JP2628053B2 - 新規なアミノ酸誘導体およびその製造法 - Google Patents

新規なアミノ酸誘導体およびその製造法

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JP2628053B2 JP31142887A JP31142887A JP2628053B2 JP 2628053 B2 JP2628053 B2 JP 2628053B2 JP 31142887 A JP31142887 A JP 31142887A JP 31142887 A JP31142887 A JP 31142887A JP 2628053 B2 JP2628053 B2 JP 2628053B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の技術的分野] 本発明は新規なアミノ酸誘導体およびその製造法に関
する。
[発明の背景] グルタミン酸は、昆虫の神経筋接合部において、興奮
性神経の伝達物質として働いている。従って、グルタミ
ン酸作働性シナプスに作用して神経の伝達を撹乱させ得
る薬物は、例えば殺虫剤のような農薬として有用であ
る。
本発明者らは、上記の観点から新規な農薬を提供する
ために、種々のアミノ酸誘導体を合成し、その上記神経
伝達に関する作用を検討したところ、後記一般式(I)
で表されるアミノ酸誘導体およびその塩が、グルタミン
酸作働性シナプスのグルタミン酸受容体に直接作用し
て、その結果神経伝達を増強したりあるいは抑制したり
するなどして麻痺させる作用を有しており、殺虫剤のよ
うな農薬として有用であることを見出し、本発明を完成
した。
[発明の構成] 本発明は、グルタミン酸作働性シプナスのグルタミン
酸受容体に直接作用して、グルタミン酸による神経伝達
を撹乱させる作用を有しており、殺虫剤のような農薬と
して有用である新規なアミノ酸誘導体、およびその新規
な製造法を提供するものである。
本発明の上記新規なα−アミン酸誘導体は、下記一般
式(I): [式中、R1、およびR2は、同一または異なり、水素原子
または炭素数1〜6の低級アルキル基であり、 T1およびT2は、水素原子または炭素数1〜6の低級ア
ルキル基であり、 Vは、水素原子、炭素数1〜6の低級アルキル基、置
換基を有していてもよいアリール基、アルアルキル基
(ただし、アルキル基の炭素数は1〜4)、またはハロ
ゲン原子であり、 ZおよびYは、同一または異なり、水素原子、ハロゲ
ン原子、炭素数1〜6の低級アルキル基、置換基を有し
ていてもよいアリール基、アルアルキル基(ただし、ア
ルキル基の炭素数は1〜4)、ニトロ基、スルホ基、ス
ルファモイル基、ジアルキルスルファモイル基、アミノ
メチル基、ジアルキルアミノメチル基、またはアルキレ
ンイミノメチル基であり、 nは、0または1であり、 nが1のとき、T1、T2、V、ZおよびYの全てが同時
に水素原子ではない] で表わされるアミノ酸誘導体もしくはその塩である。
また、上記一般式(I)で示される化合物にはα位と
β位の不斉炭素原子の存在に基づく立体異性体がある
が、光学異性体も含めてこれら異性体のいずれもが、本
発明のアミノ酸誘導体に含まれる。
本発明のアミノ酸誘導体は、任意の有機酸もしくは無
機酸との塩であってもよい。そのような有機酸の例とし
ては、シュウ酸、フマール酸、マレイン酸、クエン酸、
酒石酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸等
を挙げることができ、また、無機酸の例としては、塩
酸、硫酸、硝酸、臭化水素酸、リン酸等を挙げることが
できる。さらに、ナトリウム、カリウム、カルシウムの
ようなアルカリ金属またはアルカリ土類金属との塩であ
ってもよい。
また、本発明は、下記一般式(II): [式中、R3およびR4は、同一または異なり、炭素数1〜
6の低級アルキル基であり、 T1は水素原子または炭素数1〜6の低級アルキル基で
あり、 Vは、水素原子、炭素数1〜6の低級アルキル基、置
換基を有していてもよいアリール基、アルアルキル基
(ただし、アルキル基の炭素数は1〜4)、またはハロ
ゲン原子であり、 ZおよびYは、同一または異なり、水素原子、ハロゲ
ン原子、炭素数1〜6の低級アルキル基、置換基を有し
ていてもよいアリール基、アルアルキル基(ただし、ア
ルキル基の炭素数は1〜4)、ニトロ基、アミノ基、ジ
アルキルアミノ基、スルホ基、スルファモイル基、ジア
ルキルスルファモイル基、アミノメチル基、ジアルキル
アミノメチル基、またはアルキレンイミノメチル基であ
り、 Wは、アシル基、フタロイル基、アルコキシカルボニ
ル基、またはアルアルコキシカルボニル基であり、 T1、V、ZおよびYの全てが同時に水素原子ではな
い] で表わされる化合物を、酸性あるいは塩基性条件下に式
(II)中のWおよびR4、またはW、R4およびR3を水素原
子に変換せしめた後脱炭酸させ、さらに必要に応じてそ
の塩にすることを特徴とする、一般式(III): [式中、R1は水素原子または、炭素数1〜6の低級アル
キル基であり、 T1、V、ZおよびYは、前記一般式(II)について定
義したものと同じ] で表わされるアミノ酸誘導体もしくはその塩の製造法で
ある。
また、本発明は、下記一般式(IV): [式中、R3およびR4は、同一または異なり、炭素数1〜
6の低級アルキル基であり、 T3およびT4は、同一または異なり、炭素数1〜6の低
級アルキル基であり、 V、ZおよびYは、前記(II)について定義したもの
と同じである]、 で表わされる化合物を、酸性あるいは塩基性条件下に式
(IV)中のR4、またはR4およびR3を水素原子に変換せし
めた後脱炭酸させ、さらに必要に応じてその塩にするこ
とを特徴とする、一般式(V): [式中、R1は水素原子または、炭素数1〜6の低級アル
キル基であり、 T3、T4、V、Z、およびYは、前記一般式(IV)につ
いて定義したものと同じ] で表わされるアミノ酸誘導体もしくはその塩の製造法で
ある。
また、本発明は、下記一般式(VI): [式中、R3、R4、T1、Z、YおよびWは、前記定義した
ものと同じである] で表わされる化合物を、酸性条件下に式(VI)中のWお
よびR4、またはW、R4およびR3を水素原子に変換せし
め、さらに必要に応じてその塩にすることを特徴とす
る、一般式(VII): [式中、R1、T1、Z、およびYは、前記定義したものと
同じである] で表わされるアミノ酸誘導体もしくはその塩の製造法で
ある。
また、本発明は、下記一般式(VIII): [式中、R3、R4、T3、T4、Z、およびYは、前記定義し
たものと同じである] で表わされる化合物を、酸性または塩基性条件下に式
(VIII)中のR4、またはR4およびR3を水素原子に変換せ
しめ、さらに必要に応じてその塩にすることを特徴とす
る、一般式(IX): [式中、R1、T3、T4、Z、およびYは、前記定義したも
のと同じである] で表わされるアミノ酸誘導体もしくはその塩の製造法で
ある。
また、本発明は、下記一般式(X): [式中、R1、T1、T2、V、Z、Yおよびnは前記定義の
通りであり、 T1、T2、V、ZおよびYの全てが同時に水素原子では
ない] で表わされる化合物を、炭素数1〜6の低級アルコール
中で酸性条件下または酸触媒存在下でエステル化させ、
さらに必要に応じてその塩にすることを特徴とする、一
般式(XI): [式中、R5は、炭素数1〜6の低級アルキル基であり、 R6は、炭素数1〜6の低級アルキル基である前記R1
たはR5であり、 T1、T2、V、Z、Yおよびnは前記定義したものと同
じである] で表わされるアミノ酸誘導体のジエステルもしくはその
塩の製造法である。
本発明のアミノ酸誘導体の例としては、下記の化合物
を挙げることができる。
α−アミノ−β−(6−カルボキシ−2−オキソ−5
−フェニル−2H−ピラン−4−イル)プロピオン酸ジエ
チルエステル、 α−アミノ−β−(6−カルボキシ−2−オキソ−5
−フェニル−2H−ピラン−4−イル)プロピオン酸、 α−アミノ−β−(6−カルボキシ−5−フルオロ−
2−オキソ−2H−ピラン−4−イル)プロピオン酸、 α−アミノ−β−(5−ブロモ−6−カルボキシ−2
−オキソ−2H−ピラン−4−イル)プロピオン酸、 α−アミノ−β−(5−t−ブチル−6−カルボキシ
−2−オキソ−2H−ピラン−4−イル)プロピオン酸、 α−アミノ−β−[6−カルボキシ−5−(4−クロ
ロフェニル)−2−オキソ−2H−ピラン−4−イル]プ
ロピオン酸、 α−アミノ−β−(3−ブロモ−6−カルボキシ−2
−オキソ−5−フェニル−2H−ピラン−4−イル)プロ
