JP2631169B2 - 板状建材の施工法 - Google Patents

板状建材の施工法

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JP2631169B2
JP2631169B2 JP27201191A JP27201191A JP2631169B2 JP 2631169 B2 JP2631169 B2 JP 2631169B2 JP 27201191 A JP27201191 A JP 27201191A JP 27201191 A JP27201191 A JP 27201191A JP 2631169 B2 JP2631169 B2 JP 2631169B2
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善弘 藪下
武 吉村
信朗 坪内
剛 石崎
圭介 杉浦
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Takenaka Komuten Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、躯体壁面に大型タイ
ル板等の板状建材を取り付ける乾式の施工法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術及びその課題】従来、躯体壁面に大型タイ
ル板等の板状建材を取り付けるに際し、図に示すよう
な取付構造が採用されており、コンクリート壁面Wにア
ンカーボルト53を介しL字状のアングル52を固設
し、このアングル52に連結ボルト55を介しプレート
54を突出状に取付け、このプレート54にピン56を
差し込んで、板状建材51に形成されているダボ穴51
a内にピン56を挿入して、板状建材51がコンクリー
ト壁面Wに対し取り付けられており、又、図に示すよ
うに特殊な場合には、プレート54を用いることなくア
ングル52に直接ピン56を差し込んで板状建材51が
取り付けられる場合もあり、その施工状態は斜視図で図
に示す。
【0003】しかし従来の施工法においては、板状建材
51にダボ穴51a,51aを上面及び下面に例えば4
個形成させておき、この各ダボ穴51a内にピン56を
挿入する必要があるため、ダボ穴51aとピン56の位
置が合わない場合には施工が極めて困難となり、さらに
施工後に風圧等の圧力が板状建材51に加わると、ダボ
穴51aの周囲に応力が集中し、ダボ穴51a周辺に破
壊が生じやすく、板状建材51の落下事故が生ずる危険
性があるという問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の問題
点に鑑み案出したものであって、施工性が極めて良好な
板状建材の施工法を提供せんことを目的とし、その第1
の要旨は、躯体壁面に固設されたアングルにプレートを
連結し、該プレートの前縁に板状建材を取り付ける施工
法において、前記板状建材の上面及び下面にはそれぞれ
横方向に延びる上溝及び下溝が形成され、前記プレート
の前縁両端側には前記板状建材の下溝内に挿入し得る一
対の立片が形成され、該立片間には後方へ凹んだ凹部が
形成され、該凹部には前記立片と平行状に横バーが配設
されているとともに、該横バー上には上方より断面コの
字状の係止部材が掛止され、該掛止状態で係止部材の前
片が前記板状建材の上溝内に挿入され、係止部材の後片
が横バーの後方の前記凹部内に挿入されるように構成し
たことである。又、第2の要旨は、躯体壁面に固設され
たアングルにプレートを連結し、該プレートの前縁に板
状建材を取り付ける施工法において、前記プレートは平
板状に形成され、前縁側両側部に挿入溝が穿設形成され
ているとともに、該プレートには上方より係止部材を装
着可能で、該係止部材は、前記挿入溝内に挿入される垂
下状の後片と、該後片の前方に平行状に垂設された前片
と、上方へ立ち上げ形成された立片とを有し、前記後片
がプレートの前記挿入溝内に装着された時に、前記前片
が前記板状建材の上面に形成された上溝内に挿入し、前
記立片が他の板状建材の下面に形成された下溝内に挿入
されるように構成したことである。
【0005】
【作用】前記第1の要旨において、躯体壁面に固設され
たアングルにプレートを連結ボルト等を介し連結した状
態で、プレートの横バーに上方より係止部材を掛止し、
係止部材の後片を横バーの後方の凹部内に挿入するとと
もに、係止部材の前片を板状建材の上面に形成された上
溝内に挿入させて、係止部材により板状建材の上面側を
係止させるとともに、プレートの前縁に形成されている
立片には上方より板状建材の下面に形成されている下溝
を係入させ、プレートの立片と係止部材により板状建材
を支持することができる。又、前記第2の要旨におい
て、躯体壁面に固設されたアングルに対しプレートを連
結ボルト等により固定させた状態で、プレートに形成さ
