドの移動距離によって目標トラ
ック手前での速度がばらつきが大きくなり、制御の過渡
状態における前提条件が成り立たなくなるため、オーバ
ーシュートやアンダーシュートが発生し、安定なヘッド
位置決め制御ができず、この点の改善が望まれる。
【0005】
【従来の技術】図5は従来の磁気ディスク装置に用いる
ヘッド位置制御装置の一例を示す。図5において、30
はディスクエンクロージャであり、複数の磁気ディスク
32をスピンドルモータ35で回転しており、磁気ディ
スク36に対してはサーボヘッド34と複数のデータヘ
ッド36が設けられ、ヘッドアクチュエータとしてのV
CM38により一体に磁気ディスク32の径方向に移動
可能としている。
【0006】サーボヘッド34が配置された磁気ディス
ク32の記録面には全シリンダ(全トラック)位置につ
いてサーボ情報が記録されたサーボ面が形成されてお
り、このサーボ情報に基づいてヘッドの位置決め制御が
行われる。サーボヘッド34からの読取信号はサーボ制
御部40に入力されてヘッド位置を示すポジション信号
を復調する。サーボ制御部40の制御出力はパワーアン
プ10で電力増幅された後にVCM38に供給され、ヘ
ッド位置決め制御を行う。またVCM38の駆動電流は
ポジョン電流検出回路11で検出されてサーボ制御部4
0に帰還され、この電流検出信号とサーボヘッド34の
読取信号から得たポジション信号とによりヘッド位置決
め制御を行っている。
【0007】19はドライブ用MPUであり、上位装置
からのアクセスコマンドを受けてサーボ制御部40に対
するヘッド位置決め制御や各種のタイミング制御を指令
する。図6は図5のサーボ制御部40の詳細を示したも
ので、シーク制御回路1、トラック追従制御回路2、シ
ーク制御とトラック追従制御を切替えるアナログスイッ
チ3,4、帰還回路に抵抗7とコンデンサ7を備えた積
分回路を構成するアンプ9を備える。
【0008】シーク制御回路1は、図7に示すように、
上位装置からシーク命令を受けた時刻t1で制御信号*
DRLMによるアナログスイッチ3のオンで、加速電流
をVCM38に流し、目標トラックに向けてヘッドを速
度制御により移動するシーク制御を行う。シーク制御中
にあっては、ポジション信号に基づいて得られるトラッ
ククロッシングパルスにより目標トラックまでの残りト
ラック数を計数する。トラック残数が所定値に減少する
と時刻t2で減速電流を流し、ヘッド速度が基準速度以
下になる時刻t3でシーク制御からトラック追従制御に
切替えている。
【0009】トラック追従制御への切替は、*DRLM
信号によりアナログスイッチ3をオフすると同時に、*
LNMD信号によりアナログスイッチ4をオンすること
で行う。図8はトラック追従制御とシーク制御における
ポジョン信号、*DRLM信号、*LNMD信号を示
す。
【0010】このようにトラック追従制御への切替えタ
イミングとしては、ヘッド速度がある基準より小さくな
ったときに行っているが、設計段階においては、目標ト
ラックのトラックセンタにヘッドが位置した時に速度が
ゼロになるようにしているため、意図通りにヘッドが動
けば制御の過渡条件が満たされる。一方、トラック追従
制御においては、比例要素、微分要素および積分要素の
3つの制御量によってヘッドの位置決め制御を行う。即
ち、トラック追従制御回路2は、図9に示すうに、ロー
パスフィルタとノッチフィルタを組合せたフィルタ回路
12に続いて微分回路13、比例回路14及び積分回路
15を設けて各信号を加算点で加算46で加えて出力し
ており、所謂PID制御によってヘッド位置がトラック
センタになるように制御する。
【0011】尚、フィルタ回路12のノッチフィルタは
ヘッド駆動機構の機械的な共振点の周波数成分をカット
するために受けている。積分回路15は図10に示すよ
うに、アンプ16の帰還回路に抵抗19とコンデンサ1
7を並列接続しており、更に抵抗19と直列に*LNM
D信号により制御されるアナログスイッチ18を設けて
いる。ここで、*LNMD信号は図8に示したように、
シーク制御への切替時にHレベルとなることから、この
ときアナログスイッチ18がオンしてコンデンサ17に
抵抗19を接続して放電ループを形成してリセットし、
