JP2630180B2 - 半導体製造用炭化珪素質部材 - Google Patents
半導体製造用炭化珪素質部材Info
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- JP2630180B2 JP2630180B2 JP4218243A JP21824392A JP2630180B2 JP 2630180 B2 JP2630180 B2 JP 2630180B2 JP 4218243 A JP4218243 A JP 4218243A JP 21824392 A JP21824392 A JP 21824392A JP 2630180 B2 JP2630180 B2 JP 2630180B2
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- silicon
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- metal
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、均熱管(ライナーチュ
ーブ)、炉芯管(プロセスチューブ)、治具(ウェハー
ボード)等の半導体製造の熱処理炉(拡散炉及び酸化
炉)用部材として有効な半導体製造用炭化珪素質部材に
関する。
ーブ)、炉芯管(プロセスチューブ)、治具(ウェハー
ボード)等の半導体製造の熱処理炉(拡散炉及び酸化
炉)用部材として有効な半導体製造用炭化珪素質部材に
関する。
【0002】
【従来の技術】半導体製造の熱処理炉(拡散炉及び酸化
炉)の部材は、耐熱性、寸法安定性に優れている炭化珪
素質部材が均熱管(ライナーチューブ)、炉芯管(プロ
セスチューブ)、治具(ウェハーボード)等に使用され
ている。
炉)の部材は、耐熱性、寸法安定性に優れている炭化珪
素質部材が均熱管(ライナーチューブ)、炉芯管(プロ
セスチューブ)、治具(ウェハーボード)等に使用され
ている。
【0003】上記の半導体製造に用いられている炭化珪
素質部材は、反応焼結法、再結晶Si含浸法等により製
造されるが、いずれも炭化珪素及び金属珪素とから構成
されている。
素質部材は、反応焼結法、再結晶Si含浸法等により製
造されるが、いずれも炭化珪素及び金属珪素とから構成
されている。
【0004】この炭化珪素質部材は、半導体の高集積化
に伴い高温化での熱処理が必要とされるため、最近では
超高純度の要求が強まっている。
に伴い高温化での熱処理が必要とされるため、最近では
超高純度の要求が強まっている。
【0005】現在その対応として、高温化での酸洗浄及
び長時間の空焼きを行なって、炭化珪素質部材表面の純
化処理をしている。
び長時間の空焼きを行なって、炭化珪素質部材表面の純
化処理をしている。
【0006】また、金属不純物の中で最も問題となるF
e不純物を基材中で1ppm以下に抑えた高純度部材の
開発も行なわれている。更に、高純度ガスの反応を利用
した化学気相析出法(CVD)による緻密な炭化珪素被
覆を基材表面に施すことも行なわれている。
e不純物を基材中で1ppm以下に抑えた高純度部材の
開発も行なわれている。更に、高純度ガスの反応を利用
した化学気相析出法(CVD)による緻密な炭化珪素被
覆を基材表面に施すことも行なわれている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者の経験によれば、基材中のFe不純物が数ppmもし
くは1ppm以下の高純度の場合でも、高温下での熱処
理中に基材の外部及び内部から、特に金属珪素中をFe
不純物が拡散移動して基材表面から半導体ウェハーの雰
囲気に飛び出すことにより、半導体ウェハーが汚染して
ウェハーの特性を悪化させる原因になっている。この半
導体ウェハーの雰囲気に飛び出す不純物量は化学分析で
測定できるレベルではなく、しかも基材の純度を左右す
るものでもない。
者の経験によれば、基材中のFe不純物が数ppmもし
くは1ppm以下の高純度の場合でも、高温下での熱処
理中に基材の外部及び内部から、特に金属珪素中をFe
不純物が拡散移動して基材表面から半導体ウェハーの雰
囲気に飛び出すことにより、半導体ウェハーが汚染して
ウェハーの特性を悪化させる原因になっている。この半
