JP2631142B2 - 練り芥子の製造方法 - Google Patents
練り芥子の製造方法Info
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- JP2631142B2 JP2631142B2 JP1031424A JP3142489A JP2631142B2 JP 2631142 B2 JP2631142 B2 JP 2631142B2 JP 1031424 A JP1031424 A JP 1031424A JP 3142489 A JP3142489 A JP 3142489A JP 2631142 B2 JP2631142 B2 JP 2631142B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、練り芥子(マスタード)の製造方法に関す
るものである。
るものである。
プラスチックチューブなどに入れて販売されている練
り芥子(マスタード)は、通常、ホール芥子種(芥子
種)を粗砕した後、製品である粉芥子にダマが発生する
のを防止するために該粗砕品を脱脂し、次いで粉砕して
一旦粉芥子を製造し、これに水及び油を添加して製造さ
れている。
り芥子(マスタード)は、通常、ホール芥子種(芥子
種)を粗砕した後、製品である粉芥子にダマが発生する
のを防止するために該粗砕品を脱脂し、次いで粉砕して
一旦粉芥子を製造し、これに水及び油を添加して製造さ
れている。
しかしながら、このような従来の方法で製造された練
り芥子は、水分が多くて、辛味の保持が弱く、かつ肌目
が粗いという欠点がある。
り芥子は、水分が多くて、辛味の保持が弱く、かつ肌目
が粗いという欠点がある。
そこで、芥子中の辛味成分を製造工程中有効に保持さ
せて、使用に際しての水練り時に芥子特有の辛味を効果
的に発揮させるために、カラシナ類の種子から油脂を抽
出法により搾油した後、該油出粕に残留した溶剤を除去
し、次いで乾燥した後、乾燥粕にミロシナーゼ或いはミ
ロシナーゼ含有成分(搾油処理をしていない生の種子の
粉砕品)を添加する方法が提案されている(特開昭61−
35818号公報)。しかしながら、この方法は乾燥粉芥子
の製造方法に関するものであるから、この方法で製造さ
れた乾燥粉芥子に水及び油を添加して練り芥子を製造し
ても辛味の保持を有効に行うことができないという問題
がある。
せて、使用に際しての水練り時に芥子特有の辛味を効果
的に発揮させるために、カラシナ類の種子から油脂を抽
出法により搾油した後、該油出粕に残留した溶剤を除去
し、次いで乾燥した後、乾燥粕にミロシナーゼ或いはミ
ロシナーゼ含有成分(搾油処理をしていない生の種子の
粉砕品)を添加する方法が提案されている(特開昭61−
35818号公報)。しかしながら、この方法は乾燥粉芥子
の製造方法に関するものであるから、この方法で製造さ
れた乾燥粉芥子に水及び油を添加して練り芥子を製造し
ても辛味の保持を有効に行うことができないという問題
がある。
一方、従来の練り芥子に破砕した芥子種子を添加して
芥子種子のツブツブした感じを付与した練り芥子が提案
されている。例えば、特公昭60−3456号公報には、破砕
した芥子種子を水漬けし、これを液切りした後配合する
ことを特徴とする芥子種子入り練り芥子の製造方法が開
示されている。この方法によれば、製造時間を短縮でき
ることが記載されているが、芥子種の辛味を安定に保持
させることが出来ないという問題がある。
芥子種子のツブツブした感じを付与した練り芥子が提案
されている。例えば、特公昭60−3456号公報には、破砕
した芥子種子を水漬けし、これを液切りした後配合する
ことを特徴とする芥子種子入り練り芥子の製造方法が開
示されている。この方法によれば、製造時間を短縮でき
ることが記載されているが、芥子種の辛味を安定に保持
させることが出来ないという問題がある。
本発明は、辛味保持に優れ、かつきめの細かい練り芥
子を製造することができる方法を提供することを目的と
する。
子を製造することができる方法を提供することを目的と
する。
本発明は、脱脂していない乾燥ホール芥子種を脱脂す
ることなく比較的大きな粒径に粗砕し、次いで水と油と
を添加した後、細かい粒径に粉砕すると辛味保持ときめ
の細かさの両方にすぐれた練り芥子を効率的に製造でき
るとの知見に基づいてなされたのである。
ることなく比較的大きな粒径に粗砕し、次いで水と油と
を添加した後、細かい粒径に粉砕すると辛味保持ときめ
の細かさの両方にすぐれた練り芥子を効率的に製造でき
るとの知見に基づいてなされたのである。
すなわち、本発明は、脱脂していない乾燥ホール芥子
種を脱脂することなく粒径500〜1500μのものを50%以
上含む粒径1500μ以下に粗砕し、次いで水と油脂とを添
加した後、粒径500μ以下に粉砕することを特徴とする
練り芥子の製造方法を提供する。
種を脱脂することなく粒径500〜1500μのものを50%以
上含む粒径1500μ以下に粗砕し、次いで水と油脂とを添
加した後、粒径500μ以下に粉砕することを特徴とする
練り芥子の製造方法を提供する。
本発明では、芥子種として黒芥子、白芥子などを使用
することができる。このうち黒芥子を用いるのが芥味保
持の点から好ましい。
することができる。このうち黒芥子を用いるのが芥味保
持の点から好ましい。
本発明では上記芥子種を脱脂することなく乾燥し、次