積分回路15の初期値としてはゼロが与えられ、トラッ
ク追従制御への突入と同時に*LNMD信号がLレベル
となりアナログスイッチ18がオンして積分が開始され
る。
【0012】このように積分初期値をゼロとする理由
は、トラック追従制御がヘッド位置ゼロ、即ちトラック
センタに来た時に開始するという本来の条件を反映した
ものである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来のヘッド位置決め制御装置にあっては、トラッ
ク追従制御をヘッドがトラックセンタに達した時に開始
するという本来の条件から外れた場合、トラック追従制
御の制御系が予期したように動作せず、オーバーシュー
トやアンダーシュートを生じるようになる。
【0014】例えばシーク速度のばらつきに起因してゆ
っくりした速度で目標トラックセンタにヘッドが移動し
てきた場合、図11に示すように、基準速度以下になれ
ばトラックセンタでなくとも時刻t1のタイミングでト
ラック追従制御に移行する。この時、ヘッド位置がゼロ
でないにも関わらずポジション信号の積分初期値として
*LNMD信号により積分リセットでゼロが与えられ
る。しかし、制御系としてはポジション信号をゼロとす
るように動作するため、ヘッドはトラックセンタに近づ
く。
【0015】ところがヘッドがトラックセンタに来た
時、時刻t1から開始したポジション信号の積分値はゼ
ロではないから、トラックセンタを過ぎても積分値を打
ち消そうとして更にヘッドを同方向に動かし続け、オー
バーシュートとなってしまう。このような問題を防ぐた
めには、トラック追従制御への切替条件として、速度信
号だけでなくポジション信号もゼロであることを検出す
ることが考えられる。
【0016】しかし、ポジション信号のゼロを切替条件
に加えると、へッドがトラックセンタに至る前に停止し
てしまったような場合には、速度はゼロであるがポジシ
ョン信号がゼロでないためにトラック追従制御に移行す
ることができなくなってシークエラーとなってしまう。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたも
ので、トラックセンタの手前でトラック追従制御に切替
えても積分要素に阻害されることなくトラックセンタへ
のヘッド引き込みをスムースに行って安定したヘッドの
位置決め制御が可能な軸機ディスク装置のヘッド位置決
め制御装置を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の原理説明
図である。まず本発明は、磁気ディスク32上に情報を
読み書きするためのデータヘッド36と、磁気ディスク
32上に記録されたサーボ情報を読み出すサーボヘッド
34と、データヘッド36及びサーボヘッド34を一体
に位置決め駆動するアクチュエータ38と、アクチュエ
ータ38を駆動する比例要素、微分要素および積分要素
を備えたサーボ制御部40とを有し、上位装置からアク
セス命令を受けた際に、サーボ制御部40でサーボヘッ
ド34のサーボ情報から求めたポジション信号に基づい
てアクチュエータ38を速度制御して目標トラック位置
にヘッドを移動させ、目標位置の直前でヘッド速度が所
定値以下となった時にトラック追従制御に切替えて目標
トラックのセンタ位置にヘッドを引き込んで追従させる
磁気ディスク装置のヘッド位置決め制御装置を対象とす
る。
【0018】このようなヘッド位置決め制御装置として
本発明にあっては、サーボ制御部30に、トラック追従
制御に切替えた際に積分動作を開始する積分要素を実現
する積分回路15と、ポジション信号がトラックセンタ
への到達でゼロとなったことを検出して積分回路15の
積分値をリセットする積分リセット回路42とを設けた
ことを特徴とする。
【0019】ここで、積分リセット回路42は、ポジシ
ョン信号のゼロクロスを検出してリセット信号を出力す
るコンパレータと、コンパレータに入力するポジション
信号の極性をヘッド移動方向に応じて切替える極性切替
回路とを備える。
【0020】
【作用】このような構成を備えた本発明による磁気ディ
スク装置のヘッド位置決め制御装置によれば、目標トラ
ックセンタの手前でヘッド速度が基準速度以下となって
