JP2628231B2 - 放出調整賦形剤として容易に入手できるコンニャクグルコマンナン - Google Patents

放出調整賦形剤として容易に入手できるコンニャクグルコマンナン

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JP2628231B2 JP6515521A JP51552194A JP2628231B2 JP 2628231 B2 JP2628231 B2 JP 2628231B2 JP 6515521 A JP6515521 A JP 6515521A JP 51552194 A JP51552194 A JP 51552194A JP 2628231 B2 JP2628231 B2 JP 2628231B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は固体投与形態(solid dosage forms)及び放
出調整賦形剤(sustained release excipient)物質、
特にコンニャクを包含するこれらのものに関する。
放出調整賦形剤は予め決定し得る基材に基づき、ある
一定の時間を通して医薬を放出させることを可能にする
組成物である。これらは活性成物を含有する調剤(form
ulations)に混合され、該調剤からこれらの活性成物の
調整された放出を提供する。典型的には、放出調整剤は
固体投与形、例えば長時間にわたって活性成分を放出す
るように計画される製薬錠剤に混合される。
コンニャク(Amorphophallus konjac)は植物であ
り、その塊茎が中国及び日本において周知の食料品即ち
コンニャク粉末の供給源である。この粉末は下記に記載
される種々の不溶物質と共に主要成分として望ましい水
溶性物質を含有し、水中で再構成される時グルコマンナ
ン(glucomannan)及び可溶性デンプンの高粘度ゾルを
構成する。主な可溶性成分はグルコマンナン、D−グル
コース及びD−マンノールから構成される多糖類であ
り、種々の食料品における成分としてそして同時にフィ
ルム、オイルドリル用流体物及びペイントのような工業
的に適用される成分として有用である。
粗製又は天然コンニャク粉末には多くの不純物があ
り、主として不溶性デンプン、セルロース及び窒素含有
物質(タンパク質を含む)があり、これらの不純物の多
くは塊茎中にコンニャク粉末を含むサック(sacs)に由
来する。
本発明は、好ましくは非食品用、さらに好ましくは医
薬適用用の放出調整特性を持つ固体投与形態を提供す
る。この調剤は、放出調整賦形剤として、乾燥透明コン
ニャクグルコマンナンにより代表される(しかしこれに
限定されない)容易に入手できるコンニャクグルコマン
ナン、又は容易に水和可能なコンニャクグルコマンナ
ン、例えば極低温粉砕コンニャクもしくは可塑性コンニ
ャクを含む。この容易に入手できるコンニャクグルコマ
ンナンは乾燥活性物質と混合することができ、固体投与
形態を製造し得る。
この明細書で使用される用語「粗製」は、その中にグ
ルコマンナンが存在するサックを持つグルコマンナンが
まだ含有され、且つ種々の不純物が存在する不透明又は
天然コンニャク粉末を意味する。
粗製コンニャクグルコマンナンはコンニャク植物のサ
ックの壁によってこの系から隔離されているので粗製コ
ンニャクグルコマンナンはこの系に容易に利用できな
い。結果として、伝統的に製造されたコンニャクグルコ
マンナンがもし賦系剤として使用されるならば、それは
より少ない予測し得る時間設定された放出速度を示すで
あろう。そして水和がゆっくりすぎるので本発明のコン
ニャクの如く効果的な時間放出賦形剤とすることができ
ないであろう。
容易に入手できるコンニャクグルコマンナンはそれが
25℃で脱イオン水に容易に溶解することによって定義さ
れる。これに対して粗製コンニャクはより高い温度に加
熱することなくしては容易に溶解しないであろう。容易
に入手できるコンニャクグルコマンナンは容易に水和
し、水和された時高い粘度組織系を形成する。これらの
特性は固体投与形態のための重要な調整放出特性を提供
する。
