JP2678997B2 - 重合体架橋微粒子分散液の製造方法 - Google Patents

重合体架橋微粒子分散液の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はビニル重合体の安定な非水分散液の製造法に
関し、更に詳しくは、分子内に芳香環及び脂環式炭化水
素環を含有する、脂肪酸変性量25重量%以下の短油性ア
ルキド樹脂または脂肪酸を含まないアルキド樹脂(以
下、この樹脂をオイルフリーアルキド樹脂という)を分
散安定剤として用い、該樹脂の存在下に有機溶液中でラ
ジカル重合性不飽和単量体を重合させて、該有機液体に
不溶性の重合体のゲル粒子の安定な非水分散性樹脂液を
製造する方法に関する。
(従来の技術と発明が解決しようとする課題) アルキド樹脂は加工性に優れているため、加工用鋼
板、建築材料、産業機械などに向けられた塗料用樹脂と
して今日、幅広く用いられている。
しかし、脂肪酸変性量が25重量%より大きいアルキド
樹脂は、脂肪酸や油成分が可塑化剤として働くため、耐
スリキズ性、耐エロージョン性、耐汚染性などが劣り、
その用途に対して十分な性能を有してはいない。この欠
点を改良するために、脂肪酸変性量が25重量%以下のア
ルキド樹脂を用いたり、高硬度化が試みられたが、その
反面、もろくなり加工性の低下を招いた。即ち、これま
でアルキド樹脂において加工性と硬度の両方を同時に満
足させることはできなかった。また、分子量を大きくす
ることによって加工性と硬度の両方を満足させることも
考えられるが、その場合塗装作業性が損なわれてしま
う。
加工性を改良するために分散系の樹脂、すなわち、ア
ルキド樹脂を分散安定剤とし、ビニル系不飽和単量体の
粒子を有機液体中に分散した樹脂液(以下、このような
非水分散樹脂液をNADと略称する)を用いることも考え
られるが、従来NANDの分散安定剤として用いられるアル
キド樹脂は、通常、脂肪酸変性量が25重量%よりも大き
いものであるため、上に述べたこの樹脂の欠点が問題と
して残る。また、NADは単独で用いられることもある
が、一般には他のアルキド樹脂とブレンドして用いられ
る。しかし、アルキド樹脂はそれとほぼ同じくらいの油
長のものでないと相溶性が悪いため、脂肪酸変性量が25
重量%以上のアルキド樹脂を分散安定剤とするNADは脂
肪酸変性量が25%重量以上のアルキド樹脂とのみブレン
ドが可能である。したがって、従来のNADまたはそのア
ルキド樹脂とのブレンドでは硬度を十分に持たせること
ができないという問題がある。
(課題を解決するための手段) 本発明者らは、以上述べたような技術的な問題点を解
決すべく鋭意検討した結果、脂肪酸変性量が25重量%以
下のアルキド樹脂とのブレンドが可能なNAD、すなわち
脂肪酸変性量が25重量%以下のアルキド樹脂を分散安定
剤とし、ビニル系不飽和単量体の重合体のゲル粒子を安
定に分散した樹脂液を用いることにより、上記の目的を
達成しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
かくして、本発明に従えば、芳香族系溶剤を少なくと
も30重量%含有する有機液体中で、脂環式炭化水素環含
有多塩基酸及び/又は脂環式炭化水素環含有多価アルコ
ールから誘導される単位を樹脂中に1〜40重量%含有し
且つ脂肪酸変性量が25重量%以下であるアルキド樹脂の
存在下に、相互に反応して結合することができる相補的
官能基をそれぞれ有する少なくとも2種のビニル系単量
体の各々もしくは多ビニル単量体を少なくとも0.5重量
%含有するラジカル重合性不飽和単量体を共重合せしめ
ることを特徴とする該有機液体に不溶性の重合体架橋微
粒子分散液の製造方法が提供される。
本発明の方法により得られる非水分散性樹脂液を主成
分として用いた塗料から形成される塗膜の連続相は、主
として分散安定剤である脂肪酸変性量25重量%以下のア
ルキド樹脂或いはオイルフリーアルキド樹脂からなり、
その酸成分である芳香族ジカルボン酸またはトリカルボ
ン酸を一定量以上含むことにより、塗膜の硬度が向上
し、かつ非水分散性樹脂液の重合体ゲル粒子部分の作用
により、加工や変性などの力が加わった時に生ずる塗膜
の内部応力を緩和することができるために、要求される
硬度と加工性を同時に満足させる塗膜が得られる。ま
た、本発明により提供される分散液の重合体部分は、ゲ
ル粒子のために溶解性の強い芳香族系溶剤の使用に対し
ても、粒子の膨潤溶解を防ぐことができる。さらに、従
来のアルキド樹脂やオイルフリーアルキド樹脂は、その
塗膜の硬度の向上を図ったものは、塗膜粘度が高いた
