JP2618715B2 - 1―アミノプロパンジオールの精製方法 - Google Patents

1―アミノプロパンジオールの精製方法

Info

Publication number
JP2618715B2
JP2618715B2 JP22373689A JP22373689A JP2618715B2 JP 2618715 B2 JP2618715 B2 JP 2618715B2 JP 22373689 A JP22373689 A JP 22373689A JP 22373689 A JP22373689 A JP 22373689A JP 2618715 B2 JP2618715 B2 JP 2618715B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aminopropanediol
liquid
evaporator
purifying
distillation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP22373689A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0386851A (ja
Inventor
弘 小山
清和 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daicel Corp
Original Assignee
Daicel Chemical Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daicel Chemical Industries Ltd filed Critical Daicel Chemical Industries Ltd
Priority to JP22373689A priority Critical patent/JP2618715B2/ja
Publication of JPH0386851A publication Critical patent/JPH0386851A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2618715B2 publication Critical patent/JP2618715B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 《産業上の利用分野》 本発明は1−アミノプロパンジオールの精製方法に関
するものである。
1−アミノプロパンジオールは、近年需要の伸びてい
るX線造影剤の原料として有用な化合物である。
《従来技術》 これまでに、1−アミノプロパンジオール製造方法と
して以下が知られている。
(1)グリシドールとアンモニアとを反応させ、最終的
に減圧蒸留によって、精製1−アミノプロパンジオール
を得る方法(例えば、L.Knorrら、“Ber.deutsch.Che
m.Ges.",Vol.32,750,1899、K.Baumら、“J.Org.Che
m.",Vol.27,2231,1962、“公開特許公報”昭56−1613
57、同昭56−161355、同昭56−161356等)、(2)
グリセルアルデヒドとアンモニアとの反応によって得ら
れるケチミン化合物を接触水素化し、最終的に蒸留によ
って精製1−アミノプロパンジオールを得る方法(
“公開特許公報”昭62−230754)、(3)グリセリン−
α−モノクロルヒドリンとアンモニアとを反応させ、最
終的に減圧蒸留によって、精製1−アミノプロパンジオ
ールを得る方法(K.Baumら、“J.Org.Chem."、Vol.2
7,2231,1962)、等である。
しかしながら、これらの従来技術の中には、1−アミ
ノプロパンジオールの精製方法についての詳細な記載が
無い。
最も詳しく書かれている文献でさえも、“80−106
℃/0.1−0.15mm."の条件下で蒸留していると推定される
にすぎない(文献の2頁、右上欄、上から5行目以下
に「最後に記載した著者が注意深く、すなわち、80−10
6℃/0.1−0.15mmHgで蒸留し、・・・」と文献につい
ての記載がある)。
また、上記従来技術には、精製1−アミノプロパンジ
オールの品質の上で重要な色相についての記載がなされ
ていない。
すなわち、従来技術からは、1−アミノプロパンジオ
ールの品質上重要な色相と、精製方法との関係につい
て、何ら知ることができない。
《発明が解決しようとする課題》 特に1−アミノプロパンジオールがX線造影剤の原料
として用いられる場合、その着色度合いが問題となる。
通常はAPHAの値で50以下が着色度に関する品質の目安
である。
上述のように、色相の改善された1−アミノプロパン
ジオールを得るための精製方法は、従来技術から知るこ
とができない。
そこで、後述する比較例−1に示したように、上記文
献を参考として、1−アミノプロパンジオールを含有
する粗液をバッチ式で減圧蒸留したところ、製品留分の
色相は、留出開始より、約1時間以降悪くなる現象が認
められ、色相の良い精製1−アミノプロパンジオールを
収率良く得ることができなかった。
上記のような状況に鑑み本発明者らは、鋭意検討した
結果、1−アミノプロパンジオールを含有する粗液から
減圧蒸留によって精製1−アミノプロパンジオールを得
る1−アミノプロパンジオールの精製方法に於いて、該
減圧蒸留工程での、加熱部の滞留時間を一定の時間以下
に保つことによって、色相的に改善された1−アミノプ
ロパンジオールが得られることを見出だし、本発明を完
成させた。
《発明の目的》 本発明の目的は、1−アミノプロパンジオール含有す
る粗液の減圧蒸留によって色相的に改善された精製1−
アミノプロパンジオールを得る技術を開発することにあ
る。
《発明の構成》 すなわち、本発明は 「1−アミノプロパンジオールを含有する粗液から減圧
