JP2619597B2 - 避雷碍子装置 - Google Patents

避雷碍子装置

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JP2619597B2
JP2619597B2 JP6827893A JP6827893A JP2619597B2 JP 2619597 B2 JP2619597 B2 JP 2619597B2 JP 6827893 A JP6827893 A JP 6827893A JP 6827893 A JP6827893 A JP 6827893A JP 2619597 B2 JP2619597 B2 JP 2619597B2
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啓治 若松
宏史 宮崎
正道 石原
博 平子
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Tokyo Electric Power Co Inc
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NGK Insulators Ltd
Tokyo Electric Power Co Inc
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、送電線路に通常の雷
サージ電流が流れた場合、それを速やかに大地に放電
し、その後に生じる続流を抑制遮断して地絡事故を防止
することができる避雷碍子装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の避雷碍子装置としては、
例えば図2に示すような構成のものが知られている。こ
の従来構成においては、第1及び第2の碍子連41,4
2が上下一対の連結ヨーク43,44を介して並列に連
結されている。第1の碍子連41は、避雷碍子45を複
数連結してなる避雷碍子部45Aと、通常碍子46を複
数連結してなる絶縁碍子部46Aとを直列に接続して構
成されている。第2碍子連42は、第1碍子連41とは
配列順序が上下逆になるように、通常碍子47を複数連
結してなる絶縁碍子部47Aと、避雷碍子48を複数連
結してなる避雷碍子部48Aとを直列に接続して構成さ
れている。
【0003】また、前記上部連結ヨーク43はUクレビ
ス等の取付金具49を介して鉄塔の支持アーム50に装
着支持されている。送電線51は下部連結ヨーク44に
電線クランプ52等を介して支持されている。一対の放
電電極53,54は第1の碍子連41の絶縁碍子部46
Aの上部と、第2の碍子連42の避雷碍子部48Aの上
部に対向して設けられ、両放電電極53,54間には所
定の気中放電ギャップGが設けられている。
【0004】そして、雷撃により雷サージ電流が送電線
51に侵入すると、その電流は第2の碍子連42側の避
雷碍子部48A内を通して放電電極54に流れ、気中放
電ギャップGをフラッシオーバする。その後、電流は第
1の碍子連41側の放電電極53から避雷碍子部45A
内を通して支持アーム50に流れ、鉄塔から大地に放電
される。また、その後に生じる運転電圧による続流は、
両碍子連41,42の避雷碍子部45A,48A内の限
流素子と気中放電ギャップGとによって抑制遮断され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、この従来の
避雷碍子装置においては、第1の碍子連41と第2の碍
子連42とが近接状態で並列に連結配置されているた
め、第1の碍子連41と第2の碍子連42との間に絶縁
を確保するのが困難であるという問題があった。
【0006】また、この従来装置においては、2連の碍
子連41,42が並列に連結吊下されているため、送電
線51が風圧等により揺動されたとき、碍子連41,4
2も共に揺動されることになって、送電線51の揺動を
抑制することができないという問題があった。
【0007】この発明は、このような従来の技術に存在
する問題点に着目してなされたものである。この発明の