め、塗装作業性が低下する等の欠点があるが、本発明の
方法により製造される非水分散性樹脂液を用いた場合、
塗装粘度が低くなるため塗装作業性も優れている。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明の重要な特徴は、重合体架橋微粒子分散液の分
散安定剤として、脂環式炭化水素環を形成する少なくと
も1個の炭素原子に結合した1個又は2個の水素原子を
有する脂環式炭化水素環を含有する多塩基酸化合物(以
下、このものを「脂環式多塩基酸」と略称する)及び/
又は脂環式炭化水素環を含有する多価アルコール(以
下、このものを「脂環式多価アルコール」と略称する)
から誘導される単位を分子中に1〜40重量%有し、且つ
脂肪酸変性量が25重量%以下、好ましくは20重量%以
下、さらに好ましくは17重量%以下であるアルキド樹脂
(短油性アルキド樹脂又はオイルフリーアルキド樹脂)
を用いる点にある。
かかるアルキド樹脂は、脂環式多塩基酸及び芳香族ジ
−もしくはトリカルボン酸を必須の酸成分として用い、
これとその他の多塩基酸、多価アルコール及び脂環式多
価アルコール、さらに必要に応じて、飽和もしくは不飽
和脂肪酸を、それ自体既知のアルキド樹脂の製造法と同
様にして、例えばエステル化触媒の存在下に約150〜約2
50℃の温度で約3〜約10時間縮合反応せしめることによ
り製造することができる。
該脂環式多塩基酸又は脂環式多価アルコールは、次の
工程でビニル系単量体(a)をグラフト重合させるため
に必要な基をアルキド樹脂中に導入するためのものであ
り、上記した構成を有するものであれば特に制限はな
く、例えば、3個もしくは4個以上の炭素原子で形成さ
れる小〜大員環(中でも好ましくは5員環もしくは6員
環状)の、炭素環が飽和構造又は環内に1個又は2個の
不飽和結合環を有するもの等が挙げられる。該脂環式多
塩基酸の好ましい具体例としては、例えば 等のシクロヘキサンジカルボン酸又はその無水物類; 等のシクロヘキセンジカルボン酸又はその無水物類等が
挙げられる。また脂環式多価アルコールとしては、例え
及びビスフェノール水素添加物等が挙げられる。
脂環式炭化水素環を有する多塩基酸又は多価アルコー
ルの配合割合は、アルキド樹脂の原料の合計量を基準と
して1〜40重量%、好ましくは2〜20重量%である。該
配合割合が1重量%より少ないと最終的に得られる非水
分散液の貯蔵安定性が劣り、他方、40重量%より多い
と、非水分散液の製造中にゲル化する恐れがあり好まし
くない。
上記アルキド樹脂の製造に際し、必須成分として使用
される芳香族ジ−もしくはトリカルボン酸としては、例
えば、フタル酸もしくはその無水物、イソフタル酸、テ
レフタル酸、ジメチルテレフタル酸、トリメトリット
酸、トリメシン酸、2−メチルトリメリット酸等が挙げ
られ、これらはそれぞれ単独で又は二種以上混合して使
用することができる。
これら芳香族ジ−もしくはトリカルボン酸は、塗膜の
硬度、耐汚染性、耐候性、耐エロージョン性、耐チッピ
ング性の向上に有用な成分であり、一般には、アルキド
樹脂の製造原料の合計量を基準にして少なくとも10重量
%、好ましくは20〜70重量%、さらに好ましくは30〜60
重量%の範囲内の量で使用することができる。
また、併用しうる他の多塩基酸としては、アルキド樹
脂の製造に際し酸成分として通常使用される多塩基酸が
同様に使用でき、例えば、アジピン酸、マレイン酸もし
くはその無水物、アゼライン酸、コハク酸もしくはその
無水物、フマル酸、セバシン酸等の脂肪族ジカルボン
酸;ピロメリット酸もしくはその無水物等が挙げられ、
これらはそれぞれ単独で又は二種以上混合して使用する
ことができる。
一方、使用しうる上記脂環式多価アルコール以外の多
価アルコールとしては、3価以上のものとして、例え
ば、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロ
ールエタン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリ
スリトールなどが挙げられ、2価アルコールとして、例
えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,
4−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、3−メチ
ル−1,2−ブタンジオール、トリメチレングリコール、
1,5−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、2,3
−ジメチルトリメチレングリコール、テトラメチレング