導体ウェハーの雰囲気に飛び出す不純物量は化学分析で
測定できるレベルではなく、しかも基材の純度を左右す
るものでもない。
【0008】また、基材の表面にCVDによる炭化珪素
被覆を施す場合には、金属不純物の拡散移動に対して炭
化珪素被覆無しと比較して効果があるとも言われている
が、炭化珪素被覆の剥離の問題が実際の使用において発
見されていることからCVDによる炭化珪素被覆にも課
題が多い。
被覆を施す場合には、金属不純物の拡散移動に対して炭
化珪素被覆無しと比較して効果があるとも言われている
が、炭化珪素被覆の剥離の問題が実際の使用において発
見されていることからCVDによる炭化珪素被覆にも課
題が多い。
【0009】このため、炭化珪素質部材の基材中を拡散
移動して発生する金属不純物(Fe,Cu,Ni等)の
移動を基材中にて阻止することにより、半導体ウェハー
への汚染を生じないようにすること、しかもこの場合、
剥離等の問題を生じさせずにこれら金属不純物による半
導体ウェハーへの汚染を防止することが望まれた。
移動して発生する金属不純物(Fe,Cu,Ni等)の
移動を基材中にて阻止することにより、半導体ウェハー
への汚染を生じないようにすること、しかもこの場合、
剥離等の問題を生じさせずにこれら金属不純物による半
導体ウェハーへの汚染を防止することが望まれた。
【0010】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明者は、上
記要望に応えるため鋭意検討を行った結果、炭化珪素と
金属珪素とからなる半導体製造用炭化珪素質部材中の酸
素含有量を50ppm以上とすることにより、金属不純
物の発生が抑えられ、半導体ウェハーの特性を高度に安
定化させることを知見した。
記要望に応えるため鋭意検討を行った結果、炭化珪素と
金属珪素とからなる半導体製造用炭化珪素質部材中の酸
素含有量を50ppm以上とすることにより、金属不純
物の発生が抑えられ、半導体ウェハーの特性を高度に安
定化させることを知見した。
【0011】即ち、本発明者の検討によると、基材から
の金属不純物の発生は、基材中の金属不純物の含有量に
関与することは勿論であるが、この含有量が極微量(p
pbのレベル)であっても上記の炭化珪素の組織構造も
しくは温度条件によっては起こることがわかり、更に、
調べたところ、金属不純物の発生を抑制するのは基材中
の含有酸素であることを究明した。
の金属不純物の発生は、基材中の金属不純物の含有量に
関与することは勿論であるが、この含有量が極微量(p
pbのレベル)であっても上記の炭化珪素の組織構造も
しくは温度条件によっては起こることがわかり、更に、
調べたところ、金属不純物の発生を抑制するのは基材中
の含有酸素であることを究明した。
【0012】そこで、金属不純物の発生と酸素含有量と
の関係を模索した結果、基材中の酸素含有量が50pp
m以上であると金属不純物の発生が抑制されること、こ
のように酸素を50ppm以上含有させると、金属不純
物が金属酸化物に換えられ、炭化珪素質部材の基材中を
拡散移動する金属不純物(Fe,Cu,Ni等)の基材
中での移動が阻止されることにより、金属不純物の発生
が防止されることを知見した。
の関係を模索した結果、基材中の酸素含有量が50pp
m以上であると金属不純物の発生が抑制されること、こ
のように酸素を50ppm以上含有させると、金属不純
物が金属酸化物に換えられ、炭化珪素質部材の基材中を
拡散移動する金属不純物(Fe,Cu,Ni等)の基材
中での移動が阻止されることにより、金属不純物の発生
が防止されることを知見した。
【0013】またこの場合、炭化珪素質部材の組織にお
いて炭化珪素が海部として三次元連続相を形成している
と共に、この炭化珪素連続相中に多数の金属珪素島部が
互いに独立して分散された構造を有し、炭化珪素質部材
内部の金属珪素相と表面に露呈する金属珪素相とが炭化
珪素連続相によって遮断されることにより、特に金属珪
素相を拡散移動してくる不純物が表面露呈金属珪素相に
拡散移動することが抑えられるので、金属不純物による
半導体ウェハーの汚染をより効果的に防止し得ることを
見い出し、本発明をなすに至ったものである。
いて炭化珪素が海部として三次元連続相を形成している
と共に、この炭化珪素連続相中に多数の金属珪素島部が
