JP2621056B2 - デジタルストレージオシロスコープ - Google Patents

デジタルストレージオシロスコープ

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JP2621056B2
JP2621056B2 JP2301015A JP30101590A JP2621056B2 JP 2621056 B2 JP2621056 B2 JP 2621056B2 JP 2301015 A JP2301015 A JP 2301015A JP 30101590 A JP30101590 A JP 30101590A JP 2621056 B2 JP2621056 B2 JP 2621056B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はデジタルストレージオシロスコープに関し、
さらに詳言すれば表示波形のスクロールを表示管面上の
時間軸目盛を単位に取ってスクロールさせるデジタルス
トレージオシロスコープに関する。
(従来の技術) 通常のデジタルストレージオシロスコープの動作で
は、入力信号の波形が操作面で設定されている時間軸
(Sweep time/Div)に応じた周波数で、A/D変換され、1
6kwのメモリに格納される。その16kwのメモリから波形
データは順次呼び出されて表示メモリに送られ、管面に
表示される。
デジタルストレージオシロスコープでは最初に入力さ
れる16kwのメモリの他に、内部に波形メモリを持ってお
り、そこには波形データを入力波形に関係なく記憶させ
ておくことができる。
通常、デジタルストレージオシロスコープでは波形メ
モリの容量は例えば16キロワード(kw)で、表示のため
の表示メモリの容量は2kwのものが多く、画面には表示
メモリに格納されている2kw分のデータに対応する波形
が表示されるように構成されている。
波形メモリに格納されている波形データに対応する波
形を表示する場合には、表示画面上の表示波形とメモリ
または波形メモリに格納されている波形データに対応す
る波形との関係は第5図に示す如くである。すなわち、
波形データに対応する第5図において破線で示した波形
中の、第5図において実線で示した波形が表示画面上に
表示される。
デジタルストレージオシロスコープにおいては、この
表示波形をスクロールさせて現在表示されていない部分
の波形を表示させるためには、プッシュスイッチ、ロー
タリエンコーダ、またはエンドレス可変抵抗等で表示部
分に対するアドレスを変更指示して、現在表示されてい
ない部分の波形を表示させることができるように構成さ
れている。
しかしこの場合、表示はアドレスで表示され、スクロ
ール量もアドレスによる管理で、1kw単位毎、500ワード
(w)単位毎等で行われている。
(発明が解決しようとする課題) しかし、上記した従来の表示、スクロール方法ではデ
ジタルストレージオシロスコープをよく理解していない
と判り難いという問題点があった。
本発明はアドレスで管理されているディスプレイスク
ロールを実質的に時間による管理にすることによって、
デジタルストレージオシロスコープの内部をよくしらな
い人にも使用し易くしたデジタルストレージオシロスコ
ープを提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 本発明のデジタルストレージオシロスコープは、第1
図に示す如く、被観測入力信号をA/D変換したデータに
対応するデータが格納されるメモリ21と、メモリ21に格
納されたデータの1部が格納される表示用のメモリ22
と、表示用のメモリ22に格納されたデータを読み出して
表示用のメモリ22に格納されたデータに対応する波形を
管面上に表示させる表示手段23と、表示用のメモリ22の
格納データをメモリ21に格納されているデータに更新し
て管面上の表示波形を時間軸方向にスクロールさせるス
クロール手段24とを備えたデジタルストレージオシロス
コープにおいて、スクロール方向および管面上の時間軸
目盛数を単位としてスクロール量を指示するスクロール
量指示手段25と、現に表示中の波形に対するメモリ21の
アドレスからスクロール量指示手段25により指示された
方向および時間軸目盛数に対応するメモリ21のアドレス
を演算する演算手段26と、演算手段26によって演算され
たメモリ21のアドレスから表示用メモリ22の記憶容量分
のデータを表示用のメモリ22へ転送して表示用のメモリ
22の格納データを更新させる更新手段27とを備え、管面
上の表示波形をスクロール量指示手段25によって指示さ
れた時間軸目盛数、時間軸方向にスクロールさせること
を特徴とする。
(作用) 上記のように構成した本発明のデジタルストレージオ
シロスコープによれば、スクロール指示手段25によって
スクロール量およびスクロール方向が指示され、この指
示に伴って演算手段26によって現に表示中の波形に対す
るメモリ21のアドレスからスクロール量指示手段25によ
り指示された方向および時間時目盛数に対応するメモリ
21のアドレスが演算され、更新手段27によって演算され
たアドレスから表示用メモリ22の記憶容量分のデータが
表示用のメモリ22へ転送されて表示用のメモリ22の格納
データが更新される。
