JP2874255B2 - 含芳香族環状ケトンの製造法とその中間体 - Google Patents

含芳香族環状ケトンの製造法とその中間体

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JP2874255B2
JP2874255B2 JP2060463A JP6046390A JP2874255B2 JP 2874255 B2 JP2874255 B2 JP 2874255B2 JP 2060463 A JP2060463 A JP 2060463A JP 6046390 A JP6046390 A JP 6046390A JP 2874255 B2 JP2874255 B2 JP 2874255B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、含芳香族環状ケトンの製造法とその中間体
に関する。さらに詳しくは、本発明は、一般式(3) (式中、Arはフェニレン基、ナフチレン基、アントラセ
ニレン基または−フェニレン−O−フェニレン−基を表
し;Gはメチレン基または−CH2OCH2CH2CH2−基を表し;n
は1〜4の整数を表す。)で表わされる含芳香族環状ケ
トンの製造法及びその製造中間体である一般式(4) [式中、GおよびArは上記と同意味であり; Aは (R1は水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基、
炭素原子数1ないし4のアルコキシ基またはハロゲン原
子を表す。)を表し;Rは炭素原子数1ないし4のアルキ
ル基を表し; Χは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表す。]
で表されるハロゲン化合物並びに一般式(5) (式中、G、Ar、AおよびRは上記と同意味である。)
で表わされる対称型スルホン化合物に関する。
含芳香族環状ケトンは、そのままあるいはさらに反応
させて各種シクロファンを与える。これらは、機能性材
料あるいは相間移動触媒などに有用に用いられる。
[従来の技術および発明が解決しようとする課題] 従来、一般式(1) (式中、AおよびRは上記と同意味である。)で表わさ
れるアルキルチオアリールスルホン誘導体を用いてケト
ン類を製造する方法について本発明者らの方法が知られ
ていた(特開昭59−164765号公報および特開昭60−1566
34号公報)。しかし単純な(環状)アルキルケトンの製
造法であり芳香族を環上に含む例は知られていなかっ
た。またシクロファンと呼べる様な大環状ケトンの例も
知られていなかった。
従来、芳香族基およびカルボニル基を環上に有するシ
クロファンをイソニトリルをカルボニル基の源とする製
法が知られていた(T.INAZU et al。,Tetrahedron Let
t。,23巻、5335頁(1982))。しかしイソニトリルは、
希酸水で容易に分解したり、室温で徐々に重合した
りして、安定性に欠け、悪臭が激しいので実用的製造法
とは云い難かった。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは、一般式(1) (式中、AとRは、上記と同意味である。)で表される
アルキルチオメチルアリールスルホン誘導体を利用する
合成研究を幅巾く続けている(例えば有機合成化学協会
誌、42巻、1152頁(1984);特開昭63−216860号公
報)。特にRがメチル基、Aがp−トリル基の化合物は
「日産MTスルホン」という商品名で市販されているもの
で入手容易である。本発明はこの一連の研究の中で見出
された。
即ち本発明者らは上記の一般式(1)で表わされるア
ルキルチオメチルアリールスルホン誘導体と一般式
(2) [式中、Ar、GおよびΧは上記と同意味である。]で表
されるジハロゲン化合物とを塩基性条件で縮合された
後、加水分解させることによって、前記一般式(4)及
び/又は一般式(5)で表わされる新規化合物を経て、
一般式(3) [式中、ArとGは上記と同意味であり、nは1〜4の整
数を示す。]で表わされる含芳香族環状ケトンを得るこ
とに初めて成功した。この方法は、イソニトリルを用い
る方法に比べ、臭いのほとんどない、安定性の高い方法
である(例えば、「日産MTスルホン」は融点82〜83℃
で、水・熱・空気・希酸水・希アルカリ水に安定であ
る。)。
前記一般式(1)で表されるアルキルチオメチルアリ
ールスルホン誘導体のアリール基(式中のAに相当す
る。)の具体的な例としては、フェニル基、p−トリル
基、m−クロロフェニル基、p−メトキシフェニル基等
が挙げられる。
前記一般式(2)で表わされるジハロゲン化合物の2
置換型芳香族基(式中のAr)の具体例としてはo−,m
−,またはp−フェニレン基;1,3−、1,4−、1,5−、1,
6−もしくは1,8−ナフチレン基;または1,3−、1,4−、
5,10−アントラセニレン基等が挙げられる。