ある容易に入手できるコンニャクグルコマンナン類は
透明はコンニャク及び速やかに水和し得るコンニャクを
包含する。速やかに水和し得るコンニャクとは、種類と
して極低温粉砕コンニャク及び可塑性コンニャクを包含
する通常の用語である。
容易に水和し得るコンニャク粉末(flour)は、10分
間後に少なくとも60%、20分間後に少なくとも80%及び
/又は30分間後に80〜100%の百分率ポテンシャル粘度
増加(percentage potential viscosity gain)を特徴
とし、これらは全て25℃の水中で測定され且つ予め決め
られた100%最大粘度増加に基づく。容易に水和し得る
コンニャクは極低温粉砕によって、又は天然コンニャク
粉末を湿めらせそれを可塑化させ、次でそれを粉砕して
フレークを形成し、このフレークを粉砕する方法によっ
て製造することができる。
下記に記載される極低温粉砕コンニャク及び可塑性コ
ンニャクの両者は速やかに水和され得るコンニャクの形
態である。ここで使用される用語極低温粉砕(cryogeni
cally ground)コンニャクは、(a)天然コンニャク粉
末をそれが可塑化されるまで高湿度レベルに調節し、二
つの表面の間でそれをすりつぶしてフレークを生成し、
このフレークを乾燥した後に粉砕することによって、及
び(b)冷却手段例えば液体窒素に曝す手段を用いて粗
製コンニャク粉末粒子を十分にもろくして容易に粉砕
し、そしてまた局所加熱エネルギーによって引き起こさ
れる分子分解を減少させ、その後に粉砕することによっ
て製造される速やかに又は急速に水和し得るコンニャク
粉末を意味する。これは熱分解(例えば、褐色着色を、
焦げた臭いそして粘度ロスによって証明される)を引き
起こすことなしに天然コンニャク粉末の粒子の大きさを
減少させる。粒子の大きさの減少、そして特にコンニャ
ク粉末中に存在する天然サックの破壊は高いピークの粘
度レベルを維持すると同時に低温又は室温の水で容易に
且つ急速に水和し得るコンニャク粉末を提供する。
ここで使用される用語「透明(clarified)コンニャ
ク」は澄んだ(clear)ゾルを形成することができるコ
ンニャクグルコマンナン粉末を意味する。さらに、透明
コンニャクは溶解性不純物を実質的に含まず、そして不
透明コンニャクよりも低窒素含有量を有する。澄んだゾ
ルはホルマジン(Formazin)濁度標準を使用して1.0w/v
%濃度で測定された時に100濁度より大きくはない濁度
を持つ水性ゲルであると定義される。好ましくは、透明
コンニャクは0.60wt%もしくはそれ以下の窒素含有量及
びホルマジン濁度標準を使用して1.0w/v%濃度で測定さ
れた時20〜70濁度単位の水性ゾル濁度ポテンシャルを待
つことを特徴とする。より好ましくは、透明コンニャク
は0.175wt%又はそれ以下の窒素含量及び20〜70濁度単
位の水性ゾル濁度ポテンシャルを特徴とする。最も好ま
しくは0.15wt%又はそれ以下の窒素含有量及び20〜60濁
度単位の水性ゾル濁度ポテンシャルを特徴とする。
透明コンニャクは不透明(粗製)コンニャクよりもす
ぐれた効果を提供する。すなわち改良されたにおい、
色、溶解度、水和性及び粉末性を提供する。その上に、
粗製コンニャク粒子は大きさが不均一であり且つ通常の
製粉温度で粉砕できない。粗製コンニャクの製粉又は他
の粉砕は高い温度を発生させ、その温度が乾燥加熱分解
とほとんど同じ方法でその粘度ポテンシャルを破壊し、
そしてその黒色変化の原因となる。これに反して、透明
コンニャクは澄んだゾルを形成する白色粉末であり、に
おいのないそして容易に均一の大きさに粉砕することが
できる。さらに、透明コンニャクはグルコマンナン含有
量においてさらに均一であり、従って粗製コンニャクに
よって生ずる粘度及びゲル強度の広範囲の制御されてい
ない変化を避ける。
透明コンニャク粉末の他の一つの望ましい特性は、粗
製コンニャクとは違って、透明コンニャクは調整された
放出により有利な方法で水和することにある。粗製コン
ニャクに比べて透明コンニャクの重要の利点は、透明コ
ンニャクが乾燥粉末としてより安定していることであ
る。例えば、粗製コンニャクを室温より高い温度(50
