JP2631912B2 - 4―デソキシ―4―エピポドフィロトキシン誘導体又はその薬学的に許容される塩 - Google Patents

4―デソキシ―4―エピポドフィロトキシン誘導体又はその薬学的に許容される塩

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JP2631912B2
JP2631912B2 JP4503298A JP50329892A JP2631912B2 JP 2631912 B2 JP2631912 B2 JP 2631912B2 JP 4503298 A JP4503298 A JP 4503298A JP 50329892 A JP50329892 A JP 50329892A JP 2631912 B2 JP2631912 B2 JP 2631912B2
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忠史 寺田
勝彦 藤本
誠 野村
純一 山下
節夫 武田
尚 小武内
秀夫 山口
コンスタンティ ヴィエジバ
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    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
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    • C07D493/02Heterocyclic compounds containing oxygen atoms as the only ring hetero atoms in the condensed system in which the condensed system contains two hetero rings
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、抗腫瘍活性を有し抗腫瘍剤として有用であ
る新規な4−デソキシ−4−エピポドフィロトキシン誘
導体又はその薬学的に許容される塩に関する。
背景技術 抗腫瘍作用を有するポドフィロトキシンの誘導体は古
くから知られており、その代表的な化合物としてはエト
ポシド、テニポシド等が挙げられる。しかし白血球減
少、血小板減少、脱毛、悪心、嘔吐等の副作用が強い
等、臨床上の問題があり、十分に満足できる化合物はま
だ得られていない。
発明の開示 本発明者は、上記従来技術の問題点に鑑みて鋭意研究
を重ねた結果、下記一般式(I)で表わされる新規な4
−デソキシ−4−エピポドフィロトキシン誘導体又はそ
の薬学的に許容される塩が極めて強い抗腫瘍活性を有
し、医薬として有用であることを見出し、本発明を完成
した。
即ち、本発明は一般式(I) [式中、R1は水素原子、メチル基、ベンジルオキシカル
ボニル基、ハロゲン原子を有してもよい低級アルカノイ
ル基又は−Si(Rx)(Ry)(Rz)基(ここで、Rx、Ry及
びRzは、同一又は相異なって低級アルキル基又はフェニ
ル基を示す)を示し、Rは低級アルケニル基、水酸基を
有する低級アルキル基、−(CH2)mCHO基(ここで、mは
0〜4の整数を示す)、ケトアルデヒド基を有する低級
アルキル基又は−(CH2)nNR2R3基(ここで、nは1〜6
の整数を示す)を示す。R2及びR3は同一又は相異なって
水素原子、環状アルキル基、−N(Ra)(Rb)基(Ra及
びRbは同一又は相異なって低級アルキル基又はフェニル
基を示す。又RaとRbは互いに結合して低級アルキル置換
ピペラジノ基を形成してもよい。)又は水酸基、低級ア
ルコキシ基、フェニル基、6員環含窒素複素環基もしく
は−N(Rc)(Rd)基(Rc及びRdは同一又は相異なって
低級アルキル基を示す。)で置換されてもよい低級アル
キル基を示す。又R2とR3がアルキレン基により互いに結
合して環状構造を形成し、その環状構造の中に更に酸素
原子或いは窒素原子を含んでいてもよく、更に環状構造
に置換基として水酸基で置換されてもよい低級アルキル
基又はピペリジノ基を有してもよい。但し、R1が水素原
子又はメチル基である時、Rは−(CH2)mCHO基又は−(CH
2)nNR2R3基を示す。] で表わされる4−デソキシ−4−エピポドフィロトキシ
ン誘導体又はその薬学的に許容される塩を提供するもの
である。
一般式(I)で表わされる本発明化合物は、優れた抗
腫瘍活性を有しており、種々の腫瘍の治療に有効であ
る。
従って、本発明は、上記一般式(I)の化合物又はそ
の薬学的に許容される塩の有効量と薬学的担体とを含有
する抗腫瘍剤を提供するものである。
上記一般式(I)においてR1で示される低級アルカノ
イル基としては、例えばアセチル、プロピオニル、ブチ
リル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロ
イル基等の炭素数2〜5の直鎖状又は分枝状のアルカノ
イル基を例示でき、ハロゲン原子としては、例えばフッ
素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等を例示でき
る。Rx、Ry、Rz、R2、R3、Ra、Rb、Rc及びRdで示される
低級アルキル基としては、例えばメチル、エチル、n−
プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、se
c−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ネオペンチル、
ヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖状又は分枝状のアル
キル基を例示することができる。Rで示される低級アル
ケニル基としては、例えばビニル、1−プロペニル、イ
ソプロペニル、アリル、2−ブテニル、2−メチル−2
−ブテニル、3−ペンテニル、4−ヘキセニル基等の炭
素数2〜6の直鎖状又は分枝状のアルケニル基を例示す
ることができる。水酸基を有する低級アルキル基として
は、例えばヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、
2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、2,
3−ジヒドロキシプロピル、2,3−ジヒドロキシブチル、
2,3−ジヒドロキシペンチル、2,3−ジヒドロキシヘキシ
ル基等の水酸基を1個又は2個含む炭素数1〜6の直鎖
状又は分枝状のアルキル基を例示することができる。ケ
トアルデヒド基を有する低級アルキル基としては、例え
ば2−オキソ−2−ホルミル−1−エチル、2−オキソ
−3−ホルミル−1−プロピル、3−オキソ−3−ホル
ミル−1−プロピル、3−オキソ−4−ホルミル−1−
ブチル基等のα−若しくはβ−ケトアルデヒド基を有す
る炭素数1〜6のアルキル基を挙げることができる。
又上記一般式(I)においてR2及びR3で示される低級
アルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、
n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソ
ブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチル
オキシ、ヘキシルオキシ基等の炭素数1〜6の直鎖状又
は分枝状のアルコキシ基を例示することができる。環状
アルキル基としては、例えばシクロプロピル、シクロブ
チル、シクロペンチル、シクロヘキシル基等の炭素数3
〜6の環状のアルキル基を例示することができる。6員
環含窒素複素環基としては、ピリジル、ピペリジノ、モ
ルホリノ基等の複素環基を挙げることができる。R2とR3
がアルキレン基により互いに結合して環状構造を形成
