JPH0722152Y2 - タオルバー取付構造 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） この考案は、洗面台等におけるタオルバーの取付構造に
関するものである。

（従来技術及びその課題） 従来、例えば第４図に示すような洗面台は、キャビネッ
ト１の上面側にカウンター５と洗面器６が設けられてお
り、キャビネット１は一対の側板２と、その前面側に開
閉可能に設けられた扉３と、その上方に横設された幕板
４とにより構成されており、幕板４は洗面器６の下部に
配設されたものであり、その幕板４の前面にはタオルを
掛止可能なタオルバー７が水平状に取り付けられてい
る。

このようなタオルバー７は第５図に要部断面図で、また
第６図に平面図で示すような取付構造となっており、裏
側よりナット８でタオルバー７の両端部に形成されてい
るボルト部7aを締め付けて幕板４にタオルバー７が固定
されている。しかし、このような従来構造においては、
前記キャビネット１を構成する側板2,2と幕板４はダボ
９により固定された簡単な固定構造となっているため、
子供等がタオルバー７に手をかけて前面側に引っ張る等
した場合、幕板４が側板2,2から外れてしまったり、ま
た幕板４が割れてしまう等の事態が生ずるという問題点
があった。

（課題を解決するための手段） 本考案は上記従来の問題点に鑑み案出されたものであっ
て、その要旨は、一対の側板の前面上部に幕板を横設し
てなるキャビネットの前記幕板前面に取り付けられるタ
オルバーであって、該タオルバーの端部に形成されたボ
ルト部は前記幕板の裏側へ貫通されるとともに、前記幕
板の裏側には、前のボルト部が挿通し得る通孔又は凹部
を有するアングル部材が前記側板との間に掛け渡し状に
固設され、該アングル部材の裏側より前記ボルト部にナ
ット部材が締め付けられることである。

（作用） 幕板の裏側にはアングル部材が側板との掛け渡し状に固
設されており、このアングル部材により幕板と側板が強
固に一体化されており、このアングル部材に形成された
通孔又は凹部に前面側よりタオルバーの端部のボルト部
を貫通させて裏側よりナット部材を締め付けることによ
り、タオルバーはアングル部材により強固に支持された
ものとなり、取付強度が極めて向上し、取付状態におい
てタオルバーに前方側への引張力を加えた場合にも、ア
ングル部材により側板と裏板が強固に一体化されている
ため、幕板が外れる等の事故がない。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

第１図は前記キャビネット１の上面裏側からの要部斜視
構成図であり、幕板４の中央部には洗面器６の底部を受
けるための凹み状の凹部4aが形成されており、幕板４の
両端部にはキャビネット１を構成する一対の側板2,2の
前縁部が当接されている。

本例においては、この側板2,2と幕板４の当接するコー
ナー部の内側にＬ字状のアングル10が固設されている。
このアングル10はその端縁部が複数のビス11,11により
側板２及び幕板４の裏側に固定されたものであり、アン
グル10には幕板４の裏側位置に貫通状の通孔10aが形成
されており、この通孔10a内に前面側からタオルバー７
の両端部に形成されているボルト部7aを挿通させること
ができるものとなっている。

従って、幕板４の裏側に２個のアングル10,10を固定さ
せておき、コの字状に形成されたタオルバー７のそれぞ
れの端部のボルト7a,7aをそれぞれアングル10の通孔10
a,10aに差し込んで、その状態で裏側よりナット部材８
をボルト部7aに締め付けることにより、ナット部材８は
アングル10の裏側に強固に締め付けられることとなり、
タオルバー７はアングル10,10に支持されて強固な取付
状態を得ることができる。

しかも、子供等がタオルバー７に手をかけて前方側へ引
っ張った時にも、前方側へ加わる引張力はアングル10,1
0を介し側板2,2にも伝えられるため、幕板４のみが外れ
ることがなく、強固な固定状態を得ることができる。

尚、第２図はアングル10の変形例を示す拡大斜視図であ
り、本例においては、アングル10の強度を増すために、
アングル10を構成する縦板10bと横板10cの下端部に補強
板10eが掛け渡し状に一体化されたものであり、この補
強板10eにより縦板10bと横板10cの曲がりがない強固な
アングル構造となる。尚、縦板10b及び横板10cのそれぞ
れの端縁部には縦方向にビス11を挿通可能なそれぞれ３
個のビス孔10d,10dが形成されている。

又、第３図にはさらなる変形例を示し、本例において
は、横板10cに図示右側より凹み状の通し凹部10fを形成
したものである。このようなアングル10においては、通
し凹部10f内にタオルバー７のボルト部7aを挿通させる
ことができ、同様に裏側よりナット部材８を締め付けて
強固な取付状態を得ることができる。

（考案の効果） 本考案のタオルバー取付構造は、一対の側板の前面上部
に幕板を横設してなるキャビネットの前記幕板前面に取
り付けられるタオルバーであって、該タオルバーの端部
に形成されたボルト部は前記幕板の裏側へ貫通されると
ともに、前記幕板の裏側には、前のボルト部が挿通し得
る通孔又は凹部を有するアングル部材が前記側板との間
に掛け渡し状に固設され、該アングル部材の裏側より前
記ボルト部にナット部材が締め付けられる構造であり、
アングル部材を介し強固に幕板の前面にタオルバーが取
り付けられ、タオルバーに前方側への引張力が加えられ
た時にも幕板に加わる引張力はアングル部材を介し側板
にも伝わり、幕板が外れたり割れたりすることがなく、
強固なタオルバーの固定状態を得ることができる効果を
有する。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施例を示し、第１図はタオルバーを取り
付ける前のキャビネットの上面裏側からの要部斜視図、
第２図はアングル部材の変形例を示す斜視構成図、第３
図はさらなる変形例を示すアングル部材の斜視構成図、
第４図は洗面台の幕板の前面にタオルバーを取り付けた
状態の斜視図、第５図は従来のタオルバーの先端部の締
付構造を示す要部拡大断面構成図、第６図は従来の取付
構造の平面図である。 １……キャビネット、２……側板 ４……幕板、６……洗面器 ７……タオルバー、7a……ボルト部 ８……ナット部材、10……アングル部材 10a……通孔、10f……通し凹部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】一対の側板の前面上部に幕板を横設してな
   るキャビネットの前記幕板前面に取り付けられるタオル
   バーであって、該タオルバーの端部に形成されたボルト
   部は前記幕板の裏側へ貫通されるとともに、前記幕板の
   裏側には、前のボルト部が挿通し得る通孔又は凹部を有
   するアングル部材が前記側板との間に掛け渡し状に固設
   され、該アングル部材の裏側より前記ボルト部にナット
   部材が締め付けられることを特徴とするタオルバー取付
   構造。