℃)で4週間貯蔵するとその水性ゾル粘度ポテンシャル
の80%が失われる。これに対して、透明コンニャクが同
じ時間及び同じ温度で貯蔵されたときには、その粘度ポ
テンシャルの約20%が失われたのみである。この貯蔵安
定性の増加は、ゾルの初期加熱及び清澄化方法を通して
のその後のアルコール洗浄の両方によって粗製物質中に
存在する酵素の変性の結果であると信じられる。清澄化
のさらなる利益は透明コンニャクが粗製コンニャクより
もより容易に再水和し得ることである。
粉末及び生成物サンプルの濁度は可視光線を使用して
一般に決定されるけれども、紫外線(UV)を透明生成物
を特徴づけ且つ清澄化処理の有効性を評価するために使
用できる。この方法は、生成物の0.5%ゾル(w/w)を作
り、これらをキュベットに入れ、そして200及び320の間
のナノメータ(nm)のこれらのUV吸光度を測定すること
により達成され得る。DNA及びタンパク質を含有する不
純物は260〜280nmの範囲でUV光を吸収しそしてこの範囲
のピークがこれらの存在及び相対量を示す。粗製コンニ
ャクサンプルはこの範囲において広いピークを示し、そ
して全体的にみて透明コンニャクサンプルよりも吸光度
のより高い基線を持ち、260〜280の間のピークを欠く。
このことは、DNA又はタンパク質の存在が目標達成を妨
げるかも知れないので、バイオテクノロジー用の分離培
質にとっては特に重要である。
極低温粉砕コンニャクは、かつ色着色により又は望ま
しくない臭いにより証明されるコンニャク粉末分解を防
止するために十分な冷却効果がある温度で粉砕されたコ
ンニャク粉末である。
可塑性(plasticized)コンニャク粉末は、天然コン
ニャク粉末を最初湿らしてそれを可塑化し、次いでそれ
をすりつぶしてフレークを形成し、その後このフレーク
を粉砕することによって製造されたコンニャク粉末であ
る。
固体投与形態は全ての製薬活性成分を放出させるため
に使用し得る。この投与形態は鎮痛剤、抗生物質、抗て
んかん薬、抗ヒスタミン薬、咳止め及び感冒薬、心臓血
管疾患薬、胃腸薬、呼吸計疾患薬及び他の医薬を包含す
る。
説明のための例示を下記に示す。
鎮痛薬:アセトミノフェン、イブプロフェン、ケトプロ
フェン等、インドメタシン、ナプキセン、コデインを含
むアセトアミノフェン及びプロポキシフェンを含むアセ
トアミノフェン。
抗生物質:エリスロマイシン、セファロスポリン・ミノ
サイクリンHCl。
抗てんかん薬:フェンスクシミド、フェニトインナトリ
ウム及びバルプロエートナトリウム。
抗ヒスタミン薬:クロルフェニラミンマレエート、ジフ
ェンヒドラミン塩酸塩、トリプロリジン塩酸塩。
咳止め及び感冒薬:臭化水素酸デキストロメトルファ
ン、硫酸エフェドリン、グアイフェネシン、フェニプロ
パノールアミン塩酸塩、プロメタジン塩酸塩及びプシュ
ードエフェドリン塩酸塩。
心臓血管疾患薬:カプトプリル、クロルチアジド及びヒ
ドロクロルチアジド、ジルチアジン、ナドロール、パパ
ペリン塩酸塩、プロプラノール塩酸塩、キニジングルコ
ネート、キニジン硫酸塩。
胃腸薬:シメチジン、ロペルアミド塩酸塩及びラニチジ
ン。
呼吸系疾患薬:硫酸アルブテロール、アミノフィリン及
びテオフィリン。
利用し得る種々の固体投与形態がある。若干の例示は
次のものを包含する。錠剤、ビーズ、ボール、球形、ケ
ーキ、コンパクト、顆粒、棒状、ブリケット及び他の同
種のもの。この形態は次に示す(しかしこれらに限定さ
れない)多数の方法によって製造され得る。圧縮成形、
押し出し成形、ペレット化、スラッジング、ローラ圧密
化、顆粒化、タイカスティング、ブリケット形成又は他
の固体投与形態製造方法。
この固体投与形態は、農業及び獣医用製品、医薬、ス
イミングプール添加剤、産業用殺生物剤、化粧品、家庭
用察中、殺菌及び除草剤及び染料製造を含む用途の広範
囲の分野で使用できる。従って、この活性成分は農薬、
殺虫薬、除草薬、活性獣医薬組成物、製薬成分、スイミ
ングプール添加薬、産業用殺生物薬又は他の活性成分で
あることができる。
錠剤形成に一般に使用される錠剤化助剤が使用でき
る。これらは潤滑剤、グリダント、安定化剤、フィラ