ピオン酸、 α−アミノ−β−(3−ブロモ−6−カルボキシ−2
−オキソ−2H−ピラン−4−イル)プロピオン酸、 α−アミノ−β−(6−カルボキシ−2−オキソ−3
−プロピル−2H−ピラン−4−イル)プロピオン酸、 α−アミノ−β−(6−カルボキシ−3−ニトロ−2
−オキソ−2H−ピラン−4−イル)プロピオン酸、 α−アミノ−β−(3−アミノ−6−カルボキシ−2
−オキソ−2H−ピラン−4−イル)プロピオン酸、 α−アミノ−β−(6−カルボキシ−3−ジエチルア
ミノ−2−オキソ−2H−ピラン−4−イル)プロピオン
酸、 α−アミノ−β−(6−エトキシカルボニル−2−オ
キソ−3−スルホ−2H−ピラン−4−イル)プロピオン
酸、 α−アミノ−β−(6−カルボキシ−3−ジエチルス
ルファモイル−2−オキソ−2H−ピラン−4−イル)プ
ロピオン酸、 α−アミノ−β−[6−カルボキシ−3−ジエチルア
ミノメチル−2−オキソ−2H−ピラン−4−イル]プロ
ピオン酸、 α−アミノ−β−(6−カルボキシ−2−オキソ−3
−ピペリジノメチル−2H−ピラン−4−イル)プロピオ
ン酸、 α−アミノ−β−(6−カルボキシ−2−オキソ−3
−フェニル−2H−ピラン−4−イル)プロピオン酸、 α−アミノ−β−(6−カルボキシ−3−クロロ−2
−オキソ−2H−ピラン−4−イル)プロピオン酸、 α−アミノ−β−(6−カルボキシ−2−オキソ−3
−フェニルメチル−2H−ピラン−4−イル)プロピオン
酸、 α−アミノ−β−ブロモ−β−(6−カルボキシ−2
−オキソ−2H−ピラン−4−イル)プロピオン酸、 α−アミノ−β−(6−カルボキシ−2−オキソ−2H
−ピラン−4−イル)ブタン酸、 α−アミノ−β−(6−カルボキシ−2−オキソ−2H
−ピラン−4−イル)ペンタン酸、 α−アミノ−β−(6−カルボキシ−2−オキソ−2H
−ピラン−4−イル)−β−フェニルプロピオン酸、 β−(6−カルボキシ−2−オキソ−2H−ピラン−4
−イル)−α−メチルアミノプロピオン酸、 α−アミノ−α−(6−カルボキシ−2−オキソ−2H
−ピラン−4−イル)酢酸、 β−(6−カルボキシ−2−オキソ−2H−ピラン−4
−イル)−α−ジメチルアミノペンタン酸。
本発明の製造法において原料として使用される一般式
(II)で表わされる化合物は例えば次の反応経路図によ
って示される方法によって製造される。
さらにこれらの反応の出発原料となる2−オキソ−2H
−ピラン−6−カルボン酸エステル類は例えば次の反応
式によって方法a〜cによるかまたは、公知の方法によ
り製造される6−メチルピラン−2−オン誘導体(例え
ばChem.Ber,100 658(1967))を酸化する(式d)こと
により製造される。
一般式(II)の化合物の合成例を次に詳述する。
A:式(II)におけるVがフッ素原子を除くハロゲン原子
以外の場合は化合物(1)と化合物(2)とを適当な残
基の存在下縮合させて製造される。
(式中Xはフッ素を除くハロゲン原子を示す) B:式(II)におけるVがフッ素を除くハロゲン原子の場
合は上記(A)の方法により製造される化合物(3)を
ハロゲン化することにより製造される。
C:式(II)におけるYがフッ素を除くハロゲン原子また
はニトロ基である場合には上記の(A)によるかあるい
は化合物(4)に適当なハロゲン化剤、あるいはニトロ
化剤を反応させて、製造される。
D:式(II)におけるYがアルキレンイミノメチル基であ
る場合には上記(A)の方法によるか、あるいは化合物
(4)に塩酸等の酸存在下ホルムアルデヒドを反応させ
てクロロメチル化し、これにアルキレンイミンを反応さ
せるか、または上記反応中にアルキレンイミンを共存さ
せて直接アルキレンイミノメチル化して製造される。
E:式(II)におけるYがスルホ基である場合には上記
(A)の方法によるか、化合物(4)をスルホン酸と反
応させるか、または、クロルスルホン酸と反応させてク
ロロスルホニル化したのち、加水分解することにより製
造される。またYがジアルキルスルファモイル基の場合
には、上述のクロロスルホニル化した化合物にジアルキ
ルアミンを反応させて製造される。
前記一般式(IV)で表わされる化合物は上記A〜Eの
反応経路において、T1をT3にWをT4に換え、同様な反応
により得られる。
なお、原料の(1)式の化合物は、化合物(5)を適
当なハロゲン化剤と反応させるか、あるいはYが(フッ
素を除く)ハロゲン原子、ニトロ基、スルホン基、スル
ファモイル基、アルキレンイミノメチル基等の場合に
は、化合物(6)に方法(C)、(D)、(E)を準用
して製造される。
原料の(5)式の化合物でVが化合物(1)を得るア
リール基の場合は、化合物(7)より前述の方法で得ら
れる化合物(8)をルイス酸などの触媒存在下に芳香族
化合物と反応させて製造される。
一般式(VI)で表わされる原料化合物は、例えば次の
反応式によって示される方法により製造される。
本発明のアミノ酸誘導体の一つである一般式(III)
または(V)で表わされる化合物(但しR1は水素原子)
は、一般式(II)または(IV)で表わされる化合物か
ら、下記の方法によって製造される。
化合物(II)または(IV)をエステル類、アミド類、
ウレタン類の加水分解条件として広く用いられている塩
基材料、あるいは酸性条件、もしくはこれらを段階的に
組み合せた条件下に処理するか、トリフルオロ酢酸のよ
うな有機酸と処理するか、あるいは塩酸ガスまたは臭加
水素ガスを飽和させた酢酸エチル、エーテル、あるいは
酢酸などの有機溶媒中で処理することにより、化合物
(III)または(V)を製造する。
本条件下に脱炭酸が不十分の場合には必要に応じて加
熱することにより目的を達する。
好ましくは塩化水素ガスあるいは臭加水素ガスを飽和
させた酢酸と封管中で80乃至120℃にて、あるいはトリ
フルオロ酢酸中0℃乃至室温にて、あるいは塩化水素ガ
スを飽和させたエーテル0℃乃至室温にて数時間乃至数
十時間行なわれる。
(式中、R1は水素または低級アルキル基であり、R3また
はR4は同一または異なるアキル基でありWはアシル基、
アルコキシカルボニル基、アルアルコキシカルボニル基
であり、Z、Y、V、およびT1は前記と同じである。) (式中、R1は水素または低級アルキル基であり、R3また
はR4は同一または異なるアルキル基であり、Z、Y、
V、T3およびT4は前記と同じである。) 本発明のアミノ酸誘導体の一つである。一般式(XI)
で表わされる化合物は、一般式(X)で表わされる化合
物から、下記の方法によって製造される。化合物(X)
を塩化水素ガスを飽和させた低級アルコール中で放置す
ることにより化合物(XI)を製造する。
(式中、R1は水素原子または低級アルキル基であり、R5
は低級アルキル基であり、R6は、低級アルキル基である
R1又はR5であり、Z、Y、V、およびTは前記と同じで
ある。) 反応は通常室温下十数時間行なわれる。
実施例1 α−アミノ−β−(3−ブロモ−6−カルボキシ−2−
オキソ−2H−ピラン−4−イル)プロピオン酸 工程1−1 4−メチル−2−オキソ−2H−ピラン−6−カルボン
酸エチル(5.00g)の酢酸(60ml)溶液に臭素(8.77g)
を加えて、80℃で13時間加熱撹拌した。空冷後水を加
え、ベンゼンで抽出し、有機層をハイポ水溶液、重曹
水、ついで飽和食塩水の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。減圧下、溶媒留去後、残渣の淡黄色結晶
をベンゼン−ヘキサンから再結晶して3−ブロモ−4−
メチル−2−オキソ−2H−ピラン−6−カルボン酸エチ
ルを白色針状晶として得た。(収量:5.23g、73.1%) MS:分子イオンピーク 262:260(約1:1) NMR(CDCl3)δ(ppm): 1.39(3H、t、J=7Hz)、 2.37(3H、s)、 4.39(2H、q、J=7Hz)、 7.00(1H、s) 3080、1735、1715、1635、 1475、1380、1310、1245、 1150、1135、1110、1020、 960、940、860、770、750 工程1−2 上記工程1−1で得られた化合物(4.39g)、N−ブ
ロモコハク酸イミド(3.37g)及び過酸化ベンゾイル(1
90mg)の乾燥四塩化炭素(76ml)混合物を窒素ガス雰囲
気下、200Wランプで照射しつつ12時間加熱還流した。反
応混合物を空冷後、析出物を濾別し、四塩化炭素で洗
浄、濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ベンゼン−ヘキサン=3:1乃至ベンゼン)にて精製
し、3−ブロモ−4−ブロモメチル−2−オキソ−2H−