し、その環状構造の中に更に酸素原子或いは窒素原子を
含んでもよいものとしては、ピロリジン、ピペリジン、
モルホリン、ピペラジン等を挙げることができる。
本発明の4−デソキシ−4−エピポドフィロトキシン
誘導体の薬学的に許容される塩としては、例えばギ酸、
酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、酒石酸、リン
ゴ酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、シュウ酸等の
有機酸、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸等の無機酸等
との塩が挙げられる。
上記一般式(I)の化合物のうち、好ましい化合物は
R1が水素原子又はベンジルオキシカルボニル基であり、
Rが−(CH2)nNR2R3基で表わされる化合物である。
また最も好ましい化合物は、R1が水素原子であり、R
が−(CH2)nNR2R3基においてnが2又は3を示し、R2
びR3が同一又は相異なって水素原子、−N(Ra)(Rb)
基(Ra及びRbは同一又は相異なって低級アルキル基を示
す。又RaとRbは互いに結合して低級アルキル置換ピペラ
ジノ基を形成してもよい。)、6員環含窒素複素環基も
しくは−N(Rc)(Rd)基(Rc及びRdは同一又は相異な
って低級アルキル基を示す。)で置換されてもよい低級
アルキル基、又はR2とR3は互いに結合して環状構造を形
成し、その環状構造の中に更に酸素原子或いは窒素原子
を含んでいてもよく、更に環状構造に低級アルキル基又
はピペリジノ基を有してもよい基で表わされる化合物で
ある。
一般式(I)で表わされる本発明化合物は、例えば下
記反応工程式1に従い製造することができる。
[式中、R4はメチル基、ベンジルオキシカルボニル基、
ハロゲン原子を有してもよい低級アルカノイル基又は−
Si(Rx)(Ry)(Rz)基(ここで、Rx、Ry及びRzは前記
に同じ)を、R5は低級アルケニル基を、R6は水酸基を有
する低級アルキル基を、R7は−(CH2)mCHO基(ここで、
mは前記に同じ)又はケトアルデヒド基を有する低級ア
ルキル基を、R8は−(CH2)mCHO基を、R9はメチル基、ベ
ンジルオキシカルボニル基、ハロゲン原子を有してもよ
い低級アルカノイル基又は−Si(Rx)(Ry)(Rz)基
(ここで、Rx、Ry及びRzは前記に同じ)を示す。R2、R3
及びnは前記に同じ。但し、R4とR9は同一ではないもの
とする。] 以下に上記反応工程式の各工程につき説明する。
〈A工程〉 一般式(II)で表わされる公知の4−エピポドフィロ
トキシンと一般式(III)で表わされる低級アルケニル
シランを適当な溶媒中でルイス酸存在下に反応させるこ
とにより、一般式(I)中Rが低級アルケニル基である
目的の一般式(Ia)で表わされる誘導体を得る。溶媒と
しては反応に関与しないものであれば特に制限はなく、
例えばジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロ
エタン等のハロゲン化炭化水素類、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン等のエーテル類等の非プロトン性溶媒が
使用できる。ルイス酸としては、例えば、四塩化チタ
ン、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホネー
ト、臭化亜鉛、三フッ化ホウ素エチルエーテル等が使用
できる。反応の割合は、一般式(III)の化合物を一般
式(II)の化合物の1〜5倍モル量、ルイス酸を一般式
(II)の化合物の0.5〜3倍モル量用いるのが好まし
い。又、反応温度は−100〜100℃、好ましくは−20〜20
℃で行なわれる。
〈B工程〉 A工程で得られた一般式(Ia)で表わされる誘導体を
不活性溶媒中で酸化することにより、一般式(I)中R
が水酸基を有する低級アルキル基である目的の一般式
(Ib)で表わされる誘導体を得る。溶媒としては例えば
四塩化炭素、アセトニトリル、酢酸、水、ピリジン等を
単独で又は混合して使用できる。酸化剤としては、例え
ば酸化ルテニウム、過ヨウ素酸ナトリウム、四酸化オス
ミウム等が使用できる。反応の割合は一般式(Ia)の化
合物に対し酸化剤を0.1〜2倍モル量用いるのが好まし
い。反応温度は−10〜80℃、好ましくは0〜20℃であ
る。
〈C工程〉 A工程で得られた一般式(Ia)で表わされる誘導体を
不活性溶媒中で同時に酸化還元することにより、一般式
(I)中Rが−(CH2)mCHO基又はケトアルデヒド基を有
する低級アルキル基である目的の一般式(Ic)で表わさ
れる誘導体を得る。溶媒としては例えば四塩化炭素、塩
化メチレン、酢酸、水、テトラヒドロフラン、ピリジン
等を単独で又は混合して使用できる。還元剤としては、
例えばボラン−ジメチルスルフィド、サイアミルボラン
−ジメチルスルフィド等が使用でき、酸化剤としては、
例えばクロム酸、ピリジニウムクロロクロメート等が使
用できる。反応の割合は一般式(Ia)の化合物に対し還
元剤を0.5〜2倍モル量、酸化剤を1〜3倍モル量用い
るのが好ましい。反応温度は−10〜50℃、好ましくは0
〜20℃である。
〈D工程〉 B工程で得られた一般式(Ib)で表わされる誘導体を
不活性溶媒中で酸化することによっても、一般式(I)
中Rが−(CH2)mCHO基又はケトアルデヒド基を有する低
級アルキル基である目的の一般式(Ic)で表わされる誘
導体を得ることができる。溶媒としては例えば四塩化炭
素、塩化メチレン、酢酸、テトラヒドロフラン、ジエチ
ルエーテル、ベンゼン等を単独で又は混合して使用でき
る。酸化剤としては、例えば過マンガン酸カリウム、四
酢酸鉛、ピリジニウムクロロクロメート等が使用でき
る。反応の割合は一般式(Ib)の化合物に対し酸化剤を
0.8〜3倍モル量用いるのが好ましい。反応温度は0〜5
0℃、好ましくは0〜20℃である。
〈E工程〉 C工程又はD工程で得られた一般式(Ic)で表わされ
る誘導体を不活性溶媒中、触媒の存在下に接触還元する
ことにより、一般式(I)中Rが−(CH2)mCHO基である
目的の一般式(Id)で表わされる誘導体を得ることがで
きる。溶媒としては反応に関与しないものであれば特に
制限はなく、例えば酢酸エチル、メタノール、テトラヒ
ドロフラン等を単独で又は混合して使用できる。触媒と
しては、例えばパラジウム黒、白金等が使用できる。水
素圧は常圧〜3気圧、好ましくは常圧〜2気圧である。
反応温度は0〜40℃、好ましくは室温である。
〈F工程〉 E工程で得られた一般式(Id)で表わされる誘導体を
不活性溶媒中、塩基の存在下にアシル化剤又はシリル化
剤と反応させることにより、一般式(Ie)で表わされる
目的の誘導体を得ることができる。溶媒としては反応に
関与しないものであれば特に制限はなく、例えば四塩化
炭素、塩化メチレン、テトラヒドロフラン、ベンゼン、
ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等を単独
で又は混合して使用できる。塩基としては、例えばピリ
ジン、ジメチルアミノピリジン、イミダゾール等を使用
できる。アシル化剤としては、例えば無水酢酸、無水プ
ロピオン酸、無水酪酸、無水イソ酪酸、無水吉草酸、無
水クロル酢酸等の酸無水物、アセチルクロライド、プロ
ピオニルクロライド、n−ヘキサノイルクロライド、ク
ロルアセチルクロライド、ジクロルアセチルクロライ
ド、トリクロルアセチルクロライド、ベンジルオキシカ
ルボニルクロライド等の酸ハロゲン化物等を使用でき
る。シリル化剤としては、例えばt−ブチルジメチルシ
リルクロライド、トリイソプロピルシリルクロライド、
t−ブチルジフェニルシリルクロライド等を使用でき
る。反応の割合は一般式(Id)の化合物に対し塩基を0.