ー、表面活性剤等を包含するがこれらに限定されない。
これらは過度の実験をすることなしに手近に必要に応じ
て当業者によって選択され利用できる。
放出調整賦形剤としてヒドロコロイドの代わりとして
又はこれに加えて、ラクトースフィラーを使用し得る。
フィラーの例示は、ラクトース、デンプン、スクロー
ス、リン酸ニカルシウム、炭酸マグネシウム、微結晶セ
ルロース、フロックセルロース及び錠剤化技術において
当業者に周知の種々の糖類及び多糖類を包含する。
医薬錠剤を製造する方法は本発明の範囲に包含され
る。錠剤は賦形剤及び医薬活性化合物を混ぜ合わせそし
て適当に加圧して錠剤形成を行うことによって形成され
る。水圧プレスによる1.27センチメータ(1/2インチ)
の単純な圧縮化のためには少なくとも2000psiの圧力が
適当である。一般に、最終錠剤の粉砕強度は6〜12kg
(実施例1Aの方法によって測定された時)の範囲にある
ことが好ましい。
ここで記載されている容易に入手できるコンニャクグ
ルコマンナン賦形剤の特徴の一つは、調整放出錠剤が例
えば乾燥粉末の直接圧縮によって合成され得ることであ
る。さらに特徴的には、これらの乾燥粉末は湿潤化又は
予備水和化することによって予め条件が設定されること
を必要としない。技術はそのような条件づけがコストが
高くつくにもかかわらず意図した効果を生ずる場合に存
在する。一般に、水(湿潤顆粒化)によるそのような予
備条件づけは賦形剤の能力を改良し、その可能を固体投
与形態のための結合剤として役立たせ、そしてこの賦形
剤のより少ない重量パーセントの使用を可能にする。
一般に、少なくとも4wt%の速やかに(急速に)水和
し得るコンニャク調整賦形剤が使用されるであろう。好
ましくは、錠剤を基準にして7〜50wt%賦形剤が使用さ
れるであろう。さらに好ましくは、10〜40wt%の賦形剤
が使用されるであろう。そして最も好ましくは10〜30wt
%の賦形剤が使用されるであろう。
本発明の他の一つの態様はヒドロコロイドガムが付加
物ガムとして調整放出賦形剤と組合せて使用されること
を含む。キサンタンガムは透明コンニャクと組合せて使
用される時重量基準で水和及び粘度増加を増加させたこ
とを示し、そして錠剤形成においてより少ない透明コン
ニャクの消費を可能にし且つ錠剤中の医薬活性物質のよ
り多い重量パーセントの存在を可能にする。
調整放出賦形と付加物ガムとの有効な割合は過度の実
験を行うことなし選択できる。この割合に対する上限は
ない。しかしながら、共働作用のために、20:1〜1:1の
範囲内の割合が好ましい。さらに15:1〜5:1の範囲内の
割合がさらに好ましく、そして12:1〜6:1の範囲内の割
合が最も好ましい。
固体投与形態及びこれらの製造方法を下記の実施例1
〜8に記載する。要点の表を最後の実施例の後に示す。
実施例1 精製コンニャク粉を用いて製造された放出調整錠 混合物1A 40メッシュ米国標準スクリーン(420ミクロン)を通
した4.9588gの無水テオフィリン及び2.1252gの精製コン
ニャク粉の混合物をスクリュートップのジャーの中で8
分間完全に混合した。コンニャク粉は水溶液をイソプロ
パノール中で注ぎ沈澱物を乾燥した乾燥物を粉砕して得
たものである。粉砕物は60メッシュ・スクリーン(250
ミクロン)を通してある。
この混合物からの0.500gを0.5インチ(1.270cm)径の
ステンレス製打抜型に入れた。打抜型を水圧機に入れて
ゲージ圧を4000psi(27580KPa)に増加させ5秒間保持
した。得られた平面錠は2.93mm厚、平均破砕強度は10.6
kgであった。
時に硬度とも記される破砕強度はSchleuiger−4M硬度
試験機で測定した。これは水平方向する平らな金床で錠
径を横切る圧力を加えて錠の破砕に必要な力を測定す
る。錠の放出調整性能をそれらの崩壊及び溶解特性を測
定して調査した。水性媒質中におけるこれの錠の崩壊は
米国薬局方(USP XX)に規定される装置で測定した。該
規定において錠は標準ワイヤ・メッシュ・バスケットに
入れられて定常37℃に保たれた水性液中で上下に動かさ
れる。幾つかの事例において、錠をバスケットに入れた
