JP2625184B2 - 飽和結晶性ポリエステルの成形方法 - Google Patents

飽和結晶性ポリエステルの成形方法

Info

Publication number
JP2625184B2
JP2625184B2 JP63321159A JP32115988A JP2625184B2 JP 2625184 B2 JP2625184 B2 JP 2625184B2 JP 63321159 A JP63321159 A JP 63321159A JP 32115988 A JP32115988 A JP 32115988A JP 2625184 B2 JP2625184 B2 JP 2625184B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
crystalline polyester
polyester resin
saturated crystalline
temperature
raw material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63321159A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH02165911A (ja
Inventor
宏二 新美
久仁男 冨田
Original Assignee
三井石油化学工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 三井石油化学工業株式会社 filed Critical 三井石油化学工業株式会社
Priority to JP63321159A priority Critical patent/JP2625184B2/ja
Priority to US07/452,601 priority patent/US5034177A/en
Priority to CA002005995A priority patent/CA2005995C/en
Priority to AT89313385T priority patent/ATE134558T1/de
Priority to DE68925804T priority patent/DE68925804T2/de
Priority to KR1019890018985A priority patent/KR920010136B1/ko
Priority to ES89313385T priority patent/ES2086321T3/es
Priority to EP89313385A priority patent/EP0375405B1/en
Priority to SG1996000382A priority patent/SG42317A1/en
Publication of JPH02165911A publication Critical patent/JPH02165911A/ja
Priority to US07/996,491 priority patent/US5286187A/en
Priority to HK194096A priority patent/HK194096A/xx
Application granted granted Critical
Publication of JP2625184B2 publication Critical patent/JP2625184B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 発明の技術分野 本発明は、飽和結晶性ポリエステルの成形方法に関
し、さらに詳しくは、飽和結晶性ポリエステル樹脂から
透明性、耐熱性および形状安定性に優れた容器などの成
形体を得ることができるような飽和結晶性ポリエステル
の成形方法に関する。
発明の技術的背景ならびにその問題点 従来、調味料、油、ジュース、炭酸飲料、ビール、日
本酒、化粧品、洗剤などの容器用の素材としてはガラス
が広く使用されていた。しかし、ガラス容器は製造コス
トが高いので通常使用後の空容器を回収し、循環再使用
する方法が採用されている。また、ガラス容器は重いの
で運送経費がかさむことの他に、破損し易く、取り扱い
に不便であるなどの欠点があった。
ガラス容器のこれらの欠点を解消しようとして、ガラ
ス容器から種々のプラスチック容器への転換が最近急速
に進んでいる。その素材としては、充填内容物の種類お
よびその使用目的に応じて種々のプラスチックが採用さ
れており、これらのプラスチック素材のうちでポリエチ
レンテレフタレートなどの飽和結晶性ポリエステル樹脂
は機械的強度、耐熱性、透明性およびガスバリヤー性に
優れているので、ジュース、清涼飲料、炭酸飲料、調味
料、洗剤、化粧品などの容器の素材として採用されてい
る。また、これらの用途のうちで、ジュース、清涼飲
料、炭酸飲料の充填用中空成形容器には、殺菌および高
速充填を行なうことが求められており、このため高温充
填に耐え得る耐熱性樹脂で該中空成形容器を形成するこ
とが要求されており、またこれらの充填用中空成形容器
にはいずれも透明性そして内容積にバラツキが小さいな
どの形状安定性に優れていることが要求されている。
ところがポリエチレンテレフタレートなどの飽和結晶
性ポリエステル樹脂は、これらの物性に優れたプラスチ
ックであるが、前述の透明性および高温充填性に耐え得
る耐熱性さらには形状安定性を同時に備えた飽和結晶性
ポリエステル樹脂は従来知られていなかった。
特にポリエチレンテレフタレートなどの飽和結晶性ポ
リエステル樹脂を射出成形機などの成形機に供給して中
空成形体用プリフォームを成形し、このプリフォームを
ブロー成形して中空成形容器を成形しようとすると、得
られた中空成形容器は白化して中空成形容器の透明性が
低下するという重大な問題点があった。このため透明性
が低下した中空成形容器は廃棄さぜるを得ず、歩留りが
大きく低下していた。
またポリエチレンテレフタレートなどの飽和結晶性ポ
リエステル樹脂から耐熱性に優れた中空成形容器を成形
する方法としては、ポリアリレートなどの耐熱性樹脂を
積層する方法(プラスチック、Vol.36(No.9)、121(1
985)など)、成形後にヒートセットを施す方法(特公
昭59−3301号公報、特開昭55−12031号公報、特開昭56
−75833号公報、特開昭56−13142号公報など)、成形後
の容器を溶媒処理することにより結晶化度を向上させる
方法(特公昭59−15807号公報など)が提案されてい
る。このような方法は、いずれも本来耐熱性が不充分の
ポリエチレンテレフタレートなどの飽和結晶性ポリエス