したがって、この更新によって表示用のメモリ22に格
納されているデータは直前に表示中の波形からスクロー
ル量指示手段25によって指示された時間軸目盛数単位だ
け、指定方向時間軸方向にスクロールさせた波形に対応
しているデータであって、管面上の表示波形はスクロー
ル量指示手段25により指示された時間軸目盛数単位で時
間軸方向にスクロール手段24によってスクロールされた
波形となる。
(実施例) 以下、本発明を実施例により説明する。
第2図は本発明の一実施例の構成を示すブロック図で
ある。
入力端子に印加された被観測信号は、垂直プリアンプ
1に入力されて、所定の利得で増幅され、垂直プリアン
プ1からの出力はA/D変換器2に供給されてデジタルデ
ータに変換され、変換されたデジタルデータはメモリ3
に、ROM41に格納してあるプログラムにしたがって制御
されるCPU42の制御のもとに順次格納される。
メモリ3に格納されたデジタルデータはCPU42の制御
のもとにメモリ3から読み出されて、読み出されたデー
タは、CPU42の制御のもとにRAM43に読み込まれているコ
ントロールパネル5に設置された水平、垂直レンジ設定
ダイアルによる設定にしたがう処理がなされて、表示用
のメモリ6および波形メモリ7に格納される。表示用の
メモリ6に格納されたデジタルデータは一定速度で読み
だされて、D/A変換器8に供給されて、アナログ信号に
変換される。なお、ここでメモリ3および波形メモリ7
の容量は16kwに設定してあり、表示用のメモリ6の容量
は2kwに設定してある。
A/D変換されたアナログ信号は終段増幅器9に入力さ
れて増幅され、増幅出力はブラウン管10に印加されて、
ブラウン管の管面に2kw分の波形を表示するように構成
されている。また、コントロールパネル5に設置された
ホールド指示スイッチによる指示にしたがってメモリ3
にて波形データを記憶させておくことができるように構
成されている。ここまでの構成は従来のデジタルストレ
ージオシロスコープの場合と同様である。
本実施例のデジタルストレージオシロスコープにおい
ては、コントロールパネル5にディスプレイスクロール
の指示をするディスプレイスクロール指示スイッチ11、
スクロール方向および押し圧回数でスクロール量を指示
するスクロール量指示スイッチ12および13が設けてあ
り、ディスプレイスクロール指示スイッチ11の出力、ス
クロール量指示スイッチ12、13の出力はCPU42に供給
し、指示されたスクロール量のディスプレイスクロール
を行うように構成してある。
以下、表示波形のスクロールについてROM41に格納さ
れているプログラムにしたがって、第3図のフローチャ
ートによって説明する。
例えば波形メモリ7のアドレス“0〜2047"に格納さ
れているデータが表示用のメモリ6に格納されて、表示
用のメモリ6に格納されているデータに対応する波形の
表示がブラウン管10の管面に表示されている。この状態
で管面上に表示されていない部分の波形をみたい場合、
ディスプレイスクロール指示がなされる。
ブラウン管管面に波形表示がなされている状態で、デ
ィスプレイスクロール指示スイッチ11が押し圧されたか
がチェックされており、ディスプレイスクロール指示ス
イッチ11が押し圧されたと判別されると(ステップ
S1)、ステップS1に続いてスクロール量指示スイッチ12
が押し圧されたか否かがチェックされる(ステップ
S2)。
ステップS2においてスクロール量指示スイッチ12が押
し圧されたと判別されたときは、ステップS2に続いてス
クロール量指示スイッチ12の押し圧回数がRAM43に設け
られたプラス方向カウンタエリアで計数され(ステップ
S4)、この計数値を(N)としたとき、(N×200)が
演算される(ステップS6)。ここで、“200"は時間軸方
向の1目盛内に表示される点数を示している。ブラウン
管管面上において、時間軸方向に例えば10目盛刻まれて
おり、表示用のメモリ7の容量が2kwであるため、1目
盛内に表示される点数は“200"となり、点数情報“200"
に対応する点数情報は予めROM41に格納されている。
ステップS5に続いて波形メモリ6のアドレス“0〜20
47"に(N×200)のアドレスが加算されて、アドレス
“200〜2247"に格納されているデータが表示用のメモリ
6に転送され、表示用のメモリ6の記憶内容が更新され
て(ステップS6)、ステップS6で更新された記憶内容に
対応する波形がブラウン管管面上に表示される(ステッ
プS7)。したがって、ブラウン管管面上における表示は
N目盛分管面上で左方向にスクロールされた状態とな
る。
ステップS7に続いて、波形メモリ7に格納されている
掃引時間情報値をN倍する演算がなされ(ステップ
S8)、N倍された掃引時間情報値がブラウン管管面上に
表示される(ステップS9)。この表示によって、スクロ
ールさせた表示の移動量が時間単位で表示されることに
なる。
ステップS2においてスクロール量指示スイッチ12が押
し圧されていないと判別されたときはスクロール量指示
スイッチ13が押し圧されたか否かがチェックされる(ス
テップS3)。ステップS3においてスクロール量指示スイ
ッチ13が押し圧されたと判別されたときは、ステップS3
に続いてスクロール量指示スイッチ13の押し圧回数がRA