後にさらに特定の寸法及び形態のミシン目を打ったプラ
スチック板をバスケット中に入れた。これらの板は本実
験で製造した錠の崩壊特性の決定に用いられた。結果は
次の通り:pH1の水溶液中では1時間以内に保護ゲルが発
達し、錠はその一体性を6時間以上の間保持した。しか
しながら7時間で完全に崩壊した。脱イオン水(pH=
7)中では薄いゲルが形成して完全7時間存続したが、
その最後の時点でも錠は依然肉眼で確認できた。pH7.4
での挙動はpH=1のときと非常に似ていたけれども、僅
かな板が7時間後も残っていた。次いでUSP(米国薬局
方)の装置2(回転パドル法)でパドルの回転を50rpm
で操作して、900mL脱イオン水への錠の溶解を測定し
た。ベックマンDU−7:uv/可視光スペクトル計を用いて
1時間毎に272nmで測定した溶液中でのデオフィリン累
積量を次表に示す。経過時間(時) 溶液中のテオフィリン累積% 1 58 2 65 3 67 4 70 5 72 6 74 注)脱イオン水中に1分間は振とうせずに静置した錠は
始めの1時間はかなり減少したテオフィリン放出(42
%)を示した。しかし続く数時間の間では同様の増加放
出を示した。
混合物1B 1.1550gのテオフィリン、及び140メッシュ・スクリー
ン(105ミクロン)を通らなかった全てのコンニャク粉
粒子を除いた0.4950gの精製コンニャク粉の混合物から
2組めの0.500g錠を製造した。前記と同様にこれらの錠
は4000psi(27580KPa)5秒間で製造した。錠は2.93mm
厚、破砕強度は10.6kgであった。これらの錠の脱イオン
水への溶解試験の結果は次の通り:経過時間(時) 溶液中のテオフィリン累積% 1 38 2 47 3 51 4 54 5 57 6 60 実施例2 精製コンニャク粉とキサンタンガムの組合物を用いて製
造された放出調整錠 混合物2A 2.4500gのテオフィリン、0.7003gの精製コンニャク粉
(径105ミクロンの粒子を含む)及び3.500gのキサンタ
ンガムの乾燥混合物を製造し5分間混合した。
圧力3400psi(23440KPa)で実施例1の方法により重
量0.500gの錠を製造した。得られた錠は2.94mm厚で、破
砕強度は10.3kgであった。崩壊試験は脱イオン中で実施
例1の方法で行ったが、ミシン目入りの板を試験開始後
5分間でバスケットに入れた点異なる。5分以内に粗い
ゲルが錠の上に形成したが、錠は2.5時間以内に完全に
溶解した。
混合物2B 1.500gの混合物2Aに追加の1.053kgのテオフィリン及
び0.457gの精製コンニャク粉を加えた。これによりテオ
フィリン:コンニャク粉:キサンタンガムの比を7:2:1
から1:4:5:1に減した。
この混合物から圧力3800psi(26200KPa)で実施例1
の方法により錠を製造した。これら錠の破砕強度は10.2
kgであった。これらの錠の崩壊試験は脱イオン水中で次
の結果を得た:ミシン目入りを板の用いない場合に、錠
は5分以内に粗いゲルを形成し、4時間後に依然として
凝集ゲルが幾らかの白色粒子と共に肉眼視された。別の
錠をミシン目入りの板なしに5分間バスケットに入れ、
その後に板をバスケットに入れたところ、この錠は始め
第1の試験物と同じ挙動を示したが4時間後に肉眼視さ
れなかった。
混合物2C 比較の目的で4.500gのテオフィリンと1.950gの精製コ
ンニャク粉の41重量%混合物を製造し5分間完全に混合
した。
この混合物から圧力3000psi(20680KPa)で重量0.500
gの錠を製造した。これらの錠は3.02mm厚、破砕強度10.
1kgであった。崩壊試験をこれら錠に対して行い次の結
果を得た:pH1の溶液中ではゲルの形成に1時間近く必要
とし、次いで錠は7時間近く生存しその終時に消失し
た。脱イオン水中ではゲルは2分以内に形成され、錠は
1.5時間の終時に完全消失した。pH=7.4では薄いゲルが
15分以内に形成されたが、錠は2.5時間の終時まで存在
した。
実施例3 未精製凍結粉砕コンニャク粉を用いて製造された放出調
整錠 混合物3A 7.230gのテオフィリン及び凍結状態下で粉砕された3.