01〜7倍モル量、アシル化剤又はシリル化剤を1〜5倍
モル量用いるのが好ましい。反応温度は0〜50℃、好ま
しくは0〜20℃である。
〈G工程〉 C工程又はD工程で得られた一般式(Ic)で表わされ
る誘導体と一般式(IV)で表わされるアミノ化合物を不
活性溶媒中で、還元的アミノ化を行なうことにより、一
般式(I)中Rが−(CH2)nNR2R3基である目的の一般式
(If)で表わされる誘導体を得ることができる。溶媒と
しては反応に関与しないものであれば特に制限はなく、
例えばメタノール、エタノール等のアルコール類、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類、酢酸、ギ
酸等の有機酸、水等を単独で又は混合して使用できる。
還元剤としては、例えば水素化ホウ素ナトリウム、シア
ノ水素化ホウ素ナトリウム等が使用できる。反応の割合
は一般式(Ic)の化合物に対し、一般式(IV)で表わさ
れるアミン化合物を0.9〜3倍モル量、還元剤を1〜3
倍モル量用いるのが好ましい。反応温度は0〜50℃、好
ましくは0〜20℃である。
〈H工程〉 G工程で得られた一般式(If)で表わされる誘導体を
不活性溶媒中、触媒の存在下に接触還元することによ
り、一般式(Ig)で表わされる目的の誘導体を得ること
ができる。溶媒としては反応に関与しないものであれば
特に制限はなく、例えば酢酸エチル、メタノール、テト
ラヒドロフラン、アセトニトリル等を単独で又は混合し
て使用できる。触媒としては、例えばパラジウム黒、白
金等を使用できる。水素圧は常圧〜3気圧、好ましくは
常圧〜2気圧である。反応温度は0〜40℃、好ましくは
室温である。
また、上記反応により得られた本発明化合物は、これ
を例えば塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、テトラ
ヒドロフラン、酢酸エチル等の溶媒中、室温程度の温度
下に、前記有機酸または無機酸と反応させる等の従来公
知の方法により、塩の形態とすることができる。
上記工程によって得られた化合物(Ia)、(Ib)、
(Ic)、(Id)、(Ie)、(If)及び(Ig)は、濃縮、
濾過、再結晶、各種クロマトグラフィー等の通常当分野
で用いられる手段により単離、精製される。
本発明の化合物を人を含む哺乳動物の悪性腫瘍の治療
剤として使用するに当っては、目的に応じて各種の薬学
的投与形態を採用可能であり、該形態としては、例え
ば、経口剤、注射剤、坐剤等のいずれでもよく、これら
の投与形態は、夫々当業者に公知慣用の製剤方法により
製造できる。
経口用固型製剤を調製する場合は、本発明化合物に賦
形剤、必要に応じて結合剤、崩壊剤、滑沢剤、着色剤、
矯味剤、矯臭剤等を加えた後、常法により錠剤、被覆錠
剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤等を製造することができ
る。そのような添加剤としては、この分野で一般的に使
用されるもので良く、例えば、賦形剤としては乳糖、白
糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、デンプン、炭酸カルシ
ウム、カオリン、微結晶セルロース、珪酸等を、結合剤
としては水、エタノール、プロパノール、単シロップ、
ブドウ糖液、デンプン液、ゼラチン液、カルボキシメチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロ
キシプロピルスターチ、メチルセルロース、エチルセル
ロース、シエラック、リン酸カルシウム、ポリビニルピ
ロリドン等を、崩壊剤としては乾燥デンプン、アルギン
酸ナトリウム、カンテン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸
カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モ
ノグリセリド、乳糖等を、滑沢剤としては精製タルク、
ステアリン酸塩、ホウ砂、ポリエチレングリコール等
を、矯味剤としては白糖、橙皮、クエン酸、酒石酸等を
例示できる。
経口用液体製剤を調製する場合は、本発明化合物に矯
味剤、緩衝剤、安定化剤、矯臭剤等を加えて常法によ
り、内服液剤、シロップ剤、エリキシル剤等を製造する
ことができる。この場合の矯味剤としては上記に挙げら
れたもので良く、緩衝剤としてはクエン酸ナトリウム等
が、安定化剤としてはトラガント、アラビアゴム、ゼラ
チン等が挙げられる。
注射剤を調製する場合は、本発明化合物にpH調節剤、
緩衝剤、安定化剤、等張化剤、局所麻酔剤等を添加し、
常法により皮下、筋肉内、静脈内用注射剤を製造するこ
とができる。この場合のpH調節剤及び緩衝剤としてはク
エン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、リン酸ナトリウム
等が挙げられる。安定化剤としてはピロ亜硫酸ナトリウ
ム、EDTA、チオグリコール酸、チオ乳酸等が挙げられ
る。局所麻酔剤としては塩酸プロカイン、塩酸リドカイ
ン等が挙げられる。
坐剤を調製する場合は、本発明化合物に当業界におい
て公知の製剤用担体、例えばポリエチレングリコール、
ラノリン、カカオ油脂、脂肪酸トリグリセライド、ウィ
テップゾール(登録商標)等を、更に必要に応じてツイ
ーン(登録商標)のような界面活性剤等を加えた後、常
法により製造することができる。
上記の各投与単位形態中に配合されるべき本発明化合
物の量は、これを適用すべき患者の症状により或いはそ
の剤型等により一定でないが、一般に投与単位形態当り
経口剤では約1〜1000mg、注射剤では約0.1〜500mg、坐
剤では約5〜1000mgとするのが望ましい。また、上記投
与形態を有する薬剤の1日当りの投与量は、患者の症
状、体重、年齢、性別等によって異なり一概に決定でき
ないが、通常成人1日当り約0.1〜5000mg、好ましくは
1〜1000mgとすれば良く、これを1回又は2〜4回程度
に分けて投与するのが好ましい。
発明を実施するための最良の形態 次に実施例、薬理試験及び製剤例を示し、本発明を更
に詳しく説明する。
実施例1 4−デソキシ−4′−デメチル−4′−O−ベンジルオ
キシカルボニル−4−アリル−4−エピポドフィロトキ
シン(化合物1)の合成 4′−デメチル−4′−O−ベンジルオキシカルボニ
ル−4−エピポドフィロトキシン1g(1.87mmol)のジク
ロロメタン15ml溶液にトリメチルアリルシラン426mg
(3.73mmol)を加え、−10〜0℃に冷却した。この溶液
に三フッ化ホウ素エチルエーテル0.6mlを加え1時間撹
拌した。反応後ピリジン0.6mlを加え、冷希塩酸中にあ
け、酢酸エチルで抽出した。有機層を乾燥後留去し、カ
ラムクロマトグラフィー(シリカ50g、展開溶媒;クロ
ロホルム)で精製後、エーテルにて結晶化させ、4−デ
ソキシ−4′−デメチル−4′−O−ベンジルオキシカ
ルボニル−4−アリル−4−エピポドフィロトキシン
(化合物1)を1g(収率95.7%)得た。
融点 135-137℃ [α]20 D=−70.03°(C=1.30,DMSO)1 H-NMR(CDCl3)δppm: 7.30-7.43(5H,m,−OCOOCH2 Ph)、6.72(1H,s,5位
H)、6.46(1H,s,8位H)、6.31(2H,s,2′位,6′位
H)、5.94(1H,d,J=1.5Hz,−OCH 2O−)、5.93(1H,d,
J=1.5Hz,−OCH 2O−)、5.80(1H,d−d−t,J=17,10.
