JP2622921B2 - 舗装方法及び舗装材 - Google Patents

舗装方法及び舗装材

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JP2622921B2
JP2622921B2 JP4278353A JP27835392A JP2622921B2 JP 2622921 B2 JP2622921 B2 JP 2622921B2 JP 4278353 A JP4278353 A JP 4278353A JP 27835392 A JP27835392 A JP 27835392A JP 2622921 B2 JP2622921 B2 JP 2622921B2
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勲 兵藤
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、歩道、歩道橋、公園、
スポーツ施設、建物周り、家庭の玄関土間、縁側、ポー
チ等において彩色の施された舗装面を形成するための、
舗装方法及び舗装材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、歩道の施工においてはセメントや
アスファルトで舗装することが一般的に行われている
が、最近は、安らぎや、落ち着きのある生活環境が求め
られるようになり、道路においても剥き出しのコンクリ
ートやアスファルトでなく、色彩を採り入れた環境設計
が要求されるようになってきている。
【0003】このような要求に対し、舗装面にカラー塗
装を施したり、舗装材料に顔料を加えて舗装したりする
ことがなされているが、退色しやすいという欠点があ
り、また補修時に色合わせが困難であるという問題があ
った。
【0004】また、着色されたレンガやブロックを敷き
詰める方法もあるが、敷設後に不等沈下をおこすという
問題があり、又、これらを配列する際に基準線を設定し
たり、敷設する場所に対応させてレンガやブロックの端
部を切断したりする等の作業に手間を要するという欠点
があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みなされたものであって、その目的とするとこ
ろは、施工が簡単で、施工後の退色や不等沈下の心配が
なく、補修も簡単に行え、種々の彩色や模様を施せると
共に透水性、耐蝕性に優れた舗装方法及び舗装材を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、上記課題を解
決するための手段として、請求項1記載の発明は、「粉
砕された色ガラスを、この色ガラスと粒度が同程度の骨
材となる砂利に混練し、この混練したものにバインダー
としてエポキシ系樹脂を加えて混合することにより、重
量比内訳が前記色ガラス20〜70%、前記エポキシ系
樹脂6〜12%となる舗装材料を作成し、この舗装材料
を、よく乾燥させた下地上に敷き均して表面をこて仕上
げし、養生させることを特徴とする舗装方法」を、その
内容としている。
【0007】又、請求項2記載の発明は、「骨材として
の砂利と粉砕された色ガラスとを含む舗装材の全体が、
エポキシ系樹脂で接着されて成り、重量比内訳が前記色
ガラス20〜70%、前記エポキシ系樹脂6〜12%と
なることを特徴とする舗装材」を、その内容としてい
る。
【0008】本発明の舗装方法及び舗装材に使用される
色ガラスは、全部が着色された着色ガラスに限らず、ス
クリーン印刷等により表面のみ着色されたものを含み、
彩色の種類は問わない。又、色ガラスには透明ガラスを
含んでいる。色ガラスは市販のものを使用しても良い
が、各家庭から排出されるガラス瓶等の産廃ガラスを使
用しても良い。不燃物として処分に多額の経費を必要と
する産廃ガラスを有効に活用することができる。
【0009】本発明では、舗装下地の形状に自由に対応
すること、舗装面が透水性を備えた構造であること、
又、バインダーとなるエポキシ系樹脂は接着性が良く薄
層舗装でも剥離しないことから、色ガラスの粒度は2〜
10mmが適している。又、色ガラスは完成後の舗装材
に対し重量比内訳が20〜70%となる分量で、骨材と
なる砂利と混合して使用することが好ましい。その理由
は、ガラスは一般に耐衝撃性が弱く強度的に問題となる
が、上記重量比の範囲で砂利と混合したものであれば、
強度の強い砂利との組み合せで十分な強度をもった舗装
面を形成できるからである。
【0010】砂利は、粒度が色ガラスと同程度のものを
使用することにより色ガラスと均質な混ぜ合わせが可能
となる。又、粒度が色ガラスと同程度の砂利を使用する
ことで舗装下地の形状に自由に対応し、透水性を備えた
構造の舗装面を形成することができる。砂利は、川砂
利、山砂利、海砂利等の種類は問わないが、バインダー
との接着性を高めるため粘土塊等の不純物は水洗いによ
り除去されたものが望ましい。
【0011】バインダーとなるエポキシ系樹脂は、下地
となるセメント、アスファルト、鋼床板及び骨材となる
砂利、ガラス等との接着性がよく、熱安定性に優れ、耐
摩耗性、耐油性、耐水性に優れる利点を有している。本
発明の舗装方法及び舗装材に使用されるエポキシ系樹脂
は、現場の施工状況に合わせて必要量用意することか
ら、主剤と硬化剤(アミン系)とを混ぜ合わせて硬化さ
せるものが好ましい。なお、主剤と硬化剤との配合比率
により硬化時間を変えることができるので、施工時の天
候や気温に合わせて施工を行うことができる。また、適
量の可撓剤を投入することにより適当な撓み性を有する
エポキシ系樹脂を作成することが可能であり、気温の変
化によって伸び縮みする鋼床板のような下地にもよく追
随させることができる。
【0012】エポキシ系樹脂の配合は、完成後の舗装材
に対し重量比内訳が6〜12%となる分量が好ましい。
6%未満では骨材どうしの接合が十分でなく強度が弱く
なり、12%を越えると骨材どうしの隙間を埋めてしま