前記一般式(1)で表されるアルキルチオメチルアリ
ールスルホン誘導体と前記一般式(2)で表されるジハ
ロゲン化合物との縮合反応は、塩基の共存を必須要件と
するものであるが、塩基としては水素化ナトリウムや水
素化カリウムの如き水素化アルカリ金属、n−ブチルリ
チウムの如きアルキルリチウム、リチウムジイソプロピ
ルアミドの如きアルカリ金属アミド、水酸化ナトリウム
の如き水酸化アルカリ金属等比較的強い塩基の使用が好
ましい。
本反応は溶媒中で行うが、好適に用いられる溶媒とし
ては、塩基が水素化アルカリ金属、アルキルリチウムあ
るいはアルカリ金属アミドである場合にはテトラヒドロ
フランやトルエンの如き塩基に不活性な非プロトン性溶
媒をあげることができる。特に、ジメチルホルムアミド
−水素化ナトリウムの組合せは、経済性、反応の円滑
さ、および収率の面で好適である。塩基が水酸化アルカ
リの場合には、テトラアルキルアンモニウム塩の如き相
間移動触媒の存在下においてテトラヒドロフランやトル
エンのごとき非プロトン性溶媒中、あるいは水−非プロ
トン性溶媒の組合せによる2相系で実施することが好ま
しい。
一般式(2)で表されるジハロゲン化合物と一般式
(1)で表されるアルキルチオメチルアリールスルホン
誘導体との使用量は:等モル量でよく、またいずれを過
剰に用いてもよい。
反応は−60℃〜100℃で円滑に進行する。以上の条件
によって、本発明の縮合反応が高収率で進行する。
縮合反応によって得られる中間体は、一般式(4) (式中、Χ、G、Ar、RおよびAは上記と同意味であ
る。)で表わされるハロゲン化合物および一般式(5) (式中、G、Ar、RおよびAは上記と同意味である。)
で表される対称型スルホン化合物である。
一般式(4)で表されるハロゲン化合物は、一般式
(1)で表されるアルキルチオメチルアリールスルホン
誘導体の使用量が一般式(2)で表されるジハロゲン化
合物に対し0.5〜1.2当量と少ない時に多く生成し、又一
般式(5)で表される対称型スルホン化合物は一般式
(1)で表されるアルキルチオメチルアリールスルホン
誘導体の使用量が一般式(1)で表されるジハロゲン化
合物に対し1.8〜2.5当量と多い時に生成し易い。
又一般式(4)で表されるハロゲン化合物、一般式
(5)で表される化合物は中間体であるため反応温度が
穏和であるほどその生成量が増加する。
この化合物は単離したのち次の工程に用いてもよい
が、粗反応生成物をそのまま次の工程に用いてもよい。
即ち、前記一般式(4)で表わされるハロゲン化合物
は、さらに加熱することによって環化させる。また前記
一般式(5)で表わされる対称型スルホン化合物は、前
記一般式(3)で表わされるジハロゲン化合物と塩基共
存下で追加反応することによって環化させる。用いる塩
基および反応条件は前述と同じで良いが、より高い温度
が必要になる。
次いで加水分解に付されるが、環化物が不安定である
ため、通常は環化物は精製せずにそのまま加水分解に付
される。
加水分解の条件としては、(i)濃硫酸存在下、メタ
ノール−クロロホルムなどの酸性条件で加熱する方法
(本発明者ら、特開昭59−164765号公報参照)。
(ii)水分存在下の紫外光分解による方法(本発明者
ら、特開昭60−156634号公報参照。)、 (iii)炭酸水素ナトリウムの存在下または非存在下、
水−エチレングリコールなどの塩基性条件または中性で
加熱する方法(本発明者ら特開昭60−156621号公報参
照。)、等が例として挙げられる。これらの方法は各置
換基の酸、光、塩基、熱などに対する不安定あるいは安
定性を考慮して選択される。
各条件をさらに詳しく説明する。
(i) 酸性条件: 一般式(3)の含芳香族環状ケトンを得るには、有機
溶媒、たとえばメタノールやエタノールの如き低級アル
コール類、ジエチルエーテルや1,2−ジメトキシエタン
の如きエーテル類を用いて酸の存在下反応させるとよ
い。酸としては、塩酸、硫酸、硝酸、過塩素酸の如き鉱
酸を、またトリフルオロ酢酸やp−トルエンスルホン酸
の如き有機酸を例示することができる。酸の使用量は所
詮触媒量(約0.01モル当量)でよいが、多く用いること
によって反応は促進される。反応は室温から150℃で進
行するが、反応速度および温度制御の容易さから室温か
ら使用する溶媒の還流温度が好ましい。
(ii) 光分解: 光分解は、通常溶媒中紫外線照射することによって実
施される。紫外線としては一般式(1)で表わされるア
ルキルチオメチルアリールスルホン誘導体のASO2基が吸
収できる紫外線であればよく、一般には300nm〜200nmの
範囲の波長を有するものがよく、さらに好ましくは290n
m〜220nmの紫外線がよい。これより短波長の紫外線では
目的とする以外の部分の光励起等により副反応が多く生
起し、所望する一般式(3)で表される含芳香族環状ケ
トンの収率の低下を招く。また、300nm以上の紫外線で
