JP2621221B2 - 蛋白質組織化食品の製造方法 - Google Patents
蛋白質組織化食品の製造方法Info
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- Japan
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- extruder
- raw material
- fatty acid
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- Formation And Processing Of Food Products (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、蛋白質組織化食品の製造方法に関する。
詳しくは、原料中に特定のショ糖脂肪酸エステルを添
加することにより、安定的に多軸型エクストルーダー処
理を行うことができる蛋白質組織化食品の製造方法に関
する。
加することにより、安定的に多軸型エクストルーダー処
理を行うことができる蛋白質組織化食品の製造方法に関
する。
エクストルーダーは、一般に非常に短い時間内で、強
力なせん断、圧縮、混合、ねつ和、混練、加熱といっ
た、物理的機械力および熱的現象の発生が高圧力下に行
なわれることを特徴とする機械装置である。
力なせん断、圧縮、混合、ねつ和、混練、加熱といっ
た、物理的機械力および熱的現象の発生が高圧力下に行
なわれることを特徴とする機械装置である。
従来、エクストルーダーを用いて食品加工を行う場合
の原料としては、穀粉、澱粉、植物性蛋白質等、粉体状
で低水分のもの、特に油脂分が少ないものが通常用いら
れてきた。このため得られる製品は、低水分で油脂分を
ほとんど含まないスナック系の食品が主流的なものであ
った。
の原料としては、穀粉、澱粉、植物性蛋白質等、粉体状
で低水分のもの、特に油脂分が少ないものが通常用いら
れてきた。このため得られる製品は、低水分で油脂分を
ほとんど含まないスナック系の食品が主流的なものであ
った。
近年、多軸型、特に2軸型のエクストルーダーの出現
によって、高水分であったり、油脂分含量が高いような
蛋白質、例えば、丸大豆(特開昭61−25457)、肉類
(特開昭61−271963)、魚肉(特開昭61−274664)、豆
腐の脱水物(特開昭62−11057)あるいは動植物蛋白質
に動植物油脂を加えたもの(特開昭61−293376)等を用
いて、蛋白質の組織化食品が製造されている。
によって、高水分であったり、油脂分含量が高いような
蛋白質、例えば、丸大豆(特開昭61−25457)、肉類
(特開昭61−271963)、魚肉(特開昭61−274664)、豆
腐の脱水物(特開昭62−11057)あるいは動植物蛋白質
に動植物油脂を加えたもの(特開昭61−293376)等を用
いて、蛋白質の組織化食品が製造されている。
蛋白質の組織化を、多軸型エクストルーダー処理によ
り工業的大規模生産システムとして行なう時に、エクス
トルーダー操作条件上の不安定性が問題となる。
り工業的大規模生産システムとして行なう時に、エクス
トルーダー操作条件上の不安定性が問題となる。
蛋白質、脂質、炭水化物の様な複雑で且つ高分子の物
質が混在する系を、エクストルーダーで処理すれば、化
学的な変化を伴う激しい原料混合物内の組織上の変化を
生ずる。
質が混在する系を、エクストルーダーで処理すれば、化
学的な変化を伴う激しい原料混合物内の組織上の変化を
生ずる。
エクストルーダーの運転状態は、このエクストルーダ
ー装置内で発生する原料の物理的且つ化学的な変化に伴
う、混合系のいわゆる物性上の変化、特にレオロジー上
の変化に支配される。
ー装置内で発生する原料の物理的且つ化学的な変化に伴
う、混合系のいわゆる物性上の変化、特にレオロジー上
の変化に支配される。
運転状態の指標として挙げることができる、エクスト
ルーダーのバレル吐出出口付近での圧力を、一定にする
ことは、処理量の制御上また安定な品質の製品を得る上
で最も基本的なものであるが、実質的に機械的操作のみ
でこれを制御しようとすることは困難である。従って、
このような吐出出口での圧力が変動するのを許容して運
転を続けるとするなら、得られる製品は使用上許容し難
いほどの品質上の振れが生じ、食品として不適性な臭
い、特に焦げ臭の発生、部分的焦げによる着色、褐変反