ピラン−6−カルボン酸エチルを白色結晶として得た
(収量:3.30g、51.4%)。
MS:分子イオンピーク 342:340:338(約1:2:1) NMR(CDCl3)δ(ppm): 1.40(3H、t、J=7Hz) 4.37(2H、s) 4.40(2H、q、J=7Hz) 7.15(1H、s) 3080、1735、1715、1630、 1430、1320、1245、1200、 1140、1120、1020、965、 940、855、765、745 工程1−3 ベンジルオキシカルボニルアミノマロン酸ジエチル
(965mg)のDMF(6ml)溶液に、窒素ガス雰囲気下水素
化ナトリウム(90mg)を加えた。水素の発生が終った
ら、反応混合物を0℃に冷却し、上記工程1−2で得た
化合物(1.02g)のDMF(3ml)溶液を加えて同温度にて
1時間撹拌した。冷1N−塩酸に反応混合物を注ぎ、酢酸
エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄後無水硫
酸ナトリウムで乾燥し、減圧下溶媒留去して黒褐色油状
物を得た。このものをシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ヘキサン−酢酸エチル5:1乃至3:1)にて精製し、
2−ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−(3−ブロ
モ−6−エトキシカルボニル−2−オキソ−2H−ピラン
−4−イル)メチルマロン酸ジエチルを無色の粘稠な無
状物として得た(収量:936mg、55%)。
NMR(CDCl3)δ(ppm): 1.04〜1.48(9H、m) 3.75(2H、s) 3.92〜4.48(6H、m) 5.12(2H、s) 6.05(1H、br、s) 6.88(1H、s) 7.35(5H、s) 2980、1760、1735、1490、 1370、1325、1300、1245、 1200、1135、1120、1110、 1040 工程1−4 上記工程1−3で得られた化合物(910mg)を25%臭
化水素含有酢酸(9ml)と封管中100℃で34時間加熱し
た。空冷後反応混合物を減圧下濃縮し、残渣に水を加え
て残留する酢酸を共沸除去した。残渣にエーテルを加え
てしばらく撹拌した後、エーテル層をデカンテーション
により除去した。残渣の褐色粉末をセルロースカラムク
ロマトグラフィー(n−ブタノール:酢酸:水=10:1:1
乃至4:1:1)にて精製し、標記の化合物を淡褐色粉末と
して得た(収量:79mg、16%) NMR(D2O−DCl)δ(ppm): 3.16〜3.68(2H、m) 4.54(1H、t、J=7Hz) 7.40(1H、s) 3420、3050、1715、1705、 1640、1480、1430、1250、 1145、970 実施例2 α−アミノ−β−(6−カルボキシ−2−オキソ−5−
フェニル−2H−ピラン−4−イル)プロピオン酸臭化水
素酸塩 工程2−1 窒素雰囲気下、カリウム−t−ブトキシド(38.8g)
の乾燥t−ブタノール(650ml)溶液にフェニルピルビ
ン酸(27.2g)を加え室温でしばらく撹拌した。次にテ
トロル酸エチル(38.8g)を加え42時間加熱還流した。
反応液を氷冷下4規定硫酸水溶液(350ml)に注ぎ込
み、次に加熱撹拌しながら大部分のt−ブタノールを留
去した。冷却後酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩
水で洗浄し、つづいて飽和重曹水にて生成物を転溶し
た。水層を酢酸エチルで洗浄し、氷冷下4規定硫酸水溶
液を加え酸性とした。これを酢酸エチルで洗浄し無水硫
酸ナトリウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。残渣を
エタノール(600ml)に溶解し濃硫酸(2ml)を加え11時
間加熱還流した。エタノールを減圧下留去し、残渣に飽
和重曹水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和
食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し減圧下溶
媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1〜5:1)にて精製
し、4−メチル−2−オキソ−5−フェニル−2H−ピラ
ン−6−カルボン酸エチルを無色油状物として得た(収
量3.81g、9.8%)。
MS(m/e);258(M+) NMR(CDCl3)δ(ppm): 1.03(3H、t、J=7Hz) 1.90(3H、d、J=1Hz) 4.08(2H、q、J=7Hz) 6.39(1H、q、J=1Hz) 6.9〜7.5(5H、m) 工程2−2 上記工程1−1で得られた化合物(3.81g)を乾燥四
塩化炭素(177ml)に溶解し、N−ブロモコハク酸イミ
ド(3.65g)及び過酸化ベンゾイル(0.20g)を加え、50
0Wのランプで照射しながら窒素雰囲気下に11時間加熱還
流した。反応混合物を冷却後不溶物を濾別し、濾液に塩
化メチレンを加え、飽和重曹水、飽和食塩水の順に洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去
して得られる残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、4−ブロ
モメチル−2−オキソ−5−フェニル−2H−ピラン−6
−カルボン酸エチルを得た(収量1.66g、33.5%)。
MS(m/e);336:338(約1:1) NMR(CDCl3)δ(ppm): 1.03(3H、t、J=7Hz) 3.91(2H、d、J=1Hz) 4.08(2H、q、J=7Hz) 6.69(1H、t、J=1Hz) 6.9〜7.6(5H、m) 3070、2960、2930、2880、 1735、1720、1630、1400、 1380、1360、1320、1245、 1200、1180、1100、1050、 1010、840、755 工程2−3 窒素雰囲気下、水素化ナトリウム(150mg)を乾燥DMF
(5ml)に懸濁し室温でベンジルオキシカルボニルアミ
ノマロン酸ジエチル(1.58g)の乾燥DMF(5ml)溶液を
滴下した。室温で更に30分撹拌したのち氷冷しながら上
記工程2−2で得られた化合物(1.66g)の乾燥DMF(10
ml)溶液を滴下して、同温度にて1時間、室温で1時間
撹拌した。反応混合物に水及び食塩を加え酢酸エチルで
抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄し無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥した。減圧下に溶媒留去後、得られた黒褐色油
状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサ
ン:アセトン=10:1)にて精製し、2−ベンジルオキシ
カルボニルアミノ−2−(6−エトキシカルボニル−2
−オキソ−5−フェニル−2H−ピラン−4−イル)メチ
ルマロン酸ジエチルを無色粘稠油状物として得た(収量
965mg、34.6%)。
NMR(CDCl3)δ(ppm): 0.8〜1.5(9H、m) 3.40(2H、s) 3.8〜4.3(6H、m) 4.96(2H、s) 6.07(1H、br、s) 6.36(1H、s) 6.9〜7.5(10H、m) 3380、3050、3020、2970、 2930、1760、1730、1485、 1440、1385、1360、1290、 1255、1210、1190、1120、 1090、1040、1000、855、 760、750、695 工程2−4 上記工程2−3で得られた化合物(950mg)を25%臭
化水素含有酢酸(9ml)と封管中100℃で50時間加熱し
た。冷却後反応混合物を減圧化濃縮し、残渣に熱水を加
え不溶物を濾別し、濾液を減圧下濃縮乾固し標記の化合
物を淡褐色粉末として得た(収量501mg、77.7%)。
NMR(D2O)δ(ppm): 2.65〜3.26(2H、m) 3.77(1H、t、J=7Hz) 6.66(1H、s) 7.1〜7.6(5H、m) 3400、3050、2900、1720、 1700、1620、1490、1440、 1390、1260、1205、1140、 1005、770、700 実施例3 α−アミノ−β−(6−カルボキシ−2−オキソ−5−
フェニル−2H−ピラン−4−イル)プロピオン酸ジエチ
ル 実施例2で得られた化合物(50mg)のエタノール溶液