れている挿入溝内に上方より係止部材の後片を挿入させ
ると、係止部材の前片は板状建材の上面に形成されてい
る上溝内に挿入でき、この状態で係止部材の立片に対し
上方側より板状建材の下面に形成されている下溝を挿着
させて、プレートと係止部材により板状建材を良好に支
持することができる。
【0006】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。アングル2は図2に斜視図で示すような形状とな
っており、アングル2は水平片2aと垂直片2bにより
L字状に形成されており、水平片2aには前後方向に長
孔2cが形成され、又、垂直片2bには上下方向に長孔
2dが形成されている。又、垂直片2bにはネジ孔2
e,2e,2eが形成され、このネジ孔2e,2e,2
eには調節ボルト4,4,4が螺入され、下部の調節ボ
ルト4は2本配設 され、上部の調節ボルト4は1本で螺
入され、3本の調節ボルト4,4,4のネジ込量を適宜
調節可能に構成されている。
【0007】又、プレート5は図2に示すように、水平
片5aに横長状の長孔5bが形成されており、水平片5
aの前端部の両側には上方に立ち上がった立片5d,5
dが一対形成されている。 又、前記立片5d,5d間に
後方側に凹んだ凹部5fが形成され、この凹部5fの底
部に横方向に横バー5gが溶接等により固定されてい
る。 又、この横バー5gには上方より断面コの字状に形
成した係止部材11を掛けることができるものとなって
おり、係止部材11は上片11aの前部に垂下状に前片
11bが形成され、後部に垂下状に後片11cが形成さ
れたものである。 さらに図1で示すように、本例におけ
る板状建材7は上面及び下面に横方向に貫通する上溝7
a及び下溝7bを形成したものとなっている。
【0008】このようなアングル2とプレート5及び係
止部材11を用いて、図1に示す板状建材7を図3のよ
うに取り付けることができる。 即ち、3本の調節ボルト
4,4,4のネジ込量を適宜調節してアングル2をアン
カーボルト1を介し壁面Wに垂直に設置し、アングル2
とコンクリート壁面W間にはセメントMが充填されてア
ングル2が強固に固定される。 プレート5は図3に示す
ように、水平片5aをアングル2の水平片2a上に重ね
合わせて、連結ボルト10を水平片2aの長孔2cから
水平片5aの長孔5bに通して、アングル2に連結ボル
ト10を介しプレート5を固定することができ、この状
態で、係止部材11の前片11bが板状建材7の上溝7
a内に挿入され、プレート5の立片5d,5dは板状建
材7の下溝7b,7b内に挿入されるものである。この
場合、係止部材11の後片11cは横バー5gの後部に
位置し、板状建材7の前後方向への移動を規制する。
【0009】さらに図4は第2実施例を示すプレート5
と係止部材11であり、図4のプレート5は平板状に形
成されており、長孔5bを有する水平片5aの前端部中
央には水平に突出した凸部5hが形成され、その後方に
は両側より一対の挿入溝5c,5cが上下に貫通して形
成されたものとなっている。
【0010】一方、係止部材11は上片11aが横長状
に形成され、この上片11aの両側側前後にそれぞれ下
方に垂下する前片11b及び後片11cが一体形成され
たものであり、上片11aの中央部には一対の立片11
e,11fが平行状に一体立設されている。この係止部
材11の後片11c,11cはプレート5の挿入溝5
c,5c内に上方より挿入できるものであり、挿入時に
は係止部材11の前片11b,11bが板状建材7の上
溝7a内に挿入されるものであり、さらに立片11eが
上側の板状建材7の下溝7bに挿入されるものである。
尚、その場合、板状建材7の裏面に立片11fが当接し
て、板状建材7の後方側への移動を規制し、風圧に対す
る強度を確保することができるものである。従って、プ
レート5をアングル2に固定させておけば、このプレー
ト5に対し上方より係止部材11を挿着させて容易に板
状建材7を取り付けることができ、取付作業が極めて容
易なものとなる。
【0011】
【発明の効果】本発明は、躯体壁面に固設されたアング
ルにプレートを連結し、該プレートの前縁に板状建材を
取り付ける施工法において、前記板状建材の上面及び下
面にはそれぞれ横方向に延びる上溝及び下溝が形成さ
れ、前記プレートの前縁両端側には前記板状建材の下溝
内に挿入し得る一対の立片が形成され、該立片間には後
方へ凹んだ凹部が形成され、該凹部には前記立片と平行
状に横バーが配設されているとともに、該横バー上には
上方より断面コの字状の係止部材が掛止され、該掛止状
態で係止部材の前片が前記板状建材の上溝内に挿入さ
れ、係止部材の後片が横バーの後方の前記凹部内に挿入
されるように構成したことにより、アングルに対しプレ
ートを固定させ、その状態でプレートの横バーに上方よ
り係止部材を装着させて、係止部材の前片を板状建材の
上溝に挿入させ、さらにプレートの立片に上方より板状