リコール、1,4−ペンタンジオール、3−メチル−4,5−
ペンタンジオール、1,4−ヘキサンジオール、2,5−ヘキ
サンジオール、1,5−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサン
ジオール、などが挙げられる。これらの多価アルコール
はそれぞれ単独でまたは二種以上混合して使用できる。
また、カージュラE(シエル化学社品)などのモノエポ
キシ化合物も2価アルコールとして使用できる。
また、短油性アルキド樹脂の製造に際して使用しうる
飽和もしくは不飽和の脂肪酸としては、飽和ないし不飽
和の炭素原子数6〜18個の脂肪酸またはそのグリセライ
ド、安息香酸、メチル安息香酸、p−t−ブチル安息香
酸などが挙げられる。また、各種の天然の油脂またはそ
の脂肪酸、たとえば、ヤシ油、綿実油、米ヌカ油、魚
油、トール油、大豆油、アマニ油、桐油、ナタネ油、ヒ
マシ油、脱水ヒマシ油など、またはそれらから誘導され
る脂肪酸も用いることができる。また、カージュラEの
ようなモノエポキシ化合物を2価のアルコールとして使
用したときには、モノエポキシ化合物中に炭素原子数6
〜18個の脂肪酸残基が含まれているならば、その脂肪酸
も、ここでいう飽和又は不飽和の脂肪酸の一種と考えら
れる。
これらの脂肪酸は、得られる短油性アルキド樹脂の脂
肪酸変性量が前述した範囲、すなわち25重量%以下、好
ましくは20重量%以下、さらに好ましくは17重量%以下
となるような量で使用することができる。
オイルフリーアルキド樹脂を製造する場合には、勿
論、かかる脂肪酸は用いる必要はない。
上記酸成分とアルコール成分の縮合反応は通常エステ
ル化触媒の存在下に行なわれるが、そのような触媒とし
てはそれ自体既知の酸触媒、塩基触媒および金属触媒が
使用できる。酸触媒としては、例えば、硫酸、リン酸、
パラトルエンスルホン酸、トリクロル酢酸、トリフルオ
ロメタンスルホン酸、リン酸モノブチル、リン酸ジブチ
ル、三フッ化ホウ素などが挙げられ、塩基触媒として
は、例えば、モノエタノールアミン、ジエタノールアミ
ン、トリブチルアミンなどが挙げられ、そして、金属触
媒としては、例えばジブチル錫オキサイド、モノブチル
錫ハイドロオキサイド、テトラブチルジルコネート、テ
トラブチルチタネート、塩化第一錫、オレイン酸亜鉛、
オレイン酸錫、酢酸亜鉛などを挙げることができる。こ
れらの触媒のうち、モノブチル錫ハイドロオキサイド
が、反応の促進度が大きくかつ塗料中に配合されたとき
悪影響が少ないため、特に好ましい。また、パラトルエ
ンスルホン酸も塗料配合として硬化触媒が必要な場合に
は硬化触媒能を有するため、特に好ましい反応触媒とな
り得る。
上記の如くして調製されるアルキド樹脂を本発明に従
い分散安定剤樹脂として用いる場合、このアルキド樹脂
は、重量平均分子量で一般に約5,000〜約200,000、好ま
しくは約10,000〜約50,000の範囲内の分子量を有するこ
とができる。分子量が約5,000よりも小さいと高分子粒
子の安定化が不十分となり、一方分子量が200,000を越
える場合には、粘度が著しく高くなり取り扱いが難しく
なる傾向がある。本発明は、前述した如きアルキド樹脂
を分散安定剤として用い、かかるアルキド樹脂の存在下
にラジカル重合性不飽和単量体を重合せしめることによ
り安定なゲル状重合体分散粒子を得るものである。
該重合は、生成する分散重合体粒子を溶解しないが、
上記アルキド樹脂に対しては良溶媒となる有機液体中で
実施される。かかる有機液体は必須成分として芳香族系
溶剤を少なくとも30重量%含有するものが使用される。
しかして、該芳香族系溶媒としては、例えば、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン、エチルベンゼン、芳香族石油
ナフサ(例:コスモ石油社製、スワゾール200、同310、
同1500、同1800)などの芳香族炭化水素を単独でもしく
は二種以上混合して使用できる。かかる芳香族系溶剤
は、必要に応じて他の有機液体と混合して使用すること
ができる。混合しうる他の有機液体としては例えば、ヘ
キサン、ヘプタン、オクタンなどの脂肪族炭化水素;イ
ソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、i−ブ
チルアルコール、オクチルアルコールなどのアルコール
系溶剤;セロソルブ、ブチルセロソルブ、ジエチレング
リコールモノベチルエーテルなどのエーテル系溶剤;メ
チルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン、エチルア