テル樹脂に成形手段または成形後の処理により耐熱性を
付与しようとするものであるが、いずれの方法で得られ
た中空成形容器も透明性さらには形状安定性が充分に満
足しるものではなく、透明性さらには形状安定性に優れ
た飽和結晶性ポリエステル樹脂からなる中空成形容器な
どの成形体の出現が強く要望されている。
本発明者らは、飽和結晶性ポリエステル樹脂から透明
性および形状安定性に優れた中空成形体などの成形体を
得るべく鋭意研究したところ、飽和結晶性ポリエステル
樹脂からなる中空成形体が白化してその透明性が低下し
さらに形状安定性が低下するのは、飽和結晶性ポリエス
テル樹脂から射出成形などによって中空成形用プリフォ
ームを製造する過程において、飽和結晶性ポリエステル
樹脂は加熱溶融剪断処理され、飽和結晶性ポリエステル
樹脂の結晶化温度(Tc)が低下してしまうためであり、
この結晶化温度(Tc)の低下した飽和結晶性ポリエステ
ル樹脂からなる中空成形体用プリフォームから得られる
中空成形体が白化してしまうことを見出した。本発明者
らは、この知見に基づきさらに鋭意研究したところ、飽
和結晶性ポリエステル樹脂を特定の状態で成形機に供給
して成形すれば、飽和結晶性ポリエステル樹脂の結晶化
温度が低下せず、透明性および形状安定性に優れた中空
成形体などの成形体が得られることを見出して本発明を
完成するに至った。
発明の目的 本発明は、従来の飽和結晶性ポリエステル樹脂から成
形される中空成形体が前述の状況にあることに鑑みて完
成されたものであって、透明性および寸法安定性に同時
に優れた中空成形容器用などの成形体を飽和結晶性ポリ
エステル樹脂から得ることができるような飽和結晶性ポ
リエステル樹脂の成形方法を提供することを目的として
いる。
発明の概要 本発明に係る飽和結晶性ポリエステルの成形方法は、
飽和結晶性ポリエステルを成形機に供給して所望形状に
成形するに際して、該飽和結晶性ポリエステル樹脂を融
点以上の温度に加熱して実質的に溶融状態で成形機に供
給して成形し、得られた成形体の結晶化温度Tc2と、原
料飽和結晶性ポリエステル樹脂の結晶化温度Tc1とが、 Tc1−20≦Tc2≦Tc1 なる関係を満たしていることを特徴としている。
本発明による成形方法により得られた飽和結晶性ポリ
エステル成形体は、透明性および寸法安定性に優れてお
り、白化したり内容積がばらついたりすることがなく、
しかも耐熱性にも優れている。
発明の具体的説明 以下、本発明に係る飽和結晶性ポリエステル樹脂の成
形方法について具体的に説明する。
本発明で原料樹脂として用いられる飽和結晶性ポリエ
ステルは、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、
ヘキサメチレングリコール等の脂肪族グリコール、シク
ロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコール、ビスフ
エノール等の芳香族ジヒドロキシ化合物、あるいはこれ
らの2種以上から選ばれたジヒドロキシ化合物単位と、
テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナルタリンジカル
ボン酸等の芳香族ジカルボン酸、シユウ酸、コハク酸、
アジピン酸、セバシン酸、ウンデカジカルボン酸等の脂
肪族ジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸等の脂環
族ジカルボン酸、あるいはこれらの2種以上から選ばれ
たジカルボン酸単位とから形成されるポリエステルであ
って、少量のトリオールやトリカルボン酸などの3価以
上のポリヒドロキシ化合物やポリカルボン酸などで変性
されていてもよい。
このような飽和結晶性ポリエステル樹脂としては、具
体的には、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート、ポリエチレンイソフタレート・テレフ
タレート共重合体等が挙げられる。
これらの飽和結晶性ポリエステルの中でもエチレング
リコールとテレフタル酸を主体とした飽和結晶性ポリエ
ステルが延伸性および機械的強度、化学的性質に優れて
いるため好ましく、特にポリエチレンテレフタレートお
よびその共重体が成形し易く、剛性、機械的強度、経済
性に優れるため好ましい。
以下特に本発明で好ましく用いられる原料ポリエチレ
ンテレフタレートについて説明する。
本発明で特に好ましく用いられる原料ポリエチレンテ
レフタレートは、一般式[I] で表わされるエチレンテレフタレート成分単位(a)の
含有率が、95.0〜98.6モル%、97.0〜98.5モル%とくに
好ましくは97.3〜98.3モル%の範囲にあり、一般式[I
I] で表わされるジオキシエチレンテレフタレート成分単位
(b)の含有率が、1.4〜5.0モル%好ましくは1.5〜3.1
モル%とくに好ましくは1.7〜2.6モル%の範囲にある。
好ましく用いられる原料ポリエチレンテレフタレート
は、前記一般式[I]で表わされるエチレンテレフタレ
ート成分単位(a)および前記一般式[II]で表わされ
るジオキシエチレンテレフタレート成分単位(b)がラ
ンダムに配列してエステル結合を形成することにより実
質上線状のポリエステルを形成している。そして、該ポ
リエチレンテレフタレートが実質上の線状であること
は、該ポリエチレンテレフタレートがo−クロロフェノ
ールに溶解することによって確認される。
好ましく用いられる原料ポリエチレンテレフタレート
のo−クロロフエノール中で25℃で測定した極限粘度
[η]は、0.60〜1.00dl/g好ましくは0.70〜0.87dl/gと
くに好ましくは0.72〜0.85dl/gの範囲にある。極限粘度
[η]が0.60dl/gより小さい場合には、耐熱性、透明性
および機械的強度に優れた中空成形容器は得られなくな
り、また1.00dl/gより大きくなると、プリフォームの成
形性および延伸ブロー成形性が劣るようになる。なお、
原料ポリエチレンテレフタレートの極限粘度[η]は次
の方法によって測定される。すなわち、試料ポリエチレ
ンテレフタレートをo−クロロフェノールに、1g/100ml
の濃度で溶かし、室温でウベローデ型毛細管粘度計を用
いて溶液粘度の測定を行い、その後o−クロルフェノー
ルを徐々に添加して、低濃度側の溶液粘度を測定し、0
%濃度に外挿して極限粘度([η])を求める。
また、好ましく用いられる原料ポリエチレンテレフタ
レートの示差走査型熱量計(DSC)で10℃/分の速度で
昇温した際の昇温結晶化温度(Tc1)は、155.0℃以上で
あり、好ましくは167.0〜185℃、とくに好ましくは168.