トラック追従制御に切替えた場合、トラック追従制御に
入ると同時に積分を開始するが、ポジション信号がゼロ
となってトラックセンタへの到達を検出すると、強制的
に積分値をゼロにリセットする。
【0021】このため、シーク制御からトラック追従制
御へ移行する際、トラックセンタで積分値をゼロに修正
して積分値が残っていることによるオーバーシュートを
抑え、安定したヘッド位置決め制御ができる。
【0022】
【実施例】図2は本発明の一実施例を示した実施例構成
図である。図2において、1はシーク制御回路であり、
ドライブ用MPU19に対する上位装置からのシークコ
マンドに基づき、ヘッドを目標トラック位置に向けて速
度制御する。シーク制御回路1の出力はアナログスイッ
チ3,抵抗5を介して積分回路として動作するアンプ9
に入力され、パワーアンプ10で電力増幅された後、V
CM38を駆動する。アナログスイッチ3はドライブ用
MPU19からの*DRLM信号を受けてシーク制御の
あいだオン状態に置かれる。
【0023】2はトラック追従制御回路であり、フィル
タ回路12に続いて微分回路13,比例回路14,積分
回路15を並列的に設けており、各回路の出力を加算点
46で加算して出力している。トラック追従制御回路2
からの出力信号はアナログスイッチ4,抵抗6を介して
アンプ9に入力し、パワーアンプ10で電力増幅した
後、VCM38を駆動する。
【0024】アナログスイッチ4はドライブ用MPU1
9からの*LNMD信号によりトラック追従制御期間の
あいだオンする。即ち、シーク制御中はアナログスイッ
チ3がオンでアナログスイッチ4がオフとなっており、
一方、トラック追従制御に切り替えるとアナログスイッ
チ4がオンでアナログスイッチ3がオフとなる。パワー
アンプ10の出力段にはVCM38に供給する駆動電流
を検出するポジション電流検出回路11が設けられてお
り、ポジション電流検出回路11で検出した検出電流は
加算点44に入力されている。加算点44にはサーボヘ
ッド34からの読出信号に基づいて復調されたポジショ
ン信号が入力しており、シーク制御回路1及びトラック
追従制御回路2に対するフィードバック信号としてはポ
ジション信号に駆動電流検出信号を加えた信号が入力さ
れる。
【0025】尚、VCM38及びサーボヘッド34を備
えたディスクエンクロージャの構成は省略しているが、
図5のディスクエンクロージャ30と同じになる。この
ようなヘッド位置決め制御系統に加え、本発明にあって
は、トラック追従制御回路2に設けた積分回路15を外
部信号、この実施例にあってはドライブ用MPU19か
らのSTART信号により強制的にリセットできるよう
にしている。
【0026】ドライブ用MPU19からの強制リセット
用のSTART信号は積分リセット回路42の検出出力
に基づいて行われる。積分リセット回路42に対しては
サーボヘッド34の読取信号から復調されたポジション
信号が入力しており、トラック追従制御に切り替えた後
に積分リセット回路42でポジション信号ゼロ、即ちヘ
ッドのトラックセンタへの到達が検出されると、ドライ
ブ用MPU19に対し積分リセットの制御指令を行い、
これを受けてドライブ用MPU19は積分回路15に対
しSTART信号を出力して強制的に積分要素のリセッ
ト動作を行わせる。
【0027】図3は図2の積分回路15及び積分リセッ
ト回路42の詳細を示した回路ブロック図である。図3
において、積分回路15はアンプ22の帰還回路に積分
用のコンデンサ21と放電用の抵抗30を並列接続して
いる。また、抵抗30には放電リセット用のオンオフ制
御を行うアナログスイッチ24が直列接続されている。
このアナログスイッチ24がドライブ用MPU19から
のSTART信号によりオンされてコンデンサ21の放
電リセットを行わせる。
【0028】一方、MPU19に対し積分回路15の積
分リセットのタイミングを知らせる積分リセット回路4
2はポジション信号がゼロになったことを検出するコン
パレータ20を備える。コンパレータ20はマイナス入
力端子をアースラインのゼロボルトに設定して基準値を
設定しており、プラス入力に対しアナログスイッチ25
または26を介してポジション信号を入力している。
【0029】ここで、サーボヘッドの読取信号から復調