シルケトン、メチルヘキシルケトン、エチルブチルケト
ンなどのケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸イソブチル、
酢酸アシル、2−エチルヘキシルアセテートなどのエス
テル系溶剤等が挙げられ、これらは上記芳香族系炭化水
素と一種または二種以上混合使用して用いることができ
る。上記有機液体は、芳香族系溶剤の含量が30%以下で
あるとアルキド樹脂の溶解性が不十分となるので、好ま
しくは芳香族系溶剤を50〜100重量%、さらに好ましく
は70〜100重量%含有するものが望ましい。
かかる有機液体中で本発明に従い重合せしめられるラ
ジカル重合性不飽和単量体は、 相互に反応して結合することができる相補的官能基
をそれぞれ有する少なくとも2種のビニル系単量体を各
々少なくとも0.5重量%含有するもの、或いは 多ビニル単量体を少なくとも0.5重量%含有するも
の からなる単量体混合物であることができる。
前者の単量体混合物における相互に反応して結合す
ることができる相補的官能基の組合せとしては、例えば (i)エポキシ基/カルボキシル基 (ii)ヒドロキシル基/イソシアネート基 (iii)エポキシ基/アミノ基 (iv)イソシアネート基/アミノ基 等の組合せが挙げられる。しかして、そのような相互に
反応して結合することのできる相補的官能基をそれぞれ
有する2種以上のビニル系単量体の組合せとして具体的
には次のようなものが挙げられる。
(i)の例としては、グリシジルアクリレートやグリ
シジルメタクリレート等のエポキシ基含有単量体と、ア
クリル酸やメタクリル酸等のカルボキシル基含有単量体
との組合せ; (ii)の例としては、ヒドロキシエチルアクリレート
やヒドロキシエチルメタクリレート等の水酸基単量体と
イソシアネートエチルアクリレートもしくはイソシアネ
ートエチルメタクリレートやイソホロンジイソシアネー
ト/ヒドロキシエチルアクリレートもしくはヒドロキシ
エチルメタクリレート等量付加物等のイソシアネート基
含有単量体との組合せ; (iii)の例としては、前記エポキシ基含有単量体と
アクリル酸アミノアルキルもしくはメタクリル酸アミノ
アルキル単量体との組合せ; (iv)の例としては、前記イソシアネート基含有単量
体と前記アクリル酸アミノアルキルもしくはメタクリル
酸アミノアルキル単量体との組合せ; 等。
前記した相補的官能基をそれぞれ有する少なくとも2
種のビニル系単量体は各々単量体混合物中に少なくとも
0.5重量%以上、好適には0.5〜20重量%の範囲内の濃度
で存在することができる。
また、前記の多ビニル単量体は1分子中に少なくと
も2〜4個の重合性二重結合を有する化合物であり、例
えば、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4
−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチ
ルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサン
ジオールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロ
パントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール
トリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテト
ラ(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アク
リレート、グリセロールメタアクリレートアクリレート
などが挙げられ、これらはそれぞれ単独で又は二種以上
混合して使用することができる。かかる多ビニル単量体
も単量体混合物中に少なくとも0.5重量%、好ましくは
0.5〜10重量%の範囲内の濃度で存在することができ
る。これらのビニル系単量体は調製される分散微粒子を
架橋させるための成分であり、その使用及び種類または
単量体の組合せ等は分散微粒子に望まれる性能等に応じ
て任意に選択することができるが、特に好適なものとし
ては、前記(i)に記載した相補的官能基の組合せを有
するビニル系単量体および多ビニル単量体が挙げられ
る。
前記の分散安定剤樹脂及び有機溶液の存在下にラジカ
ル重合性不飽和単量体を重合体せしめ、ゲル分散粒子を
得る場合、該ラジカル重合体不飽和単量体中にグリシジ
ル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸を各々0.
