JP2627132B2 - 顔料マスターバッチ用樹脂組成物 - Google Patents

顔料マスターバッチ用樹脂組成物

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JP2627132B2
JP2627132B2 JP2490193A JP2490193A JP2627132B2 JP 2627132 B2 JP2627132 B2 JP 2627132B2 JP 2490193 A JP2490193 A JP 2490193A JP 2490193 A JP2490193 A JP 2490193A JP 2627132 B2 JP2627132 B2 JP 2627132B2
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acid
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辰也 大隅
仁史 小牟田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、顔料マスターバッチ用
樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、顔料分散性が良
好で、かつ、常温乾燥型アルキド、アルキドメラミン、
アクリルラッカー、アクリルメラミン、アクリルウレタ
ン、酢酸ビニル−アクリル、硝化綿ラッカー等の非常に
広範な塗料用樹脂に適用可能な塗料用の顔料マスターバ
ッチを製造するのに好適な樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、顔料を含む塗料等は、顔料と分散
用樹脂とを混合して原色塗料用顔料分散体(顔料マスタ
ーバッチ)を作成後、該分散体に用いたものと同種の樹
脂で希釈して製品化されている。これは、各々の顔料マ
スターバッチに使用した顔料分散用樹脂と希釈に用いた
樹脂が互いに異なる場合、一般に、樹脂同士の相溶性が
悪く、塗膜面の光沢や硬度が低下する等の問題が生じる
為であり、多くの種類の塗料用樹脂との相溶性に優れ、
各種樹脂塗料に共通して使用できる顔料分散用樹脂の開
発が望まれていた。この目的で、ウレタン変性ポリエス
テル樹脂を顔料分散用樹脂として用いる方法(特開平4-
91115号公報)、ブチルアクリレートと特定の含窒素モ
ノマーからなる共重合体を顔料分散用樹脂として用いる
方法(特開昭60-139712号公報)などが提案されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記方法にお
いて、ウレタン変性ポリエステル樹脂は、比較的広い範
囲の樹脂と相溶性を有するが、ウレタン結合を有してい
るため耐候性が不十分であり、耐候性が必要な塗料(外
装用塗料等)には使用できないという問題点があり、ま
た、ブチルアクリレートと特定の含窒素モノマーからな
る共重合体は、相溶性を示す樹脂の種類が限定されてい
るため、広い範囲の塗料に使用できないという問題点が
あった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、非常に広
範な塗料用樹脂と良好に相溶し、かつ、各樹脂に混合し
たときに、耐候性を含め、各樹脂塗料の本来の性能を損
なわず、顔料分散性にも優れる顔料マスターバッチ用樹
脂について鋭意検討した結果、本発明に到達した。
【0005】すなわち本発明は、顔料分散用樹脂(A)
および分散剤(B)からなる塗料用の顔料分散用樹脂組
成物において、該(B)がポリカルボン酸(a)とポリ
オール(b)とを構成単位とし、該(b)の少なくとも
50重量%がビスフェノール類のアルキレンオキシド付
加物であるポリエステル樹脂(B1)であることを特徴
とする顔料マスターバッチ用樹脂組成物である。
【0006】本発明において、分散剤(B1)を構成す
るポリカルボン酸(a)としては、例えば、2価カルボ
ン酸類(a1)、3価以上のカルボン酸類(a2)およ
びこれらの混合物が挙げられる。
【0007】2価カルボン酸類(a1)の具体例として
は、例えば、脂肪族ジカルボン酸(マレイン酸、フマー
ル酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、マロン酸、
アゼライン酸、メサコン酸、シトラコン酸、グルタコン
酸等)、脂環式ジカルボン酸(シクロヘキサンジカルボ
ン酸、メチルメジック酸等)、芳香族ジカルボン酸(フ
タル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、トルエンジカル
ボン酸、ナフタレンジカルボン酸等)、アルケニルコハ
ク酸[イソドデセニルコハク酸、n−ドデセニルコハク
酸、ペンタデセニルコハク酸等]、並びにこれら2価カ
ルボン酸の無水物やこれら2価カルボン酸の低級アルキ
ル(メチル、ブチルなど)エステルが挙げられる。
【0008】3価以上のポリカルボン酸類(a2)の具
体例としては、例えば、脂肪族ポリカルボン酸[1,