5,6.5Hz,−CH2CH=CH2)、5.25(2H,s,−OCOOCH 2Ph)、
5.12(1H,d−d−t,J=17,2,1.5Hz,−CH2CH=CH 2)、5.
11(1H,d−q,J=10.5,1.5Hz,−CH2CH=CH 2)、4.58(1
H,d,J=5Hz,1位H)、4.25(2H,m,11位H)、3.68(6H,
s,3′位,5′位−OCH 3)、3.27(1H,m,4位H)、3.07(1
H,d−d,J=14.5,5Hz,2位H)、2.93(1H,m,3位H)、2.
57(1H,m,−CH 2CH=CH2)、2.42(1H,m,−CH 2CH=CH2) 実施例2 4−デソキシ−4′−デメチル−4′−O−ベンジルオ
キシカルボニル−4−(2,3−ジヒドロキシ−1−プロ
ピル)−4−エピポドフィロトキシン(化合物2)の合
成 実施例1で得た4−デソキシ−4′−デメチル−4′
−O−ベンジルオキシカルボニル−4−アリル−4−エ
ピポドフィロトキシン1g(1.79mmol)のピリジン2ml溶
液に四酸化オスミウム455mg(1.79mmol)を加え、室温
で1時間撹拌した。反応後、亜硫酸水素ナトリウム0.8g
の含水ピリジン溶液を加え、30分撹拌した。反応混合物
を酢酸エチルで抽出し、希塩酸、水で洗浄した後、乾燥
した。有機層を濃縮後、得られた残渣をカラムクロマト
グラフィー(シリカ50g、展開溶媒;クロロホルム:メ
タノール=20:1)で精製した。濃縮して得られた残渣を
エーテルにて結晶化させ、4−デソキシ−4′−デメチ
ル−4′−O−ベンジルオキシカルボニル−4−(2,3
−ジヒドロキシ−1−プロピル)−4−エピポドフィロ
トキシン(化合物2)を1.0g(収率94.2%)得た。
融点 170.5-172℃ [α]20 D=−62.25°(C=0.66,DMSO)1 H-NMR(DMSO-d6)δppm: 7.40(5H,s,−OCOOCH2 Ph)、6.94,6.84(1H,s,5位
H)、6.44(1H,s,8位H)、6.34,6.32(2H,s,2′位,
6′位H)、5.96(2H,s,−OCH 2O−)、5.23(2H,s,−OC
OOCH 2Ph)、4.78(1H,m,−CH2CH(OH)CH2OH)、4.58(1
H,d,J=6.0Hz,1位H)、4.52(1H,m,−CH2CH(OH)CH2O
H)、4.35(1H,m,11α位H)、4.17(1H,m,11β位
H)、3.62(6H,s,3′位,5′位−OCH 3)、3.17-3.69(4
H,m,−CH2CH(OH)CH 2OH,4位H)、2.94-3.02(1H,m,2位
H)、2.19(1H,m,3位H)、1.67(1H,m,−CH 2CH(OH)CH
2OH)、1.24-1.32(1H,m,−CH 2CH(OH)CH2OH) 実施例3 4−デソキシ−4′−デメチル−4′−O−ベンジルオ
キシカルボニル−4−ホルミルメチル−4−エピポドフ
ィロトキシン(化合物3)の合成 実施例2で得た4−デソキシ−4′−デメチル−4′
−O−ベンジルオキシカルボニル−4−(2,3−ジヒド
ロキシ−1−プロピル)−4−エピポドフィロトキシン
1g(1.69mmol)のベンゼン80ml溶液に四酢酸鉛795mg
(1.79mmol)を加え、室温で30分撹拌した。反応後濾過
し、濾液を濃縮した後得られた残渣をカラムクロマトグ
ラフィー(シリカ70g、展開溶媒;クロロホルム:メタ
ノール=20:1)で精製し、エーテルにて結晶化させ、4
−デソキシ−4′−デメチル−4′−O−ベンジルオキ
シカルボニル−4−ホルミルメチル−4−エピポドフィ
ロトキシン(化合物3)を934mg(収率98.7%)得た。
融点 180-182℃ [α]20 D=−71.04°(C=1.32,DMSO)1 H-NMR(DMSO-d6)δppm: 9.73(1H,s,−CHO)、7.39(5H,s,−OCOOCH2 Ph)、6.88
(1H,s,5位H)、6.46(1H,s,8位H)、6.35(2H,s,2′
位,6′位H)、5.96(2H,s,−OCH 2O−)、5.23(2H,s,
−OCOOCH 2Ph)、4.54(1H,d,J=3.6Hz,1位H)、3.96-
4.32(1H,m,11α位H)、3.63(6H,s,3′位,5′位−OCH
3)、3.48-3.92(1H,m,11β位H)、2.56-3.40(5H,m,2
位,3位,4位H,−CH 2CHO) 実施例4 4−デソキシ−4′−デメチル−4′−O−ベンジルオ
キシカルボニル−4−(2−ホルミル−1−エチル)−
4−エピポドフィロトキシン(化合物4の合成) 実施例1で得た4−デソキシ−4′−デメチル−4′
−O−ベンジルオキシカルボニル−4−アリル−4−エ
ピポドフィロトキシン4g(7.17mmol)のテトラヒドロフ
ラン40ml溶液に2Mのボラン−ジメチルスルフィドのテト
ラヒドロフラン溶液4.3ml(8.6mmol)を氷冷下滴下した
後、室温で1時間反応した。反応液を濃縮して得られた
残渣を塩化メチレン80mlに溶解し、ピリジニウムクロロ
クロメート3.0g(13.9mmol)を加え、室温で撹拌した。
反応後、酢酸エチル100mlを加え、不溶物をフロリジル
を用いて濾過した。濾液を濃縮し、得られた残渣をカラ
ムクロマトグラフィー(シリカ50g、展開溶媒;ヘキサ
ン:酢酸エチル=1:1)で精製し、エーテルにて結晶化
させ、4−デソキシ−4′−デメチル−4′−O−ベン
ジルオキシカルボニル−4−(2−ホルミル−1−エチ
ル)−4−エピポドフィロトキシン(化合物4)を1.85
g(収率44.9%)得た。
融点 153-155℃ [α]20 D=−69.09°(C=0.38,DMSO)1 H-NMR(CDCl3)δppm: 9.83(1H,s,−CHO)、7.40(5H,m,−OCOOCH2 Ph)、6.83
(1H,s,5位H)、6.45(1H,s,8位H)、6.28(2H,s,2′
位,6′位H)、5.94(2H,s,−OCH 2O−)、5.25(2H,s,
−OCOOCH 2Ph)、4.58(1H,d,J=4.6Hz,1位H)、4.37
(1H,m,11α位H)、4.11(1H,m,11β位H)、3.67(6
H,s,3′位,5′位−OCH 3)、3.04-3.10(1H,m,4位H)、
2.86-3.00(2H,m,2位,3位H)、2.49-2.67(2H,m,−CH 2
CHO)、1.83-2.21(2H,m,−CH 2CH2CHO) 実施例5 4−デソキシ−4′−デメチル−4−ホルミルメチル−
4−エピポドフィロトキシン(化合物5)の合成 実施例3で得た4−デソキシ−4′−デメチル−4′