0〜180.0℃の範囲にある。また、このポリエチレンテレ
フタレートの昇温結晶化温度(Tc1)は、極限粘度
[η]との関係において、下記式 67.5[η]+119.0≦Tc1 ≦67.5[η]+133.5 の範囲にあり、さらに好ましくは、 67.5[η]+122.5≦Tc1 ≦67.5[η]+128.5 の範囲にある。
原料ポリエチレンテレフタレートの昇温結晶化温度
(Tc1)が165.0℃より低くなると、得られる中空成形容
器の透明性が低下し、耐熱説も低下し、ジュースあるい
はコーラなどの清涼飲料などを高温充填する時に熱変形
が起こるようになる。また、昇温結晶化温度(Tc1)が
上記式の下限値より低くなると、ジュースあるいはコー
ラなどの清涼飲料などを高温充填する時に同様に熱変形
が起こり易くなる。なお、原料ポリエチレンテレフタレ
ートの昇温結晶化温度(Tc1)は、次の方法によって測
定される。すなわち、パーキンエルマー社製DSC−2型
示差走査型熱量計を用いて約140℃で約5mmHgの圧力下約
5時間以上乾燥したポリエチレンテレフタレートチップ
の中央部からの試料約10mm gの薄片を液体用アルミニウ
ムパン中の窒素雰囲気下に封入して測定する。測定条件
はまず室温より急速昇温して290℃で10分間溶融保持し
たのち室温まで急速冷却し、その後10℃/分の昇温速度
で昇温する際に検出される発熱ピークの頂点温度を求め
る。
また原料ポリエチレンテレフタレートの融点(Tm)
は、昇温結晶化温度(Tc1)と同様の条件で測定したと
きの吸熱ピークの頂点温度にて示す。
次に上記のような本発明で用いられる原料ポリエチレ
ンテレフタレートの製造方法について説明する。
本発明で好ましく用いられる原料ポリエチレンテレフ
タレートは直接重合法によって製造することができる。
具体的は、テレフタル酸とエチレングリコールとの混合
物を少なくとも2段階のエステル化反応工程で連続的に
反応させることにより低次縮合物とし、さらにこれを少
なくとも2段の液相重縮合工程で連続的に減圧下に重縮
合させることによりポリエステルを得、該ポリエステル
を溶融押出法によりポリエステルチップを形成させ、該
ポリエステルチップを少なくとも1段の固相重合工程で
不活性ガス雰囲気中で重縮合させ、極限粘度[η]を増
大させる方法が採用される。
次に、各工程およびその条件について説明する。
上記のようなポリエチレンテレフタレートは各工程の
条件を適宜に選択し、(A)ポリエチレンテレフタレー
トの組成および(B)極限粘度が本発明で規定する範囲
となるように重縮合反応を制御することにより得られ
る。
具体的にはまず、テレフタル酸と、テレフタル酸1モ
ルに対して1.02〜1.4モル好ましくは1.03〜1.3モルのエ
チレングリコールとからなる混合物からテレフタル酸の
エチレングリコールスラリーを形成させる。該スラリー
は、エステル化反応工程に連続的に供給される。エステ
ル化反応は、少なくとも2個のエステル化反応器を直列
に連結した装置を用いてエチレングリコールが還流する
条件下で、反応によって生成した水を精留塔で系外に除
去しながら実施される。エステル化反応を行う際の反応
条件は、第1段目のエステル化反応の温度が通常240〜2
70℃好ましくは245〜265℃であり、圧力が通常0.2〜3kg
/cm2G好ましくは0.5〜2kg/cm2Gであり、また最終段目の
エステル化反応の温度が通常250〜280℃好ましくは255
〜275℃であり、圧力が通常0〜1.5kg/cm2G好ましくは
0〜1.3kg/cm2Gである。したがって、エステル化反応を
2段階で実施する場合には、第1段目および第2段目の
エステル化反応条件がそれぞれ上記の範囲であり、3段
階以上の実施する場合には、第2段目から最終段の1段
前までのエステル化反応の反応条件は、上記第1段目の
反応条件と最終段目の反応条件の間の条件である。たと
えば、エステル化反応が3段階で実施される場合には、
第2段目のエステル化反応の反応温度は通常245〜275℃
好ましくは250〜270℃であり、圧力は通常0〜2kg/cm2G
好ましくは0.2〜1.5kg/cm2Gである。これらのエステル
化反応の反応率は、それぞれの段階においては、とくに
制限はないが、各段階におけるエステル化反応率の上昇
と度合が滑らかに分配されることが好ましく、さらに最
終段目のエステル化反応生成物においては通常は90%以
上、好ましくは93%以上に達することが望ましい。これ
らのエステル化工程により低次縮合物が得られ、該低次
縮合物の数平均分子量は、通常、500〜5000である。
このようにして得られた低次縮合物は、次の液相重縮
合工程の重縮合反応器に連続的に供給される。重縮合反
応の反応条件は、第1段目の重縮合の反応温度が、通
常、260〜290℃好ましくは265〜290℃さらに好ましくは
270〜285℃であり、圧力が通常500〜20Torr好ましくは2
00〜30Torrであり、また最終段の重縮合反応の温度が通
常270〜300℃好ましくは275〜295℃であり、圧力が通
常、10〜0.1Torr好ましくは5〜0.5Torrである。
重縮合反応を2段階で実施する場合には、第1段目お
よび第2段の重縮合反応条件はそれぞれ上記の範囲であ
り、3段階以上で実施する場合には、第2段目から最終
段の1段前までの重縮合反応の反応条件は上記1段目の
反応条件と最終段目の反応条件の間の条件である。たと
えば、重縮合反応が3段階で実施される場合には、第2
段目の重縮合反応の反応温度は通常265〜295℃好ましく
は270〜290℃さらに好ましくは270〜285℃であり、圧力
は通常、50〜2Torr好ましくは40〜5Torrの範囲である。
これらの重縮合反応工程の各々において到達される極限
粘度[η]はとくに制限はないが、各段階における極限
粘度の上昇の度合が滑からに分配されることが好まし
く、さらに最終段目の重縮合反応器から得られるポリエ
チレンテレフタレートの極限粘度[η]は通常0.55〜0.