は吸収効率が悪く実用的ではない。これらの紫外線を得
るためには水銀灯(低圧、中圧、高圧)やキセノン灯が
利用でき、220nmより短波長の紫外線を遮断するために
バイコールフィルターを用いるとよい。本反応の実施に
あたっては、水を共存させると収率が増加する傾向が見
られる。必要に応じて塩基の共存下に反応を行ってもよ
く、この塩基の添加は反応系が酸性になるのを防ぎ、置
換基ArあるいはGに酸性条件下において不安定な部分を
有する場合でも一般式(3)で表される含芳香族環状ケ
トンを収率よく与える。さらには、これらの塩基は反応
によって生成してくるスルフィン酸(ASO2H)をその塩
の係値で捕捉できるので、生成する一般式(3)で表さ
れる含芳香族環状ケトンの単離が極めて容易になる。
溶媒としては、一般に用いられる有機溶媒でよいが水
および塩基を共存させる場合には極性溶媒、たとえばメ
タノール、エタノール、アセトニトリル、ジオキサン等
が好適に用いられる。反応温度は、制御が容易な点から
−20℃から溶媒の還流温度でよく、通常は水冷下で行え
ばよい。
(iii) 塩基性あるいは中性条件: 加熱、分解は通常、水−メタノール、水−ジオキサ
ン、水−エチレングリコールなどの極性溶媒を用い、必
要に応じて塩基、たとえば水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、炭酸水素ナトリウム、リン酸−水素ナトリウム
等を共存させる。加熱は50℃ないし反応液の還流温度ま
で行われ、1時間ないし10日間で完結する。通常は高温
ほど、また塩基濃度が高いほど促進される傾向にある。
[発明の効果] 本発明の方法によれば、従来不安定で、悪臭の激しい
イソニトリル化合物を用いて合成されていた含芳香族環
状ケトンや、従来合成できなかった前記一般式(3)で
表される含芳香族環状ケトンが安定で悪臭の少ない前記
一般式(1)で表されるアルキルチオメチルアリールス
ルホン誘導体を用いる方法で高収率に実用的に製造でき
る。
またこうして得られた前記一般式(3)で表わされる
含芳香族環状ケトンはそのままあるいはさらに反応させ
て各種シクロファンを与える。これらは機能性材料ある
いは相間移動触媒などに有用に用いられる。
[実施例] 以下、実施例および参考例を挙げて本発明をさらに詳
細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるも
のではない。
以下、Tolはp−トリル基、Meはメチル基を表わす。
実施例1. α,α′−ジブロモ−p−キシレン1.83g(6.95mmo
l)とスルホン 3.0g(13.9mmol)を、トルエン60mlに溶かし、トリオク
チルメチルアンモニウムクロリド(TOMAC)110mg(0.27
5mmol)を加えた後、50%水酸化ナトリウム水溶液50ml
を滴下した。
60℃で4時間撹拌した後、反応液を水に注ぎ、クロロ
ホルムで3回抽出した。有機層をすべてあわせて水で洗
浄した。硫酸マグネシウムで乾燥したあと、減圧濃縮し
て黄色オイル4.168gを得た。シリカゲルカラムクロマト
グラフィー(クロロホルム)により分離精製し、P−ビ
ス[2−メチルチオ−2−(p−トリルスルホニル)エ
チル]ベンゼン 3.181gを無色結晶として得た。収率86%。なお、クロロ
ホルム−ヘキサンからの再結晶により、さらに精製して
分析用サンプルとした。1H NMR(270MHz)から2種のジ
アステレオマー(dlとmeso)の1:1混合物であることが
明らかとなった。
無色結晶,mp 137−168℃(クロロホルム−ヘキサ
ン)1 H NMR(270MHz,CDCl3) δ:7.87(4H,d,J=8.2Hz)、 7.38(4H,d,J=8.6Hz)、 7.12(4H,s)、 3.82(2H,dd,J=11.5,2.6Hz)、 3.57(2H/2,dd,J=14.2,2.3Hz)、 3.56(2H/2,dd,J=14.2,2.3Hz)、 2.61(2H/2,dd,J=14.5,11.2Hz)、 2.60(2H/2,dd,J=14.5,11.2Hz)、 2.47(6H,s)、 2.113(6H/2,s)、 2.110(6H/2,s)、 IR(KBr) 2940,1590,1290,1140,1085,810,645cm-1 C26H30O4S4として 計算値 C:58.40,H:5.65 実測値 C:58.45,H:5.69 実施例2. α,α′−ブロモ−m−キシレン1.84g(6.97mmol)
とスルホン 3.005g(13.9mmol)をトルエン50mlに溶かし、トリオク
チルメチルアンモニウムクロリド110mg(0.275mmol)を
加えた後、45%水酸化ナトリウム水溶液30mlを滴下し
た。60℃で3時間撹拌した後、反応液を水に注ぎ、クロ
ロホルムで抽出した。水層をさらにクロロホルムで3回
抽出した。有機層を全て合わせて水で洗浄した。硫酸マ
グネシウムで乾燥したあと、減圧濃縮して黄色オイル3.