第1の目的は、雷サージ電流の放電時に、2連の碍子連
における絶縁碍子部の両端間で閃絡が生じるのを防止し
て、放電電極間の気中放電ギャップで確実に閃絡させる
ことができる避雷碍子装置を提供することにある。
【0008】また、この発明の第2の目的は、2連の碍
子連における避雷碍子部に電流が流れているとき、各避
雷碍子部の両端間で閃絡が生じるおそれを防止すること
ができる避雷碍子装置を提供することにある。
【0009】さらに、この第3の目的は、2連の碍子連
間に十分な絶縁を確保することができるとともに、送電
線が風圧等により揺動しても、碍子連が揺動するのを防
止することができて、送電線の揺動を抑制することがで
きる避雷碍子装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の第3の目的を達成
するために、請求項1に記載の避雷碍子装置の発明で
は、避雷碍子を複数連結してなる避雷碍子部と、通常碍
子を複数連結してなる絶縁碍子部とを直列に接続して第
1の碍子連を構成し、その第1碍子連とは配列順序が逆
になるように、通常碍子を複数連結してなる絶縁碍子部
と、避雷碍子を複数連結してなる避雷碍子部とを直列に
接続して第2の碍子連を構成し、両碍子連の接地側端部
を鉄塔の支持アームに所定間隔をおいて装着するととも
に、両碍子連の課電側端部を互いに接続して、その課電
側接続部に送電線を支持し、両碍子連の避雷碍子部と絶
縁碍子部との接続部に放電電極を設けて、その両放電電
極を所定の気中放電ギャップを介して対向させたもので
ある。
【0011】また、上記の第1,第3の目的を達成する
ために、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の
避雷碍子装置において、前記第1及び第2碍子連におけ
る絶縁碍子部の両端にそれぞれアークホーンを設け、気
中放電ギャップ及び両絶縁碍子部のアークホーン間のギ
ャップ長をL1,L2,L3とし、各ギャップ長L1,
L2,L3における50%の雷インパルス閃絡電圧をV
1,V2,V3とし、第1及び第2碍子連の避雷碍子部
における避雷碍子の連結個数をm個及びn個とし、避雷
碍子単体にN(mA)の電流が流れたときに発生する電
圧をVNmA とした場合、各部の閃絡電圧の関係を、n・
VNmA +V1<V2、及びm・VNmA +V1<V3とな
るように設定したものである。
【0012】さらに、上記の第2,第3の目的を達成す
るために、請求項3に記載の発明では、請求項1に記載
の避雷碍子装置において、前記第1及び第2碍子連にお
ける避雷碍子部の両端にそれぞれアークホーンを設け、
両避雷碍子部のアークホーン間のギャップ長をL4,L
5とし、各ギャップ長L4,L5における50%の雷イ
ンパルス閃絡電圧をV4,V5とし、第1及び第2碍子
連の避雷碍子部における避雷碍子の連結個数をm個及び
n個とし、避雷碍子単体にI(kA)の公称放電電流が
流れたときに発生する電圧をVIkA とした場合、各部の
閃絡電圧の関係を、m・VIkA <V4、及びn・VIkA
<V5となるように設定したものである。
【0013】
【作用】請求項1に記載の避雷碍子装置において、雷撃
により雷サージ電流が送電線に侵入すると、その電流は
第2の碍子連側の避雷碍子部内を通して放電電極に流
れ、気中放電ギャップをフラッシオーバする。その後、
電流は第1の碍子連側の放電電極から避雷碍子部内を通
して支持アームに流れ、鉄塔から大地に放電される。ま
た、その後に生じる運転電圧による続流は、両碍子連の
避雷碍子部内の限流素子と気中放電ギャップとによって
抑制遮断される。
【0014】この雷サージ電流の放電時等においては、
第1及び第2の碍子連が支持アームに対してほぼV字状
に吊下支持されているため、2連の碍子連間に十分な絶
縁を確保することができる。また、両碍子連がほぼV字
状になっているため、送電線が風圧等により揺動して
も、碍子連が揺動するのを防止することができて、送電
線の揺動を抑制することができる。
【0015】さらに、請求項2に記載の避雷碍子装置に