−O−ベンジルオキシカルボニル−4−ホルミルメチル
−4−エピポドフィロトキシン100mg(0.178mmol)の酢
酸エチル:メタノール(1:1)10ml溶液に5%パラジウ
ム炭素30mgを加え、水素気流中(1気圧)で接触還元を
行なった。反応後、5%パラジウム炭素を濾去し、濾液
を減圧下濃縮した。得られた残渣をエーテルにて結晶化
させ、4−デソキシ−4′−デメチル−4−ホルミルメ
チル−4−エピポドフィロトキシン(化合物5)を75mg
(収率98.9%)得た。
融点 237-239℃ [α]20 D=−110.12°(C=0.38,DMSO)1 H-NMR(CDCl3)δppm: 9.72(1H,s,−CHO)、8.22(1H,s,4′−OH)、6.86(1
H,s,5位H)、6.43(1H,s,8位H)、6.21(2H,s,2′位,
6′位H)、5.96,5.94(2H,s,−OCH 2O−)、4.41(1H,
d,J=5.28Hz,1位H)、4.15(1H,d−d,J=7.9,3.9Hz,11
α位H)、3.66-3.73(1H,m,11β位H)、3.62(6H,s,
3′位,5′位−OCH 3)、2.56-3.40(5H,m,2位,3位,4位H,
−CH 2CHO) 実施例6 4−デソキシ−4′−デメチル−4′−O−ベンジルオ
キシカルボニル−4−(2−オキソ−2−ホルミル−1
−エチル)−4−エピポドフィロトキシン(化合物6)
の合成 実施例2で得た4−デソキシ−4′−デメチル−4′
−O−ベンジルオキシカルボニル−4−(2,3−ジヒド
ロキシ−1−プロピル)−4−エピポドフィロトキシン
100mg(0.17mmol)の塩化メチレン5ml溶液にピリジニウ
ムクロロクロメート73mg(0.34mmol)を加え、室温で1
時間撹拌した。反応後酢酸エチルを加え、冷希塩酸、飽
和食塩水にて洗浄後、硫酸マグネシウムにて乾燥した。
溶媒留去後、カラムクロマトグラフィー(シリカ20g、
展開溶媒;クロロホルム:メタノール=20:1)で精製
し、エーテルにて結晶化させ、4−デソキシ−4′−デ
メチル−4′−O−ベンジルオキシカルボニル−4−
(2−オキソ−2−ホルミル−1−エチル)−4−エピ
ポドフィロトキシン(化合物6)を45mg(収率45.0%)
得た。1 H-NMR(CDCl3)δppm: 9.85(1H,s,−CH2COCHO)、7.38(5H,m,−OCOOCH2 P
h)、6.61(1H,s,5位H)、6.45(1H,s,8位H)、6.31
(2H,s,2′位,6′位H)、5.93(2H,s,−OCH 2O−)、5.
25(2H,s,−OCOOCH 2Ph)、4.55(1H,d,J=3.6Hz,1位
H)、4.12-4.40(1H,m,11α位H)、3.48-4.00(1H,m,
11β位H)、3.68(6H,s,3′位,5′位−OCH 3)、2.60-
3.08(5H,m,2位,3位,4位H,−CH 2COCHO) 実施例7 4−デソキシ−4′−デメチル−4′−O−クロルアセ
チル−4−ホルミルメチル−4−エピポドフィロトキシ
ン(化合物7)の合成 実施例5で得た4−デソキシ−4′−デメチル−4−
ホルミルメチル−4−エピポドフィロトキシン50mg(0.
117mmol)のテトラヒドロフラン5ml溶液に無水クロル酢
酸50mg(0.292mmol)及びジメチルアミノピリジン10mg
(0.081mmol)を加え、室温で1晩撹拌した。反応後溶
媒を留去し、得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフ
ィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノール=30:1)に
て精製した。溶出して得られた残渣を酢酸エチル−n−
ヘキサンにて結晶化後、濾集、分取して4−デソキシ−
4′−デメチル−4′−O−クロルアセチル−4−ホル
ミルメチル−4−エピポドフィロトキシン(化合物7)
を50mg(収率90.0%)得た。
融点 119-121℃ [α]20 D=−85.21°(C=0.399,DMSO)1 H-NMR(CDCl3)δppm: 9.64(1H,s,−CHO)、6.40(1H,s,5位H)、6.25(1H,
s,8位H)、6.10(2H,s,2′位,6′位H)、5.73(1H,s,
−OCH 2O−)、5.72(1H,s,−OCH 2O−)、4.36(1H,d,J
=4.9Hz,1位H)、4.12(2H,s,ClCH 2CO−)、4.06(1H,
d,J=7.2Hz,11α位H)、3.61(1H,m,11β位H)、3.46
(6H,s,3′位,5′位−OCH 3)、3.37(1H,t,J=10.5Hz,2
位H)、2.51-2.85(4H,m,3位,4位H,−CH 2CHO) 実施例8 4−デソキシ−4′−デメチル−4′−O−トリクロル
アセチル−4−ホルミルメチル−4−エピポドフィロト
キシン(化合物8)の合成 実施例5で得た4−デソキシ−4′−デメチル−4−
ホルミルメチル−4−エピポドフィロトキシン4.26g(1
0mmol)の塩化メチレン50ml溶液にトリクロルアセチル
クロライド2.36g(13mmol)及びジメチルアミノピリジ
ン1.58g(13mmol)を加え、室温で1晩撹拌した。反応
後溶媒を留去し、得られた残渣をカラムクロマトグラフ
ィー(展開溶媒;酢酸エチル:n−ヘキサン=1:1)にて
精製した。溶出して得られた残渣をメタノールにて結晶
化後、濾集、分取して4−デソキシ−4′−デメチル−
4′−O−トリクロルアセチル−4−ホルミルメチル−
4−エピポドフィロトキシン(化合物8)を4.10g(収
率71.7%)得た。
融点 177-178℃ [α]20 D=−68.96°(C=0.58,DMSO)1 H-NMR(CDCl3)δppm: 9.88(1H,s,−CHO)、6.63(1H,s,5位H)、6.47(1H,
s,8位H)、6.35(2H,s,2′位,6′位H)、5.96(1H,s,
−OCH 2O−)、4.61(1H,d,J=5.2Hz,1位H)、4.30(1
H,t,J=8.9Hz,11α位H)、3.80(1H,m,11β位H)、3.
72(6H,s,3′位,5′位−OCH 3)、3.60(1H,t,J=9.6Hz,
2位H)、2.70-3.10(4H,m,3位,4位H,−CH 2CHO) 実施例9 4−デソキシ−4′−デメチル−4′−O−アセチル−
4−ホルミルメチル−4−エピポドフィロトキシン(化
合物9)の合成 実施例5で得た4−デソキシ−4′−デメチル−4−
ホルミルメチル−4−エピポドフィロトキシン50mg(0.
