JP2622719B2 - 多段式空気圧縮機 - Google Patents

多段式空気圧縮機

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JP2622719B2
JP2622719B2 JP12344388A JP12344388A JP2622719B2 JP 2622719 B2 JP2622719 B2 JP 2622719B2 JP 12344388 A JP12344388 A JP 12344388A JP 12344388 A JP12344388 A JP 12344388A JP 2622719 B2 JP2622719 B2 JP 2622719B2
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pressure
cylinder
piston
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巖 大谷
博 三橋
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トキコ株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は複数のシリンダにより段階的に空気の圧縮を
行う多段式空気圧縮機に関する。
(従来の技術) 近時、空気の用途が拡大するに伴ない高圧の空気、た
とえば10Kgf/cm2以上の圧縮空気が要求されるようにな
ってきているが、単動単段式の空気圧縮機では、効率の
よいものでも得られる吐出圧力は8〜9Kgf/cm2が限度
で、これ以上の吐出圧力は2段式空気圧縮機によってい
るのが現状である。
第3図は従来の2段式圧縮機を示すもので、1はクラ
ンクケースで、クランクケース1には、クランク軸2に
回転自在に軸支されたクランクピン3と、同ピン3に連
結されたコンロッド4とが設けられている。
クランクケース1にはさらに低圧側シリンダ5と、同
じシリンダ5よりも径が小さい高圧側シリンダ6とが連
設されてあって、それぞれのシリンダ5,6には低圧側ピ
ストン7および高圧側ピストン8が摺動自在に嵌挿され
ている。上記コンロッド4はそれぞれのピストン7,8に
軸受9a,10aおよびピストンピン9,10を介して連結されて
いる。
またそれぞれのシリンダ5,6におけるピストン7,8の上
部には低圧吸入弁11、低圧吐出弁12および高圧吸入弁1
3、高圧吐出弁14が設けられ、これら弁11,12,13,14と低
圧側シリンダ5および高圧側シリンダ6の上壁との各空
間は、低圧吸入室15、低圧吐出室16および高圧吸入室1
7、高圧吐出室18に仕切られている。
そして低圧吸入室15は、吸入管15aに取り付けられた
吸入フィルタ19を介して外気に連通し、また低圧吐出室
16は冷却管20の一端に接続されている。他方高圧吸入室
17には冷却管20の他端が接続され、高圧吐出室18には吐
出管21が接続されている。
22,23は低圧側ピストン7および高圧側ピストン8の
それぞれに取り付けられた低圧側ピストンリングおよび
高圧側ピストンリング、24,25は低圧側ピストン7およ
び高圧側ピストン8のそれぞれに取り付けられたライダ
リングである。
このような圧縮機では次のようにして空気の圧縮が行
われる。すなわち吸入フィルタ19および低圧吸入弁11か
ら吸入された空気は低圧側ピストン7によって圧縮され
た後、低圧吐出弁12から排出され、冷却管20を通って高
圧吸入弁13からシリンダ室内に流入し、高圧側ピストン
8によって圧縮された後、高圧吐出弁14から吐出管21に
排出される。
すなわち空気は2段階によって圧縮される。ここで低
圧側シリンダ5(1段)と高圧側シリンダ6(2段)と
の各諸元を、低圧側シリンダ5に対する高圧側シリンダ
6の比(2段/1段)で下表1に示す。
ただし、P1は吸入絶対圧力、P2は吐出絶対圧力、Piは
中間絶対圧力である。πは各段における圧力比で、この
πはP2/Pi=πに選ばれる。なお通常定格圧力比をP2/P1
とする。
(発明が解決しようとする課題) 上記従来例では高圧側ピストンリング23および軸受10
aの寿命が問題になる。
すなわち、定格圧力比がP2/P1=16の場合、上表から
明らかなように高圧側ピストンリング23の最大差圧は低
圧側ピストンリング22の5倍であり、また軸受10aの最
大面圧は、高圧側のピストンピン9の長さが になることから、低圧側軸受9aの2倍になる。
このように高圧側ピストンリング23および軸受10aに
は比較的高圧が作用するため、寿命が低下するという欠
点があった。
本発明は上記問題点を解決するためになされたもの
で、高圧側のピストンリングおよび軸受の寿命が長い多
段式空気圧縮機を得ることを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明は上記目的を達成するため次の構成からなる。
クランクケースに低圧側シリンダと高圧側シリンダと
を設け、 前記高圧側シリンダの底部に、該高圧側シリンダと前
記クランクケースとを区画して圧力導入室を形成する区
画手段を設け、 前記圧力導入室と前記低圧側シリンダの吐出口または