5重量%以上、好適には0.5〜20重量%含有させるとよ
い。含有量が0.5%より少ないと十分なゲル分散粒子が
得られず、分散樹脂液の貯蔵安定性が悪くなったり、塗
膜物性、硬度がおとったりする。他方含有量が20%より
多いと分散粒子の製造時に樹脂液の系全体が架橋した
り、増粘したりして好ましくない。上記ゲル分散粒子を
得るに際し、第3級アミン等の塩基性触媒を用いること
が好ましい。
以上に述べた相補的官能基の組合せを有するビニル系
単量体又は多ビニル単量体は、他のラジカル重合性不飽
和単量体と併用することができる。しかして、使用しう
る他のラジカル重合性不飽和単量体の代表例を示せば次
のとおりである。
(a)アクリル酸又はメタクリル酸のエステル;例え
ば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸ブチ
ル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリ
ル酸ラウリル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸イソプロピ
ル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタ
クリル酸オクチル、メタクリル酸ラウリル等のアクリル
酸またはメタクリル酸のC118アルキルエステル;アリ
ルアクリレート、アリルメタクリレート等のアクリル酸
またはメタクリル酸のC2アルケニルエステル;ヒド
ロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリ
レート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシ
プロピルメタクリレート等のアクリル酸またはメタクリ
ル酸のC2ヒドロキシアルキルエステル;アリルオキ
シエチルアクリレート、アリルオキシメタクリレート等
のアクリル酸またはメタクリル酸のC318アルケニルオ
キシアルキルエステル。
(b)ビニル芳香族化合物:例えば、スチレン、α−メ
チルスチレン、ビニルトルエン、p−クロルスチレン、
ビニルピリジン。
(c)その他:アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、メチルイソプロペニルケトン;酢酸ビニル、ベオバ
モノマー(シエル化学製品)、ビニルプロピオネート、
ビニルピバレートなど。
以上に述べた単量体混合物の重合は、ラジカル重合開
始剤を用いて行なわれる。使用可能なラジカル重合開始
剤としては、例えば、2,2−アゾイソブチロニトリル、
2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)など
のアゾ系開始剤;ベンゾイルパーオキシド、ラウリルパ
ーオキシド、tert−ブチルパーオクトエートなどの過酸
化物系開始剤が挙げられるが、特に過酸化物系開始剤が
好適に用いられる。これら重合開始剤は一般に、重合に
供される単量体100重量部当り0.2〜10重量部、好ましく
は0.5〜5重量部の範囲内で使用することができる。
また、上記重合に際して分散安定剤として使用される
前記アルキド樹脂の使用量は、上記単量体の種類等に応
じて広範にわたって変えることができるが、一般には重
合すべき単量体とアルキド樹脂の合計量を基準にして10
〜90重量%、好ましくは30〜70重量%の範囲内が好適で
ある。さらに、前記有機液体中における単量体とアルキ
ド樹脂の合計濃度は一般に30〜70重量%、好ましくは40
〜60重量%とすることができる。分散重合方法として
は、それ自体既知のラジカル重合方法を用いて行なうこ
とができ、重合時の反応温度としては一般に約50〜約15
0℃範囲内が適当であり、重合はかかる温度で通常1〜1
5時間程度で反応を終わらせることができる。かくし
て、分散微粒子の内部で架橋した重合体微粒子分散液が
得られ、該重合体架橋微粒子分散液は、そのままか、ま
たはオイルフリーアルキド樹脂や短油アルキド樹脂等と
混合して、一般には着色剤、硬化剤などを配合し被覆用
組成物として用いることができる。着色剤としては、染
料、有機顔料、無機顔料等が挙げられ、硬化剤として
は、例えば、アミノ樹脂、エポキシ樹脂、ポリイソシア