913gを得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィ(クロ
ロホルム)で分離精製し、m−ビス[2−メチルチオ−
2−(p−トリルスルホニル)エチル]ベンゼン 2.680gを無色結晶として得た。収率72%。分析用サンプ
ルは、ジクロロメタン−ヘキサンからの再結晶により得
た。1H NMR(500MHz)から2種のジアステレオマー(dl
とmeso)の1:1混合物であることが明らかとなった。
無色結晶,mp 137−160℃(ジクロロメタン−ヘキサ
ン)1 H NMR (500MHz,CDCl3) δ:7.88(4H/2,d,J=8.25Hz)、 7.87(4H/2,d,J=8.25Hz)、 7.39(4H/2,d,J=8.53Hz)、 7.38(4H/2,d,J=8.53Hz)、 7.22(1H,t,J=7.4Hz)、 7.08(2H/2,dd,J=7.4,2.2Hz)、 7.07(2H/2,dd,J=7.4,2.2Hz)、 7.00(1H/2,diffused t)、 6.98(1H/2,diffused t)、 3.83(2H/2,dd,J=11.8,2.7Hz)、 3.82(2H/2,dd,J=11.8,2.7Hz)、 3.58(2H/diffused dd)、 2.61(2H/2,dd,J=11.8,10.0Hz)、 2.58(2H,dd,J=11.8,10.0Hz)、 2.47(6H,s)、 2.10(6H/2,s)、 2.09(6H/2,s)、 IR(KBr) 1590,1440,1290,1145,1080,805cm-1 C26H30O4S4として 計算値 C:58.40,H:5.65 実測値 C:58.44,H:5.67 実施例3. α,α′−ジブロモ−ジ−p−トリルエーテル874mg
(2.46mmol)とスルホン 1.162g(5.38mmol)をトルエン20mlに溶かし、室温で撹
拌しながらトリオクチルメチルアンモニウムクロリド60
mg(0.15mmol)と40%水酸化ナトリウム水溶液10mlを加
えた。70℃で14時間撹拌した後、反応液を水30mlに注
ぎ、クロロホルムで4回抽出した。有機層をすべてあわ
せて水で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥したあと、
減圧濃縮して黄色オイル2.232gを得た。シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(クロロホルム)で分離精製し、
p,p′−ビス[2−メチルチオ−2−(p−トリルスル
ホニル)エチル]ビフェニルエーテル 1.357gを無色オイルとして得た。収率88%。
無色オイル1 H NMR(270MHz,CDCl3) δ:7.87(4H,d,J=8.2Hz)、 7.38(4H,d,J=8.5Hz)、 7.13(4H,d,J=8.5Hz)、 6.91(4H,d,J=8.5Hz)、 3.82(2H,dd,J=11.5,3.0Hz)、 3.57(2H,dd,J=14.5,3.0Hz)、 2.60(2H,dd,J=14.5,11.5Hz)、 2.48(6H,s)、 2.14(6H,s)、 IR(液膜) 2925,1595,1500,1302,1240,1145,1085,758cm-1 実施例4. 水素化ナトリウム(60%含有、オイル拡散)103mg
(2.57mmol)のDMF懸濁液10mlへ、p−ビス[2−メチ
ルチオ−2−(p−トリルスルホニル)エチル]ベンゼ
267mg(0.50ml)と、α,α′−ジブロモ−p−キシレ
ン130mg(0.49mmol)のDMF溶液10mlを4.5時間かけて室
温で滴下した。室温で19時間撹拌した後、飽和塩化アン
モニウム水溶液2mlを加えて反応を停止した。反応液を
水に注ぎ、ジエチルエーテルで3回抽出した。有機層を
すべてあわせて飽和食塩水で2回洗浄した。硫酸マグネ
シウムで乾燥したあと、減圧濃縮して褐色オイル203mg
を得た。このものをクロロホルム15mlに溶かし、メタノ
ール10mlと濃硫酸1mlを加え、3時間加熱還流した。反
応液を水に注ぎ、クロロホルムで3回抽出した。有機層
をすべてあわせて水で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾
燥したあと、減圧濃縮して褐色オイル193mgを得た。薄
層シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム:酢酸エチル=20:1)により、環状ケトン体を含む混
合物64mgを黄色オイルとして得た。このものをリサイク
ル分取HPLC(カラム、JAIGEL−1H;展開溶媒、クロロホ
ルム)によって分離精製し、[32]パラシクロファン−
2,11−ジオン 13mg、収率11.6%と[34]パラシクロファン−2,11,20,
29−テトラオン 4mg、収率3.6%をいずれも無色結晶として得た。
[32]パラシクロファン−2,11−ジオン 無色結晶;mp 209〜210℃(ジクロロメタン−ヘキサ