おいては、各部の閃絡電圧の関係が、n・VNmA +V1
<V2、及びm・VNmA +V1<V3となるように設定
されている。このため、雷サージ電流の放電時に、2連
の碍子連における絶縁碍子部の両端間で閃絡が生じるの
を防止して、放電電極間の気中放電ギャップで確実に閃
絡させることができる。
【0016】しかも、請求項3に記載の避雷碍子装置に
おいては、各部の閃絡電圧の関係が、m・VIkA <V
4、及びn・VIkA <V5となるように設定されてい
る。このため、2連の碍子連における避雷碍子部に電流
が流れているとき、各避雷碍子部の両端間で閃絡が生じ
るおそれを確実に防止することができる。
【0017】
【実施例】以下、この発明を具体化した避雷碍子装置の
一実施例を、図1に基づいて詳細に説明する。
【0018】さて、一対の取付金具1は鉄塔の支持アー
ム2の下面に所定間隔をおいて固定配置され、各取付金
具1には支持金具3が回動可能に取り付けられている。
第1の碍子連4及び第2の碍子連5は各支持金具3の下
端にそれぞれ上部ホーン取付金具6を介して吊下支持さ
れている。
【0019】前記第1の碍子連4は、避雷碍子7を複数
連結してなる避雷碍子部7Aと、通常碍子8を複数連結
してなる絶縁碍子部8Aとを直列に接続して構成されて
いる。第2の碍子連5は、第1碍子連4とは配列順序が
上下逆になるように、通常碍子9を複数連結してなる絶
縁碍子部9Aと、避雷碍子10を複数連結してなる避雷
碍子部10Aとを直列に接続して構成されている。
【0020】前記各碍子連4,5における避雷碍子7,
10は、碍子本体11の上部にキャップ金具12をセメ
ント等により接合固定するとともに、碍子本体11の下
部にピン金具13をセメント等により接合固定して構成
されている。そして、碍子本体11の収容筒部14には
酸化亜鉛を主材とする電圧−電流特性が非直線性の限流
素子15が収容され、その限流素子15の両端がリード
線等を介してキャップ金具12及びピン金具13に接続
されている。
【0021】また、前記各碍子連4,5における通常碍
子8,9としては、深ひだ形の耐汚損碍子が使用されて
いる。そして、この通常碍子8,9は、碍子本体16の
上部にキャップ金具17をセメント等により接合固定す
るとともに、碍子本体16の下部にピン金具18をセメ
ント等により接合固定して構成されている。
【0022】連結ヨーク19は前記両碍子連4,5の下
端に下部ホーン取付金具20を介して取り付けられ、こ
の連結ヨーク19により両碍子連4,5が課電側端部に
おいて、ほぼV字状となるように連結されている。電線
クランプ21は連結ヨーク19の下部中央に取り付けら
れ、この電線クランプ21に送電線22が吊下支持され
ている。
【0023】第1の放電電極23は前記第1の碍子連4
の避雷碍子部7Aと絶縁碍子部8Aとの接続部に位置す
るように、絶縁碍子部8Aにおける最上部の通常碍子8
のキャップ金具17に取り付けられている。第2の放電
電極24は第2の碍子連5の絶縁碍子部9Aと避雷碍子
部10Aとの接続部に位置するように、避雷碍子部10
Aにおける最上部の避雷碍子10のキャップ金具12に
取り付けられている。そして、この第1及び第2の放電
電極23,24は、ギャップ長L1の気中放電ギャップ
を介して対向配置されている。
【0024】前記第1の碍子連4の沿面閃絡を防止する
ための一対のアークホーン25,26は、上部及び下部
ホーン取付金具6,20に対向して取り付けられてい
る。中間アークホーン27はアークホーン25,26と
対向するように、第1の碍子連4の絶縁碍子部8Aにお
ける最上部の通常碍子8のキャップ金具17に取り付け
られている。そして、中間アークホーン27と下部アー
クホーン26との間には、ギャップ長L2の保護ギャッ
プが形成され、中間アークホーン27と上部アークホー
ン25との間には、ギャップ長L4の保護ギャップが形
成されている。
【0025】同様に、第2の碍子連5の沿面閃絡を防止
するための一対のアークホーン28,29は、上部及び
下部ホーン取付金具6,20に対向して取り付けられて