2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサン
トリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル
−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレン
カルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテト
ラカルボン酸等]、脂環式ポリカルボン酸(1,2,4
−シクロヘキサントリカルボン酸等)、芳香族ポリカル
ボン酸(1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,
2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタ
レントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカル
ボン酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボ
ン酸等)、並びにこれらの無水物やこれらの低級アルキ
ル(メチル、ブチル等)エステルが挙げられる。
【0009】これら(a)の中では、芳香族ジカルボン
酸、アルケニルコハク酸、芳香族ポリカルボン酸および
これらの無水物、これらのメチルエステルが好ましい。
【0010】ポリオール(b)としては、ジオール(b
1)、3価以上のポリオール(b2)およびこれらの混
合物が挙げられる。
【0011】ジオール(b1)の具体例としては、例え
ば、アルキレングリコール(エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ブタンジオ−ル、ネオペンチルグリ
コール、ブテンジオール、ペンタンジオール、ヘキサン
ジオール等)、アルキレンエーテルグリコール類(ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピ
レングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピ
レングリコール、ポリテトラメチレングリコール等)、
脂環式ジオール(シクロヘキサンジメタノール、水素添
加ビスフェノールA等)、ビスフェノール類(ビスフェ
ノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS等)、
ビスフェノール類のアルキレンオキシド(エチレンオキ
シド、プロピレンオキシド等)2〜8モル付加物を挙げ
ることができる。
【0012】3価以上のポリオール(b2)の具体例と
しては、脂肪族多価アルコール(ソルビトール、ヘキサ
ンテトラオール、ソルビタン、ペンタエリスリトール、
ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、
ブタントリオール、ペンタントリオール、グリセロー
ル、メチルプロパントリオール、2−メチルブタントリ
オール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパ
ン等)、芳香族多価アルコール(トリヒドロキシルメチ
ルベンゼン等)並びにこれらのアルキレンオキシド付加
物を挙げることができる。
【0013】これら(b)の中では、ビスフェノール類
のアルキレンオキシド付加物、アルキレングリコール、
脂肪族多価アルコールが好ましく、ビスフェノール類の
アルキレンオキシド付加物が特に好ましい。
【0014】(b)中のビスフェノール類のアルキレン
オキシド付加物の使用割合は通常、(b)の全量に対し
て50〜100重量%、好ましくは70〜100重量%
である。
【0015】(a)および(b)以外に、分子量の調整
や反応の制御を目的として必要に応じて、モノカルボン
酸、モノアルコールなどが必要に応じて使用できる。そ
の具体例としては、例えば、モノカルボン酸(安息香
酸、パラオキシ安息香酸、トルエンカルボン酸、サリチ
ル酸、酢酸、プロピオン酸及びステアリン酸等)、モノ
アルコール(ベンジルアルコール、トルエン−4−メタ
ノール、シクロヘキサンメタノール等)およびこれらの
2種以上の混合物が挙げられる。
【0016】(B1)を構成する(a)と(b)との比
率は、水酸基当量/カルボキシル基当量比として、通常
0.6〜3.0、好ましくは0.8〜2.0である。
【0017】(B1)のゲルパーミエーションクロマト
グラフィー(GPC)による数平均分子量は、通常1,
000〜10,000、好ましくは2,000〜5,0
00である。1,000未満であると塗料の塗膜物性が
低下し、10,000を超えると相溶性が低下する場合
がある。
【0018】(B1)の製法としては特に制限はなく、
通常の、(a)と(b)を所定の割合で配合し、ポリエ
ステル化反応を行う方法が挙げられる。
【0019】反応は通常触媒の存在下、150〜300
℃、好ましくは170〜280℃の温度条件下で行われ
る。また反応は常圧下、減圧下、もしくは加圧下で行う