ン)1 H NMR(270MHz,CDCl3) δ:6.85(8H,s)、 3.73(8H,s)、 IR(KBr) 1690,1505,1425,1415,1245,1230,1080,565cm-1 MASS(EI) 264(M+) [34]パラシクロファン−2,11,20,29−テトラオン 無色結晶;mp>285℃(クロロホルム)1 H NMR (270MHz,CDCl3) δ:6.91(16H,s)、 3.64(16H,s)、 IR(KBr) 1707,1510,1425,1315,1110,1060cm-1 MS(EI,70eV) 528(M+) 実施例5. 水素化ナトリウム(60%含有、オイル拡散)100mg
(2.5mmol)のDMF懸濁液10mlへ、m−ビス[2−メチル
チオ−2−(p−トリルスルホニル)エチル]ベンゼン 233mg(0.44mmol)と、α,α′−ジブロモ−m−キシ
レン116mg(0.44mmmol)のDMF溶液10mlを3.5時間かけて
室温で滴下した。室温で38時間撹拌した後、飽和塩化ア
ンモニウム水溶液2mlを加えて反応を停止した。反応液
を水に注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。硫酸マグネシ
ウムで乾燥したあと、減圧濃縮して褐色オイル359mgを
得た。このものをクロロホルム5mlに溶かし、メタノー
ル5mlと4N硫酸0.5mlを加え、2.5時間加熱還流した。反
応液を水に注ぎ、クロロホルムで3回抽出した。有機層
すべてあわせて水で洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥
したあと、減圧濃縮して黄色オイル284mgを得た。シリ
カゲルカラムクロマトグラフィー(ベンゼン:酢酸エチ
ル=10:1)で高極性物質を除去し、黄色オイル236mgを
得た。このものをリサイクル分取HPLC(カラム、JAIGEL
−1H;展開溶媒、クロロホルム)で分離精製し、[32
メタシクロファン−2,11−ジオン 16mg(収率16%)を無色結晶として得た。
[32]メタシクロファン−2,11−ジオン 無色結晶;mp198〜199℃(クロロホルム−ヘキサン)1 H NMR(270MHz,CDCl3) δ:7.32(2H,t,J=6.6Hz)、 7.18(4H,dd,J=6.6,1.6Hz)、 5.78(2H,diffused,t)、 3.54(8H,s) IR(KBr) 3025,2925,1688,1602,1104,808,708cm-1 MS(EI,70eV) 264(M+) 実施例6. 水素化ナトリウム(60%含有オイル拡散)100mg(2.5
mmol)のDMF懸濁液10mlに、p,p′−ビス[2−メチルチ
オ−2−(p−トリルスルホニル)エチル]ビフェニル
エーテル 170mg(0.48mmol)のDMF溶液10mlを3時間かけて室温で
滴下した。室温で62時間撹拌した後、飽和塩化アンモニ
ウム水溶液2mlを加え、反応を停止した。反応液を水に
注ぎ、ジエチルエーテルで3回抽出した。有機層をすべ
てあわせて飽和食塩水で2回洗浄した。硫酸マグネシウ
ムで乾燥し、減圧濃縮して褐色オイル371mgを得た。こ
のものをクロロホルム5mlに溶かし、メタノール5mlと4N
硫酸0.5mlを加えて3時間加熱還流した。析出した結晶
をクロロホルムで洗浄し、無色結晶を5mg得た。このも
のは、1H NMR(270MHz)および分子ふるい型カラムHPLC
の保持時間から、[−32](4,4′)ビフェニルエーテ
ルシクロファン−2,18−ジオン であることが明らかとなった。収率2.4%。
無色結晶;mp>295℃(クロロホルム)1 H NMR(270MHz,CDCl3) δ:6.80(8H,d,J=8.6Hz)、 6.72(8H,d,J=8.6Hz)、 3.67(8H,s) IR(KBr) 2920,1720,1600,1495,1238cm-1 実施例7. α,α′−ビス(3−ヨードプロポキシ)−p−キシ
レン1.297g(2.53mmol)とMT−スルホン1.379g(6.38mm
ol)をDMF50mlに溶かし、氷冷下、水素化ナトリウム(6
0%含有オイル拡散)393mg(9.83mmol)を加えた。氷冷
下で40分、室温で80分撹拌した後、氷冷下で水(2ml)
を加えて反応を停止した。反応液を水に注ぎ、ジエチル
エーテルで4回抽出した。有機層をすべてあわせて飽和
食塩水で2回洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥したの
ち、減圧濃縮し、粘性のある濃黄色オイル2.387gを得
た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ベンゼン:
酢酸エチル=20:1)で分離精製してα,α′−ビス[4
−メチルチオ−4−(p−トリルスルホニル)ビトキ
シ]−p−キシレン 1.444gを淡黄色オイルとして得た。収率88%。
淡黄色オイル1 H NMR(500MHz,CDCl3) δ:7.81(4H,d,J=8.3Hz)、 7.34(4H,d,J=8.0Hz)、 7.27(4H,s) 4.46(4H,s)、 3.75(2H,dd,J=11.3,3.6Hz)、 3.48(4H,t,J=6.05Hz)、 2.45(6H,s)、 2.34〜2.27(2H,m)、 2.19(6H,s)、 1.98〜1.90(2H,m)、 1.80〜1.71(2H,m)、 1.65〜1.57(2H,m) IR(液膜) 1600,1280,1140,1080,820cm-1 実施例8. 水素化ナトリウム(60%含有オイル拡散)236mg(592