いる。中間アークホーン30はアークホーン28,29
と対向するように、第2の碍子連5の避雷碍子部10A
における最上部の避雷碍子10のキャップ金具12に取
り付けられている。そして、中間アークホーン30と上
部アークホーン28との間には、ギャップ長L3の保護
ギャップが形成され、中間アークホーン30と下部アー
クホーン29との間には、ギャップ長L5の保護ギャッ
プが形成されている。
【0026】さて、前記のように構成された避雷碍子装
置において、気中放電ギャップのギャップ長L1及び各
絶縁碍子部8A,9Aのギャップ長L2,L3における
50%の雷インパルス閃絡電圧を、それぞれV1,V
2,V3とする。また、各避雷碍子部7A,10Aにお
ける避雷碍子7,10の連結個数をそれぞれm個及びn
個とし、避雷碍子7,10の単体にN(mA)の電流が
流れたときに発生する電圧をVNmA とする。
【0027】この前提条件の下で、気中放電ギャップの
動作開始電圧を求めると、次のようになる。 m・VNmA +V1+n・VNmA …(1) また、第1の碍子連4の絶縁碍子部8Aにおけるギャッ
プ長L2の閃絡電圧を求めると、次のようになる。
【0028】m・VNmA +V2 …(2) さらに、第2の碍子連5の絶縁碍子部9Aにおけるギャ
ップ長L3の閃絡電圧を求めると、次のようになる。
【0029】n・VNmA +V3 …(3) そして、気中放電ギャップを必ず動作させるためには、
前記(1)式の動作開始電圧を、(2)式の閃絡電圧よ
りも小さく設定する必要があって、次の条件が成り立
つ。
【0030】 m・VNmA +V1+n・VNmA < m・VNmA +V2 n・VNmA +V1<V2 …(4) 同じく、気中放電ギャップを動作させるためには、前記
(1)式の動作開始電圧を、(3)式の閃絡電圧よりも
小さく設定する必要があって、次の条件も成り立つ。
【0031】 m・VNmA +V1+n・VNmA < n・VNmA +V3 m・VNmA +V1<V3 …(5) 従って、この実施例においては、この(4)式及び
(5)式の条件を満足するように、ギャップ長L1,L
2,L3が設定調節されている。
【0032】一方、前記各避雷碍子部7A,10Aのギ
ャップ長L4,L5における50%の雷インパルス閃絡
電圧を、それぞれV4,V5とする。また、各避雷碍子
部7A,10Aにおける避雷碍子7,10の連結個数を
それぞれm個及びn個とし、避雷碍子7,10の単体に
I(kA)の公称放電電流が流れたときに発生する電圧
をVIkA とする。
【0033】この前提条件の下で、避雷碍子部7A,1
0Aに電流が流れているときに、ギャップ長L4,L5
で閃絡が生じないようにするためには、次の条件が成り
立つ。
【0034】m・VIkA <V4 …(6) n・VIkA <V5 …(7) 従って、この実施例においては、この(6)式及び
(7)式の条件を満足するように、ギャップ長L4,L
5が設定調節されている。
【0035】次に、前記のように構成された避雷碍子装
置について動作を説明する。さて、この実施例の避雷碍
子装置において、雷撃により雷サージ電流が送電線22
に侵入すると、その電流は第2の碍子連5の避雷碍子部
10A内を通して第2の放電電極24に流れ、ギャップ
長L1の気中放電ギャップをフラッシオーバする。その
後、電流は第1の放電電極23から第1の碍子連4の避
雷碍子部7A内を通して支持アーム2に流れ、鉄塔から
大地に放電される。また、その後に生じる運転電圧によ
る続流は、両碍子連4,5の避雷碍子部7A,10A内
の限流素子15と気中放電ギャップとによって抑制遮断
される。
【0036】この雷サージ電流の放電時等においては、
第1及び第2の碍子連4,5が支持アーム2に対してほ
ぼV字状に吊下支持されているため、2連の碍子連4,
5間に十分な絶縁を確保することができる。また、両碍
子連4,5がほぼV字状になっているため、送電線22
が風圧等により揺動しても、碍子連4,5が揺動するの
を防止することができる。従って、送電線22の揺動が
増幅されるのを抑制することができる。