互いに独立して分散された構造を有し、炭化珪素質部材
内部の金属珪素相と表面に露呈する金属珪素相とが炭化
珪素連続相によって遮断されることにより、特に金属珪
素相を拡散移動してくる不純物が表面露呈金属珪素相に
拡散移動することが抑えられるので、金属不純物による
半導体ウェハーの汚染をより効果的に防止し得ることを
見い出し、本発明をなすに至ったものである。
【0014】従って、本発明は、炭化珪素と金属珪素と
からなる半導体製造用炭化珪素質部材において、該部材
中の酸素含有量が50ppm以上であることを特徴とす
る半導体製造用炭化珪素質部材、及びかかる炭化珪素質
部材の炭化珪素が海部として三次元連続相を形成してい
ると共に、この炭化珪素連続相中に多数の金属珪素島部
が互いに独立して分散された構造を有する上記半導体製
造用炭化珪素質部材を提供する。
からなる半導体製造用炭化珪素質部材において、該部材
中の酸素含有量が50ppm以上であることを特徴とす
る半導体製造用炭化珪素質部材、及びかかる炭化珪素質
部材の炭化珪素が海部として三次元連続相を形成してい
ると共に、この炭化珪素連続相中に多数の金属珪素島部
が互いに独立して分散された構造を有する上記半導体製
造用炭化珪素質部材を提供する。
【0015】以下、本発明について更に詳しく説明する
と、本発明の半導体製造用炭化珪素質部材は、上述した
ように炭化珪素と金属珪素とからなるものである。この
場合、炭化珪素質部材は、反応焼結法、再結晶Si含浸
法等のいずれの方法によってもよいが、本発明の炭化珪
素質部材は、部材中の酸素含有量を50ppm以上とす
る必要があり、50ppmより酸素含有量が少ないと部
材中を移動する鉄などの金属不純物を有効に金属酸化物
に変換し得ない。なお、このように金属不純物の移動を
阻止できるといっても、金属不純物の含有量は少ない程
良く、鉄、銅、ニッケルなどの金属不純物の含有量は各
々で10ppm以下が好ましい。また、酸素以外の窒
素、塩素などは、金属の移動を阻止する効果が少ないの
で、通常その存在は考慮されない。
と、本発明の半導体製造用炭化珪素質部材は、上述した
ように炭化珪素と金属珪素とからなるものである。この
場合、炭化珪素質部材は、反応焼結法、再結晶Si含浸
法等のいずれの方法によってもよいが、本発明の炭化珪
素質部材は、部材中の酸素含有量を50ppm以上とす
る必要があり、50ppmより酸素含有量が少ないと部
材中を移動する鉄などの金属不純物を有効に金属酸化物
に変換し得ない。なお、このように金属不純物の移動を
阻止できるといっても、金属不純物の含有量は少ない程
良く、鉄、銅、ニッケルなどの金属不純物の含有量は各
々で10ppm以下が好ましい。また、酸素以外の窒
素、塩素などは、金属の移動を阻止する効果が少ないの
で、通常その存在は考慮されない。
【0016】このような本発明の炭化珪素質部材は、炭
化珪素粉末、黒鉛粉末及び酸素源化合物を含有する混合
物を成形、焼成して仮焼体を得た後、この仮焼体に溶融
金属珪素を含浸することにより有利に製造することがで
きる。
化珪素粉末、黒鉛粉末及び酸素源化合物を含有する混合
物を成形、焼成して仮焼体を得た後、この仮焼体に溶融
金属珪素を含浸することにより有利に製造することがで
きる。
【0017】ここで、酸素源化合物は、本発明の炭化珪
素質部材中に酸素を導入するためのもので、具体的には
(−Si−O−)結合を有するシリコーン樹脂、(Si
−O−Si)結合を有する二酸化珪素、シリカゲル、更
には結合剤としてのフェノール樹脂などのようにウエハ
ー特性に悪影響を与える不純物を含まない酸素含有化合
物を好適に使用することができる。なお、これらの酸素
源化合物は、得られる炭化珪素質部材中に50ppm以
上の酸素を与えるような量で配合される。
素質部材中に酸素を導入するためのもので、具体的には
(−Si−O−)結合を有するシリコーン樹脂、(Si
−O−Si)結合を有する二酸化珪素、シリカゲル、更
には結合剤としてのフェノール樹脂などのようにウエハ
ー特性に悪影響を与える不純物を含まない酸素含有化合
物を好適に使用することができる。なお、これらの酸素
源化合物は、得られる炭化珪素質部材中に50ppm以
上の酸素を与えるような量で配合される。
【0018】本発明の炭化珪素質部材は、上述したよう
に酸素を50ppm以上含有するものであるが、更に、