されるポジション信号はVCM38によるヘッドの移動
方向により極性が異なることから、ヘッド移動方向に応
じてポジション信号の極性を切り替えるようにしてい
る。この実施例にあっては、ヘッドのフォワード方向の
移動でポジション信号の極性はプラス方向に変化し、リ
バース方向の移動で極性がマイナス方向に変化する場合
を例にとっている。アナログスイッチ25に対してはド
ライブ用MPU19よりヘッド移動方向がフォワード方
向で異なることを示す*FWD信号が入力され、アナロ
グスイッチ26に対しては*FWD信号をインバータ2
7で反転した信号を入力している。
【0030】従って、ヘッドをフォワード方向に移動す
るとき、*FWD信号がLとなってアナログスイッチ2
5がオンし、Lとなった*FWD信号はインバータ27
で反転されてHとなることから、アナログスイッチ26
はオフとなる。このため、フォワード方向へのヘッド移
動時にはポジション信号がそのままアナログスイッチ2
5を介してコンパレータ20に与えられる。
【0031】一方、ヘッド移動方向がリバース方向に反
転した場合には、ポジション信号の極性はマイナス極性
となる。この場合、ドライブ用MPU19からの*FW
D信号はHであることからアナログスイッチ25がオフ
となり、Hとなる*FWD信号はインバータ27で反転
されてLになることからアナログスイッチ26がオンす
る。
【0032】このため、ポジション信号はアンプ23で
極性が反転され、アナログスイッチ26を介してコンパ
レータ20に入力される。アンプ23の入力抵抗28と
帰還抵抗29は同じ抵抗値であり、増幅率1の反転バッ
ファアンプとして動作する。このように、ヘッドのフォ
ワード方向またはリバース方向に応じてポジション信号
の極性を切り替えることで、ヘッド移動方向の如何に関
わらずコンパレータ20に対するポジション信号の極性
は同一極性となり、1台のコンパレータ20でポジショ
ン信号がトラックセンタでゼロになったことを検出でき
る。
【0033】勿論、ポジション信号の極性反転回路を設
けずにコンパレータを2台設け、フォワード時とリバー
ス時に切り替えてトラックセンタ到達時のポジション信
号のゼロ検出を行うようにしてもよい。図4は本発明の
ヘッド位置決め制御において、シーク制御からリバース
制御に切り替えてヘッドセンタにヘッドを引き込んだと
きの各部の信号波形を示す。
【0034】図4において、まずシーク制御によるヘッ
ド移動でトラックセンタに近付いてくると、ヘッド速度
が基準速度以下となった時刻t1のタイミングでトラッ
ク追従制御への切替えが行われる。具体的には、図2に
示すアナログスイッチ3をオフとすると同時にアナログ
スイッチ4をオンし、同時にドライブ用MPU19は図
3の積分回路15に設けたアナログスイッチ24に対す
るSTART信号をそれまでのLからHに切り替える。
【0035】オン状態にあったアナログスイッチ24を
オフすることでコンデンサ21を充電可能状態とし、時
刻t1のトラック追従制御の開始と同時に積分動作を開
始する。このようにポジション信号がゼロとなるトラッ
クセンタの手前でトラック追従制御に切り替えているた
め、ヘッドがトラックセンタに近付くにつれてポジショ
ン信号は減少するが、同時にポジション積分値が増加す
る。
【0036】ポジション信号が時刻t2でゼロボルトに
達してトラックセンタにヘッドが到達すると、このポジ
ション信号のゼロボルトは図3に示したコンパレータ2
0で検出され、コンパレータ20の出力がLからHに立
ち上がる。このコンパレータ20の出力を受けてドライ
ブ用MPU19は積分回路15のアナログスイッチ24
に対し所定時間に亘りSTART信号をLとする積分リ
セットパルスを出力する。
【0037】このため、アナログスイッチ24がオンし
て、それまでコンデンサ21に充電した電荷を抵抗R4
を経由して放電し、ポジション積分値をゼロとする。時
刻t2で行われるSTART信号による積分リセット
は、20〜30μs程度の極く僅かな時間幅で積分出力
をゼロにリセットすることができる。このため、トラッ
クセンタに達した時刻t2で強制的に積分値がゼロに下
がるため、積分値をゼロとするようにヘッド駆動を行う