mmol)のDMF懸濁液30mlに、α,α′−ビス[4−メチ
ルチオ−4−(p−トリルスルホニル)ブトキシ)−p
−キシレン 820mg(1.26mmol)とα,α′−ビス(3−ヨードプロ
ポキシ)−p−キシレン613mg(1.29mmol)のDMF溶液10
mlを3.5時間かけて室温で滴下し、さらに室温で25.5時
間撹拌した後、氷冷下で水(3ml)を加えて反応を停止
した。反応液を水に注ぎ、ジエチルエーテルで4回抽出
した。有機層をすべてあわせて飽和食塩水で2回洗浄し
た。硫酸マグネシウムで乾燥させたのち、減圧濃縮して
赤黄色オイル829mgを得た。メタノール15ml、クロロホ
ルム7mlおよび濃流硫酸1.5mlを加え、75℃で3時間加熱
還流した。反応液を水に注ぎ、クロロホルムで4回抽出
した。有機層をすべてあわせて水で洗浄したのち、硫酸
マグネシウムで乾燥、減圧濃縮して淡黄色オイル665mg
を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロ
ホルム及び酢酸エチル)で分離して黄色オイル287mgを
得た。このものはやがて結晶化したが、シクロヘキサン
−クロロホルムで再結晶することにより、精製し、2,1
0,19,27−テトラオキサ−[112]パラシクロファン−6,
23−ジオン 219mgを得た。収率35%。
無色結晶;mp92.0〜93.5℃(シクロヘキサン−クロロホ
ルム)1 H NMR(270MHz,CDCl3) δ:7.28(8H,s)、 4.43(8H,s)、 3.47(8H,t,J=5.9Hz)、 2.53(8H,t,J=7.3Hz)、 1.86(8H,tt,J=7.3,5.9Hz) IR(KBr) 1700,1415,1340,1120,1100,830cm-1 MS(EI,70eV) 497(M+1) 実施例 9 α−ブロモ−α′−[1−メチルチオ−1−(p−トリ
ルスルホニル)メチル]p−キシレンの合成 α,α′−ジブロモ−p−キシレン565mg(2.14mmo
l)と−スルホン(1)438mg(2.03mmol)をDMF 15mlに
溶かし、−20℃で撹拌しながら水素化ナトリウム(60%
含有,オイル拡散)94mg(2.35mmol)を加えた。−20℃
で1.5時間、室温で2.5時間撹拌した後、飽和塩化アンモ
ニウム水溶液2mlを加えて反応を停止した。反応液を水5
0mlに注ぎ、酢酸エチルで4回抽出した。有機層をすべ
てあわせて飽和食塩水で2回洗浄し、硫酸マグネシウム
で乾燥した後、減圧濃縮して黄色オイル942mgを得た。
シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸
エチル=4:1)により分離精製し、α−ブロモ−α′−
[1−メチルチオ−1−(p−トリルスルホニル)メチ
ル]p−キシレン 420mgを無色結晶として得た。収率52%。
無色結晶(ヘキサン−ジクロロメタン) mp 121.0〜121.5℃1 H NMR(270MHz,CDCl3) δ:7.87(2H,d,J=8.2Hz) 7.39(2H,d,J=8.2Hz) 7.32(2H,d,J=8.2Hz) 7.16(2H,d,J=8.2Hz) 4.47(2H,s) 3.84(1H,dd,J=11.5,3.0Hz) 3.59(1H,dd,J=14.5,3.0Hz) 2.63(1H,dd,J=14.5,11.5Hz) 2.48(3H,s) 2.13(3H,s) IR(KBr) 1590,1295,1148,1085,817,658,575cm-1 C17H19O2S2Brとして 計算値 C;51.13,H:4.80 実測値 C;51.21,H:4.76 実施例 10 水素化ナトリウム(60%含有,オイル拡散)116mg
(2.90mmol)のDMF懸濁液10mlへ、α−ブロモ−α′−
[1−メチルチオ−1−(p−トリルスルホニル)メチ
ル]p−キシレン 388mg(0.97mmol)のDMF溶液10mlを3時間かけて室温で
滴下した。室温で22時間撹拌した後、飽和塩化アンモニ
ウム水溶液2mlを加えて反応を停止した。反応液を水30m
lに注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。有機層をすべて
あわせて飽和食塩水で2回洗浄し、硫酸マグネシウムで
乾燥した後、減圧濃縮して褐色オイル217mgを得た。こ
のものをクロロホルム15mlに溶かし、メタノール10mlと
濃硫酸1mlを加え、3時間加熱還流した。反応液を水40m
lに注ぎ、クロロホルムで3回抽出した。有機層をすべ
てあわせて水200mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥
した後、減圧濃縮して褐色オイル150mgを得た。薄層シ
リカゲルクロマトグラフィー(クロロホルム)により、
環状ケトン体を含む混合物61mgを黄色オイルとして得
た。このものをリサイクル分取HPLC(カラム,JAIGEL−1
H;展開溶媒,クロロホルム)によって分離精製し、
[32]パラシクロファン−2,11−ジオン(a)11mg(収
率8.3%)と[33]パラシクロファン−2,11,20−トリオ
ン(c)20mg(収率15.6%)および[34]パラシクロフ
ァン−2,11,20,29−テトラオン(b)11mg(収率8.0
%)をいずれも無色結晶として得た。