に塩化水素ガスを導入飽和させそのまま室温下で18時間
撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮乾固し残渣を水にと
かし重曹水を加えて塩基性とし酢酸エチルで抽出した。
有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後減圧下溶媒を留去
した。得られた油状物を分取薄層クロマトグラフィー
(TLC)にて精製(展開溶媒、CHCl3:メタノール=10:
1)し、標記の化合物を淡黄色油状物として得た(35m
g)。
NMR(CDCl3)δ(ppm): 1.04(3H、t、J=7Hz) 1.18(3H、t、J=7Hz) 1.48(2H、br) 2.1〜2.8(2H、m) 3.1〜3.4(1H、m) 4.08(4H、q) 6.48(1H、s) 6.9〜7.5(5H、m) 実施例4 α−アミノ−β−(6−カルボキシ−5−フルオロ−2
−オキソ−2H−ピラン−4−イル)プロピオン酸 工程4−1 2,4−ペンタンジオン(30.0g)の無水ジクロルメタン
(500ml)溶液に、3,5−ジクロロ−N−フルオロピリジ
ニウムトリフルオロメタンスルホネート(94.9g)を加
え、窒素ガス雰囲気下で39時間加熱還流した。ジクロル
メタンを常圧で留去し、残留物を減圧蒸留に付し、沸点
45〜60℃/60〜65mmHgの無色液体(24.5g)を得た。
この3−フルオロ−2,4−ペンタンジオン(IR:1740、
1720cm-1)の粗体(24.5g)とカルベトキシメチレント
リフェニルホスホラン(72.2g)を混合し、封管中170℃
で16時間加熱した。冷却後ヘキサンを加えて不溶物を濾
別し、さらに、濾液中の油状の沈殿を除去した。ヘキサ
ン溶液を減圧下で濃縮して得られた油状物を減圧蒸留に
付し、4−フルオロ−3−メチル−5−オキソ−2−ヘ
キセン酸エチルと4−フルオロ−3−メチル−5−オキ
ソ−3−ヘキサン酸エチルの混合物を沸点82〜94℃/8mm
Hgの微黄色油状物として得た(収量11.6g、21%)。
MS:分子イオンピーク 188 2990、1740、1705、1665、 1645、1360、1280、1220、 1175 工程4−2 上記工程4−1で得た異性体混合物(10.23g)に氷冷
下95%硫酸(54ml)を加え、60℃で2時間撹拌した。こ
の反応混合物を氷冷し、氷片に注ぎ、食塩で飽和し、エ
ーテルで抽出した。このエーテル層を飽和食塩水飽和重
曹水、続いて飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム
で乾燥し、減圧下溶媒留去して、4,6−ジメチル−5−
フルオロ−2H−ピラン−2−オンを黄色無状物として得
た(収量:6.94g、90%)。
1735、1660、1560、1450、 1230、1190、1120、850、 755 NMR(CDCl3)δ(ppm): 2.17(3H、dd、J=1Hz、1Hz) 2.25(3H、d、J=4Hz) 5.96(1H、dq、J=6Hz、1Hz) 工程4−3 上記工程4−2で得た化合物(5.11g)の無水四塩化
炭素(144ml)溶液に、N−ブロモコハク酸イミド(7.0
9g)及び過酸化ベンゾイル(0.36g)を加え、4時間加
熱還流した。反応混合物を氷冷し、不溶物を濾別し、濾
液を減圧下濃縮した。この残留物をエーテルに溶解し5
%重曹水、続いて、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナト
リウムで乾燥し、減圧下溶媒留去して橙色結晶8.12gを
得た。ベンゼン−ヘキサンより再結晶して、6−ブロモ
メチル−5−フルオロ−4−メチル−2H−ピラン−2−
オンを黄色結晶として得た(収量:4.89g、62%)。
m.p.81〜83℃(ベンゼン−ヘキサン) 1720、1655、1460、1245 NMR(CDCl3)δ(ppm): 2.20(3H、dd、J=1Hz、2Hz) 4.28(2H、d、J=3Hz) 6.13(1H、dq、J=6Hz、1Hz) 工程4−4 四フッ化ホウ粗酸銀(4.32g)を無水ジメチルスルホ
キシド(22ml)に溶解しこれに上記工程4−3で得た化
合物(4.09g)を撹拌下3分要して加えた。この混合物
を室温で1時間撹拌後、トリエチルアミン(2.2ml)を
加え、室温で15分間撹拌した。この反応混合物にジクロ
ルメタン及び飽和食塩水を加え不溶物を濾別した。ジク
ロルメタン層を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マトリウ
ムで乾燥し、減圧下溶媒除去して褐色結晶1.97gを得
た。
これをジクロルメタン(24ml)に溶解し、重クロム酸
ピリジニウム(4.72g)を加え室温で16時間撹拌した。
この反応混合物に酢酸エチルを加え、折出物を濾別し、
酢酸エチルで洗浄した後減圧下濃縮した。残留物を酢酸
エチルに懸濁し、硫酸マグネシウムを加え、不溶物を濾
別した。濾液を減圧下濃縮して5−フルオロ−4−メチ
ル−2−オキソ−2H−ピラン−6−カルボキサアルデヒ
ドを褐色結晶として得た(収量:0.90g、31%)。
1730、1685、1645、1300、 1235、1190、1145、955、 925、880、765 NMR(CDCl3)δ(ppm): 2.29(3H、dd、J=1Hz、2Hz) 6.46(1H、dq、J=6Hz、1Hz) 9.86(1H、S) 工程4−5 上記工程4−4で得た化合物(1.01g)の80%メタノ
ール(60ml)溶液に氷冷撹拌下m−クロロ過安息香酸
(1.34g)を少量ずつ加えた。加え終ったのち、室温で
4時間撹拌し、減圧下に(浴温45℃以下)メタノール及
び水を留除去した。残存した水をベンゼンを加えて共沸
留除去し、得られた残留物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(クロロホルム:酢酸=100:1乃至クロロホ
ルム:メタノール:酢酸=100:25:5)により精製して5
−フルオロ−4−メチル−2−オキソ−2H−ピラン−6
−カルボン酸を淡黄色結晶として得た(収量818mg、73
%)。
NMR(CD3OD)δ(ppm): 2.26(3H、dd、J=2Hz、1Hz) 6.48(1H、dq、J=6HZ、1Hz) 3070、3000、2830、1730、 1700、1450、1400、1300、 1235、1150、895、770 工程4−6 上記工程4−5で得た化合物(598mg)のエタノール
(60ml)溶液に、濃硫酸(0.6ml)を加え、16時間加熱
還流した。冷却後、減圧下にエタノールを留去し、残留
物に濃硫酸(3ml)を加え、60℃で45分間保持した。反
応混合物を氷冷し、撹拌下に氷と水の混合物(40ml)に
少しずつ注ぎ込んだ。これに食塩を飽和まで加えたの
ち、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄し、無水硫
酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒留去後、得られた
残留物に四塩化炭素を加え、折出物を濾別し、四塩化炭
素を留除去することにより、5−フルオロ−4−メチル
−2−オキソ−2H−ピラン−6−カルボン酸エチルを黄
色油状物として得た(収量:612mg、88%)。
NMR(CDCl3)δ(ppm): 1.39(3H、t、J=7Hz) 2.26(3H、dd、J=2Hz、1Hz) 4.41(2H、q、J=7Hz) 6.40(1H、dq、J=6Hz、1Hz) 1730、1720、1445、1365、 1315、1235、1220、1180、 1135 工程4−7 工程4−6で得た化合物(257mg)、N−ブロモコハ
ク酸イミド(274mg)の乾燥四塩化炭素(10ml)混合物
を窒素ガス雰囲気下500Wランプで光照射しつつ3.5時間
加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却後、不溶物を
濾別し、四塩化炭素で洗浄した。濾液と洗液を合せて濃
縮し、残渣を分取TLC(シリカゲルプレート、ベンゼ
ン:酢酸エチル=5:1で展開)にて精製し、4−ブロモ
メチル−5−フルオロ−2−オキソ−2H−ピラン−6−
カルボン酸エチルを白色結晶として得た(収量:72mg、2
0%)。
MS:分子イオンピーク 280、278(約1:1) NMR(CDCl3)δ(ppm): 1.40(3H、t) 4.26(2H、dd、J=1Hz、1Hz) 4.42(2H、q) 6.62(1H、dt、J=6Hz、1Hz) 1760、1720、1440、1375、 1330、1240、1200、1180、 1165、850 工程4−8 ベンジルオキシカルボニルアミノマロン酸ジエチル