ことができるが、所定の反応率(例えば30〜90%)
に到達後は反応系を200mmHg以下、好ましくは2
5mmHg以下に減圧し、反応を行うのが望ましい。
【0020】上記触媒としては、通常ポリエステル化に
用いられる触媒、例えば、金属(スズ、チタン、アンチ
モン、マンガン、ニッケル、亜鉛、鉛、鉄、マグネシウ
ム、カルシウム、ゲルマニウム等)、およびこれら金属
含有化合物(ジブチルスズオキサイド、オルソジブチル
チタネート、テトラブチルチタネート、酢酸亜鉛、酢酸
鉛、酢酸コバルト、酢酸ナトリウム、三酸化アンチモン
等)が挙げられる。
【0021】本発明における顔料分散用樹脂(A)とし
ては、種々の塗料用樹脂に対する相溶性を有し、塗膜物
性を低下させないものであれば特に制限はないが、例え
ば、炭素数が1〜4のアルキル基を有するアルキル(メ
タ)アクリレート(c)、炭素数6〜30のアルキル基
を有する(メタ)アクリレート(d)および官能基を有
する重合性単量体(e)の共重合体(A1)からなる顔
料分散用樹脂が挙げられる。
【0022】この場合、(c)としては、例えば、メチ
ル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレー
ト、1−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル
(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレー
ト、イソブチル(メタ)アクリレ−ト、t−ブチル(メ
タ)アクリレートおよびこれらの2種以上の混合物が挙
げられる。
【0023】これら(c)のうち、塗料の硬度を低下さ
せないためには、ガラス転移点が高くなるもの、すなわ
ち、メチル(メタ)アクリレート、エチルメタアクリレ
ート、イソブチルメタアクリレ−トおよびt−ブチル
(メタ)アクリレートが好ましく、メチルメタアクリレ
ートおよびt−ブチルメタアクリレートが特に好まし
い。
【0024】(d)としては、例えば、ヘキシル(メ
タ)アクリレ−ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレ−
ト、オクチル(メタ)アクリレ−ト、2−エチルヘキシ
ル(メタ)アクリレ−ト、ノニル(メタ)アクリレ−
ト、デシル(メタ)アクリレ−ト、ドデシル(メタ)ア
クリレ−ト、トリデシル(メタ)アクリレ−ト、テトラ
デシル(メタ)アクリレ−ト、1−メチルトリデシル
(メタ)アクリレ−ト、ヘキサデシル(メタ)アクリレ
−ト、オクタデシル(メタ)アクリレ−ト、エイコシル
(メタ)アクリレ−ト、ドコシル(メタ)アクリレ−
ト、テトラコシル(メタ)アクリレ−ト、トリアコンチ
ル(メタ)アクリレ−トおよびこれらの2種以上の混合
物が挙げられる。
【0025】これら(d)のうち、各種塗料用樹脂と良
好に相溶し、かつ各樹脂に混合したときに、耐候性を含
め、各樹脂の本来の性能を損なわないためにはヘキシル
(メタ)アクリレ−ト、シクロヘキシル(メタ)アクリ
レ−ト、オクチル(メタ)アクリレ−ト、2−エチルヘ
キシル(メタ)アクリレ−ト、ノニル(メタ)アクリレ
−ト、デシル(メタ)アクリレ−トおよびドデシル(メ
タ)アクリレ−トが好ましい。
【0026】官能基を有する重合性単量体(e)として
は、水酸基含有単量体(e1)、カルボン酸含有単量体
(e2)、含窒素単量体(e3)が挙げられる。(e
1)の具体例としては、ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレ−ト、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、
ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ−ト、2,3−ジヒ
ドロキシプロピル(メタ)アクリレ−ト、3−クロロ−
2−ヒドロキシ(メタ)アクリレ−ト等が挙げられる。
これらのうち特に好ましいものはヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレートである。
【0027】(e2)の具体例としては、(メタ)アク
リル酸、(無水)マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等
が挙げられ、好ましいものは(メタ)アクリル酸であ
る。
【0028】(e3)の具体例としては、第3級アミノ
基含有(メタ)アクリレ−ト類[ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレ−ト、ジエチルアミノエチル(メタ)
アクリレ−ト、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリ
レ−ト、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレ−トな
ど];シアノアルキル(メタ)アクリレ−ト類[シアノ
エチル(メタ)アクリレ−トなど];アクリロニトリ