099gの粗製コンニャク粉の混合物を実施例1の方法で5
分間完全に混合した。凍結粉砕コンニャク粉の粉径分布
は重量に基づいて次の通りであった: >60メッシュ(>250ミクロン) 0.4% >100メッシュ(150−250ミクロン) 4.0% >140メッシュ(105−150ミクロン) 11.0% >200メッシュ(75−105ミクロン) 24.0% <200メッシュ(<75ミクロン) 60.6% この混合物の重量0.500gの錠を圧力4400psi(30340KP
a)5秒間で実施例1の方法により製造した。得られた
錠は2.85mm厚で、破砕強度は10.4kgであった。崩壊試験
をpH=1、pH=7(脱イオン水)及びpH=7.4で行っ
た。全媒質中において錠は良好な形態で6時間生存し
た。脱イオン水中の溶解試験は次の結果を得た:経過時間(時) 溶液中のテオフィリン累積% 1 16 2 21 3 24 4 28 5 31 6 34 混合物3B 80重量%テオフィリン及び20重量%凍結粉砕コンニャ
ク粉の第2混合物を完全に混合した。圧力4500psi(310
30KPa)5秒間で実施例1の方法で重量0.500gの錠を製
造した。これらの錠の破砕強度は10.9kgであった。脱イ
オン水中の溶解試験は次の結果を得た:経過時間(時) 溶液中のテオフィリン累積% 1 20 2 25 3 29 4 33 5 36 6 39 実施例4 未精製凍結粉砕コンニャク粉とキサンタンガムを用いて
製造した放出調節錠 混合物4A 6.00gのテオフィリン、2.31gの凍結粉砕コンニャク粉
(実施例3)及び0.257gのケルトールF:キサンタンガム
の混合物を完全混合した。圧力5000psi(34470KPa)で
実施例1の方法により重量0.500gの錠を製造した。これ
ら錠の破砕強度は9.9kgであった。脱イオン水中の溶解
試験は次の結果を得た:経過時間(時) 溶液中のテオフィリン累積% 1 6 2 9 3 11 4 13 5 15 6 17 混合物BA 6.40gのテオフィリン、1.440gの未精製凍結粉砕コン
ニャク粉及び0.160gのキサンタンガムの第2の混合物を
8分間完全に混合した。圧力4300psi(29650KPa)5秒
間で実施例1の方法により重量0.500gの錠を製造した。
錠は厚さ2.8mmで、破砕強度は10.7kgであった。脱イオ
ン水中の溶解試験は次の結果を得た:経過時間(時) 溶液中のテオフィリン累積% 1 5 2 8 3 10 4 12 5 14 6 15 混合物4C 6.40gのテオフィリン、1.400gの未精製凍結粉砕コン
ニャク粉及び0.200gのケルトールF:キサンタンガムの第
3の混合物を完全に混合した。圧力4300psi(29650KP
a)5秒間で実施例1の方法により重量0.500gの錠を製
造した。錠は厚さ2.86mmで、破砕強度は10.7kgであっ
た。脱イオン水中の溶解試験は次の結果を得た:経過時間(時) 溶液中のテオフィリン累積% 1 5 2 7 3 9 4 11 5 13 6 14 実施例5 凍結粉砕コンニャク粉及びラクトースを用いて製造した
放出調整錠 80重量%テオフィリン、10重量%凍結粉砕コンニャク
粉及び10重量%ラクトース(ファストフロ316ラクトー
ス栄養素、ファストフロ316はForemost社ラクトース製
品の商標)を含む混合物を完全に混合した。圧力4300ps
i(29650KPa)5秒間で実施例1の方法により重量0.500
gの錠を製造した。それらは破砕強度が12.1kgであっ
た。脱イオン水中の溶解試験は次の結果を得た:経過時間(時) 溶液中のテオフィリン累積% 1 47 2 55 3 61 4 66 5 69 6 73 実施例6 凍結粉砕コンニャク粉、キサンタンガム及びラクトース
を用いて製造した放出調整錠 混合物6A 6.40gのテオフィリン、0.720gの凍結粉砕コンニャク
粉、0.080gのケフトールF:キサンタンガム及び0.800gの
ラクトース(ファストフロ316)を含む混合物を4分間
で完全に混合した。圧力4500psi(31030KPa)5秒間で
この混合物から実施例1の方法により重量0.500gの錠を
製造した。それらは厚みが2.84mmで、破砕強度が11.9kg
であった。脱イオン水中の溶解試験は次の結果を得た:経過時間(時) 溶液中のテオフィリン累積% 1 6 2 9 3 12 4 14 5 16 6 18 混合物6B 8.000gのテオフィリン、0.045gの凍結粉砕コンニャク
粉、0.050gのケルトールF:キサンタンガム及び1.500gの
ラクトース(ファストフロ316)を含む混合物を完全に
混合した。圧力4600psi(31720KPa)5秒間でこの混合
物から実施例1の方法により重量0.500gの錠を製造し
た。それらは厚みが2.86mmで、破砕強度が11.0kgであっ
た。脱イオン水中の溶解試験は次の結果を得た:経過時間(時) 溶液中のテオフィリン累積% 1 13 2 18 3 23 4 27 5 32 6 36 実施例7 ニュートリコールK80Vコンニャク粉を用いて製造された