建材の下溝を装着させて、プレートと係止部材により良
好に板状建材を支持することができ、プレートに対し係
止部材はワンタッチで装着が可能であり、施工性が極め
て容易かつ良好なものとなる。又、板状建材の上面及び
下面に形成されている上溝及び下溝内に係止部材の前片
とプレートの立片が挿着されるものであるため位置合わ
せが良好化されるとともに、風等の圧力も上溝及び下溝
内に挿入した前記プレート及び係止部材に加わるため、
応力の集中が緩和されて強度の大なる施工構造とするこ
とができる。又、躯体壁面に固設されたアングルにプレ
ートを連結し、該プレートの前縁に板状建材を取り付け
る施工法において、前記プレートは平板状に形成され、
前縁側両側部に挿入溝が穿設形成されているとともに、
該プレートには上方より係止部材を装着可能で、該係止
部材は、前記挿入溝内に挿入される垂下状の後片と、該
後片の前方に平行状に垂設された前片と、上方へ立ち上
げ形成された立片とを有し、前記後片がプレートの前記
挿入溝内に装着された時に、前記前片が前記板状建材の
上面に形成された上溝内に挿入し、前記立片が他の板状
建材の下面に形成された下溝内に挿入されるように構成
したことにより、プレートは板状で安価に形成すること
ができ、このプレートに対し上方より係止部材を挿着す
ることにより、係止部材の前片と立片で板状建材を支持
することができ、施工が極めて容易なものとなる。又、
板状建材の上面及び下面に形成されている溝内に前片及
び立片が挿着されるため位置合わせが極めて容易で、し
かも風等の圧力に対し広い面積で前片及び立片が板状建
材を支え、応力集中が緩和されて強度の大なる施工構造
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】板状建材の斜視図である。
【図2】第1実施例のアングルとプレートと係止部材の
分解斜視図である。
【図3】図2の部材を用いた施工構造の断面構成図であ
る。
【図4】第2実施例のプレートと係止部材の分解斜視図
である。
【図5】従来の施工構造の断面構成図である。
【図6】従来の施工構造の断面構成図である。
【図7】従来の施工状態の斜視構成図である。
【符号の説明】
1 アンカーボルト 2 アングル 2a 水平片 2b 垂直片 2e ネジ孔 4 調節ボルト 5 プレート 5a 水平片 5c 挿入溝 5d 立片 5g 横バー 7 板状健材 7a 上溝 7b 下溝 11 係止部材 11b 前片 11c 後片 11e,11f 立片 W コンクリート壁面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 坪内 信朗 大阪府南河内郡美原町木材通3丁目1番 18号 株式会社竹中工務店 技術研究所 大阪支所内 (72)発明者 石崎 剛 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株 式会社イナックス内 (72)発明者 杉浦 圭介 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株 式会社イナックス内

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 躯体壁面に固設されたアングルにプレー
    トを連結し、該プレートの前縁に板状建材を取り付ける
    施工法において、前記板状建材の上面及び下面にはそれ
    ぞれ横方向に延びる上溝及び下溝が形成され、前記プレ
    ートの前縁両端側には前記板状建材の下溝内に挿入し得
    る一対の立片が形成され、該立片間には後方へ凹んだ凹
    部が形成され、該凹部には前記立片と平行状に横バーが
    配設されているとともに、該横バー上には上方より断面
    コの字状の係止部材が掛止され、該掛止状態で係止部材
    の前片が前記板状建材の上溝内に挿入され、係止部材の
    後片が横バーの後方の前記凹部内に挿入されるように構
    成したことを特徴とする板状建材の施工法。
  2. 【請求項2】 躯体壁面に固設されたアングルにプレー
    トを連結し、該プレートの前縁に板状建材を取り付ける
    施工法において、前記プレートは平板状に形成され、前
    縁側両側部に挿入溝が穿設形成されているとともに、該
    プレートには上方より係止部材を装着可能で、該係止部
    材は、前記挿入溝内に挿入される垂下状の後片と、該後
    片の前方に平行状に垂設された前片と、上方へ立ち上げ
    形成された立片とを有し、前記後片がプレートの前記挿
    入溝内に装着された時に、前記前片が前記板状建材の上
    面に形成された上溝内に挿入し、前記立片が他の板状建
    材の下面に形成された下溝内に挿入されるように構成し
    たことを特徴とする板状建材の施工法。
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