【0037】さらに、この実施例においては、気中放電
ギャップのギャップ長L1及び各絶縁碍子部8A,9A
のギャップ長L2,L3が、n・VNmA +V1<V2、
及びm・VNmA +V1<V3の条件を満たすように設定
されている。このため、雷サージ電流の放電時に、2連
の碍子連4,5における絶縁碍子部8A,9Aの両端間
で閃絡が生じるのを防止して、第1及び第2の放電電極
23,24間の気中放電ギャップで確実に閃絡させるこ
とができる。
【0038】しかも、この実施例においては、各避雷碍
子部7A,10Aのギャップ長L4,L5が、m・VIk
A <V4、及びn・VIkA <V5の条件を満たすように
設定されている。このため、2連の碍子連4,5におけ
る避雷碍子部7A,10Aに電流が流れているとき、各
避雷碍子部7A,10Aの両端間で閃絡が生じるおそれ
を確実に防止することができる。
【0039】このように、この発明においては、従来の
図2に示したような2連の懸垂型避雷碍子装置の接地側
端部を単に開いてV字状に形成するだけでは上記効果は
得られない。すなわち、第1及び第2の放電電極23,
24を図1に二点鎖線で示すように構成した場合、前記
各式のいずれかを満足しないこととなり、所望の効果が
得られない。
【0040】
【別の実施例】次に、この発明の別の実施例について説
明すると、この実施例では、図1に鎖線で示すように、
補助アークホーン33が鉄塔の支持アーム2の下面に取
り付けられている。そして、この補助アークホーン33
は第1及び第2の放電電極23,24に対し、ギャップ
長L6,L7の補助ギャップを介して対向配置されてい
る。
【0041】この構成において、ギャップ長L7におけ
る50%の雷インパルス閃絡電圧をV7とし、ギャップ
長L7が閃絡する電圧を求めると、次のようになる。 n・VNmA +V7 …(8) そして、気中放電ギャップが動作する前に、補助アーク
ホーン33と放電電極24との間で閃絡が生じないよう
にするためには、前記(1)式の動作開始電圧を、
(9)式の閃絡電圧よりも小さく設定する必要があっ
て、次の条件が成り立つ。
【0042】 m・VNmA +V1+n・VNmA < n・VNmA +V7 m・VNmA +V1< V7 …(9) また、第1の碍子連4の避雷碍子部7Aに電流が流れて
いるときに、補助アークホーン33と放電電極23との
間で閃絡が生じないようにするために、次の条件が成り
立つ。
【0043】m・VIkA < V6 …(10) 従って、この実施例においては、この(9)式及び(1
0)式の条件を満足するように、ギャップ長L6,L7
が設定調節されている。
【0044】以上のように、この実施例においては、鉄
塔の支持アーム2に補助アークホーン33が設けられ、
放電電極23,24に所定のギャップ長L6,L7を介
して対向配置されている。このため、第1の碍子連4,
第2の碍子連5における避雷碍子部7Aの避雷碍子7が
破損した場合には、補助アークホーン33と放電電極2
3,24との間にアークが移行、避雷碍子の笠欠けを防
止できる。
【0045】なお、この発明は前記実施例の構成に限定
されるものではなく、この発明の趣旨から逸脱しない範
囲で、例えば以下のように、各部の構成を任意に変更し
て具体化してもよい。 (1)第1及び第2の碍子連4,5における避雷碍子
7,10と、通常碍子8,9の数を変更して、第1及び
第2の放電電極23,24の上下位置を変えること。 (2)支持アーム2に対する取付金具1の取付位置を変
えることにより、第1及び第2の碍子連4,5によるV
字形の開き角度を変えること。 (3)その他、第1及び第2の碍子連4,5における自
体の連結構成や相互の接続構成を適宜に変更すること。 (4)第1及び第2の碍子連4,5における通常碍子
8,9に深ひだ形でない通常ひだの碍子を用いること。
【0046】
【発明の効果】この発明は、以上説明したように構成さ
れているため、次のような優れた効果を奏する。
【0047】請求項1に記載の発明によれば、2連の碍
子連間に十分な絶縁を確保することができるとともに、