少なくとも一部の組織が、炭化珪素が海部として三次元
連続相を形成していると共に、この炭化珪素連続相中に
多数の金属珪素島部が互いに独立して分散された構造、
つまり基材の組織において、炭化珪素の粒が単独に配置
されているのではなく、炭化珪素の粒が連続して繁がっ
ており、更に金属珪素が単独に配置されている構造(以
下、SiC立体連続相構造という)を有するものである
ことが好ましい。
に酸素を50ppm以上含有するものであるが、更に、
少なくとも一部の組織が、炭化珪素が海部として三次元
連続相を形成していると共に、この炭化珪素連続相中に
多数の金属珪素島部が互いに独立して分散された構造、
つまり基材の組織において、炭化珪素の粒が単独に配置
されているのではなく、炭化珪素の粒が連続して繁がっ
ており、更に金属珪素が単独に配置されている構造(以
下、SiC立体連続相構造という)を有するものである
ことが好ましい。
【0019】この場合、SiC立体連続相構造をなす炭
化珪素質部材において、金属珪素島部はその炭化珪素量
が80〜95重量%であることが好ましい。
化珪素質部材において、金属珪素島部はその炭化珪素量
が80〜95重量%であることが好ましい。
【0020】このような表面部がSiC立体連続相構造
を有する炭化珪素質部材を得るためには、炭化珪素粉末
に対し黒鉛粉末の量を通常より多くして成形、仮焼した
仮焼体に金属珪素を含浸させるようにすることが好まし
い。これにより、黒鉛粉末は溶融金属珪素と反応して新
たに炭化珪素を生成し、この新たに生成した炭化珪素が
元からある単独の炭化珪素と繁がったり、数個の炭化珪
素を繁げたりしてSiC立体連続相構造となる。勿論こ
の場合、黒鉛粉末量が多いほどSiC立体連続相構造の
多い組織になる。
を有する炭化珪素質部材を得るためには、炭化珪素粉末
に対し黒鉛粉末の量を通常より多くして成形、仮焼した
仮焼体に金属珪素を含浸させるようにすることが好まし
い。これにより、黒鉛粉末は溶融金属珪素と反応して新
たに炭化珪素を生成し、この新たに生成した炭化珪素が
元からある単独の炭化珪素と繁がったり、数個の炭化珪
素を繁げたりしてSiC立体連続相構造となる。勿論こ
の場合、黒鉛粉末量が多いほどSiC立体連続相構造の
多い組織になる。
【0021】なお、金属珪素の含浸、焼結温度は160
0〜1800℃、特に1600〜1700℃とすること
が好ましい。
0〜1800℃、特に1600〜1700℃とすること
が好ましい。
【0022】
【実施例】以下、実施例と比較例を示し、本発明を具体
的に示すが、本発明は下記の実施例に制限されるもので
はない。
的に示すが、本発明は下記の実施例に制限されるもので
はない。
【0023】[実施例1]市販の炭化珪素粉末を高純度
化した炭化珪素粉末76重量%、同じく高純度化した黒
鉛粉末6重量%、結合剤としてフェノール樹脂10重量
%、及び高純度の二酸化珪素粉末8重量%を混合、造
粒、成形した後、窒素ガス雰囲気中800℃まで加熱し
て仮焼体を得た。更に、この仮焼体を真空下1500℃
に加熱して高純度の溶融金属珪素を含浸し、焼結して、
外径170mm、内径155mm、長さ2600mmの
炉芯管を得た。
化した炭化珪素粉末76重量%、同じく高純度化した黒
鉛粉末6重量%、結合剤としてフェノール樹脂10重量
%、及び高純度の二酸化珪素粉末8重量%を混合、造
粒、成形した後、窒素ガス雰囲気中800℃まで加熱し
て仮焼体を得た。更に、この仮焼体を真空下1500℃
に加熱して高純度の溶融金属珪素を含浸し、焼結して、
外径170mm、内径155mm、長さ2600mmの
炉芯管を得た。
【0024】このようにして得られた炉芯管の酸素含有
量は70ppm、鉄含有量は3ppmであった。なお、
この炭化珪素の組織はSiC立体連続相構造を有さない
ものであった。この組織の100倍の顕微鏡写真を参考
写真1に示す。
量は70ppm、鉄含有量は3ppmであった。なお、
この炭化珪素の組織はSiC立体連続相構造を有さない
ものであった。この組織の100倍の顕微鏡写真を参考
写真1に示す。
【0025】[実施例2]市販の炭化珪素粉末を高純度
化した炭化珪素粉末67重量%、同じく高純度化した黒
鉛粉末15重量%及び結合剤としてフェノール樹脂18
重量%を混合、造粒、成形した後、窒素ガス雰囲気中8