減圧弁を介して前記高圧側シリンダの吐出口とを連通さ
せ、 さらに前記区画手段を介して前記高圧側シリンダのピ
ストンと前記クランクケースに設けられたコンロッドと
を有する多段式空気圧縮機。
(作 用) 圧力導入室には、低圧側シリンダから吐出される中間
圧力または高圧側シリンダから吐出される吐出圧力を調
節した任意の圧力が導入されるので、高圧側ピストンに
よって区画される高圧側シリンダ内の2室間の差圧が小
さくなる。
(発明の効果) 上記のごとく高圧側シリンダ内の2室間の差圧が小さ
くなるので、高圧側ピストンリングに作用する圧力が小
さくなり、したがって高圧側ピストンリングの寿命がの
びる。
(実施例) 以下本発明の一実施例を図面を参照しながら説明す
る。第1図および第2図において第3図と同一符号は同
一部分または相当部分を示す。第1図に示すように、高
圧側シリンダ6は大径シリンダ6aと小径シリンダ6bとか
らなり、大径シリンダ6aがクランクケース1側に位置
し、小径シリンダ6bは大径シリンダ6aの先端部に大径シ
リンダ6aと同軸状に連設されている。
大径シリンダ6aには大径ピストン26が摺動自在に嵌挿
され、小径シリンダ6bには小径ピストン27が摺動自在に
嵌挿されている。コンロッド4は大径ピストン26に連結
され、小径ピストン27と大径ピストン26とは、小径ピス
トン27のピストンロッド27aによって連結されている。
すなわちピストンロッド27aは、大径シリンダ6aと小径
シリンダ6bとの境界壁28の透孔28aを貫通し、大径ピス
トン26の上壁に固定されている。ピストンロッド27aの
基部は透孔28aよりも大径に形成されている。境界壁28a
にはガイドシリンダ29が小径シリンダ6bと同軸状に固定
され、ピストンロッド27aがガイドシリンダ29を摺動自
在に貫通している。
大径ピストン26と小径ピストン27とのそれぞれにはラ
イダリング30,30bが取り付けられ、小径ピストン27には
高圧側ピストンリング31が取り付けられている。32はロ
ッド用ピストンリングで、ピストンロッド27aとガイド
シリンダ29との隙間をシールするためのものである。
前記のごとく、小径シリンダ6bの上部の高圧吸入室17
に接続された冷却管20の途中には分岐管20aが接続さ
れ、この分岐管20aは小径シリンダ6bに接続されてい
る。33は吐出管21に接続された吐出タンクである。
次に作用を述べる。
低圧側シリンダ5から吐出された中間圧力Piは高圧吸
入室17に吸入されるとともに一部は分岐管20aから小径
シリンダ6bのクランクケース1側の室(圧力導入室A)
に導入される。したがって小径ピストン27によって区画
される2室の差圧が、中間圧力Piの分だけ小さくなり、
このため高圧側ピストンリング31の寿命がのびる。また
軸受10aには直接高圧が作用しないのでこの軸受10aの寿
命ものびる。
第2図は本発明の第2実施例を示すもので、本実施例
では分岐管20aの代りに吐出タンク33の圧力を小径シリ
ンダ6bに導入するようにした点において第一実施例と異
なっている。すなわち吐出タンク33と小径シリンダ6bと
は導入管34によって接続され、導入管34には減圧弁35が
介装されている。本実施例では減圧弁35により小径ピス
トン27によって区画される2室の差圧を調整することが
可能になる。
ここで上記構成に係る圧縮機について表1と同様の事
項を表2に示す。
ただしピストンロッド27aの断面積は小径ピストン27
の断面積に比べて小さいので無視されている。
表2を表1の比較すると、ピストンリング最大差圧は
5から4に、また軸受最大面圧は5/2から1に減少して
いることがわかる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る圧縮機の模式図、 第2図は本発明の第2実施例を示す模式図、 第3図は従来の圧縮機の模式図である。 1……クランクケース 4……コンロッド 5……低圧側シリンダ 6a……大径シリンダ(6(高圧側シリンダ)) 6b……小径シリンダ(6(高圧側シリンダ)) 26……大径ピストン(区画手段) 28……境界壁(区画手段) 35……減圧弁 A……圧力導入室

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クランクケースに低圧側シリンダと高圧側
    シリンダとを設け、 前記高圧側シリンダの底部に、該高圧側シリンダと前記
    クランクケースとを区画して圧力導入室を形成する区画
    手段を設け、 前記圧力導入室と前記低圧側シリンダの吐出口または減
    圧弁を介して前記高圧側シリンダの吐出口とを連通さ
    せ、 さらに、前記区画手段を介して前記高圧側シリンダのピ
    ストンと前記クランクケースに設けられたコンロッドと
    を連結したことを特徴とする多段式空気圧縮機。
JP12344388A 1988-05-20 1988-05-20 多段式空気圧縮機 Expired - Lifetime JP2622719B2 (ja)

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