JPH081389B2 - マルチペンレコーダ - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、マルチペンレコーダに関するものであり、
詳しくは、測定条件設定の改良に関するものである。

（従来の技術） マルチペンレコーダの一種に、デジタル処理を行うよ
うに構成されたものがある。

第４図は、従来のこのようなマルチペンレコーダの要
部の構成説明図である。第４図において、１は測定対象
物理量に関連したアナログ測定信号の入力端子であり、
入力端子１に加えられるアナログ測定信号は測定レンジ
に応じてゲインが調整されるアンプ２で一定の大きさに
規準化された後A/D変換器３に加えられてデジタル信号
に変換される。このデジタル信号は測定値メモリ４に一
時的に格納される。５は測定条件や測定値をデジタル表
示する表示器である。６は記録ペン７を測定値の大きさ
に応じて移動させるサーボ機構であり、測定値の大きさ
は記録ペン６により連続線として記録紙上にアナログ的
に記録される。８は各記録チャンネルの測定条件を設定
するキーボードである。９は設定された測定条件を各記
録チャンネル毎に格納する測定条件メモリ、10は測定に
関連した固定データや一連の測定手順に応じたプログラ
ムなどが格納されたリードオンリメモリ（ROM）であ
る。11は測定に関連した各種の演算を行うとともに装置
各部の動作を制御する演算制御部（CPU）であり、バス1
2を介して各構成要素と接続されている。

このような構成において、測定動作は、キーボード８
を操作することにより設定される測定条件およびROM10
から読み出されるプログラムに従って実行されることに
なる。

ところで、このようなマルチペンレコーダを用いて測
定するのにあたっては、複数の記録チャンネルを同一の
測定条件に設定する場合も多い。

（発明が解決しようとする問題点） しかし、このような従来の構成によれば、同一測定条
件であっても各記録チャンネル毎に逐一キーボード８を
操作して設定しなければならず、操作性が悪い。

また、複雑な測定条件を設定しなければならない場合
には設定ミスをする恐れもある。

本発明は、これらの点に着目したものであり、その目
的は、必要に応じて任意の記録チャンネルの測定条件が
他の記録チャンネルの測定条件としてコピーできる測定
条件設定の操作性の優れたマルチペンレコーダを提供す
ることにある。

（問題点を解決するための手段） 本発明は、 サーボ機構により記録ペンを移動させて測定信号の大
きさを記録する複数の記録チャンネルを有し、各記録チ
ャンネルの測定条件がデジタル的に設定されるマルチペ
ンレコーダにおいて、 各記録チャンネルの測定条件設定データを個別に格納
する測定条件メモリと、 任意の記録チャンネルの測定条件メモリに格納された
測定条件設定データを他の記録チャンネルの測定条件メ
モリにコピーして格納する測定条件コピー制御手段、 を設けたことを特徴とする。

（実施例） 以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に説明す
る。

第１図は本発明の一実施例を示す構成説明図であり、
第４図と同一部分には同一符号を付けている。第１図に
おいて、13は任意の記録チャンネルの測定条件メモリに
格納された測定条件設定データを他の記録チャンネルの
測定条件メモリにコピーして格納するために用いる測定
条件バッファメモリである。このような一連の測定条件
コピー動作は、オペレータが表示器５に表示されるソフ
トキー画面に従ってキーボード８の所定のファンクショ
ンキーを操作して測定条件コピーモードを選択設定する
ことにより、ROM10のプログラムテーブルに格納されて
いる測定条件コピープログラムが読み出されて実行され
る。