M4に設けられたマイナス方向カウンタエリアで計数され
(ステップS10、この計数値を(N)としたとき、(N
×200)が演算される(ステップS11)。
ステップS11に続いて現に表示されている波形に対す
る波形メモリ6のアドレスから(N×200)のアドレス
が減算されて、演算アドレス範囲に格納されているデー
タが表示用のメモリ6に転送され、表示用のメモリ6の
記憶内容が更新されて(ステップS12)、更新された記
憶内容に対応する波形がブラウン管管面上に表示される
(ステップS13)。したがって、ブラウン管管面上にお
ける表示はN目盛分右方向にスクロールされた状態とな
る。
ステップS13に続いて、波形メモリ6に格納されてい
る掃引時間情報値をN倍する演算がなされ(ステップS
14)、N倍された掃引時間情報がブラウン管管面上に表
示される(ステップS9)。この表示によって、スクロー
ルさせた表示の移動量が時間単位で表示されることにな
る。
したがって、ディスプレイスクロールにおいて時間軸
方向目盛単位でスクロールされることになって、スクロ
ール量指示スイッチ12(13)をN回押し圧すれば、表示
面上のN目盛分だけ左方向(右方向)にスクロールされ
た10目盛分の波形が表示面上に表示され、この場合の掃
引速度が2ms/DIVであり、かつ表示面上に直前の表示に
おいて表示されていた時間表示が例えば80msであったと
すれば、82ms(78ms)と表示されて2ms分のスクロール
がされて、波形メモリ7に格納されているデータに対応
する波形の始端から82ms(78ms)目からの波形が表示さ
れていることが判る。波形表示の1例を示せば第4図に
示す如くであり、実線の表示は1点鎖線の表示の状態か
ら、スクロール量指示スイッチ12を10回連続してお指圧
したときの表示を示している。また2点鎖線は波形メモ
リ7の最後の2kw分の波形を表示させている場合を示し
ている。
波形表示が管面上の時間軸目盛単位でスクロールされ
るため、デジタルストレージオシロスコープの内部を知
らない使用者にとっても、従来のオシロスコープの取扱
に馴れた使用者に取っても容易に使用することができ
る。
また、スクロール量指示スイッチ12および13は押し圧
スイッチに代わって、ロータリスイッチであっても、ロ
ータリエンコーダであっても同様に構成することができ
る。
また、移動量はこの実施例の場合1DIVずつとしたが、
最も使いやすい数値に予め設定しておくことができる。
メニュー画面等を利用して使用者自身が選択してもよ
い。
(発明の効果) 以上説明したように本発明によれば、表示波形のスク
ロールを管面上の時間軸目盛単位で行うように構成した
ため、デジタルストレージオシロスコープの内部を知ら
ない使用者にとっても、従来のオシロスコープの取扱に
馴れた使用者に取っても、デジタルストレージオシロス
コープにおいて波形のスクロール機能を容易に操作する
ことができ、測定に便利となる効果がある。
さらに、このための構成も簡単ですむ効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を示す機能ブロック図。 第2図は本発明の一実施例の構成を示すブロック図。 第3図は本発明の一実施例の作用の説明に供するフロー
チャート。 第4図は本発明に一実施例による表示波形の1例を示す
波形図。 第5図は従来例による表示波形図。 5……コントロールパネル、11……ディスプレイスクロ
ール指示スイッチ、12および13……スクロール量指示ス
イッチ、21……メモリ、22……表示用のメモリ、23……
表示手段、24……スクロール手段、25……スクロール量
指示手段、26……演算手段、27……更新手段。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被観測入力信号をA/D変換したデータに対
    応するデータが格納されるメモリと、該メモリに格納さ
    れたデータの1部が格納される表示用のメモリと、表示
    用のメモリに格納されたデータを読み出して表示用のメ
    モリに格納されたデータに対応する波形を管面上に表示
    させる表示手段と、表示用のメモリの格納データをメモ
    リに格納されているデータに更新して管面上の表示波形
    を時間軸方向にスクロールさせるスクロール手段とを備
    えたデジタルストレージオシロスコープにおいて、スク
    ロール方向および管面上の時間軸目盛数を単位としてス
    クロール量を指示するスクロール量指示手段と、現に表
    示中の波形に対するメモリのアドレスからスクロール量
    指示手段により指示された方向および時間軸目盛数に対
    応するメモリのアドレスを演算する演算手段と、演算手
    段によって演算されたメモリのアドレスから表示用メモ
    リの記憶容量分のデータを表示用のメモリへ転送して表
    示用のメモリの格納データを更新させる更新手段とを備
    え、管面上の表示波形をスクロール量指示手段によって
    指示された時間軸目盛数、時間軸方向にスクロールさせ
    ることを特徴とするデジタルストレージオシロスコー
    プ。
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