放出調整錠 7.00gのテオフィリン及び3.00gのニュートリコール・
コンニャクK80V粉の混合物を実施例1の方法により5
分間完全混合した。ニュートリコールK80Vコンニャクは
FMCコーポレーションの商標で9.0重量%のデキストロー
スを含む粗製コンニャク粉である。ニュートリコール・
コンニャクK80Vは次の粒径分布をもつ: >420ミクロン 3.78% 250−420ミクロン 50.54% 150−250ミクロン 27.34% 105−150ミクロン 7.96% 74−105ミクロン 2.28% <74ミクロン 8.10% ニュートリコールはFMCコーポレーションの粗製コ
ンニャク粉の商標である。
圧力9000psi(62070KPa)5秒間で実施例1の方法に
よりこの混合物の重量0.500gの錠を製造した。得られた
錠は3.76mm厚、破砕強度は10.9kgであった。脱イオン水
中で崩壊試験を行った。錠はミシン目入りの板を用いな
いで2分以内に容易に壊れた。
実施例8 USPグレードのヒドロプロピルメチルセルロースを用い
て製造された放出調整錠 混合物8A 7.00gのテオフィリン及び300gのヒドロキシプロピル
メチルセルロース(メトセルK4M USP、ミドランド、ダ
ウケミカル社)の混合物をポリエチレン・バック中で10
分間の振とう・タンブリング動作により混合した。圧力
2600psi(17930KPa)5秒間で実施例1の方法により、
この混合物の重量0.500gの錠を製造した。錠は3.17mm
厚、製造後24時間で測定した破砕強度10.2kgであった。
3つの水性媒質中でミシン目入りの板存在下に崩壊試験
した結果は:pH=1では30分後にコブ状のゲルが表面全
体に形成され、1時間で錠はミシン目入りの板に貼り付
いた。そして5時間では錠は著しく寸法を減少させて5.
5時間後に完全に消失した。脱イオン水中で同様のこと
が観察されたが5.5時間後に小さな錠があった点異な
る。pH=7.4でも同様の観察がなされたが5.5時間後に錠
が依然存在し、試験に用いたメッシュ・バスケットの底
に貼り付いた点異なる。脱イオン水中でのこれら錠の溶
解試験の結果は次の通り:経過時間(時) 溶液中のテオフィリン累積% 1 8 2 12 3 15 4 18 5 21 6 24 混合物8B 80.0gのテオフィリン及び20.0gのヒドロキシプロピル
メチルセルロース(メトセルK4M USP)の混合物をポリ
エチレン・バック中で10分間混合した。圧力2600psi(1
7930KPa)5秒間で実施例1の方法により、この混合物
の重量0.500gの錠を製造した。錠は3.16mm厚、製造後24
時間で測定した破砕強度8.7kgであった。水性媒質中で
崩壊試験した結果は:pH=1では15分後にゲルが出現し
始め、60分で錠は粗いゲルで覆われた。3時間後に錠は
著しく一層小さくなり、5.5時間でミシン目入りの板を
バスケットに入れてバスケットから錠が浮かばないよう
にした。7時間で錠は依然無傷であったが、それは主に
小さく柔らかな乾燥した核をもつゲルから構成されてい
た。脱イオン水及びpH=7.4でも同様の観察がなされた
けれども、7時間で錠は依然無傷であったが乾燥した核
に関連したゲルはより少なかった点異なる。脱イオン水
中でのこれらの錠の溶解試験は次の結果を得た:経過時間(時) 溶液中のテオフィリン累積% 1 8 2 12 3 15 4 18 5 21 6 24 要点の表 上記された実施例の要点を下記表に示す。
本発明により製造される錠は、放出調整賦形剤と共に
用いられる薬学的に活性な薬物、添加ゴムの相対量、ラ
クトースのような充填剤の相対量、そして潤滑剤やバイ
ンダーのようなその他錠調整成分の存在に依存して様々
な放出調整時間をもたせることができる。
放出調整時間は成分及びそれらの比率を変えることに
よって調節しうる。薬学的用途において放出時間は胃で
完全放出しうるよう短くでき或いは腸管内でさらに放出
可能なよう長くもできる。こうして放出調整賦形剤はpH
≧1で調整された放出をなす錠の製造を可能にする。好
ましくはpHの範囲は1から7.4である。実際には投薬量
が遭遇するであろう環境を模倣する錠試験状態を用いて
他の用途のための放出時間を同様に決定しうる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エアコボニ,デビッド フランク アメリカ合衆国ニュージャージー州 08648 ローレンスビル プレジデント アベニュー 731

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固体投与形態の重量に基づいて、活性成分
    及び少なくとも7重量%の容易に入手できるコンニャク
    グルコマンナン薬剤放出調整賦形剤を含むことを特徴と
    する固体投与形態。
  2. 【請求項2】コンニャクグルコマンナン薬剤放出調整賦