第２図は第１図の要部の具体例を示す構成説明図であ
り、第１図と同一部分には同一符号を付けている。第２
図において、キーボード８には、表示器５の表示画面に
表示されるファンクションキーの機能を表示とともに切
り換えるためのネクストキー14、表示器５の表示内容と
連動してソフトキーとして機能する複数のファンクショ
ンキー15〜18、設定データのエントリーを行うためのエ
ントリーキー19、測定条件としての記録速度，測定レン
ジ，記録範囲およびスパンの各項目をメニューとして選
択するための複数のキー20〜23などが設けられている。
ROM10には、キーボード８でメニューとして選択される
記録速度，測定レンジ，記録範囲およびスパンの各測定
条件項目に対応した複数のプログラムとともに本発明に
係わる測定条件コピープログラムもテーブルとして格納
されている。

このように構成された装置の動作を第３図を用いて説
明する。

第３図では、第２チャンネルのレンジデータを第４チ
ャンネルにコピーする例を示している。

この場合には、まず測定レンジキー21を押し下げてレ
ンジメニューモードに設定する。これにより、表示器５
の表示画面のファンクションキー表示は、レンジを設定
すべきチャンネル選択になる。そこで、オペレータはレ
ンジを設定すべきチャンネルが４チャンネルであること
からファンクションキーF4 18を押し下げる。このファ
ンクションキーF4 18の押し下げにより、表示器５の表
示画面のファンクションキー表示は、レンジメニューに
おける機能選択になる。ところが第１画面ファンクショ
ンキー表示には「コピー」は表示されていない。そこ
で、オペレータはファンクションキー表示を切り換える
ためにネクストキー14を押し下げる。このネクストキー
14の押し下げにより、表示器５のファンクションキー表
示は「コピー」を含む第２画面になる。このように表示
器５のファンクションキー表示が「コピー」を含む第２
画面になった状態で、「コピー」に対応したファンクシ
ョンキーF3 17を押し下げる。これにより、ROM10に格
納されているコピープログラムが実行される。そして、
表示器５の表示画面のファンクションキー表示は、コピ
ーすべきレンジデータが設定されているチャンネル選択
になる。そこで、オペレータは原チャンネルが２チャン
ネルであることからファンクションキーF2 16を押し下
げる。これにより、２チャンネルの測定条件メモリ9₂に
格納されている測定条件データは測定条件バッファメモ
リ13を介して４チャンネルの測定条件メモリ9₄にコピー
格納されることになる。このようにしてコピー格納され
た測定条件で測定を実行させるのにあたっては、エント
リーキー19を押し下げる。

これにより、複雑な設定操作を必要とする各種の測定
条件を簡単なキー操作でコピー設定することができ、設
定ミスを防止できる。

なお、上記実施例では、メニューモードとしてレンジ
を選択して測定条件をコピーする例を説明したが、記録
範囲やスパンを選択してそれらの測定条件もコピーする
ようにしてもよい。

（発明の効果） 以上説明したように、本発明によれば、必要に応じて
任意の記録チャンネルの測定条件が他の記録チャンネル
の測定条件としてコピーできる測定条件設定の操作性の
優れたマルチペンレコーダが実現でき、実用上の効果は
大きい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す構成説明図、第２図は
第１図の要部の構成説明図、第３図は第１図および第２
図の動作説明図、第４図は従来のマルチペンレコーダの
要部の構成説明図である。 １……アナログ測定信号入力端子、２……アンプ、３…
…A/D変換器、４……測定値メモリ、５……表示器、６
……サーボ機構、７……記録ペン、８……キーボード、
９……測定条件メモリ、10……リードオンリメモリ、11
……演算制御部、12……バス、13……測定条件バッファ
メモリ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】サーボ機構により記録ペンを移動させて測
   定信号の大きさを記録する複数の記録チャンネルを有
   し、各記録チャンネルの測定条件がデジタル的に設定さ
   れるマルチペンレコーダにおいて、 各記録チャンネルの測定条件設定データを個別に格納す
   る測定条件メモリと、 任意の記録チャンネルの測定条件メモリに格納された測
   定条件設定データを他の記録チャンネルの測定条件メモ
   リにコピーして格納する測定条件コピー制御手段、 を設けたことを特徴とするマルチペンレコーダ。