72dl/g好ましくは0.57〜0.68dl/gの範囲である。このよ
うにして、最終重縮合反応器から得られたポリエチレン
テレフタレートは溶出押出成形法によってチップに成形
される。
さらに、このポリエチレンテレフタレートのチップは
固相重縮合工程に供給される。固相重縮合工程は少なく
とも1段からなり、重縮合温度が通常190〜230℃好まし
くは195〜225℃であり、圧力が通常、1kg/cm2G〜10Torr
好ましくは常圧ないし100Torrの条件下で、窒素ガス、
アルゴンガス、炭酸ガスなどの不活性ガス雰囲気下で固
相重縮合反応が実施される。これらの不活性ガスの中で
は窒素ガスが好ましい。
前述のエステル化反応はテレフタル酸およびエチレン
グリコール以外の添加物を添加せずに実施することも可
能であり、また後述する重縮合の触媒の共存下に実施す
ることも可能であるが、さらにトリエチルアミン、トリ
n−ブチルアミン、ベンジルメチルアミンなどの第3級
アミン、水酸化テトラエチルアンモニウム、水酸化テト
ラn−ブチルアンモニウム、水酸化トリメチルベンジル
アンモニウムなどの水酸化第4級アンモニウムおよび炭
酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、酢酸ナト
リウムなどの塩基性化合物を少量添加して実施すると、
ポリエチレンテレフタレートの主鎖中のジオキシエチレ
ンテレフタレート成分単位の割合を比較的低水準に保持
できるので好ましい。
これらの塩基成分単位化合物の添加方法にはとくに制
限はなく、エステル化反応器のすべてに添加してもよい
し、第1段目あるいは第2段目以降の特定の反応器に添
加してもよい。また、重縮合反応は触媒および安定剤の
存在下に実施されることが好ましい。触媒として二酸化
ゲルマニウム、ゲルマニウムテトラエトキシド、ゲルマ
ニウムテトラn−ブトキシドなどのゲルマニウム化合
物、三酸化アンチモンなどのアンチモン触媒およびチタ
ニウムテトラブトキサイドなどのチタン触媒を用いるこ
とができる。これらの触媒の中では、二酸化ゲルマニウ
ム化合物を用いると生成するポリエチレンテレフタレー
トの色相および透明性が優れるので好ましい。また、安
定剤としては、トリメチルホスフェート、トリエチルホ
スフェート、トリn−ブチルホスフェート、トリオクチ
ルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレ
ジルホスフェートなどの燐酸エステル類、トリフェニル
ホスファイト、トリスドデシルホスファイト、トリスノ
ニルフェニルホスファイトなどの亜リン酸エステル類、
メチルアッシドホスフェート、イソプロピルアッシドホ
スフェート、ブチルアッシドホスフェート、ジブチルホ
スフェート、モノブチルホスフェート、ジオクチルホス
フェートなどの酸性リン酸エステルおよびリン酸、ポリ
リン酸などのリン化合物が用いられる。これらの触媒あ
るいは安定剤の使用割合は、テレフタル酸とエチレング
リコールとの混合物の重量に対して、触媒の場合には触
媒中の金属の重量として、通常、0.0005〜0.2重量%好
ましくは0.001〜0.05重量%の範囲であり、また安定剤
の場合には、安定剤中のリン原子の重量として通常、0.