117mmol)のテトラヒドロフラン5ml溶液に無水酢酸50mg
(0.49mmol)及びジメチルアミノピリジン10mg(0.081m
mol)を加え、室温で1晩撹拌した。反応後溶媒を留去
し、得られた残渣を分取用薄層クロマトグラフィー(展
開溶媒;クロロホルム:メタノール=30:1)にて精製し
た。溶出して得られた残渣をn−ヘキサンにて結晶化
後、濾集して4−デソキシ−4′−デメチル−4′−O
−アセチル−4−ホルミルメチル−4−エピポドフィロ
トキシン(化合物9)を40mg(収率73.0%)得た。
融点 130-133℃ [α]20 D=−88.40°(C=0.5,DMSO)1 H-NMR(CDCl3)δppm: 9.55(1H,s,−CHO)、6.30(1H,s,5位H)、6.16(1H,
s,8位H)、5.99(2H,s,2′位,6′位H)、5.63(1H,s,
−OCH 2O−)、5.62(1H,s,−OCH 2O−)、4.27(1H,d,J
=4.9Hz,1位H)、3.98(1H,t,J=8.2Hz,11α位H)、
3.51(1H,m,11β位H)、3.37(6H,s,3′位,5′位−OCH
3)、3.28(1H,t,J=9.9Hz,2位H)、2.42-2.75(4H,m,
3位,4位H,−CH 2CHO)、1.97(3H,s,−OCOCH 3) 実施例10 4−デソキシ−4′−デメチル−4′−O−t−ブチル
ジフェニルシリル−4−ホルミルメチル−4−エピポド
フィロトキシン(化合物10)の合成 実施例5で得た4−デソキシ−4′−デメチル−4−
ホルミルメチル−4−エピポドフィロトキシン50mg(0.
117mmol)のジメチルホルムアミド5ml溶液に、t−ブチ
ルジフェニルシリルクロライド33mg(0.12mmol)及びジ
メチルアミノピリジン79mg(0.64mmol)を加え、室温で
1晩撹拌した。反応後酢酸エチル−水を加え、抽出、乾
燥した。次に溶媒を留去し、得られた残渣を分取用薄層
クロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メタノ
ール=30:1)にて精製した。溶出して得られた残渣を減
圧下乾燥して4−デソキシ−4′−デメチル−4′−O
−t−ブチルジフェニルシリル−4−ホルミルメチル−
4−エピポドフィロトキシン(化合物10)を35mg(収率
37.4%)得た。1 H-NMR(CDCl3)δppm: 9.71(1H,s,−CHO)、7.71(4H,m,−Si 7.38(6H,m,−Si 6.50(1H,s,5位H)、6.38(1H,s,8位H)、6.06(2H,
s,2′位,6′位H)、5.87(2H,s,−OCH 2O−)、4.40(1
H,d,J=4.9Hz,1位H)、4.16(1H,t,J=7.5Hz,11α位
H)、3.70(1H,m,11β位H)、3.43(1H,t,J=9.5Hz,2
位H)、3.28(6H,s,3′位,5′位−OCH 3)、2.47-2.84
(4H,m,3位,4位H,−CH 2CHO)、1.05(9H,s,−Si-t-Bu) 実施例11 4−デソキシ−4−ホルミルメチル−4−エピポドフィ
ロトキシン(化合物11)の合成 4−エピポドフィロトキシン500mg(1.2mmol)のジク
ロロメタン10ml溶液に、トリメチルアリルシラン274mg
(2.4mmol)を加え、−10〜0℃に冷却した。この溶液
に三フッ化ホウ素エチルエーテル0.35mlを加え4時間撹
拌した。反応後ピリジン0.35mlを加え、酢酸エチルで抽
出した。有機層を乾燥後留去し、カラムクロマトグラフ
ィー(シリカ50g、展開溶媒;酢酸エチル:ヘキサン=
1:2)で精製後、エーテル、ヘキサンにて結晶化させ、
濾集し、4−デソキシ−4−アリル−4−エピポドフィ
ロトキシンを450mg(収率81.1%)得た。次にこの化合
物200mg(0.46mmol)のピリジン溶液4mlに四酸化オスミ
ウム116mg(0.46mmol)を加え、室温で1時間撹拌し
た。反応後、亜硫酸水素ナトリウム0.1gの含水ピリジン
溶液を加え、30分撹拌した。反応混合物を酢酸エチルで
抽出し、希塩酸、水で洗浄した後、乾燥した。有機層を
濃縮後得られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリ
カ50g、展開溶媒;クロロホルム:メタノール=20:1)
で精製した。濃縮して得られた残渣をエーテル、ヘキサ
ンにて結晶化させ、濾集し、4−デソキシ−4−(2,3
−ジヒドロキシ−1−プロピル)−4−エピポドフィロ
トキシンを194mg(収率89.3%)得た。
融点 144-145℃ [α]20 D=−73.42°(C=0.52,CHCl3) 次にこの化合物100mg(0.21mmol)のベンゼン10ml溶
液に四酢酸鉛113mg(0.25mmol)を加え、室温で20分撹
拌した。反応後濾過し、濾液を濃縮した後得られた残渣
をカラムクロマトグラフィー(シリカ20g、展開溶媒;
クロロホルム:メタノール=20:1)で精製し、エーテ
ル:ヘキサン(1:1)にて結晶化させ、4−デソキシ−
4−ホルミルメチル−4−エピポドフィロトキシン(化
合物11)を90mg(収率97.4%)得た。
融点 157-159℃ [α]20 D=−105.82°(C=1.253,DMSO)1 H-NMR(CDCl3)δppm: 9.84(1H,s,−CHO)、6.29(1H,s,5位H)、6.46(1H,
s,8位H)、6.28(2H,s,2′位,6′位H)、5.93(2H,s,
−OCH 2O−)、4.52(1H,d,J=3.6Hz,1位H)、4.12-4.3
6(1H,m,11α位H)、3.79(3H,s,4′位−OCH 3)、3.74
(6H,s,3′位,5′位−OCH 3)、3.40-3.92(1H,m,11β位
H)、2.56-3.24(5H,m,2位,3位,4位H,−CH 2CHO) 実施例12 4−デソキシ−4′−デメチル−4′−O−ベンジルオ
キシカルボニル−4−(3−N,N−ジメチルアミノ−1
−プロピル)−4−エピポドフィロトキシン(化合物1
2)の合成 50%−ジメチルアミン水溶液0.1ml、メタノール3mlの
混合液に酢酸0.1ml及びシアノ水素化ホウ素ナトリウム3
5mg(0.56mmol)、続いて実施例4で得た4−デソキシ
−4′デメチル−4′−O−ベンジルオキシカルボニル
−4−(2−ホルミル−1−エチル)−4−エピポドフ
ィロトキシン300mg(0.52mmol)を加え、室温で1時間
反応した。反応後、反応液にクロロホルム30mlを加えた
後、飽和炭酸水素ナトリウム水、水で洗浄し、硫酸マグ
ネシウムにて乾燥した。溶媒を留去して得られた残渣を
カラムクロマトグラフィー(シリカ20g、展開溶媒;ク
ロロホルム:メタノール=20:1)で精製し、4−デソキ
シ−4′−デメチル−4′−O−ベンジルオキシカルボ
ニル−4−(3−N,N−ジメチルアミノ−1−プロピ
ル)−4−エピポドフィロトキシン(化合物12)を245m
g(収率78%)得た。