[33]パラシクロファン−2,11−20−トリオン 無色結晶(クロロホルム) mp 214−216℃(dcc.)1 H NMR (270MHz,CDCl3) δ:6.76(12H,s) 3.65(12H,s) IR(KBr) 1708,1700,1508,1410,1255,1048,810,555,535cm-1 MS(EI,70eV) m/z 397(MH+,11),396(M+,37),368(10),340
(7),312(8),221(4),209(3),208(6),207
(8),195(8),193(10),131(34),118(5),105
(15),104(100),103(13),78(10),77(6),57
(5),43(5) 実施例 11 α−ブロモ−α′−[1−メチルチオ−1−(p−トリ
ルスルホニル)メチル]m−キシレンの合成 α,α′−ジブロモ−p−キシレン4.00g(15.1mmo
l)とスルホン 3.27g(15.1mmol)をDMF40mlに溶かし、−20℃で撹拌し
ながら水素化ナトリウム(60%含有,オイル拡散)716m
g(17.9mmol)を加えた。−20℃で4時間、−15℃で1
時間撹拌した後、水2mlを加えて反応を停止した。反応
液を水50mlに注ぎ、ジエチルエーテルで3回抽出した。
有機層をすべてあわせて飽和食塩水で2回洗浄し、硫酸
マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮して黄色オイル7.
049gを得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘ
キサン:酢酸エチル=7:1)により分離精製し、α−ブ
ロモ−α′−[1−メチルチオ−1−(p−トリルスル
ホニル)メチル]m−キシレン 2.180gを無色結晶として得た。収率36%。1 H NMR(270MHz,CDCl3) δ:7.88(2H,d,J=8.2Hz) 7.39(2H,d,J=8.2Hz) 7.29−7.11(4H,m) 4.46(2H,s) 3.85(1H,dd,J=12.0,3.0Hz) 3.60(1H,dd,J=14.0,3.0Hz) 2.62(1H,dd,J=14.0,12.0Hz) 2.48(3H,s) 2.13(3H,s) IR(KBr) 2925,1590,1295,1138,1083,735,695,663,588,510cm-1 実施例 12 [3n]メタシクロファンの合成(2) 水素化ナトリウム(60%含有,オイル拡散)80mg(2.
00mmol)のDMF懸濁液10mlへ、α−ブロモ−α−[1−
メチルチオ−1−(p−トリルスルホニル)メチル]m
−キシレン406mg(1.02mmol) のDMF溶液10mlを3時間かけて室温で滴下した。室温で1
8時間撹拌した後、水2mlを加えて反応を停止した。反応
液を水50mlに注ぎ、酢酸エチルで3回抽出した。有機層
をすべてあわせて飽和食塩水で2回洗浄し、硫酸マグネ
シウムで乾燥した後、減圧濃縮して褐色オイル385mgを
得た。このものをクロロホルム6mlに溶かし、メタノー
ル6mlと濃硫酸0.6mlを加え、3時間加熱還流した。反応
液を水30mlに注ぎ、クロロホルムで3回抽出した。有機
層をすべてあわせて水150mlで洗浄し、硫酸マグネシウ
ムで乾燥した後、減圧濃縮して褐色オイル234mgを得
た。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホル
ム)により、環状ケトン体を含む混合物92mgを黄色オイ
ルとして得た。このものをリサイクル分取HPLC(カラ
ム,JAIGEL−1H;展開溶媒,クロロホルム)によって分離
精製し、[32]メタシクロファン−2,11−ジオン 20mgを無色結晶として得た。収率15% 実施例 13 5,10−ジオキサ−7,8−o−ベンゼノ−シクロトリデカ
ノンの合成 水素化ナトリウム(60%含有,オイル拡散)103mg
(2.57mmol)のDMF懸濁液10mlへ、α−ビス(3−ヨー
ドプロポキシ)−o−キシレン196mg(0.41mmol)と、
スルホン 96mg(0.44mmol)のDMF溶液10mlを3時間かけて室温で
滴下した。室温で14時間撹拌した後、飽和塩化アンモニ
ウム水溶液2mlを加えて反応を停止した。反応液を水20m
lに注ぎ、ジエチルエーテル20ml×3で3回抽出した。
有機層をすべてあわせて飽和食塩水で2回洗浄し、硫酸
マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮して褐色オイル14
4mgを得た。このものをクロロホルム3mlに溶かし、メタ
ノール5mlと4N−硫酸0.5mlを加え、2時間加熱還流し
た。反応液を水20mlに注ぎ、クロロホルムで3回抽出し
た。有機層をすべてあわせて水150mlで洗浄し、硫酸マ
グネシウムで乾燥した後、減圧濃出して褐色オイル128m
gを得た。薄層シリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ベンゼン:酢酸エチル=10:1)により、環状ケトン体
を含む混合物64mgを黄色オイルとして得た。このものを
リサイクル分取HPLC(カラム,JAIGEL−1H;展開溶媒,ク
ロロホルム)によって分離精製し、5,10−ジオキサ−7,