いで脱脂することなく粒径1500μ以下、好ましくは250
〜1500μ、さらに好ましくは500〜1200μに粉砕する。
つまり、粒径が1500μを越えると粗砕物の粒度が大き過
ぎて二次粉砕にかからず、仮に二次粉砕できたとしても
きめがこまやかな最終製品を得ることができないからで
ある。尚、粗砕は常法により行うことができ、上記範囲
の粒状物が得られればいかなる方法で行ってもよいが、
ピンミルで行うのがよい。
いで脱脂することなく粒径1500μ以下、好ましくは250
〜1500μ、さらに好ましくは500〜1200μに粉砕する。
つまり、粒径が1500μを越えると粗砕物の粒度が大き過
ぎて二次粉砕にかからず、仮に二次粉砕できたとしても
きめがこまやかな最終製品を得ることができないからで
ある。尚、粗砕は常法により行うことができ、上記範囲
の粒状物が得られればいかなる方法で行ってもよいが、
ピンミルで行うのがよい。
次に、該粗砕物に水と油脂とを添加してペースト状の
練り芥子をつくる。ここで、水と油脂とは任意の量で用
いることができるが、一般的に練り芥子全体中、水が10
〜50重量%(以下、%と略称する。)、好ましくは20〜
40%、油脂を5〜40%、好ましくは10〜30%とするのが
よい。つまり、水の量が10%より少ないと乾燥ホール芥
子種が十分膨潤せず、後工程で粉砕しにくく、50%を越
えると練り芥子の辛味保持効果が低下するからである。
また、油脂の量が5%より少ないと練り芥子の辛味保持
効果が低下し、40%を越えると練り芥子が油っぽくな
り、ペーストとしての形態の保持が困難になるからであ
る。尚、水としては清水はもとより、ワインや酒などの
エタノールを含有する水性媒体を使用することもでき
る。また、油脂は辛味の保持のために使用するのであ
り、一般的に食用に使用されているものであれば任意で
ある。
練り芥子をつくる。ここで、水と油脂とは任意の量で用
いることができるが、一般的に練り芥子全体中、水が10
〜50重量%(以下、%と略称する。)、好ましくは20〜
40%、油脂を5〜40%、好ましくは10〜30%とするのが
よい。つまり、水の量が10%より少ないと乾燥ホール芥
子種が十分膨潤せず、後工程で粉砕しにくく、50%を越
えると練り芥子の辛味保持効果が低下するからである。
また、油脂の量が5%より少ないと練り芥子の辛味保持
効果が低下し、40%を越えると練り芥子が油っぽくな
り、ペーストとしての形態の保持が困難になるからであ
る。尚、水としては清水はもとより、ワインや酒などの
エタノールを含有する水性媒体を使用することもでき
る。また、油脂は辛味の保持のために使用するのであ
り、一般的に食用に使用されているものであれば任意で
ある。
本発明では、次いで再度粉砕して、芥子種の粒径を50
0μ以下、好ましくは70〜500μ、より好ましくは70〜25
0μと細かくする。つまり、粒径が500μを越えると、き
めがこまやかで滑らかな舌触りを得ることができないか
らである。このような細かな粉砕は、例えばコミトロー
ルやコロイドミルなどで行うのがよい。
0μ以下、好ましくは70〜500μ、より好ましくは70〜25
0μと細かくする。つまり、粒径が500μを越えると、き
めがこまやかで滑らかな舌触りを得ることができないか
らである。このような細かな粉砕は、例えばコミトロー
ルやコロイドミルなどで行うのがよい。
本発明では、上記工程を必須とするが、粗砕後に芥子
の皮を選別して除去する脱皮工程を採用すると明るい色
の練り芥子が得られるという効果が得られる。
の皮を選別して除去する脱皮工程を採用すると明るい色
の練り芥子が得られるという効果が得られる。
また、本発明において、最終製品である練り芥子のpH
を3.5〜4.5に調整すると保存性を一層向上させることが
できる。ここで、pHの調整は製造工程中の任意の工程で
行うことができ、例えば予めpH調整剤を添加しておく方
法や水と油脂とを添加した後でpH調整剤を添加すること
もできる。このようなpH調整剤としては、酢、クエン
酸、リンゴ酸、酒石酸などのカルボン酸を用いるのがよ
いが、これらの塩を使用することもでき、更に硫酸アル
ミニウムカリウムを使用することもできる。
を3.5〜4.5に調整すると保存性を一層向上させることが
できる。ここで、pHの調整は製造工程中の任意の工程で
行うことができ、例えば予めpH調整剤を添加しておく方
法や水と油脂とを添加した後でpH調整剤を添加すること
もできる。このようなpH調整剤としては、酢、クエン
酸、リンゴ酸、酒石酸などのカルボン酸を用いるのがよ
いが、これらの塩を使用することもでき、更に硫酸アル
ミニウムカリウムを使用することもできる。
本発明では、さらに練り芥子中の水分量を調整するこ
とによって、水分活性を0.9以下に調整すると一層保存
性を向上させることができる。水分活性調整剤として塩
化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、硫酸
マグネシウム、リンゴ酸ナトリウム、乳酸ナトリウム等
の塩類、グルコース、ラクトース、蔗糖等の糖類、ソル
ビット、マンニット等の糖アルコール、グリセリン等が
例示される。これらの水分活性調整剤で練り芥子の水分
活性を好ましくは0.7〜0.85に調整することができる。
これらの水分活性調整剤は、練り芥子の製造途中に添加
することもできるが、製造の最後に添加してもよい。
