JP2624240B2 - 透明導電膜の形成方法 - Google Patents

透明導電膜の形成方法

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JP2624240B2 JP61145202A JP14520286A JP2624240B2 JP 2624240 B2 JP2624240 B2 JP 2624240B2 JP 61145202 A JP61145202 A JP 61145202A JP 14520286 A JP14520286 A JP 14520286A JP 2624240 B2 JP2624240 B2 JP 2624240B2
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武 柄沢
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は透明導電膜の形成方法、特に比較的低温で再
現性,量産性にすぐれた方法に関するものであり、液
晶,EL等の表示用素子,固体撮像素子、あるいはまた透
明タッチパネル等の高透明度低抵抗を要する透明導電膜
を用いた電気電子機器などの作製に幅広く利用しうるも
のである。
従来の技術 透明導電膜としては、In2O3,ZnO,SnO2等の酸化物半導
体が広く用いられており、また、その形成方法として
は、スパッタリング,真空蒸着,CVD法等がある。最も一
般的に用いられているスパッタリング法は大別すると金
属ターゲットを用い反応性ガス雰囲気中で行なう、いわ
ゆる反応性スパッタリングと、酸化物の焼結体をターゲ
ットとして用いる方法とがある。前者は後者に比して高
速成膜が可能であり、またターゲットも安価であるが反
応系であるために膜質の再現性という点では難がある。
一方、後者の方法によるならば再現性は良好であるが、
成膜速度は遅く、ターゲットも高価なものとなる。
発明が解決しようとする問題点 スパッタリングによる透明導電膜の形成を量産工程に
おいて行なう場合、生産性の点から反応性スパッタリン
グが有利であるが、低抵抗かつ高透過率の膜を安定して
再現よく得るためには何らかのコントロールを必要とす
る。通常の不活性ガスのみによるスパッタリングであれ
ば、圧力,パワー等のパラメーターが一定の時はほぼ均
質な膜を形成できるわけであるが、反応性の場合にはた
とえスパッタリングの各パラメーターが一定であって
も、ターゲット表面の酸化度が刻々変化するために膜質
もそれに伴って変化してしまうという問題がある。
問題点を解決するための手段 本発明はこの問題を解決するため、透明導電膜用金属
材料からなる合金をターゲットとして用い、透明導電膜
を形成しようとする被処理物を前記透明導電膜の形成中
に常温よりも高温であり、かつ前記被処理物の軟化点よ
りも低い温度に加熱し、前記ターゲットの所定の構成金
属元素および不活性ガス元素のプラズマ中での発光ピー
クの相対強度比を一定に保持するようにスパッタリング
電源にフィードバックをかけ入力パワー密度を制御し、
不活性ガスおよびO2の混合ガス中にてスパッタリングを
行なう工程と、前記スパッタリングの後に前記被処理物
に大気中または大気と同等の成分を有する雰囲気中にて
熱処理を行なう工程とを含み、前記スパッタリングの放
電における前記入力パワー密度の増加にともない、前記
ターゲットの所定構成金属元素の発光ピークと前記不活
性ガス元素の発光ピークとの相対強度比の変化が、小さ
い領域Aから大きい領域Bを経て前記小さい領域Aと異
なる小さい領域Cへと推移する前記発光ピークと前記入
力パワーとの関係において、前記ターゲットの所定の構
成金属元素の発光ピークと前記不活性ガス元素の発光ピ
ークとの相対強度比の変化が大きい入力パワー密度領域
にてスパッタリングすることを特徴とするものである。
作用 反応性スパッタリングによる透明導電膜の形成におい
ては、膜中の金属および酸素の割合、ならびにそれらの
結合の安定性が重要である。本発明の方法によれば、ス
パッタリング中のターゲット表面状態の変化に起因し、
膜組成の大幅な変動をもたらす金属原子放出量のゆらぎ
を排除できるために膜質を均一に保持するために大きく
寄与し、また、成膜中の加熱により膜の下部から上部に
到るまで均等に結合力を強化し、さらに成膜後の熱処理
により膜表面の安定化がはかられ、同時に可視光透可率
も向上する。
実施例 以下、実施例にもとづいて本発明の詳細を説明する。
第1図は本発明による透明導電膜形成のための装置構
成を示す概略図である。真空槽1内にIn,Snの合金ター
ゲット2(Snを10%含有)および被処理物としてのガラ
