JPS5938912Y2 - 吊戸棚ハンガ− - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は耐震構造を持つ吊戸棚ハンガーに関する。

従来上述ハンガーとしては、第１図、第２図に示した如
きものが知られている。

これは図示の如く、本体ａに内装したガイドレールｂに
フックＣを前後移動可能に係嵌し、前後調整ネジｄと上
下調整ネジｅにより二軸方向へ移動調整自在に形成して
あって、本体ａを吊戸棚の側板ｆ、天板ｇ、裏板りに突
き合わせて埋込み杆ｉ、木ネジｊ等で固定し、フックＣ
の引掛部Ｃ′と、躯体等の壁ｋにネジｌ止めした受座ｍ
の引掛部ｍ′ を相互に掛止して吊戸棚を壁に等に吊持
するものである。

しかし、上述従来のハンガーによると、フックＣ及び受
座ｍの画引掛部Ｃ′ とｍ′ が第２図に示すように垂
直で相互に掛止するものであるから、特に前後調整ネジ
ｄによる緊張が僅かにでも緩んだりすると、地震発生時
の振動等によって外れ易く危険であった。

そこで本考案は上述従来の事情に鑑みて検討の結果、吊
戸棚ハンガーを改良したもので、本体に耐震用止めネジ
を螺合し、該ネジにより受座を取付は用壁側へ押圧する
よう構成したことによって、フックと受座を緊締状態に
掛止できて緩みを生じたり、外れることのないようにし
ようとするものである。

以下本考案の実施例を示した図面について詳述すれば、
第３図、第４図にお・いて、本体１には上下調整ネジ２
によって上下移動調整可能にガイドレール３が内装して
あり、そのガイドレール３にはフック４が前後調整ネジ
５により前後に移動調整可能に係嵌して形成され、吊戸
棚の側板６、天板７、裏板８に突き合わせして、本体１
から突設した埋込杆９と木ネジ１０・・・・・・で吊戸
棚を固定し、上記裏板８の窓孔８ａから外方へ突出した
フック４を、躯体等の壁１１に木ネジ１２・・・・・・
等で固定した受座１３に掛止して吊戸棚を吊持するよう
になっている。

さらに本案は、上記本体１の後部−側からブラケット１
ａを一体に突設して図示の如く裏板８に突き合わせする
ようにし、該ブラケット１ａにネジ孔１ｂを前後方向へ
貫通形成して耐震用止めネジ１４を螺進退可能に螺合し
、先端１４ａで上記受座１３を壁１１側へ押圧可能に槽
底したものである。

ここで、上記ネジ孔１ｂは、ブラケット１ａに一体に設
けたボス部１ｃに形成して、耐震用止めネジ１４の充分
なネジ込み強度が得られるようにしである。

又、上記耐震用止めネジ１４は、第１図第２図に示した
ように、フック４の引推陪１ｓ４ａと掛止する受座１３
の引掛部１３ａを先端部１４ａで押圧するようにしても
よく、又は第５図、第６図に示したように引掛部１３ａ
の基端部１３ｄを押圧するようにしである。

更に、上記フック４と、受座１３の画引掛部４ａ。

１３ａはその掛止面に第４図に示したように凹凸部４ｂ
、１３ｂを設けて相互に嵌合した状態で掛止するか、又
は第５図、第６図に示したように、掛止面４ｃ、１３ｃ
に形成して相互に前後及び上下両方向、っまり二軸方向
に相対掛止されるようにして、両者の掛止が外れ難くな
っている。

而して、上記槽底において、上述のように吊戸棚を固定
した後、フック４の引掛部４ａを受座１３の引掛部１３
ａに掛合し、前後調整ネジ５により、フック４を第４図
、第６図において右方向へ移動させることで、上記画引
掛部４ａ、１３ａが緊締状態に掛止されることは従来例
と同様であるが、本案によるときは、次に耐震用止めネ
ジ１４を螺進させ、その先端１４ａで受座１３を壁１１
側へ押圧する。

つまり、耐震用止めネジ１４は受座１３を、フック４と
掛止して引き上せられる方向とは反対側方向に押圧して
吊戸棚を吊持するものである。

以上説明したように本考案に係る吊戸棚ハンガーによれ
ば、本体１に耐震用止めネジ１４を螺合して、受座１３
を壁１１側に押圧するように槽底したものであるから、
フック４と受座１３を画引掛部４ａ。

１３ａで掛止し、その掛止を緊締状態とするべくフック
４が前後調整ネジ１４により前方に移動される方向とは
反対方向に受座１３は耐震用止めネジ１４にて押圧され
るので、フック４と受座１３は掛止方向により強力に圧
着されることになり、上記掛止を更に堅固とすることが
でき、振動等によっても外れ難く優れた耐震性を有する
効果がある。

又、吊戸棚の吊持は、壁１１に側板６及び天板７等を突
き合わせて行なう場合と、図示例の如く吊戸棚と壁１１
との間に隙間を介して行なう場合があって、前者の場合
は吊戸棚と壁１１との突き合わせ面と、受座１３により
吊持力を負担し、一方後者の場合は受座１３のみで吊持
力を負担するから、特にかかる場合に、受座１３は耐震
用止めネジ１４により補強されて充分な吊持力を発揮し
得ることになり、更に従来品に耐震用止めネジ１４を付
加するだけであるから安価に製作することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は吊戸棚ハンガーの従来例を示した夫々
平面図と縦断側面図、第３図、第４図は本考案に係る吊
戸棚ハンガーを示した夫々平面図と一部切欠した側面図
、第５図、第６図は同ハンガーの他の実施例を夫々示し
た傾視図と一部切欠の側面図である。 １・・・・・・本体、２・・・・・・上下調整ネジ、３
・・・・・・ガイドレール、４・・・・・・フック、５
・・・・・・前後調整ネジ、１１・・・・・・壁、１３
・・・・・・受座、１４・・・・・・耐震用止めネジ、
１３ａ・・・・・・受座の引掛部。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）本体内のガイドレールに、躯体たる壁等に固定す
   る受座と相対掛止するフックを前後調整ネジ及び上下調
   整ネジにより前後、上下の二軸方向へ移動調整自在なる
   よう設けた吊戸棚ハンガーにおいて、上記本体の一部に
   耐震用止めネジを、上記受座を壁方向へ抑圧自在に螺合
   して取付けた吊戸棚ハンガー。
2. （２）耐震用止めネジが、受座の引掛部を押圧自在なる
   よう本体に螺合して設けられている実用新案登録請求の
   範囲第１項記載の吊戸棚ハンガー６（３）耐震用止めネ
   ジが、受座の基端部を押圧自在なるよう本体に螺合して
   設けられている実用新案登録請求の範囲第１項記載の吊
   戸棚ハンガー。