001〜0.1重量%好ましくは0.002〜0.02重量%の範囲で
ある。これらの触媒および安定剤の供給方法は、エステ
ル化反応工程の段階において供給することもできるし、
重縮合反応工程の第1段目の反応器に供給することもで
きる。
このような原料としての飽和結晶性ポリエステル樹脂
は、ペレットの状態で用いられるが、このペレットはス
トランド状、シート状、塊状、粉状などの形態をとるこ
とができる。
このような原料としての飽和結晶性ポリエステル樹脂
ペレットは、新たに調製したものであってよく、また飽
和結晶性ポリエステル樹脂ペレットから一旦パリソンあ
るいは容器などに成形した成形物を粉砕して得たもので
あってもよく、さらにはこれらの混合物であってもよ
い。
本発明では、上記のような原料としての飽和結晶性ポ
リエステル樹脂ペレットを、成形機に供給して所望形状
に成形するが、この際、原料飽和結晶性ポリエステル樹
脂を、該飽和結晶性ポリエステル樹脂の融点以上の温度
に加熱して実質的に溶融状態で成形機に供給して成形す
る。
本発明では、飽和結晶性ポリエステル樹脂を成形する
ための成形機としては、射出成形機、押出し成形機、圧
縮成形機あるいは中空成形機などが用いられるが、これ
らに制限されるものではない。
原料飽和結晶性ポリエステル樹脂を、該飽和結晶性ポ
リエステル樹脂の融点以上の温度に加熱して実質的に溶
融状態で成形機に供給すると、飽和結晶性ポリエステル
樹脂は溶融されていて粘度が小さいため、成形機内部特
に成形機の圧縮部で大きな機械的剪断が飽和結晶性ポリ
エステル樹脂に加わることがない。このように本発明で
は、成形時に飽和結晶性ポリエステル樹脂に加わる機械
的剪断をできるだけ小さくしており、このため得られる
成形体は、その結晶化温度(Tc2)が、原料飽和結晶性
ポリエステル樹脂の結晶化温度と比較して大きく低下す
ることがない。すなわち上記にようにして得られた原料
飽和結晶性ポリエステル樹脂からなる成形体を構成する
原料飽和結晶性ポリエステル樹脂の結晶化温度をTc2と
し、原料飽和結晶性ポリエステル樹脂の結晶化温度をTc
1とすると、成形体の結晶化温度Tc2は、 Tc1−20≦Tc2≦Tc1 なる関係を満たしている。
本発明によれば、得られる成形体の結晶化温度Tc2
が、原料飽和結晶性ポリエステル樹脂の結晶化温度Tc1
よりも20℃を超えて低くないため、この成形体あるいは
この成形体をさらに成形して得られる成形体は、透明性
に優れ、しかも寸法安定性に優れ、白化したり内容積が
ばらついたりすることがなく、しかも耐熱性に優れてい
る。
これに対して従来の飽和結晶性ポリエステル樹脂の成
形方法では、原料飽和結晶性ポリエステル樹脂は通常乾
燥が行なわれる温度程度までしか加熱されていない状態
で成形機に供給されており、原料飽和結晶性ポリエステ
ル樹脂は成形機の圧縮部に到達する前に充分には加熱さ
れていないため粘度が高く、成形機の圧縮部で大きな機
械的剪断を受けてしまい、得られる成形体の結晶化温度
(Tc2)は原料飽和結晶性ポリエステル樹脂の結晶化温
度よりも20℃を超えて低下してしまう。もし成形体の結
晶化温度が原料飽和結晶性ポリエステル樹脂の結晶化温
度よりも20℃を超えて低下していると、この成形体ある
いはこの成形体をさらに成形して得られる成形体は、透
明性および寸法安定性が低下し、しかも耐熱性も低下し
てしまう。
具体的には原料飽和結晶性ポリエステル樹脂として、
たとえば結晶化温度Tc1が171℃であるようなポリエチレ
ンテレフタレートを用いて、本発明により成形すれば得
られる成形体の結晶化温度Tc2は155〜170℃であるのに
対し、従来法のようにして原料ポリエチレンテレフタレ
ートを加熱溶融せずに成形機に供給して成形すると、得
られる成形体の結晶化温度Tc2は130〜150℃と大きく低
下してしまう。これに伴って本発明により得られる成形
体は透明性、寸法安定性に特に優れているのに対し、従
来法で得られる成形体は透明性、寸法安定性が大きく低
下してしまう。
次に本発明に係る飽和結晶性ポリエステル樹脂の成形
方法を実施する際に用いられる成形装置の一具体例につ
いて説明する。
本発明では、飽和結晶性ポリエステル樹脂を成形する
際に、たとえば第1図に示すような射出成形機1を用い
ることができる。
この射出成形機1は、加熱筒2の内部にスクリュー3
が回転自在に設けられ、該加熱筒2の先端にはノズル4
が設けられている。また加熱筒2のノズル4が設けられ
ていない他端側には、射出ラム5が設けられており、こ
の射出ラム5は油圧モータ6によりシリンダ7内を往復
動するようになっている。このような射出成形機1の本
体は、従来公知の射出成形機と同様な構成を有してい
る。
本発明で用いられる射出成形機1は、上記のような射
出成形機1に原料樹脂を供給するための原料樹脂供給部
が従来の射出成形機と異なっている。すなわち、本発明
では射出成形機1に原料飽和結晶性ポリエステル樹脂を
融点以上の温度に加熱して実質的に溶融状態で供給する
必要があるため、原料樹脂供給部Aは、原料樹脂を融点
以下の温度に加熱して乾燥するための乾燥ホッパー8
と、該乾燥ホッパー8で乾燥された原料樹脂を融点以上
に加熱して実質的に溶融状態とするための溶融ホッパー
9と、該溶融ホッパー9で加熱溶融状態とされた原料樹
脂を射出成形機1の内部に定量的に計量して供給するギ
アポンプ10とから構成されている。
次にこのような原料樹脂供給部Aを備えた射出成形機
の作用について説明する。
上記のような乾燥ホッパー8に原料飽和結晶性ポリエ
ステル樹脂ペレットを供給すると、このペレットは乾燥
ホッパー8で融点未満、通常は140〜180℃の温度で2〜
10時間程度加熱される。
このようにして乾燥されたペレットは、次いで、溶融
ホッパー9に導かれ、この溶融ホッパー9で加熱され、
実質的に溶融される。この溶融ホッパー9の加熱温度
は、通常原料樹脂の融点よりも5〜30℃高いことが好ま
しく、特に10〜25℃が好ましい。この溶融ホッパー9
は、原料樹脂の酸化劣化および熱劣化を防止するため不
活性ガスで満たされているかあるいは真空減圧されてい
ることが好ましく、滞留時間としては、5〜20分間が好