ス基板3(コーニング社製#7059)を対向させ、排気装
置5によっておよそ2×10-6Torrまで排気する。不活性
ガスとしてArを用い、O2ガスと共にそれぞれマスフロー
コントローラー4a,4bにより真空槽1内に導入される。
フィードバック系はプラズマ発光を見る受光部6,分光器
7aおよび7b,コントローラー8により構成されており、
これによりDC電源9からの入力パワーを制御する。
以上の構成の装置によりITO薄膜の形成を行なうに際
し、発光ピーク強度はInおよびArのものをモニターす
る。本例においてはターゲット組成の90%をInが占め、
かつInは波長451nm付近に鋭い発光ピークを有するので
パワー制御のためのモニターに適している。
なお、ターゲットの他の構成元素であるSnの発光強度
を利用することも可能であるが、上記理由により本実施
例ではInによるモニターを行なった。但し、例えばSn成
分を多く含有するターゲットの場合には、Snでモニター
を行なう方が有利であること勿論である。
第2図は、入力パワーとInおよびArの発光ピーク強度
との関係を示すものである。Ar,O2の混合ガス中で直流
放電をさせた場合、Arの発光ピーク強度10はほぼ直線的
にゆるやかに上昇していくが、Inの発光ピーク強度11は
低パワー領域Iにおいてはゆるやかに上昇し、中パワー
領域IIでは急激に増大し、高パワー領域IIIにおいては
再びゆるやかになり飽和傾向を示す。このような発光ピ
ーク強度の変化に伴う膜特性のようすを第3図に示す。
抵抗についてみると、領域IIにおいて谷を持つような特
性を示し、可視光(例としてλ=550nm)での透過率は
領域I,IIにおいてはほぼ同様の高透過率であるが領域II
Iに入るにしたがいしだいに低下していく。
反応性スパッタリングによるITO膜が上記のような特
性変化を示すのは次のような理由による。In発光ピーク
強度の弱い領域ほどITO膜中にはInおよびSnが少なく酸
素が多く含まれ、透過率は高くなる。一方、酸素が多い
ほど性質は絶縁膜のそれに近づくために抵抗は高くな
る。逆にIn発光ピーク強度が非常に強い場合、すなわち
領域IIIにおいてはITO膜中にInおよびSnが多く含まれる
ために透過率は低下する。また、抵抗は不純物を多く含
有する金属、ここではO2を含むIn,Snという性質にな
り、やはり高くなる。ところが中間領域IIにおいては高
透過率を保つために必要な程度の酸素を含み、かつ完全
な酸化物ではないために空孔が電気伝導に寄与し、低抵
抗を示す。
第4図はAr,O2混合ガス中でのO2の割合とスパッタリ
ング中の異常放電および形成された膜のピンホール密度
との関係を示すものである。放電自体はどのような混合
比でも可能であるが、膜特性の点からみるならばある限
られた範囲が適している。異常放電あるいはアークが生
じた場合、膜上にフレーク状のものが付着すること、ま
た、ターゲット表面の一部に高温溶融による粒状のもの
を残すことによってさらに異状放電を誘発することなど
の問題を生じるので、これらの現象を排除する必要があ
る。そのためにはO2混合比はおよそ20%以下でなければ
ならない。O2の増加はターゲット表面の酸化を促進する
ため、Inの発光をあるレベルに保とうとした場合に電流
を大幅に増やす結果となり、放電安定領域からはずれる
ことになるからである。一方、O2の減少はターゲット表
面を金属状態に保つように作用するため放電そのものは
安定するが、形成された膜中のO2が減るために膜の安定
性の維持に必要な適度の酸化がなされず、ピンホールの
増加を引き起こす。また、このような酸素不足の膜に熱
処理を施した場合には白濁を生じてしまい、可視光透過
率の低下をまねき、さらに後のデバイス作製プロセスに
対する耐久性が乏しく、たとえば洗浄,エッチング等の
工程において浸食されてしまい使用不可能となる。した
がってO2混合比はおよそ10%以上でなければならない。
第5図は成膜中の放電ガス圧力と異常放電頻度および
抵抗との関係を示している。放電を安定して維持するた
めにはある程度以上の圧力が必要であり、異常放電を排
除するという点からはおよそ3×10-3Torr以上が望まし
い。一方圧力が高い状態においては平均自由行程が小さ
くなり、気相での酸化度が高く形成される膜の抵抗が高
くなり好ましくない。したがって、2×10-2Torr程度以
下での成膜が適当である。
以上のことから、透明導電膜としてのITOを形成する
に際しては上記のようなガス条件のもとで、第2図およ
び第3図における領域II、すなわちIn,Arの発光ピーク
強度比の変化が急激な領域、パワー密度にして0.30〜0.