(84mg)のDMF(1ml)溶液に窒素ガス雰囲気下水素化ナ
トリウム(7mg)を加ええた。水素の発生が終ったら、
反応混合物を0℃に冷却し、上記工程4−7で得た化合
物(72mg)のDMF(1ml)溶液を加えて同温度で1時間、
更に室温で1時間撹拌した。冷1N−塩酸に反応混合物を
注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、続いて飽和
食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下
溶媒留去して黒褐色油状物を得た。このものを分取TLC
(シリカゲルプレート、ベンゼン:酢酸エチル=5:1で
展開)にて精製し、2−ベンジルオキシカルボニルアミ
ノ−2−(6−エトキシカルボニル−5−フルオロ−2
−オキソ−2H−ピラン−4−イル)メチルマロン酸ジエ
チルを淡黄色の粘稠な油状物として得た(収量:27mg、2
0%)。
MS:分子イオンピーク:507 工程4−9 上記工程4−8で得た化合物(27mg)を25%臭化水素
含有酢酸(1ml)と封管中100℃で36時間加熱した。室温
まで冷却後、反応混合物を減圧下に濃縮し、残渣をセル
ロースカラムクロマトグラフィー(n−ブタノール:
水:酢酸=10:1:1乃至4:1:1:乃至4:1:2)により精製し
て標記化合物を淡褐色粉末として得た(収量:9mg、69
%)。
NMR(D2O)δ(ppm): 2.85〜3.44(2H、m) 3.98(1H、t、J=7Hz) 6.54(1H、d、J=6Hz) 3420、1720、1650、1375、 1240 実施例5 β−(6−カルボキシ−2−オキソ−2H−ピラン−4−
イル)−α−メチルアミノプロピオン酸 工程5−1 N−ベンジルオキシカルボニル−N−メチルアミノマ
ロン酸ジエチル(534mg)のDMF(4ml)溶液に窒素ガス
雰囲気下水素化ナトリウム(40mg)を加えた。水素の発
生が終ったら、反応混合物を0℃に冷却し、4−ブロモ
メチル−2−オキソ−2H−ピラン−6−カルボン酸エチ
ル(392mg)のDMF(4ml)溶液を加えて同温度で1時
間、更に室温で3時間撹拌した。冷1N−塩酸に反応混合
物を注ぎ、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、続いて
飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減
圧下溶媒留去して黒色油状物を得た。このものをシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エ
チル=9:1乃至3:1)にて精製し、2−(N−ベンジルオ
キシカルボニル−N−メチル)アミノ−2−(6−エト
キシカルボニル−2−オキソ−2H−ピラン−4−イル)
メチルマロン酸ジエチルを淡黄色粉末として得た(収
量:86mg、11%)。
NMR(CDCl3)δ(ppm): 1.25(6H、t、J=7Hz) 1.36(3H、t、J=7Hz) 2.90(3H、s) 3.46(2H、s) 4.22(4H、q、J=7Hz) 4.36(2H、q、J=7Hz) 5.12(2H、s) 6.36(1H、m) 7.16(1H、d、J=1Hz) 7.34(5H、s) 1740、1725、1685、1445、 1390、1355、1330、1275、 1230、1210、1190、1170、 1095、1020、1010、760 工程5−2 上記工程5−1で得られた、化合物(83mg)を25%臭
化水素含有酢酸(1ml)と封管中100℃で37時間加熱し
た。室温まで冷却後、反応混合物を減圧下に濃縮し、残
渣をセルロースカラムクロマトグラフィー(n−ブタノ
ール:酢酸:水=10:1:1:乃至4:1:1乃至4:1:2)により
精製して標題の化合物を淡褐色粉末として得た(収量:1
4mg、35%)。
NMR(D2O−DCl)δ(ppm): 2.83(3H、s) 3.00〜3.50(2H、m) 4.40(1H、t) 6.67(1H、s) 7.34(1H、s) 3100、2430、1715、1635、 1600、1580、1380、1245、 1120 実施例6 α−アミノ−β−(6−カルボキシ−2−オキソ−3−
フェニル−2H−ピラン−4−イル)プロピオン酸 工程6−1 3−メチル−2−フェニル−2−ブテン酸クロリド
(26.0g)及びトリクロロアセチルクロリド(45.6g)の
クロロホルム(190ml)溶液に、氷冷下トリエチルアミ
ン(39.3ml)のクロロホルム溶液(35ml)を滴下した。
室温にて一晩撹拌した後、冷水を加えてしばらく撹拌し
た。有機層を分取して水及び重曹水で洗浄後、無水硫酸
ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒留去後、残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製して、4
−メチル−2−フェニル−6−トリクロロメチル−2H−
ピラン−2−オンを白色結晶として得た(収量6.54g、
収率16.1%)。
NMR(CDCl3)δ(ppm): 2.14(3H、s) 6.82(1H、s) 7.1〜7.5(5H、m) IR(KBr)cm-1: 1710、1700、1000、940、 825、780、765、740、690 工程6−2 上記化合物(6.49g)と濃硫酸(22ml)の混合物を80
℃で4時間加熱撹拌した。空冷後、反応混合物を氷の中
に注ぎ、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を無水硫酸
ナトリウムで乾燥したのち、減圧下溶媒留去して4−メ
チル−2−オキソ−3−フェニル−2H−ピラン−6−カ
ルボン酸を褐色粉末として得た(収量2.41g、収率48.9
%)。
NMR(CD3OD)δ(ppm): 2.15(3H、s) 7.16(1H、s) 7.2〜7.5(5H、m) 工程6−3 上記化合物(2.40g)のエタノール(30ml)溶液に濃
硫酸(0.3ml)を加えて一晩加熱還流した。冷却後、反
応混合物に水を加えて酢酸エチルで2回抽出し、抽出液
を水、重曹水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た後、減圧下溶媒留去して4−メチル−2−オキソ−3
−フェニル−2H−ピラン−6−カルボン酸エチルを薄黄
色結晶として得た(収量2.3g、収率86%)。
NMR(CDCl3)δ(ppm): 1.40(3H、t、J=7Hz) 2.13(3H、s) 4.41(2H、q、J=7Hz) 7.08(1H、s) 7.1〜7.5(5H、m) IR(KBr)cm-1: 1730、1705、1640、1335、 1255、1230、1120、870、 700 工程6−4 上記化合物(1.00g)の乾燥四塩化炭素(35ml)溶液
にN−ブロモコハク酸イミド(0.76g)を加え、窒素雰
囲気下、500Wランプで光照射しつつ13時間加熱還流し
た。冷却後、反応混合物を濾過し、塩化メチレンで洗浄
した。濾液と洗液を合わせて重曹水、次いで飽和食塩水
で洗浄し無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒留
去後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
て精製して、4−ブロモメチル−2−オキソ−3−フェ
ニル−2H−ピラン−6−カルボン酸エチルを黄色結晶と
して得た(収量754mg、収率57.8%)。
NMR(CDCl3)δ(ppm): 1.41(3H、t、J=7Hz) 4.09(2H、s) 4.42(2H、q、J=7Hz) 7.25(1H、s) 7.2〜7.6(5H、m) IR(KBr)cm-1: 3080、3030、2990、2970、 1735、1720、1640、1475、 1440、1370、1340、1270、 1255、1240、1215、1135、 1125、1105、1020、950、 860、795、755、700 工程6−5 ベンジルオキシカルボニルアミノマロン酸ジエチル
(371mg)のジメチルホルムアミド(DMF、4ml)溶液に6
0%水素化ナトリウム(48mg)を加えて室温にて20分間
撹拌した。この溶液を0℃に冷却し、上記工程6−4で
得た化合物(338mg)のジメチルホルムアミド(4ml)溶
液を加えて窒素雰囲気下同温度で1時間撹拌した。冷0.