ましい。
このようにして加熱溶融された原料樹脂は、次いで、
ギアポンプ10を介して定量的に射出成形機1の本体に供
給される。
射出成形機1の本体に供給された加熱溶融樹脂は、従
来公知の射出成形機と同様にスクリュー3によってノズ
ル先端部に導かれ、次いで射出ラム5によって金型(図
示せず)に射出されて、所望形状に成形される。なお射
出成形機1で用いられるスクリュー3は、通常原料供給
位置からノズル側にかけて供給部、圧縮部および計量部
とよばれる三つの部分に分れている。この供給部は原料
樹脂をスクリュー溝に食い込ませて圧縮部に送り込む部
分であり、圧縮部はスクリュー溝が次第に浅くなった部
分であり、この部分で溶融樹脂は圧縮されて、均一に混
練されて巻込まれて空気を除去しており、また計量部は
溶融樹脂を正確に定量して射出成形のために蓄積する部
分である。
上記のような原料樹脂供給部Aを備えた射出成形機1
を用いて、飽和結晶性ポリエステル樹脂を所望形状に成
形すると、原料樹脂は供給部Aで実質的に加熱溶融され
ているため、スクリューの圧縮部には粘度の小さい状態
で送られてくるため、この圧縮部で飽和結晶性ポリエス
テル樹脂が受ける機械的剪断は小さい。したがって飽和
結晶性ポリエステル樹脂は所望形状に成形されても、そ
の結晶化温度Tc2は原料飽和結晶性ポリエステル樹脂の
結晶化温度と比較してほとんど低下しない。このため上
記のようにして得られた成形体は、透明性に優れるとと
もに、寸法安定性に優れ、その上耐熱性にも優れてい
る。
本発明で用いられる飽和結晶性ポリエステル樹脂に
は、必要に応じて、従来から公知の核剤、無機充填材、
滑剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、安定剤、帯
電防止剤、防曇剤、顔料などの各種の添加剤が適宜配合
されていてもよい。また、本発明で用いられる飽和結晶
性ポリエステル樹脂には、さらに必要に応じて、従来か
ら公知のガスバリヤー性を有する樹脂などポリエチレン
テレフタレート以外の樹脂を配合することもでき、その
配合割合は適宜の範囲である。
本発明で得られる成形体は、ボトル状など種々の形状
をとることができる。また本発明で得られる成形体は、
中空成形体用プリフォームであってよい。
上記のような中空成形体用プリフォームは上記のよう
な方法で成形することができ、たとえば単層プリフォー
ムは射出成形法によって成形することができるし、前記
多層プリフォームは多層の射出成形法によって成形する
こともできるし、また同様の積層構造を有する管状物を
成形加工する方法によっても製造することができる。と
くに、射出成形法によってプリフォームを成形する場
合、本発明で好ましく用いられる原料ポリエチレンテレ
フタレートを使用すると、射出成形時に金型のエアーベ
ント部の汚れおよび詰りが非常に少なくなり、金型の掃
除頻度を少なくすることができるために、プリフォーム
成形の生産性を大きく向上させることができる。
中空成形容器は、前記中空成形体用プリフォームを延
伸ブロー成形することにより製造される。中空成形容器
は、前記プリフォームと同様に飽和結晶性ポリエステル
樹脂から形成された単層中空成形容器であってもよい
し、加熱溶融剪断処理された飽和結晶性ポリエステル樹
脂からなる層およびガスバリヤー性を有する樹脂などポ
リエチレンテレタレート以外の樹脂からなる層から形成
された多層中空成形容器であってもよい。
中空成形容器が多層中空成形容器である場合には、そ
の器壁を少なくとも一層の飽和結晶性ポリエステル樹脂
からなる層と、ガスバリヤー性を有する樹脂たとえばポ
リエチレンテレフタレート以外の樹脂からなる薄層とか
らなる積層体とすることができる。この場合、ポリエチ
レンテレフタレート以外の樹脂層は最外層であってもよ
いし、最内層であってもよいし、また中間層であっても
よい。
中空成形容器は、通常、延伸されており、一軸延伸中
空成形容器である場合もあるし、二軸延伸中空成形容器
である場合もある。該中空成形容器が一軸延伸中空成形
容器である場合には、延伸倍率は、通常、1.1〜10倍好
ましくは1.2〜8倍とくに好ましくは1.5〜7倍の範囲で
あり、二軸延伸中空成形容器である場合には、その延伸
倍率は、縦軸方向に通常1.1〜8倍好ましくは1.2〜7倍
とくに好ましくは1.5〜6倍の範囲であり、横軸方向に
は通常、1.1〜8倍好ましくは1.2〜7倍とくに好ましく
は1.5〜6倍の範囲である 該中空成形容器あるいは中空成形容器の製造におい
て、本発明で好ましく用いられる原料ポリエチレンテレ
フタレートを使用すると、一軸延伸ブロー成形あるいは
二軸延伸ブロー成形にあたって、ブロー金型の汚れが従
来に比べて非常に少なくなり、ブロー金型の掃除の頻度
を少なくすることができるために、二軸延伸ブロー成形
時の生産性を大きく向上させることができる。
中空成形容器は、前記中空成形体用プリフォームを延
伸ブロー成形することにより製造される。その方法とし
ては、加熱したプリフォームを縦軸方向に延伸した後
に、さらにブロー成形することにより横軸方向に延伸す
る方法などを例示することができる。ブロー成形の際の
プリフォームの加熱温度は、通常、80〜130℃好ましく
は85〜125℃の範囲であり、ブロー成形金型温度は通常
常温ないし200℃好ましくは40〜180℃の範囲である。ヒ
ートセットを施す方法としては従来から公知の方法が採
用され、ヒートセットの温度は通常100〜180℃好ましく
は120〜160℃の範囲である。
発明の効果 本発明による成形方法により得られた飽和結晶性ポリ
エステル樹脂は、透明性および寸法安定性に優れてお
り、白化したり内容積がばらついたりすることがなく、
しかも耐熱性にも優れている。
以下実施例により更に具体的に本発明を説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1 結晶化したポリエチレンテレフタレート(極限粘度
[η]=0.78dl/g、密度1,400g/cm3、融点Tm=253℃、
昇温結晶化温度Tc1=171℃)のペレットを除湿型乾燥機
に入れ150℃で4時間乾燥し、窒素中で金属缶に充填