う結果、透水性をもたせるのが困難となるからである。
このため、エポキシ系樹脂は液だれが生じない程度に骨
材の表面に付着する状態に配合するのが良い。なお、本
発明の舗装方法及び舗装材の範囲において、砂利や色ガ
ラスの他に砂などを加えるのは自由であり、硅砂であれ
ば重量比内訳が5〜10%となる分量がエポキシ系樹脂
の滑りを止める働きをするので好ましい。
【0013】
【作用】本発明に係る舗装方法では、色ガラスと、この
色ガラスと粒度が同程度の骨材となる砂利に混練し、こ
の混練したものにバインダーとしてエポキシ系樹脂を加
えて混合することにより、重量比内訳が前記色ガラス2
0〜70%、前記エポキシ系樹脂6〜12%となる舗装
材料を下地上に敷き均すものであるから、施工面積や施
工厚を自由に選択でき、各種下地に適用でき、エポキシ
系樹脂自体は硬化しても透明体であるため、色ガラスの
色をそのまま浮き出たせて種々の彩色や模様の舗装面を
形成することができると共に透水性、耐蝕性に優れた舗
装面を形成することができる。又、舗装面は一様に接合
された接合体で形成されるから、ブロックの敷き詰めに
よる舗装面と異なり不等沈下をおこすこともない。
【0014】又、本発明に係る舗装材は、エポキシ系樹
脂が、色ガラスと砂利との接合剤の役割をはたし、同時
に鋭利なガラスを包み込んで安全性を確保するはたらき
をする。又、色ガラスの種類を替えたり、砂利の種類を
替えたりすることにより種々の彩色や模様に施された舗
装面を容易に形成することができ、さらに長期間経過し
ても退色することがない。
【0015】
【実施例】以下、本発明の舗装方法の一例を説明する。
図1は本発明の舗装方法の一例を示すフローチャートで
あり、図に示すように、乾燥骨材としての砂利と、粒度
2〜10mmの色ガラスとを用意し、所定の配合割合で
ミキサーにかけて空練りする。骨材となる砂利、さらに
色ガラスはバインダーとなるエポキシ系樹脂と良好に接
着させるため、又、水分によってエポキシ系樹脂が硬化
時に白化するのを防ぐため、良く乾燥させたものを使用
するのが良い。色ガラスに産廃ガラスを使用する場合に
は、予め分別して色毎に粉砕したものを用意しておくと
よい。
【0016】ミキサーによる空練りによって、骨材とな
る砂利と、色ガラスとを混ぜ合わせたら、これにバイン
ダーとして主剤と硬化剤とを混合攪伴させたエポキシ系
樹脂を加え、必要により滑り止め材として硅砂を加え、
全てを良く混ぜ合わせる(ミキサー混合)。
【0017】一方、下地は予め清掃してゴミ等を除去
し、乾燥させる(下地清掃)。舗装材料の接着を良くす
るためである。次に、舗装材料を敷き均す部分を型枠で
囲う(型枠作業)。タックコートは舗装材料の敷き均し
に先立ち、下地に舗装材料を接着させやすくするための
処理で、バインダーとなるエポキシ系樹脂をアセトン等
の溶剤で希釈した液を下地面に塗布する処理である。こ
のタックコートは下地の状態により必要に応じて行えば
よい。
【0018】さて、下地の準備ができたら、ミキサー混
合された舗装材料を下地上の型枠で囲われた部分に敷き
均していく(舗装材料敷き均し)。そして、敷き均した
舗装材料の表面は鏝で押さえて仕上げる(こて仕上
げ)。薄層舗装の場合にはローラ等による仕上げは舗装
材料がローラ表面に付着するため好ましくない。鏝で仕
上げた後は養生させてエポキシ系樹脂を硬化させる。
【0019】このような舗装方法によって形成される舗
装面は、図2の模式図に示すように、色ガラス1と砂利
2とが互いにバインダーであるエポキシ系樹脂3によっ
て接合されており、さらにエポキシ系樹脂3の表面には
滑り止め材となる細かい硅砂4が多数付着し、色ガラス
1と砂利2と間にはエポキシ系樹脂3で埋められていな
い隙間5が形成され、水を通す構造となっている。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る舗装
方法によれば、以下のような効果を有する。1.施工後
の退色や不等沈下の心配がなく、補修も簡単に行え、種
々の彩色や模様に施された舗装面を容易に形成すること
ができるとともに透水性、耐蝕性に優れた舗装面を形成
することができる。2.施工面積や施工厚を自由に選択
でき、各種下地に適用でき、従来のレンガやブロックを
敷き詰める方法と異なり、敷設する場所に対応させてレ
ンガやブロックの端部を切断したりする等の面倒な作業
を要せず、施工が簡単である。
【0021】又、本発明に係る舗装材は、顔料を使用し
ないカラー舗装が可能であり、さらに顔料を使用した舗
装の場合異なり、長期間経過しても色あせや退色するこ
とがないという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の舗装方法の一例を示すフローチャー
トである。
【図2】 本発明の舗装方法によって形成される舗装面
を模式的にあらわした図である。
【符号の説明】
1 色ガラス 2 砂利 3 エポキシ系樹脂 4 硅砂 5 隙間

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉砕された色ガラスを、この色ガラスと
    粒度が同程度の骨材となる砂利に混練し、この混練した
    ものにバインダーとしてエポキシ系樹脂を加えて混合
    ることにより、重量比内訳が前記色ガラス20〜70
    %、前記エポキシ系樹脂6〜12%となる舗装材料を作
    成し、 この舗装材料を、よく乾燥させた下地上に敷き均して表
    面をこて仕上げし、養生させることを特徴とする舗装方
    法。
  2. 【請求項2】 骨材となる砂利粉砕された色ガラス
    を含む舗装材の全体が、エポキシ系樹脂接着されて成
    り、重量比内訳が前記色ガラス20〜70%、前記エポ
    キシ系樹脂6〜12%となることを特徴とする舗装材。
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