ネート類などの架橋剤を用いることができる。
(実施例) 以下本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。
実施例において部及び%はいずれも重量部及び重量%で
ある。
〈製造例〉 分散安定剤Aの合成 温度計、かきまぜ機及び水分離器を備えたフラスコ内
に 無水フタル酸 313.6部 テトラヒドロ無水フタル酸 193.2〃 ネオペンチルグリコール 222.5〃 ジエチレングリコール 134.7〃 トリメチロールプロパン 115.7〃 ヤシ油脂肪酸 89.0〃 モノブチル錫ハイドロオキサイド 1.0〃 を仕込み、内容物をかきまぜながら4時間で230℃まで
加熱した。さらに230℃で2時間加熱した後、エステル
化反応で副生する縮合水の除去を促進するため全仕込み
量に対して5%のキシレンを加えて230℃の温度を維持
し、酸価が5になるまで加熱を続けた。酸価が5になっ
たら加熱をやめ、加熱残分が70%になるようにキシレン
で希釈した。得られた脂肪酸変性量8.9%のアルキド樹
脂ワニスの粘度はPで、樹脂の重量平均分子量は15000
であった。
分散安定剤Bの合成 温度計、かきまぜ機及び水分離器を備えたフラスコ内
に 無水フタル酸 390.7部 テトラヒドロ無水フタル酸 133.7〃 アジピン酸 64.2〃 ネオペンチルグリコール 277.2〃 ジエチレングリコール 93.3〃 トリメチロールプロパン 120.1〃 モノブチル錫ハイドロオキサイド 1.0〃 を仕込み、内容物をかきまぜながら4時間で230℃まで
加熱した。さらに230℃で2時間加熱した後、エステル
化反応で副生する縮合水の除去を促進するため全仕込み
量に対して5%のキシレンを加えて230℃の温度を維持
し、酸価が5になるまで加熱を続けた。酸価が5になっ
たら加熱をやめ、加熱残分が70%になるようにキシレン
で希釈した。得られたオイルフリーアルキド樹脂ワニス
の粘度はZで、樹脂の質量平均分子量は14000であっ
た。
分散安定剤Cの合成 温度計、かきまぜ機及び水分離器を備えたフラスコ内
に イソフタル酸 517.4部 テトラヒドロ無水フタル酸 135.4〃 ネオペンチルグリコール 233.7〃 1,4ブタングリコール 120.2〃 トリメチロールプロパン 121.5〃 モノブチル錫ハイドロオキサイド 1.0〃 を仕込み、内容物をかきまぜながら4時間で230℃まで
加熱した。以下、分散安定剤Bと同様の方法により得ら
れたオイルフリーアルキド樹脂ワニスの粘度はZで、樹
脂の重量平均分子量は16000であった。
分散安定剤Dの合成 温度計、かきまぜ機及び水分離器を備えたフラスコ内
に 無水フタル酸 137.2部 テレフタル酸 346.2〃 テトラヒドロ無水フタル酸 176.1〃 ネオペンチルグリコール 243.3〃 1,4ブタンジオール 146.0〃 トリメチロールプロパン 63.9〃 モノブチル錫ハイドロオキサイド 1.0〃 を仕込み、内容物をかきまぜながら4時間で230℃まで
加熱した。以下、分散安定剤Bと同様の方法により得ら
れたオイルフリーアルキド樹脂ワニスの粘度はZで、樹
脂の重量平均分子量は18000であった。
分散安定剤Eの合成 温度計、かきまぜ機及び水分離器を備えたフラスコ内
に 無水フタル酸 277.8部 テトラヒドロ無水フタル酸 114.1〃 ネオペンチルグリコール 197.1〃 1,4ブタンジオール 118.2〃 グリセリン 51.8〃 ヤシ油脂肪酸 315.3〃 モノブチル錫ハイドロオキサイド 1.0〃 を仕込み、内容物をかきまぜながら4時間で230℃まで
加熱した。さらに230℃で2時間加熱した後、エステル
化反応で副生する縮合水の除去を促進するため全仕込み
量に対して5%のキシレンを加えて230℃の温度を維持
し、酸価が5になるまで加熱を続けた。酸価が5になっ
たら加熱をやめ、加熱残分が70%になるようにキシレン
で希釈した。得られた脂肪酸変性量31.5%のアルキド樹
脂ワニスの粘度はFで、樹脂の重量平均分子量は13000
であった。
非水分散性樹脂液1の製造例 温度計、かきまぜ機を備えたフラスコ内に キシレン 104.8部 ヘプタン 36.9〃 分散安定剤A 142.9(固形分100)〃 を仕込み、100℃に加熱し、これに下記の単量体、重合