5N塩酸に反応混合物を注ぎ、酢酸エチルで抽出し、抽出
液を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾
燥した。減圧下溶媒留去後、残留物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(ベンゼン/酢酸エチル=50/1乃至
25/1)にて精製し、2−ベンジルオキシカルボニルアミ
ノ−2−[(6−エトキシカルボニル−2−オキソ−3
−フェニル−2H−ピラン−4−イル)メチル]マロン酸
ジエチルを淡黄色結晶として得た。収量451mg、収率79.
7%)。
NMR(CDCl3)δ(ppm): 1.11(6H、t、J=7Hz) 1.37(3H、t、J=7Hz) 3.64(2H、s) 3.8〜4.3(4H、m) 4.36(2H、q、J=7Hz) 4.91(2H、ブロード) 5.9(1H、ブロード) 6.98(1H、s) 7.1〜7.5(10H、m) IR(KBr)cm-1: 3400、1720、1620、1480、 1290、1235、1040 工程6−6 上記化合物(375mg)を25%臭化水素含有酢酸(4ml)
と封管中100℃で43時間加熱した。冷却後、反応混合物
を減圧下濃縮し、残渣に酢酸を加えて再度減圧下濃縮し
た。残渣をセルロースカラムクロマトグラフィー(n−
ブタノール:酢酸:水=5:1:1)にて精製し、標題の化
合物の酢酸塩を白色結晶として得た(収量80mg、収率3
3.3%)。
NMR(D2O)δ(ppm): 2.08(3H、s) 2.8〜3.3(2H、m) 4.01(1H、t、J=8Hz) 7.0〜7.7(6H、m) IR(KBr)cm-1: 3410、1715、1590、1440、 1400、1340 実施例7 α−アミノ−β−(6−カルボキシ−3−クロロ−2−
オキソ−2H−ピラン−4−イル)プロピオン酸) 工程7−1 4−メチル−2−オキソ−2H−ピラン−6−カルボン
酸エチル(5.00g)の酢酸(55ml)溶液に次亜塩素酸t
−ブチル(5.96g)を加え、暗所にて室温で14時間撹拌
した。反応混合物を減圧下に濃縮して内容物の容量を約
1/4にし、酢酸エチル及び水を加えた。有機層を分取し
チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和重曹水、飽和食塩水で
順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶
媒留去後、残留固体をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(ベンゼン:酢酸エチル=50:1)にて精製し、3−
クロロ−4−メチル−2−オキソ−2H−ピラン−6−カ
ルボン酸エチルの粗体(4.71g)を得た。さらに、この
ものを酢酸エチル−n−ヘキサンから再結晶し、精製し
た(白色結晶、収量3.48g、収率57.6%)。
NMR(CDCl3)δ(ppm): 1.39(3H、t、J=7Hz)、 2.36(3H、s)、 4.39(2H、q、J=7Hz)、 7.04(1H、s) IR(KBr)cm-1: 3080、1730、1710、1370、 1325、1250、1130、985、 970、745 MS:分子イオンピーク216 工程7−2 上記化合物(3.2g)及びN−ブロモコハク酸イミド
(2.94g)を乾燥四塩化炭素(60ml)に懸濁し、500Wラ
ンプで光照射しながら、2時間加熱還流下撹拌を行なっ
た。室温まで冷却後、反応混合物を濾過し、四塩化炭素
で洗浄した。濾液と洗液とを合わせて減圧下に溶媒留去
した後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ベンゼン)にて精製して、4−ブロモメチル−3−ク
ロロ−2−オキソ−2H−ピラン−6−カルボン酸エチル
を白色結晶として得た(収量2.15g、収率48.5%)。
NMR(CDCl3)δ(ppm): 1.40(3H、t、J=7Hz)、 4.36(2H、s)、 4.40(2H、q、J=7Hz)、 7.19(1H、s) IR(KBr)cm-1: 3090、1740、1720、1635、 1330、1250、1160、1140、 1125、990 工程7−3 ベンジルオキシカルボニルアミノマロン酸ジエチル
(1.20g)の乾燥DMF(14ml)溶液に、60%水素化ナトリ
ウム(115mg)を加え、室温にて30分間撹拌した。この
溶液を0℃に冷却し、上記工程7−2で得た化合物(1.