00℃まで加熱して仮焼体を得た。更に、この仮焼体を
真空下1600℃に加熱して高純度の溶融金属珪素を含
浸し、焼結して、外径170mm、内径155mm、長
さ2600mmの炉芯管を得た。
化した炭化珪素粉末67重量%、同じく高純度化した黒
鉛粉末15重量%及び結合剤としてフェノール樹脂18
重量%を混合、造粒、成形した後、窒素ガス雰囲気中8
00℃まで加熱して仮焼体を得た。更に、この仮焼体を
真空下1600℃に加熱して高純度の溶融金属珪素を含
浸し、焼結して、外径170mm、内径155mm、長
さ2600mmの炉芯管を得た。
【0026】このようにして得られた炉芯管の酸素含有
量は50ppm、鉄含有量は10ppmであった。な
お、この炭化珪素の組織はSiC立体連続相構造を有す
ものであった。この組織の100倍の顕微鏡写真を参考
写真2に示す。
量は50ppm、鉄含有量は10ppmであった。な
お、この炭化珪素の組織はSiC立体連続相構造を有す
ものであった。この組織の100倍の顕微鏡写真を参考
写真2に示す。
【0027】[実施例3]市販の炭化珪素粉末を高純度
化した炭化珪素粉末74重量%、同じく高純度化した黒
鉛粉末16重量%及び結合剤かつ酸素源としてシリコー
ン樹脂10重量%を混合造粒、成形した後、窒素ガス雰
囲気中800℃まで加熱して仮焼体を得た。更に、この
仮焼体を真空下1600℃に加熱して高純度の溶融金属
珪素を含浸し、焼結して、外径170mm、内径155
mm、長さ2600mmの炉芯管を得た。
化した炭化珪素粉末74重量%、同じく高純度化した黒
鉛粉末16重量%及び結合剤かつ酸素源としてシリコー
ン樹脂10重量%を混合造粒、成形した後、窒素ガス雰
囲気中800℃まで加熱して仮焼体を得た。更に、この
仮焼体を真空下1600℃に加熱して高純度の溶融金属
珪素を含浸し、焼結して、外径170mm、内径155
mm、長さ2600mmの炉芯管を得た。
【0028】このようにして得られた炉芯管の酸素含有
量は220ppm、鉄含有量は2ppmであった。な
お、この炭化珪素の組織はSiC立体連続相構造を有す
ものであった。この組織の100倍の顕微鏡写真を参考
写真3に示す。
量は220ppm、鉄含有量は2ppmであった。な
お、この炭化珪素の組織はSiC立体連続相構造を有す
ものであった。この組織の100倍の顕微鏡写真を参考
写真3に示す。
【0029】[比較例]市販の炭化珪素粉末を高純度化
した炭化珪素粉末80重量%、同じく高純度化した黒鉛
粉末5重量%及び結合剤としてフェノール樹脂15重量
%を混合、造粒、成形した後、窒素ガス雰囲気中800
℃まで加熱して仮焼体を得た。更に、この仮焼体を真空
下1500℃に加熱して高純度の溶融金属珪素を含浸
し、焼結して、外径170mm、内径155mm、長さ
2600mmの炉芯管を得た。
した炭化珪素粉末80重量%、同じく高純度化した黒鉛
粉末5重量%及び結合剤としてフェノール樹脂15重量
%を混合、造粒、成形した後、窒素ガス雰囲気中800
℃まで加熱して仮焼体を得た。更に、この仮焼体を真空
下1500℃に加熱して高純度の溶融金属珪素を含浸
し、焼結して、外径170mm、内径155mm、長さ
2600mmの炉芯管を得た。
【0030】このようにして得られた炉芯管の酸素含有
量は45ppm、鉄含有量は2ppmであった。なお、
この炭化珪素の組織はSiC立体連続相構造を有さない
ものであった。この組織の100倍の顕微鏡写真を参考
写真4に示す。
量は45ppm、鉄含有量は2ppmであった。なお、
この炭化珪素の組織はSiC立体連続相構造を有さない
ものであった。この組織の100倍の顕微鏡写真を参考
写真4に示す。
【0031】次に、上記例で得られた炉芯管を拡散炉に
取り付け、炉芯管に半導体のシリコーンウエハーを挿入
し、熱処理を行った。得られたシリコーンウエハーのラ
イフタイム(μ−PCD法)を測定し、シリコーンウエ
ハーの汚染度を調べた。これらの結果を表1に示す。
取り付け、炉芯管に半導体のシリコーンウエハーを挿入
し、熱処理を行った。得られたシリコーンウエハーのラ
イフタイム(μ−PCD法)を測定し、シリコーンウエ
ハーの汚染度を調べた。これらの結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】表1の結果から、酸素含有率が50ppm