応のむらによる不均一な外観、油脂分及び水分の組織化
物中での不均一な分散、そのことに基づく組織上の粗雑
さ等々、幾多の不満足な結果をもたらす。
ルーダーのバレル吐出出口付近での圧力を、一定にする
ことは、処理量の制御上また安定な品質の製品を得る上
で最も基本的なものであるが、実質的に機械的操作のみ
でこれを制御しようとすることは困難である。従って、
このような吐出出口での圧力が変動するのを許容して運
転を続けるとするなら、得られる製品は使用上許容し難
いほどの品質上の振れが生じ、食品として不適性な臭
い、特に焦げ臭の発生、部分的焦げによる着色、褐変反
応のむらによる不均一な外観、油脂分及び水分の組織化
物中での不均一な分散、そのことに基づく組織上の粗雑
さ等々、幾多の不満足な結果をもたらす。
本発明が主張する系で、こうした現象の発生が生じや
すいのは、組織化の主役をなす蛋白質分が比較的高い含
量の水分と油脂分と併存するからである。油脂分と水分
は相互に混じりあわない物質であり、蛋白質分の組織化
が両者成分への親和性、つまり界面活性とのかねあい
で、大きく影響を受けてしまうからであると考えられ
る。
すいのは、組織化の主役をなす蛋白質分が比較的高い含
量の水分と油脂分と併存するからである。油脂分と水分
は相互に混じりあわない物質であり、蛋白質分の組織化
が両者成分への親和性、つまり界面活性とのかねあい
で、大きく影響を受けてしまうからであると考えられ
る。
本発明は、蛋白質の組織化食品を製造する場合のエク
ストルーダーの運転操作条件の範囲の拡大と安定化のた
めには、特定の乳化剤の添加が著効のあることを見い出
し、これに基づいて本発明を完成したものである。
ストルーダーの運転操作条件の範囲の拡大と安定化のた
めには、特定の乳化剤の添加が著効のあることを見い出
し、これに基づいて本発明を完成したものである。
すなわち、本発明は、原料中に、蛋白質分を15〜32重
量%、油脂分を11〜50重量%そして水分を5〜56重量%
を主として含有する蛋白質食品原料を、多軸型エクスト
ルーダーで処理して蛋白質の組織化を行う蛋白質組織化
食品の製造方法において、該原料中にHLB2以上のショ糖
脂肪酸エステルを0.1〜5重量%添加することを特徴と
する方法を要旨とするものである。
量%、油脂分を11〜50重量%そして水分を5〜56重量%
を主として含有する蛋白質食品原料を、多軸型エクスト
ルーダーで処理して蛋白質の組織化を行う蛋白質組織化
食品の製造方法において、該原料中にHLB2以上のショ糖
脂肪酸エステルを0.1〜5重量%添加することを特徴と
する方法を要旨とするものである。
以下、本発明の内容について詳細に説明する。
本発明で原料として用いる蛋白質としては、丸大豆、
穀類蛋白質、豆腐、魚肉、魚介類、獣鳥肉細片、乾燥
卵、粉乳、血液プラズマ蛋白質、酵母等微生物由来の蛋
白質等々であって、エクストルーダー処理により組織化
が可能である動植物性蛋白質を挙げることができる。こ
れらは後述する範囲内の油脂分及び水分を本来有してい
てもよいし、これらに更に範囲内まで油脂分及び水分を
加えて使用することができる。
穀類蛋白質、豆腐、魚肉、魚介類、獣鳥肉細片、乾燥
卵、粉乳、血液プラズマ蛋白質、酵母等微生物由来の蛋
白質等々であって、エクストルーダー処理により組織化
が可能である動植物性蛋白質を挙げることができる。こ
れらは後述する範囲内の油脂分及び水分を本来有してい
てもよいし、これらに更に範囲内まで油脂分及び水分を
加えて使用することができる。
本発明においては、原料中の蛋白質分の割合は、15〜
32重量%であることが必要である。
32重量%であることが必要である。
原料中の油脂分は、蛋白質に含まれるもののみでもよ
く、あるいは更に動植物油脂を加えてもよい。後者のも
のとしては、例えば乳脂、牛脂、豚脂、魚油、等の動物
性油脂、大豆油、ナタネ油、パーム油、ヤシ油、等の植
物性油脂およびそれらの水添、エステル交換処理を施し
たもの、更にそれらの混合油があげられる。
く、あるいは更に動植物油脂を加えてもよい。後者のも
のとしては、例えば乳脂、牛脂、豚脂、魚油、等の動物
性油脂、大豆油、ナタネ油、パーム油、ヤシ油、等の植
物性油脂およびそれらの水添、エステル交換処理を施し
たもの、更にそれらの混合油があげられる。
これら油脂分は原料中に、11から50重量%まで含有さ
せることができる。
せることができる。
この油脂分の含量が原料中50重量%より増えると、エ
クストルーダー処理、特に多軸型の特徴である強力なね