蒸留によって精製1−アミノプロパンジオールを得る1
−アミノプロパンジオールの精製方法に於いて、該減圧
蒸留工程での、蒸発装置内の液滞留時間を80乃至200℃
の温度において1時間以下に保つことを特徴とする色相
的に改善された1−アミノプロパンジオールの精製方
法」である。
以下に本発明の1−アミノプロパンジオールの精製方
法について詳細に説明する。
1−アミノプロパンジオールはたとえば、グリシドー
ルとアンモニアとの反応によって得られ、反応式は以下
のように示される。
この1−アミノプロパンジオールの融点は55〜57℃で
あるが、常温では通常粘度の高い液体である。
また、その沸点は0.1〜0.15mmHgで80〜106℃である。
<1−アミノプロパンジオール粗液> 本発明において、減圧蒸留工程に供される1−アミノ
プロパンジオール粗液の組成は、通常1−アミノプロパ
ンジオール濃度が30乃至99wt%で、残りは反応工程にお
いて、1−アミノプロパンジオールがさらにグリシドー
ルと反応して生成するジ(2,3−ジヒドロキシプロピ
ル)アミンなどの高沸点物及び少量の水等である。
<蒸発装置> 本発明の1−アミノプロパンジオールの精製方法にお
いて使用される蒸発装置は、該蒸発装置内の液滞留時間
を1時間以下に保つことができれば、その形式に特に制
約はない。
“疋田晴夫、「化学工学通論I」第3版、90頁(昭和
46、朝倉書店)”に記載の分類によれば、自然循環式蒸
発装置、強制循環式蒸発装置、液膜式蒸発装置のいずれ
でも良い。
なかでも、滞留時間をより小さくできる液膜式蒸発装
置が好ましく、さらに1−アミノプロパンジオールおよ
び同粗液中に含まれる高沸点物なの比較的粘度の高い液
体に対しても伝熱効率の低下しにくい攪拌液膜型蒸発装
置がより好ましい。
<蒸発装置内液温度および圧力> 1−アミノプロパンジオール粗液中の1−アミノプロ
パンジオール濃度や、その他の各成分の濃度、沸点、1
−アミノプロパンジオールとの分離性、反応性、熱安定
性などによって、蒸発装置内液温度および圧力が決定さ
れるが、通常は、蒸発装置内液温度は80乃至200℃、圧
力は0.1乃至30mmHgの範囲で蒸留される。
蒸発装置内液温度が80℃より低い場合は、該液の粘度
が高過ぎるため蒸溜操作が困難となり、一方、200℃を
越える場合は製品溜分が着色すること、および高温の加
熱源が必要となることから好ましくない。
また、圧力が0.1mmHgより低い場合は超高真空を維持
するための高価な設備が必要となり、一方、30mmHgを越
える場合はやはり蒸発装置内温度が上昇して製品溜分が
着色するので好ましくない。
本発明の具体的な実施態様としては以下のものが考え
られる。
(a)減圧蒸留工程での蒸発装置が液膜式蒸発装置であ
る特許請求の範囲記載の方法。
(b)減圧蒸留工程での蒸発装置が撹拌液膜式蒸発装置
である特許請求の範囲記載の方法。
などである。
《発明の効果》 以下に実施例および比較例を示し、本発明の効果を具
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定され
るものではない。
[比較例1] グリシドールとアンモニア水との反応によって得られ
た1−アミノプロパンジオール反応粗液を、減圧蒸留に
よってアンモニアおよび水を除き、以下の組成の1−ア
ミノプロパンジオール粗液(以下、粗液1と略す)を得
た。
1−アミノプロパンジオール 73.30重量% 水分 0.15重量% その他・高沸成分 26.55重量% 前述の従来技術して、文献を参考にして、以下の実
験を行った。
蒸発装置容量3のガラス製回分単蒸留装置に粗液1
を2、000g張り込んだ。
ついで、系内を0.1−0.15mmHgの減圧に保ちながら徐
々に蒸発装置を加熱した。
蒸発装置内の液温(以下「装置内温度」と略す)が、
84℃になった時点から、留出が開始した。
それぞれの留出時間帯における留出液留分の色相を第
1表に示した。
なお、1−APDの収率は以下の計算式にしたがって計
算した。
第1表から明らかなように、回分蒸留において、蒸発
装置内の液滞留時間が1時間を超えると留出してくる精
製1−アミノプロパンジオールの色相が悪化することが
わかる。
[比較例2] 容量200mlのサーモサイホン式蒸発装置をもつガラス
製連続単蒸留装置を用いて、粗液1の連続蒸留を行い、
第2表の結果を得た。
第2表から明らかなように、連続蒸留において、蒸発
装置内の液滞留時間が1時間を超えている場合、留出
(精1−アミノプロパンジオール)の色相が悪いことが
わかる。
[実施例1〜2] サーモサイホン式蒸発装置を、容量が80mlの小型のも
のに変え、また、仕込み速度を調節して装置内の液滞留
時間を1.4時間から0.8時間および0.4時間に短縮した以
外は、比較例2の実験を繰り返し、第2表の結果を得
た。
[実施例3〜5] ステンレス製ジャケット付き撹拌液膜式蒸発装置(内
径58mm、伝熱面積400cm2)を具備する内部コンデンサー
型蒸発装置(Wiped Film Evaporator)を用いて粗液
1の連続蒸溜を試み、第3表に示す結果を得た。
本装置での蒸発装置内への液滞留時間を正確にとらえ
ることはできなかった。
液膜の平均厚みを約0.01cm、缶出液の密度を1g/cm3
仮定して以下の計算式で計算すると液滞留時間は約2分
以下となる。
推定液滞留時間(実施例3)は [実施例6] ステンレス製ジャケット付き自然流下液膜式蒸 発装置(内径17.5mm、伝熱面積300cm2)を具備する蒸発
装置(Falling Film Evaporator)を用いて粗液1の
連続蒸溜を試み、第4表に示す結果を得た。本装置での
蒸発装置内への液滞留時間を正確にとらえることはでき
なかった。
液膜の平均厚みを約0.03cm、缶出液の密度を1g/cm3
仮定して以下の計算式で計算すると液滞留時間は約10分
以下となる。
推定液滞留時間(実施例6)は