とによって、水分活性を0.9以下に調整すると一層保存
性を向上させることができる。水分活性調整剤として塩
化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、硫酸
マグネシウム、リンゴ酸ナトリウム、乳酸ナトリウム等
の塩類、グルコース、ラクトース、蔗糖等の糖類、ソル
ビット、マンニット等の糖アルコール、グリセリン等が
例示される。これらの水分活性調整剤で練り芥子の水分
活性を好ましくは0.7〜0.85に調整することができる。
これらの水分活性調整剤は、練り芥子の製造途中に添加
することもできるが、製造の最後に添加してもよい。
本発明では、さらに食塩やグルタミン酸ナトリウム等
の調味料を添加して練り芥子の味を調整することもでき
る。
の調味料を添加して練り芥子の味を調整することもでき
る。
本発明では上記の方法によって製造した練り芥子を常
法によりチューブや壜などに充填して製品とする。この
場合、本発明の方法によって製造された練り芥子を透明
なプラスチックチューブに充填すると、外観がよく、内
容物の残量の確認が容易な形態として提供することがで
きる。本発明の方法により製造される練り芥子はペース
ト状であるが、物性を改善するためにキサンタンガム等
のガム類、澱粉などを添加することができる。
法によりチューブや壜などに充填して製品とする。この
場合、本発明の方法によって製造された練り芥子を透明
なプラスチックチューブに充填すると、外観がよく、内
容物の残量の確認が容易な形態として提供することがで
きる。本発明の方法により製造される練り芥子はペース
ト状であるが、物性を改善するためにキサンタンガム等
のガム類、澱粉などを添加することができる。
本発明によれば、きめごかまやかであり、かつ辛味保
持の優れた練り芥子、特に和風練り芥子を製造すること
ができる。
持の優れた練り芥子、特に和風練り芥子を製造すること
ができる。
次に、実施例により本発明を説明する。
実施例1 未脱脂の乾燥ホール芥子種(黒芥子種)をピンミルで
粗砕して粒径500〜1200μの粗砕物20kgを得た。
粗砕して粒径500〜1200μの粗砕物20kgを得た。
これに、水30kg、油脂20kgを添加して攪拌した。次い
で、該混合物をコロイドミルで粒径100〜250μに粉砕
し、食塩、グルコース及びクエン酸からなる調味原料30
kgを加えて混合、攪拌して練り芥子を得た。
で、該混合物をコロイドミルで粒径100〜250μに粉砕
し、食塩、グルコース及びクエン酸からなる調味原料30
kgを加えて混合、攪拌して練り芥子を得た。
得られた練り芥子はきめのこまかいものであり、かつ
辛味保持の優れたものであった。
辛味保持の優れたものであった。
Claims (1)
- 【請求項1】脱脂していない乾燥ホール芥子種を脱脂す
ることなく粒径500〜1500μのものを50%以上含む粒径1
500μ以下に粗砕し、次いで水と油脂とを添加した後、
粒径500μ以下に粉砕することを特徴とする練り芥子の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1031424A JP2631142B2 (ja) | 1989-02-10 | 1989-02-10 | 練り芥子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1031424A JP2631142B2 (ja) | 1989-02-10 | 1989-02-10 | 練り芥子の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02211845A JPH02211845A (ja) | 1990-08-23 |
JP2631142B2 true JP2631142B2 (ja) | 1997-07-16 |
Family
ID=12330864
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1031424A Expired - Lifetime JP2631142B2 (ja) | 1989-02-10 | 1989-02-10 | 練り芥子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2631142B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP7094084B2 (ja) * | 2017-06-29 | 2022-07-01 | キユーピー株式会社 | マスタードシード含有乳化調味料 |
-
1989
- 1989-02-10 JP JP1031424A patent/JP2631142B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02211845A (ja) | 1990-08-23 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
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FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
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