つ和混合作用のため組織から油脂分が排除される、いわ
ゆる搾油的現象が生じ、エクストルーダー内部での搬送
作用に影響すると思われる滑り現象が発生する。そのた
め、せん断作用の効率が大幅に減殺され、結果的に得ら
れた製品は組織が軟弱となるばかりか、品質に大きな振
れを生じてしまう。
クストルーダー処理、特に多軸型の特徴である強力なね
つ和混合作用のため組織から油脂分が排除される、いわ
ゆる搾油的現象が生じ、エクストルーダー内部での搬送
作用に影響すると思われる滑り現象が発生する。そのた
め、せん断作用の効率が大幅に減殺され、結果的に得ら
れた製品は組織が軟弱となるばかりか、品質に大きな振
れを生じてしまう。
この油脂分が原料中11重量%より少ないと、本発明の
目的とするところの蛋白質組織化物は得られず、食感の
劣る物となる。また油脂分が50重量%を越える場合であ
っても組織化物が得られることもあるが、もはやこの場
合は蛋白質の組織化物ではなく、ファットスプレッドの
ような組織の連続相が油脂になってしまう。
目的とするところの蛋白質組織化物は得られず、食感の
劣る物となる。また油脂分が50重量%を越える場合であ
っても組織化物が得られることもあるが、もはやこの場
合は蛋白質の組織化物ではなく、ファットスプレッドの
ような組織の連続相が油脂になってしまう。
本発明の特徴となるもう1つの必須成分は水である。
水は原料蛋白質中に存在するものであってもよく、バタ
ーやマーガリンのような含水油脂原料中に含まれるもの
であってもよく、別に単独で添加されてもよい。要はエ
クストルーダーの処理中に存在することが必要である。
水は原料蛋白質中に存在するものであってもよく、バタ
ーやマーガリンのような含水油脂原料中に含まれるもの
であってもよく、別に単独で添加されてもよい。要はエ
クストルーダーの処理中に存在することが必要である。
水分の混合割合は、処理製品の組織化の状態、特に組
織化物中での分散、油脂分との混合状態、あるいは水和
状態によって食感を支配する重要な要因である。
織化物中での分散、油脂分との混合状態、あるいは水和
状態によって食感を支配する重要な要因である。
本発明においては、原料中の水分の割合は、5〜56重
量%の範囲を挙げることができる。
量%の範囲を挙げることができる。
原料中に水分が5重量%より少ない場合、本発明が企
図するところの肉類を想起させる組織化物とはならず、
ジューシーさが全く失われてしまう。またエクストルー
ダー内部での流動性が悪くなり相当量の乳化剤を添加し
ても運転操作が困難となる。
図するところの肉類を想起させる組織化物とはならず、
ジューシーさが全く失われてしまう。またエクストルー
ダー内部での流動性が悪くなり相当量の乳化剤を添加し
ても運転操作が困難となる。
他方、水分が56重量%を越える場合は、蛋白質が水中
油型エマルジョンの安定化剤として組み込まれるため
に、所望の蛋白質の組織化物をエクストルーダー処理に
よって得ることは困難となる。
油型エマルジョンの安定化剤として組み込まれるため
に、所望の蛋白質の組織化物をエクストルーダー処理に
よって得ることは困難となる。
本発明における最後の必須成分は、HLBが2以上のシ
ョ糖脂肪酸エステルである。
ョ糖脂肪酸エステルである。
食品を製造するにあたり、安全性の面から使用しうる
乳化剤は、厳しく法的な規制を受けており、その種類は
限られている。このような要件を満足するものとして
は、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、グリセリン脂肪酸エステル、(ポリグリセリン脂肪
酸エステル、およびグリセリン脂肪酸エステルの有機酸
誘導体を含む)、レシチン等が挙げられ、さらに飼料用
にはポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、い
わゆるポリソルベートを挙げることができる。
乳化剤は、厳しく法的な規制を受けており、その種類は
限られている。このような要件を満足するものとして
は、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステ
ル、グリセリン脂肪酸エステル、(ポリグリセリン脂肪
酸エステル、およびグリセリン脂肪酸エステルの有機酸
誘導体を含む)、レシチン等が挙げられ、さらに飼料用
にはポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、い