し、室温まで冷却した。このチップの水分率は30ppmで
あった。
上記チップを電気ヒーター加熱の乾燥機にて樹脂温度
が270℃で5分間加熱して実質的に溶融状態とした後、
スクリューインライン方式の射出成形機に圧入し、バレ
ル温度280℃でパリソン金型(32個取り、バレル温度15
℃)に射出圧力500kg/cm2で射出成形し、胴部厚みが4mm
で重量が60gの非晶質のパリソンを得た。このパリソン3
2個の極限粘度[η]は0.73〜0.74dl/gであり、成形後
の、ポリエチレンテレフタレートの結晶化温度Tc2は168
〜170℃であった。
上記パリソンの口部を赤外線ヒーターで170℃で5分
間結晶化した後、延伸温度105℃で、延伸倍率:軸方向
2倍、円周方向3倍、金型温度140℃で1.5円筒状容器
(胴部は6枚のパネル付き、以下耐熱容器という)を成
形した結果、透明性、耐熱性、容器形状(パネルの形
状)は良好であり、かつ内容積のバラツキは少なかっ
た。
比較例1 実施例1で乾燥後室温まで冷却したチップをそのまま
射出成形機の供給部に供給した以外は、実施例1と同様
にしてパリソンを成形した結果、パリソン32個の極限粘
度[η]は0.74〜0.75であり、成形後の結晶化温度Tc2
は130〜146℃であった。
上記パリソンを実施例1と同様にして1.5耐熱容器
を成形した結果、透明性、耐熱性、容器形状および内容
積とも大きくバラツキ、実際に良好なボトルは20%しか
得られなかった。
比較例2 実施例1で乾燥後すぐに150℃チップを射出成形機の
供給部に供給した以外は、実施例1と同様にしてパリソ
ンを成形したところ、パリソン32個の極限粘度[η]は
0.73〜0.74であり、成形後の結晶化温度Tc2は137〜150
℃であった。
上記パリソンを実施例1と同様にして1.5耐熱容器
を成形した結果、透明性、耐熱性、容器形状および内容
積とも大きくバラツキ、実際に良好なボトルは30%しか
得られなかった。
比較例3 実施例1で乾燥後すぐに310℃で5分間加熱溶融し、
射出成形機の供給部に供給した以外は、実施例1と同様
にしてパリソンを成形したところ、パリソン32個の極限
粘度[η]は0.65〜0.67であり、成形後の結晶化温度Tc
2は135〜141℃であった。
上記パリソンを実施例1と同様にして1.5耐熱容器
を成形した結果、透明性、耐熱性および容器形状は不良
であり、内容積も大きくバラツキ、実際に良好なボトル
は全く得られなかった。
実施例2 実施例1で成形した1.5円筒状容器(極限粘度
[η]は0.73〜0.74dl/gであり、昇温時の結晶化温度Tc
1 168〜170℃)を機械的に粉砕した後、実施例1と同
様にして透明なパリソンを得た。このパリソンは極限粘
度[η]は0.71〜0.72dl/gで、成形後の結晶化温度Tc2
は162〜165℃であった。上記パリソンを実施例1と同様
にして1.5円筒状容器を成形した結果、透明性、耐熱
性、容器形状、内容積とも良好でかつバラツキが小さか
った。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明で用いられる射出成形機の断面図であ
る。 1……射出成形機、2……加熱筒 3……スクリュー、4……ノズル 5……射出ラム、6……油圧モータ 8……乾燥ホッパー、9……溶融ホッパー 10……ギアポンプ、A……原料樹脂供給部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 67:00 B29L 22:00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】飽和結晶性ポリエステル樹脂を成形機に供
    給して所望形状に成形するに際して、該飽和ポリエステ
    ル樹脂を融点以上の温度に加熱して実質的に溶融状態で
    成形機に供給して成形し、得られた成形体の結晶化温度
    Tc2と、原料飽和ポリエステル樹脂の結晶化温度Tc1と
    が、 Tc1−20≦Tc2≦Tc1 なる関係を満たしていることを特徴とする飽和ポリエス
    テルの成形方法。
  2. 【請求項2】飽和結晶性ポリエステル樹脂が、ポリエチ
    レンテレフタレートである請求項第1項に記載の方法。
JP63321159A 1988-12-20 1988-12-20 飽和結晶性ポリエステルの成形方法 Expired - Lifetime JP2625184B2 (ja)

Priority Applications (11)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63321159A JP2625184B2 (ja) 1988-12-20 1988-12-20 飽和結晶性ポリエステルの成形方法
CA002005995A CA2005995C (en) 1988-12-20 1989-12-19 Method for molding saturated crystalline polyesters and molding equipment therefor
US07/452,601 US5034177A (en) 1988-12-20 1989-12-19 Method for molding saturated crystalline polyesters
DE68925804T DE68925804T2 (de) 1988-12-20 1989-12-20 Verfahren und Vorrichtung zum Formen von gesättigten kristallinen Polyestern
KR1019890018985A KR920010136B1 (ko) 1988-12-20 1989-12-20 포화 결정성 폴리에스테르의 성형방법 및 성형장치
ES89313385T ES2086321T3 (es) 1988-12-20 1989-12-20 Metodo para moldear poliesteres cristalinos saturados y equipo de moldeo para el mismo.