以上の炭化珪素質炉芯管、特にSi立体連続相構造を有
するものより得られたシリコンウエハーは、ライフタイ
ムが長く、高品質のものであった。
以上の炭化珪素質炉芯管、特にSi立体連続相構造を有
するものより得られたシリコンウエハーは、ライフタイ
ムが長く、高品質のものであった。
【0034】
【発明の効果】本発明の半導体製造用炭化珪素質部材
は、炉芯管などに適用した場合、シリコンウエハーを鉄
などの金属不純物で汚染させることを可及的に防止した
もので、高品質の半導体製造に用いることができる。
は、炉芯管などに適用した場合、シリコンウエハーを鉄
などの金属不純物で汚染させることを可及的に防止した
もので、高品質の半導体製造に用いることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 炭化珪素と金属珪素とからなる半導体製
造用炭化珪素質部材において、該部材中の酸素含有量が
50ppm以上であることを特徴とする半導体製造用炭
化珪素質部材。 - 【請求項2】 炭化珪素が海部として三次元連続相を形
成していると共に、この炭化珪素連続相中に多数の金属
珪素島部が互いに独立して分散された構造を有する請求
項1記載の半導体製造用炭化珪素質部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4218243A JP2630180B2 (ja) | 1992-07-24 | 1992-07-24 | 半導体製造用炭化珪素質部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4218243A JP2630180B2 (ja) | 1992-07-24 | 1992-07-24 | 半導体製造用炭化珪素質部材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0648837A JPH0648837A (ja) | 1994-02-22 |
JP2630180B2 true JP2630180B2 (ja) | 1997-07-16 |
Family
ID=16716837
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4218243A Expired - Lifetime JP2630180B2 (ja) | 1992-07-24 | 1992-07-24 | 半導体製造用炭化珪素質部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2630180B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6891263B2 (en) | 2000-02-07 | 2005-05-10 | Ibiden Co., Ltd. | Ceramic substrate for a semiconductor production/inspection device |
US7011874B2 (en) | 2000-02-08 | 2006-03-14 | Ibiden Co., Ltd. | Ceramic substrate for semiconductor production and inspection devices |
DE102006009388B4 (de) | 2006-03-01 | 2009-02-26 | Audi Ag | Vorrichtung zur Silicierung von kohlenstoffhaltigen Werkstoffen und darin durchführbares Verfahren |
JP5852308B2 (ja) * | 2009-12-22 | 2016-02-03 | 曙ブレーキ工業株式会社 | 摩擦材の製造方法 |
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-
1992
- 1992-07-24 JP JP4218243A patent/JP2630180B2/ja not_active Expired - Lifetime
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