わゆるポリソルベートを挙げることができる。
これらの食品関連用途の乳化剤のうち、本発明の目的
を達するために最も有効なものは、HLBが2以上、好ま
しくはHLB5以上の、ショ糖脂肪酸エステルである。これ
は、HLB2以上のショ糖脂肪酸エステルを用いると、少量
の水に多量の油分を分散させることのできる、いわゆる
乳化容量が高いものがえられること、粉体状のものがえ
られ、添加が容易であること、エクストルーダー処理の
特徴である高温高圧下の物理化学的変化にともなう風味
上の悪影響が極めて少ないため、比較的添加量に幅がも
たしうる点など、他の乳化剤に比べ有効性が高い。ショ
糖脂肪酸エステルと他の乳化剤を併用してもかまわな
い。
を達するために最も有効なものは、HLBが2以上、好ま
しくはHLB5以上の、ショ糖脂肪酸エステルである。これ
は、HLB2以上のショ糖脂肪酸エステルを用いると、少量
の水に多量の油分を分散させることのできる、いわゆる
乳化容量が高いものがえられること、粉体状のものがえ
られ、添加が容易であること、エクストルーダー処理の
特徴である高温高圧下の物理化学的変化にともなう風味
上の悪影響が極めて少ないため、比較的添加量に幅がも
たしうる点など、他の乳化剤に比べ有効性が高い。ショ
糖脂肪酸エステルと他の乳化剤を併用してもかまわな
い。
ショ糖脂肪酸エステルの構成脂肪酸としては、味の点
から、ステアリン酸またはパルミチン酸を主体にしたも
のを挙げることができる。
から、ステアリン酸またはパルミチン酸を主体にしたも
のを挙げることができる。
ショ糖脂肪酸エステルの添加量は、仕込み原料混合物
全量に対して0.1〜5重量%の範囲を挙げることができ
る。0.1重量%未満の添加量では、ほとんど運転操作上
改善効果は認められず、5重量%より多い添加量では、
風味に問題が生じやすい。
全量に対して0.1〜5重量%の範囲を挙げることができ
る。0.1重量%未満の添加量では、ほとんど運転操作上
改善効果は認められず、5重量%より多い添加量では、
風味に問題が生じやすい。
本発明で用いられる原料混合物中には、すでに述べて
きた各種原料に加え、様々な物質が副原料として使用し
うる。
きた各種原料に加え、様々な物質が副原料として使用し
うる。
副原料として用いる原料のなかで含有量も多くまた製
品のテクスチャーに重要な影響をあたえるものとして
は、炭水化物類を挙げることができる。特にコーンスタ
ーチやバレイショ、澱粉等の天然のもの、またリン酸化
処理等種々の加工が加えられた化工澱粉、さらに低分子
の炭水化物、砂糖や澱粉加水分解物およびそれらの水添
物がテクスチャーへの影響が大きい。
品のテクスチャーに重要な影響をあたえるものとして
は、炭水化物類を挙げることができる。特にコーンスタ
ーチやバレイショ、澱粉等の天然のもの、またリン酸化
処理等種々の加工が加えられた化工澱粉、さらに低分子
の炭水化物、砂糖や澱粉加水分解物およびそれらの水添
物がテクスチャーへの影響が大きい。
その他の副原料としては、着香料、調味料、糊料およ
び安定剤、塩類、着色料、甘味料等々の合成ならびに天
然添加物が使用しうる。
び安定剤、塩類、着色料、甘味料等々の合成ならびに天
然添加物が使用しうる。
本発明において使用されるエクストルーダーは、多軸
のものであり、食品加工用途を目的としたものであれば
特殊である必要はない。即ち、フィーダー、バレル、2
軸以上のスクリュー、ダイ、バレル加熱装置、冷却装置
等を備えたものであって、混合、圧縮、混練、粉砕、せ
ん断、加熱、殺菌、冷却の各工程のひとつのユニットで
瞬時に処理できる装置であれば、すべてのタイプのもの
が使用できる。
のものであり、食品加工用途を目的としたものであれば
特殊である必要はない。即ち、フィーダー、バレル、2
軸以上のスクリュー、ダイ、バレル加熱装置、冷却装置
等を備えたものであって、混合、圧縮、混練、粉砕、せ
ん断、加熱、殺菌、冷却の各工程のひとつのユニットで
瞬時に処理できる装置であれば、すべてのタイプのもの
が使用できる。
本発明の目的である蛋白質の組織化物を得るために
は、加熱装置はバレル温度50〜300℃を補償しうるもの
であることが好ましい。特に、通常の設計より処理熱量
が加えられるようにされたものが、エクストルーダー内
部の流体のレオロジー的特性が著しく改善され、伝熱効
率が良化されるので好ましい。
は、加熱装置はバレル温度50〜300℃を補償しうるもの
であることが好ましい。特に、通常の設計より処理熱量