    形剤の量が7%から50%であることを特徴とする請求項
    1記載の固体投与形態。
  3. 【請求項3】コンニャクグルコマンナン薬剤放出調整賦
    形剤の量が10%から40%であることを特徴とする請求項
    1記載の固体投与形態。
  4. 【請求項4】さらにキサンタンガムを含み、そして容易
    に入手できるコンニャクグルコマンナンとキサンタンガ
    ムとの重量比が20:1から1:1であることを特徴とする請
    求項1記載の固体投与形態。
  5. 【請求項5】固体投与形態が、pHが1から7.4の範囲内
    で3時間から12時間の範囲内の薬剤放出時間を有するこ
    とを特徴とする請求項4記載の固体投与形態。
  6. 【請求項6】さらにキサンタンガムを含み、そしてpHが
    1から7.4の範囲内で容易に入手できるコンニャクグル
    コマンナンとキサンタンガムとの重量比が20:1から1:1
    であることを特徴とする請求介項3記載の固体投与形
    態。
  7. 【請求項7】さらにキサンタンガムを含み、そして容易
    に入手できるコンニャクグルコマンナンとキサンタンガ
    ムとの重量比が15:1から5:1であり、そしてpHが1から
    7.4の範囲内で薬剤放出時間が3時間から12時間の範囲
    内であることを特徴とする請求項2記載の固体投与形
    態。
  8. 【請求項8】さらにキサンタンガムを含み、そして容易
    に入手できるコンニャクグルコマンナンとキサンタンガ
    ムとの重量比が12:1から6:1であることを特徴とする請
    求項2記載の固体投与形態。
  9. 【請求項9】さらにキサンタンガムを含み、そして素早
    く水和するコンニャク薬剤放出調整賦形剤とキサンタン
    ガムとの比が12:1から6:1の範囲内であり、そして薬剤
    放出時間が3時間から10時間の範囲内であることを特徴
    とする請求項3記載の固体投与形態。
  10. 【請求項10】容易に入手できるコンニャクグルコマン
    ナンが、透明コンニャク、極低温粉砕コンニャク、及び
    可塑性コンニャクよりなる群から選ばれたものであるこ
    とを特徴とする請求項1記載の固体投与形態。
  11. 【請求項11】容易に入手できるコンニャクグルコマン
    ナンが、透明コンニャク、極低温粉砕コンニャク、及び
    可塑性コンニャクよりなる群から選ばれたものであるこ
    とを特徴とする請求項4記載の固体投与形態。
  12. 【請求項12】容易に入手できるコンニャクグルコマン
    ナンが、透明コンニャク、極低温粉砕コンニャク、及び
    可塑性コンニャクよりなる群から選ばれたものであるこ
    とを特徴とする請求項3記載の固体投与形態。
  13. 【請求項13】錠剤の形態である請求項1から12のいず
    れかに記載の固体投与形態。
  14. 【請求項14】活性成分が薬理学的に活性な成分であ
    り、そして固体投与形態が錠剤であることを特徴とする
    請求項1から12のいずれかに記載の固体投与形態。
  15. 【請求項15】乾燥した、少なくとも7重量%の乾燥し
    た、容易に入手できるコンニャクグルコマンナン薬剤放
    出調整賦形剤と薬理学的に活性な成分の混合物を形成
    し、また6kgの硬さをもつ錠剤を形成するに十分な圧力
    でその混合物を圧縮する工程を特徴とする薬理学的な錠
    剤製造法。
  16. 【請求項16】容易に入手できるコンニャクグルコマン
    ナン賦形剤が7から50重量%の範囲内であることを特徴
    とする請求項15記載の製造法。
  17. 【請求項17】8から14kgの範囲内の硬さをもつ錠剤を
    形成するに十分な圧力で直接圧縮することを特徴とする
    請求項16記載の製造法。
  18. 【請求項18】直接圧縮工程の前に、キサンチンガムと
    容易に入手できるコンニャクグルコマンナンを20:1から
    1:20の比で混合することを含むことを特徴とする請求項
    17記載の製造法。
  19. 【請求項19】容易に入手できるコンニャクグルコマン
    ナンとキサンタンガムとの比が6:1から12:1の範囲内で
    あることを特徴とする請求項18記載の製造法。
  20. 【請求項20】容易に入手できるコンニャクグルコマン
    ナンが透明コンニャク、極低温粉砕コンニャク、及び可
    塑性コンニャクよりなる群から選ばれたものであること
    を特徴とする請求項17記載の薬理学的組成物製造法。
  21. 【請求項21】容易に入手できるコンニャクグルコマン
    ナンが透明コンニャク、極低温粉砕コンニャク、及び可
    塑性コンニャクよりなる群から選ばれたものであること
    を特徴とする請求項19記載の薬理学的組成物製造法。
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