開始剤、塩基性触媒を3時間かけて滴下し、更に4時間
熟成を行った。
メチルメタクリレート 60.0部 アクリロニトリル 20.0〃 2−ヒドロキシエチルアクリレート 10.0〃 グリシジルメタアクリレート 7.0〃 アクリル酸 3.0〃 t−ブチルパーオキシベンゾエート 2.0〃 ジメチルアミノエタノール 1.0〃 得られた樹脂液は不揮発分52%、粘度F、重合体粒子
の粒径(電子顕微鏡による測定、以下同様)0.2−0.3μ
mの分散液であった。50℃で3カ月間静置しても沈澱物
を粗大粒子の発生、ワニスの性状の変化はなかった。
非水分散性樹脂液2〜5の製造例 非水分散性樹脂液1の製造例における分散安定剤Aを
分散安定剤B、C、D又はEに変更した以外は同じ組
成、方法により非水分散性樹脂液を製造し、それぞれ不
揮発分52%の非水分散性樹脂液2〜5を得た。いずれも
粒径0.2−0.3μmの分散液で、50℃で3カ月間静置して
も沈澱物や粗大粒子の発生、ワニスの性状の変化はなか
った。
非水分散性樹脂液6の製造例 温度計、かきまぜ機を備えたフラスコ内に キシレン 104.8部 ヘプタン 36.9〃 分散安定剤A 142.9(固形分100)〃 を仕込み、100℃に加熱し、これに下記の単量体、重合
開始剤を3時間かけて滴下し、更に4時間熟成を行っ
た。
メチルメタクリレート 70部 アクリロニトリル 20〃 2−ヒドロキシエチルアクリレート 10〃 t−ブチルパーオキシベンゾエート 2〃 得られた樹脂液は分散粒子がゲル化していない不揮発
分52%、粘度D、重合体粒子の粒径0.2−0.3μmの分散
液であった。50℃で3カ月間静置しておくと粒径が0.4
−0.5μmに変化し、沈澱物の生成が見られた。また、
粘度はGに増粘していた。
実施例1〜6及び比較例1〜3 オイルフリーアルキド樹脂、非水分散性樹脂液1〜5
及び架橋剤を後記第1表に示した固形分配合比でブレン
ドし、各試験板(厚さ3.5mm、リン酸亜鉛処理)に塗布
したものを140℃で30分焼き付けて硬化させた(硬化膜
厚20〜25μm)。得られた塗膜の各種試験結果を後記第
2表に示す。
(註) 1)耐屈曲性:JIS K 5400の条件で試験を行た。心棒
の直径2mm、補助板の厚さ4mmのときの塗膜のわれ、はが
れを観察した。
・われ、はがれなどの塗膜の破損がない:○ ・われ、はがれなどが生じた:× 2)耐衝撃性:素材は軟鋼板を用いた。デュポン衝撃試
験器を用いて、撃心1/2インチφで、500gのおもりを塗
膜上に落とし、われ、はがれのない最大距離を調べた。
(cm) 3)エリクセン:エリクセン社製エルキセン試験機で測
定した(単位:mm)。
4)硬度:JIS K 5400で評価した。
5)碁盤目:JIS K 5400の条件で試験を行った。
セロファンテープでマス目の剥離を行ない、総数100
のうち、剥離しないで残ったマス目の数で評価した。
6)耐候性:素材は、アルミ板を用いた。ザQパネル社
製のQUV式ウエザーメーター(紫外線蛍光ランプ「No.QF
S−40、UV−8」波長域320〜280nm)を用いて、温度40
〜70℃で照射(15分)と結露(15分)というサイクルで
2000時間繰り返した後の塗膜劣化の程度を観察した。
7)マジック汚染性:赤マジックで塗面に色を塗り、20
℃で24時間放置した。エタノールを適量含んだ脱脂綿で
3回、かるく拭き、着色の有無を評価した。
着色なし:○ 着色あり:×

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族系溶剤を少なくとも30重量%含有す
    る有機液体中で、脂環式炭化水素環含有多塩基酸及び/
    又は脂環式炭化水素環含有多価アルコールから誘導され
    る単位を1〜40重量%含有し且つ脂肪酸変性量が25重量
    %以下であるアルキド樹脂の存在下に、相互に反応して
    結合することができる相補的官能基をそれぞれ有する少
    なくとも2種のビニル系単量体の各々もしくは多ビニル
    単量体を少なくとも0.5重量%含有するラジカル重合性
    不飽和単量体を共重合せしめることを特徴とする該有機
    液体に不溶性の重合体架橋微粒子分散液の製造方法。
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