動作がサーボ系で起きず、ヘッド慣性等に起因した極く
僅かなオーバーシュートを出しても速やかにヘッドをト
ラックセンタ、即ちポジション信号のゼロボルト状態に
引き込んでトラック追従制御を反転して行うことができ
る。
【0038】
【発明の効果】以上説明してきたように本発明によれ
ば、トラックセンタの手前でトラック追従制御に切り替
えて積分動作を開始しても、ヘッドのトラックセンタの
到達で積分リセットを行うことでオーバーシュートを防
ぐことができ、アクセスタイムの短縮とリードエラーや
ライトエラーの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図
【図2】本発明の実施例構成図
【図3】図2の積分回路及び積分リセット回路の詳細を
示した実施例回路図
【図4】本発明によるヘッド位置決め制御のポジション
信号、積分値を示した信号波形図
【図5】従来装置の説明図
【図6】図5のサーボ制御部の詳細を示した回路ブロッ
ク図
【図7】シーク制御時の駆動電流とヘッド位置の説明図
【図8】シーク制御とトラック追従制御におけるポジシ
ョン信号、アナログスイッチ制御信号を示した信号波形
【図9】従来のトラック追従制御回路の回路ブロック図
【図10】図9の積分回路の回路図
【図11】従来の位置決め制御のポジション信号、積分
値を示した信号波形図
【符号の説明】
1:シーク制御回路 2:トラック追従制御回路 3,4,24,25,26:アナログスイッチ(AS) 5,6,7,28,29,30:抵抗 78,21:コンデンサ 9,22,23:アンプ 10:パワーアンプ 11:ポジション電流検出回路 12:フィルタ回路 13:微分回路 14:比例回路 15:積分回路 19:ドイラブ用MPU 20:コンパレータ 27:インバータ 30:ディスクエンクロージャ 32:磁気ディスク 34:サーボヘッド 35:スピンドルモータ 36:データヘッド 38:アクチュエータ(VCM) 40:サーボ制御部 42:積分リセット回路

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁気ディスク(32)上に情報を読み書き
    するためのデータヘッド(36)と、磁気ディスク(3
    2)上に記録されたサーボ情報を読み出すサーボヘッド
    (34)と、前記データヘッド(36)及びサーボヘッ
    ド(34)を一体に位置決め駆動するアクチュエータ
    (38)と、該アクチュエータ(38)を駆動する比例
    要素、微分要素および積分要素を備えたサーボ制御部
    (40)とを有し、上位装置からアクセス命令を受けた
    際に、前記サーボ制御部(40)で前記サーボヘッド
    (34)のサーボ情報から求めたポジション信号に基づ
    いてアクチュエータ(38)を速度制御して目標トラッ
    ク位置にヘッドを移動させ、目標位置の直前でヘッド速
    度が所定値以下となった時にトラック追従制御に切替え
    て目標トラックのセンタ位置にヘッドを引き込んで追従
    させる磁気ディスク装置のヘッド位置決め制御装置に於
    いて、 前記サーボ制御部(40)に、トラック追従制御に切替
    えた際に積分動作を開始する前記積分要素を実現する積
    分回路(15)と、前記ポジション信号がトラックセン
    タへの到達でゼロとなったことを検出して前記積分回路
    (15)の積分値をリセットする積分リセット回路(4
    2)とを設けたことを特徴とする磁気ディスク装置のヘ
    ッド位置決め制御装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の磁気ディスク装置のヘッド
    位置決め制御装置に於いて、前記積分リセット回路(4
    2)は、ポジション信号のゼロクロスを検出してリセッ
    ト信号を出力するコンパレータと、該コンパレータに入
    力するポジション信号の極性をヘッド移動方向に応じて
    切替える極性切替回路とを備えたことを特徴とする磁気
    ディスク装置のヘッド位置決め制御装置。
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