AT89313385T ATE134558T1 (de) 1988-12-20 1989-12-20 Verfahren und vorrichtung zum formen von gesättigten kristallinen polyestern
EP89313385A EP0375405B1 (en) 1988-12-20 1989-12-20 Method for molding saturated crystalline polyesters and molding equipment therefor
SG1996000382A SG42317A1 (en) 1988-12-20 1989-12-20 Method for molding saturated crystalline polyesters and molding equipment therefor
US07/996,491 US5286187A (en) 1988-12-20 1992-12-23 Method for molding saturated crystalline polyesters and molding equipment therefor
HK194096A HK194096A (en) 1988-12-20 1996-10-24 Method for molding saturated crystalline polyesters and molding equipment therefor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63321159A JP2625184B2 (ja) 1988-12-20 1988-12-20 飽和結晶性ポリエステルの成形方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH02165911A JPH02165911A (ja) 1990-06-26
JP2625184B2 true JP2625184B2 (ja) 1997-07-02

Family

ID=18129464

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63321159A Expired - Lifetime JP2625184B2 (ja) 1988-12-20 1988-12-20 飽和結晶性ポリエステルの成形方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2625184B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002331035A (ja) * 2001-05-11 2002-11-19 Kanegafuchi Chem Ind Co Ltd バルーン用パリソン
JP2003039428A (ja) * 2002-04-05 2003-02-13 Mitsui Chemicals Inc 耐熱性が改善された熱可塑性ポリマー組成物のペレット
CN109311187A (zh) * 2016-04-20 2019-02-05 三得利控股株式会社 预制件制造装置

Also Published As

Publication number Publication date
JPH02165911A (ja) 1990-06-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100217955B1 (ko) 공중합 폴리에스테르 및 이것으로 이루어진 중공 용기 및 연신필름
US5573820A (en) Process for preparing polyester
KR920010136B1 (ko) 포화 결정성 폴리에스테르의 성형방법 및 성형장치
US5286187A (en) Method for molding saturated crystalline polyesters and molding equipment therefor
JP3072939B2 (ja) 共重合ポリエステルならびにそれより成る中空容器および延伸フィルム
JP3146652B2 (ja) 共重合ポリエステルならびにそれより成る中空容器および延伸フィルム
JP3099473B2 (ja) 共重合ポリエステルならびにそれより成る成形体
JP2625184B2 (ja) 飽和結晶性ポリエステルの成形方法
JP2625185B2 (ja) 飽和結晶性ポリエステルの成形方法
JP2863570B2 (ja) 共重合ポリエチレンテレフタレートおよびその用途
JP3331719B2 (ja) ダイレクトブローボトル用共重合ポリエステル
JPH06192401A (ja) ポリエチレンテレフタレートならびにそれより成る延伸中空成形体および延伸フィルム
JP3459430B2 (ja) 共重合ポリエステルならびにそれより成る中空容器および延伸フィルム
JP2723140B2 (ja) ポリエステル樹脂組成物およびその製造方法ならびにこの組成物の用途
JP3357489B2 (ja) ポリエステルの製造方法
JP3357488B2 (ja) ポリエステルの製造方法
JP3457011B2 (ja) 共重合ポリエステルならびにそれより成る中空容器および延伸フィルム
JP2830937B2 (ja) ポリエチレンテレフタレート中空成形用プリフォームの製造方法およびポリエチレンテレフタレート中空成形体の製造方法
JP2723141B2 (ja) ポリエステル樹脂組成物およびその用途
JP3136767B2 (ja) 共重合ポリエステルならびにそれより成る中空容器および延伸フィルム
JP2525029B2 (ja) ポリエチレンテレフタレ―トおよびその用途
KR940011774B1 (ko) 폴리에틸렌 테레프타레이트 및 그 용도
JP3459431B2 (ja) 共重合ポリエステルならびにそれにより成る中空容器および延伸フィルム
JP3459429B2 (ja) 共重合ポリエステルならびにそれより成る中空容器および延伸フィルム
JP3136768B2 (ja) 共重合ポリエステルならびにそれより成る中空容器および延伸フィルム