実施例13 4−デソキシ−4′−デメチル−4′−O−ベンジルオ
キシカルボニル−4−(2−N,N−ジメチルアミノ−1
−エチル)−4−エピポドフィロトキシン(化合物13)
の合成 50%−ジメチルアミン水溶液15mg(0.167mmol)、メ
タノール5mlの混合液に酢酸0.1ml及びシアノ水素化ホウ
素ナトリウム10mg(0.19mmol)、続いて実施例3で得た
4−デソキシ−4′−デメチル−4′−O−ベンジルオ
キシカルボニル−4−ホルミルメチル−4−エピポドフ
ィロトキシン100mg(0.178mmol)を加え、室温で1時間
反応した。反応後、反応液に酢酸エチル100mlを加えた
後、飽和炭酸水素ナトリウム水、水で洗浄し、硫酸マグ
ネシウムにて乾燥した。溶媒を留去して得られた残渣を
薄層クロマトグラフィー(展開溶媒;クロロホルム:メ
タノール=5:1)で精製し、4−デソキシ−4′−デメ
チル−4′−O−ベンジルオキシカルボニル−4−(2
−N,N−ジメチルアミノ−1−エチル)−4−エピポド
フィロトキシン(化合物13)を60mg(収率57.2%)得
た。
実施例14 4−デソキシ−4′−デメチル−4′−O−ベンジルオ
キシカルボニル−4−(2−N−メチル−N−シクロヘ
キシルアミノ−1−エチル)−4−エピポドフィロトキ
シン(化合物14)の合成 シクロヘキシルアミン180mg(1.81mmol)のメタノー
ル10ml溶液に酢酸0.1ml及びシアノ水素化ホウ素ナトリ
ウム85mg(1.35mmol)、続いて実施例3で得た4−デソ
キシ−4′−デメチル−4′−O−ベンジルオキシカル
ボニル−4−ホルミルメチル−4−エピポドフィロトキ
シン500mg(0.9mmol)を加え、室温で1時間反応した。
反応後、反応液に更に37%−ホルムアルデヒド水0.1ml
を加えた後、室温で1時間反応させた。反応液にクロロ
ホルムを加え、飽和炭酸水素ナトリウム水、水で洗浄
し、硫酸マグネシウムにて乾燥した。溶媒を留去して得
られた残渣をカラムクロマトグラフィー(シリカ20g、
展開溶媒;クロロホルム:メタノール=20:1)で精製
し、4−デソキシ−4′−デメチル−4′−O−ベンジ
ルオキシカルボニル−4−(2−N−メチル−N−シク
ロヘキシルアミノ−1−エチル)−4−エピポドフィロ
トキシン(化合物14)を470mg(収率79%)得た。
実施例15 4−デソキシ−4′−デメチル−4′−O−ベンジルオ
キシカルボニル−4−(2−N,N−ジエチルアミノ−1
−エチル)−4−エピポドフィロトキシン(化合物15)
の合成 ジエチルアミン38mg(0.53mmol)、メタノール10mlの
混合液に酢酸0.1ml及びシアノ水素化ホウ素ナトリウム5
2mg(0.82mmol)を加え、続いて実施例3で得た4−デ
ソキシ−4′−デメチル−4′−O−ベンジルオキシカ
ルボニル−4−ホルミルメチル−4−エピポドフィロト
キシン300mg(0.53mmol)を加え、室温で1時間反応し
た。反応後、反応液にクロロホルムを加え、飽和炭酸水
素ナトリウム水、水で洗浄し、硫酸マグネシウムにて乾
燥した。溶媒を留去して得られた残渣をカラムクロマト
グラフィー(シリカ20g、展開溶媒;クロロホルム:メ
タノール=20:1)で精製し、4−デソキシ−4′−デメ
チル−4′−O−ベンジルオキシカルボニル−4−(2
−N,N−ジエチルアミノ−1−エチル)−4−エピポド
フィロトキシン(化合物15)を175mg(収率53.5%)得
た。
実施例16〜27 実施例12〜15と同様にして第1表に示す化合物16〜27
を合成した。
実施例28 4−デソキシ−4′−デメチル−4−(3−N,N−ジメ
チルアミノ−1−プロピル)−4−エピポドフィロトキ
シン(化合物28)の合成 実施例12で得た4−デソキシ−4′−デメチル−4′
−O−ベンジルオキシカルボニル−4−(3−N,N−ジ
メチルアミノ−1−プロピル)−4−エピポドフィロト
キシン230mg(0.38mmol)の酢酸エチル:メタノール
(1:1)4ml溶液に10%パラジウム−炭素50mgを加え、1
気圧の水素気流中、室温で4時間反応した。触媒を濾去
した後、溶媒を留去して得られた残渣をカラムクロマト
グラフィー(シリカ5g、展開溶媒;クロロホルム:メタ
ノール=20:1)で精製し、更にジクロロエタン2mlに溶
解して、4N−塩酸/酢酸エチル0.2mlを加えた。減圧下
濃縮して得られた残渣をジエチルエーテルにて結晶化さ
せ、4−デソキシ−4′−デメチル−4−(3−N,N−
ジメチルアミノ−1−プロピル)−4−エピポドフィロ
トキシン塩酸塩(化合物28)を110mg(収率61.5%)得
た。
実施例29 4−デソキシ−4′−デメチル−4−(2−N,N−ジエ
チルアミノ−1−エチル)−4−エピポドフィロトキシ
ン(化合物31)の合成 実施例15で得た4−デソキシ−4′−デメチル−4′
−O−ベンジルオキシカルボニル−4−(2−N,N−ジ
エチルアミノ−1−エチル)−4−エピポドフィロトキ
シン160mg(0.25mmol)の酢酸エチル:メタノール(1:
1)20ml溶液に10%パラジウム−炭素20mgを加え、1気
圧の水素気流中、室温で10時間反応した。触媒を濾去し
た後、溶媒を減圧下濃縮して得られた残渣をジエチルエ
ーテルにて結晶化させ、4−デソキシ−4′−デメチル
−4−(2−N,N−ジエチルアミノ−1−エチル)−4
−エピポドフィロトキシン(化合物31)を102mg(収率8
4.3%)得た。
実施例30〜53 実施例28及び29と同様にして第2表に示す化合物29,3
0,32〜53を合成した。
薬理試験1 P388マウス白血病細胞を1×103cells/wellで96穴プ
レートに播種し、24時間培養した。供試化合物をジメチ
ルスルホキサイドに溶解させた後、メディウムで種々の
濃度に希釈し、各wellに添加し培養を継続した。3日間
の接触の後、プレートをグルタルアルデヒドにて固定
し、クリスタルバイオレット染色法により細胞数を計測
した。各化合物の殺細胞効果をコントロールの細胞数を
50%減少させる薬剤濃度(ED50)として表わした。結果
を第3表に示す。
薬理試験2 L1210マウス白血病細胞を1×105cells/mouseにて7
週令の雄CDF1マウス(1群6匹)の腹腔内に移植した。
供試化合物を下記第4表に示す量で3.5%のジメチルス
ルホキシドと6.5%のツイーン80を含む生理食塩水に溶
解させた後、移植翌日から5日間、計5回腹腔内に投与
した。3.5%のジメチルスルホキシドと6.5%のツイーン
80を含む生理食塩水だけを投与したコントロールの場合
と対比して延命増加率を求めた。結果を第4表に示す。
以下に本発明化合物を用いた製剤例を挙げる。
製剤例1 錠剤 錠剤を下記配合割合で常法に従い調製した。
化合物34 100mg 乳糖 47mg トウモロコシデンプン 50mg 結晶セルロース 50mg ヒドロキシプロピルセルロース 15mg タルク 2mg ステアリン酸マグネシウム 2mg エチルセルロース 30mg 不飽和脂肪酸グリセリド 2mg二酸化チタン 2mg 1錠当り 300mg 製剤例2 顆粒剤 顆粒剤を下記配合割合で常法に従い調製した。