ル、(メタ)アクリルアミド類[(メタ)アクリルアミ
ド、メチル(メタ)アクリルアミド、シクロヘキシル
(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルア
ミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド
など];アミンイミド基含有(メタ)アクリレ−ト類
[トリメチルアミン(メタ)アクリルイミド、ジメチル
エチルアミン(メタ)アクリルイミド、ジメチルヒドロ
キシプロピルアミン(メタ)アクリルイミド、ジメチル
フェニルヒドロキシエチル(メタ)アクリルイミドな
ど];第4級アンモニウム基含有(メタ)アクリレ−ト
類[(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアン
モニウムクロライド、(メタ)アクリロイルオキシエチ
ルトリメチルアンモニウムメトサルフェ−トなど]が挙
げられる。これらのうち好ましいものは、(メタ)アク
リルアミド類およびアミンイミド基含有(メタ)アクリ
レート類であり、特に好ましいものは(メタ)アクリル
アミドである。
【0029】共重合体(A1)中の(c):(d)の重
量比は通常(30〜95):(5〜70)、好ましくは
(45〜90):(10〜55)である。(c)の比率
が30未満では、アクリル系の樹脂、特に酢酸ビニルを
含むアクリル樹脂に対する相溶性が不十分となり、95
を超えると、アルキッド系樹脂との相溶性が極端に悪く
なる。
【0030】また(c+d):(e)は重量比で通常
(40〜98):(2〜60)、好ましくは(60〜9
5):(5〜40)である。(e)の比率が2未満で
は、顔料分散性が不十分となり、60を超えると、アル
キッド系樹脂の相溶性が極端に悪くなる。
【0031】(e)としては、通常(e1)から(e
3)の群から選ばれる少なくとも1種であり、上記の重
量比の範囲であればよい。しかし、各種顔料に対し、よ
り高い分散性を発現するためには、(e)として、(e
1)から(e3)のいずれをも含むものがより好まし
い。さらに(A1)の水酸基価が3〜120mgKOH
/gで、酸価が0.005〜50mgKOH/g、好ま
しくは、水酸基価が5〜100mgKOH/gで、酸価
が0.01〜40mgKOH/gであるものが特に好ま
しい。
【0032】共重合体(A1)は、上記(c)、(d)
および(e)以外に必要によりその他の重合性単量体
(f)を共重合させたものであってもよい。
【0033】(f)としては、(c)、(d)および
(e)と共重合可能であれば特に制限はなく、具体例と
しては、(c)、(d)および(e)以外の(メタ)ア
クリレート類[ペンチル(メタ)アクリレート、ベンジ
ル(メタ)アクリレート、ジブロモプロピル(メタ)ア
クリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、テト
ラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、アリルメタ
クリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレー
ト、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、グリシ
ジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリロキシエチ
ルホスフェ−ト、カプロラクトン変性−2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、2−パーフルオロオクチ
ルエチル(メタ)アクリレート、γ−(メタ)アクリロ
キシプロピルトリ(トリメチルシロキシ)シラン、(メ
タ)アクリルスルホエチル、など];ビニル芳香族化合
物(スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンな
ど);塩化ビニル、酢酸ビニル、ブタジエン、ジシクロ
ペンタジエン、ビニルピロリドン、イソプレン等が挙げ
られる。
【0034】(f)を用いる場合の使用量は、共重合体
(A1)における全単量体中、通常30重量%以下、好
ましくは20重量%以下である。
【0035】(A1)のGPCによる数平均分子量は、
通常1,000〜10,000、好ましくは1,500
〜8,000である。1,000未満では塗料の塗膜物
性を低下させ、10,000を超えると、各種塗料用樹
脂との相溶性が低下する。
【0036】(A1)の製造方法としては特に限定され
ないが、例えば、(c)、(d)、(e)及び必要によ
り(f)からなる単量体混合物を公知の熱重合、光重合
または放射線重合などのラジカル重合法により、塊状ま
たは溶液重合させることにより製造できる。好ましい重
合方法は有機溶剤中でラジカル開始剤を使用したラジカ
ル溶液重合法である。
【0037】溶液重合の場合、使用される有機溶剤とし
ては例えば、トルエン,キシレン等の芳香族炭化水素
類、ヘプタン,ミネラルスピリット等の脂肪族炭化水素