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1−アミノプロパンジオールを含有する粗
    液から減圧蒸留によって精製1−アミノプロパンジオー
    ルを得る1−アミノプロパンジオールの精製方法に於い
    て、該減圧蒸留工程での、蒸発装置内の液滞留時間を80
    乃至200℃の温度において1時間以下に保つことを特徴
    とする色相的に改善された1−アミノプロパンジオール
    の精製方法。
JP22373689A 1989-08-30 1989-08-30 1―アミノプロパンジオールの精製方法 Expired - Lifetime JP2618715B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22373689A JP2618715B2 (ja) 1989-08-30 1989-08-30 1―アミノプロパンジオールの精製方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22373689A JP2618715B2 (ja) 1989-08-30 1989-08-30 1―アミノプロパンジオールの精製方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0386851A JPH0386851A (ja) 1991-04-11
JP2618715B2 true JP2618715B2 (ja) 1997-06-11

Family

ID=16802887

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22373689A Expired - Lifetime JP2618715B2 (ja) 1989-08-30 1989-08-30 1―アミノプロパンジオールの精製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2618715B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5874624A (en) * 1996-10-23 1999-02-23 Daicel Chemical Industries, Ltd. Process for the preparation of a dihydroxyamino compound
EP2379488B1 (de) * 2008-12-19 2013-02-20 Basf Se Verfahren zur herstellung von reinem triethanolamin (teoa)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0386851A (ja) 1991-04-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2618715B2 (ja) 1―アミノプロパンジオールの精製方法
DE69606601T2 (de) Verfahren zur herstellung von dicarbonsäure-dichlorid
JP2847265B2 (ja) 高純度1−アミノ−2,3−プロパンジオ−ルおよびその製造方法
US4255584A (en) Method for preparing 5-cyano-4-methyl-oxazole
EP0126792B1 (de) Verfahren zur Herstellung von Hexamethylcyclotrisiloxan und eine Verwendung des so hergestellten Cyclotrisiloxans
EP0640067B1 (en) Improved synthesis of ioversol
JPS6156151A (ja) 酢酸の精製方法
US4267372A (en) Preparation of N-substituted acrylamide monomers having cationic substituents
JP2916285B2 (ja) トリエチレンテトラミンの脱色方法
EP0127128A1 (en) Process for the conversion of the E isomer of 1,2-diphenyl-1-(4-(2-dimethylaminoethoxy)-phenyl)-1-butene to tamoxifen HCl
JP3218778B2 (ja) N−メチル−2−ピロリドンの精製方法
JPS61106532A (ja) カラハナエノンの製造法
EP0281315B1 (en) (trifluoromethyl) naphthalene recovery process
JPS635017B2 (ja)
JPS625939A (ja) 酸着色のないトリエタノ−ルアミンの製造方法
JPH09316027A (ja) アクリル酸の精製方法
SU1004351A1 (ru) Способ получени сложных эфиров дикарбоновых кислот
JP3623546B2 (ja) 2,2′−ジオキシジフェニルメタンの製造法
SU650988A1 (ru) Способ очистки уксусной кислоты
US4571427A (en) Method of preparing 2-chloroethyldichlorosilanes
JP3772263B2 (ja) 5−メトキシインドリン誘導体の製造方法
JP2555172B2 (ja) 3ーフェノキシベンジル2ー(4ーアルコキシフェニル)ー2ーメチルプロピルエーテル類の分離方法
SU488805A1 (ru) Способ получени ацетатов ацетиленовых спиртов
JP2540602B2 (ja) 含フッ素アミド化合物
JP3247928B2 (ja) 2−(3−ハロゲノ−4−アルコキシフェニル)−2−メチルプロピルブロミド誘導体の精製法

Legal Events

Date Code Title Description
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313532

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080311

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080311

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080311

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090311

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100311

Year of fee payment: 13

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100311

Year of fee payment: 13