化合物35 200mg マンニトール 540mg トウモロコシデンプン 100mg 結晶セルロース 100mg ヒドロキシプロピルセルロース 50mgタルク 10mg 1包当り 1000mg 製剤例3 細粒剤 細粒剤を下記配合割合で常法に従い調製した。
化合物43 200mg マンニトール 520mg トウモロコシデンプン100mg 結晶セルロース 100mg ヒドロキシプロピルセルロース 70mgタルク 10mg 1包当り 1000mg 製剤例4 カプセル剤 カプセル剤を下記配合割合で常法に従い調製した。
化合物45 100mg 乳糖 50mg トウモロコシデンプン 47mg 結晶セルロース 50mg タルク 2mgステアリン酸マグネシウム 1mg 1カプセル当り 250mg 製剤例5 注射剤 注射剤を下記配合割合で常法に従い調製した。
化合物47 100mg注射用蒸留水 適量 1管中 2ml 製剤例6 坐剤 坐剤を下記配合割合で常法に従い調製した。
化合物53 100mg ウイテップゾールS-55 1400mg (ラウリン酸からステアリン酸 までの飽和脂肪酸のモノー、 ジ−、トリ−グリセライド混合物、ダイナマイトノーベル社製) 1個当り 1500mg
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 武田 節夫 徳島県徳島市国府町竜王3―47 (72)発明者 小武内 尚 徳島県鳴門市撫養町小桑島字前浜140番 地 サンヴィレッヂ607号 (72)発明者 山口 秀夫 兵庫県川西市花屋敷2―3―14 (72)発明者 ヴィエジバ コンスタンティ 埼玉県入間郡日高町武蔵台1―16―3

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 〔式中、R1は水素原子、メチル基、ベンジルオキシカル
    ボニル基、ハロゲン原子を有してもよい低級アルカノイ
    ル基又は−Si(Rx)(Ry)(Rz)基(ここで、Rx、Ry及
    びRzは、同一又は相異なって低級アルキル基又はフェニ
    ル基を示す)を示し、Rは低級アルケニル基、水酸基を
    有する低級アルキル基、−(CH2)mCHO基(ここで、mは
    0〜4の整数を示す)、ケトアルデヒド基を有する低級
    アルキル基又は−(CH2)nNR2R3基(ここで、nは1〜6
    の整数を示す)を示す。R2及びR3は同一又は相異なって
    水素原子、環状アルキル基、−N(Ra)(Rb)基(Ra及
    びRbは同一又は相異なって低級アルキル基又はフェニル
    基を示す。又RaとRbは互いに結合して低級アルキル置換
    ピペラジノ基を形成してもよい。)又は水酸基、低級ア
    ルコキシ基、フェニル基、6員環含窒素複素環基もしく
    は−N(Rc)(Rd)基(Rc及びRdは同一又は相異なって
    低級アルキル基を示す。)で置換されてもよい低級アル
    キル基を示す。又R2とR3がアルキレン基により互いに結
    合して環状構造を形成し、その環状構造の中に更に酸素
    原子或いは窒素原子を含んでいてもよく、更に環状構造
    に置換基として水酸基で置換されてもよい低級アルキル
    基又はピペリジノ基を有してもよい。但し、R1が水素原
    子又はメチル基である時、Rは−(CH2)mCHO基又は−(CH
    2)nNR2R3基を示す。〕で表わされる4−デソキシ−4−
    エピポドフィロトキシン誘導体又はその薬学的に許容さ
    れる塩。
  2. 【請求項2】R1が水素原子又はベンジルオキシカルボニ
    ル基である請求の範囲第1項に記載の4−デソキシ−4
    −エピポドフィロトキシン誘導体又はその薬学的に許容
    される塩。
  3. 【請求項3】R1が水素原子である請求の範囲第1項に記
    載の4−デソキシ−4−エピポドフィロトキシン誘導体
    又はその薬学的に許容される塩。
  4. 【請求項4】Rが−(CH2)nNR2R3基である請求の範囲第
    1項に記載の4−デソキシ−4−エピポドフィロトキシ
    ン誘導体又はその薬学的に許容される塩。
  5. 【請求項5】Rが−(CH2)nNR2R3基において、nが2又
    は3を示す基である請求の範囲第1項に記載の4−デソ
    キシ−4−エピポドフィロトキシン誘導体又はその薬学
    的に許容される塩。
  6. 【請求項6】Rが−(CH2)nNR2R3基において、R2及びR3
    が同一又は相異なって水素原子、−N(Ra)(Rb)基
    (Ra及びRbは同一又は相異なって低級アルキル基を示
    す。又RaとRbは互いに結合して低級アルキル置換ピペラ
    ジノ基を形成してもよい。)、6員環含窒素複素環基も
    しくは−N(Rc)(Rd)基(Rc及びRdは同一又は相異な
    って低級アルキル基を示す。)で置換されてもよい低級
    アルキル基、又はR2とR3がアルキレン基により互いに結
    合して環状構造を形成し、その環状構造の中に更に酸素
    原子或いは窒素原子を含んでいてもよく、更に環状構造
    に低級アルキル基又はピペリジノ基を有してもよい基を
    示す基である請求の範囲第1項に記載の4−デソキシ−
    4−エピポドフィロトキシン誘導体又はその薬学的に許
    容される塩。
  7. 【請求項7】Rが−(CH2)nNR2R3基において、R2及びR3
    が同一又は相異なって水素原子、−N(Ra)(Rb)基
    (Ra及びRbは同一又は相異なって低級アルキル基を示
    す。又RaとRbは互いに結合して低級アルキル置換ピペラ
    ジノ基を形成してもよい。)又は6員環含窒素複素環基
    もしくは−N(Rc)(Rd)基(Rc及びRdは同一又は相異
    なって低級アルキル基を示す。)で置換されてもよい低
    級アルキル基を示す基である請求の範囲第1項に記載の
    4−デソキシ−4−エピポドフィロトキシン誘導体又は
    その薬学的に許容される塩。
  8. 【請求項8】Rが−(CH2)nNR2R3基において、R2とR3
    アルキレン基により互いに結合して環状構造を形成し、
    その環状構造の中に更に酸素原子或いは窒素原子を含ん
    でいてもよく、更に環状構造に低級アルキル基又はピペ
    リジノ基を有してもよい基を示す基である請求の範囲第
    1項に記載の4−デソキシ−4−エピポドフィロトキシ
    ン誘導体又はその薬学的に許容される塩。
  9. 【請求項9】請求の範囲第1項に記載の4−デソキシ−
    4−エピポドフィロトキシン誘導体又はその薬学的に許
    容される塩の有効量と薬学的担体とを含有する抗腫瘍
    剤。
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