類、酢酸エチル,酢酸ブチル等のエステル類、メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、ブ
チルセロソルブ、ブチルカルビトール、エチレングリコ
ールジメチルエーテル等のエーテル類、イソプロパノー
ル、n−ブタノール、t−ブタノール等のアルコール類
等およびこれらの2種以上の混合物が挙げられる。これ
らのうち好ましい溶剤は、トルエン、キシレン、メチル
イソブチルケトンおよび酢酸ブチルの単独またはこれら
の混合物である。
【0038】ラジカル重合反応を行う場合、使用するラ
ジカル開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリル、
アゾビスイソバレロニトリル等のアゾ系開始剤、t−ブ
チルパ−オキシベンゾエ−ト、t−ブチルパ−オキシイ
ソブチレ−ト、ジ−t−ブチルパ−オキサイド、過酸化
水素等の過酸化物等が挙げられる。これらのうち好まし
いものは、アゾビスイソブチロニトリル、t−ブチルパ
−オキシベンゾエ−トおよびt−ブチルパ−オキシイソ
ブチレ−トである。
【0039】(A1)の製造方法において、必要により
公知の連鎖移動剤、例えばラウリルメルカプタン、ジベ
ンジルエーテル等を用いてもよい。
【0040】(A1)の製造における重合温度は通常5
0〜180℃であり、重合の方法は、バッチまたは連続
重合のいずれの方法でもよい。
【0041】顔料分散用樹脂(A)と分散剤(B)から
なる本発明の顔料マスターバッチ用樹脂組成物は、
(A)及び(B)を別々に製造後、混合する方法によっ
ても得られるが、(B)を製造後、(B)の存在下で
(A)を製造することによって得ることもできる。
【0042】本発明の顔料マスターバッチ用樹脂組成物
は、顔料分散用樹脂(A)および分散剤(B)と、必要
によって有機溶剤、他の塗料用樹脂、あるいは種々の塗
料用添加剤(界面活性剤、流動性調整剤、顔料分散剤、
密着向上剤など)等が配合されていてもよい。
【0043】顔料マスターバッチは、本発明の顔料マス
ターバッチ用樹脂組成物と顔料および必要により有機溶
剤、他の塗料用樹脂、あるいは種々の塗料用添加剤等を
配合することにより得られる。この場合の顔料濃度は顔
料の種類によって異なるが通常10〜60重量%であ
る。
【0044】有機溶剤としては、前記重合用溶剤として
例示したものが使用できる。
【0045】顔料としては、例えば、無機顔料(カ−ボ
ンブラック、酸化鉄、酸化チタン、炭酸カルシウム、黄
鉛、亜鉛華、紺青など)、有機顔料(ニトロソ顔料、ニ
トロ顔料、アゾ顔料、フタロシアニン顔料など)および
これらの混合物が挙げられる。
【0046】本発明の顔料分散用樹脂組成物の配合物、
あるいはそれを用いた塗料用顔料マスターバッチは、通
常の分散機、例えば、ロールミル分散機、サンドグライ
ンドミル分散機、プラネタリーミキサー、ハイスピード
ディスパー分散機等を用いて、通常の方法で混合分散す
ることにより得られる。
【0047】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに説明する
が、本発明はこれに限定されるものではない。実施例中
の部は重量部である。
【0048】[分散剤の製造] 製造例1 攪拌機、コンデンサー、温度計および不活性ガス導入管
を備えた反応槽中にネオペンチルグリコール200部、
ビスフェノールAのプロピレンオキシド(PO)付加物
(水酸基価275)800部、無水トリメリット酸40
6部およびジブチルチンオキサイド3.5部を入れて、
窒素気流下230℃で3時間反応させ、温度を200℃
に下げて、減圧下更にポリエステル化反応を進めた。数
平均分子量が3,000(GPCによる。以下同じ)に
なった時点で反応を停止し、キシレンで希釈して不揮発
分50%なる分散剤溶液1を得た。
【0049】製造例2 製造例1と同様にネオペンチルグリコール100部、ビ
スフェノールAのPO付加物(水酸基価315)464
部、ビスフェノールAのエチレンオキシド(EO)付加
物(水酸基価340)434部、イソフタル酸467部
およびテトラブチルチタネート4部を反応させた。数平
均分子量が2,500になった時点で反応を停止し、キ
シレンで希釈して不揮発分50%なる分散剤溶液2を得
た。
【0050】製造例3 製造例1と同様にトリメチロールプロパン300部、ビ
スフェノールAのPO付加物(水酸基価315)200
部、ビスフェノールAのEO付加物(水酸基価340)
200部、テレフタル酸340部、ドデセニル無水コハ
ク酸275部およびジブチルチンオキサイド3.5部を
反応させた。数平均分子量が3,500になった時点で
反応を停止し、キシレンで希釈して不揮発分50%なる
分散剤溶液3を得た。
【0051】[顔料分散用樹脂の製造] 製造例4 攪拌機、コンデンサー、温度計、不活性ガス導入管及び
滴下ポンプを備えた反応槽中に、メチルイソブチルケト
ン30部およびキシレン70部を入れ、不活性ガスを導
入し、メチルイソブチルケトンを還流(温度;114〜
118℃)後、攪拌下、メチルメタアクリレート62.