が加えられるようにされたものが、エクストルーダー内
部の流体のレオロジー的特性が著しく改善され、伝熱効
率が良化されるので好ましい。
また、バレルの最終部分もしくはこれに続けて冷却成
型用ロングダイを持つものが好ましい。これら冷却部分
は冷水または冷媒によって強制的な冷却機能をもち、ダ
イ出口において被処理物が品温80℃以下に冷却可能とな
るように設計されることが好ましい。
型用ロングダイを持つものが好ましい。これら冷却部分
は冷水または冷媒によって強制的な冷却機能をもち、ダ
イ出口において被処理物が品温80℃以下に冷却可能とな
るように設計されることが好ましい。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、
本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1〜6及び比較例1〜2 下記の配合割合の原材料でエクストルーダー処理を実
施した。
施した。
剥皮大豆 10 kg 水 2 kg 乳化剤添加の場合 0.1kg 乳化剤は第1表に示すものを用いた。
この原材料混合物の水分は21.7%、油脂分18.8%、粗
蛋白質分31.3%であり、残部は主に炭水化物であった。
蛋白質分31.3%であり、残部は主に炭水化物であった。
剥皮大豆は予め粉砕機で処理し、粉末でエクストルー
ダーに供した。乳化剤を用いる場合はこの粉末原料に粉
体ミキサーで混合して使用した。
ダーに供した。乳化剤を用いる場合はこの粉末原料に粉
体ミキサーで混合して使用した。
原料は粉体用フィーダーを使用し、バレル根元のフィ
ード口から供給し、水はプランジャー式定量ポンプを用
いてバレル第一ゾーンの給水口から供給した。
ード口から供給し、水はプランジャー式定量ポンプを用
いてバレル第一ゾーンの給水口から供給した。
エクストルーダーは幸和工業製KEI−45型、2軸エク
ストルーダーを用いた。バレル温度は第一ゾーン80℃、
第二ゾーン200℃、第三ゾーン200℃とし、これに開口面
積2.5cm2で長さ80cmの冷却式ノズルを装着した。
ストルーダーを用いた。バレル温度は第一ゾーン80℃、
第二ゾーン200℃、第三ゾーン200℃とし、これに開口面
積2.5cm2で長さ80cmの冷却式ノズルを装着した。
スクリュー回転数は100rpmから300rpmで運転した。
運転状態の指標として、バレル先端の圧力の経時的変
動を記録計により観察した。
動を記録計により観察した。
この結果を第1〜8図に示す。
この結果より明らかなように、HLBが2以上のショ糖
脂肪酸エステルを添加することにより、装置の運転状態
の安定性が向上し、特にHLBの高いものがこの効果が強
いことがわかる。
脂肪酸エステルを添加することにより、装置の運転状態
の安定性が向上し、特にHLBの高いものがこの効果が強
いことがわかる。
HLB2以上のショ糖脂肪酸エステルを添加した実施例で
は最大スクリュー回転数下での運転が可能であり、この
ため処理量は実施例のショ糖脂肪酸エステル添加区で大
幅に向上した。これに比して、比較例では、スクリュー
の低回転数下においても運転が不安定であった。
は最大スクリュー回転数下での運転が可能であり、この
ため処理量は実施例のショ糖脂肪酸エステル添加区で大
幅に向上した。これに比して、比較例では、スクリュー
の低回転数下においても運転が不安定であった。
得られた製品の品質もまたHLB2のショ糖脂肪酸エステ
ル添加によって改善された。特にヘキサナールに起因す
る大豆の「青くささ」は激減した。また外観も滑らかと
なり、また全体のしなやかさに優れた糸条表面の乳化膜
のうすく緻密な組織であることが顕微鏡観察よりみとめ
られた。
ル添加によって改善された。特にヘキサナールに起因す
る大豆の「青くささ」は激減した。また外観も滑らかと
なり、また全体のしなやかさに優れた糸条表面の乳化膜
のうすく緻密な組織であることが顕微鏡観察よりみとめ
られた。
実施例7 下記の配合割合の原材料でエクストルーダー処理を実
施した。
施した。
剥皮大豆 10 kg 水 9 kg リュート−シュガーエステルS−1170 0.1kg (HLB11,構成主要脂肪酸:ステアリン酸) この原材料混合物の水分は55.8%、油脂分11.9%、粗
蛋白質分19.7%であり、残部は主に炭水化物であった。
蛋白質分19.7%であり、残部は主に炭水化物であった。
エクストルーダーによる処理は実施例1〜6と同様に