送電線が風圧等により揺動しても、碍子連が揺動するの
を防止することができて、送電線の揺動を抑制すること
ができる。
【0048】また、請求項2に記載の発明によれば、雷
サージ電流の放電時に、2連の碍子連における絶縁碍子
部の両端間で閃絡が生じるのを防止して、放電電極間の
気中放電ギャップで確実に閃絡させることができる。
【0049】さらに、請求項3に記載の発明によれば、
2連の碍子連における避雷碍子部に電流が流れていると
き、各避雷碍子部の両端間で閃絡が生じるおそれを防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明を具体化した避雷碍子装置の一実施例
を示す正面図である。
【図2】従来の避雷碍子装置を例示する正面図である。
【符号の説明】
2…支持アーム、4…第1の碍子連、5…第2の碍子
連、7…避雷碍子、7A避雷碍子部、8…通常碍子、8
A…絶縁碍子部、9…通常碍子、9A…絶縁碍子部、1
0…避雷碍子、10A…避雷碍子部、19…連結ヨー
ク、22…送電線、23…第1の放電電極、24…第2
の放電電極、25…上部アークホーン、26…下部アー
クホーン、27…中間アークホーン、28…上部アーク
ホーン、29…下部アークホーン、30…中間アークホ
ーン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石原 正道 愛知県海部郡佐織町大字勝幡字竪切2354 −63 (72)発明者 平子 博 愛知県一宮市千秋町小山1026番地 (56)参考文献 特開 平3−236121(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 避雷碍子を複数連結してなる避雷碍子部
    と、通常碍子を複数連結してなる絶縁碍子部とを直列に
    接続して第1の碍子連を構成し、その第1碍子連とは配
    列順序が逆になるように、通常碍子を複数連結してなる
    絶縁碍子部と、避雷碍子を複数連結してなる避雷碍子部
    とを直列に接続して第2の碍子連を構成し、両碍子連の
    接地側端部を鉄塔の支持アームに所定間隔をおいて装着
    するとともに、両碍子連の課電側端部を互いに接続し
    て、その課電側接続部に送電線を支持し、両碍子連の避
    雷碍子部と絶縁碍子部との接続部に放電電極を設けて、
    その両放電電極を所定の気中放電ギャップを介して対向
    させたことを特徴とする避雷碍子装置。
  2. 【請求項2】 前記第1及び第2碍子連における絶縁碍
    子部の両端にそれぞれアークホーンを設け、気中放電ギ
    ャップ及び両絶縁碍子部のアークホーン間のギャップ長
    をL1,L2,L3とし、各ギャップ長L1,L2,L
    3における50%の雷インパルス閃絡電圧をV1,V
    2,V3とし、第1及び第2碍子連の避雷碍子部におけ
    る避雷碍子の連結個数をm個及びn個とし、避雷碍子単
    体にN(mA)の電流が流れたときに発生する電圧をV
    NmA とした場合、各部の閃絡電圧の関係を、 n・VNmA +V1<V2 m・VNmA +V1<V3 となるように設定したことを特徴とする請求項1に記載
    の避雷碍子装置。
  3. 【請求項3】 前記第1及び第2碍子連における避雷碍
    子部の両端にそれぞれアークホーンを設け、両避雷碍子
    部のアークホーン間のギャップ長をL4,L5とし、各
    ギャップ長L4,L5における50%の雷インパルス閃
    絡電圧をV4,V5とし、第1及び第2碍子連の避雷碍
    子部における避雷碍子の連結個数をm個及びn個とし、
    避雷碍子単体にI(kA)の公称放電電流が流れたとき
    に発生する電圧をVIkA とした場合、各部の閃絡電圧の
    関係を、 m・VIkA <V4 n・VIkA <V5 となるように設定したことを特徴とする請求項1に記載
    の避雷碍子装置。
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