5部、、オクチルメタアクリレート15部、無水マレイ
ン酸0.5部、ヒドロキシエチルアクリレート3部、ト
リメチルアミン(メタ)アクリルイミド5部、スチレン
10部、シクロヘキシルメタアクリレ−ト5部およびt
−ブチルパ−オキイソブチレ−ト5部の混合物を3時間
かけて滴下し、滴下終了後t−ブチルパ−オキシイソブ
チレ−ト2.5部を1.5時間かけて追加して、同温度
で更に1時間反応させ、不揮発分50%、数平均分子量
5,600なる顔料分散用樹脂溶液1を得た。
【0052】[顔料マスターバッチの調製]製造例1で
得られた分散剤溶液1と製造例4で得られた顔料分散剤
用樹脂溶液1とを重量比が5/95になるように混合し
て顔料マスターバッチ用樹脂組成物1を得た。同様に、
分散剤溶液2と顔料分散剤用樹脂溶液1とから顔料マス
ターバッチ用樹脂組成物2を、分散剤溶液3と顔料分散
剤用樹脂溶液1とから顔料マスターバッチ用樹脂組成物
3をそれぞれ得た。また、顔料分散剤用樹脂溶液1をそ
のままで比較のための顔料マスターバッチ用樹脂組成物
4とした。
【0053】得られた顔料マスターバッチ用樹脂組成物
1〜4の各々20部に対し、酸化チタン60部、キシレ
ン10部およびプロピレングリコールモノメチルエーテ
ルモノアセテート10部を混合し、サンドグラインドミ
ル分散機で、粒度が10μm以下になるまで分散して、
顔料マスターバッチ[1]〜[4]を調製した。
【0054】性能試験 顔料マスターバッチ[1]〜[4]とメラミン/アルキ
ドワニス{メラミン樹脂ワニス[日立化成工業(株)製
メラン#28]と油長30%大豆油変性トリメチロール
プロパン・フタル酸ワニスとの固形分重量比2/8の混
合ワニス(不揮発分 50%)}及びメラミン/アクリ
ルワニス{メラミン樹脂ワニス[日立化成工業(株)製
メラン#28]とアクリル樹脂A(メチルメタクリレー
ト60部、ブチルアクリレート28部、ヒドロキシエチ
ルアクリレート10部及びアクリル酸2部のモノマー組
成による共重合体、数平均分子量1.5万)との固形分
重量比2/8の混合ワニス(不揮発分 50%)}を、
樹脂固形分重量比が5/5となるように混合し、メラミ
ン/アルキドワニスから白塗料A1〜A4を、メラミン
/アクリルワニスから白塗料B1〜B4を得た。各々の
白塗料を混合シンナーで希釈後、この塗料を処理鋼板
に、乾燥膜厚が30μmになるようにスプレー塗装し、
140℃20分焼付け後の塗膜性能を評価した。その結
果を表1に示す。
【0055】
【表1】
【0056】1) JIS K-5400 67 ;60度鏡面反射率 2) JIS K-5400 614;三菱ユニ鉛筆を使用
【0057】
【発明の効果】本発明の顔料マスターバッチ用樹脂組成
物は、各種顔料に対し顔料分散性に非常に優れかつ各種
塗料用樹脂と良好な相溶性を示すため、各種塗料用樹脂
に共通に使用できる顔料マスターバッチの製造が可能と
なる。本発明の組成物を用いた顔料マスターバッチは、
常温乾燥型アルキド塗料、アルキドメラミン塗料、アク
リルラッカー塗料、アクリルメラミン塗料、酢酸ビニル
系塗料、硝化綿ラッカー塗料等非常に広範な塗料の着色
剤として使用することができ、その結果、顔料マスター
バッチの種類を大幅に減少させ、塗料の生産性を向上さ
せるものである。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 顔料分散用樹脂(A)および分散剤
    (B)からなる塗料用の顔料分散用樹脂組成物におい
    て、該(B)がポリカルボン酸(a)とポリオール
    (b)とを構成単位とし、該(b)中の少なくとも50
    重量%がビスフェノール類のアルキレンオキシド付加物
    であるポリエステル樹脂(B1)であることを特徴とす
    る顔料マスターバッチ用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 顔料分散用樹脂(A)が、炭素数1〜4
    のアルキル基を有する(メタ)アクリレート(c)
    素数6〜30のアルキル基を有する(メタ)アクリレー
    および官能基を有する重合性単量体(e)の共重合体
    (Al)からなる顔料分散用樹脂である請求項1記載の
    樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 (B)の数平均分子量が1,000〜1
    0,000である請求項1または2記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 重量比(A):(B)が(70〜99.
    5):(0.5〜30)である請求項1〜3いずれか記
    載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 非水系で使用される請求項1〜4いずれ
    か記載の樹脂組成物。
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