04g)の乾燥DMF(8ml)溶液を加え、窒素雰囲気下に同
温度で2時間撹拌した。冷0.5N塩酸に反応混合物を注
ぎ、酢酸エチルで抽出し、抽出液を水、飽和食塩水で洗
浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒留去
後、残留物シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−
ヘキサン:酢酸エチル=5:1乃至3:1)にて精製し、2−
ベンジルオキシカルボニルアミノ−2−[(3−クロロ
−6−エトキシカルボニル−2−オキソ−2H−ピラン−
4−イル)メチル]マロン酸ジエチルを白色結晶として
得た(収量1.01g、収率54.9%)。
NMR(CDCl3)δ(ppm): 1.26(6H、t、J=7Hz)、 1.35(3H、t、J=7Hz)、 3.74(2H、s)、 3.92〜4.48(6H、m)、 5.12(2H、s)、 6.11(1H、ブロード)、 6.93(1H、s) 7.34(5H、m) IR(KBr)cm-1: 3380、1760、1745、1735、 1720、1500、1370、1330、 1305、1250、1205、1045、 980 工程7−4 上記化合物(681mg)に24%臭化水素含有酢酸((m
l)を加え、封管中100℃で37時間加熱した。冷却後、反
応混合物を減圧下濃縮し、残渣に酢酸を加えて再度減圧
下濃縮した。残渣をセルロースカラムクロマトグラフィ
ー(n−ブタノール:酢酸:水=10:1:1乃至4:1:1乃至
4:1:2)にて精製し、標題の化合物を淡褐色結晶として
得た(収量226mg、収率66.4%)。
NMR(CDCl3)δ(ppm): 3.32及び3.50(2H、各dd、J=18Hz、8Hz)、 4.51(1H、t、J=8Hz)、 7.44(1H、s)、 IR(KBr)cm-1: 3200、3080、3000、1720、 1660、1630、1485、1405、 1370、1135、990 実施例8 2−アミノ−3−(6−カルボキシ−2−オキソ−2H−
ピラン−4−イル)ブタン酸 工程8−1 3−メチル−2−ペンテン酸クロリド(2.90g)およ
びトリクロロ酢酸クロリド(7.96g)のクロロホルム(3
0ml)溶液に氷冷下トリエチルアミン(6.6ml)のクロロ
ホルム(6ml)溶液を滴下した。室温にて一晩撹拌した
後、反応混合物を氷水中に入れ、有機層を分取し、水層
をクロロホルムで二回抽出した。全有機層を重曹水で二
回、ついで、飽和食塩水で一回洗浄後、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した。減圧下溶媒留去して残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(溶媒:ヘキサン〜ヘキサ
ン:ベンゼン=3:1〜1:2〜ベンゼン)にて精製して、4
−エチル−6−トリクロロメチル−2H−ピラン−2−オ
ンを白色鱗片状晶として得た(収量2.84g、収率53.7
%)。
NMR(CDCl3)δ(ppm): 1.26(3H、t、J=7Hz)、 2.56(2H、dt、J=7Hz、1.3Hz)、 6.73(1H、d、J=1.37H) IR(KBr)cm-1: 3080、2970、1735、1645、 1560、1400、1380、1280、 1220、1145、1070、990、 940、880、860、805、755、 725、715 工程8−2 上記化合物(2.74g)と濃硫酸(12ml)の混合物を80
℃で5時間加熱撹拌した。空冷後反応混合物を氷水中に
入れ、酢酸エチルで抽出した。さらに水層を塩析して酢
酸エチルで二回抽出した。全有機層を無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、減圧下にて溶媒留去して、4−エチル−2
−オキソ−2H−ピラン−6−カルボン酸を淡褐色粉末と
して得た(収量1.87g、収率98.4%)。
NMR(CDCl3)δ(ppm): 1.23(3H、t、J=7Hz)、 2.58(2H、dt、J=7Hz、1.0Hz)、 6.35(1H、m) 7.12(1H、d、J=1.5Hz) IR(KBr)cm-1: 3400(広幅)、2900(広幅)、 2570(広幅)、1740、1710、 1680、1650、1410、1280、 1250、1200、1140、1115、 890、860、700 工程8−3 上記化合物(1.87g)のエタノール(33ml)溶液に濃
硫酸(0.3ml)を加え、100℃で一晩加熱還流した。減圧
下エタノールを留去して残渣に水を加え酢酸エチルで三
回抽出した。有機層を重曹水、飽和食塩水で洗浄後、減
圧下溶媒留去して、4−エチル−2−オキソ−2H−ピラ
ン−6−カルボン酸エチルを淡黄色結晶として得た(収
量2.01g、収率92.2%)。
NMR(CDCl3)δ(ppm): 1.23(3H、t、J=7Hz)、 1.39(3H、t、J=7Hz、1.3Hz)、 2.53(2H、dt、J=7Hz、1.0Hz)、 4.39(2H、q、J=7Hz) 6.30(1H、dd、J=1.0Hz、1.0Hz)、 6.98(1H、d、J=1.0Hz、) IR(KBr)cm-1: 1740、1640、1365、1300、 1265、1105、1020、860、 工程8−4 上記化合物(1.96g)、N−ブロモコハク酸イミド
(1.96g)の四塩化炭素(80ml)混合物を窒素ガス雰囲
気下500wランプで照射しつつ6時間加熱還流した。空冷
後、反応混合物をセライトを通して濾別し、塩化メチレ
ンで洗浄した。濾液と洗液を合せて重曹水、飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒
留去して得られた橙色油状物をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(溶媒:ベンゼン)にて精製し、4−(1
−ブロモエチル)−2−オキソ−2H−ピラン−6−カル
ボン酸エチルを淡黄色粉末として得た(((2.00g、収
率72.7%)。
NMR(CDCl3)δ(ppm): 1.40(3H、t、J=7Hz)、 1.95(3H、d、J=7Hz)、 4.41(2H、q、J=7Hz)、 4.84(1H、q、J=7Hz)、 6.44(1H、m)、 7.18(1H、d、J=2Hz)、 IR(KBr)cm-1: 2970、1730、1640、1440、 1365、1330、1310、1290、 1255、1205、1140、1110、 1010、860、765、 工程8−5 ベンジルオキシカルボニルアミノマロン酸ジエチル
(681ml)のDMF(8ml)溶液に60%水素化ナトリウム(8
8ml)を加えて室温で30分撹拌した。氷冷後、上記化合
物(550ml)のDMF(8ml)溶液を加えてしばらく氷冷下
撹拌した後、室温で1時間撹拌した。これを0.5N−塩酸
中にあけて酢酸エチルで二回抽出し、水、飽和食塩水で
洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒留
去して得られた赤色油状物をシリカゲルカラムクロマト
グラフィー(溶媒:酢酸エチル=1:5〜1:3)にて精製
し、2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)2−[1
−(6−エトキシカルボニル−2−オキソ−2H−ピラン
−4−イル)エチル]マロン酸ジエチルを淡黄色油状物
として得た(収量270ml、収率26.8%)。
NMR(CDCl3)δ(ppm): 1.0〜1.5(12H、m)、 3.6〜4.0(1H、q、J=7Hz)、 4.0〜4.5(6H、m)、 5.5(2H、s)、 6.1(1H、brs)、 6.36(1H、J=1Hz)、 7.09(1H、d、J=1Hz)、 7.33(5H、m)、 IR(KBr)cm-1: 2975、1730、1490、1365、 1190、1100、1020、860、 750、 工程8−6 上記化合物(270mg)を封管中にとり、25%HBr−酢酸
(6ml)を加えて、窒素置換後封管し、100℃の油浴上で
37時間加熱した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣に酢
酸を加えて再び濃縮した。この操作を再度繰り返した
後、水を加えて、不溶物を濾別し、水層を減圧下で濃縮
して得られた黄褐色油状物をセルロースカラムクロマト
グラフィー(溶媒:n−ブタノール:酢酸:水=10:1:1〜
4:1:1〜4:1:2)で精製し、標題化合物を黄色粉末として
得た(収量118ml、収率90.8%)。
NMR(D2O−TSP)δ(ppm): 1.35(3H、d、J=7Hz)、 3.1〜3.7(1H、m)、 4.03(1H、dx2、J=7Hz)、 6.50(1H、m)、 7.10(1H、m) IR(KBr)cm-1: 3400、1710、1640、1380