90W/cm2が適している。したがって領域IIにおいて最適
化した条件のもとで成膜を行なえばよいわけであるが、
この領域はターゲット表面状態、特に酸化度の微妙な変
化に大きく影響されるために何らかの制御を行なわない
限り一定の特性を保つことが困難である。そこでIn,Ar
の発光ピーク強度比の最適値を求め、その値を保持する
ようにスパッタリング電源にフィードバックをかけ入力
パワーの制御を行なう。こうすることにより、膜質の再
現性は大幅に改善され、低抵抗高透過率のITOが得られ
る。
上記のような制御に加えて成膜中の基板加熱および成
膜後の熱処理を行なうならば膜特性,安定性はさらに向
上する。成膜中に基板を200℃に加熱し、圧力6×10-3T
orr,O2混合比15%,パワー密度0.45W/cm2にてスパッタ
リングを行ない、成膜後に450℃にて大気中の熱処理を
施した結果、抵抗50±5Ω/□,透過率93%(550nm)
の膜が再現よく得られた。
基板上に形成されたITOは液晶パネル等の表示素子に
おける透明電極として用いられる場合には、その上にト
ランジスタ−アレイなどを形成するために機能膜が積層
されるわけであるが、これらの形成行程はCVD等の高温
プロセスを含む。したがってITOの熱処理に際しては、
その後に経過する最高温度もしくはそれ以上にて行なう
必要があり、もしそうでない場合には後のプロセス中に
意図しない膜質の変化をもたらす。一般に用いられてい
るプラズマCVD法等を考慮すると、ITOの熱処理は少なく
とも250℃ないしは300℃以上にて行なうことが望まし
い。
発明の効果 本発明の方法によれば、安価で作製も容易であり、ス
パッター効率の高い合金ターゲットと設備的に簡便な直
流電源とを用い、透明導電膜の形成に適した条件であり
ながら従来その制御が困難であった領域における成膜を
可能にし、低抵抗かつ高い可視光透過率を有する透明導
電膜を提供しうる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例におけるスパッタリング装置の
構成図、第2図はスパッタリングパワー密度とInおよび
Arのプラズマ中での発光ピーク強度との関係を示す図、
第3図はスパッタリングパワー密度と形成されたITO膜
のシート抵抗および可視光透過率との関係を示す図、第
4図は放電ガス(Ar,O2)中のO2の含まれる割合と成膜
中の異常放電頻度および膜のピンホール密度との関係を
示す図、第5図は放電ガス圧力と成膜中の異常放電頻度
および膜のシート抵抗との関係を示す図である。 1……真空槽、2……ターゲット、3……基板、4a,4b
……マスフローコントローラー、6……受光部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−161063(JP,A) 特開 昭59−6376(JP,A) 実開 昭56−51218(JP,U) 特公 昭57−6647(JP,B2)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明導電膜用金属材料からなる合金をター
    ゲットとして用い、透明導電膜を形成しようとする被処
    理物を前記透明導電膜の形成中に常温よりも高温であ
    り、かつ前記被処理物の軟化点よりも低い温度に加熱
    し、前記ターゲットの所定の構成金属元素および不活性
    ガス元素のプラズマ中での発光ピークの相対強度比を一
    定に保持するようにスパッタリング電源にフィードバッ
    クをかけ入力パワー密度を制御し、不活性ガスおよびO2
    の混合ガス中にてスパッタリングを行なう工程と、前記
    スパッタリングの後に前記被処理物に大気中または大気
    と同等の成分を有する雰囲気中にて熱処理を行なう工程
    とを含み、前記スパッタリングの放電における前記入力
    パワー密度の増加にともない、前記ターゲットの所定の
    構成金属元素の発光ピークと前記不活性ガス元素の発光
    ピークとの相対強度比の変化が、小さい領域Aから大き
    い領域Bを経て前記小さい領域Aと異なる小さい領域C
    へと推移する前記発光ピークと前記入力パワーとの関係
    において、前記ターゲットの所定の構成金属元素の発光
    ピークと前記不活性ガス元素の発光ピークとの相対強度
    比の変化が大きい入力パワー密度領域にてスパッタリン
    グすることを特徴とする透明導電膜の形成方法。
  2. 【請求項2】InとSnとからなり、Inを多く含むターゲッ
    トを用い、Arに対しO2を10%〜20%混合し、ターゲット
    成分の発光ピーク強度をInでとり、スパッタリングパワ
    ー密度0.30〜0.90W/cm2にて成膜し、その後に通過する
    工程中の最も高い温度以上にて熱処理を施すことを特徴
    とする特許請求の範囲第1項記載の透明導電膜の形成方
    法。
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JPS5651218U (ja) * 1979-09-28 1981-05-07
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