おこなった。ただし、継続運転時のスクリュー回転数は
300rpmとした。
おこなった。ただし、継続運転時のスクリュー回転数は
300rpmとした。
運転状態は立ち上がりから安定であり、最高スクリュ
ー回転数である300rpmでの安定運転の継続が可能であっ
た。
ー回転数である300rpmでの安定運転の継続が可能であっ
た。
得られた製品は焼け臭がなく、テクスチャーも均一で
良好であり、外観の滑らかさ、全体のしなやかさに優れ
ていた。運転中得られた製品の品質は一定したものであ
った。
良好であり、外観の滑らかさ、全体のしなやかさに優れ
ていた。運転中得られた製品の品質は一定したものであ
った。
実施例8 下記の配合割合の原材料でエクストルーダー処理を実
施した。
施した。
剥皮大豆 10 kg 水 10 kg ばれいしょ澱粉 0.3kg リョート−シュガーエステルS−1170 0.1kg (HLB11,構成主要脂肪酸:ステアリン酸) この原材料混合物の水分は52.4%、油脂分11.1%、粗
蛋白質分18.5%であり、残部は主に炭水化物であった。
蛋白質分18.5%であり、残部は主に炭水化物であった。
エクストルーダーによる処理は実施例1〜6と同様に
おこなった。ただし、継続運転時のスクリュー回転数は
300rpmとした。
おこなった。ただし、継続運転時のスクリュー回転数は
300rpmとした。
運転状態は立ち上がりから安定となり、最高スクリュ
ー回転数である300rpmでの安定運転の継続が可能であっ
た。
ー回転数である300rpmでの安定運転の継続が可能であっ
た。
得られた製品は焼け臭がなく、テクスチャーも均一で
良好であり、外観の滑らかさ、全体のしなやかさに優れ
ていた。運転中得られた製品の品質は一定したものであ
った。
良好であり、外観の滑らかさ、全体のしなやかさに優れ
ていた。運転中得られた製品の品質は一定したものであ
った。
本発明方法によれば、従来エクストルーダー処理にお
ける運転操作が安定しにくく、また運転操作条件が狭い
ような場合においても、安定確実に一定の品質の蛋白質
組織化物がえられる。
ける運転操作が安定しにくく、また運転操作条件が狭い
ような場合においても、安定確実に一定の品質の蛋白質
組織化物がえられる。
第1〜8図は剥皮大豆をエクストルーダー処理した場合
のエクストルーダー吐出口の圧力の経時変化を示した図
である。
のエクストルーダー吐出口の圧力の経時変化を示した図
である。
Claims (1)
- 【請求項1】原料中に、蛋白質分を15〜32重量%、油脂
分を11〜50重量%そして水分を5〜56重量%を主として
含有する蛋白質食品原料を、多軸型エクストルーダーで
処理して蛋白質の組織化を行う蛋白質組織化食品の製造
方法において、該原料中にHLB2以上のショ糖脂肪酸エス
テルを0.1〜5重量%添加することを特徴とする蛋白質
組織化食品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62224777A JP2621221B2 (ja) | 1987-09-08 | 1987-09-08 | 蛋白質組織化食品の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62224777A JP2621221B2 (ja) | 1987-09-08 | 1987-09-08 | 蛋白質組織化食品の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6467153A JPS6467153A (en) | 1989-03-13 |
JP2621221B2 true JP2621221B2 (ja) | 1997-06-18 |
Family
ID=16819048
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62224777A Expired - Lifetime JP2621221B2 (ja) | 1987-09-08 | 1987-09-08 | 蛋白質組織化食品の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2621221B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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