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 篠崎 温彦 埼玉県大宮市今羽町477―17―15―507 (56)参考文献 Chemical Abstract s,第106巻,要約番号:4736(1987) Chemical Abstract s,第97巻,要約番号:3493(1982)

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I): [式中、R1、およびR2は、同一または異なり、水素原子
    または炭素数1〜6の低級アルキル基であり、 T1およびT2は、水素原子または炭素数1〜6の低級アル
    キル基であり、 Vは、水素原子、炭素数1〜6の低級アルキル基、置換
    基を有していてもよいアリール基、アルアルキル基(た
    だし、アルキル基の炭素数は1〜4)、またはハロゲン
    原子であり、 ZおよびYは、同一または異なり、水素原子、ハロゲン
    原子、炭素数1〜6の低級アルキル基、置換基を有して
    いてもよいアリール基、アルアルキル基(ただし、アル
    キル基の炭素数は1〜4)、ニトロ基、アミノ基、ジア
    ルキルアミノ基、スルホ基、スルファモイル基、ジアル
    キルスルファモイル基、アミノメチル基、ジアルキルア
    ミノメチル基、またはアルキレンイミノメチル基であ
    り、 nは、0または1であり、 nが1のとき、T1、T2、V、ZおよびYの全てが同時に
    水素原子ではない] で表わされるアミノ酸誘導体もしくはその塩。
  2. 【請求項2】前記一般式(I)において、T1、T2および
    Vは水素原子であり、ZおよびYは、水素原子、フェニ
    ル基またはハロゲン原子であり、nは1であることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項記載のアミノ酸誘導体も
    しくはその塩。
  3. 【請求項3】下記一般式(II): [式中、R3およびR4は、同一または異なり、炭素数1〜
    6の低級アルキル基であり、 T1は水素原子または炭素数1〜6の低級アルキル基であ
    り、 Vは、水素原子、炭素数1〜6の低級アルキル基、置換
    基を有していてもよいアリール基、アルアルキル基(た
    だし、アルキル基の炭素数は1〜4)、またはハロゲン
    原子であり、 ZおよびYは、同一または異なり、水素原子、ハロゲン
    原子、炭素数1〜6の低級アルキル基、置換基を有して
    いてもよいアリール基、アルアルキル基(ただし、アル
    キル基の炭素数は1〜4)、ニトロ基、アミノ基、ジア
    ルキルアミノ基、スルホ基、スルファモイル基、ジアル
    キルスルファモイル基、アミノメチル基、ジアルキルア
    ミノメチル基、またはアルキレンイミノメチル基であ
    り、 Wは、アシル基、フタロイル基、アルコキシカルボニル
    基、またはアルアルコキシカルボニル基であり、 T1、V、ZおよびYの全てが同時に水素原子ではない] で表わされる化合物を、酸性あるいは塩基性条件下に式
    (II)中のWおよびR4、またはW、R4およびR3を水素原
    子に変換せしめた後脱炭酸させ、さらに必要に応じてそ
    の塩にすることを特徴とする、一般式(III): [式中、R1は水素原子または、炭素数1〜6の低級アル
    キル基であり、 T1、V、ZおよびYは、前記一般式(II)について定義
    したものと同じ] で表わされるアミノ酸誘導体もしくはその塩の製造法。
  4. 【請求項4】下記一般式(IV): [式中、R3およびR4は、同一または異なり、炭素数1〜
    6の低級アルキル基であり、 T3およびT4は、同一または異なり、炭素数1〜6の低級
    アルキル基であり、 Vは、水素原子、炭素数1〜6の低級アルキル基、置換
    基を有していてもよいアリール基、アルアルキル基(た
    だし、アルキル基の炭素数は1〜4)、またはハロゲン
    原子であり、 ZおよびYは、同一または異なり、水素原子、ハロゲン
    原子、炭素数1〜6の低級アルキル基、置換基を有して
    いてもよいアリール基、アルアルキル基(ただし、アル
    キル基の炭素数は1〜4)、ニトロ基、アミノ基、ジア
    ルキルアミノ基、スルホ基、スルファモイル基、ジアル
    キルスルファモイル基、アミノメチル基、ジアルキルア
    ミノメチル基、またはアルキレンイミノメチル基であ
    る] で表わされる化合物を、酸性あるいは塩基性条件下に式
    (IV)中のR4、またはR4およびR3を水素原子に変換せし
    めた後脱炭酸させ、さらに必要に応じてその塩にするこ
    とを特徴とする、一般式(V): [式中、R1は水素原子または、炭素数1〜6の低級アル
    キル基であり、 T3、T4、V、Z、およびYは、前記一般式(IV)につい
    て定義したものと同じ] で表わされるアミノ酸誘導体もしくはその塩の製造法。
  5. 【請求項5】下記一般式(VI): [式中、R3およびR4は、同一または異なり、炭素数1〜
    6の低級アルキル基であり、 T1は水素原子または炭素数1〜6の低級アルキル基であ
    り、 ZおよびYは、同一または異なり、水素原子、ハロゲン
    原子、炭素数1〜6の低級アルキル基、置換基を有して
    いてもよいアリール基、アルアルキル基(ただし、アル
    キル基の炭素数は1〜4)、ニトロ基、アミノ基、ジア
    ルキルアミノ基、スルホ基、スルファモイル基、ジアル
    キルスルファモイル基、アミノメチル基、ジアルキルア
    ミノメチル基、またはアルキレンイミノメチル基であ
    り、 Wは、アシル基、フタロイル基、アルコキシカルボニル
    基、またはアルアルコキシカルボニル基である] で表わされる化合物を、酸性条件下に式(VI)中のWお
    よびR4、またはW、R4およびR3を水素原子に変換せし
    め、さらに必要に応じてその塩にすることを特徴とす
    る、一般式(VII): [式中、R1は水素原子または、炭素数1〜6の低級アル
    キル基であり、 T1、Z、およびYは、前記一般式(VI)について定義し
    たものと同じ] で表わされるアミノ酸誘導体もしくはその塩の製造法。
  6. 【請求項6】下記一般式(VIII): [式中、R3およびR4は、同一または異なり、炭素数1〜
    6の低級アルキル基であり、 T3およびT4は、同一または異なり、炭素数1〜6の低級
    アルキル基であり、 ZおよびYは、同一または異なり、水素原子、ハロゲン
    原子、炭素数1〜6の低級アルキル基、置換基を有して
    いてもよいアリール基、アルアルキル基(ただし、アル
    キル基の炭素数は1〜4)、ニトロ基、アミノ基、ジア
    ルキルアミノ基、スルホ基、スルファモイル基、ジアル
    キルスルファモイル基、アミノメチル基、ジアルキルア
    ミノメチル基、またはアルキレンイミノメチル基であ
    る] で表わされる化合物を、酸性または塩基性条件下に式
    (VIII)中のR4、またはR4およびR3を水素原子に変換せ
    しめ、さらに必要に応じてその塩にすることを特徴とす
    る、一般式(IX): [式中、R1は水素原子または、炭素数1〜6の低級アル
    キル基であり、 T3、T4、Z、およびYは、前記一般式(VIII)について
    定義したものと同じ] で表わされるアミノ酸誘導体もしくはその塩の製造法。
  7. 【請求項7】下記一般式(X): [式中、R1は、水素原子または炭素数1〜6の低級アル
    キル基であり、 T1およびT2は、水素原子または炭素数1〜6の低級アル
    キル基であり、 Vは、水素原子、炭素数1〜6の低級アルキル基、置換
    基を有していてもよいアリール基、アルアルキル基(た
    だし、アルキル基の炭素数は1〜4)、またはハロゲン
    原子であり、 ZおよびYは、同一または異なり、水素原子、ハロゲン
    原子、炭素数1〜6の低級アルキル基、置換基を有して
    いてもよいアリール基、アルアルキル基(ただし、アル
    キル基の炭素数は1〜4)、ニトロ基、アミノ基、ジア
    ルキルアミノ基、スルホ基、スルファモイル基、ジアル
    キルスルファモイル基、アミノメチル基、ジアルキルア
    ミノメチル基、またはアルキレンイミノメチル基であ
    り、 nは、0または1であり、 T1、T2、V、ZおよびYの全てが同時に水素原子ではな
    い] で表わされる化合物を、炭素数1〜6の低級アルコール
    中で酸性条件下または酸触媒の存在下でエステル化さ
    せ、さらに必要に応じてその塩にすることを特徴とす
    る、一般式(XI): [式中、R5は、炭素数1〜6の低級アルキル基であり、 R6は、炭素数1〜6の低級アルキル基である前記R1また
    はR5であり、 T1、T2、V、Z、Yおよびnは前記一般式(X)につい
    て定義したものと同じ] で表されるアミノ酸誘導体のジエステルもしくはその塩
    の製造法。
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