8−ベンゾシクロトリデカ−7−エン−1−オン 16mgを無色オイルとして得た。収率16% 無色オイル1 H NMR(270MHz,CDCl3) δ:7.29(4H,s) 4.48(4H,s) 3.52(4H,t,J=5.6Hz) 2.54−2.50(4H,m) 1.96−1.87(4H,m) IR(KBr) 2920,2850,1704,1090,742m-1 実施例 14 5,11−ジオキサ−7,9−m−ベンゼノ−シクロテトラド
デカノンの合成 水素化ナトリウム(60%含有,オイル拡散)103mg(2.5
7mmol)のDMF懸濁液10mlへα,α′−ビス(3−ヨード
プロポキシ)−m−キシレン196mg(mmol)と、スルホ
88mg(0.41mmol)のDMF溶液10mlを3時間かけて室温で
滴下した。室温で17時間撹拌した後、飽和塩化アンモニ
ウム水溶液2mlを加えて反応を停止した。反応液を水20m
lに注ぎ、ジエチルエーテルで3回抽出した。有機層を
すべてあわせて飽和食塩水で2回洗浄し、硫酸マグネシ
ウムで乾燥した後、減圧濃縮して褐色オイル239mgを得
た。このものをクロロホルム3mlに溶かし、メタノール5
mlと4N−硫酸0.5mlを加え、3時間加熱還流した。反応
液を水20mlに注ぎ、クロロホルムで3回抽出した。有機
層をすべてあわせて水50mlで洗浄し、硫酸マグネシウム
で乾燥した後、減圧濃縮して褐色オイル185mgを得た。
薄層シリカゲルクロマトグラフィー(ベンゼン:酢酸エ
チル=10:1)により、環状ケトン体を含む混合物(106m
g)を黄色オイルとして得た。このものをリサイクル分
取HPLC(カラム,JAIGEL−1H:展開溶媒,クロロホルム)
によって分離精製し、3,11−ジオキサビシクロ[11,3,
1]ヘプタデカ−(17),13,15−トリエン−7−オン 50mgを無色結晶として得た。収率50% 無色結晶(クロロホルム−ヘキサン) mp1 H NMR(270MHz,CDCl3) δ:7.43(1H,diffused t) 7.20(1H,diffused t) 7.02(2H,diffused dd) 4.56(4H,s) 3.27(4H,t,J=5.6Hz) 2.70(4H,t,J=5.6Hz) 1.87(4H,quint,J=5.6Hz) IR(KBr) 2860,1705,1440,1412,1117,1070,1032,775cm-1
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI // B01J 27/02 B01J 27/02 X C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 49/657 - 49/753 C07C 45/42 C07C 45/00 C07C 323/65 C07B 61/00 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) [式中、Aは (R1は水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基、
    炭素原子数1ないし4のアルコキシ基またはハロゲン原
    子を表す。)を表し; Rは炭素原子数1ないし4のアルキル基を表す。] で表されるアルキルチオメチルアリールスルホン誘導体
    と、 一般式(2) [式中、Arはフェニレン基、ナフチレン基、アントラセ
    ニレン基または−フェニレン−O−フェニレン−基を表
    し; Gはメチレン基または−CH2OCH2CH2CH2−基を表し; Χは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表す。] で表されるジハロゲン化合物とを 塩基性条件で縮合させた後、加水分解させることを特徴
    とする、 一般式(3) [式中、ArとGは上記と同意味であり、nは1〜4の整
    数を表す。]で表される含芳香族環状ケトンの製造方
    法。
  2. 【請求項2】上記製造方法の中間体である一般式(4) [式中、Aは (R1は水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基、
    炭素原子数1ないし4のアルコキシ基またはハロゲン原
    子を表す。)を表し; Rは炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し; Arはフェニレン基、ナフチレン基、アントラセニレン基
    または−フェニレン−O−フェニレン−基を表し; Gはメチレン基または−CH2OCH2CH2CH2−基を表し; Χは塩素原子、臭素原子またはヨウ素原子を表す。] で表されるハロゲン化合物。
  3. 【請求項3】上記製造方法の中間体である一般式(5) [式中、Aは (R1は水素原子、炭素原子数1ないし4のアルキル基、
    炭素原子数1ないし4のアルコキシ基またはハロゲン原
    子を表す。)を表し; Rは炭素原子数1ないし4のアルキル基を表し; Arはフェニレン基、ナフチレン基、アントラセニレン基
    または−フェニレン−O−フェニレン−基を表し; Gはメチレン基または−CH2OCH2CH2CH2−基を表す。] で表される対称型スルホン化合物。
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